JPH0913992A - 燃料噴射ポンプの高度補償装置 - Google Patents

燃料噴射ポンプの高度補償装置

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JPH0913992A
JPH0913992A JP16637495A JP16637495A JPH0913992A JP H0913992 A JPH0913992 A JP H0913992A JP 16637495 A JP16637495 A JP 16637495A JP 16637495 A JP16637495 A JP 16637495A JP H0913992 A JPH0913992 A JP H0913992A
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JP
Japan
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fuel injection
housing
negative pressure
fuel
altitude
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JP16637495A
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English (en)
Inventor
Keiji Sawada
啓嗣 沢田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高度に応じて燃料噴射量を変化させる高度補償
機能を確保しつつ、燃料噴射ポンプのハウジングの小型
化を図る。 【構成】高度補償装置49が適用される燃料噴射ポンプ
は、ハウジング14、燃料加圧用のプランジャ、燃料噴
射量調整用のスピルリング、レバー36及びフルロード
ストッパ38を備える。ハウジング14に位置調節可能
に取付けられた主調整部材50と、同部材50に進退可
能に支持されてレバー36に当接する副調整部材51と
によりストッパ38を構成する。気圧に応じて伸縮する
ベローズ67を設けるとともに、同ベローズ67に連動
して往復動するカム部材55をハウジング14に取付け
る。カム部材55には、その往復動にともない副調整部
材51の傾斜面57に摺接して、同副調整部材51を進
退させるためのカム面55aを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジン等の
内燃機関へ燃料を噴射供給する燃料噴射ポンプに用いら
れ、高度に応じて燃料噴射量を変化させるようにした高
度補償装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載された多気筒ディーゼルエン
ジンに燃料を供給する燃料噴射ポンプの一種として、1
本のプランジャの回転をともなう往復動により、燃料を
分配して気筒毎の燃料噴射弁に圧送するタイプの分配型
燃料噴射ポンプが知られている。このタイプでは、燃料
の加圧開始から終了までに移動するプランジャの距離に
よって、燃料の噴射量が決定される。図6に示すよう
に、燃料の加圧は、スピルリング81によって塞がれて
いたプランジャ82のスピルポート83が、そのスピル
リング81から抜け出て開放されたときに終了する。こ
のときには、加圧燃料がスピルポート83から溢流して
圧力が急激に低下し、燃料噴射弁への燃料の圧送が終了
する。
【0003】一方、高地では気圧が低くディーゼルエン
ジンへの吸入空気の密度が小さくなるので、平地と同様
の量の燃料を同エンジンに供給すると、空気と燃料との
混合気が濃くなり、黒煙等が発生する。これに対して
は、燃料噴射ポンプに高度補償装置84を付加すること
が有効である。同装置84は、高度が高くなるに従いレ
バー85を時計回り方向へ傾動させてスピルリング81
を燃料減量方向(図6の左方向)へ移動させるものであ
る。
【0004】従来の高度補償装置84はベローズ86、
プッシュロッド87、コネクティングピン88、コント
ロールアーム89等から構成されており、以下のように
作動する。車両が大気圧の高い平地を走行するときには
