JPH09131027A - モータ回転子の製造方法 - Google Patents

モータ回転子の製造方法

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JPH09131027A
JPH09131027A JP7306774A JP30677495A JPH09131027A JP H09131027 A JPH09131027 A JP H09131027A JP 7306774 A JP7306774 A JP 7306774A JP 30677495 A JP30677495 A JP 30677495A JP H09131027 A JPH09131027 A JP H09131027A
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JP
Japan
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fiber bundle
glass fiber
winding
permanent magnet
rotor
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JP7306774A
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English (en)
Inventor
Morimichi Miura
守道 三浦
Kenichi Kuroda
健一 黒田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ回転子に永久磁石を堅牢に取付ける。 【解決手段】 ガラス繊維束の巻き始め端部を、回転子
16の永久磁石16aの外周に、芳香族アミンを塗布ま
たは滴下した後、α−アミノアクリレート系接着剤を塗
布または滴下して接着固定するため、短時間で所定の接
着強度が得られ、巻回初期より高張力によるガラス繊維
束の巻回が可能となり、高張力による有効な巻回数を増
加でき、また、巻き終り端部を、高張力を維持した状態
で芳香族アミンを塗布または滴下した後、α−アミノア
クリレート系接着剤を塗布または滴下して、巻回済み部
分に接着固定するため、巻回済み部分のガラス繊維束に
緩みが発生せず、永久磁石16aを堅牢に取付けること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、繊維束を巻回し
てモータ回転子に永久磁石を強固に取付けるモータ回転
子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15および図16は、特開昭61−1
246号公報に記載されている従来の永久磁石同期モー
タの回転子1を示すもので、中心に回転軸2が貫通し固
着された円筒形ヨーク1の外周には、断面円弧状の永久
磁石3が、円周をほぼ四等分する位置にそれぞれ配設さ
れ、接着剤4により各永久磁石3と円筒形ヨーク1およ
び永久磁石3相互間が接着されている。
【0003】そして、円筒形ヨーク1の外周に接着され
た永久磁石3の外周には、糸状に形成した後、熱硬化性
樹脂を含浸させたガラス繊維束5が、前記永久磁石3の
外周面を隙間なく覆うように巻回されて一層目5aが形
成されるとともに、その上に同様にして二層目5bが重
ねて形成されており、ガラス繊維束5の巻き始めと巻き
終りとは、それぞれ重ねて巻回されたガラス繊維束5の
下側に挟み込んで係止した状態で加熱硬化させて、モー
タ運転による長時間に亘る遠心力と、起動・停止によっ
て繰り返し加わる慣性力とその他振動等の外力によっ
て、前記永久磁石3が円筒形ヨーク1の外周から離脱し
ないように強固に取付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の回転子
1においては、外周に接着した永久磁石3の外側に、熱
硬化性樹脂を含浸させた糸状のガラス繊維束5を複数層
巻回しているが、その巻き始め端部と巻き終り端部と
は、それぞれ重ねて巻回されたガラス繊維束5の下側に
挟み込んで係止した状態で加熱硬化させている。そのた
め、巻き始め側については、高張力の巻回に耐え得るよ
うにするためには、ガラス繊維束5の端部を固定するた
めに低張力で巻き重ねる所謂捨て巻き部分を多くする必
要があった。
【0005】また、ガラス繊維束5の巻き終り側につい
ては、端部を固定するために巻き重ねた部分の下側に挟
み込んで加熱硬化させるため、硬化させるまでに緩んで
しまい、ガラス繊維束5の巻回張力が低下するという問
