JPH09126884A - 焦電型赤外線センサ及びその製造方法 - Google Patents

焦電型赤外線センサ及びその製造方法

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JPH09126884A
JPH09126884A JP7306798A JP30679895A JPH09126884A JP H09126884 A JPH09126884 A JP H09126884A JP 7306798 A JP7306798 A JP 7306798A JP 30679895 A JP30679895 A JP 30679895A JP H09126884 A JPH09126884 A JP H09126884A
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film
infrared sensor
pyroelectric infrared
lower electrode
anisotropic etching
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JP7306798A
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English (en)
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Osamu Tabata
修 田畑
Yukio Miyaji
幸夫 宮地
Tokuo Fujitsuka
徳夫 藤塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ系湿式異方性エッチングが不都合な
く適用可能であり且つ性能の優れた焦電型赤外線セン
サ、及び該焦電型赤外線センサを容易に得ることができ
るその製造方法を提供する。 【解決手段】 シリコン半導体基板1上に設けられたメ
ンブレン構造(メンブレン9)と、該メンブレン構造の
下に形成された空隙6とを備えてなる焦電型赤外線セン
サにおいて、前記メンブレン構造は、支持膜3,導電性
でアルミニウム又はアルミニウム合金よりも熱伝導率が
小さく且つアルカリ系湿式異方性エッチングに耐え得る
材料からなる下部電極4,焦電膜7,上部電極8を順次
積層・形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン半導体基
板に集積化された焦電型赤外線センサにおいて従来使用
されていたアルミニウム又はアルミニウム合金からなる
下部電極の代わりに、導電性でアルミニウム又はアルミ
ニウム合金よりも熱伝導率が小さく且つアルカリ系湿式
異方性エッチングに耐え得る材料からなる下部電極を使
用した焦電型赤外線センサ、並びにこの焦電型赤外線セ
ンサの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、焦電型赤外線センサは単体として
製作される場合が多かった。このような単体型の焦電型
赤外線センサとしては、例えば、信号処理回路チップと
センサチップとを別に作り、これらを積層して貼り合わ
せたタイプのものや、前記の信号処理回路チップとセン
サチップとを適当な接続具を用いて電気的に接続したタ
イプのものが挙げられる。
【0003】単体型の焦電型赤外線センサにおいては、
製造時の制約が少ない(例えば、センサ製作工程と回路
製作工程との適合性を心配する必要がない)ので、構成
部品(例えば、電極)の材料を比較的任意に選択するこ
とができる。その反面、単体型の焦電型赤外線センサに
は、センサの配置上の制約が生じ、又、マルチチップ化
することにより、低ノズル化,高集積化が困難になり、
更に、システムとして2チップ必要であり、生産,組み
立てのコストが上昇するといった種々の不利益がある。
【0004】近年のマイクロマシーニングにより、焦電
型赤外線センサを含む半導体装置、例えばシリコン半導
体装置においては、高集積化、微細化、高感度化、高機
能化等の種々の要望が成されており、このような要望を
満たすために、焦電型赤外線センサの構造は平面的な又
は単純な立体的な構造から高集積化された複雑な立体的
な構造に漸次移行されつつある。この場合、所望の立体
構造を形成するためには、乾式異方性エッチングや湿式
異方性エッチングなどの異方性エッチング技術が用いら
れる。
【0005】他方、従来より、シリコン半導体装置にお
ける電極又は配線材料としては、アルミニウム又はアル
