JPH0912458A - ビタミンb1製剤の安定化方法 - Google Patents
ビタミンb1製剤の安定化方法Info
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- JPH0912458A JPH0912458A JP7186321A JP18632195A JPH0912458A JP H0912458 A JPH0912458 A JP H0912458A JP 7186321 A JP7186321 A JP 7186321A JP 18632195 A JP18632195 A JP 18632195A JP H0912458 A JPH0912458 A JP H0912458A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ビタミンB1製剤の安定化方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 本発明は、ビタミンB1含有液状製剤に脂肪
を配合せしめることからなる。脂肪はビタミンB1の安
定化作用を有するので、本発明によれば、長期間安定な
ビタミンB1製剤を得ることができる。
とを目的とする。 【構成】 本発明は、ビタミンB1含有液状製剤に脂肪
を配合せしめることからなる。脂肪はビタミンB1の安
定化作用を有するので、本発明によれば、長期間安定な
ビタミンB1製剤を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビタミンB1製剤の安定
化方法に関する。
化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、患者の生命の維持において、経口
栄養、経管栄養が不可能であったり、あるいは不十分な
状態であったり、又はそれらが可能ではあっても患者の
消化吸収機能が著しく不良であったり、更には食物が消
化管を通過するのが原疾患の悪化につながるような病態
の場合には、栄養補給のために、高カロリー輸液療法が
行われる。かかる療法においては、ヒトに必要な各種ビ
タミンを含むビタミン製剤を併用することが盛んに行わ
れている。
栄養、経管栄養が不可能であったり、あるいは不十分な
状態であったり、又はそれらが可能ではあっても患者の
消化吸収機能が著しく不良であったり、更には食物が消
化管を通過するのが原疾患の悪化につながるような病態
の場合には、栄養補給のために、高カロリー輸液療法が
行われる。かかる療法においては、ヒトに必要な各種ビ
タミンを含むビタミン製剤を併用することが盛んに行わ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液状製
剤中のビタミンはそれ自体不安定なものが多い。中でも
ビタミンB1は高カロリー輸液に安定化剤として使用さ
れている亜硫酸水素ナトリウムにより分解することが知
られており(医薬ジャーナル Vol.23, No.5, p.123, 19
87等)、また亜硫酸水素ナトリウムを配合していない緩
衝液中でも安定性に優れているとはいえないことが報告
されている(ビタミン Vol.45, No.5, p.239, 1972)。こ
のような問題から、ビタミンB1含有液状製剤中のビタ
ミンB1の安定化は、製剤技術上の重要な課題となって
いる。
剤中のビタミンはそれ自体不安定なものが多い。中でも
ビタミンB1は高カロリー輸液に安定化剤として使用さ
れている亜硫酸水素ナトリウムにより分解することが知
られており(医薬ジャーナル Vol.23, No.5, p.123, 19
87等)、また亜硫酸水素ナトリウムを配合していない緩
衝液中でも安定性に優れているとはいえないことが報告
されている(ビタミン Vol.45, No.5, p.239, 1972)。こ
のような問題から、ビタミンB1含有液状製剤中のビタ
ミンB1の安定化は、製剤技術上の重要な課題となって
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来か
ら、糖、アミノ酸、電解質、脂肪乳剤及び各種ビタミン