題があった。
【0006】その結果、ガラス繊維束5の巻き始め側に
ついては、捨て巻きを多く行う分、高張力での有効な巻
回数が減少してしまい、永久磁石3の取付け強度が不充
分となる場合があった。また、ガラス繊維束5の巻き終
り側については、端部が緩むと、ガラス繊維束5の巻回
済みの部分も緩んで巻回張力が低下し、永久磁石3の取
付け強度が不充分となる場合があった。
【0007】以上の理由で、永久磁石3の取付け強度が
不充分となった場合には、モータ運転時に永久磁石3が
遠心力によって回転子1から浮き上がってケーシングに
接触したり、脱落する恐れがあった。
【0008】この発明は、上記の事情に鑑みなされたも
ので、モータ回転子への永久磁石の充分な取付け強度を
得ることのできるモータ回転子の製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0009】これは、繊維束の巻始め端部および巻き終
り端部を回転子あるいは巻回済みの繊維束に短時間で接
着固定することによって達成される。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の課
題を解決するための手段として請求項1の発明において
は、モータ回転子の表面に、複数の永久磁石を周方向に
配置し、さらに前記永久磁石の外周面に、熱硬化性樹脂
を含浸させた糸状の繊維束を巻回した後、加熱硬化させ
てモータ回転子に永久磁石を固定するモータ回転子の製
造方法において、前記モータ回転子の表面の前記繊維束
の巻き始め端部を固定する固定部に、芳香族アミンを塗
布または滴下した後、この固定部に繊維束の前記端部を
配置した状態でこの端部にα−アミノアクリレート系接
着剤を塗布または滴下するか、あるいは前記固定部に先
にα−アミノアクリレート系接着剤を塗布または滴下し
た後、この固定部に繊維束の前記端部を配置した状態で
この端部に芳香族アミンを塗布または滴下して、前記端
部を回転子に接着固定した後に前記繊維束を高張力で巻
回することを特徴としている。
【0011】また、請求項2の発明においては、モータ
回転子の表面に、複数の永久磁石を周方向に配置し、さ
らに前記永久磁石の外周面に、熱硬化性樹脂を含浸させ
た糸状の繊維束を巻回した後、加熱硬化させてモータ回
転子に永久磁石を固定するモータ回転子の製造方法にお
いて、前記永久磁石の外周に繊維束を高張力で所定量巻
回した後、その巻き終り端部を、高張力を維持した状態
で前記永久磁石に巻回された繊維束の表面に配設し、こ
の巻き終り端部に、α−アミノアクリレート系接着剤を
塗布または滴下した後、芳香族アミンを塗布または滴下
するか、あるいは、先に芳香族アミンを塗布または滴下
した後、α−アミノアクリレート系接着剤を塗布または
滴下して前記端部を接着固定することを特徴としてい
る。
【0012】そして、上記したように構成することによ
って、繊維束の巻き始め端部を固定する前記モータ回転
子の表面の固定部に、先ず芳香族アミンを塗布または滴
下し、この塗布または滴下した部分にガラス繊維束の端
部を当接させた状態で、後からα−アミノアクリレート
系接着剤を塗布または滴下することによって急速硬化さ
せて接着固定するか、あるいは順序を逆にして、先に前
記固定部にα−アミノアクリレート系接着剤を塗布また
は滴下し、後から芳香族アミンを塗布または滴下するこ
とによって急速に硬化させて接着固定し、この端部が完
全に固定された状態で繊維束を高張力で巻回するので、
巻き始め側の繊維束の捨て巻き量を短くして、有効な高
張力での巻回数を増加できる。また、巻回したガラス繊
維束の厚みが均一となる。
【0013】また、永久磁石の外周に高張力で所定量巻
回した繊維束の巻き終り端部を、この端部を固定する永
久磁石に巻回された繊維束の表面に配設し、この巻き終
り端部に、α−アミノアクリレート系接着剤を塗布また
は滴下した後、芳香族アミンを塗布または滴下するか、
あるいは順序を逆にして、先に芳香族アミンを塗布また
は滴下した後、α−アミノアクリレート系接着剤を塗布
または滴下することによって急速硬化させて接着固定
し、この端部を確実に固定することによって、高張力で
すでに巻回された部分の繊維束の巻回張力の低下が防止
される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明のモータ回転子の
製造方法の一実施例を図1ないし図14に基づいて説明
する。
【0015】図1ないし図4は、この発明の製造方法の
うち、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス繊維束11を、