ミニウム合金が多用されている。しかしながら、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金はアルカリ系湿式異方性エ
ッチャント〔アルカリ系湿式異方性エッチング剤;例え
ば、KOH,TMAH(テトラメチルアンモニウムハイ
ドライド),EDP(エチレンジアミンピロカテコー
ル)等の水溶液〕に侵され易いため、電極又は配線材料
としてアルミニウム又はアルミニウム合金が使用される
半導体装置の製造においてアルカリ系湿式異方性エッチ
ングを適用する場合には、何らかの対策を必要としてい
た。そのため、このような半導体装置の製造工程は複雑
になり、又、アルカリ系湿式異方性エッチングによる汚
染(アルカリイオンによる半導体装置の汚染)防止のた
めに特別の装置を必要とするなどの種々の問題が生じ、
これらは半導体装置の製造コストを上げる原因となって
いた。それ故、アルミニウム又はアルミニウム合金の代
わりに使用でき、且つアルカリ系湿式異方性エッチング
に耐え得る材料が切望されている。
【0006】高集積化型の焦電型赤外線センサは、適当
な半導体基板、例えばシリコン半導体基板上に形成され
る。シリコン半導体基板上に形成される高集積化型の焦
電型赤外線センサには大別すると、 I.シリコン半導体基板上に積層形成されたセンサ素子
部を有するタイプ II.シリコン半導体基板上に積層形成されたセンサ素子
部の下に空隙が形成され、それにより、センサ素子部が
前記空隙上に保持されたメンブレン構造を有するタイプ
の二つがある。IIのタイプの焦電型赤外線センサにおい
て、空隙は、赤外線を受けることによって昇温する(又
は、降温した)メンブレンからの放熱を抑制する(熱絶
縁性を上げる)ための断熱層として設けられる。
【0007】前記I,IIのタイプの焦電型赤外線センサ
の代表的な例について、以下に具体的な製造方法を述べ
る。 Iのタイプの焦電型赤外線センサ (i) シリコン半導体基板上に、熱絶縁性を上げるため
熱伝導率の低い材料からなる膜(熱絶縁層)を形成し、
該膜上に各部品を積層・形成して、センサを作製する。 IIのタイプの焦電型赤外線センサ (ii) シリコン半導体基板上の回路部を、酸化膜,窒化
膜等の異方性エッチングに耐性を持つ膜で保護し、異方
性エッチングを行ってメンブレン構造を形成し(前記膜
の下のシリコン半導体基板に空隙を形成する)、その
後、センサ下部電極として、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金の成膜,パターニングを行う。 (iii) シリコン半導体基板上に支持層(例えば、酸化
膜)を形成し、該支持層上に、センサ下部電極として、
アルミニウム又はアルミニウム合金の成膜,パターニン
グを行い、次いで、下部電極を酸化膜,窒化膜等の異方
性エッチングに耐性を持つ膜で保護し、異方性エッチン
グを行ってメンブレン構造を形成し(前記支持層の下の
シリコン半導体基板に空隙を形成する)、その後、保護
膜を除去する。 (iv) シリコン半導体基板上に、支持層(例えば、酸化
膜)を形成し、該支持層上に、異方性エッチングにより
エッチングされる膜厚分を予め加えて、センサ下部電極
として、アルミニウム又はアルミニウム合金の成膜,パ
ターニングを行い、次いで、異方性エッチングを行い
(この際、余分な膜厚分が除去される)、所望膜厚の下
部電極を得る。 (v) シリコン半導体における下部電極の材料を、アル
ミニウム又はアルミニウム合金から白金(異方性エッチ
ングに耐性を持つ)に変更する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
各方法及びその結果得られた焦電型赤外線センサは、下
記のような種々の問題点を有する。(i) の方法では、シ
リコン半導体基板上にセンサ素子部と回路部とを集積化
できるが、センサの感度は熱伝導率の低い材料からなる
膜(熱絶縁層)によって決まる。しかも、前記熱絶縁層
は、回路作製工程との適合性により制約を受ける(その
後の作製に用いる装置を汚染しないことが要求され
る)。又、(i) の方法により得られた焦電型赤外線セン
サは、メンブレン構造を有する焦電型赤外線センサ〔(i
i)〜(v) の方法により得られた焦電型赤外線センサ〕よ
りも熱コンダクタンスが大きいため感度が劣る。(ii)の
方法では、異方性エッチング後に下部電極のエッチング
を行うため、下部電極のエッチング工程で湿式エッチン
グを用いることができない(メンブレンの破壊や基板と
メンブレンの密着が起こるため)。又、メンブレン構造
が下部電極のパターニングに耐え得る強度を持っていな