ベローズ86が収縮し、各部材87〜89が図6に示す
状態となる。高度が高くなり大気圧が低下するとベロー
ズ86が下方へ膨張(伸長)し、プッシュロッド87が
下降する。コネクティングピン88とプッシュロッド8
7のテーパ面87aとの係合箇所が変化し、同プッシュ
ロッド87が左方へ押される。コントロールアーム89
が軸90を中心に反時計回り方向へ回動させられる。レ
バー85が軸91を中心として時計回り方向へ回動し、
スピルリング81が燃料減量方向へ移動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記高度補
償装置84を燃料噴射ポンプに付加しようとすると、ベ
ローズ86の伸張及びプッシュロッド87の上下動を許
容する空間、コネクティングピン88の左右方向の移動
を許容する空間、コントロールアーム89の回動を許容
する空間がそれぞれ必要である。燃料噴射ポンプのハウ
ジング92内には、ディーゼルエンジンの運転状況(回
転数、負荷等)に応じてスピルリング81の位置を調整
するためのガバナ機構が配設されていて、新たに機構を
組み込む余裕はほとんどない。そのため、前記構成の高
度補償装置84を新設する場合、ハウジング92を拡大
する必要があり、その結果、燃料噴射ポンプが大型にな
るという不具合があった。
【0006】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は従来の機能を維持しつつハウジン
グの小型化を図ることのできる燃料噴射ポンプの高度補
償装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、ハウジングに位置調
節可能に取付けられた主調整部材と、その主調整部材に
進退可能に支持されてレバーに当接する副調整部材とに
より傾き調整機構を構成し、気圧に応じて変位又は変形
する変位部材を設けるとともに、その変位部材に連動し
て往復動するカム部材を前記ハウジングに取付け、さら
に同カム部材には、その往復動にともない前記副調整部
材に摺接して同副調整部材を進退させるためのカム面を
形成している。
【0008】請求項2に記載の第2の発明は、第1の発
明の構成に加え、シリンダ内を摺動し、かつ同シリンダ
内に負圧室を区画形成するピストンに前記カム部材を連
結するとともに、同負圧室及び負圧供給源を接続する負
圧通路に、その流路面積を調整する調圧バルブを配設
し、さらに前記変位部材及び調圧バルブを駆動連結して
いる。
【0009】請求項3に記載の第3の発明は、第2の発
明の構成に加え、前記変位部材、負圧供給源及び調圧バ
ルブを前記ハウジングから離間した位置に配設してい
る。請求項4に記載の第4の発明は、第1の発明の構成
に加え、前記傾き調整機構は前記ハウジングに螺合され
たねじからなり、前記内燃機関の全負荷時における燃料
噴射量を調整するためのフルロードストッパである。
【0010】
【作用】第1の発明における燃料噴射ポンプの作動時に
はプランジャによって加圧された燃料が内燃機関に噴射
供給される。同内燃機関への噴射燃料量はプランジャに
よる燃料の加圧終了時期に応じて変化する。その加圧終
了時は、プランジャに装着されたスピルリングの位置に
よって決定される。スピルリングの位置は、軸によって
支持され、かつ一端が同スピルリングに連結されたレバ
ーの傾きによって変化する。この傾きは傾き調整機構に
よって変更可能である。
【0011】また、前記燃料噴射ポンプにおいては、高
度補償装置によって、高度に応じてレバーの傾きが以下
のように変更される。変位部材が大気圧に応じて変位又
は変形し、それに連動してカム部材が往復動する。その
往復動にともないカム部材のカム面が副調整部材に摺接
し、これを主調整部材に対し進退させる。その結果、レ
バーの傾き及びスピルリングの位置が変化し、燃料噴射
量が高度(大気圧)に応じた量に補正される。
【0012】ところで、第1の発明においては既存の傾
き調整機構の一部(副調整部材)を高度補償装置の一部
として利用している。このため、従来よりも少ない部材
の付加によって高度補償装置を構成することが可能とな
る。具体的には、本発明におけるカム部材、副調整部材
がそれぞれ従来のプッシュロッド、コネクティングピン
