JPH0913019A - 表面処理用組成物 - Google Patents

表面処理用組成物

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JPH0913019A
JPH0913019A JP7275996A JP7275996A JPH0913019A JP H0913019 A JPH0913019 A JP H0913019A JP 7275996 A JP7275996 A JP 7275996A JP 7275996 A JP7275996 A JP 7275996A JP H0913019 A JPH0913019 A JP H0913019A
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JP
Japan
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group
composition
carbon atoms
surface treatment
organic group
Prior art date
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Application number
JP7275996A
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English (en)
Inventor
Takashige Yoneda
貴重 米田
Fumiaki Gunji
文明 郡司
Takeshi Morimoto
剛 森本
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】常温処理可能で、液安定性、防汚性に優れた表
面処理用組成物を提供する。 【解決手段】(R1a (R2b (R3c Si(N
CO)4-a-b-c およびフッ素原子を有する有機化合物か
らなる有機溶剤を含む。R1 は炭素数1〜30の1価有
機基、R2 およびR3 はそれぞれHまたは炭素数1〜3
0の1価有機基、aは1〜3の整数、bおよびcはそれ
ぞれ0または1であり、かつ、1≦a+b+c≦3であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水滴、油汚れ、ほこ
り、ごみ等の付着が少なく、付着した場合にも除去が簡
単な基材表面または物品表面を常温で付与可能な表面処
理用組成物、および、該表面処理用組成物で処理された
基材、および該表面処理用組成物の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の材料からなる基材、および基材に
表面処理層を施した各種基材はあらゆる分野で使用され
ているが、基材表面での水滴、油汚れ、ほこり、ごみ等
の付着、さらに、これらの付着が基材表面にもたらす悪
影響が問題となっている。
【0003】たとえば、電車、自動車、船舶、航空機等
の輸送機器における外板、窓ガラス、鏡、表示機器表面
材等の外層部材、計器盤表面材等の内層部材、その他の
物品の表面は常に清浄であることが好ましいが、表面
に、雨滴に伴うほこり、汚れ等が付着したり、大気中の
湿度、温度の影響で水分が凝縮すると、外観が損なわれ
る問題がある。また、人の目に直接触れたり、人が直接
接する表面であると、不快感や衛生上の問題も生じる。
【0004】さらに、輸送機器用物品での水の悪影響
は、本来の機能を著しく低下させることにもなる。特
に、輸送機器用物品が透明性、透視性を要求される物品
(たとえば、窓ガラス、鏡等)である場合には、透明
性、透視性の減少はその物品の本来の目的を達成できな
いことを意味し、重大事故を誘発する原因ともなりう
る。
【0005】このような雨滴に伴うほこり、汚れ、また
は水を除去するための手段(たとえば、拭き取り、ワイ
パーによる除去)は、表面に微細な傷を付けることがあ
る。また、ほこり、油汚れ、水等に伴われる異物粒子に
よって表面の傷を一層著しいものにすることもある。さ
らに、ガラス表面に水分が付着した場合には水分中にガ
ラス成分が溶出し、表面の浸食を生じる(いわゆる焼け
と呼ばれる現象)ことはよく知られている。この焼けを
除去するために強く摩擦すると微細な凸凹を生じやす
い。焼けが激しく生じたガラスや、表面に微細な凸凹を
生じたガラスからなる透視部は、本来の機能が低下し、
また、その表面で光の散乱が激しく、視野確保の点で不
都合が生じるだけでなく、安全性の点からも問題であ
る。
【0006】また、こうしたほこり、汚れ、水は輸送機
器物品の表面に有害な影響を与えて、損傷、汚染、着
色、腐食等を促進させ、また、輸送機器用物品の電気特
性、機械的特性、光学的特性等の変化を誘発することも
ある。この種の悪影響は輸送機器用物品に限らず、建築
・建装用物品、電気・電子機器用物品等各種分野で問題
となっている。
【0007】このようなことから、ほこり、汚れ、水滴
の付着を防ぐ性質、またはこれらが付着した場合に除去
を容易にする性質(以下これらを単に防汚性という)を
基材表面に付与する技術が強く求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来より防汚性を付与
する方法として、種々の表面処理用組成物を基材に直接
塗布する方法が提案されている。しかし、従来の表面処
理用組成物は、いずれも塗布時に熱処理等を必要とする
ものが多く、かつ塗布時に塗布ムラが発生しやすいとい
う作業上の問題があった。また、処理剤自身が経時変化
するものも多く、処理剤自体の安定性に問題があり経済
的ではなかった。さらに、処理剤自身の基材への付着性
が低い欠点があり、防汚性の長期持続性を満足できず、
適用範囲が限定されていた。
【0009】さらに防汚性は、今後製作される新しい物
品はもちろんのこと、既に使用されている物品、処理後
に性能の低下が認められた物品等にも付与できることが
望ましい。しかし、これらの物品全てに適用しようとす
る場合には、各部位に常温で直接処理するだけで防汚性
を付与する必要がある。たとえば、既に市販されている
自動車用フロントガラスに処理を行う場合、経済的な理
由から各自動車のフロントガラスを入れ替えて熱処理す
ることは不可能である。また、塗布後自動車全体を焼成
することも現実的には不可能である。したがって、従来
の処理剤では、対応が困難であり、費用がかかりすぎる
問題があった。
