JPH09123477A - インク保持体、インクタンク、インクジェットカートリッジ、およびプリント装置 - Google Patents

インク保持体、インクタンク、インクジェットカートリッジ、およびプリント装置

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JPH09123477A
JPH09123477A JP28623295A JP28623295A JPH09123477A JP H09123477 A JPH09123477 A JP H09123477A JP 28623295 A JP28623295 A JP 28623295A JP 28623295 A JP28623295 A JP 28623295A JP H09123477 A JPH09123477 A JP H09123477A
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tank
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fibers
ink tank
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク保持体の形成部材として繊維を用いる
に当たり、複雑な工程を必要とせずに、安定したインク
保持力を発揮すること。 【解決手段】 けん縮数が5〜25の繊維11を集めて
インク保持体10を形成し、繊維11の方向性をなくす
と共に繊維11同士の交差の数を増して、繊維11間に
微小な空隙を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク保持体の形
成部材として繊維を用いたインク保持体、インクタン
ク、インクジェットカートリッジ、およびプリント装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、インクジェットプリント
に用いるインクタンクは、その内部に、インクを吸収保
持するインク保持体としての単一または複数の多孔質体
が充填されたものがある。その多孔質体としては、一般
的には、ウレタンフォームまたはメラミンフォームが用
いられている。
【0003】また、その多孔質体の代わりに、インク保
持体として、フェルト繊維材料を用いるもの(特開平6
−15839号、特開平6−255121号)、不織布
をタンク本体内に積層充填したもの(特開平6−798
82号)なども提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、インク保持
体として用いられる多孔質体は、あらかじめ所定の形状
に形成されているため、それを圧縮してタンク本体内に
収納したときに、その多孔質体の外表面がタンク本体の
内壁面に完全に沿った形態とならず、それらの間に隙間
が生じて、その部分に、所望のインク保持力を確保する
ための毛管現象が生じなくなるおそれがある。さらに、
多孔質体としてのウレタンフォームは、タンク本体内に
顔料インクや高PHインクを充填して長期間保存した場
合に、インク溶質の析出やウレタンフォーム自体の劣化
が起きるため、収容するインクの種類が制限されてしま
う。
【0005】また、インク保持体として、フェルト繊維
体または不織布を用いるものは、その製造工程が複雑で
あり、均質なものを安定的に得るには緻密な管理が必要
となる。
【0006】本発明の目的は、インク保持体の形成部材
として、繊維を用いるに当たり、複雑な工程を必要とせ
ずに、安定したインク保持力を発揮することができるイ
ンク保持体、インクタンク、インクジェットカートリッ
ジ、およびプリント装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のインク保持体
は、プリンタに用いられるインクを吸収保持するインク
保持体において、けん縮数が5〜25の繊維を集めて形
成されていることを特徴とする。
【0008】本発明のインクタンクの第1の形態は、上
記のインク保持体と、前記インク保持体を収容するタン
ク本体とを備えたことを特徴とする。
【0009】本発明のインクタンクの第2の形態は、イ
ンク吸収体を形成する繊維が少なくともインク供給口側
の領域に収容されたインクタンクにおいて、前記繊維
は、けん縮数が5〜25であることを特徴とする。
【0010】本発明のインクジェットカートリッジは、
上記第1または第2の形態のインクタンクと、前記イン
クタンクに一体的に結合されて、該インクタンク内から
供給されるインクを吐出可能なプリントヘッドとを備え
てなることを特徴とする。
【0011】本発明のプリント装置の第1の形態は、上
記第1、第2の形態のインクタンクと、前記前記インク
タンク内から供給されるインクを吐出可能なプリントヘ
ッドと、前記プリントヘッドと被プリント媒体とを相対
移動させる手段とを備えてなることを特徴とする。
【0012】本発明のプリント装置の第2の形態は、上
記のインクジェットカートリッジと、前記インクジェッ
トカートリッジと被プリント媒体とを相対移動させる手