に相当する。これらのうち副調整部材は傾き調整機構の
一部である。従来のコントロールアームは不要である。
従って、実質的には、高度補償装置の付加にともない必
要となる空間はカム部材の往復動を許容する空間のみで
すむ。
【0013】第2の発明において、負圧供給源で発生す
る負圧は負圧通路を介してシリンダ内の負圧室に供給さ
れる。この負圧によりピストンがシリンダ内を摺動し、
それにともないカム部材が往復動する。この際、気圧の
変化に応じて変位部材が変位又は変形すると、その動作
が調圧バルブに伝達される。その結果、負圧通路の流路
面積が調整され、負圧室に供給されてピストンに作用す
る負圧の大きさが変化する。
【0014】ここでの変位部材の果たす機能は負圧通路
の流路面積を調整して、ピストンに作用する負圧を変化
させることである。カム部材の往復動に直接係わるのは
負圧供給源からの負圧である。変位部材の動作はカム部
材の往復動に間接的に関与しているだけである。従っ
て、仮に変位部材にカム部材を連結し、その変位部材の
動作をカム部材に直接伝達して往復動させる場合に比較
して、変位部材の変位量又は変形量が少なくてすみ、そ
の分、変位部材の小型化が可能となる。
【0015】第3の発明では、変位部材、負圧供給源及
び調圧バルブがハウジングから離間している。このた
め、これらをハウジングに組み込んだ場合に比較して、
同ハウジング自身が小型となる。
【0016】第4の発明では、フルロードストッパが回
動されると、同ストッパがハウジング内に進入あるいは
後退する。フルロードストッパの位置に応じてレバーの
傾きが変化し、プランジャ上のスピルリングの位置が変
化し、内燃機関の全負荷時の燃料噴射量が調整される。
ここでは、燃料噴射ポンプにもともと設けられているフ
ルロードストッパが全負荷時の燃料噴射量の調整と、高
度に応じた燃料噴射量の調整とを行う。このように、フ
ルロードストッパが高度補償装置の一部を兼ねているの
で、その分、同装置を小型化することが可能である。
【0017】
【実施例】以下、第1〜第4の発明を具体化した一実施
例を図1〜図5に従って説明する。
【0018】車両には、図3に示す多気筒内燃機関とし
てのディーゼルエンジン11と、同エンジン11に装着
された複数の燃料噴射弁12に燃料を分配して供給する
ための分配型燃料噴射ポンプ13とが搭載されている。
同噴射ポンプ13のハウジング14内には、ディーゼル
エンジン11のクランクシャフト(図示略)に駆動連結
されたドライブシャフト15が回転可能に支持されてい
る。ドライブシャフト15上には、燃料タンク(図示し
ない)内の燃料をハウジング14内の燃料室16へ供給
するためのフィードポンプ17が取付けられている。
【0019】ハウジング14にはシリンダ18が配置さ
れ、ここに燃料加圧用のプランジャ19が摺動可能に嵌
挿されている。ドライブシャフト15及びプランジャ1
9はカップリング20によって連結されている。ハウジ
ング14内には、複数のローラ21を有するローラリン
グ22が回動自在に配設されている。プランジャ19の
基端部(図の左端部)には、複数のフェイスカム23a
を有するカムプレート23が取付けられている。ドライ
ブシャフト15の回転力がカップリング20を介してカ
ムプレート23に伝達されることにより、同カムプレー
ト23及びプランジャ19が回転しながら図中左右方向
へ往復動し、シリンダ18の内底部の高圧室24の容積
を変化させる。
【0020】ハウジング14及びシリンダ18には、高
圧室24及び燃料室16間を連通させる吸入通路25が
形成されている。これに対応して、プランジャ19の先
端外周には複数の吸入溝26が形成されている。そし
て、プランジャ19が図中左方向へ移動(復動)して高
圧室24が減圧される吸入行程において、吸入溝26の
一つが吸入通路25と合致すると、燃料室16から高圧
室24内へ燃料が吸入される。
【0021】プランジャ19の中心部には燃料通路27
が形成され、同通路27からは複数の分配ポート28が
放射状に延びている。シリンダ18及びハウジング14
には分配通路29が形成され、その途中にデリバリバル
ブ30が配置されている。各分配通路29には燃料管3
1によって燃料噴射弁12が接続されている。そして、