を含有する輸液の安定化について検討し、種々の知見を
得てきたが、ビタミンB1の安定化法についても鋭意研
究を重ねた結果、脂肪はビタミンB1製剤の安定化剤と
して寄与することを見出し、本発明を完成した。即ち、
本発明は、 ビタミンB1含有液状製剤に脂肪を配合せしめること
からなるビタミンB1製剤の安定化方法; ビタミンB1と脂肪の配合割合として、ビタミンB1
1に対して脂肪を10以上(重量比)配合する上記
記載のビタミンB1製剤の安定化方法; ビタミンB1と脂肪の配合割合として、ビタミンB1
1に対して脂肪を1500〜15000(重量比)の
範囲で配合し、脂肪を栄養補給源としても機能せしめる
上記記載のビタミンB1製剤の安定化方法; 脂肪を脂肪乳剤の形態で配合する上記〜の何れか
に記載のビタミンB1製剤の安定化方法; 脂肪を平均粒子径0.17μm以下の脂肪乳剤の形態
で配合する上記記載のビタミンB1製剤の安定化方
法; ブドウ糖の存在下で乳化した平均粒子径0.17μm
以下の脂肪乳剤を配合することにより、脂肪及びブドウ
糖を栄養補給源としても機能せしめる上記〜の何れ
かに記載のビタミンB1製剤の安定化方法;に関する。
ら、糖、アミノ酸、電解質、脂肪乳剤及び各種ビタミン
を含有する輸液の安定化について検討し、種々の知見を
得てきたが、ビタミンB1の安定化法についても鋭意研
究を重ねた結果、脂肪はビタミンB1製剤の安定化剤と
して寄与することを見出し、本発明を完成した。即ち、
本発明は、 ビタミンB1含有液状製剤に脂肪を配合せしめること
からなるビタミンB1製剤の安定化方法; ビタミンB1と脂肪の配合割合として、ビタミンB1
1に対して脂肪を10以上(重量比)配合する上記
記載のビタミンB1製剤の安定化方法; ビタミンB1と脂肪の配合割合として、ビタミンB1
1に対して脂肪を1500〜15000(重量比)の
範囲で配合し、脂肪を栄養補給源としても機能せしめる
上記記載のビタミンB1製剤の安定化方法; 脂肪を脂肪乳剤の形態で配合する上記〜の何れか
に記載のビタミンB1製剤の安定化方法; 脂肪を平均粒子径0.17μm以下の脂肪乳剤の形態
で配合する上記記載のビタミンB1製剤の安定化方
法; ブドウ糖の存在下で乳化した平均粒子径0.17μm
以下の脂肪乳剤を配合することにより、脂肪及びブドウ
糖を栄養補給源としても機能せしめる上記〜の何れ
かに記載のビタミンB1製剤の安定化方法;に関する。
【0005】本発明において、ビタミンB1とは、ビタ
ミンB1の誘導体を含むものであり、具体的には、塩酸
チアミン、プロスルチアミン、オクトチアミンなどが挙
げられる。ビタミンB1含有液状製剤としては、上記の
ビタミンB1類を含有する液状製剤であれば特に制限は
なく、また当該製剤に含有されるビタミンB1の量にも
特に制限はなく、適宜選択することができる。例えば、
ヒトに対する1日当りの必要量が、日本静脈経腸栄養研
修会誌Vol.13, No.4, p.317, 1991などの文献に推奨値
として記載されており、1日当りの必要量が摂取される
ように含有せしめておくのがよい。より具体的には、
0.5〜30mgを含有せしめておくのが望ましい。な
お、本発明におけるビタミンB1含有液状製剤は、ビタ
ミンA、ビタミンC等のビタミン類、糖、アミノ酸、電
解質などの他の成分の配合を排除するものではない。
ミンB1の誘導体を含むものであり、具体的には、塩酸
チアミン、プロスルチアミン、オクトチアミンなどが挙
げられる。ビタミンB1含有液状製剤としては、上記の
ビタミンB1類を含有する液状製剤であれば特に制限は
なく、また当該製剤に含有されるビタミンB1の量にも
特に制限はなく、適宜選択することができる。例えば、
ヒトに対する1日当りの必要量が、日本静脈経腸栄養研
修会誌Vol.13, No.4, p.317, 1991などの文献に推奨値
として記載されており、1日当りの必要量が摂取される
ように含有せしめておくのがよい。より具体的には、
0.5〜30mgを含有せしめておくのが望ましい。な
お、本発明におけるビタミンB1含有液状製剤は、ビタ
ミンA、ビタミンC等のビタミン類、糖、アミノ酸、電
解質などの他の成分の配合を排除するものではない。