段とを備えたことを特徴とする。
【0013】本発明は、インク保持体の形成部材として
繊維を用いるにあたり、これまで着目されていなかった
繊維のけん縮数やけん縮率に着目した。そして、繊維を
らせん状、サイン曲線、ジグザグ線等を描くようにけん
縮させた場合のけん縮数やけん縮率をコントロールする
ことにより、繊維の集合体が占める空間内部において繊
維の方向性をなくすと共に、繊維同士の複数の交差を異
なる方向に多数形成して、繊維間に微小な空隙を多数形
成し、安定したインクの保持力を得ることを可能とす
る。
【0014】また、繊維を弾性的に曲がる範囲内で変形
して充填することにより、繊維同士の交点における反発
を高めて、繊維間の微小な空隙をより安定的に維持す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】
(繊維を用いたインク保持体の特殊性)以下、本発明の
実施の形態の説明に先立ち、本出願人らが見出した繊維
を用いたインク保持体の特殊性、つまりインク保持体を
形成する繊維のけん縮数とインク保持力との関係、およ
び繊維のけん縮数とインク使用効率との関係について説
明する。ここで、けん縮数とは、JIS−L1051で
規定されており、長さ25mm当たりのけん縮(繊維の
縮れ)の数であり、繊維の山と谷とを全部数え、2で割
って求められる。
【0016】繊維を集めてインク保持体を形成した場
合、けん縮数が多くなるほど、繊維と繊維の交点が多く
形成されるため、繊維が移動しにくくなり、それらの相
互間に微小な空隙が安定して形成されることになる。そ
のため、毛管現象によるインク保持力は、けん縮数が多
くなるほど大きくなる。
【0017】一方、インクの使用効率はインク保持力が
小さいほどよい。つまり、インク保持力が小さいほど、
インク保持体に保持したインクの大部分を低抵抗で供給
すべく導出して、インクの使用効率を高くすることがで
きる。
【0018】図5は、けん縮数とインク保持力との関
係、そのけん縮数とインク使用効率との関係を示す。こ
の図5からも明らかなように、インク保持力とインク使
用効率とを両立するためには、けん縮数を5〜25とす
ることが好ましく、また、それを10〜20とすること
がより好ましい。
【0019】(実施形態)本発明は、以上のような知見
に基づいてなされたものであり、以下、本発明の実施形
態について説明する。
【0020】図1は、本発明に係るインク保持体の斜視
図、図2は、本発明に係るインクタンクを模式的に表す
斜視図、図3は、そのインクタンクとプリントヘッドと
の接続状態を一部破断して示す斜視図、図4は、本発明
に係るインクタンク内に収容されてインク保持体を形成
する繊維のけん縮形態を説明するための図である。
【0021】図1に示すインク保持体10は、繊維11
を集めて形成されており、その繊維11はポリプロピレ
ン製であり、その直径は30μmとされている。その繊
維11は、それに荷重をかけない状態においては、図4
(a)に示すようなけん縮状態になっていて、そのけん
縮数は15となっている。そのように繊維11に荷重を
掛けていないときの長さは54mmであり、また塑性変
形しない範囲で荷重をかけて直線状に延ばしたときに
は、64mmの長さとなる。インク吸収体10は、この
ような繊維11を複数本、3次元空間内でランダムに交
差するように集めて形成されている。このような繊維1
1をJIS−L1051で規定されている繊度(900
0m当たりの繊維の重量(g))とけん縮率で表現する
と、繊度約6デニール、けん縮率16%となる。繊維1
1としては、0.7デニール(直径約10μm)〜18
デニール(直径約50μm)のものを用いることが好ま
しい。後述する占有体積率を一定とした場合、繊維11
の外径を大きくすると、繊維11間の空隙が大きくなっ
て負圧によるインク保持力が小さくなり、逆に、繊維1
1の外径を小さくすると、繊維11間の空隙が小さくな
って負圧によるインク保持力が大きくなる。
【0022】図2、図3に示すインクタンク20は、カ
ートリッジ形態つまりインクジェットプリント装置に交
換可能に取り付けられる形態のものである。タンク本体
21の内部には、インクを吸収保持して負圧を発生する
インク保持体として図1のインク保持体10が収容さ
れ、または繊維11が充填されることによって結果的に
同様のインク保持体が形成されている。後者のように、
タンク本体21内に収容されることによってインク保持
体を形成する繊維11は、3次元空間内でランダムに交
差するようにしてタンク本体21内に充填する。また、
両者いずれの場合も、タンク本体21内に収容される繊
維11は、タンク本体21の内容積50ccに対して重
量7gとなっている。タンク本体21内の収容空間に対
する繊維11の占有体積率は、5%〜30%が好まし
く、さらに10%〜25%がより好ましい。占有体積率
は、下式によって求めれられる。
【0023】 占有体積率=(繊維重量/繊維比重)/収容容積 ちなみに、6デニール(直径約30μm)、比重0.9
1g/cm3 の繊維11をタンク本体21内の収容容積
50cm3 に7g充填させた場合、占有体積率は15.
