JPH09127255A - 地質分析法 - Google Patents

地質分析法

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JPH09127255A
JPH09127255A JP28713095A JP28713095A JPH09127255A JP H09127255 A JPH09127255 A JP H09127255A JP 28713095 A JP28713095 A JP 28713095A JP 28713095 A JP28713095 A JP 28713095A JP H09127255 A JPH09127255 A JP H09127255A
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geological
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gamma rays
formation
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JP28713095A
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Harumi Araki
春視 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の地質を、より広い範囲についてより短
時間に分析できるようにする。 【解決手段】 分析対象地域からの散乱ガンマ線γs、
カリウム40、ラドンRn、トロンTn及び環境ガンマ
線γcを、ガンマ線検出器10により検出する。(散乱
ガンマ線)/(環境γ線)は地層孔隙率を示す。(カリ
ウム40)/(環境ガンマ線)は地層シリカ含有率を示
す。(カリウム40)/(散乱ガンマ線)は地層間隙水
圧を示す。(ラドン)/(環境ガンマ線)は深層亀裂の
程度を示す。(トロン)/(環境ガンマ線)は浅層亀裂
の程度を示す。階級区分装置26は、6つの地質評価要
素、即ち、除算回路16〜24の出力及び環境ガンマ線
γcの値をそれぞれ、そのレベルに応じて4つの階級a
〜dに分類する。6つの地質評価要素の階級a〜dの組
合せから地質を判定する。例えば、6軸図形化し、その
パターンから地質を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中内の動的又は
静的な状態(構造及び/又は活動状況)を分析する地質
分析法に関する。
【0002】
【従来の技術】環境ガンマ線スペクトル分析は、地質分
野においては、放射性元素のウラン及びトリウムの資源
探査、並びにカリウムからの岩石分類に利用されてき
た。またウラン及びトリウムの娘元素であるラドン及び
トロンが不活性の気体元素であることから、これらは地
層中で移動可能である。この性質から、温泉、地下水及
び断層等の探査の分析にも、環境ガンマ線スペクトル分
析は利用されてきた。環境ガンマ線スペクトル分析は従
来、これらの利用面に限定されている。
【0003】環境ガンマ線スペクトルの観測から地殻変
動と地質構造の背景を総括的に時系列的に分析するの
が、環境地質分析の目的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ガンマ線による地中内
の様子を測定する方法が、本出願者と同じ発明者により
発明されているが、それらの発明の出願当時、当該地点
における地殻変動及び地質構造の詳細を物理的に識別す
る技術は不充分であった。即ち、地形の影響を完全に除
去できず、精度及び信頼性に問題があった。
【0005】また、地中のラドン及びトロンは、地球の
潮汐作用に応じて継続的に、地中情報を地表に送り出し
ている。従って、この点に注目し、地殻変動と地質構造
の背景を何らかの手段で総括的に効率良く測定・分析で
きれば、火山噴火及び地震等の予知乃至防災、有用鉱物
資源(石油、浅熱水鉱床、温泉及び地下水など)の分
析、危険な山腹及び人工斜面の危険箇所の分析、顕在又
は伏在する活断層及びその活動状祝の分析、並びに鍾乳
