JPH09124965A - ジスアゾ染料組成物およびそれらを含む黒色水性インク組成物 - Google Patents

ジスアゾ染料組成物およびそれらを含む黒色水性インク組成物

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JPH09124965A
JPH09124965A JP21971696A JP21971696A JPH09124965A JP H09124965 A JPH09124965 A JP H09124965A JP 21971696 A JP21971696 A JP 21971696A JP 21971696 A JP21971696 A JP 21971696A JP H09124965 A JPH09124965 A JP H09124965A
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祥博 猿渡
Masaki Sasaki
雅紀 佐々木
Yoshiharu Kanetani
美春 金谷
Hiroko Hayashi
広子 林
Akio Owatari
章夫 大渡
Yasuhiro Oki
康弘 黄木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 普通紙においても高品質な画像、速やかなイ
ンクの定着性等を備える染料組成物の提供。 【解決手段】 少なくとも、下記式Iで表わされるジス
アゾ染料と下記式IIで表わされるジスアゾ染料を含む染
料組成物において、該染料組成物を液体クロマトグラフ
ィー分析した場合に、式Iで表わされるジスアゾ染料の
ピーク面積(Sp)と式IIで表わされるジスアゾ染料のピ
ーク面積(Sc)との面積比Sp:Scが1:0.4〜1:
2.4であることを特徴とするジスアゾ染料組成物。 【化1】 【化2】 (式中、XおよびYは炭素数1〜4のアルコキシ基を示
し、Mは水素、アルカリ金属、NH4、アルキル置換ア
ンモニウム、アルカノールアンモニウム、モルホリニウ
ム、ピペリジニウム等から選択される陽イオンを示
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジスアゾ染料組成
物、それらを含む黒色水性インク組成物、及びこれを用
いたインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に使用されるイ
ンクは、各種染料を水または有機溶剤、あるいはこれら
の混合液に溶解させたものが一般的であるが、様々な特
性において、万年筆やボールペンの様な筆記具用インク
に比較し、より厳密な条件が要求される。
【0003】さらに最近の動向として、インクジェット
プリンタによるアウトプットには高品質な画像(光学濃
度が高く、ブリードがない鮮明な画像)、ハイスピード
な印刷、印刷物の耐水性、耐光性に対しての要望が高
い。
【0004】そこで、ハイスピードな印刷を実現するた
めには、インクの速やかな定着が必要となるため、イン
クの記録媒体への浸透性を向上させるという試みがなさ
れている。例えば特開平4−183761号公報、米国
特許第5,156,675号、米国特許第5,183,50
2号等には、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
を添加することや、グリコールエーテル類とノニオン性
アセチレングリコール系界面活性剤の両方を添加するこ
と等が開示されている。
【0005】しかし、これらの浸透インクは、特に表面
に特殊な加工を施していない普通紙(オフィス、学校、
家庭で使用されるコピー紙、レポート用紙、ポンド紙、
便箋、はがき、伝票用紙などがある)に対して、インク
が紙の中に浸透するために発色性が悪く、光学濃度が高
く、鮮明な画像を得ることは困難であった。これを解決
するために染料濃度を増加させると、目詰まり等の信頼
性に問題が生じてくるため、浸透インクに用いる染料に
は極めて高い溶解性が要求されている。
【0006】一方では、印字物の耐水性に関する要望の
ため、特公平5−30956号公報にはリン酸基を有す
る染料、特開平3−91577号公報、特開平5−26
2998号公報等にはカルボン酸基を有するジスアゾ染
料などを含む水性インクなどによって、耐水性の良好な
インクの提案が多数されている。
【0007】しかし、これらのインクは耐水性には優れ
ているが、紙表面のpHが酸性域にある酸性紙に記録し
た場合、茶色味を帯びた画像になり、画像濃度も低く、
高品位な画像は得られない。また、該染料の液媒体に対
する溶解性が不十分なため、インクジェットヘッドの微
細な吐出口において目詰まりを生じ易いという問題があ
り、浸透インクには適さないという課題もあった。
【0008】その他、既存染料や新規構造染料を用いた
耐水性に優れたインク組成物の提案が種々なされている
が、十分な耐水性を満足し、かつ高品質な画像を満足す
るものは未だ見受けられない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、普通紙にお
いても高品質な画像(光学濃度が高く、ブリードがない
鮮明な画像)、速やかなインクの定着、印刷物の耐水
性、耐光性を与える染料組成物及びインク組成物を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