【0006】また、本発明において、脂肪は、脂肪乳剤
としてや、糖脂肪酸エステル等の水溶性脂肪(特公昭6
3−42607号公報参照)として配合することができ
る。配合用の脂肪乳剤としては、輸液用として用いられ
ている各種の脂肪乳剤が使用できるが、脂肪乳剤の安定
性を考慮して、油脂を乳化剤で乳化して脂肪粒子の平均
粒子径を1μm以下、好ましくは0.5μm以下、より好ま
しくは0.3μm以下に乳化させた水中油型脂肪乳剤を使用
するのがよい。より具体的には、乳化剤を水に分散させ
た溶液に油脂を加えた後、撹拌して粗乳化液を調製し、
次いで粗乳化液を高圧乳化法等の慣用の方法により乳化
することにより脂肪乳剤を調製することができる。上記
の乳化を高圧乳化法で行なう場合、例えば、マントンゴ
ーリンホモジナイザー等の乳化機を用い、粗乳化液を20
〜700Kg/cm2程度の条件下、5〜50回程度通過させること
により行われる。乳化に際して、安定且つ微粒子状の乳
剤を得るために、ブドウ糖及び/又はグリセリンの存在
下に乳化を行うのが好ましく、この方法によれば平均粒
子径が0.17μm以下の乳剤を容易に調製することができ
る。又、必要に応じて、乳化補助剤などを添加して乳化
を行ってもよい。
としてや、糖脂肪酸エステル等の水溶性脂肪(特公昭6
3−42607号公報参照)として配合することができ
る。配合用の脂肪乳剤としては、輸液用として用いられ
ている各種の脂肪乳剤が使用できるが、脂肪乳剤の安定
性を考慮して、油脂を乳化剤で乳化して脂肪粒子の平均
粒子径を1μm以下、好ましくは0.5μm以下、より好ま
しくは0.3μm以下に乳化させた水中油型脂肪乳剤を使用
するのがよい。より具体的には、乳化剤を水に分散させ
た溶液に油脂を加えた後、撹拌して粗乳化液を調製し、
次いで粗乳化液を高圧乳化法等の慣用の方法により乳化
することにより脂肪乳剤を調製することができる。上記
の乳化を高圧乳化法で行なう場合、例えば、マントンゴ
ーリンホモジナイザー等の乳化機を用い、粗乳化液を20
〜700Kg/cm2程度の条件下、5〜50回程度通過させること
により行われる。乳化に際して、安定且つ微粒子状の乳
剤を得るために、ブドウ糖及び/又はグリセリンの存在
下に乳化を行うのが好ましく、この方法によれば平均粒
子径が0.17μm以下の乳剤を容易に調製することができ
る。又、必要に応じて、乳化補助剤などを添加して乳化
を行ってもよい。
【0007】上記の油脂としては食用油であればいずれ
の油脂も使用でき、例えば、植物油(例えば、大豆油、
綿実油、サフラワー油、トウモロコシ油、ヤシ油、シソ
油、エゴマ油等)、魚油(例えば、タラ肝油等)、中鎖
脂肪酸トリグリセリド[例えば、パナセート(商品名)、
ODO(商品名)等]及び化学合成トリグリセリド類
[例えば、2-リノレオイル-1,3-ジオクタノイルグリセ
ロール(8L8)、2-リノレオイル-1,3-ジデカノイルグリセ
ロール(10L10)等のChemically defined triglyceride
s]から選ばれた1種又は2種以上の油脂が好適に用い
られる。また、乳化剤としては医薬製剤に使用される乳
化剤であればいずれの乳化剤も用いることができ、例え
ば、卵黄リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、大豆リン脂
質、水素添加大豆リン脂質及び非イオン性界面活性剤
[例えば、プルロニックF68、HCO-60(いずれも商品
名)等]から選ばれた1種又は2種以上の乳化剤が好適
に用いられる。
の油脂も使用でき、例えば、植物油(例えば、大豆油、
綿実油、サフラワー油、トウモロコシ油、ヤシ油、シソ
油、エゴマ油等)、魚油(例えば、タラ肝油等)、中鎖
脂肪酸トリグリセリド[例えば、パナセート(商品名)、
ODO(商品名)等]及び化学合成トリグリセリド類
[例えば、2-リノレオイル-1,3-ジオクタノイルグリセ
ロール(8L8)、2-リノレオイル-1,3-ジデカノイルグリセ
ロール(10L10)等のChemically defined triglyceride
s]から選ばれた1種又は2種以上の油脂が好適に用い
られる。また、乳化剤としては医薬製剤に使用される乳