洞及び鉱山古洞などの空洞の分析に役立つ。
【0006】地質の評価には、地層密度、地層孔隙率、
地層シリカ含有率、深層亀裂、浅層亀裂及び地層間隙水
圧の6要素が重要な指標となり、これらを簡易に測定す
る手段が望まれる。
【0007】本発明は、空中及び地上のどこからでも、
また移動体及び静止体の何れによっても、測定条件の違
いに関係なく同一の判定基準で、地中内及び地上環境を
簡便に且つ精度良く分析できる地質分析法を提示するこ
とを目的とする。
【0008】本発明はまた、環境地質を短時間で総括的
且つ時系列的に分析できる地質分析法を提示することを
目的とする。
【0009】本発明は更に、地層密度、地層孔隙率、地
層シリカ含有率、深層亀裂、浅層亀裂及び地層間隙水圧
の1以上の要素を簡便に測定でき、その測定結果により
地質を短時間で分析できる地質分析法を提示することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、地層孔隙
率、地質シリカ含有率、深層亀裂、浅層亀裂、地層密度
及び地層間隙水圧の内の1以上の地質評価要素を環境ガ
ンマ線スペクトル組成により測定し、その測定結果から
地質を分析する。
【0011】地層密度は地層孔隙率と負の相関にある。
エネルギー帯が0.15〜3.00MeVの環境ガンマ
線スペクトルは、地層密度が大きいほど、その線量も多
くなる。但し、変化率は岩質に応じて異なるので、岩質
の異なる地層相互の比較では、地層孔隙率との関連で地
層密度を判定する必要がある。
【0012】地層孔隙が小さな地層ほど、散乱ガンマ線
の吸収が多く、地層孔隙の大きな地層ほど、散乱ガンマ
線の吸収が少ない。従って、0.50〜0.80MeV
帯のガンマ線スペクトル成分と0.15〜3.00Me
V帯のガンマ線スペクトル成分との比は、地層孔隙率の
小さな地層ほど、小さくなる。但し、変化率は地層間隙
水圧によって変わるので、岩質の異なる地層相互の比較
では、地層間隙水圧との関連で地層孔隙率を判定する必
要がある。成分比なので、測定場所の地形状況の影響を
受けることはない。
【0013】地層シリカ含有率は岩石分類の基本要素で
あり、地層のカリウム元素含有率と正の相関にある。従
って、1.30〜1.60MeV帯のガンマ線スペクト
ル成分と0.15〜3.00MeV帯のガンマ線スペク
トル成分との比は、地層シリ力含有率の小さな地層ほ
ど、小さくなる。成分比なので、測定場所の地形状況の
影響を受けることはない。
【0014】深層亀裂の発達した地層ほど、エマネーシ
ョン化して移動してきたラドン元素が多く出現し、他
方、深層亀裂の発達していない地層では、エマネーショ
ン化しているラドン元素は少ない。従って、1.60〜
2.00MeV帯のガンマ線スペクトル成分と0.15
〜3.00MeV帯のガンマ線スペクトル成分との比
は、深層亀裂の少ない地層ほど、小さくなる。測定され
るラドン元素には、エマネーション化したものではない
ラドン元素、即ち地表付近の鉱物に取り込まれたままの
ラドン元素も含まれるが、鉱物中のラドン元素はカリウ
ム元素と正の相関にあり、このような成分比をとること
で、鉱物中に取り込められたままのラドン元素の影響を
除去できる。成分比なので、測定場所の地形状況の影響
を受けない。
【0015】浅層亀裂の発達する地層ほど、エマネーシ
ョン化して移動してきたトロン元素が多く出現し、他
方、浅層亀裂の発達していない地層では、エマネーショ
ン化しているトロン元素は少ない。従って、2.40〜
2.80MeV帯のガンマ線スペクトル成分と0.15
〜3.00MeV帯のガンマ線スペクトル成分との比
は、浅層亀裂の少ない地層ほど、小さくなる。なお、測
定されるトロン元素には、エマネーション化したトロン
元素、即ち、地表付近の鉱物に取り込まれたままのトロ
ン元素も含まれるが、鉱物中のトロン元素はカリウム元
素と正の相関にあり、このような成分比をとることで、
鉱物中に取り込められたままのトロン元素の影響を除去
できる。成分比なので、測定場所の地形状況の影響を受
けない。
【0016】地層間隙水圧は、火山活動ではマグマの接
近により、地震活動では地震動により、静水圧状態から