【0010】本発明は、常温処理で優れた防汚性、耐薬
品性、耐磨耗性、耐候性を発現可能な表面処理用組成物
を提供する目的でなされた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の表面処理用組成
物は、安定性が高く作業性および経済性を向上させる優
れた表面処理用組成物である。すなわち、式(A)で表
される化合物、および、フッ素原子を有する有機化合物
からなる有機溶剤(B)を含むことを特徴とする表面処
理用組成物、該表面処理用組成物を基材表面に塗布し乾
燥させた基材、および、該表面処理用組成物を基材表面
に塗布し乾燥させ処理方法を提供する。
【0012】
【化3】
【0013】ただし、R1 、R2 、R3 、a、b、およ
びcは、下記の意味を示す。 R1 :炭素数1〜30の1価有機基。 R2 、R3 :同一であっても異なっていてもよく、それ
ぞれ、水素原子または炭素数1〜30の1価有機基。 a:1〜3の整数。 b、c:それぞれ独立に、0または1であり、かつ、1
≦a+b+c≦3。
【0014】なお、以下において一般式(A)で表され
る化合物を「化合物A」、フッ素原子を有する有機化合
物からなる有機溶剤(B)を「有機溶剤B」と記す。
【0015】まず、本発明の化合物Aについて詳述す
る。化合物AのR1 は、炭素数1〜30の1価有機基
(以下、特に記載しない限り「1価有機基」を単に「有
機基」と記す。)を示し、R2 およびR3 は、同一であ
っても異なっていてもよく、それぞれ、水素原子または
炭素数1〜30の有機基を示す。
【0016】炭素数1〜30の有機基としては、ハロゲ
ン原子、官能基、連結基等を含む有機基であってもよ
く、1価炭化水素基(以下、特に記載しない限り「1価
炭化水素基」を単に「炭化水素基」と記す。)、または
ハロゲン原子を含む有機基(以下、ハロゲン化有機基と
記す。)が好ましい。また、炭化水素基およびハロゲン
化有機基は、官能基や連結基を有していてもよい。
【0017】炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、
芳香族炭化水素のいずれであってもよく、脂肪族炭化水
素基が好ましい。脂肪族炭化水素基としては、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基等が好ましく、特
にアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基等が挙げられる。芳香族炭化水素基とし
てはアリール基等が好ましい。
【0018】ハロゲン化有機基は、上記の有機基の水素
原子の1個以上がハロゲン原子に置換された基をいう。
ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原
子が好ましく、特に塩素原子およびフッ素原子が好まし
く、さらに、フッ素原子が好ましい。ハロゲン化有機基
としては、ハロゲン化炭化水素基が好ましく、特に、ハ
ロゲン化アルキル基が好ましい。ハロゲン化アルキル基
としては、クロロアルキル基、フルオロアルキル基、ク
ロロフルオロアルキル基等が挙げられる。特に、ハロゲ
ン化有機基としては、有機基の水素原子の2個以上がフ
ッ素原子に置換されたポリフルオロ有機基が好ましい。
【0019】化合物AのR1 は、疎水性の有機基である
のが好ましい。疎水性の有機基としては、ポリフルオロ
有機基を有する炭素数1〜30の有機基、または、長鎖
炭化水素基を有する炭素数1〜30の有機基が好まし
く、特にポリフルオロ有機基を有する炭素数1〜30の
有機基が好ましい。
【0020】ポリフルオロ有機基としては、ポリフルオ
ロ炭化水素基が好ましく、特に、上記の好ましい炭化水
素基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換されたポ
リフルオロ炭化水素基が好ましい。
【0021】ポリフルオロ炭化水素基としては、特にポ
リフルオロアルキル基が好ましい。ポリフルオロアルキ
ル基は、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子
に置換された基を意味する。なお、以下において、ポリ
フルオロアルキル基を「Rf基」と記す。
【0022】Rf 基の炭素数は、3〜18である場合が
好ましい。Rf 基は直鎖の構造または分岐の構造のいず
れの構造であってもよい。Rf 基中のフッ素原子の割合
としては、(Rf 基中のフッ素原子の数)/(Rf 基に
対応する同一炭素数のアルキル基中の水素原子の数)×
100%で表現した場合に60%以上が好ましく、特に
80%以上である場合が好ましい。
【0023】また、Rf 基は、エーテル性の酸素原子や
イオウ原子等を含んでいてもよい。たとえば、ポリフル
オロオキサアルキル基、ポリフルオロチオアルキル基等
が挙げられる。たとえば、ポリフルオロオキサアルキル
基としては、ポリフルオロエチレンオキシ部分やポリフ
ルオロプロピレンオキシ部分を含む基、ポリフルオロエ
チルオキシ部分やポリフルオロプロピルオキシ部分等を
含む基等が挙げられる。また、ポリフルオロチオアルキ
ル基としては、ポリフルオロエチレンチオ部分やポリフ
ルオロプロピレンチオ部分を含む基、ポリフルオロエチ
ルチオ部分やポリフルオロプロピルチオ部分等を含む基
等が挙げられる。また、Rf 基は官能基を有していても
よい。
【0024】Rf 基としては、上記のRf 基中の水素原
子のすべてがフッ素原子に置換されたペルフルオロアル
キル基またはペルフルオロアルキル部分を有する基、ま
たはペルフルオロアルキレン部分を有する基が好まし
い。ペルフルオロアルキル基またはペルフルオロアルキ
ル部分の炭素数は3〜21が好ましく、ペルフルオロア
ルキレン部分の炭素数は2〜18が好ましい。
【0025】ポリフルオロ有機基を有する炭素数1〜3
0の有機基は、上記のポリフルオロ有機基のみからなっ
ていてもよいが、ポリフルオロ有機基の末端に2価の連
結基が結合した基が好ましく、特に炭素数1〜30のポ
リフルオロ有機基の末端に2価の連結基が結合した基が
好ましい。
【0026】さらにR1 は、ポリフルオロ炭化水素基を
有する有機基が好ましく、特に炭素数3〜21のペルフ
ルオロアルキル基、炭素数3〜21のペルフルオロアル
キル部分を含む有機基、または炭素数2〜18のペルフ
ルオロアルキレン部分を含む有機基の末端に2価の連結
基が結合している基が好ましく、この2価の連結基でイ