前記吸入行程に続く噴射行程(圧送行程)においては、
プランジャ19の回転により吸入溝26が閉じられる。
プランジャ19がさらに回転すると、フェイスカム23
aがローラ21に乗り上げ、プランジャ19が図中右方
向へ移動(往動)して高圧室24内の燃料を加圧する。
この燃料は、分配ポート28が分配通路29に合致した
とき、その分配ポート28、分配通路29、デリバリバ
ルブ30、燃料管31等を流れて燃料噴射弁12へ圧送
され、ここから噴射される。
【0022】プランジャ19には、前記燃料通路27か
ら放射状に延びて同プランジャ19の外周面に開口する
スピルポート32が設けられている。プランジャ19上
にはスピルリング33が摺動可能に外嵌されている。燃
料の圧送は、前記噴射行程後にプランジャ19がさらに
往動し、スピルリング33によって塞がれていたスピル
ポート32が、そのスピルリング33から抜け出て燃料
室16内に開放されたときに終了する。このときには、
加圧燃料がスピルポート32から溢流して圧力が急激に
低下する。圧力低下により燃料の圧送が終わり、燃料噴
射弁12からの燃料噴射も停止する。
【0023】燃料噴射量は、加圧開始から加圧終了まで
に移動するプランジャ19の距離によって決定される。
この距離の調整に際してはスピルリング33の位置が変
化させられる。本実施例では、スピルリング33を図の
右方へ変位させると加圧の終了時期が遅くなり、燃料噴
射量が増加する。これとは逆に、スピルリング33を図
の左方へ変位させると加圧の終了時期が早められ、燃料
噴射量が減少する。
【0024】ディーゼルエンジン11の運転状況(回転
数や負荷)に応じてスピルリング33の位置を調整する
ために、ハウジング14にはガバナ機構34が内蔵され
ている。図4に示すように、ハウジング14内には軸3
5によりレバー36が傾動可能に支持され、その下端に
スプリング37による時計回り方向への回動付勢力が加
わっている。この回動付勢力は、ハウジング14の上部
に取付けられた傾き調整機構としてのフルロードストッ
パ38によって受け止められている。
【0025】レバー36には支軸39が固定され、ここ
にテンションレバー40及びコントロールレバー41が
回動可能に連結されている。コントロールレバー41の
下端部はスピルリング33に連結されており、この下端
部が移動することによりスピルリング33の位置が変化
する。フルロードストッパ38はディーゼルエンジン1
1の全負荷時の燃料噴射量を調整するためのものであ
り、これをねじ込むと、レバー36が反時計回り方向へ
回動し、スピルリング33が燃料増量方向(図4の右方
向)へ移動する。
【0026】ハウジング14には、運転席のアクセルペ
ダル(図示略)に連結されたアジャスティングレバー4
2が取付けられている。アクセルペダルの踏み込みに応
じて同レバー42が時計回り方向へ回動すると、スプリ
ング43,44及びピン45が引っ張られる。テンショ
ンレバー40が反時計回り方向へ回動し、スピルリング
33が燃料増量方向へ移動する。
【0027】アジャスティングレバー42の下方には、
ドライブシャフト15によって回転駆動されるガバナシ
ャフト46が支持されている。同シャフト46の外周に
はガバナスリーブ47が摺動可能に外嵌されるととも
に、複数のフライウエイト48が配置されている。フラ
イウエイト48はガバナシャフト46(ドライブシャフ
ト15)の回転数の上昇にともない増大する遠心力によ
って開き、ガバナスリーブ47を右方へ押し出す。する
と、コントロールレバー41が時計回り方向へ回動させ
られ、スピルリング33が噴射量減量方向(図の左方
向)へ移動する。
【0028】上記構成に加え、本実施例の燃料噴射ポン
プ13には、高度(大気圧)の変化に応じてスピルリン
グ33の位置を変えて燃料噴射量を調整するための高度
補償装置49が設けられている。
【0029】この装置49について説明すると、前記フ
ルロードストッパ38は主調整部材50及び副調整部材
51を備えている。図1,2,5に示すように主調整部
材50は、ハウジング14に螺入されたねじ部52と、
そのねじ部52に一体的に形成され、かつ内端が開放さ
れた筒状部53とからなる。副調整部材51は筒状部5
3よりも若干小径の略円柱状をなし、前記筒状部53内