回転子16に巻回する前段階までの巻回準備の各工程を
順に示すものである。
【0016】なお、ガラス繊維束11の素材となるガラ
ス繊維としては、シリカ(SiO2 )60〜70重量%、
アルミナ(AlO2 )15〜30重量%、酸化マグネシウ
ム(MgO)5〜15重量%、その他数%を成分とした
ガラスを使用し、1本の繊維太さが直径20ミクロン以
下で、1束の繊維本数が1000本以下の繊維束に調製
して使用する。また、含浸させる熱硬化性樹脂としては
エポキシ樹脂を使用する。
【0017】図1は、ショットブラスト工程を示すもの
で、珪素鋼板16bを軸方向に積層して円柱状に形成し
た回転子16を、その外周面にショットブラストをかけ
て表面荒さを上げて接着し易くやすくする。また図2は
洗浄工程を示すもので、回転子16を洗浄槽30内のア
セトンまたはエタノール等のアルコール中に浸漬して超
音波洗浄を行い、回転子16の外周面に付着している塵
埃や油脂分等の汚れを落として接着剤による接着性を高
める。
【0018】洗浄された回転子16は、その外周面に例
えばエポキシ系接着剤を塗布した後、この接着剤が塗布
された面に永久磁石16aが、周方向に均等配置して接
着される。そして、回転子16に接着された永久磁石1
6aは、その外周に糸状のガラス繊維束11が巻回さ
れ、かつ緊結されて回転子16に堅牢に取付けられる。
【0019】この回転子16の外周に、樹脂含浸させた
前記ガラス繊維束11を巻き付ける巻回工程は、図3お
よび図4に示すように、先ず、ガラス繊維束11の巻き
始め端部を回転子16の表面に接着固定する作業が行わ
れる。これは、巻き始め端部が接着固定される固定部と
なる回転子16の例えば突極部16cの表面に、アルコ
ール溶剤入り芳香族アミン(例えば、N−ベジレーネ,
N−メチルアミンオキサイド等)を数滴滴下する接着前
処理(図3参照)を行った後、突極部16c上には前記
ガラス繊維束11がその端部を当接した状態に配設さ
れ、この状態でα−アミノアクリレート系接着剤が前記
端部上に滴下される(図4参照)。
【0020】この巻き始め端部を接着固定する際に、α
−アミノアクリレート系接着剤を滴下すると、先に滴下
されているアルコール溶剤入り芳香族アミンの働きで短
時間で硬化し、約10秒後には所定の接着強度が得られ
る。したがって、α−アミノアクリレート系接着剤を滴
下した直後から約10秒経過するまでは、ガラス繊維束
11を低張力(例えば1kgf/mm2 )で巻回する必要があ
るが、約10秒経過後は、ガラス繊維束11を高張力
(30〜50kgf/mm2 )で巻回することができる。
【0021】また、接着前処理として、アルコール溶剤
入り芳香族アミンの滴下と、α−アミノアクリレート系
接着剤の滴下とは、図5および図6に示すように順序を
逆にすることができる。
【0022】すなわち、先にα−アミノアクリレート系
接着剤を滴下した後、アルコール溶剤入り芳香族アミン
を滴下すれば接着剤の硬化が促進され、同様に短時間で
所定の接着強度を得ることができる。
【0023】図8はガラス繊維束11の巻回工程を行う
フィラメントワインディング装置を示すもので、この装
置10は、糸状に紡いだガラス繊維束11を巻装したボ
ビン12と、このボビン12から繰り出されるガラス繊
維束11に含浸させる熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂
を貯溜したエポキシ樹脂貯溜槽13と、このエポキシ樹
脂貯溜槽13内に前記ガラス繊維束11を引き込む浸漬
ローラ14と、樹脂含浸させた糸状のガラス繊維束11
を送り出すローラノズル15と、外周に永久磁石16a
が接着された状態で回動自在に支持された回転子16
と、この回転する回転子16の表面の各永久磁石16a
の端部を検出する光センサー17と、前記ローラノズル
15を水平方向に往復駆動して、前記回転子16の表面
への巻回ピッチおよび巻回範囲を決定するローラノズル
送りモータ18とを備えている。
【0024】また、回転する前記回転子16に巻き取ら
れてガラス繊維束17を繰り出す前記ボビン12の巻き
軸に逆方向の回転力を掛けてガラス繊維束11に適切な
張力を付与するバックテンションモータ19と、前記回
転子16を速度調整可能に回転駆動する回転子回動モー
タ20と、前記光センサー17からのデータに基づいて
ローラノズルの送り量を調整する、ローラノズル送りモ
ータ18と、バックテンションモータ19および回転子
回動モータ20のそれぞれの回転速度を制御する中央制