化剤であればいずれの乳化剤も用いることができ、例え
ば、卵黄リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、大豆リン脂
質、水素添加大豆リン脂質及び非イオン性界面活性剤
[例えば、プルロニックF68、HCO-60(いずれも商品
名)等]から選ばれた1種又は2種以上の乳化剤が好適
に用いられる。
【0008】配合用の脂肪乳剤として特に好ましくは、
脂肪乳剤の安定性等の見地から、油脂として大豆油、乳
化剤として卵黄リン脂質を用い、脂肪粒子の平均粒子径
を0.3μm以下、より好ましくは0.17μm以下に調整した
脂肪乳剤が挙げられる。配合用脂肪乳剤の組成は特に限
定されないが、好ましい例としては、油脂0.1〜30W/V%
(以下、特別な明示のない限り、%はW/V%を示す)程度、
好ましくは1〜20%程度、より好ましくは2〜10%程度、乳
化剤0.01〜10%程度、好ましくは0.05〜5%程度、より好
ましくは0.1〜1%程度、及び適量の水からなる脂肪乳剤
が挙げられる。
脂肪乳剤の安定性等の見地から、油脂として大豆油、乳
化剤として卵黄リン脂質を用い、脂肪粒子の平均粒子径
を0.3μm以下、より好ましくは0.17μm以下に調整した
脂肪乳剤が挙げられる。配合用脂肪乳剤の組成は特に限
定されないが、好ましい例としては、油脂0.1〜30W/V%
(以下、特別な明示のない限り、%はW/V%を示す)程度、
好ましくは1〜20%程度、より好ましくは2〜10%程度、乳
化剤0.01〜10%程度、好ましくは0.05〜5%程度、より好
ましくは0.1〜1%程度、及び適量の水からなる脂肪乳剤
が挙げられる。
【0009】上記の脂肪乳剤は、還元糖等の糖類を含有
していてもよい。還元糖としては、例えば、ブドウ糖、
果糖、マルトース等が挙げられ、これらの還元糖は2種
以上を混合して用いてもよい。更に、これらの還元糖に
ソルビトール、キシリトール及び/又はグリセリンを加
えた混合物を用いてもよい。これらの糖類の添加は、乳
剤を調製した後に行ってもよいし、乳剤を調製する際に
行ってもよい。前述の如く、乳剤を調製する際、ブドウ
糖及び/又はグリセリンの存在下に乳化を行えば、平均
粒子径が0.17μm以下の乳剤を容易に調製することがで
きる。かかる調製は具体的には、油脂、乳化剤並びにブ
ドウ糖及び/又はグリセリンの使用量として、得られた
脂肪乳剤が、油脂0.1〜30%程度、好ましくは1〜20%程
度、乳化剤0.01〜10%程度、好ましくは0.05〜5%程度、
ブドウ糖及び/又はグリセリン30〜70%程度、好ましく
は40〜60%程度、及び全量を100とするに必要な水とから
構成されるように調整して行う(特開平5−9111号
公報参照)。これらの糖類を含有する脂肪乳剤の好まし
い例としては、油脂0.1〜30%程度、好ましくは1〜20%程
度、より好ましくは2〜10%程度、乳化剤0.01〜10%程
度、好ましくは0.05〜5%程度、より好ましくは0.1〜1%
程度、糖類1〜60%程度、好ましくは5〜40%程度、より好
ましくは10〜30%程度、及び適量の水とからなる脂肪乳
剤が挙げられる。また、糖脂肪酸エステルなどの水溶性
脂肪は前述の公報に記載の方法に準じて調製することが
できる。
していてもよい。還元糖としては、例えば、ブドウ糖、
果糖、マルトース等が挙げられ、これらの還元糖は2種
以上を混合して用いてもよい。更に、これらの還元糖に
ソルビトール、キシリトール及び/又はグリセリンを加
えた混合物を用いてもよい。これらの糖類の添加は、乳
剤を調製した後に行ってもよいし、乳剤を調製する際に
行ってもよい。前述の如く、乳剤を調製する際、ブドウ
糖及び/又はグリセリンの存在下に乳化を行えば、平均
粒子径が0.17μm以下の乳剤を容易に調製することがで
きる。かかる調製は具体的には、油脂、乳化剤並びにブ
ドウ糖及び/又はグリセリンの使用量として、得られた
脂肪乳剤が、油脂0.1〜30%程度、好ましくは1〜20%程
度、乳化剤0.01〜10%程度、好ましくは0.05〜5%程度、
ブドウ糖及び/又はグリセリン30〜70%程度、好ましく