公知の黒色系のジスアゾ染料のうちから、優れた特性を
持つ構造類似の2種の水溶性染料を選び出し、これらの
染料を一定の割合で配合するか、または直接に染料組成
物として合成したものをインクの記録剤として用いるこ
とによって、前述の高品質な画像と耐水性を両立できる
ことを見い出した。
【0011】すなわち、本発明は、少なくとも、下記式
Iで表わされるジスアゾ染料と下記式IIで表わされるジ
スアゾ染料を含む染料組成物において、該染料組成物を
液体クロマトグラフィー分析した場合に、式Iで表わさ
れるジスアゾ染料のピーク面積(Sp)と式IIで表わされ
るジスアゾ染料のピーク面積(Sc)との面積比Sp:Sc
が1:0.4〜1:2.4、好ましくは1:0.6〜1:
1.5であることを特徴とするジスアゾ染料組成物及び
それを用いたインク組成物である。
【0012】
【化8】
【0013】
【化9】 (式中、XおよびYは炭素数1〜4のアルコキシ基を示
し、Mは水素、アルカリ金属、NH4、アルキル置換ア
ンモニウム、アルカノールアンモニウム、モルホリニウ
ム、ピペリジニウム等から選択される陽イオンを示
す。)
【0014】本発明に用いられる上記式I及び上記式II
で表わされる染料のX, Yで示される炭素数1〜4のア
ルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基である。アルコキシ基
X, Yは同一であっても、異なっていてもよい。
【0015】Mは水素、アルカリ金属、NH4、アルキ
ル置換アンモニウム、アルカノールアンモニウム、モル
ホリニウム、ピペリジニウム等から選択される。
【0016】具体的には次に示すものが挙げられる。上
記式Iについては以下のものが挙げられるが、これに限
定されるものではなく、式Iによって挙げられる染料な
らばいかなるタイプのものでもよい。
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】
【化16】
【0024】
【化17】
【0025】上記式IIについては以下のものが挙げられ
るが、これに限定されるものではなく、式IIによって挙
げられる染料ならばいかなるタイプのものでもよい。
【0026】
【化18】
【0027】
【化19】
【0028】
【化20】
【0029】
【化21】
【0030】
【化22】
【0031】
【化23】
【0032】
【化24】
【0033】
【化25】
【0034】Mが、水素のとき、水溶性酸基は、遊離酸
の形でリン酸基(PO32)、カルボン酸基(COOH)、
スルホン酸基(SO3H)を示す。Mがアルカリ金属、N
4、アルキル置換アンモニウム、アルカノールアンモ
ニウム、或いはモルホリニウム、ピペリジニウムのよう
な含窒素環状化合物の陽イオンのときアルカリ金属塩、
アンモニウム塩、アルキル置換アンモニウム塩、アルカ
ノールアミン塩、モルホリニウム塩、ピペリジニウム塩
等を形成し、水に溶解する。一般にこの種の酸性染料
は、塩基性のpHを示す水を主体とする水性媒体に可溶
である。この際、Mは1種であっても、異なってもよ
い。
【0035】さらに本発明者らは、紙上での耐水性はM
が、NH4、アルキル置換アンモニウム、アルカノール
アンモニウム、或いはモルホリニウム、ピペリジニウム
等の揮発性のアルカリ塩を形成している場合に特に優れ
ることを発見した。このような塩の形成に使用されるア
ミンの例には、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、
イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチル
アミン、ジブチルアミン、アリルアミンのようなアルキ
ル置換アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、ジエ
チルエタノールアミンのようなアルカノールアミン、モ
ルホリン、ピペリジンのような含窒素環状化合物及びそ
の混合物が挙げられる。ただし、本発明の染料が完全に
アンモニウム塩、アルキル置換アンモニウム塩、アルカ
ノールアミン塩、モルホリニウム塩、ピペリジニウム塩
である必要はなく、アルカリ金属塩との混合物であって
もよい。その場合、染料全体に対するアルカリ金属塩の
比率は50%以下であることが好ましい。
【0036】前記式Iで表わされるジスアゾ染料は、特
公平5−80956号に開示された染料群に包含される
ところのリン酸基を有するジスアゾ染料である。この染
料の合成は、m−アミノベンゼンホスホン酸を常法によ
りジアゾ化し、炭素数1〜4の2,5−ジアルコキシ置
換アニリンとカップリングすることによりアミノ基を有
するモノアゾ化合物を生成する。これを単離し、または
引き続き、常法によりジアゾ化して、γ酸(2−アミノ
−8−ナフトール−6−スルホン酸)とカップリングす
ることにより、高収率、高純度で容易に得られる。
【0037】また、式Iで示される染料は、染料構造中
にリン酸基を有するため、紙などのセルロース繊維に対
する染着性が良好で、耐水性に優れる。また、同時にス
ルホン酸基のような水溶性の酸基を有するため、水性液
媒体に対する溶解性に優れる。水に対する溶解性は水溶
媒のpHにより異なるが、pH7.5〜11、好ましくはp
H8.5〜10で良好な溶解性を示し、酸性pHでは難溶
性となる。
【0038】しかし、このジスアゾ染料のみを用いて、