に進退可能にかつ摺動可能に支持されている。筒状部5
3の内底部には前記副調整部材51を後退方向へ引っ張
るスプリング54が配置されている。筒状部53から突
出する副調整部材51の先端は半球状に形成されてお
り、ここに前述したレバー36の上端部が当接してい
る。
【0030】前記副調整部材51の位置を大気圧の変化
に応じて異ならせるために、ハウジング14には長板状
をなすカム部材55が往復動可能に配置されている。こ
のカム部材55の往復動の方向は、前記副調整部材51
の進退方向に直交する方向である。カム部材55の先端
部一側には、同カム部材55の往復動方向にも副調整部
材51の進退方向にも斜めに交差するカム面55aが形
成されている。筒状部53の相対向する位置には一対の
長孔56が透設されている。また、副調整部材51の基
端部には傾斜面57を有する切欠き58が形成されてい
る。そして、カム部材55の先端部が両長孔56及び切
欠き58に挿通され、カム面55aが傾斜面57に摺動
可能に当接している。
【0031】カム面55aは、カム部材55の往復動の
方向を副調整部材51の進退方向に変換するためのもの
である。そして、傾斜面57に対するカム面55aの摺
接箇所が変化することで筒状部53内における副調整部
材51の位置が変更される。すなわち、カム部材55が
筒状部53に深く入り込む(カム部材55が図1の上方
へ移動する)に従い、副調整部材51が筒状部53から
大きく前進するようになっている。
【0032】カム部材55を往復動させるために、同カ
ム部材55の先端とハウジング14の壁面との間にはス
プリング59が介装されている。このスプリング59に
より、カム部材55は常に図の上方へ引っ張られてい
る。この引張り力に抗する力として負圧が利用されてい
る。より詳しくは、ハウジング14内にはシリンダ60
が配設され、その内部にピストン61が摺動可能に組み
込まれている。シリンダ60内の空間は、ピストン61
によって大気室62及び負圧室63に区画されている。
そして、前記カム部材55の基端部がピストン61に結
合されている。
【0033】車両のエンジンルーム(図示略)において
燃料噴射ポンプ13から離れた位置には、負圧供給源と
してのバキュームポンプ65が配置されている。同バキ
ュームポンプ65はディーゼルエンジン11に駆動連結
されており、同エンジン11の作動にともない負圧を発
生する。なお、バキュームポンプ65は、新規に設置し
なくてもブレーキブースター、パワステ等の負圧供給源
のバキュームポンプと兼用としてもよい。一般にディー
ゼルエンジンは、吸気負圧がガソリンエンジンに対して
低いので、ブレーキブースター、パワステ等の負圧供給
源としては吸気負圧が不十分である場合が多い。このた
め、エンジン11により駆動されるバキュームポンプが
負圧供給源として設置されている。このバキュームポン
プ65は負圧通路66によって前記負圧室63に接続さ
れている。バキュームポンプ65で発生した負圧はピス
トン61に作用し、前記スプリング59の付勢力に抗し
てカム部材55を引っ張る。
【0034】負圧室63に供給される負圧の大きさを大
気圧に応じて異ならせるために、以下の構成が採用され
ている。エンジンルームにおいてハウジング14から離
れた箇所には、内部に気体が密閉された変位部材として
のベローズ67が配置されている。ベローズ67はその
内外の気圧差に応じて弾性変形(伸縮)する特性を有す
る。すなわち、ベローズ67は大気圧の高い場所(平地
等)では収縮し、大気圧が低くなるに従い伸長する。負
圧通路66において前記ベローズ67の近傍には調圧バ
ルブ68が配設されている。調圧バルブ68は軸69を
備え、その軸69の回動に応じて負圧通路66の流路面
積を変化させて負圧室63に供給される負圧を調整す
る。この軸69と前記ベローズ67に固着されたロッド
70とは、一対のリンク部材71によって連結されてい
る。両リンク部材71は、ベローズ67の伸縮を軸69
に伝達し、これを回動させる。
【0035】なお、負圧通路66においてバキュームポ
ンプ65と調圧バルブ68との間には、同ポンプ65で
発生した負圧を一時的に蓄えるための蓄圧室72が配設
されている。