ければならないので、ビーム支持メンブレン構造のよう
な構造強度の低いメンブレン構造を使用することができ
ない。更に、メンブレンが形成された後には、フォトリ
ソグラフィが困難である。すなわち、ホトレジストを上
手く塗れない(通常のホトレジストを使用する場合の塗
布方法であるスピンコートが上手く行かない)。露光す
べき面が平坦でないと上手く露光できない(焦点が合わ
ない)。現像におけるリンスができない(リンスは湿式
にて行われるので、メンブレンの破壊や密着が起こ
る)。ポストベークにより熱応力が発生して反り、座屈
が起き破壊され易い。(iii) の方法では、保護膜の形
成,エッチングホール(保護膜に設けた窓)の形成,異
方性エッチング後の保護膜の除去といった工程が製造時
に増加し、更に、保護膜除去工程は、構造強度の低いメ
ンブレンが耐えることができ且つ同一基板内に作製され
ている回路部に影響を与えないことが要求される。(iv)
の方法では、下部電極膜厚の制御が困難であり、又、異
方性エッチング後に均一膜厚の下部電極を残せない(パ
ターン依存性がある。同一基板内のバラツキもある)。
焦電型赤外線センサにおいては、この膜厚精度がセンサ
感度に大きく影響するので、センサ感度がバラツキ易
い。(v) の方法では、貴金属である白金の使用により、
製造コストが上がり、汚染もする。
【0009】本発明は前記従来技術の問題点を解決する
ためのものであり、その目的とするところは、アルカリ
系湿式異方性エッチングが不都合なく適用可能であり且
つアルミニウム又はアルミニウム合金からなる下部電極
を用いた従来の焦電型赤外線センサよりも性能の優れた
焦電型赤外線センサ、及び該焦電型赤外線センサを容易
に得ることができる製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の焦電
型赤外線センサは、シリコン半導体基板上に設けられた
メンブレン構造と、該メンブレン構造の下に形成された
空隙とを備えてなる焦電型赤外線センサにおいて、前記
メンブレン構造は、支持膜,導電性でアルミニウム又は
アルミニウム合金よりも熱伝導率が小さく且つアルカリ
系湿式異方性エッチングに耐え得る材料からなる下部電
極,焦電膜,上部電極が順次積層・形成されてなること
を特徴とする。又、本発明の焦電型赤外線センサの製造
方法は、シリコン半導体基板上に支持膜,導電性でアル
ミニウム又はアルミニウム合金よりも熱伝導率が小さく
且つアルカリ系湿式異方性エッチングに耐え得る材料か
らなる下部電極を順次積層・形成し、次いでアルカリ系
湿式異方性エッチングにより支持膜の下のシリコン半導
体基板に空隙を形成し、次いで下部電極上に焦電膜,上
部電極を順次積層・形成することにより、前記空隙上に
支持膜,下部電極,焦電膜及び上部電極からなるメンブ
レン構造を設けることを特徴とする。
【0011】本発明においては、アルミニウム又はアル
ミニウム合金からなる層の代わりに導電性でアルミニウ
ム又はアルミニウム合金よりも熱伝導率が小さく且つア
ルカリ系湿式異方性エッチングに耐え得る材料からなる
下部電極を用いることにより、アルカリ系湿式異方性エ
ッチング時に下部電極が損傷しない。又、下部電極の熱
伝導率を従来の焦電型赤外線センサに比べて小さくする
ことにより、感度が向上する。以下、感度が向上する理
由を述べる。
【0012】一般に、焦電型赤外線センサの電圧感度R
vは下記式(1)によって表される。
【数1】 式(1)中、各符号は以下の意味を表す。 η:輻射率 ω:角周波数 P:焦電係数 A:受光面積 R:合成抵抗(等価回路) G:熱コンダクタンス τT:熱時定数(=H/G) τE:電気時定数(=RC) H:熱容量 C:容量(等価回路) 図2に示すような電圧感度の周波数特性を持つ焦電型赤
外線センサの電圧感度Rvは、の領域では、下記式
(2):
【数2】 の領域では、下記式(3):
【数3】 の領域では、下記式(4):
【数4】 で表される。ここで、Gは焦電型赤外線センサの熱コン
ダクタンスであり、センサ受光部からの伝達、輻射によ
る熱損失の合計を表す。焦電型赤外線センサのようにセ
ンサ受光部の温度上昇が少ないものでは、センサ受光部
からの伝達、輻射は無視することができるので、Gは熱
伝導によって決定される。熱伝導による熱コンダクタン
スは下記式(5):
【数5】 によって表される。式(5)中、各符号は以下の意味を
表す。 λ:熱伝導率 W:幅 t:厚さ L:長さ 検出部の熱伝導率λが小さければ式(5)によって熱コ
ンダクタンスGが小さくなり、更に式(1)によって、