過剰水圧状態に変化する。地層間隙水圧が小さくて静水
圧に近い地層では、散乱ガンマ線の吸収が少なく、地層
間隙水圧の大きくて過剰水圧状態になっている地層で
は、散乱ガンマ線の吸収が多くなる。従って、1.30
〜1.60MeV帯のガンマ線スペクトル成分と0.5
0〜0.80MeV帯のガンマ線スペクトル成分の成分
比は、地層間隙水圧の小さい地層ほどい、小さくなる。
成分比なので、測定場所の地形状祝の影響は受けること
はない。
【0017】地層密度、地層孔隙率、地層シリカ含有
率、深層亀裂、浅層亀裂及び地層間隙水圧の6要素は、
地殻変動及び地質構造を反映している。従って、この6
要素の空間分布及び時系列変化から、地殻変動及び地質
構造を推測又は判定できる。その結果は、火山噴火及び
地震等の予知乃至防災、有用鉱物資源(石油、浅熱水鉱
床、温泉及び地下水など)の分析、危険な山腹及び人工
斜面の危険箇所の分析、顕在又は伏在する活断層及びそ
の活動状況の分析、鍾乳洞及び鉱山古洞などの空洞の分
析等の作業を、広い範囲にわたって短時間に行えるよう
になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロ
ック図を示す。10はマルチ・チャンネル型ガンマ線検
出器であり、具体的には、0.50〜0.80MeV
帯、1.30〜1.60MeV帯、1.60〜2.00
MeV帯、2.40〜2.80MeV帯及び0.15〜
3.00MeV帯を検出する。0.50〜0.80Me
V帯は散乱ガンマ線γsを、1.30〜1.60MeV
帯はカリウム40を、1.60〜2.00MeV帯はラ
ドンRnを、2.40〜2.80MeV帯はトロンTn
を、0.15〜3.00MeV帯は環境ガンマ線γcを
それぞれ検出することに相当する。
【0020】このガンマ線検出器10と測位装置(例え
ば、GPS測位装置)12をヘリコプターに搭載して、
対象地域を一定高度でメッシュ状又はマトリクス状に飛
行しながら、対象地域からの各帯域のガンマ線を検出す
るとともに、飛行位置(即ち、ガンマ線検出位置)の位
置座標(X,Y)を測位装置12で測定し、これらの測
定値をデータ・レコーダ14に記録する。
【0021】従来例では対地高度も一定も保つ必要があ
ったが、本実施例では、先に説明したように、成分比で
地質評価要素を算定するので、対地高度を一定にして飛
行する必要は無く、従って、基礎データの収集作業が全
く容易になる。
【0022】データ・レコーダ14に記録された基礎デ
ータは、地上でコンピュータに入力され、地層密度、地
層孔隙率、地層シリカ含有率、深層亀裂、浅層亀裂及び
地層間隙水圧の6つの地質評価要素の指標値に変換され
る。
【0023】具体的には、除算回路16は、散乱ガンマ
線γsの検出値を環境ガンマ線γcの検出値で除算し、
その除算結果は地層孔隙率を定量的に示す。除算回路1
8は、カリウム40の検出値を環境ガンマ線γcの検出
値で除算し、その除算結果は地層シリカ含有率を定量的
に示す。除算回路20は、カリウム40の検出値を散乱
ガンマ線γsの検出値で除算し、その除算結果は地層間
隙水圧を定量的に示す。除算回路22は、ラドンの検出
値を環境ガンマ線γcの検出値で除算し、その除算結果
は深層亀裂の程度を定量的に示す。除算回路24は、ト
ロンの検出値を環境ガンマ線γcの検出値で除算し、そ
の除算結果は浅層亀裂の程度を定量的に示す。
【0024】階級区分装置26は、各地質評価要素の指
標値、即ち除算回路16〜24の出力及び環境ガンマ線
γcの値をそれぞれ、そのレベルに応じて4つの階級a
〜dに分類する。階級区分の閾値は、一般的には地質評
価要素毎に異なる。微視的な変動を除いて、各地質評価
要素を大まかに判定できるようにするためである。従っ
て、直接的には、各地質評価要素の階級a〜dが、各要
素の指標値となる。
【0025】階級区分装置26による各地質評価要素の
階級a〜dと、測位装置12により測定された位置座標
(X,Y)が作図装置28(例えばプロッタ)に入力さ
れる。作図装置28は、測定位置毎に、各地質評価要素
のクラスに応じたグラフを作図する。そのグラフによ