3%となる。
【0024】この占有体積率が大きくなると、繊維11
間の空隙が小さくなるため負圧によるインク保持力が大
きくなり、逆に、占有体積率が小さくなると、繊維11
間の空隙が大きくなって負圧によるインク保持力が小さ
くなる。
【0025】図2、図3において、タンク本体21は容
器22と蓋23とによって構成されており、またタンク
本体21の少なくとも内壁は、繊維11と同様のポリプ
ロピレンによって形成されている。容器22の壁部の一
部には、一端部が外側に向けて開口するインク供給口2
4が形成され、その他端部は、フィルタ25を介して繊
維11と適切な圧接力を保持して接している。インク供
給口24が設けられた容器22の壁部の対向する蓋23
の壁部には、大気に連通する大気連通口26が設けられ
ている。そして、繊維11が容器22内に収容された
後、その容器22に蓋23が超音波溶着によって取り付
けられる。繊維11を収容する際には、それを後述する
ように圧縮することが好ましい。このようにして構成さ
れたインクタンク20は、インクジェットプリント装置
のキャリッジ上において、そのインク供給口24内にイ
ンクジェットプリントヘッド30の供給管31が差し込
まれることによって、そのプリントヘッド30に接続さ
れる。
【0026】図4(b),(c),(d),(e)は繊
維11のけん縮形態の他の例であり、図4(b),
(c),(d)は規則的に変化する形態、同図(e)は
不規則に変化する形態である。このような繊維11の形
態についても、前述した図4(a)の形態と同様のけん
縮数、およびけん縮率とすればよい。それらの値は、タ
ンク本体21内における繊維11の収容空間の形状、そ
の大きさ等に応じて、前述した好適な範囲内において最
適な値に設定すればよい。例えば、一辺が25mm以下
のタンク本体21の場合、けん縮率が約33%以上であ
ることが好ましかった。また、いずれのけん縮形態であ
っても、繊維11がインク吸収体10を形成したとき
に、繊維11同士の交点を多数形成して、ウレタンフォ
ームにおけるセル構造のような微小な空隙を形成するこ
とができる。特に、小さなインクタンク20において
は、小さなスケールでセル構造を形成することができ
て、インク保持能力のばら付きが抑えられることにな
る。繊維11同士の交点は、タンク本体21内のどの部
分においても25mm2 あたり10個以上とすることが
好ましかった。
【0027】また、タンク本体21内にて、繊維11を
弾性変形領域で圧縮して収容することにより、繊維11
同士の交点における反発力を強めて、繊維11をほとん
ど移動しないように拘束して、微小な空隙をより安定し
て維持することができる。繊維11は、インク保持体1
0を形成する形態でタンク本体21内に収容したり、タ
ンク本体21内に充填されることによって結果的に同様
のインク保持体を形成するように収容することができ
る。例えば、繊維11を円筒状の部材や板状の部材に均
一に巻き取った後に抜き取り、それをそのまま、または
折り畳んでから、圧縮して収容することが好ましく、こ
のようにして収容された繊維11では、繊維11同士の
交点に囲まれた空隙の体積と、その分布密度をより均一
なものとなる。また、繊維11を弾性的に変形する範囲
で圧縮して収容することは、インク保持性およびインク
使用効率の点から有効である他、その繊維11をタンク
本体21の内部に、その内部形状に倣うようにして隙間
なく収容できることにもなる。
【0028】ちなみに、直線状の繊維を規則的に収容す
ることによっても空隙の状態を均一にすることは可能で
あるが、繊維と繊維の交点の数が減少するため、インク
の充填時に、インクの表面張力によって繊維同士が引き
寄せられて移動し、インクタンクとしてのインク保持能
力が低下して、インク供給不良やインクもれ等を起こし
やすい。また、前述した好適な繊維の占有体積率と、イ
ンク保持能力の両立ができる設計範囲が狭く、インクタ
ンクを安定的に安価で量産することが難しい。
【0029】(試験例)前述したインクタンク20、イ
ンク保持体の形成部材としてポリプロピレン製の樹脂1
1が用いられたインクタンク20に対して、次のような
試験を行った。
【0030】インクタンク20内に黒色インクを35g
注入してから、インクタンク20を全方向に回転させた
結果、インクタンク20の開口部であるインク供給口2
4および大気連通口26からはインクの漏れがなかっ
た。
【0031】また、本例のように繊維11を用いて、そ