インクジェット記録用のインクを調製した場合は、画像
の光学濃度が不十分であるし、光学濃度を増すために、
染料濃度を増加させると目詰まり等の信頼性に問題を生
じるといった、染料の溶解安定性にも課題があった。
【0039】前記式IIで表わされるジスアゾ染料は、特
開平5−262998号公報または特開平5−1253
18号公報に開示されているカルボン酸基を有するジス
アゾ染料である。この染料の合成は、m−アミノベンゼ
ンカルボン酸を常法によりジアゾ化し、炭素数1〜4の
2,5−ジアルコキシ置換アニリンとカップリングする
ことによりアミノ基を有するモノアゾ化合物を生成す
る。これを単離し、または引き続き、常法によりジアゾ
化し、γ酸(2−アミノ−8−ナフトール−6−スルホ
ン酸)とカップリングすることにより、高収率、高純度
で容易に得られる。
【0040】また、式IIで示される染料は、染料構造中
にカルボン酸基を有するため、耐水性が良好である。ま
た、同時にスルホン酸基のような水溶性の酸基を有する
ため、アルカリ金属塩やアンモニウム塩の形で水性液媒
体に溶解する。pH6以下では不溶となるため、好まし
くはpH8.0〜10である。
【0041】しかし、このジスアゾ染料のみを用いて、
インクジェット記録用のインクを調整した場合は、画像
の光学濃度が不十分であるし、光学濃度を増すために、
染料濃度を増加させると目詰まり等の信頼性に問題を生
じるといった、染料の溶解安定性にも課題があった。
【0042】しかしながら、式Iのジスアゾ染料と式II
のジスアゾ染料をある一定の割合で配合することによっ
て、これらの染料混合物の水への溶解性が格段に向上す
ることが分かった。この発見により、普通紙においても
高品質な画像(光学濃度が高く、ブリードがない鮮明な
画像)の提供と高い信頼性の両立、さらにはこれらの染
料自体の特性である耐水性、耐光性により、課題を解決
するに至った。
【0043】本発明の染料組成物は、上記式Iで表わさ
れるジスアゾ染料と式IIで表わされるジスアゾ染料の2
種を主成分として含有し、該染料組成物を液体クロマト
グラフィー分析した場合に、式Iで表わされるジスアゾ
染料のピーク面積(Sp)と式IIで表わされるジスアゾ染
料のピーク面積(Sc)との面積比Sp:Scが1:0.4〜
1:2.4、好ましくは1:0.6〜1:1.5であるこ
とを特徴とする。
【0044】特にインクジェット記録用インクを製造す
る場合、インク製造の作業性を考慮して、染料濃度が1
0重量%以上の濃厚液を使用する場合が多いが、Scの
Spに対する面積比が0.4倍以下である時は、式Iで表
わされる染料が析出して溶解保存安定性に問題が生じ
る。またScのSpに対する面積比が2.4倍以上である
ときは、式IIで表わされる染料が析出して溶解保存安定
性に問題が生じる。
【0045】本発明の染料組成物が、塩基性水性液媒体
中で最良の溶解保存安定性を示す面積比Sp:Scの範囲
は、Sp:Sc=1:0.6〜1:1.5であることがわか
った。
【0046】ここで、本発明のピーク面積比Sp:Scと
は、以下に示す分析条件で(高速)液体クロマトグラフィ
ー分析において、式Iで表わされるジスアゾ染料を示す
ピークの面積Spと式IIで表わされるジスアゾ染料を示
すピークの面積Scとの比のことである。分析条件 カラム 充填剤:ODS(L−カラム) サイズ:4.6×250mm 溶出液 A:0.02NのKH2PO4を含む10%CH3CN水溶液 B:70%CH3CN水溶液 測定条件 流速:1.2ml/分 圧力:約120kgf/cm2 温度:45℃ 検出波長:313nm グラジエント条件(図12参照) 溶出液Bの初濃度:10% 溶出液Bの終濃度:70% グラジエント時間:20分 (その後、同濃度で5分間溶出)
【0047】また、本発明の染料組成物は、液体クロマ
トグラフィー分析において、前記式Iで表わされるジス
アゾ染料と前記式IIで表わされるジスアゾ染料のピーク
面積の和(Sp+Sc)が検出波長313nmのときの全ピー
ク面積和の90%以上であり、特に好ましくは95%以
上である。90%以下では本発明の目的が達成できない
ことがある。
【0048】上述の染料溶解特性(溶解保存安定性)を満
足する本発明の染料組成物の製造方法は、前述の式Iで
示されるジスアゾ染料と式IIで示されるジスアゾ染料を
個々に合成し、配合することもできる。しかし、染料の
合成工程の簡略化を図る上で好ましくは、下記m−アミ
ノベンゼンホスホン酸とm−アミノベンゼンカルボン
酸との混合アミンの同時ジアゾ化反応及び第1カップ
ラーとして用いる2,5−ジアルコキシ置換アニリン
とのカップリング反応は、通常の方法で行い得る。反応
条件は温度0〜5℃でジアゾ化し、温度0〜5℃、pH
0.5〜3.5でカップリングすることが好ましい。前記
モノアゾ化合物のジアゾ化及び第2カップラーとして
用いるγ酸(2−アミノ−8−ナフトール−6−スル
ホン酸)とのカップリング反応は、特に限定されず、通
常の方法で行い得る。反応条件は温度25〜35℃でジ
アゾ化し、温度5〜15℃、pH9〜10でカップリン
グすることが好ましい。
【0049】
【化26】
【0050】本発明の染料濃厚液の組成は、前記ジスア
ゾ染料組成物または前記式Iで表わされるジスアゾ染料
と前記式IIで表わされるジスアゾ染料の配合重量比が
1:0.4〜1:2.4、好ましくは1:0.6〜1:1.