【0036】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。ディーゼルエンジン1
1の運転にともなう燃料噴射ポンプ13の作動時には、
図3,4に示すように、プランジャ19によって加圧さ
れた燃料が燃料噴射弁12に圧送され、ここからディー
ゼルエンジン11に噴射供給される。この際の噴射燃料
量はプランジャ19による燃料の加圧終了時期に応じて
変化する。その加圧終了時は、プランジャ19の外周に
装着されたスピルリング33の位置によって決定され
る。
【0037】スピルリング33の位置は、アクセルペダ
ルの踏み込みに応じたテンションレバー40の傾き、エ
ンジン回転数に応じたコントロールレバー41の傾き、
及びフルロードストッパ38の位置に応じたレバー36
の傾きによって変化する。すなわち、アクセルペダルが
踏み込まれる(エンジン負荷が増大する)ほど、またフ
ルロードストッパ38がねじ込まれるほど、スピルリン
グ33が燃料増量方向へ移動する。エンジン回転数が上
昇するほど、スピルリング33が燃料減量方向へ移動す
る。
【0038】さらに、上記燃料噴射ポンプ13において
は、高度に応じてレバー36の傾きが以下のように自動
的に変更され、スピルリング33の位置が変化する。車
両が高度の低い平地を走行しているとき、大気圧が高い
ことからベローズ67が収縮し、調圧バルブ68が負圧
通路66を閉じる。バキュームポンプ65で発生した負
圧は蓄圧室72に蓄えられるが、シリンダ60の負圧室
63に及ばない。シリンダ60内のピストン61には、
スプリング59の引張り力に抗する力がほとんど加わら
ない。このため、カム部材55は図1において最も上方
に位置する。傾斜面57とカム面55aとの当接により
副調整部材51が主調整部材50から最大量前進し、ス
プリング37の回動付勢力に抗してレバー36の上端が
左方へ押圧される。
【0039】車両が平地から高地へ移動すると、気圧が
低くなり、ベローズ67が膨張(伸長)し、ロッド70
が下降する。ロッド70の動きは両リンク部材71を介
して軸69に伝達され、その軸69の回動にともない調
圧バルブ68が負圧通路66を開放する。すると、バキ
ュームポンプ65にて発生した負圧が蓄圧室72を介し
て負圧室63に導かれる。
【0040】ピストン61に作用する負圧がスプリング
59の引張り力に打ち勝つと、ピストン61及びカム部
材55が図1の下方へ移動する。カム部材55の移動に
ともない傾斜面57に対するカム面55aの当接位置が
変化する。スプリング54によって引っ張られ、レバー
36によって押圧されている副調整部材51が主調整部
材50内へ後退する。スプリング37によって付勢され
ているレバー36が、軸35を中心として時計回り方向
へ回動する。これに応じてスピルリング33が図4の左
方へ移動するので、スピルポート32が同スピルリング
33から抜け出る時期、すなわち燃料の加圧終了時期が
早められる。その結果、燃料噴射弁12から噴射される
燃料量が減少する。なお、車両が高地から平地へ移動し
て、大気圧が上昇すると、前記と逆の動作が行われる。
【0041】このように本実施例の高度補償装置49に
よると、ベローズ67が大気圧に応じて伸縮し、その伸
縮動作に連動してカム部材55が往復動する。同往復動
は、カム部材55のカム面55aによって方向が変換さ
れた後に副調整部材51に伝達される。同副調整部材5
1が主調整部材50から進退してレバー36を押圧す
る。この進退に応じてレバー36の傾き及びスピルリン
グ33の位置が変化し、従来の高度補償装置84と同様
にして、燃料噴射量が高度(大気圧)に応じた量に補正
される。
【0042】前記高度補償装置49の作動に際しては、
主調整部材50の一対の長孔56の壁面がカム部材55
の往復動以外の動き、特に副調整部材51の進退方向へ
の動きを規制する。また、副調整部材51よりも若干大
径に形成された筒状部53が、その副調整部材51の進
退動作をガイドする。さらに、切欠き58内に係合され
たカム部材55は副調整部材51の回転を規制する。こ
のため、カム部材55及び副調整部材51のがたつき
や、むだな動きが抑制される。
【0043】本実施例ではカム部材55のカム面55a
が、副調整部材51の進退方向に対しても、カム部材5