御装置21とを備えている。
【0025】また、前記エポキシ樹脂貯溜槽13の上流
側(図1において左側)には、ボビン12に巻装された
ガラス繊維束11の解き戻しによる水平方向の振れを規
制する振れ止めローラ22と、その下流側にガイドロー
ラ23とを備え、ガラス繊維束11がエポキシ樹脂槽1
3へ安定した状態で導入されるようになっている。また
浸漬ローラ14の下流側(図1において右側)には、ガ
ラス繊維束11の樹脂含浸量が一定となるように調整す
る絞りローラ24が設けられており、この絞りローラ2
4の一対のローラ間をガラス繊維束11が通過する過程
で余分な樹脂が取り除かれて槽内に回収されるようにな
っている。
【0026】さらに、絞りローラ24の下流側には、エ
ポキシ樹脂を含浸させたガラス繊維束11をガイドする
導出側のガイドローラ25が設けられている。このガイ
ドローラ25の下方には、水平方向に往復動する前記ロ
ーラノズル15によるガラス繊維束11の振れを規制す
る振れ止め部材26が設けられている。
【0027】そして、前記ボビン12から繰り出されて
下流側の振れ止めローラ22との間に掛け渡されたガラ
ス繊維束11には、張力測定機27の測定ローラ27a
が懸吊されており、測定された張力は前記中央処理装置
21に常時入力されるようになっている。なお、図8に
おいて符号28は、接着剤等を所定の位置に滴下させる
薬剤滴下装置である。
【0028】次に、上記したフィラメントワインディン
グ装置を用いたガラス繊維束11の巻回工程を、低張力
から高張力に引き上げ、かつこの高張力への移行時に、
予め設定された一定値以上とならないように、バックテ
ンションモータ19と回転子駆動モータ20を周波数制
御もしくは電流値制御する場合について図8ないし図1
3を参照して説明する。
【0029】この第1実施例の製造方法においては、回
転子16の外周に巻回する樹脂含浸された糸状のガラス
繊維束11が、回転子16の長さ方向に隣接配置された
永久磁石16a,16a間の溝状の隙間16bに落ち込
み、永久磁石16aの角部に摺擦して切断されるのを防
ぐために、光センサ17によって隙間16bの検出を行
い、巻回初期において隙間16bを跨ぐようにガラス繊
維束11を掛け渡して段差を緩和することによって切断
を防いでいる。
【0030】そして、中央制御装置21において、張力
測定機27から入力されるガラス繊維束11の張力の測
定データに基づいて、低張力から短時間で設定張力まで
上昇させるとともに、設定張力に達した後は、張力が常
に適切な値となるように制御するとともに、ガラス繊維
束11が切断した際等の急激な張力低下時には装置10
を直ちに停止させるように制御している。
【0031】次に、図8に示す装置の中央制御装置21
において行われる巻回張力の制御を、図10のフローチ
ャートと図11ないし図13の線図とに基づいて説明す
る。
【0032】先ず、ガラス繊維束11の端部をボビン1
2から引き出し、この端部を張力測定機27の測定部2
7a、振れ止めローラ22およびガイドローラ23を経
て浸漬ローラ14によりエポキシ樹脂貯溜槽13内に導
かれる。そして、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を含
浸させたガラス繊維束11は、絞りローラ24、ガイド
ローラ25、振れ止めローラ26およびローラノズル1
5を順に経由して、回動可能に設けられた回転子16の
外周面までに導かれ、回転子16の表面に接着固定され
る。
【0033】そして、制御プログラムがスタートする
と、先ずステップ1 において、装置10の薬剤滴下装置
28から回転子16の表面の突極部16cにアルコール
溶剤入り芳香族アミンが滴下された後、この滴下した箇
所に前記ガラス繊維束11の端部が配設された状態で、
前記薬剤滴下装置28からα−アミノアクリレート系接
着剤が滴下された後、ステップ2 に進んで回転子駆動モ
ータ20によって、ボビン12からガラス繊維束11を
低張力で引き出させるように、回転子16を低速で回転
駆動する低張力運転が行われる。
【0034】したがって、回転子16が低速で回転駆動
されることによって、回転子16の外周にガラス繊維束
11が低張力で巻き取られる。
【0035】次に、ステップ3 において、接着剤の硬化
に要する所定の時間が経過したか否かがチェックされ、
所定時間経過していない場合はステップ2 に戻る。ま
た、ステップ3 において所定時間が経過した場合にはス
テップ4 に進み、回転子駆動モータ20によって回転子
16の回転速度を高めるとともに、バックテンションモ