ソシアネート基が結合するケイ素原子[Si(NCO)
4-a-b ]に結合しているのが好ましい。
【0027】2価の連結基としては、種々の公知ないし
は周知の2価の連結基が挙げられ、特に限定されない。
たとえば、2価の連結基がアルキレン基である場合の疎
水性の有機基としては、Cd2d+1(CH2e −(こ
こで、dは3〜21の整数、eは1〜6の整数であり、
eは2が好ましい。)で表される有機基が好ましい。2
価の連結基と結合する場合のRf 基は、2価の連結基と
結合する炭素原子に1個以上のフッ素原子が結合してい
るのが好ましい。その他の2価の連結基としては、化合
物Aの具体例中に記載したものが例示されうる。
【0028】また、R1 が長鎖炭化水素基を有する炭素
数1〜30の有機基である場合、炭素数6以上の炭化水
素基を含む有機基、または炭素数7以上の2価の炭化水
素基を含む有機基が好ましく、特に、炭素数6〜30の
アルキル基、炭素数7〜18のアルキル部分を含む有機
基、または炭素数7〜18のアルキレン部分を含む有機
基が好ましく、とりわけ炭素数6〜30のアルキル基が
好ましい。
【0029】炭素数7〜18のアルキル部分または炭素
数7〜18のアルキレン部分を含む有機基である場合、
これらの部分の末端には、2価の連結基が結合している
のが好ましく、この2価の連結基でイソシアネート基が
結合するケイ素原子[Si(NCO)4-a-b ]と結合し
ているのが好ましい。2価の連結基の具体例は、化合物
Aの具体例中にRf とSiの間に挟まれた連結基が例示
できる。
【0030】また、本発明の化合物AにおけるR2 およ
びR3 は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよ
く、水素原子、または、炭素数1〜30の有機基を示
し、少なくとも1つは炭素数1〜30の有機基であるの
が好ましい。炭素数1〜30の有機基としては、上記の
疎水性の有機基以外の有機基が好ましく、炭素数1〜4
程度の炭化水素基、官能基を有する炭化水素基、フッ素
原子以外のハロゲン原子で置換された炭化水素基等を含
むのが好ましい。また、これらの基は、疎水性の有機基
の場合と同様の2価の連結基を介してイソシアネート基
が結合するケイ素原子と結合していてもよい。
【0031】また、化合物Aにおいて、aは1〜3の整
数を示し、1または2が好ましい。これは、化合物Aの
基材への密着性の点から1つのケイ素原子に直結したイ
ソシアネート基の数が2個以上であるのが好ましいから
である。また、aが2または3である場合のR1 は同一
の基であっても異なった基であってもよい。bおよびc
は、それぞれ独立に、0または1であり、かつ、1≦a
+b+c≦3である。
【0032】本発明の化合物Aは、下式(A’)で示さ
れる場合が好ましい。ただし、R4は炭素数1〜30の
疎水性の有機基を示し、R4 の少なくとも1つはRf
Q−(Rf は、ポリフルオロアルキル基であり、Qは2
価の連結基を示す。)が好ましく、特に、R4 の少なく
とも1つはCd2d+1(CH2e −(ここで、dは3
〜21の整数であり、eは1〜6の整数であり、eは2
が好ましい。)が好ましい。R5 は炭素数1〜4の炭化
水素基であり、メチル基が好ましい。fは0または1を
示し、0が好ましい。
【0033】
【化4】 (R4 )(R5f Si(NCO)3-f (A’)
【0034】本発明において化合物Aは、炭素数1〜3
0の有機基とともにイソシアネート基を有する化合物で
ある。イソシアネート基は、後述する基材表面に処理し
た場合に、いずれも基材表面との密着性を高めるうえで
非常に重要な構造単位である。ここでの「密着」とは、
化合物Aと基材表面との化学的、物理的結合状態を意味
する。
【0035】化合物Aのイソシアネート基の反応性は、
きわめて高いので、常温で処理した場合には、大部分が
化学的反応で基材表面に結合するものと考えられる。す
なわち、結合状態においては、イソシアネート基は変化
しているものと考えられる。たとえば、イソシアネート
基はガラス表面のシラノール基と反応していると考えら
れる。
【0036】以下に化合物Aの具体例を示すが、それら
に限定されない。ただし、下記の具体例において、R’
は、炭素数1〜30の有機基を示し、Rf 基を有しない
化合物である場合には、上記の疎水性の有機基であるの
が好ましく、特に、炭素数6〜30のアルキル基が好ま
しく、Rf 基を有する場合には、炭素数1〜4の炭化水
素基が好ましい。Rf はRf 基を示す。
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】化合物Aは、上記の化合物の1種または2
種以上を使用できる。また、化合物AがRf 基を含む化
合物である場合、Rf 基の炭素数の異なる2種以上の化
合物を混合させて用いてもよい。
【0040】つぎに、本発明のもう1つの必須成分であ
る有機溶剤Bに関して以下に詳述する。有機溶剤Bは、
フッ素原子を有する有機化合物からなる有機溶剤であ
る。すなわち、有機溶剤Bは、フッ素原子および炭素原
子を有する化合物からなり、常温常圧で液体であるもの
が好ましい。有機溶剤Bは、表面処理用組成物の安定性
を高めるとともに、作業性を向上させるための溶剤とし
ての役目を果たす化合物である。したがって、有機溶剤
Bとしては、化合物Aを溶解または分散させる性質に優
れるものを選択するのが好ましい。
【0041】本発明においては、フッ素原子を有する有
機化合物からなる有機溶剤Bを用いると、上記の問題を
解決できる。フッ素原子を有する有機化合物からなる有
機溶剤Bとしては、従来より公知の塩素化フッ素化炭化
水素系溶剤(HCFC)、水素化フッ素化炭化水素系溶
剤(HFC)、ポリフルオロ炭化水素系溶剤、または、
その他のフッ素化炭化水素系溶剤、フッ素化芳香属系溶
剤等が好ましい。
【0042】有機溶剤B中のフッ素原子の結合状態につ
いては、特に限定はなく、入手しやすさ等の点から、一
般の炭化水素系溶剤として知られる有機溶剤の水素原子
をフッ素原子で置換した構造の化合物が本発明の有機溶
剤Bとして好ましい。また、有機溶剤Bの沸点が高すぎ
ると、表面処理した後の乾燥に手間どる問題があるた
め、通常は沸点が200℃以下であるものを用いるのが
好ましい。さらに有機溶剤Bが水を含むと、化合物A中
のイソシアネート基が反応してしまうおそれがあるた
め、実質的に水を含まない有機溶剤が好ましい。
