JPH09142818A - カーボンブラック成型体 - Google Patents

カーボンブラック成型体

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JPH09142818A
JPH09142818A JP8251457A JP25145796A JPH09142818A JP H09142818 A JPH09142818 A JP H09142818A JP 8251457 A JP8251457 A JP 8251457A JP 25145796 A JP25145796 A JP 25145796A JP H09142818 A JPH09142818 A JP H09142818A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カーボンブラックの基本特性を損なうことな
く、コンパクト性に優れ、取り扱いに適したカーボンブ
ラック加圧成型体を得る。 【解決手段】 密度ρ(g/cc)が、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
1.173 以下(ただしカーボンブラックの電子顕微鏡による算術
平均粒子径をD(nm)、DBP吸油量をL(ml/1
00g)とする)で表されるカーボンブラック加圧成型
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンブラック
成型体に関する。
【0002】
【従来技術】現在、ファーネス法により製造されたカー
ボンブラック(以下、「ファーネスブラック」とい
う。)が、カーボンブラック市場における主流として流
通している。カーボンブラックは歴史的にはランプブラ
ック、サーマルブラックが存在したが、現在では市場の
製品のほぼ大部分が、1942年にフィリップスが開発
したファーネス法、すなわち1300℃以上に加熱した
炉内に、原料油を噴霧してカーボンブラックを得る方法
によるものとなっている。これは、その収率の高さ等の
生産性に優れると同時に、ファーネスブラックの特性、
特にその粒子径及びストラクチャーの小さいものを得る
ことができ、インク、塗料の黒色度を高め優れた性能を
発揮することができることに起因していると考えられ
る。
【発明が解決しようとする課題】一方、上述のファーネ
スブラックは、その小粒子径、小ストラクチャー及び表
面吸着物質が少ないことに起因し、ビヒクルへの分散が
困難となる傾向にある。更に小粒子径であり嵩密度が低
いために、発塵性、汚染性等の問題があり、使用・輸送
に際して環境上の問題も大きい。すなわち、ファーネス
法で製造されたカーボンブラックは、通常、製造直後の
嵩密度が0.1g/cc前後という極めて低い値を示
す。この低い嵩密度の値が起因して、包装袋のコス
ト、、倉庫での保管費用、トラック・貨車、船舶での輸
送コストが高く、流通・使用時の発塵も多く、環境を汚
染しやすい。
【0003】かかる問題を解決するために、通常、ビー
ズ品と呼ばれる乾式造粒品や湿式造粒品が用いられてい
る。ビーズ品は嵩密度が0.3〜0.5g/ccと未処
理のカーボンブラックに比較してかなり嵩密度が高い。
しかし、計量時における粉塵発生の抑制や輸送時の造粒
物の粉化の抑制は充分とは言えない。また、造粒によっ
て塗料やインクの原料であるワニスや樹脂といったビヒ
クルへの分散性が悪くなり、ビーズ品は使用できない場
合がある。これに関して本発明者らの知見によれば、ビ
ース品はその造粒過程において、長いストラクチャー構
造を有するカーボンブラック粒子が相互に絡まりながら
造粒されるため、分散性が劣るものとなることも考えら
れる。このように、カーボンブラック、特に小粒径とす
ることができるファーネスブラックのハンドリング性す
なわち取り扱い時の容易さと、ビヒクルへの分散性は、
二律背反関係にあり、ハンドリング性と分散性とを同時
に解決することは、極めて困難であると考えられてき
た。例えば、カーボンブラック協会編「カーボンブラッ
ク便覧<第三版>」(P.563)には、『汚染が少な
くハンドリング性の優れるカーボンブラック、インキの
生産や品質を更に向上させる為の易分散性カーボンブラ
ックの開発が大きなニーズとなって来るものと考えられ
る。カーボンブラックのハンドリング性と分散性は二率