5の往復動方向に対しても交差するように斜めに形成さ
れている。このため、簡単な構成でカム部材55の往復
動の方向を変換して、副調整部材51に伝達することが
できる。
【0044】ところで、本実施例においては既存のフル
ロードストッパ38の一部(副調整部材51)を高度補
償装置49の一部として利用している。このため、従来
技術よりも少ない部材の付加によって高度補償装置49
を構成することが可能となる。機能的には、本実施例に
おけるカム部材55、副調整部材51がそれぞれ従来技
術でのプッシュロッド87、コネクティングピン88に
相当する。これらのうち副調整部材51はフルロードス
トッパ38の一部である。従来技術で用いられ、広い空
間を必要とする回動部材であるコントロールアーム89
は不要である。従って、実質的には、高度補償装置49
の付加にともない必要となる空間はカム部材55の往復
動を許容する空間のみとなる。同装置49の付加にとも
ないハウジング14や燃料噴射ポンプ13が大きくなる
のを最小限に抑えることができる。
【0045】前記ベローズ67の果たす機能は負圧通路
66の流路面積を調整して、ピストン61に作用する負
圧を変化させることである。カム部材55の往復動に直
接係わるのはバキュームポンプ65からの負圧である。
ベローズ67の動作はカム部材55の往復動に間接的に
関与しているだけである。従って、仮にベローズにカム
部材を連結し、そのベローズの動作をカム部材に直接伝
達して往復動させる場合、すなわちベローズを駆動源と
する場合(従来技術に相当)に比較して、伸縮動作量が
少なくてすむ。その分、蛇腹の数を少なくでき、ベロー
ズの小型化が可能となる。
【0046】また、本実施例ではベローズ67、バキュ
ームポンプ65及び調圧バルブ68をハウジング14か
ら分離して別の箇所に配置しているので、これらをハウ
ジング14に組み込んだ場合に比較して、同ハウジング
14が小型となる。
【0047】上記のようにハウジング14ひいては燃料
噴射ポンプ13が小型となるので、これのディーゼルエ
ンジン11及び車両への搭載性が向上する。また、燃料
噴射ポンプ13が従来のものよりも小型化される分だ
け、エンジンルーム内に余剰空間が生ずることになる。
このため、エンジン回りの部品類、吸気マニホールド等
の設計自由度が増し、出力性能、排気性能及び信頼性の
向上を図りやすくなり、ひいてはより高品質なエンジン
生産が可能となる。
【0048】なお、本発明は次に示す別の実施例に具体
化することができる。 (1)前記実施例におけるレバー36にはスプリング3
7により時計回り方向への回動付勢力が加わっている。
副調整部材51はこのレバー36によって後退方向へ押
圧されている。このため、筒状部53内のスプリング5
4を省略してもよく、この場合にも前記実施例と同様の
作用及び効果を奏する。
【0049】(2)前記実施例ではシリンダ60内の大
気室62を大気に開放したが、ここを密閉してもよい。 (3)気圧の変化に応じて変位又は変形する変位部材と
して、ベローズに変えてダイヤフラムを用いてもよい。
【0050】以上、本発明の各実施例について説明した
が、各実施例から把握できる請求項以外の技術的思想に
ついて、以下にそれらの効果とともに記載する。 (イ)請求項1に記載の高度補償装置において、前記主
調整部材に筒状部を設け、ここに副調整部材を摺動可能
に収容した燃料噴射ポンプの高度補償装置。このような
構成とすることにより、副調整部材をがたつきなくスム
ーズに進退させることができる。
【0051】(ロ)請求項1に記載の高度補償装置にお
いて、前記カム面は、前記副調整部材の進退方向及び前
記カム部材の往復動方向に交差する方向へ延びる傾斜面
である燃料噴射ポンプの高度補償装置。このような構成
とすることにより、簡単な構成でカム部材の往復動の方
向を、副調整部材の進退方向に変換することができる。
【0052】(ハ)請求項2に記載の高度補償装置にお
いて、前記変位部材は内部に気体が密閉され、大気圧の
低下に従い伸長するベローズである燃料噴射ポンプの高
度補償装置。このような構成とすることにより、蛇腹の
数の少ないベローズであっても負圧通路の流路面積を確
実に調整できる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明によれ