は40〜60%程度、及び全量を100とするに必要な水とから
構成されるように調整して行う(特開平5−9111号
公報参照)。これらの糖類を含有する脂肪乳剤の好まし
い例としては、油脂0.1〜30%程度、好ましくは1〜20%程
度、より好ましくは2〜10%程度、乳化剤0.01〜10%程
度、好ましくは0.05〜5%程度、より好ましくは0.1〜1%
程度、糖類1〜60%程度、好ましくは5〜40%程度、より好
ましくは10〜30%程度、及び適量の水とからなる脂肪乳
剤が挙げられる。また、糖脂肪酸エステルなどの水溶性
脂肪は前述の公報に記載の方法に準じて調製することが
できる。
【0010】本発明において、ビタミンB1含有液状製
剤に配合すべき脂肪の量としては特に制限がなく、製剤
中のビタミンB1含有量、製剤の用途などに応じて広い
範囲から適宜選択することができるが、一般にビタミン
B1 1に対して脂肪を10以上(重量比、この段落で
以下同様)配合する。特に、ビタミンB1 1に対して
脂肪を1500〜15000、好ましくは3000〜1
0000の範囲で配合した場合は、本発明のビタミンB
1含有液状製剤における脂肪はビタミンB1の安定化作
用のみならず、栄養補給源としても機能するので、本発
明の製剤は、ビタミンB1補給と栄養補給をバランスよ
く同時に行える極めて有用且つ安定な製剤となる。
剤に配合すべき脂肪の量としては特に制限がなく、製剤
中のビタミンB1含有量、製剤の用途などに応じて広い
範囲から適宜選択することができるが、一般にビタミン
B1 1に対して脂肪を10以上(重量比、この段落で
以下同様)配合する。特に、ビタミンB1 1に対して
脂肪を1500〜15000、好ましくは3000〜1
0000の範囲で配合した場合は、本発明のビタミンB
1含有液状製剤における脂肪はビタミンB1の安定化作
用のみならず、栄養補給源としても機能するので、本発
明の製剤は、ビタミンB1補給と栄養補給をバランスよ
く同時に行える極めて有用且つ安定な製剤となる。
【0011】また、乳化に際してブドウ糖を用いて調製
された脂肪乳剤を配合した本発明の製剤は、ブドウ糖の
効果により平均粒子径が0.17μm以下の脂肪乳剤を
容易に調製することができることから、脂肪乳剤が安定
化され、結果的に本発明の製剤が安定化されるととも
に、ブドウ糖を栄養補給源としてバランスよく機能せし
めることもでき、更なる有用性を有するものである。
された脂肪乳剤を配合した本発明の製剤は、ブドウ糖の
効果により平均粒子径が0.17μm以下の脂肪乳剤を
容易に調製することができることから、脂肪乳剤が安定
化され、結果的に本発明の製剤が安定化されるととも
に、ブドウ糖を栄養補給源としてバランスよく機能せし
めることもでき、更なる有用性を有するものである。
【0012】ブドウ糖を栄養補給源としても機能せしめ
るためには、ブドウ糖は脂肪1に対して1〜8の範囲で
配合するのが好ましい。
るためには、ブドウ糖は脂肪1に対して1〜8の範囲で
配合するのが好ましい。
【0013】ビタミンB1含有液状製剤への脂肪の配合
方法は特に限定されないが、通常、脂肪乳剤や水溶性脂
肪水溶液に、ビタミンB1を含有する精製水(例えば、
注射用水)を添加し、精製水で液量を最終調整する方法
により行われるが、前述の脂肪乳剤調製時にビタミンB
1を配合することによって行ってもよい。後記実施例に
示されるように、脂肪の配合によりビタミンB1の安定
性は著しく向上する。安定化機構の詳細は明らかでない
が、脂肪の配合により、ビタミンB1が酸素やラジカル
などの不安定化要因から保護され、ビタミンB1の安定
化が図られているものと推察される。
方法は特に限定されないが、通常、脂肪乳剤や水溶性脂
肪水溶液に、ビタミンB1を含有する精製水(例えば、
注射用水)を添加し、精製水で液量を最終調整する方法
により行われるが、前述の脂肪乳剤調製時にビタミンB
1を配合することによって行ってもよい。後記実施例に
示されるように、脂肪の配合によりビタミンB1の安定
性は著しく向上する。安定化機構の詳細は明らかでない
が、脂肪の配合により、ビタミンB1が酸素やラジカル
などの不安定化要因から保護され、ビタミンB1の安定