り、地質の不連続部分が明瞭になる。更には、後述する
多次元パターン分析により、各地域の地質の特徴を正確
に分析できる。
【0026】少なくともガンマ線検出器10、測位装置
12及びデータ・レコーダ14をヘリコプターの搭載し
て行う空中移動連続測定では、地上の形状及び物体に邪
魔されずに、如何なる地域も測定できる。勿論、これら
の装置を自動車に搭載して、地上測定できることはいう
までもない。
【0027】ある火山活動地域の噴火前後の測定結果を
図2及び図3に示す。図2は、噴火前の、山麓から旧火
口につながる地域の測定結果を示し、図3は、噴火後
の、山麓から新火口につながる地域の測定結果を示す。
図2及び図3で、縦軸は各要素の指標値(除算回路16
〜24及び環境ガンマ線ガンマcの検出値)であり、参
考のために、各階級a〜d(代表値)も図示した。横軸
は測定地域の位置座標である。山麓と旧火口との間で不
連続性が測定されたが、噴火でできた新火口と山麓との
間の不連続性は、噴火前の、山麓と旧火口との間のそれ
よりも、増大していた。
【0028】また、地震活動地域の地震発生前後の測定
結果を図4及び図5に示す。図4は、地震発生前の、断
層から活断層につらなる地域の測定結果であり、図5は
地震発生後の、断層から地震により顕在化した断層(地
震断層)につらなる地域の測定結果を示す。図4及び図
5の縦軸及び横軸は図2及び図3と同じである。地震の
前後共に、通常の断層と活断層又は地震断層との間に
は、地質評価要素に不連続な箇所があるが、地震発生後
の不連続性は、地震前の不連続性に比べて、より顕著で
大きなものになっている。
【0029】なお、本発明の有効性を検証するため、代
表的な既知の地質に対して本実施例の方法を適用して分
析したところ、以下の関係であった。
【0030】地層孔隙率については、火山噴火地の上空
では階級a、地震震源地の上空では階級a、浅熱水金鉱
山の上空では階級c、温泉地の上空では階級a、山腹大
崩壊地の上空では階級a、活断層の上空では階級aであ
った。
【0031】地層シリカ含有率については、火山噴火地
の上空は階級c、地震震源地の上空は階級a、浅熱水金
鉱山の上空は階級c、温泉地の上空は階級b、山腹大崩
壊地の上空は階級b、活断層の上空は階級cであった。
【0032】深層亀裂については、火山噴火地の上空は
階級c、地震震源地の上空は階級c、浅熱水金鉱山の上
空は階級c、温泉地の上空は階級c、山腹大崩壊地の上
空は階級b、活断層の上空は階級cであった。
【0033】浅層亀裂については、火山噴火地の上空は
階級a、地震震源地の上空は階級b、浅熱水金鉱山の上
空は階級b、温泉地の上空は階級a、山腹大崩壊地の上
空は階級a、活断層の上空は階級aであった。
【0034】地層密度については、火山噴火地の上空は
階級a、地震震源地の上空は階級b、浅熱水金鉱山の上
空は階級a、温泉地の上空は階級a、山腹大崩壊地の上
空は階級b、活断層の上空は階級bであった。
【0035】地層間隙水圧については、火山噴火地の上
空は階級c、地震震源地の上空は階級b、浅熱水金鉱山
の上空は階級b、温泉地の上空は階級b、山腹大崩壊地
の上空は階級c、活断層の上空は階級cであった。
【0036】各地質又は地域について、地層孔隙率、地
層シリカ含有率、深層亀裂、浅層亀裂、地層密度及び地
層間隙水圧の6つの地質評価要素を軸とした6軸図形で
図示したのが、図6乃至図12である。この6軸パター
ンから、測定地域がどのような地質になっているかを推
定できる。
【0037】火山噴火の予知乃至防災についてこれら6
つの地質評価要素をまとめると、火山噴火地の上空で
は、{地層孔隙率,地層シリカ含有率,深層亀裂,浅層
亀裂,地層密度,地層間隙水圧}は、それぞれの階級と
して{a,c,c,a,a,c}であり、図6に示すよ
うな6軸パターンになっている。従って、地層孔隙率が
減少し、地層シリカ含有率が増加し、深層亀裂が発達
し、浅層亀裂が減少し、地層間隙水圧が増加し初めた
ら、火山噴火に注意すべきである。勿論、これら6つの
要素全てがこのような変化を示さなくても、多くの要素
がこのような変化を示した場合には、通常よりは多くの