れを複数交差するように自由度をもたせて収容したイン
クタンク20には、次のような2つの利点もある。
【0032】第1は、例えば、顔料インクや高PHイン
クの保存性に関する利点である。すなわち、従来のウレ
タンフォームを用いたものと比較して、本例のポリプロ
ピレン製の繊維11をインク保持体の形成部材として用
いた場合、インクタンク20内に顔料インクを充填して
長期保存したときのインク溶質の析出量およびインク保
持体の劣化が極めて少なく、実際の使用に耐え得ること
ができる。さらに、PHの高いインク(例えば、PH1
0以上のインク)または、PHの低いインク(例えば、
PH3以下のインク)に対してもポリプロピレン製の繊
維11の劣化は極めて少なかった。
【0033】実験例として、ショットビン内に、インク
のみを充填したもの、インクおよびウレタンフォームを
充填したもの、インクおよびポリプロピレン製の繊維1
1を充填したものを60°Cの環境下で放置して、それ
ぞれのケースについて、インク溶質の指標であるインク
粒子径を測定した。
【0034】
【表1】
【0035】上記測定結果から明らかなように、ポリプ
ロピレン製の繊維11を用いたものは、顔料インクに対
して保存性が良く、顔料インクを保持するインク保持体
の形成部材として適したものといえる。
【0036】第2の利点は、繊維11を形成するポリプ
ロピレンは再利用(リサイクル)に適した材料であり、
特に、上記の例に示したようにタンク本体21も繊維1
1と同一の材料で形成することにより、リサイクルの際
の処理工程を簡略化することができる。
【0037】例えば、使用済みの繊維11およびタンク
本体21が一体となったインクタンク20を約180℃
に加熱して、残留インク成分を蒸発させた後、樹脂チッ
プとしたものは、成形機によりタンク本体21の容器2
2および蓋23に成形することができた。
【0038】なお、このようなリサイクルにあっては、
カートリッジ形態の廃棄インクタンクを100%再使用
することが可能であるが、繊維11等の形成に未だ用い
られていない樹脂を任意の割合で混合してリサイクルす
ることも可能である。
【0039】(繊維およびタンク本体の材料)繊維11
およびタンク本体21を形成するための材料に関して
は、少なくとも繊維11と容器22の材料として、成形
可能な同質のものを用いることができ、有機系では、例
えば、アラミド、ビニロン、アクリル、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、炭素、また無機系で
は、例えば、ボロン、ガラス(シリカ)、アルミナ、ジ
ルコニア、金属系では、例えば、タングステンモリブデ
ン、鋼、ステンレス、ベリリュウム、チタン、アルミ、
マグネシウム、アモルファス(Fe−Si−B系)等を
挙げることができる。
【0040】なお、初期成形の容易性の観点からは有機
系、金属系のものが好ましく、取扱い性の面では有機系
のものがより好ましい。また、リサイクル性の点では、
分解、精製などの工程を経ずに容易にリサイクル可能な
有機系の熱可塑性樹脂類がさらに好ましい。
【0041】より好ましい熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ア
クリロニトリル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリア
セタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルス
ルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテル
イミド、ポリアミドイミド、ポリスルフォン、ナイロ
ン、ポリミド等が挙げることができ、また、これらの複
合物あるいは変性物であってもよい。上述したように、
インクジェットプリント用のインクに対する貯蔵安定性
面を重視するならば、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のオレフィン系樹脂が特に好ましい。
【0042】(繊維11のけん縮方法)繊維11は、種
々の方法によってけん縮させることができる。
【0043】図6のけん縮方法は、対のギヤ41、42
を用いたけん縮方法であり、対のギヤ4、42の間に直
線状の繊維を複数本まとめて通すことによって、それら
を所定の形態にけん縮させるようになっている。ギヤ4
1、42の歯のピッチに応じてけん縮数が定まり、また