背反関係にあり、界面化学やレオロジー、カーボンブラ
ック形態や包装、出荷形態等の垣根を越えた改善が必要
である。』と記載されていることからも判るように、カ
ーボンブラック業界において、ハンドリング性と分散性
を同時に解決することは極めて困難であると広く認識さ
れており、従来から様々な提案がなされているが、この
2つの問題を同時に解決した例は無い。
【0004】ファーネスブラック登場以前に存在したラ
ンプブラック等のカーボンブラックについては、例えば
イギリス特許551,862号(1941年出願)では
ランプブラックをプレス脱気して嵩密度を向上し、ハン
ドリング性を向上することが試みられており、イギリス
特許618,955号(1946年出願)では、イギリ
ス特許551,862号におけるプレス脱気を行うため
の装置が提案されている。
【0005】また、ドイツ特許1302382号(19
66年出願)では、プレスにより密度を高くする装置に
より0.160〜0.480g/ccのランプブラック
成形体を得たと記載されている。
【0006】また、ファーネスブラックについても、例
えば特開平3ー259962号公報ではカーボンブラッ
クの水スラリーを吸引濾過後ブロックのまま乾燥して、
ブロックの表面にカゼイン・デンプン・ポリビニルアル
コール水溶液と、スチレン・ブタジエンラテックスまた
はアクリル系ラテックスを塗布することによりハンドリ
ング性を向上することを試みている。しかし、この方法
では超微粉であるカーボンブラックのスラリーを作製
し、更にこのスラリーを濾過、乾燥する必要があり、多
大な労力及びコストを要する。しかも得られるブロック
は、分散性が大きく低下することが考えられる。
【0007】また、特開平6−122111号公報では
カーボンブラック粉体を密閉型成形容器に仕込み、減圧
処理した後、該容器内の圧力を常圧に復元することによ
り成形体を得ている。しかし、減圧により加えられる成
形圧力は大気圧(約1.03kg/cm2)以下であり、
輸送コストや倉庫費用を小さくするほど嵩密度を大きく
することはできない。また、得られる成形体表面には大
きな凹凸が発生することが判った。これは、嵩高い粉で
あるカーボンブラックを気圧差により圧密するため、仕
込んだカーボンブラックの一部が吹き飛んだりするため
ではないかと考えられる。このため、輸送中の粉化や破
損が発生し、ハンドリング性(コンパクト性)と分散性
を同時に解決してはいない。このように、ファーネスブ
ラックについては、従来一般的に認識されていたハンド
リング性と分散性の二律背反関係を解決し、これらを同
時に満足する技術は未だ見出されず、依然として粉末
状、又は粒状の製品が流通し、粉塵等上述の問題を解決
することはできなかった。すなわち、貯蔵・輸送コス
ト、ハンドリング・環境の向上を図ることによってカー
ボンブラックを塗料、インキ、樹脂着色やゴム補強用等
各用途に使用した際の基本特性を損なったのでは、製品
として満足されるべきものとは認められず、市場に受け
入れられることはできない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく、鋭意検討を重ねた。その結果、カーボンブ
ラックを加圧成型してなる成型体の密度である成型密
度、粒子径、DBP吸油量を特定の関係に制御すること
により、嵩密度の向上及び分散性を同時に満足しうると
いう驚くべき知見を得、本発明に達した。更に、意外な
ことに、この成型体は、原料であるカーボンブラツク粉
末(ルース品)よりも、塗料等とした際の漆黒度を向上
させることができることをも見出した。すなわち、本発
明は、密度ρ(g/cc)が、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
1.173 以下で表されるカーボンブラック加圧成型体に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明で使用するカーボンブラックは、ファーネ
ス法で製造したカーボンブラック、アセチレンブラック
等が挙げられる。これらのうち特に、ファールス法で製
造したファーネスブラックを用いた場合、その分散性の
保持に極めて顕著な効果を発揮する。更に、漆黒度向上
の効果も大きなものとなる。また、これらの方法により
製造したカーボンブラックを各種の酸化剤等で後処理し