5である配合染料及び水を主体とする水性媒体とからな
る染料濃度が10重量%以上の染料濃厚液である。
【0051】本発明のインク組成物は少なくとも、式I
で表わされるジスアゾ染料と式IIで表わされるジスアゾ
染料を含み、その配合比が、液体クロマトグラフィー分
析におけるピーク面積(式Iのピーク面積をSp、式IIの
ピーク面積をScとして)の面積比Sp:Scで1:0.4
〜1:2.4、好ましくは1:0.6〜1:1.5である
ことにより、非常に溶解安定性が高くなったため、光学
濃度が高い画像と目詰まり等の信頼性が高いことの両立
が可能となることを発見した。
【0052】さらに、本発明における式I及び式IIの染
料はこれら単独においても、本発明の割合で配合された
染料組成物においても含窒素環状化合物と組み合わせる
ことにより、優れた耐水性と発色性、溶解保存安定性の
向上等が得られることを発見した。
【0053】これらの含窒素環状化合物としては、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム
等が挙げられ、単独あるいは2種以上併用して用いられ
る。これらの溶剤は染料の溶解安定性、印字安定性を高
めるとともに、発色補助剤、耐水性補助剤としての機能
もあり、本発明のインク組成物には不可欠な溶剤であ
る。その添加量は1〜30重量%、好ましくは3〜20
重量%である。添加量が1重量%未満であると、前述の
機能を発揮することができず、また30重量%を越える
と画像ににじみが発生し、画像品質の低下を招くため好
ましくない。
【0054】しかし、これらの含窒素環状化合物には保
湿力、すなわち湿潤性に乏しいため、これらの含窒素環
状化合物のみでは目詰まりが発生しやすく、また一度、
目詰まりを生じてしまった場合、それを回復することが
難しいという問題を生じた。そこで、目詰まり防止剤が
不可欠となり、様々な溶剤を検討した結果、多価アルコ
ール類が最も有効な目詰まり防止剤であることを見い出
した。但し、多価アルコール類のみでは十分な耐水性を
発現しないし、また、染料の発色性もやや劣るという現
象が起こった。従って、本発明のインク組成物には一般
式(I)の染料と多価アルコール類と含窒素環状化合物を
組み合わせることが必須となった。
【0055】これらの多価アルコール類としては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等
が挙げられ、単独あるいは2種以上併用して用いられ
る。その添加量は1〜30重量%、好ましくは3〜20
重量%である。添加量が1重量%未満であると、回復し
難い目詰まりを招き、また30重量%を越えると画像の
乾燥性の低下や、画像品質の低下を招くため好ましくな
い。
【0056】しかし、式I及び式IIの染料を単独で用い
た場合と配合した場合では、染料の溶解保存安定性に大
きな差があることは否めず、式I及び式IIの単独での使
用は信頼性を確保する上で困難であった。
【0057】本発明のインク組成物にはインクの速やか
な定着(浸透性)を得るのと同時に、1ドットの真円度を
保つのに効果的な添加剤として、ノニオン性アセチレン
グリコール系界面活性剤を含むことを特徴とする。
【0058】本発明に用いられる具体的なノニオン性ア
セチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、サ
ーフィノール465、サーフィノール104、オルフィ
ンSTG(以上、日信化学社製、商品名)等が挙げられる
が、特にオルフィンSTGが効果的である。その添加量
は0.05〜3重量%、好ましくは0.5〜2重量%であ
る。添加量が0.05重量%未満であると、十分な浸透
性が得られず、また、30重量%を越えると画像ににじ
みが発生し、画像品質の低下を招くため好ましくない。
【0059】さらに、ノニオン性アセチレングリコール
系界面活性剤に加えて、グリコールエーテル類を添加す
ることにより、より浸透性が増すとともに、カラー印刷
を行った場合の隣合うカラーインクとの境界のブリード
が減少し、非常に鮮明な画像を得ることができることを
発見した。
【0060】本発明のグリコールエーテル類としては、
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレング
リコールモノブチルエーテル等が挙げられる。その添加
量は3〜30重量%、好ましくは5〜15重量%であ
る。添加量が3重量%未満であると、ブリード防止の効
果が得られない。また、30重量%を越えると画像にに
じみが発生するばかりか、油状分離が起きるためにこれ
らのグリコールエーテル類の溶解助剤が必要となり、そ
れに伴ってインクの粘度が上昇し、インクジェットヘッ
ドでは吐出が難しくなる。
【0061】さらに、本発明のインク組成物には必要に
応じて、低級アルコール類、トリエタノールアミンやア
ルカリ金属の水酸化物等のpH調整剤、アルギン酸ナト
リウム等の水溶性ポリマー、水溶性樹脂、フッ素系界面
活性剤、防カビ剤、防錆剤等が添加されてもよい。
【0062】上述のインク組成物を用いたインクの製造
は、常法に従って製造することができる。たとえば、各
成分を十分混合溶解し、孔径0.8μmのメンブランフィ
ルターで加圧濾過したのち、真空ポンプを用いて脱気処
理してインクを調製する方法などがある。
【0063】次に、上述のインクを用いた本発明の記録
方法について説明する。本発明の記録方法はインクを微
細孔から液滴として吐出させて記録を行うインクジェッ
ト記録方式がとりわけ好適に使用できるが、一般の筆記
具用、記録計、ペンプロッター等の用途にも使用できる
ことは言うまでまない。
【0064】インクジェット記録方式としては、従来公
知の方式はいずれも使用でき、特に圧電素子の振動を利
用して液滴を吐出させる方法や熱エネルギーを利用する
方法においては優れた画像記録を行うことが可能であ
る。
【0065】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例によって
具体的に説明する。まず、本発明の染料組成物の製造方
法について、実施例1〜5及び比較例1〜2に説明す
る。
【0066】
【実施例1】m−アミノベンゼンホスホン酸17.5g
(0.1mol)とm−アミノベンゼンカルボン酸13.85g
(0.1mol)の混合アミンを水400mlに撹拌しながら懸
濁し、これに35%塩酸30.4g(0.29mol)を加え、
0℃に冷却した。この溶液に温度が5℃を越えないよう
に徐々に36%亜硝酸ナトリウム水溶液40.0g(0.2
1mol)を滴下し、50分間撹拌することにより混合アミ
ンをジアゾ化し、その後、得られた水溶液にチオ尿素を
加え、過剰な亜硝酸を除去してジアゾ成分含有液を得
た。一方、2,5−ジエトキシアニリン36.3g(0.2
2mol)を水500mlに分散し、35%塩酸21.3g(0.