【0043】本発明の有機溶剤Bが炭化水素系溶剤の水
素原子をフッ素原子で置換した化合物と考える場合、有
機溶剤Bが、置換基、または、側鎖等を持たない構造の
化合物であるときには、有機溶剤B中のフッ素原子の数
は、対応するフッ素原子を含まない炭化水素系溶剤中の
全水素原子数に対して50%以上であることが好まし
い。フッ素原子の割合が50%未満であると、液の安定
性、塗布性が低下するおそれがある。置換基、または、
側鎖等を持たない構造の有機溶剤Bとしては、炭化水素
系溶剤n−C818に対応するn−C818等が例示で
きる。
【0044】一方、有機溶剤Bが側鎖または置換基を有
する化合物である場合、対応する炭化水素系溶剤中の主
鎖(骨格)部分の全水素原子の50%以上がフッ素原子
に置換されている構造が好ましい。側鎖中に水素原子が
大量に残存していたり、主鎖(骨格)部分のフッ素原子
の割合が50%未満の場合、液安定性、塗布性が低下す
るおそれがある。側鎖または置換基を有する化合物から
なる有機溶剤Bは、フッ素原子の数が対応する炭化水素
系溶剤中の水素原子数に対して実質的に100%である
場合が特に好ましい。
【0045】側鎖または置換基を有する有機溶剤Bとし
ては、炭化水素系溶剤(n−C493 Nに対応する
(n−C493 N、およびm−キシレンに対応する
1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等が例示
されうる。(n−C493 Nにおける置換基はn−
49 基であり、1,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゼンにおける置換基はCF3 基である。
【0046】さらに、有機溶剤Bとしては、化合物A中
のイソシアネート基と反応性の水素原子を有するものは
望ましくない。有機溶剤Bの具体例を以下に挙げるが、
これらに限定されない。
【0047】2−ブロモベンゾトリフルオリド、2−ク
ロロベンゾトリフルオリド、ペンタフルオロブロモベン
ゼン、ペンタフルオロクロロベンゼン、ペルフルオロア
ルカン類、2−クロロ−4’−フルオロベンゾフェノ
ン、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド、3,4−
ジクロロベンゾトリフルオリド、1−フルオロベンゾト
リフルオリド、塩素化フッ素化炭化水素類、2,2’−
エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フ
ルオロホスフェイト、フルオロベンゼン、4−ニトロフ
ルオロベンゼン、2−フルオロトルエン、2−トリフル
オロメチルニトロベンゼン、1,3−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン、トリフルオロ酢酸無水物、1,
1,1−トリフルオロアセトン、ベンゾトリフルオリ
ド、ペルフルオロ(トリ−n−ブチルアミン)[(n−
493 N]、ペルフルオロ(トリ−n−ペンチル
アミン)[(n−C5113 N]、ペルフルオロベン
ゼン、ペルフルオロトルエン、ペルフルオロナフタレ
ン、ペルフルオロ(メチルナフタレン)、ペルフルオロ
アントラセン、ペルフルオロキシレン、ペルフルオロ
(2−n−ブチルテトラヒドロフラン)、ペルフルオロ
(2−n−プロピルテトラヒドロフラン)等。
【0048】さらに、有機溶剤Bとして特に好ましい化
合物は、処理液の安定性、作業性等の観点から、ペルフ
ルオロ(トリ−n−ブチルアミン)、ペルフルオロ(ト
リ−n−ペンチルアミン)、ペルフルオロ(2−n−ブ
チルテトラヒドロフラン)、ペルフルオロ(2−n−プ
ロピルテトラヒドロフラン)、ペルフルオロアルカン類
(n−C818等) 、1,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゼン、ペルフルオロベンゼン、ペルフルオロト
ルエン、ペルフルオロキシレン、ペルフルオロナフタレ
ン、ペルフルオロアントラセン、ペルフルオロ(メチル
ナフタレン)、塩素化フッ素化炭化水素類[1,1−ジ
クロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン
(225ca)、1,3−ジクロロ−1,2,2,3,
3−ペンタフルオロプロパン(225cb)、および
1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(141b)]
等である。さらに、本発明における有機溶剤Bは1種に
限定されず、2種以上の混合物として用いてもよい。
【0049】有機溶剤Bの代わりにフッ素原子を含まな
い有機溶剤であるアルコール類、塩素原子や臭素原子を
有する炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素
類、エステル類、ケトン類、エーテル類等の有機溶剤を
用いると、表面処理用組成物の安定性、塗布性(濡れ性
等)、得られる被膜の性能等の点で充分ではない。
【0050】上記の化合物Aと有機溶剤Bを含む表面処
理用組成物は、安定性、塗布性等の点において、従来の
表面処理用組成物よりも優れた効果を発揮し、また、有
機溶剤Bは、作業環境時の安全性の点においても優れ
る。本発明の、化合物Aと有機溶剤Bを組み合わせた場
合に特別に優れた処理液の安定性および塗布性が得られ
る理由については必ずしも明らかではないが、以下のよ
うに推察される。
【0051】化合物Aに含まれる有機基の少なくとも1
つが疎水性の有機基を含む場合には、有機溶剤Bは一般
の有機溶剤に比べ、非常に高い確率で化合物A中の疎水
性の有機基に溶媒和するため特に好ましい。また、疎水
性の有機基の鎖長が長くなると、結晶性が高まることが
知られている。ここで有機溶剤Bが化合物Aの有機基に
溶媒和すると、有機基の結晶化が抑制され、結果として
液の安定性が高まるものと考えられる。
【0052】また、上記の有機溶剤Bの大部分は実質的
に水を含まない溶剤である。したがって、有機溶剤Bを
溶剤として用いると、表面処理用組成物中への水分の混
入はほとんど起こらず、化合物Aのイソシアネート基同
士が表面処理用組成物中で反応することを防ぐことにな
るため、表面処理用組成物の安定性が高くなる利点があ
る。
【0053】さらに、有機溶剤Bが疎水性の有機基に溶
媒和すると、有機基間の分子間力を低下させ、これが、
表面処理用組成物の塗布性(濡れ性)を向上させる一因