化が図られているものと推察される。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
より詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。 実施例1 所定量(50、100又は200g)の精製大豆油、精
製卵黄レシチン9.5g、ブドウ糖250g及びL−ヒ
スチジン0.2gを注射用水に加え、ホモミキサーによ
り粗乳化し、注射用水を加えて全量を1000mlに調
整して粗乳化液を得た。得られた粗乳化液を、マントン
ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社製、15M-8TA型)に
より平均粒子径が0.17μm以下になるまで乳化して乳剤
を得た。得られた乳剤500mlに、ビタミンB1を5
mg添加し、そして塩酸にてpHを6.0に調整しなが
ら注射用水を加えて全量を1000mlとした。得られ
たビタミンB1含有製剤の組成を表1に示す。なお、表
中、精製大豆油分量(X)は、25、50又は100g
であり、製剤中の脂肪濃度はそれぞれ2.5、5、10
w/v%に相当する。なお、比較製剤として脂肪を配合
していないビタミンB1製剤を調製した。当該比較製剤
は、ビタミンB1 5mg、ブドウ糖125g及びL−
ヒスチジン0.1gを注射用水に加え、塩酸にてpHを
6.0に調整しながら、全量を1000mlにすること
により調製した。得られた各製剤を、50mlのポリエ
チレンバッグに分注し、窒素置換を行った後、密封し、
25℃又は60℃で保存した。保存7日目及び14日目
にビタミンB1の測定を行い、保存開始時の濃度を10
0として残存率(%)を求めた。その結果を表2に示す
(5検体の平均値、以下同様)。
より詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。 実施例1 所定量(50、100又は200g)の精製大豆油、精
製卵黄レシチン9.5g、ブドウ糖250g及びL−ヒ
スチジン0.2gを注射用水に加え、ホモミキサーによ
り粗乳化し、注射用水を加えて全量を1000mlに調
整して粗乳化液を得た。得られた粗乳化液を、マントン
ゴーリンホモジナイザー(ゴーリン社製、15M-8TA型)に
より平均粒子径が0.17μm以下になるまで乳化して乳剤
を得た。得られた乳剤500mlに、ビタミンB1を5
mg添加し、そして塩酸にてpHを6.0に調整しなが
ら注射用水を加えて全量を1000mlとした。得られ
たビタミンB1含有製剤の組成を表1に示す。なお、表
中、精製大豆油分量(X)は、25、50又は100g
であり、製剤中の脂肪濃度はそれぞれ2.5、5、10
w/v%に相当する。なお、比較製剤として脂肪を配合
していないビタミンB1製剤を調製した。当該比較製剤
は、ビタミンB1 5mg、ブドウ糖125g及びL−
ヒスチジン0.1gを注射用水に加え、塩酸にてpHを
6.0に調整しながら、全量を1000mlにすること
により調製した。得られた各製剤を、50mlのポリエ
チレンバッグに分注し、窒素置換を行った後、密封し、
25℃又は60℃で保存した。保存7日目及び14日目
にビタミンB1の測定を行い、保存開始時の濃度を10
0として残存率(%)を求めた。その結果を表2に示す
(5検体の平均値、以下同様)。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表2に示されるように、25℃の保存にお
いて、脂肪を配合していない検体に比べて、脂肪を配合
した検体ではビタミンB1の安定性の著しい向上が認め
られた。また、熱及び酸素の影響を受ける60℃での保
存においても、この傾向は認められた。これらのことか
ら、脂肪を配合することによりビタミンB1を安定化で
きることが判明した。
いて、脂肪を配合していない検体に比べて、脂肪を配合
した検体ではビタミンB1の安定性の著しい向上が認め
られた。また、熱及び酸素の影響を受ける60℃での保
存においても、この傾向は認められた。これらのことか
ら、脂肪を配合することによりビタミンB1を安定化で
きることが判明した。