21mol)を加えて、溶解させ、カップリング成分含有液
を得た。ここで、カップリング成分含有液を0℃に冷却
し、これに温度が5℃を越えないように上記ジアゾ成分
含有液を滴下した。次いで、3〜5℃で20時間撹拌し
てモノアゾ化合物(混合物); m−(2,5−ジエトキシ−
4−アミノ−フェニルアゾ)ベンゼンホスホン酸及びm−
(2,5−ジエトキシ−4−フェニルアゾ)ベンゼンカル
ボン酸を得た。
【0067】得られたモノアゾ化合物混合物を水900
mlに分散し、45%水酸化ナトリウム水溶液43.0g
(0.48mol)を加え溶解した。この溶液に36%亜硝酸
ナトリウム水溶液38.5g(0.20mol)を加えて25℃
に冷却、さらに20%塩酸130g(0.71mol)を30
℃を越えないように徐々に加えた後、25〜30℃以下
で3時間撹拌することによりモノアゾ化合物の混合物を
ジアゾ化した。その後、得られた水溶液にスルファミン
酸を加えて、過剰な亜硝酸を除去してジアゾ成分液を得
た。
【0068】一方、γ酸51.6g(0.21mol)を水60
0mlに加え、45%水酸化ナトリウム水溶液37.0g
(0.42mol)で溶解し、5℃に冷却してカップラー溶液
を調製した。これに先に用意したモノアゾ化合物のジア
ゾ成分含有液を反応温度が8℃を越えないようにかつ2
0%水酸化ナトリウム水溶液の添加により反応pHを8.
5以上に保つようにしながら滴下した後、8℃で3時間
撹拌した。塩・酸析操作により、前記(A)と(J)で示す
2種のジスアゾ染料を主に含む染料組成物1を約75g
得た。
【0069】得られた染料組成物1について高速液体ク
ロマトグラフィー分析(HPLC)を行ったところ、式
(A)と(J)のジスアゾ染料の面積比Sp:Scは50.
4:49.6(1:0.98)であった。このクロマトグラ
ムを図1に示す。また、得られたジスアゾ染料のピーク
面積和(Sp+Sc)は、検出波長313nmのときの全面積
和の約99%であった。
【0070】なお、液体クロマトグラフィー分析は、以
下に示す測定装置を用い、上述の分析条件で行った。 測定装置(島津製作所社製) コントローラ:SCL−6A 検出器:SPD−6AV ポンプユニット:LC−6A(×2) カラムオーブン:CTO−6A プロッタ:C−R6A 式Iと式IIで表わされるジスアゾ染料のピーク面積比S
p/Scは、プロッタで分析したピークの面積を基準に算
出した。プロッタの分析パラメータを以下に示す。 プロッタの分析パラメータ WIDTH:5 SLOPE:330 DRIFT:0 MIN.AREA:4000 T.DBL:5 STOP TIME:25 ATTEN:6 SPEED:2 試料は、染料組成物(アンモニウム塩)3mgをキャリヤー
液50mlに溶解することにより調製した。また、染料組
成物1の可視吸光スペクトルを図2に示す。
【0071】
【実施例2】実施例1で用いた混合アミンをm−アミノ
ベンゼンホスホン酸21.00g(0.12mol)とm−アミ
ノベンゼンカルボン酸11.08g(0.08mol)の混合ア
ミンに変え、実施例1と全く同様にして前記式(A)と
(J)で示される2種のジスアゾ染料を主に含む染料組成
物2を約76g得た。
【0072】得られた染料組成物2について高速液体ク
ロマトグラフィー分析を行ったところ、式(A)と(J)の
ジスアゾ染料の面積比Sp:Scは56.0:44.0
(1:0.79)であった。このクロマトグラムを図3に
示す。また、得られたジスアゾ染料のピーク面積和(Sp
+Sc)は、検出波長313nmのときの全面積和の約99
%であった。
【0073】
【実施例3】実施例1で用いた混合アミンをm−アミノ
ベンゼンホスホン酸14.00g(0.08mol)とm−アミ
ノベンゼンカルボン酸16.62g(0.12mol)の混合ア
ミンに変え、実施例1と全く同様にして前記式(A)と
(J)で示される2種のジスアゾ染料を主に含む染料組成
物3を約73g得た。
【0074】得られた染料組成物3について高速液体ク
ロマトグラフィー分析を行ったところ、式(A)と(J)の
ジスアゾ染料の面積比Sp:Scは33.8:66.2
(1:1.96)であった。このクロマトグラムを図4に
示す。また、得られたジスアゾ染料のピーク面積和(Sp
+Sc)は、検出波長313nmのときの全面積和の約99
%であった。
【0075】
【実施例4】実施例1で用いた混合アミンをm−アミノ
ベンゼンホスホン酸24.50g(0.14mol)とm−アミ
ノベンゼンカルボン酸8.31g(0.06mol)の混合アミ
ンに変え、実施例1と全く同様にして前記式(A)と(J)
で示される2種のジスアゾ染料を主に含む染料組成物4
を約77g得た。
【0076】得られた染料組成物4について高速液体ク
ロマトグラフィー分析を行ったところ、式(A)と(J)の
ジスアゾ染料の面積比Sp:Scは64.4:35.6
(1:0.55)であった。このクロマトグラムを図5に
示す。また、得られたジスアゾ染料のピーク面積和(Sp
+Sc)は、検出波長313nmのときの全面積和の約99
%であった。
【0077】
【実施例5】実施例1で用いた混合アミンをm−アミノ