と考えられる。さらに、有機溶剤Bはフッ素原子を含む
ので一般に生体への影響が少ないものが多く、また不燃
性も高いことから、作業時の安全性の観点からも有利で
ある。
【0054】本発明の表面処理用組成物は、化合物Aと
有機溶剤B以外の他の化合物を含んでいてもよい。他の
化合物としては、まず、他の有機溶剤が挙げられる。他
の有機溶剤としては、特に限定されず、アルコール類、
フッ素原子以外のハロゲン原子(塩素原子、臭素原子
等)を有する化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族
炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類等が挙
げられる。
【0055】表面処理用組成物中の有機溶剤Bの量は、
他の化合物を含む場合、または、含まない場合のいずれ
においても、表面処理用組成物の100重量部に対して
50重量部以上が好ましい。50重量部未満である場合
には、上記の有機溶剤Bの効果が発現しにくくなるおそ
れがある。また、化合物Aの量は、基材表面に形成する
被膜の厚さ、経済性等の理由から、表面処理用組成物の
100重量部に対して、0.1〜30重量部程度となる
量が好ましい。
【0056】本発明の表面処理用組成物には化合物A、
有機溶剤B、および上記の他の有機溶剤以外の他の化合
物を含んでいてもよい。他の化合物は目的に応じて適宜
選択でき、特に限定されない。たとえば、添加剤を含む
場合には、各成分との反応性、相溶性を考慮して選択す
ればよく、各種金属酸化物の超微粒子、各種樹脂等が挙
げられる。被膜を着色したい場合には、染料、顔料等を
添加してもよい。
【0057】また、導電性が必要であれば、目的に応じ
た抵抗が得られる材料である酸化スズ、ITO(In2
3 −SnO2 )、酸化亜鉛等を含ませてもよく、その
量は目的とする抵抗値および材料に応じて変更できる。
【0058】該他の有機溶剤や、他の化合物を含ませる
場合の量は、化合物Aの100重量部に対して0.1〜
20重量部とするのが好ましい。他の化合物の量が過剰
であると、本発明の表面処理用組成物が有する防汚性、
耐摩耗性等を低下させるので望ましくない。
【0059】本発明の表面処理用組成物は、基材表面に
塗布し乾燥させる等の方法で処理して、該基材表面に種
々の有用な性質を付与する。表面処理用組成物を基材に
処理する際には、目的に応じた前処理を施してもよい。
たとえば、酸化セリウム等による研磨処理、サンドブラ
スト処理、希釈したフッ酸、硫酸、硝酸、塩酸等による
酸処理、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム水溶液等に
よるアルカリ処理、またはプラズマ照射等による放電処
理等の前処理が挙げられる。また、前処理を行わずに処
理してもよい。
【0060】本発明の表面処理用組成物を処理する方法
としては、特に限定されず、公知ないしは周知の各種処
理方法が適用できる。たとえば、はけ塗り、流し塗り、
回転塗り、浸漬塗り、スプレー塗布等の各種方法で基材
表面に塗布できる。上記の方法で基材表面に塗布された
表面処理用組成物は、乾燥させて基材表面に被膜を形成
する。本発明の表面処理用組成物の乾燥温度は、常温で
も可能であり、20〜30℃が好ましい。また、乾燥速
度を早める等の目的で加熱してもよい。加熱する場合に
は基材の耐熱性が保たれる温度、時間を設定すればよ
い。
【0061】乾燥は、大気中または窒素雰囲気中で実施
できる。また、湿度の高い環境下に放置して乾燥させる
のも好ましい。乾燥時間は10分〜5時間程度であり、
20分〜2時間が好ましい。
【0062】本発明の表面処理用組成物により形成され
る被膜の厚さは、表面処理用組成物中の固形分濃度、塗
布条件、加熱条件などによって適宜制御され、特に限定
されない。通常の場合、防汚性を発現するには、理論的
に被膜の膜厚は単分子層以上あればよく、経済的効果の
点から2μm以下であるのが望ましい。
【0063】本発明の基材としては、特に限定されず、
金属、プラスチックス、セラミックス、ガラス、その他
の無機質材料や有機質材料またはそれらの複合材料、積
層材料等に適用できる。また、基材の表面は、基材その
ものの表面、塗装金属等の塗膜表面、表面処理ガラスの
表面処理層表面(たとえば、ゾルゲル膜、スパッタ膜、
CVD膜、蒸着膜等が設けられた表面)等であってもよ
い。また、基材の形状としては特に限定されない。たと
えば、平面基材、全面に曲率を有する基材、部分的に曲
率を有する基材が挙げられる。
【0064】表面処理用組成物を処理する基材としては
ガラス等の透明な材料からなる基材が好ましい。また、
表面処理剤を処理する物品基材としては、ガラス等の透
明な材料を装着した透明性を利用した物品が好ましい。
たとえば、輸送用機器物品、建築、建装用物品等が挙げ
られる。
【0065】輸送機器用物品とは、電車、バス、トラッ
ク、自動車、船舶、航空機等の輸送機器における外板、
窓ガラス、鏡、表示機器表面材等の外装部材、計器盤表
面材等の内装部材等の輸送機器用物品や、該物品を構成
する部材をいう。
【0066】具体的な輸送機器用物品としては、電車の
ボディ、窓ガラス、パンタグラフ等、自動車、バス、ト
ラック等のボディ、フロントガラス、サイドガラス、リ
アガラス、ミラー、バンパー等、船舶等のボディ、窓ガ
ラス等、航空機等のボディ、窓ガラス等が例示できる。
また、輸送機器用物品は自動車用の窓ガラス等の表面処
理された基材のみからなるものであっても、ガラス鏡が
組み込まれた自動車用バックミラー部材等の表面処理さ
れた基材が組み込まれたものであってもよい。
【0067】また、建築・建装用物品とは、建築物に取
り付けられる物品、すでに建築物に取り付けられた物
品、あるいは建築物とともに使用される建築用物品、家
具、什器などの建装用物品およびそれらの物品の構成要
素である基材(ガラス板等)をいう。
【0068】具体的な建築・建装用物品としては、窓ガ
ラス板、窓ガラス、屋根用ガラス板やガラス屋根等の各
種屋根、ドア用ガラス板やそれがはめ込まれたドア、間
仕切り用ガラス板、温室用ガラス板や温室、ガラスの代
わりに使用される透明プラスチックス板やそれを有する
上記のような建築用物品(窓材、屋根材など)、セラミ
ックス、セメント、金属その他の材料からなる壁材、鏡
やそれを有する家具、陳列棚やショーケース用のガラス
などがある。
【0069】建築・建装用物品としては、窓用ガラス板