たものを使用することもできる。カーボンブラックの粒
子径は、特に制限されないが、特に1〜60nm、更に
1〜50nmの小粒子径の範囲で分散性、ハンドリング
性向上の効果が高く、また漆黒度の向上にも高い効果を
発揮する。かかる範囲の微細な粒子径を有するカーボン
ブラックは、カーボンブラック同士の凝集性が強く、イ
ンク、塗料、着色樹脂、ゴム等を製造する際に分散が特
に困難であった。これらの分散が困難なカーボンブラッ
ク程、本技術の利点が大いに発揮できるという利点も挙
げられる。
【0010】本発明においては、これらカーボンブラッ
クを加圧して成型する。この際使用する型としては、成
型時の印加圧力に耐えうる強度を有していれば如何なる
材質の型を用いてもよい。例えば金属製の型としてはS
US304、SUS316等のステンレス製金型、タン
グステンカーバイド等の超鋼等が使用できる。又、樹脂
製型としては、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポ
リ三フッ化塩化エチレン(PCTFE)、ポリ四フッ化
エチレン・六フッ化プロピレン(FEP)等のフッ素樹
脂(商標:「テフロン」)製型、ナイロン、ポリエチレ
ン、ポリカーボネイト、フェノール樹脂等のプラスチッ
ク類、更に複合材料としてCFRP、GFRP等のFR
P、セラミックス製型としては、アルミナ、ジルコニ
ア、ムライト等が使用挙げられる。型の大きさは制限さ
れないが、実用的には1cc以上、好ましくは100c
c以上のものが挙げられる。1cc未満では輸送が煩雑
となるためである。また、必要に応じて、大型の成型体
を作製し、これを適当な大きさに切断し、その集合体と
して輸送・使用してもよい。
【0011】加圧に使用するプレス機としては、油圧機
械式プレス機、油圧ハンドプレス機、機械式プレス機、
エアーシリンダー式プレス機等、加圧成型できるもので
あれば如何なるプレス成型機でもよい。
【0012】型の形状も特に制限されず、所望の成型体
の形状にしたがって、三角形あるいはその他の多角形の
断面を有する柱状体、特に立方体あるいは直方体の成型
体とすることができ、取り扱いの点からも好適である。
【0013】カーボンブラックを上述の型に入れ、加圧
することにより成型する。この際、得られる成型体の密
度を以下の特定値とする。すなわち、密度ρ(g/c
c)を、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
1.173 以下、とする。より好ましくは、 ρ=8.686×10-3D−4.031×10-3L+
0.543 以上、 ρ=3.123×10-3D−3.189×10-3L+
1.072 以下、がよい。上記の各式において、D(nm)はカー
ボンブラックの電子顕微鏡による算術平均粒子径、L
(ml/100g)とする)はDBP吸油量である。
【0014】ここで、DBP吸油量は、JIS K62
21−1982に準拠した方法で測定した値である。ま
た、カーボンブラックの粒子径は、以下に示す方法によ
る測定値である。カーボンブラックをクロロホルムに投
入し200KHzの超音波を20分間照射し分散させた
後、分散試料を支持膜に固定する。これを透過型電子顕
微鏡で写真撮影し、写真上の直径と写真の拡大倍率によ
り粒子径を計算する。この操作を約1500回にわたっ
て実施し、それらの値の算術平均により求める。密度を
上記の範囲とすることにより、ビヒクルへの分散性等カ
ーボンブラックの基本特性を損なうことなく、取り扱い
性に優れた成型体とすることができる。更に、インキ、
塗料等に用いた際の漆黒度が原料粉末に比べ、向上させ
ることができるという、意外な効果をも発揮する。これ
らの効果は、上記のより好ましい範囲として記載した範
囲において、特に顕著に発現される。
【0015】なお、本発明のカーボンブラック成型体
は、粉化率が40%以下、より好ましくは20%以下と
したものが特に好ましい。噴火率としては、後述する実
施例に記載した測定方法で求めることができる。粉化率
を40%以下とすることにより、輸送中に成型体に加わ
る振動や摩擦等の外力による粉化を防止でき、ハンドリ
ング性が特に優れたものとなる。また、原料である粉状
カーボンブラツクの嵩密度とカーボンブラツク成型体の
嵩密度との比(以下、「嵩密度比」ともいう。)が2.