ータ19によってボビン12からのガラス繊維束11の
繰り出し速度が調整されて、張力を設定値まで円滑に上
昇させる高張力設定運転が行われる。
【0036】そして、ステップ5 に進み、設定値まで張
力を上昇させる高張力設定運転時に、張力測定機27が
過大な張力を測定した場合には図11の線図に示すよう
に、ステップ4 に戻って張力を設定値まで下げるように
高張力設定運転が行われる。
【0037】また図13に線図を示すように、高張力設
定運転時に、上昇中に張力が急激に低下した場合には、
ガラス繊維束11が切断されたものと判断して、装置1
0を直ちに非常停止するように制御される。
【0038】そして、図12に線図を示すように、高張
力設定運転時に、測定値が設定値まで上昇した時は、適
正な高張力に設定されたと判断してステップ6 に進ん
で、以降は設定された高張力が保持されるように運転が
制御され、回転子16の外周に、樹脂含浸させたガラス
繊維束11が所定の高張力で巻回され、所定量が巻回さ
れると、巻回張力の制御が終了する。
【0039】ガラス繊維束11が回転子16の外周へ所
定量巻回されると、装置10の薬剤滴下装置28から、
回転子16に高張力で巻回されたガラス繊維束11の巻
き終り端部にアルコール溶剤入り芳香族アミンが滴下さ
れた後、同じ箇所にα−アミノアクリレート系接着剤が
滴下され、前記端部が巻回されたガラス繊維束11の上
面に短時間(約10秒)で接着されて巻回工程が完了す
る。そして、エポキシ樹脂を含浸させたガラス繊維束1
1が巻回された回転子16は、次の焼成工程に送られ
る。なお、ガラス繊維束11の巻き終り端部を、回転子
16に接着されている永久磁石16a間の凹部の突極部
16c上に配置した状態で接着固定すれば、巻き終り端
部が突出ぜず、接着された端部がケーシング等に接触し
て剥離するのを防止することができる。
【0040】以上のように、この実施例の装置10を用
いれば、バックテンションモータ19と回転子駆動モー
タ20とをそれぞれ周波数制御あるいは電流値制御する
ことによ、巻回張力および巻回速度をそれぞれ調節でき
るため、高張力への移行時には、設定値以上の高張力に
なるのを防止するとともに、例えば周波数制御によって
低張力から高張力まで無理なく張力を高めることができ
る。また、高張力低速での巻回や、高張力高速での巻回
等を自由に設定できる。また張力の急激に低下した時に
は、装置10を急停止させることができるため、例え
ば、ガラス繊維束11の切断時に、樹脂含浸させたガラ
ス繊維束11がバックテンションモータ19に駆動され
るボビン12に巻き戻されるのを防止できる。したがっ
て、ガラス繊維束11の切断時にボビン12に巻装され
た未使用のガラス繊維束11が巻き戻される樹脂含浸し
たガラス繊維束11によって汚損されるのを防止するこ
とができる。
【0041】また、永久磁石16aを取付けた回転子1
6の外周に、ガラス繊維束11を所定量巻回し、その巻
き終り端部を高張力を維持した状態で接着固定できるた
め、巻回済みのガラス繊維束11に緩みが発生すること
がなく、したがって回転子16が高速回転した際に、遠
心力によって永久磁石16aの接着面が剥離したり、浮
き上がったりすることがないように堅牢に取付けること
ができる。
【0042】なお図14は、ガラス繊維を3種類の薬剤
で処理した後の強度比較を示したもので、上記実施例と
同じ成分のガラスによって、直径13ミクロンのガラス
繊維を製造し、繊維本数が800本のガラス繊維束に調
製し、この800本束のガラス繊維束を、メタクリルシ
ラン処理と、シラン処理と、アミノシラン処理との3種
類の前処理を行った後、7kgf/束の張力でエポキシ樹脂
を含浸させた場合の強度をそれぞれ示している。この図
14から判るように、アミノシラン処理したものが最も
高い強度を有している。したがって、ガラス繊維束をア
ミノシラン処理して使用することによって、樹脂含浸さ
せたガラス繊維束11の引張強度をより高めることがで
きる。
【0043】また、上記実施例においては、エポキシ樹
脂を含浸させた糸状のガラス繊維束11を回転子に巻回
する場合について説明したが、巻回する繊維束として
は、ガラス繊維の代わりに非磁性体あるいは非導電性の
セラミック繊維や化学繊維等を使用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明のモータ回
転子の製造方法は、モータ回転子の固定部に、芳香族ア
ミンを塗布または滴下した後、この固定部に繊維束の巻
き始め端部を配置した状態でα−アミノアクリレート系
接着剤を塗布または滴下するか、逆に、先にα−アミノ