ギヤ41、42の歯の深さに応じてけん縮率が定まる。
繊維11のけん縮形態は熱処理によって固定される。
【0044】図7は、スタッファー51内に直線状の繊
維を押し込むことによってけん縮させる方法であり、繊
維11のけん縮形態は、スタッファー51の内部または
外部における熱処理によって固定される。
【0045】(プリント装置)図8は、本発明に係るプ
リント装置としてのインクジェットプリント装置の概略
斜視図である。
【0046】81はインクジェットプリントヘッドであ
り、被プリント媒体としての記録紙87と対向する面
に、記録紙87の搬送方向に沿って例えば64個のイン
ク吐出口を備えている。プリントヘッド81において、
64個のインク吐出口それぞれにはインク路が連通され
ており、それぞれにインク路には、インクを吐出するた
めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体が
備えられている。電気熱変換体の発生熱によりインクに
膜沸騰が生じ、この膜沸騰による気泡の生成に伴って、
対応するインク吐出口からインクが吐出される。各イン
ク路には、それらに共通に連通する共通液室が設けられ
ており、この共通液室に対して、インクタンク88から
インクが供給される。インクタンク88は、前述したイ
ンクタンク20と同様に構成されて、カートリッジ形態
となっている。
【0047】プリントヘッド81とインクタンク88は
キャリッジ82に搭載され、そのキャリッジ82は、記
録紙87のプリント面と平行に延在する1対のガイドレ
ール83に沿って摺動自在にガイドされている。プリン
トヘッド81は、ガイドレール83に沿う移動走査に伴
って所定のタイミングでインクを吐出することにより、
記録紙97の記録面に対してプリントを行う。その移動
走査の後、記録紙87が搬送ローラ84、85によって
図中の矢印方向に所定量搬送される。以降、同様の動作
を繰り返すことによって、記録紙97に順次プリントを
行っていく。図中の86は、記録紙87の記録面の平面
性を保つためのプラテンである。
【0048】インクタンク88は、プリントヘッド81
と一体化して、プリント装置に対して交換可能に装着さ
れるインクジェットカートリッジを構成するものであっ
てもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インク保持体の形成部材としてけん縮させた繊維の状態
をコントロールすることにより、繊維の方向性をなくす
と共に繊維同士の交点の数を増して、繊維間に微小な空
隙を形成することができ、この結果、インク保持力とイ
ンク使用効率を高めることができる。
【0050】また、インク保持体を簡素な設備で製造す
ることが可能となり、そのインク保持体、インクタン
ク、およびインクジェットカートリッジを安価に提供す
ることができる。
【0051】さらに、繊維とタンク本体とを同一材料で
構成することにより、リサイクルも容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインク保持体の構成例を示す斜視
図である。
【図2】本発明に係るインクタンクの構成例を模式的に
示す斜視図である。
【図3】図2に示すインクタンクとプリントヘッドとの
接続関係を示す斜視図である。
【図4】本発明においてインク保持体を形成する繊維の
けん縮例の説明図である。
【図5】インク保持体を形成する繊維のけん縮数とイン
ク保持力との関係、およびけん縮数とインク使用効率と
の関係の説明図である。
【図6】繊維のけん縮方法の一例を説明するための概略
斜視図である。
【図7】繊維のけん縮方法の他の例を説明するための概
略断面図である。
【図8】本発明に係るプリント装置の構成例を説明する
ための要部の斜視図である。
【符号の説明】
10 インク保持体 11 繊維 20 インクタンク 21 タンク本体 22 容器 23 蓋 24 インク供給口 25 フィルター 26 大気連通口 30 プリントヘッド
フロントページの続き (72)発明者 清水 英一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリンタに用いられるインクを吸収保持
    するインク保持体において、 けん縮数が5〜25の繊維を集めて形成されていること
    を特徴とするインク保持体。
  2. 【請求項2】 前記繊維は、けん縮数が10〜20であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のインク保持体。