5倍以上8倍以下、より好ましくは3倍以上7倍以下と
するのが良い。この嵩密度比が2.5よりも低い場合、
成型体のコンパクト性が低下する傾向にある。一方、嵩
密度比が8を超えると、分散性が低下する傾向にある。
嵩密度比が2.5以上8以下とすれば、コンパクト性と
分散性とが同時に極めて好ましい範囲で満足される。加
圧成型時の圧力(成型圧力)は、2Kgf/cm2以上
500Kgf/cm2以下、より好ましくは5Kgf/
cm2 以上400Kgf/cm2以下とするのがよい。
成型圧力が2Kgf/cm2を下回ると、コンパクト性
が低下、粉化率が増加する傾向にある。一方、成型圧力
が500Kgf/cm2 よりも高い場合、通常のインク
や塗料等の製造時に使用される分散機では、分散性が十
分でないことがある。一方、これ以上圧力を高くしても
コンパクト性向上の効果は殆ど得ることができない。こ
のため、インク、塗料、着色樹脂、ゴム等を工業的に製
造する際に使用するカーボンブラック成型体としては、
2Kgf/cm2以上500Kgf/cm2 以下で加圧
成型するのが適当である。カーボンブラック成型体の形
状は特に制限されないが、多角形の断面を有する柱状
体、より好ましくは直方体或いは立方体が良い。これら
の形状の成型体はカーボンブラックを輸送するトラック
や貨車或いは倉庫が一般的に直方体であり、これらの空
間を隙間無く充填できるためである。これにより輸送コ
ストや倉庫保管費用を効率的に削減できる。以下に、本
発明を実施例により更に詳細に説明する。
【実施例】カーボンブラックとして表1に示すものを用
い、プレス機として王子機械工業株式会社製37ton
4本柱単動油圧プレス(ラム直径152.4mm)を用
い、金型はSUS304製金型(内法70mm×70m
m、高さ40mm、三菱化成エンジニアリング社製)を
用いてカーボンブラックを加圧成型した。
【0016】
【表1】
【0017】インク製造時のカーボンブラックの分散性
を試験するインク篩残率の測定方法を以下に示す。約
1.8リットルのステンレス容器(直径11cm、高さ
18.5cm)に480gのレダクタス#220(共石
製)と120gのカーボンブラック成型体あるいはカー
ボンブラック造粒品を加えた。TKオートホモミキサー
SL10A(特殊理化工業製)にセットした攪拌翼(4
枚羽根、羽根の直径4.5cm)をステンレス容器の底
面より2cm上方に挿入した。攪拌翼を5000r.p.m.