アクリレート系接着剤を塗布または滴下した後、芳香族
アミンを塗布または滴下して接着固定した後に繊維束を
高張力で巻回するので、繊維束の巻回初期より高張力で
巻回でき、この巻回に要する時間を短縮できるととも
に、高張力による巻回数が増加するため、永久磁石を堅
牢に取付けることができる。
【0045】また、繊維束を高張力で所定量巻回した
後、巻き終り端部を回転子に巻回されている繊維束の表
面に高張力を維持した状態で配設し、この端部に芳香族
アミンを塗布または滴下した後、α−アミノアクリレー
ト系接着剤を塗布または滴下するか、逆に、先にα−ア
ミノアクリレート系接着剤を塗布または滴下した後、芳
香族アミンを塗布または滴下して接着固定するので、高
張力で巻回した繊維束に緩みが発生せず、永久磁石を堅
牢に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のモータ回転子の製造方法
におけるショットブラスト工程を示す説明図である。
【図2】同じく超音波洗浄工程を示す説明図である。
【図3】同じく巻き始め端部の接着工程における、芳香
族アミンによる前処理を示す説明図である。
【図4】同じく巻き始め端部の接着工程における、α−
アミノアクリレート系接着剤の滴下状態を示す説明図で
ある。
【図5】接着工程の別の例として、α−アミノアクリレ
ート系接着剤の滴下状態を示す説明図である。
【図6】同じく接着工程の接着促進処理を示す説明図で
ある。
【図7】巻き終り端部の接着工程を示す説明図である。
【図8】この実施例で使用するフィラメントワインディ
ング装置の全体構成を示す説明図である。
【図9】回転子へのガラス繊維束の巻回状態を示す拡大
説明図である。
【図10】張力制御のフローチャートである。
【図11】張力上昇過程における過大張力検出時の制御
による張力変化を示す線図である。
【図12】張力上昇過程における適正張力検出時の制御
による張力変化を示す線図である。
【図13】張力上昇過程における急激な張力低下検出時
の制御による張力変化を示す線図である。
【図14】シラン処理後のガラス繊維束の強度を比較す
る図である。
【図15】従来の永久磁石を備えた回転子の断面図であ
る。
【図16】同じく従来の回転子の斜視図である。
【符号の説明】
10 モータ回転子製造装置 11 ガラス繊維束 12 ボビン 13 エポキシ樹脂貯溜槽 15 ローラノズル 16 回転子 16a 永久磁石 17 光センサ 21 中央制御装置 27 張力測定機 28 薬剤滴下装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ回転子の表面に、複数の永久磁石
    を周方向に配置し、さらに前記永久磁石の外周面に、熱
    硬化性樹脂を含浸させた糸状の繊維束を巻回した後、加
    熱硬化させてモータ回転子に永久磁石を固定するモータ
    回転子の製造方法において、 前記モータ回転子の表面の前記繊維束の巻き始め端部を
    固定する固定部に、芳香族アミンを塗布または滴下した
    後、この固定部に繊維束の前記端部を配置した状態でこ
    の端部にα−アミノアクリレート系接着剤を塗布または
    滴下するか、あるいは前記固定部に先にα−アミノアク
    リレート系接着剤を塗布または滴下した後、この固定部
    に繊維束の前記端部を配置した状態でこの端部に芳香族
    アミンを塗布または滴下して、前記端部を回転子に接着
    固定した後に前記繊維束を高張力で巻回することを特徴
    とするモータ回転子の製造方法。
  2. 【請求項2】 モータ回転子の表面に、複数の永久磁石
    を周方向に配置し、さらに前記永久磁石の外周面に、熱
    硬化性樹脂を含浸させた糸状の繊維束を巻回した後、加
    熱硬化させてモータ回転子に永久磁石を固定するモータ
    回転子の製造方法において、 前記永久磁石の外周に繊維束を高張力で所定量巻回した
    後、その巻き終り端部を、高張力を維持した状態で前記
    永久磁石に巻回された繊維束の表面に配設し、この巻き
    終り端部に、α−アミノアクリレート系接着剤を塗布ま
    たは滴下した後、芳香族アミンを塗布または滴下する
    か、あるいは、先に芳香族アミンを塗布または滴下した
    後、α−アミノアクリレート系接着剤を塗布または滴下
    して前記端部を接着固定することを特徴とするモータ回
    転子の製造方法。
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