注意を払う必要がある。
【0038】また、地震等の予知乃至防災については、
地震震源地の上空では、{地層孔隙率,地層シリカ含有
率,深層亀裂,浅層亀裂,地層密度,地層間隙水圧}
は、それぞれの階級として{a,a,c,b,b,b}
であり、図7に示すような6軸パターンになっている。
従って、地層孔隙率が減少し、地層シリカ含有率が減少
し、大きな深層亀裂があり、浅層亀裂が減少し初めた
ら、地震発生に注意すべきである。勿論、火山噴火の場
合と同様に、これら6つの要素全てがこのような変化を
示さなくても、多くの要素がこのような変化を示した場
合には、通常よりは多くの注意を払う必要がある。
【0039】有用鉱物資源(石油、浅熱水鉱床、温泉及
び地下水など)について測定した結果では、{地層孔隙
率,地層シリカ含有率,深層亀裂,浅層亀裂,地層密
度,地層間隙水圧}は、油田地帯の上空では{a,c,
c,a,a,b}、金鉱床の上空では{c,c,c,
b,a,b}(図8参照)、温泉源泉の上空では{a,
b,c,a,a,b}(図9参照)、被圧地下水井の上
空では{a,a,a,a,a,b}である。特徴的に
は、油田地帯では深層亀裂が発達しているが、浅層亀裂
は低調である。金鉱床では、地層シリカ含有率が高く、
深層亀裂及び浅層亀裂が共に発達している。温泉源泉で
は、深層亀裂が発達しているものの、浅層亀裂は低調で
ある。被圧地下水井では、深層亀裂と浅層亀裂の両方共
に発達が低調であり、地層間隙水圧も低い。
【0040】危険な山腹及び人工斜面の危険箇所につい
て測定した結果では、{地層孔隙率,地層シリカ含有
率,深層亀裂,浅層亀裂,地層密度,地層間隙水圧}
は、例えば大規模崩壊地の上空では{a,b,b,a,
b,c}であり、図10に示すような6軸パターンにな
った。特徴的には、地層密度がやや大きく、浅層亀裂が
少なく、地層間隙水圧が高い。このような条件を具備す
る山腹で大崩壊が起こりやすい。
【0041】顕在又は伏在する活断層及びその活動状況
については以下の通りであった。即ち、{地層孔隙率,
地層シリカ含有率,深層亀裂,浅層亀裂,地層密度,地
層間隙水圧}は、活断層の上空では図11に示すように
{a,c,c,a,b,c}であり、地震断層の上空で
は{a,d,b,a,a,d}であった。特徴的には、
活断層が活動期に入ると、浅層亀裂の少ない断層で、大
きな深層亀裂が減少し初め、地層密度が減少し、地層間
隙水圧が増加し始める。
【0042】鍾乳洞及び鉱山古洞などの空洞について、
例えば鉱山古洞の上空では、{地層孔隙率,地層シリカ
含有率,深層亀裂,浅層亀裂,地層密度,地層間隙水
圧}は、{a,d,b,a,b,d}であった。特徴的
には、地層シリカ含有率が大きな地区で地層間隙水圧が
格段に高くなっている。
【0043】このように、地中内の動的又は静的な状態
(構造及び/又は活動状況)に応じて、地質評価要素
{地層孔隙率,地層シリカ含有率,深層亀裂,浅層亀
裂,地層密度,地層間隙水圧}がそれぞれに特有のパタ
ーンになる。従って、それぞれの地質評価要素がどの程
度の値又は階級に属するかにより、地中内の状況をかな
り正確に判定できる。その判定結果により、火山噴火や
地震を高い確度で予知できるようになり、火山噴火や地
震発生の対策を役立つ資料を提供できる。その他にも、
有用鉱物資源(石油、浅熱水鉱床、温泉及び地下水な
ど)の分析、危険な山腹及び人工斜面の危険箇所の分
析、顕在又は伏在する活断層及びその活動状況の分析、
鍾乳洞及び鉱山古洞などの空洞の分析にも利用できる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解できるよう
に、本発明によれば、地質を面的及び時系列的に測定及
び分析でき、その結果を用いて地殻変動及び地質構造の
時系列変化を推定できる。例えば、火山噴火及び地震等
の予知乃至防災、有用鉱物資源(石油、浅熱水鉱床、温
泉及び地下水など)の分析、危険な山腹及び人工斜面の
危険箇所の分析、顕在又は伏在する活断層及びその活動
状況の分析、鍾乳洞及び鉱山古洞などの空洞の分析等