ベンゼンホスホン酸10.50g(0.06mol)とm−アミ
ノベンゼンカルボン酸19.39g(0.14mol)の混合ア
ミンに変え、実施例1と全く同様にして前記式(A)と
(J)で示される2種のジスアゾ染料を主に含む染料組成
物5を約72g得た。
【0078】得られた染料組成物5について高速液体ク
ロマトグラフィー分析を行ったところ、式(A)と(J)の
ジスアゾ染料の面積比Sp:Scは24.0:76.0
(1:3.17)であった。このクロマトグラムを図6に
示す。また、得られたジスアゾ染料のピーク面積和(Sp
+Sc)は、検出波長313nmのときの全面積和の約99
%であった。
【0079】上記実施例を要約し、表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】次に本発明の染料組成物等に含まれる、あ
るいは配合染料として用いる前記式Iと式IIで表される
ジスアゾ染料の単一合成について比較例として説明す
る。
【0082】
【比較例1】実施例1で用いた混合アミンの代わりにm
−アミノベンゼンホスホン酸34.62g(0.20mol)を
用いた他は、実施例1と全く同様にして前記式(A)で示
されるジスアゾ染料約80g得た。
【0083】得られた染料組成物について、高速液体ク
ロマトグラフィー分析を行った。このクロマトグラムを
図7に示す。このジスアゾ染料の可視吸光スペクトルを
図8に示す。
【0084】
【比較例2】実施例1で用いた混合アミンの代わりにm
−アミノベンゼンカルボン酸27.40g(0.20mol)を
用いた他は、実施例1と全く同様にして前記式(J)で示
されるジスアゾ染料約70g得た。
【0085】得られた染料組成物について、高速液体ク
ロマトグラフィー分析を行った。このクロマトグラムを
図9に示す。このジスアゾ染料の可視吸光スペクトルを
図10に示す。
【0086】次に、本発明の染料組成物を含む染料濃度
が10重量%以上の濃厚液について実施例6〜10に説
明する。
【0087】
【実施例6】実施例1の方法によって得られた乾燥前の
ウェットケーキ(染料分約25重量%)をイオン交換水に
再分散し、逆浸透膜(日東電工社製NTR−7410)を
用いて精製、濃縮し、アンモニア水または水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて、アンモニウム塩またはナトリウム
塩の形で15重量%の染料濃厚液A等を得た。
【0088】得られた染料濃厚液A等について、2カ月
間の下記に示す溶解保存安全性試験を行った。結果を表
2に示す。
【0089】<染料濃厚液の溶解保存安定性試験方法>
得られた染料濃厚液100mlを耐熱性のガラス瓶に入れ
て密栓したものを、60℃にセットしたインキュベータ
ーに2カ月間放置保存する。その後、濾紙にスポットし
て染料の析出の有無を観察し、次のように評価した。 ◎:染料の析出が全く認められない ○:染料の析出が僅かに認められる ×:染料の析出が認められた
【0090】
【実施例7〜10】前記実施例2〜5の方法によって得
られた乾燥前のウェットケーキについて、実施例6と同
様な操作を行い、表2に示す対イオンと染料濃度の染料
濃厚液を得た。
【0091】得られた染料濃厚液B〜E等について、2
カ月間の溶解保存安定性試験を行った。結果を表2に示
す。
【0092】
【比較例3〜4】前記比較例1〜2の方法によって得ら
れた乾燥前のウェットケーキについて、実施例6と同様
な操作を行い、表2に示す対イオンと染料濃度の染料濃
厚液を得た。
【0093】得られた染料濃厚液a及びbについて、2カ
月間の溶解保存安定性試験を行った。結果を表2に示
す。
【0094】さらに、前記比較例1で得られた染料例
(A)及び前記比較例2で得られた染料例(J)を用いて、
アンモニア水を使って、アンモニウム塩の形で染料濃度
15重量%の下記配合染料濃厚液をそれぞれ作成した。
【0095】
【実施例11】 配合染料濃厚液F ; (A):(J) = 5:5 配合染料濃厚液G ; (A):(J) = 6:4 配合染料濃厚液H ; (A):(J) = 4:6 配合染料濃厚液I ; (A):(J) = 7:3 配合染料濃厚液J ; (A):(J) = 3:7 得られた染料濃厚液F〜J及び表2に示すそれぞれの配
合染料濃厚液について、2カ月間の溶解保存安定性試験
を行った。結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】次ぎにインク組成物ついて、具体的に説明
する。実施例12〜20及び比較例5〜7のインク組成
物を表3に示す配合比で前述のインク製造方法によって
製造した。なお、表中に示すインクの各成分はインク全
量に対する各成分の重量%を示し、残量は水である。
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】評価試験においては、インクジェットプリ
ンタMJ−700V2/C(セイコ−エプソン株式会社
製)を用いた。なお、MJ−700V2/C用ブラック
インクカートリッジに実施例12〜20及び比較例5〜
7のインクを充填し、以下の試験1〜5について評価を
行なった。