ば、新規な構成を採用することにより高度に応じて燃料
噴射量を変化させる高度補償機能を確保しつつ、ハウジ
ングの小型化を図ることができる。
【0054】第2の発明によれば、負圧供給源をカム部
材の駆動源として利用しているので、変位部材の少ない
変位量又は変形量でカム部材の移動量、レバーの傾き及
びスピルリングの位置を調整できる。従って、小型の変
位部材によって前記第1の発明の効果を奏することがで
きる。
【0055】第3の発明によれば、高度補償装置の一部
がハウジングから分離されているので、第2の発明の効
果に加え一層ハウジングを小型化できる。第4の発明に
よれば、フルロードストッパを高度補償装置の一部とし
て利用しているので、少ない部品の追加で同補償装置を
構成することができる。従って、第1の発明を実現する
うえで有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】高度補償装置の概略構成図。
【図2】フルロードストッパの内部構造を示す部分拡大
断面図。
【図3】燃料噴射ポンプの部分断面図。
【図4】高度補償装置の作用を説明する部分断面図。
【図5】フルロードストッパの分解斜視図。
【図6】従来の高度補償装置の概略構成図。
【符号の説明】
11…内燃機関としてのディーゼルエンジン、14…ハ
ウジング、19…プランジャ、33…スピルリング、3
5…軸、36…レバー、38…傾き調整機構としてのフ
ルロードストッパ、50…主調整部材、51…副調整部
材、55…カム部材、55a…カム面、60…シリン
ダ、61…ピストン、63…負圧室、65…負圧供給源
としてのバキュームポンプ、66…負圧通路、67…変
位部材としてのベローズ、68…調圧バルブ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に配置された燃料加圧用の
    プランジャと、 前記プランジャに移動可能に装着され、同プランジャに
    よる燃料の加圧終了時期を変化させて内燃機関への燃料
    噴射量を調整するためのスピルリングと、 前記ハウジング内に軸により支持され、一端が前記スピ
    ルリングに連結されたレバーと、 前記レバーの傾きを調整して前記スピルリングの位置を
    変更するための傾き調整機構とを備えた燃料噴射ポンプ
    に用いられる装置であって、 前記ハウジングに位置調節可能に取付けられた主調整部
    材と、その主調整部材に進退可能に支持されて前記レバ
    ーに当接する副調整部材とにより前記傾き調整機構を構
    成し、気圧に応じて変位又は変形する変位部材を設ける
    とともに、その変位部材に連動して往復動するカム部材
    を前記ハウジングに取付け、さらに同カム部材には、そ
    の往復動にともない前記副調整部材に摺接して同副調整
    部材を進退させるためのカム面を形成した燃料噴射ポン
    プの高度補償装置。
  2. 【請求項2】 シリンダ内を摺動し、かつ同シリンダ内
    に負圧室を区画形成するピストンに前記カム部材を連結
    するとともに、同負圧室及び負圧供給源を接続する負圧
    通路に、その流路面積を調整する調圧バルブを配設し、
    さらに前記変位部材及び調圧バルブを駆動連結した請求
    項1に記載の燃料噴射ポンプの高度補償装置。
  3. 【請求項3】 前記変位部材、負圧供給源及び調圧バル
    ブを前記ハウジングから離間した位置に配設した請求項
    2に記載の燃料噴射ポンプの高度補償装置。
  4. 【請求項4】 前記傾き調整機構は前記ハウジングに螺
    合されたねじからなり、前記内燃機関の全負荷時におけ
    る燃料噴射量を調整するためのフルロードストッパであ
    る請求項1に記載の燃料噴射ポンプの高度補償装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101151518B1 (ko) * 2004-12-22 2012-05-30 두산인프라코어 주식회사 고도에 따른 엔진의 출력제어장치

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