が、広い範囲にわたり短時間に行なえるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の概略構成ブロック図であ
る。
【図2】 火山噴火前の、山麓から旧火口につながる地
域の測定結果の模式図である。
【図3】 噴火後の、山麓から新火口につながる地域の
測定結果の模式図である。
【図4】 地震発生前の、断層から活断層につらなる地
域の測定結果の模式図である。
【図5】 地震発生後の、断層から地震により顕在化し
た断層(地震断層)につらなる地域の測定結果の模式図
である。
【図6】 火山噴火地上空の6軸地質分析図である。
【図7】 地震震源地上空の6軸地質分析図である。
【図8】 浅熱水金鉱床上空の6軸地質分析図である。
【図9】 温泉地上空の6軸地質分析図である。
【図10】 山腹大崩壊地上空の6軸地質分析図であ
る。
【図11】 活断層上空の6軸地質分析図である。
【符号の説明】
10:マルチ・チャンネル型ガンマ線検出器 12:測位装置 14:データ・レコーダ 16,18,20,22,24:除算回路 26:階級区分装置 28:作図装置

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地層孔隙率、地質シリカ含有率、深層亀
    裂、浅層亀裂、地層密度及び地層間隙水圧の内の1以上
    の地質評価要素を環境ガンマ線スペクトル組成により測
    定し、その測定結果から地質を分析することを特徴とす
    る地質分析法。
  2. 【請求項2】 0.50〜0.80MeV帯のスペクト
    ル成分と0.15〜3.00MeV帯のスペクトル成分
    の比が地層孔隙率を代表し、1.30〜1.60MeV
    帯のスペクトル成分と0.15〜3.00MeV帯のス
    ペクトル成分の比が地層シリカ含有率を代表し、1.6
    0〜2.00MeV帯のスペクトル成分と0.15〜
    3.00MeV帯のスペクトル成分の比が深層亀裂を代
    表し、2.40〜2.80MeV帯のスペクトル成分と
    0.15〜3.00MeV帯のスペクトル成分の比が浅
    層亀裂を代表し、0.15〜3.00MeV帯のスペク
    トル成分が地層密度を代表し、1.30〜1.60Me
    V帯のスペクトル成分と0.50〜0.80MeV帯の
    スペクトル成分の比が地層間隙水圧を代表する請求項1
    に記載の地質分析法。
  3. 【請求項3】 地層孔隙率、地質シリカ含有率、深層亀
    裂、浅層亀裂、地層密度及び地層間隙水圧の6つの地質
    評価要素の指標値を6軸図形化し、その6軸図形パター
    ンから地質を分析することを特徴とする地質分析法。
  4. 【請求項4】 上記地質評価要素の指標値は、環境ガン
    マ線スペクトル組成の測定値から算出される請求項3に
    記載の地質分析法。
  5. 【請求項5】 地層孔隙率の指標値が、散乱ガンマ線の
    検出値を環境ガンマ線の検出値で除した結果から算出さ
    れ、地層シリカ含有率の指標値が、カリウム成分の検出
    値を環境ガンマ線の検出値で除した結果から算出され、
    深層亀裂の指標値が、ラドン成分の検出値を環境ガンマ
    線の検出値で除した結果から算出され、浅層亀裂の指標
    値が、トロン成分の検出値を環境ガンマ線の検出値で除
    した結果から算出され、地層密度の指標値が、環境ガン
    マ線検出値から算出され、地層間隙水圧の指標値が、カ
    リウム成分の検出値を散乱ガンマ線の検出値で除した結
    果から算出される請求項4に記載の地質分析法。
  6. 【請求項6】 地層孔隙率の指標値が、散乱ガンマ線の
    検出値を環境ガンマ線の検出値を除した結果をその大き
    さに従い複数の何れか1のレベルに量子化したものであ
    り、地層シリカ含有率の指標値が、カリウム成分の検出
    値を環境ガンマ線の検出値で除した結果をその大きさに
    従い複数の何れか1のレベルに量子化したものであり、
    深層亀裂の指標値が、ラドン成分の検出値を環境ガンマ
    線の検出値で除した結果をその大きさに従い複数の何れ