等の表面処理された基材のみからなるもの、または、ガ
ラス鏡が組み込まれた家具等の表面処理された基材が組
み込まれたものであってもよい。
【0070】本発明の表面処理用組成物が処理された基
材および物品においては、水滴除去性により表面に付着
する水滴がはじかれ、付着し難く、たとえ付着してもそ
の量は少なく、また、付着した水滴の除去も容易であ
る。特に、輸送用機器物品においては、運行に伴って、
受ける風圧との相互作用によって表面上を急速に移動
し、水滴として溜ることなく、水分が誘発する悪影響を
排除することが可能となる。特に、窓ガラス等の透視野
部での用途では水滴の飛散により視野確保がきわめて容
易となり、車両の安全性向上の点で有利である。
【0071】また、水滴が氷結するような環境下におい
ても氷結を防止でき、氷結した場合には解凍が著しく速
い。さらに、水滴の付着がほとんどないため定期的な清
浄作業回数を低減でき、しかも、清浄はきわめて容易
で、美観保護の点からも非常に有利である。
【0072】本発明の表面処理用組成物は、従来の表面
処理用組成物に比べて優れた安定性を有するだけでな
く、常温処理で性能を発現する利点を有する。また、特
別な前処理や後処理を必要としないため、手軽に処理で
きる。したがって、新しい基材に処理できるだけでな
く、すでに使用されている基材にも処理できる。また、
本発明の表面処理用組成物または他の処理剤を処理後に
時間が経過したり、問題が生じて被膜の性能が低下した
場合に修復用に用いることもできる。
【0073】
【実施例】本発明を実施例を挙げて具体的に説明する
が、これらに限定されない。なお、実施例における防汚
性および防汚耐久性の評価方法はつぎのとおりである。
【0074】[防汚性の評価方法] イ)水の接触角を測定した。 ロ)ヘキサデカンの接触角を測定した。 ハ)指紋除去性を以下の方法で評価した。 手の指紋を処理表面に付着し、綿布で20往復拭き取り
その後の外観を検査し、以下の基準で評価した。 A:完全にきれいに油汚れが拭き取れる。 B:すこし油汚れが残る。 C:かなり油汚れが残る。
【0075】ニ)水滴残存性を以下の方法で評価した。 サンプルから20cmの距離に保持したノズルから水を
全面に約1時間スプレーした後に表面に残存する水滴を
肉眼で観察し以下の評価基準で評価した。 A:サンプル表面に全く水が残らない。 B:サンプル表面に少し水が残る。 C:サンプル表面にかなり水滴が残る。 D:サンプル表面で水が濡れ広がる。
【0076】[防汚耐久性の評価方法]沸騰水中に3時
間浸漬した後の指紋除去性および水滴残存性を評価し
た。
【0077】[液安定性の確認]処理剤を、温度50℃
の恒温槽に1ケ月間放置し、液の外観を肉眼で観察し
た。評価は以下の基準で行った。 〇:外観に変化はみられなかった。 △:曇りが生じた。 ×:沈殿が発生した。
【0078】[実施例1]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、(n−C493 N 97.0
g、n−C81724 Si(NCO)3 3.0gを
この順に加えた。この溶液の液温を25℃に維持しなが
ら1昼夜撹拌を継続し処理用組成物1を得た。
【0079】あらかじめ洗浄したガラス板(50cm×
50cm×厚さ2mm)に処理用組成物1を5cc滴下
し、JKワイパー(十條キンバリー社製品)にて自動車
のワックスがけの要領で塗り広げた。このとき、滴下さ
れた処理用組成物1はガラス基板上で均一に濡れ広が
り、均一に塗り広げることができた。また、溶剤の乾燥
がはじまっても、液の濡れ性よく、容易に塗り延ばしが
でき、また、液の滑り性が良好で作業は著しく簡単であ
った。このガラスを1昼夜放置し、サンプルガラスを作
成した。処理用組成物1の液安定性およびサンプルガラ
スの防汚性および防汚耐久性の評価結果を表1に示す。
【0080】[実施例2]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、(n−C5113 N 97.0
g、n−C81724 Si(NCO)3 3.0gを
この順に加えた。この溶液の液温を25℃に維持しなが
ら1昼夜撹拌を継続し処理用組成物2を得た。
【0081】得られた処理用組成物2を実施例1と同様
の方法でガラス板に塗り広げ、1昼夜放置し、サンプル
ガラスを作成した。滴下された処理用組成物2はガラス
基板上で均一に濡れ広がり、均一に塗り広げることがで
きた。また、溶剤の乾燥がはじまっても、液の濡れ性よ
く、容易に塗り延ばしができ、また、液の滑り性が良好
で作業は著しく簡単であった。評価結果を表1に示す。
【0082】[実施例3]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、ペルフルオロ(2−n−プロピルテ
トラヒドロフラン)(化7参照)の97.0g、n−C
81724 Si(NCO)3 3.0gをこの順に加
えた。この溶液の液温を25℃に維持しながら1昼夜撹
拌を継続し処理用組成物3を得た。
【0083】
【化7】
【0084】得られた処理用組成物3を実施例1と同様
の方法でガラス板に塗り広げ、1昼夜放置し、サンプル
ガラスを作成した。滴下された処理用組成物3はガラス
基板上で均一に濡れ広がり、均一に塗り広げることがで
きた。また、溶剤の乾燥がはじまっても、液の濡れ性よ
く、容易に塗り延ばしができ、また、液の滑り性が良好
で作業は著しく簡単であった。評価結果を表1に示す。
【0085】[実施例4]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、ペルフルオロ(2−n−ブチルテト
ラヒドロフラン)(化8参照)97.0g、n−C8
1724 Si(NCO)3 3.0gをこの順に加え
た。この溶液の液温を25℃に維持しながら1昼夜撹拌
を継続し処理用組成物4を得た。
【0086】
【化8】
【0087】得られた処理用組成物4を実施例1と同様
の方法でガラス板に塗り広げ、1昼夜放置し、サンプル
ガラスを作成した。滴下された処理用組成物4はガラス
基板上で均一に濡れ広がり、均一に塗り広げることがで
きた。また、溶剤の乾燥がはじまっても、液の濡れ性よ
く、容易に塗り延ばしができ、また、液の滑り性が良好
で作業は著しく簡単であった。評価結果を表1に示す。
【0088】[実施例5]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、1,3−ジクロロ−1,1,2,