【0018】比較例1 表1において、精製大豆油分量(X)が33gであり、
ブドウ糖濃度が0、3.125、12.5及び25.0
w/v%であるビタミンB1製剤を実施例1と同様な方
法で調製した。次いで、実施例1と同様な方法にてバッ
グ充填及び保存を行い、保存後のビタミンB1残存率
(%)を求めた。その結果を表3に示す。
ブドウ糖濃度が0、3.125、12.5及び25.0
w/v%であるビタミンB1製剤を実施例1と同様な方
法で調製した。次いで、実施例1と同様な方法にてバッ
グ充填及び保存を行い、保存後のビタミンB1残存率
(%)を求めた。その結果を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】表3に示されるように、25℃の保存にお
いて、いずれのブドウ糖濃度の検体でもビタミンB1は
安定であった。また、熱及び酸素の影響を受ける60℃
での保存でもビタミンB1の安定性に差は認められなか
った。これらのことから、ブドウ糖はビタミンB1の安
定化には関与していないことが判明した。
いて、いずれのブドウ糖濃度の検体でもビタミンB1は
安定であった。また、熱及び酸素の影響を受ける60℃
での保存でもビタミンB1の安定性に差は認められなか
った。これらのことから、ブドウ糖はビタミンB1の安
定化には関与していないことが判明した。
【0021】比較例2 表1において、精製大豆油分量(X)が33gであり、L
−ヒスチジン濃度が0、0.01、0.02及び0.0
3w/v%であるビタミンB1製剤を実施例1と同様な
方法で調製した。次いで、実施例1と同様な方法にてバ
ッグ充填及び保存を行い、保存後のビタミンB1残存率
(%)を求めた。その結果を表4に示す。
−ヒスチジン濃度が0、0.01、0.02及び0.0
3w/v%であるビタミンB1製剤を実施例1と同様な
方法で調製した。次いで、実施例1と同様な方法にてバ
ッグ充填及び保存を行い、保存後のビタミンB1残存率
(%)を求めた。その結果を表4に示す。
【0022】
【表4】
【0023】表4に示されるように、25℃の保存にお
いて、何れのL−ヒスチジン濃度の検体でもビタミンB
1は安定であった。また、熱及び酸素の影響を受ける6
0℃での保存でもビタミンB1の安定性に差は認められ
なかった。これらのことからL−ヒスチジンはビタミン
B1の安定化には関与していないことが判明した。
いて、何れのL−ヒスチジン濃度の検体でもビタミンB
1は安定であった。また、熱及び酸素の影響を受ける6
0℃での保存でもビタミンB1の安定性に差は認められ
なかった。これらのことからL−ヒスチジンはビタミン
B1の安定化には関与していないことが判明した。
【0024】比較例3 表1において、精製大豆油分量(X)が33gであり、
pHが4、5、6及び7であるビタミンB1製剤を実施
例1と同様な方法で調製した。次いで、実施例1と同様
な方法にてバッグ充填及び保存を行い、保存後のビタミ
ンB1残存率(%)を求めた。その結果を表5に示す。
pHが4、5、6及び7であるビタミンB1製剤を実施
例1と同様な方法で調製した。次いで、実施例1と同様
な方法にてバッグ充填及び保存を行い、保存後のビタミ
ンB1残存率(%)を求めた。その結果を表5に示す。
【0025】
【表5】
【0026】表5に示されるように、25℃の保存にお
いて、いずれの設定pHでもビタミンB1は安定であっ
た。また、熱及び酸素の影響を受ける60℃での保存で
もビタミンB1の安定性に差は認められなかった。これ
らのことから、この設定範囲ではpHはビタミンB1の
安定化には関与していないことが判明した。
いて、いずれの設定pHでもビタミンB1は安定であっ
た。また、熱及び酸素の影響を受ける60℃での保存で
もビタミンB1の安定性に差は認められなかった。これ
らのことから、この設定範囲ではpHはビタミンB1の
安定化には関与していないことが判明した。
【0027】
【発明の効果】以上のように、脂肪はビタミンB1の安
定化作用を有することが明らかになった。従って、本発
明によれば、溶液中では不安定であったビタミンB1の
安定化を図ることができ、長期間安定なビタミンB1含
有液状製剤を得ることができるという効果を奏する。