  3. 【請求項3】 前記繊維は、けん縮率が9%以上である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のインク保持
    体。
  4. 【請求項4】 前記繊維の繊度は0.7〜18デニール
    であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記
    載のインク保持体。
  5. 【請求項5】 前記繊維はオレフィン系樹脂製であるこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のイン
    ク保持体。
  6. 【請求項6】 前記請求項1から5のいずれかに記載の
    インク保持体と、 前記インク保持体を収容するタンク本体とを備えたこと
    を特徴とするインクタンク。
  7. 【請求項7】 インク保持体を形成する繊維が少なくと
    もインク供給口側の領域に収容されたインクタンクにお
    いて、 前記繊維は、けん縮数が5〜25であることを特徴とす
    るインクタンク。
  8. 【請求項8】 前記繊維は、けん縮数が10〜20であ
    ることを特徴とする請求項7に記載のインクタンク。
  9. 【請求項9】 前記繊維は、けん縮率が9%以上である
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のインクタン
    ク。
  10. 【請求項10】 前記繊維の繊度は0.7〜18デニー
    ルであることを特徴とする請求項7から9のいずれかに
    記載のインクタンク。
  11. 【請求項11】 前記繊維はオレフィン系樹脂製である
    ことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の
    インクタンク。
  12. 【請求項12】 前記インク保持体を形成する繊維は、
    弾性変形領域にて圧縮されて前記タンク本体内に収容さ
    れていることを特徴とする請求項6〜11のいずれかに
    記載のインクタンク。
  13. 【請求項13】 前記インク保持体を形成する繊維は、
    前記タンク本体内にて、前記繊維同士の接触点が25m
    2 当たり10箇所以上あることを特徴とする請求項6
    〜12のいずれかに記載のインクタンク。
  14. 【請求項14】 前記インク保持体を形成する繊維は、
    それが収容される前記タンク本体内の収容領域に対する
    体積の占有体積率が5〜30%であることを特徴とする
    請求項6から13のいずれかに記載のインクタンク。
  15. 【請求項15】 前記タンク本体の少なくとも内壁と前
    記繊維は、同質材料によって成形されていることを特徴
    とする請求項6から14のいずれかに記載のインクタン
    ク。
  16. 【請求項16】 前記タンク本体の少なくとも内壁と前
    記繊維は、オレフィン系樹脂製であることを特徴とする
    請求項15に記載のインクタンク。
  17. 【請求項17】 前記請求項6から16のいずれかに記
    載のインクタンクと、 前記インクタンクに一体的に結合されて、該インクタン
    ク内から供給されるインクを吐出可能なプリントヘッド
    とを備えてなることを特徴とするインクジェットカート
    リッジ。
  18. 【請求項18】 前記請求項6から16のいずれかに記
    載のインクタンクと、 前記前記インクタンク内から供給されるインクを吐出可
    能なプリントヘッドと、 前記プリントヘッドと被プリント媒体とを相対移動させ
    る手段とを備えてなることを特徴とするプリント装置。
  19. 【請求項19】 前記請求項17に記載のインクジェッ
    トカートリッジと、 前記インクジェットカートリッジと被プリント媒体とを
    相対移動させる手段とを備えたことを特徴とするプリン
    ト装置。
  20. 【請求項20】 前記プリントヘッドは、インクを吐出
    するために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変
    換体を有することを特徴とする請求項18または19に
    記載のプリント装置。
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