2,3−ペンタフルオロプロパン(225cb)を含む
塩素化フッ素化炭化水素(AK−225:旭硝子社製)
97.0g、n−C81724 Si(NCO)3
3.0gをこの順に加えた。この溶液の液温を25℃に
維持しながら1昼夜撹拌を継続し処理用組成物5を得
た。
【0089】得られた処理用組成物5を実施例1と同様
の方法でガラス板に塗り広げ、1昼夜放置し、サンプル
ガラスを作成した。滴下された処理用組成物5はガラス
基板上で均一に濡れ広がり、均一に塗り広げることがで
きた。また、溶剤の乾燥がはじまっても、液の濡れ性よ
く、容易に塗り延ばしができ、また、液の滑り性が良好
で作業は著しく簡単であった。評価結果を表1に示す。
【0090】[実施例6]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、1,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゼン97.0g、n−C81724 Si
(NCO)3 3.0gをこの順に加えた。この溶液の液
温を25℃に維持しながら1昼夜撹拌を継続し処理用組
成物6を得た。
【0091】得られた処理用組成物6を実施例1と同様
の方法でガラス板に塗り広げ、1昼夜放置し、サンプル
ガラスを作成した。滴下された処理用組成物6はガラス
基板上で均一に濡れ広がり、均一に塗り広げることがで
きた。また、溶剤の乾燥がはじまっても、液の濡れ性よ
く、容易に塗り延ばしができ、また、液の滑り性が良好
で作業は著しく簡単であった。評価結果を表1に示す。
【0092】[比較例1]実施例1のガラスになにも処
理せず、防汚性および防汚耐久性を評価した。評価結果
を表1に示す。
【0093】[比較例2]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、n−ヘキサン97.0g、n−C8
1724 Si(NCO)3 3.0gをこの順に加え
た。この溶液の液温を25℃に維持しながら1昼夜撹拌
を継続し処理用組成物7を得た。
【0094】あらかじめ洗浄したガラス板(50cm×
50cm×厚さ2mm)に処理用組成物7を5cc滴下
し、JKワイパー(十條キンバリー社製品)にて自動車
のワックスがけの要領で塗り広げた。このとき、滴下さ
れた処理用組成物7はガラス基板上ではじかれ、均一に
塗り広げるのが困難であった。また、溶剤の乾燥が始ま
るとさらに液ははじきやすくなり、塗り広げるのが容易
でなかった。このガラスを1昼夜放置し、サンプルガラ
スを作成した。処理用組成物7の液安定性およびサンプ
ルガラスの防汚性および防汚耐久性の評価結果を表1に
示す。
【0095】[比較例3]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、m−キシレン97.0g、n−C8
1724 Si(NCO)3 3.0gをこの順に加え
た。この溶液の液温を25℃に維持しながら1昼夜撹拌
を継続し処理用組成物8を得た。
【0096】得られた処理用組成物8を実施例1と同様
の方法でガラス板に塗り広げ、1昼夜放置し、サンプル
ガラスを作成した。滴下された処理用組成物8はガラス
基板上ではじかれ、均一に塗り広げるのに苦労した。ま
た、溶剤の乾燥が始まるとさらに液ははじきやすくな
り、塗り広げるのが容易でなかった。評価結果を表1に
示す。
【0097】[比較例4]撹拌子および温度計がセット
されたフラスコに、酢酸エチル97.0g、n−C8
1724 Si(NCO)3 3.0gをこの順に加え
た。この溶液の液温を25℃に維持しながら1昼夜撹拌
を継続し処理用組成物9を得た。
【0098】得られた処理用組成物9を実施例1と同様
の方法でガラス板に塗り広げ、1昼夜放置し、サンプル
ガラスを作成した。滴下された処理用組成物9はガラス
基板上で比較的はじきが少なく、ほぼ均一に塗り広げる
ことができた。しかし、溶剤の乾燥が始まると液のはじ
き性が高まり、塗り広げるのが容易でなかった。評価結
果を表1に示す。
【0099】
【表1】
【0100】[実施例7−1〜実施例7−5]実施例4
のサンプルガラスを表1に示す薬品にそれぞれ24時間
浸漬し、取り出して直ちに洗浄した後、このサンプルの
外観変化および防汚性の効果を評価した。結果を表2に
示す。
【0101】
【表2】
【0102】[実施例8]実施例4のサンプルガラスを
荷重1kgで、ネル布にて10000回往復摩耗した。
摩耗試験後の防汚性の評価結果を表3に示す。
【0103】[実施例9]紫外線照射を8時間(70
℃)、湿潤曝露を4時間(50℃)とする工程を1サイ
クルとする耐候性試験を、実施例4のサンプルガラスに
200サイクル実施した。耐候性試験後の防汚性の評価
結果を表3に示す。
【0104】
【表3】
【0105】[実施例10]実施例4の方法で自動車用
フロント合わせガラス表面に処理を行い、自動車に装着
した。この自動車を日中4時間、夜間2時間の走行テス
トを1ケ月間行い、日毎にフロント表面への汚れ、ほこ
りの付着状態、また、雨天時においては水滴の付着状態
を肉眼で観察した。
【0106】その結果、汚れ、ほこりの付着、水滴の付
着による水垢の発生はまったく見られず、まれにそれら
の発生が認められてもティッシュペーパーで軽く拭くこ
とにより容易に除去された。また、雨天時には、表面の
水滴がはじかれ走行による風圧との相互作用によってす
みやかに移動してしまい、ワイパーを使用することなく
視野が確保された。さらに未処理のフロント合わせガラ
スに付着している水滴が氷結する、あるいは空気中の水
分が凝縮してフロントガラスに氷結するような環境下
(0℃〜−5℃)での走行テストにおいてフロントガラ
スでの氷結はまったくみられなかった。ついでさらに厳
しい低温環境下(−10℃〜−15℃)ではフロントガ
ラスでの氷結も認められたが、その解凍も速く、未処理
のフロントガラスに比し著しい差があった。
【0107】[実施例11]実施例10のフロント合わ
せガラスをサイドガラス、リアガラス、サイドミラーに
変更して走行試験をしたが実施例10と同様の効果が確
認できた。
【0108】[実施例12]すでに常用して3年が経過
した自動車のフロント合わせガラスを酸化セリウムで研
磨し、水洗し乾燥した。洗浄したフロント合わせガラス
に処理用組成物4の溶液を10cc滴下し、JKワイパ
ー(十條キンバリー社製品)にて自動車のワックス掛け