電圧感度Rvが大きくなることが判る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で使用し得るアルカリ系湿
式異方性エッチャント(エッチング剤)としては、例え
ば、KOH,TMAH,EDP等の水溶液が挙げられ
る。アルカリ系湿式異方性エッチングにおける条件(例
えば、エッチャント濃度、処理温度、処理時間等)は適
宜選択する。
【0014】本発明で使用するシリコン半導体基板は、
シリコン半導体の分野で通常使用されるものであってよ
い。シリコン半導体基板には、アルカリ系湿式異方性エ
ッチングにより、目的とする半導体装置の種類に応じて
選択された3次元構造を形成することができる。
【0015】本発明における導電性でアルミニウム又は
アルミニウム合金よりも熱伝導率が小さく且つアルカリ
系湿式異方性エッチングに耐え得る材料としては、具体
的には、特定の金属又は金属化合物が挙げられる。前記
特定の金属としては、例えば、Co,Cr,Mo,N
i,Ta,Ti,TiN(窒化チタン),Wが挙げられ
る。前記特定の金属は、単独で又は組み合わせて使用す
ることができる。
【0016】下記表1に、従来の下部電極材料であるア
ルミニウムと、本発明において下部電極材料として使用
することができる代表的な金属材料の熱伝導率を体積抵
抗率と共に示す。
【表1】
【0017】下部電極材料の選択の際には、熱伝導率や
体積抵抗率(導電性の程度)に加えて、目的とする性能
に応じて更に考慮すべき事項があればそれを考慮して、
選択するとよい。
【0018】導電性でアルミニウム又はアルミニウム合
金よりも熱伝導率が小さく且つアルカリ系湿式異方性エ
ッチングに耐え得る材料からなる下部電極の大きさ,形
状,厚さは、適宜選択する。
【0019】本発明の焦電型赤外線センサの下部電極以
外の他の部材、すなわち、支持膜,焦電膜,上部電極の
材質,大きさ、形状、厚さも、適宜選択してよい。
【0020】本発明の焦電型赤外線センサの製造方法に
おいては、同種分野で慣用の装置や設備を用いることが
できる。
【0021】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。図1(a)に示すシリコン半導体基板1〔本例
では(100)基板,なお、(111)基板などであっ
てもよい〕の上面に、図1(b)の如く、CVD法によ
りPoly−Si(膜厚700Å)からなる犠牲層2を形成
し、所定形状にパターニングする。次いで、図1(c)
の如く、シリコン半導体基板1及び犠牲層2を覆って、
CVD法によりUSG(un-doped Silicate Glass ,膜
厚7000Å) からなる支持膜3を形成し、所定形状に
パターニングする。次いで、図1(d)の如く、その上
にチタン(Ti)膜800Å、更にその上に窒化チタン
(TiN)膜200Åを積層した膜1000Åをスパッ
タリングにより成膜し、所定形状にパターニングして下
部電極4及び配線5を形成する。この際、下部電極4及
び配線5の大きさを下方の支持膜3よりも小さくする。
図1(e)の如く、シリコン半導体基板1の上面側をE
DP用いたSiアルカリ系湿式異方性エッチングにより
エッチングして、犠牲層2を除去すると共に空隙6を形
成する。次いで、図1(f)の如く、支持膜3,下部電
極4及び配線5を覆って、厚さ6000ÅのPVDF
(ポリ弗化ビニリデン)焦電膜7を成膜する(成膜方法
は、例えば、特公平7−55300号参照)。図1
(g)の如く、PVDF焦電膜7の上に窒素雰囲気(圧
力2Torr)の抵抗加熱蒸着により金黒を1μmの厚さで
成膜し、上部電極8を形成する。図1(h)は図1
(g)を上面側から見た図である。赤外線検出部である
メンブレン9が、4本のビーム10によって空隙6上に
保持されているのが判る。代表的寸法は、ビーム長:6
9μm、ビーム幅:4μm、エッチング溝幅:2μm、
メンブレン:59μm角である。
【0022】本発明の焦電型赤外線センサでは、支持メ
ンブレンに窒化膜、下部電極にアルミニウムを使用した
従来の焦電型赤外線センサ* に比べて、熱絶縁構造の採
用による下部電極の熱伝導低減効果により、大気中では
熱コンダクタンスを従来の約1/70に低減することが
でき、その結果、電圧感度を従来の約70倍まで向上さ
せることができた。更に、真空中においては、熱コンダ
クタンスを従来の約1/3000に低減することがで
き、電圧感度を従来の約3000倍まで向上させること
ができた。* 従来のアルミニウム又はアルミニウム合金