定化作用を有することが明らかになった。従って、本発
明によれば、溶液中では不安定であったビタミンB1の
安定化を図ることができ、長期間安定なビタミンB1含
有液状製剤を得ることができるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 俊一 大阪府枚方市招提大谷二丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】 ビタミンB1含有液状製剤に脂肪を
配合せしめることを特徴とするビタミンB1製剤の安定
化方法。 - 【請求項2】 ビタミンB1と脂肪の配合割合とし
て、ビタミンB11に対して脂肪を10以上(重量比)
配合する請求項1記載のビタミンB1製剤の安定化方
法。 - 【請求項3】 ビタミンB1と脂肪の配合割合とし
て、ビタミンB11に対して脂肪を1500〜1500
0(重量比)の範囲で配合し、脂肪を栄養補給源として
も機能せしめる請求項1記載のビタミンB1製剤の安定
化方法。 - 【請求項4】 脂肪を脂肪乳剤の形態で配合する請
求項1〜3の何れかに記載のビタミンB1製剤の安定化
方法。 - 【請求項5】 脂肪を平均粒子径0.17μm以下
の脂肪乳剤の形態で配合する請求項4記載のビタミンB
1製剤の安定化方法。 - 【請求項6】 ブドウ糖の存在下で乳化した平均粒
子径0.17μm以下の脂肪乳剤を配合することによ
り、脂肪及びブドウ糖を栄養補給源としても機能せしめ
る請求項1〜5の何れかに記載のビタミンB1製剤の安
定化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7186321A JPH0912458A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | ビタミンb1製剤の安定化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7186321A JPH0912458A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | ビタミンb1製剤の安定化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0912458A true JPH0912458A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=16186297
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7186321A Pending JPH0912458A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | ビタミンb1製剤の安定化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0912458A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008290968A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Otsuka Pharmaceut Factory Inc | 脂肪乳剤の安定化方法及び輸液バック |
-
1995
- 1995-06-28 JP JP7186321A patent/JPH0912458A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008290968A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Otsuka Pharmaceut Factory Inc | 脂肪乳剤の安定化方法及び輸液バック |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060131 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060613 |