で1時間攪拌した。この中から50gを分取し325メ
ッシュ(目開き;46μm)のステンレス製篩で濾過し
た。濾過後、金網面に約200ccの軽油を振りかけて
洗浄した。この篩を150℃に設定した乾燥機に1時間
入れ乾燥した。乾燥機から取り出し、冷却後、篩の重量
を測定した。予め測定しておいた篩の重量を差し引いて
篩上に残ったカーボンブラックの重量(Ag)を測定
し、次の式より篩い残率を計算した。 篩い残率(%)=(A×600/(50×120))×
100
【0018】密度の測定に際しては、直方体の縦と横と
厚さをノギスにて測定し、その値から成型体の体積(c
c)を算出した。また、電子式直読型上皿天秤にて成型
体の重量(g)を測定した。成型体の重量と体積から成
型体の密度(g/cc)を算出した。
【0019】粉化率の測定方法を以下に記載する。カー
ボンブラック加圧成型体を25±1g(W)0.01g
迄精秤し、JIS K−6221に準拠した直径200
mm、目開き1mmの篩んい入れる。この篩に受け皿と
蓋を取り付け、JIS Kー6221に準拠した振とう
機で20秒間打撃を与えながら振とうする。振とう機か
ら受け皿を取り外し、受け皿中のカーボンブラックの重
量を0.01g迄精秤し、これを振とう後の重量(WR)
とし、次式によって粉化率を算出した。 粉化率(%) = (WR/W)×100 (比較例 )実施例で用いた同一銘柄の粉状品及び造粒
品を用いて、実施例に記載した嵩密度の測定、インク篩
残、粉化率の測定を実施した。また、#45(三菱化学
(株)製カーボンブラック)と#990(三菱化学
(株)製カーボンブラック)に関しては、特開平6−1
22111号に記載されている 減圧・復圧品を作製し
比較例に記載した。 (結果の判定基準)表2から表7に実施例及び比較例の
測定結果及びこれらの結果から判断したコンパクト性及
び分散性、更にコンパクト性と分散性等を総合的に判断
した総合判定結果を示した。ここで、コンパクト性の判
断基準としては、 粉状品程度の嵩密度を × 粉状品よりも高く造粒品以下の嵩密度を △ 造粒品よりも高い嵩密度のものを ○ とした。また、分散性の判断基準としては 造粒品程度以下の分散性のものを × 造粒品よりも若干分散性が優れているものを △ 造粒品よりも分散性が優れているものを ○ とした。更に、総合判定の基準としては、 コンパクト性或いは分散性の何れかが×であるものを × コンパクト性、分散性更に使用した感触が優れているものを ○ コンパクト性、分散性、使用した感触が特に優れたものを ◎ とした。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】(結果の考察) (1) 実施例1−2と比較例1−9を比較すると、嵩密
度が0.562g/ccと0.488g/ccであり実施例1−
2の嵩密度が比較例1−9の嵩密度よりも高くなってい
るにも係わらず、分散性のファクターであるインク篩残
は実施例1−2では11.0%、比較例1−9では78
% となっており、実施例1−2の成型体は、成型前の
分散性を保っている。実施例1−8と比較例1−9を比
較すると、嵩密度が1.050g/ccと0.488g/ccで
あり、実施例1−8において約2倍の嵩密度アップを達
成しているが、分散性のファクターであるインク篩残は
実施例1−2では74.0%、比較例1−9では78.
0% となっており、実施例1−8は比較例1−9と同
等レベル以上の分散性を示している。このことから判る
ように、本発明により従来二律背反関係にあると考えら
れていたコンパクト性(ハンドリング性)及び分散性の
両方の特性が優れたカーボンブラックが得られることが
判る。
【0027】(2) 実施例2−2と比較例2−9を比較
すると、嵩密度が0.385g/ccと0.393g/ccであ
り実施例2−2の嵩密度が比較例2−9の嵩密度と同程
度であるにも係わらず、分散性のファクターであるイン
ク篩残は実施例2−2では0.7%、比較例2−9では
100% となっており、実施例2−2の成型体は成型
前の分散性を保っている。実施例2−7と比較例2−9
を比較すると、嵩密度が0.850g/ccと0.393g/
ccであり、約2.2倍の嵩密度アップを達成している
が、分散性のファクターであるインク篩残は実施例2−