からなる下部電極を有する焦電型赤外線センサでは、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金がアルカリ系湿式異方
性エッチングに耐えられないため、アルカリ系湿式異方
性エッチング後に下部電極となるアルミニウム又はアル
ミニウム合金の成膜,パターニングを行なっていた。そ
のため、熱絶縁構造(熱コンダクタンス低減)における
多くの制約〔アルミニウム又はアルミニウム合金のパタ
ーニング、例えば、フォトリソグラフィ,ウェットプロ
セス等が困難である;熱絶縁構造は、アルミニウム又は
アルミニウム合金のパターニングプロセスに充分耐え得
る構造強度を持つことが必要である等〕を受け、センサ
高感度化の妨げとなっていた。
【0023】本実施例においては、TiN/Ti積層膜
の成膜にスパッタリングを用いたが、電子ビーム蒸着な
どの他の成膜手段を用いてもよい。又、本実施例ではPo
ly−Siからなる犠牲層を用いたが、犠牲層を用いる必
要のない形状であっても本発明を適用することができ
る。更に、予め増幅,インピーダンス変換などの信号処
理回路を同一基板上に形成する集積化赤外線センサにも
本発明を適用することができる。なお、本実施例では代
表的寸法を記載したが、本発明は寸法によっては限定さ
れない。
【0024】
【発明の効果】本発明の焦電型赤外線センサにおいて
は、導電性でアルミニウム又はアルミニウム合金よりも
熱伝導率が小さく且つアルカリ系湿式異方性エッチング
に耐え得る材料からなる下部電極を用いるため、アルカ
リ系湿式異方性エッチング前に下部電極の成膜及びパタ
ーニングを行なうことができる。それ故、従来の焦電型
赤外線センサでは実現不可能な、熱コンダクタンスの低
い構造(例えば、ビーム支持メンブレン構造など)が実
現され、焦電型赤外線センサの高感度化を達成すること
ができる。更に、アルカリ系湿式異方性エッチングに伴
う問題、例えば、下部電極の損傷(膜厚の減少など)が
起こらないので、寸法精度の優れた下部電極(及び下部
電極からの配線)を容易に得ることができ、従来の焦電
型赤外線センサに比べて信頼性及び耐久性が向上した。
又、本発明の焦電型赤外線センサでは、センサを多数並
べるイメージセンサなどにおいては、センサ間での感度
のバラツキを小さくすることができる。又、本発明の焦
電型赤外線センサは、下部電極材料としてアルミニウム
又はアルミニウム合金よりも熱伝導率が小さい材料を用
いるため、従来のアルミニウム又はアルミニウム合金か
らなる下部電極を有する焦電型赤外線センサに比べて、
下部電極からの熱伝導が抑制され、高感度化を達成する
ことができる。
【0025】本発明の焦電型赤外線センサの製造方法に
おいては、下部電極形成後の加工においてアルカリ系湿
式異方性エッチングが用いられるので、焦電型赤外線セ
ンサの加工の自由度が広がった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための図である。
【図2】焦電型赤外線センサの角周波数と電圧感度との
関係を示す図である。
【符号の説明】
1:シリコン半導体基板 2:犠牲層 3:支持膜 4:下部電極 5:配線 6:空隙 7:焦電膜 8:上部電極 9:メンブレン 10:ビーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン半導体基板上に設けられたメン
    ブレン構造と、該メンブレン構造の下に形成された空隙
    とを備えてなる焦電型赤外線センサにおいて、 前記メンブレン構造は、支持膜,導電性でアルミニウム
    又はアルミニウム合金よりも熱伝導率が小さく且つアル
    カリ系湿式異方性エッチングに耐え得る材料からなる下
    部電極,焦電膜,上部電極が順次積層・形成されてなる
    ことを特徴とする焦電型赤外線センサ。
  2. 【請求項2】 シリコン半導体基板上に支持膜,導電性
    でアルミニウム又はアルミニウム合金よりも熱伝導率が
    小さく且つアルカリ系湿式異方性エッチングに耐え得る
    材料からなる下部電極を順次積層・形成し、次いでアル
    カリ系湿式異方性エッチングにより支持膜の下のシリコ
    ン半導体基板に空隙を形成し、次いで下部電極上に焦電
    膜,上部電極を順次積層・形成することにより、前記空
    隙上に支持膜,下部電極,焦電膜及び上部電極からなる
    メンブレン構造を設けることを特徴とする焦電型赤外線
    センサの製造方法。
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