    か1のレベルに量子化したものであり、浅層亀裂の指標
    値が、トロン成分の検出値を環境ガンマ線の検出値で除
    した結果をその大きさに従い複数の何れか1のレベルに
    量子化したものであり、地層密度の指標値が、環境ガン
    マ線検出値をその大きさに従い複数の何れか1のレベル
    に量子化したものであり、地層間隙水圧の指標値が、カ
    リウム成分の検出値を散乱ガンマ線の検出値で除した結
    果をその大きさに従い複数の何れか1のレベルに量子化
    したものである請求項4に記載の地質分析法。
  7. 【請求項7】 上記各地質評価要素の指標値のためのレ
    ベル数が4である請求項6に記載の地質分析法。
  8. 【請求項8】 地層孔隙率を散乱ガンマ線及び環境ガン
    マ線の検出値から分析することを特徴とする地質分析
    法。
  9. 【請求項9】 散乱ガンマ線の検出値を環境ガンマ線の
    検出値を除した結果により、地層孔隙率を評価する請求
    項8に記載の地質分析法。
  10. 【請求項10】 散乱ガンマ線の検出値を環境ガンマ線
    の検出値を除した結果をその大きさに従い複数の何れか
    1のレベルに量子化した値で、地層孔隙率を評価する請
    求項8に記載の地質分析法。
  11. 【請求項11】 地層シリカ含有率をカリウム成分及び
    環境ガンマ線の検出値から分析することを特徴とする地
    質分析法。
  12. 【請求項12】 カリウム成分の検出値を環境ガンマ線
    の検出値で除した結果により、地層シリカ含有率を評価
    する請求項11に記載の地質分析法。
  13. 【請求項13】 カリウム成分の検出値を環境ガンマ線
    の検出値で除した結果をその大きさに従い複数の何れか
    1のレベルに量子化した値により、地層シリカ含有率を
    評価する請求項11に記載の地質分析法。
  14. 【請求項14】 深層亀裂をラドン成分及び環境ガンマ
    線の検出値から分析することを特徴とする地質分析法。
  15. 【請求項15】 ラドン成分の検出値を環境ガンマ線の
    検出値で除した結果により、深層亀裂を評価する請求項
    14に記載の地質分析法。
  16. 【請求項16】 ラドン成分の検出値を環境ガンマ線の
    検出値で除した結果をその大きさに従い複数の何れか1
    のレベルに量子化した値により、深層亀裂を評価する請
    求項14に記載の地質分析法。
  17. 【請求項17】 浅層亀裂をトロン成分及び環境ガンマ
    線の検出値から分析することを特徴とする地質分析法。
  18. 【請求項18】 トロン成分の検出値を環境ガンマ線の
    検出値で除した結果により、浅層亀裂を評価する請求項
    17に記載の地質分析法。
  19. 【請求項19】 トロン成分の検出値を環境ガンマ線の
    検出値で除した結果をその大きさに従い複数の何れか1
    のレベルに量子化した値により、浅層亀裂を評価する請
    求項17に記載の地質分析法。
  20. 【請求項20】 地層密度を環境ガンマ線の検出値から
    分析することを特徴とする地質分析法。
  21. 【請求項21】 環境ガンマ線の検出値をその大きさに
    従い複数の何れか1のレベルに量子化した値により、地
    層密度を評価する請求項20に記載の地質分析法。
  22. 【請求項22】 地層間隙水圧をカリウム成分及び散乱
    ガンマ線の検出値から分析することを特徴とする地質分
    析法。
  23. 【請求項23】 カリウム成分の検出値を散乱ガンマ線
    の検出値で除した結果により、地層間隙水圧を評価する
    請求項22に記載の地質分析法。
  24. 【請求項24】 カリウム成分の検出値を散乱ガンマ線
    の検出値で除した結果をその大きさに従い複数の何れか
    1のレベルに量子化した値により、地層間隙水圧を評価
    する請求項22に記載の地質分析法。
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