【0101】<試験1:耐水性> (1)EPP用紙(エプソン販売(株);酸性紙)、(2)ゼロ
ックス P(富士ゼロックス(株);中性紙)に対してアル
ファベット印字を行い、その印字サンプルに水滴を滴下
し、自然乾燥させた後のサンプルの状態を目視観察し
て、次のように評価した。 ◎:初期状態と変化なし ○:わずかに染料が溶け出しているが、文字がはっきり
と読み取れる △:にじみはあるが、文字は読み取れる ×:文字がにじみ読み取れない
【0102】<試験2:画像品質> <2−1>以下の試験紙について、アルファベット印字
及びグラフィック印刷を行い、目視及びベタ部分の光学
濃度(OD値)を測定し、次のように評価した。 (1)EPP用紙 (エプソン販売(株)) (2)ゼロックスP (富士ゼロックス(株)) (3)ゼロックス4024 (ゼロックス社) (4)リコピー6200 (リコー(株))
【0103】なお、OD値測定には、マクベス社製 マ
クベスTR−927を用いて、反射濃度を測定した。 ◎:にじみがなく、OD値が1.30以上。 ○:ややにじみが見られるが画像には影響なく、OD値
が1.25以上 △:にじみは少ないが、OD値が1.25未満 ×:OD値が1.20未満
【0104】<2−2>以下の試験紙について、カラー
印刷を行い、隣合うカラーインクとのブリードを目視に
より、次のように評価した。 (1)EPP用紙 (エプソン販売(株)) (2)ゼロックスP (富士ゼロックス(株)) (3)ゼロックス4024 (ゼロックス社) (4)リコピー6200 (リコー(株)) ◎:ブリードがなく、鮮明。 ○:ややブリードがあるが、鮮明である。 △:ブリードがやや目立つ。 ×:ブリードがひどい。
【0105】<試験3:目詰まり回復性>MJ−700
V2/Cの記録ヘッド内にインクを充填した後、記録ヘ
ッドをキャップ位置からずらした状態で40℃で1カ月
間放置した。その後、正常な印字が可能となるまでのク
リーニング回数を次のように評価した。 ◎:0〜2回 ○:3〜5回 △:5〜10回 ×:10回まで行なって回復せず
【0106】<試験4:印字安定性>MJ−700V2
/Cに搭載のセルフチェックパターンを用いて連続印字
を行ない、安定して印字を行なった時間を次のように評
価した。 ◎:24時間以上 ○:10時間以上24時間未満 ×:10時間未満
【0107】<試験5:保存安定性>MJ−700V2
/C用インクカートリッジにインクを充填し、−30℃
及び70℃に2週間放置し、その前後でインク物性、色
調変化、異物、析出物の発生の有無について観察し、次
のように評価した。 ○:物性・色調とも変化なく、異物・析出物の発生もな
い ×:物性・色調の変化があるか、異物、析出物の発生が
みられた 上記の試験1〜5の評価結果を表4に示す。
【0108】
【表5】
【0109】
【発明の効果】本発明の染料組成物は、構造類似の2種
のジスアゾ染料成分がバランス良く、配合、あるいは生
成されているため、単独のジスアゾ染料では不十分な特
性(溶解性、色濃度等)が相互に助長され、良好な溶解保
存安定性を得ることができる。
【0110】また、本発明のインク組成物によれば、特
にオフィスや学校、家庭で使用されるコピー紙、レポー
ト用紙、ボンド紙、便箋、はがき、伝票用紙などのいわ
ゆる普通紙に対し、高画質記録が可能で、かつ記録画像
の耐水性に優れるインク組成物を提供することが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた染料組成物1のクロマト
グラム。
【図2】 実施例1で得られた染料組成物1の可視光ス
ペクトル。
【図3】 実施例2で得られた染料組成物2のクロマト
グラム。
【図4】 実施例3で得られた染料組成物3のクロマト
グラム。
【図5】 実施例4で得られた染料組成物4のクロマト
グラム。
【図6】 実施例5で得られた染料組成物5のクロマト
グラム。
【図7】 比較例1で得られた染料組成物のクロマトグ
ラム。
【図8】 比較例1で得られた染料組成物の可視光スペ
クトル。
【図9】 比較例2で得られた染料組成物のクロマトグ
ラム。
【図10】 比較例2で得られた染料組成物の可視光ス
ペクトル。
【図11】 実施例11で得られた配合染料濃厚液Fの
クロマトグラム。
【図12】 液体クロマトグラフィーのグラジエント条
件を模式的に示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猿渡 祥博 大阪府寝屋川市讃良東町8番1号 オリヱ ント化学工業株式会社研究所内 (72)発明者 佐々木 雅紀 大阪府寝屋川市讃良東町8番1号 オリヱ ント化学工業株式会社研究所内 (72)発明者 金谷 美春 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 林 広子 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 大渡 章夫 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 黄木 康弘 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、下記式Iで表わされるジス