の要領にて塗り広げ、1昼夜放置した。この自動車を用
いて実施例10と同様の走行試験を行ったところ、実施
例10と同様の効果が確認できた。
【0109】[実施例13]実施例4の方法で建築用窓
ガラスの表面に塗布し、被膜を形成した。こうして得ら
れた窓ガラスを家に取り付けた。この窓ガラス表面への
汚れ、ほこりの付着状態、また、雨天時においては水滴
の付着状態を肉眼で観察した。
【0110】その結果、汚れ、ほこりの付着、水滴の付
着による水垢の発生はまったく見られず、まれにそれら
の発生が認められてもティッシュペーパーで軽く拭くこ
とにより容易に除去された。また、雨天時には、表面の
水滴がはじかれ転落し、特に風の強い日には風圧との相
互作用によってすみやかに移動してしまい視野が確保さ
れた。さらに未処理の窓ガラスに付着している水滴が氷
結する、あるいは空気中の水分が凝縮して窓ガラスに氷
結するような環境下(0℃〜−5℃)でのテストにおい
て窓ガラスでの氷結はまったくみられなかった。ついで
さらに厳しい低温環境下(−10℃〜−15℃)では窓
ガラスでの氷結も認められたが、その解凍も速く未処理
の窓ガラスに比し著しい差があった。
【0111】
【発明の効果】本発明の表面処理用組成物、該表面処理
用組成物から得られる被覆層を有する基板およびそれを
装着した物品は、以下のような優れた効果を有する。
【0112】(1)本発明の表面処理用組成物は、液の
安定性、塗布性に優れ、かつ、優れた防汚性を常温処理
で発現できる。したがって、新しく製造した物品への処
理も、既に使用された物品への処理も可能である。ま
た、熱処理を必要としないため、物品の形状を崩すこと
なく、必要な部分に適宜処理できる。 (2)耐磨耗性、耐候性に良好なため防汚性の持続性に
優れ、半永久的に防汚性を維持する。
【0113】(3)耐薬品性に優れるため、海岸線沿
い、または海水が直接付着する地域での応用もでき、幅
広い分野に適用できる。 (4)本発明の基材またはそれらを装着した物品が有す
る防汚性は輸送機器分野、建築・建装用分野に最適なも
のである。 以上のような効果は従来の表面処理用組成物では期待で
きないものであり、これまで使用不可能であった分野に
までその適用範囲を拡大することが期待できる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(A)で表される化合物、および、フッ
    素原子を有する有機化合物からなる有機溶剤(B)を含
    むことを特徴とする表面処理用組成物。 【化1】 (R1a (R2b (R3c Si(NCO)4-a-b-c (A) ただし、R1 、R2 、R3 、a、b、およびcは、下記
    の意味を示す。 R1 :炭素数1〜30の1価有機基。 R2 、R3 :同一であっても異なっていてもよく、それ
    ぞれ、水素原子または炭素数1〜30の1価有機基。 a:1〜3の整数。 b、c:それぞれ独立に、0または1であり、かつ、1
    ≦a+b+c≦3。
  2. 【請求項2】式(A)におけるR1 が、ポリフルオロ有
    機基を有する1価有機基、または、長鎖炭化水素基を有
    する1価有機基である請求項1の表面処理用組成物。
  3. 【請求項3】式(A)におけるR1 が、炭素数3〜21
    のペルフルオロアルキル基、炭素数3〜21のペルフル
    オロアルキル部分を有する1価有機基、または、炭素数
    2〜18のペルフルオロアルキレン部分を有する1価有
    機基である請求項1の表面処理用組成物。
  4. 【請求項4】式(A)におけるR1 が、炭素数6〜30
    のアルキル基、炭素数6〜30のアルキル部分を有する
    1価有機基、または、炭素数7〜18のアルキレン部分
    を有する1価有機基である請求項1の表面処理用組成
    物。
  5. 【請求項5】式(A’)で表される化合物、および、フ
    ッ素原子を有する有機化合物からなる有機溶剤(B)を
    含むことを特徴とする表面処理用組成物。 【化2】 (R4 )(R5f Si(NCO)3-f (A’) ただし、R4 、R5 、およびfは下記の意味を示す。 R4 :Cd2d+1(CH2e −(ここで、dは3〜2
    1の整数、eは1〜6の整数)。 R5 :炭素数1〜4の1価炭化水素基。 f:0または1。
  6. 【請求項6】有機溶剤(B)が、ペルフルオロ(2−n
    −ブチルテトラヒドロフラン)、ペルフルオロ(2−n
    −プロピルテトラヒドロフラン)、ペルフルオロ(トリ
    −n−ブチルアミン)、ペルフルオロ(トリ−n−ペン
    チルアミン)、ペルフルオロトルエン、ペルフルオロキ
    シレン、ペルフルオロナフタレン、ペルフルオロアント
    ラセン、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼ
    ン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフ
    ルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,2,2,3,
    3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−1−
    フルオロエタン、ペルフルオロアルカン、ペルフルオロ
    ベンゼン、およびペルフルオロ(メチルナフタレン)か
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれ
    かの表面処理用組成物。
  7. 【請求項7】表面処理用組成物の100重量部中に、有
    機溶剤(B)が50重量部以上99.9重量部以下含ま
    れる請求項1〜6のいずれかの表面処理用組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかの表面処理用組成
    物を基材表面に塗布し乾燥させた基材。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれかの表面処理用組成
    物を基材表面に塗布し乾燥させることを特徴とする表面
    処理用組成物処理方法。
  10. 【請求項10】常温で塗布し乾燥させる請求項9の表面
    処理用組成物処理方法。
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