    アゾ染料と下記式IIで表わされるジスアゾ染料を含む染
    料組成物において、該染料組成物を液体クロマトグラフ
    ィー分析した場合に、式Iで表わされるジスアゾ染料の
    ピーク面積(Sp)と式IIで表わされるジスアゾ染料のピ
    ーク面積(Sc)との面積比Sp:Scが1:0.4〜1:
    2.4であることを特徴とするジスアゾ染料組成物。 【化1】 【化2】 (式中、XおよびYは炭素数1〜4のアルコキシ基を示
    し、Mは水素、アルカリ金属、NH4、アルキル置換ア
    ンモニウム、アルカノールアンモニウム、モルホリニウ
    ム、ピペリジニウムから選択される陽イオンを示す。)
  2. 【請求項2】 面積比Sp:Scが1:0.6〜1:1.5
    である請求項1記載のジスアゾ染料組成物。
  3. 【請求項3】 m−アミノベンゼンホスホン酸とm−ア
    ミノベンゼンカルボン酸との混合比がモル比で:
    =1:0.4〜1:2.5からなる混合アミンを同時にジ
    アゾ化し、2,5−ジアルコキシ置換アニリンとカッ
    プリングしてモノアゾ化合物を得る工程、及び得られ
    るモノアゾ化合物をジアゾ化し、γ酸とカップリン
    グする工程を包含する請求項1に記載のジスアゾ染料組
    成物の製造方法。 【化3】
  4. 【請求項4】 請求項1記載のジスアゾ染料組成物を1
    0重量%以上含有することを特徴とする染料濃厚液。
  5. 【請求項5】 少なくとも、下記式Iで表わされるジス
    アゾ染料と下記式IIで表わされるジスアゾ染料を含む黒
    色インク組成物において、式Iで表わされるジスアゾ染
    料と式IIで表わされるジスアゾ染料は、液体クロマトグ
    ラフィー分析した場合に、式Iで表わされるジスアゾ染
    料のピーク面積(Sp)と式IIで表わされるジスアゾ染料
    のピーク面積(Sc)との面積比Sp:Scが1:0.4〜
    1:2.4であることを特徴とする黒色水性インク組成
    物。 【化4】 【化5】 (式中、XおよびYは炭素数1〜4のアルコキシ基を示
    し、Mは水素、アルカリ金属、NH4、アルキル置換ア
    ンモニウム、アルカノールアンモニウム、モルホリニウ
    ム、ピペリジニウムから選択される陽イオンを示す。)
  6. 【請求項6】 面積比Sp:Scが1:0.6〜1:1.5
    である請求項5記載の黒色水性インク組成物。
  7. 【請求項7】 更に、多価アルコール類と含窒素環状化
    合物を含む請求項5記載の黒色水性インク組成物。
  8. 【請求項8】 更に、ノニオン性アセチレングリコール
    系界面活性剤を含む請求項5記載の黒色水性インク組成
    物。
  9. 【請求項9】 更に、グリコールエーテル類を含む請求
    項8記載の黒色水性インク組成物。
  10. 【請求項10】 インクを微細孔から液滴として吐出さ
    せて被記録媒体に記録を行うインクジェット記録方式に
    おいて、前記インクが少なくとも、下記式Iで表わされ
    るジスアゾ染料と下記式IIで表わされるジスアゾ染料を
    含み、液体クロマトグラフィー分析した場合に、式Iで
    表わされるジスアゾ染料のピーク面積(Sp)と式IIで表
    わされるジスアゾ染料のピーク面積(Sc)との面積比S
    p:Scが1:0.4〜1:2.4であることを特徴とする
    インクジェット記録方法。 【化6】 【化7】 (式中、XおよびYは炭素数1〜4のアルコキシ基を示
    し、Mは水素、アルカリ金属、NH4、アルキル置換ア
    ンモニウム、アルカノールアンモニウム、モルホリニウ
    ム、ピペリジニウムから選択される陽イオンを示す。)
  11. 【請求項11】 面積比Sp:Scが1:0.6〜1:1.
    5である請求項10記載のインクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 前記インクが式IおよびIIで表される
    ジスアゾ染料の他に、多価アルコール類、含窒素環状化
    合物、ノニオン性アセチレングリコール系界面活性剤、
    グリコールエーテル類を含む請求項10記載のインクジ
    ェット記録方法。
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JPH1180639A (ja) * 1997-05-16 1999-03-26 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
CN100338146C (zh) * 2005-04-01 2007-09-19 上海科华染料工业有限公司 一种复合活性黑染料
WO2017134955A1 (ja) * 2016-02-04 2017-08-10 株式会社ミマキエンジニアリング 印刷装置及び印刷方法

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