7では98.0%、比較例2−9では100% となっ
ており、実施例2−7は比較例2−9と同等レベル以上
の分散性を示している。このことから判るように、本発
明により従来二律背反関係にあると考えられていたコン
パクト性(ハンドリング性)及び分散性の両方の特性が
優れたカーボンブラックを得られることが判る。
【0028】(3) 実施例3−2と比較例3−10を比
較すると、嵩密度が0.240g/ccと0.303g/ccで
あり実施例3−2の嵩密度が比較例3−10の嵩密度と
同程度であるにも係わらず、分散性のファクターである
インク篩残は実施例3−2では0.25%、比較例3−
10では84.5% となっており、実施例3−2の成
型体は成型前と同程度の分散性を保っている。実施例3
−9と比較例3−10を比較すると、嵩密度が0.75
0g/ccと0.303g/ccであり、実施例3−9約2.5
倍の嵩密度アップを達成しているが、分散性のファクタ
ーであるインク篩残は実施例3−9では77.0%、比
較例3−10では84.5% となっており、実施例3
−9は比較例3−10と同等レベル以上の分散性を示し
ている。このことから判るように、本発明により従来二
律背反関係にあると考えられていたコンパクト性(ハン
ドリング性)及び分散性の両方の特性が優れたカーボン
ブラックを得られることが判る。
【0029】(4) 実施例4−2と比較例4−9を比較
すると、嵩密度が0.433g/ccと0.497ccであり
実施例4−2の嵩密度が比較例4−9の嵩密度と同程度
であるにも係わらず、分散性のファクターであるインク
篩残は実施例4ー2では0.3%、比較例4−9では1
00% となっており、実施例4−2の成型体は成型前
と同程度の分散性を保っている。実施例4−8と比較例
4−9を比較すると、嵩密度が0.990g/ccと0.4
97g/ccであり、実施例4−8では約2倍の嵩密度アッ
プを達成しているが、分散性のファクターであるインク
篩残は実施例4−8では99.0%、比較例4−9では
100% となっており、実施例4−8は比較例4−9
と同等レベル以上の分散性を示している。このことから
判るように、本発明により従来二律背反関係にあると考
えられていたコンパクト性(ハンドリング性)及び分散
性の両方の特性が優れたカーボンブラックを得られるこ
とが判る。
【0030】(5) 実施例5−2と比較例5−7を比較
すると、嵩密度が0.522g/ccと0.517g/ccであ
り実施例5ー2の嵩密度が比較例5−7の嵩密度よりも
高くなっているにも係わらず、分散性のファクターであ
るインク篩残は実施例5−2では0.5%、比較例5−
7では80% となっており、実施例5−2の成型体は
成型前の分散性を保っている。実施例5−7と比較例5
−8を比較すると、嵩密度が0.945g/ccと0.51
7g/ccであり、実施例5−7では約1.8倍の嵩密度ア
ップを達成しているが、分散性のファクターであるイン
ク篩残は実施例5−7では79.5%、比較例5−8で
は80.0% となっており、実施例5−7は比較例5
−8と同等レベル以上の分散性を示している。このこと
から判るように、本発明により従来二律背反関係にある
と考えられていたコンパクト性(ハンドリング性)及び
分散性の両方の特性が優れたカーボンブラックを得られ
ることが判る。
【0031】(6) 実施例6−2と比較例6−9を比較
すると、嵩密度が0.345g/ccと0.364g/ccであ
り実施例6−2の嵩密度が比較例6−9の嵩密度と同程
度であるにも係わらず、分散性のファクターであるイン
ク篩残は実施例6−2では0.50%、比較例4−9で
は56.7% となっており、実施例6−2の成型体は
成型前と同程度の分散性を保っている。実施例6−7と
比較例6−8を比較すると、嵩密度が0.804g/ccと
0.364g/ccであり、実施例6−7では約2.2倍の
嵩密度アップを達成しているが、分散性のファクターで
あるインク篩残は実施例6−7では28.1%、比較例
6−8では56.7% となっており、実施例6−7は
比較例6−8の約半分の分散性を示している。このこと
から判るように、本発明により従来二律背反関係にある
と考えられていたコンパクト性(ハンドリング性)及び
分散性の両方の特性が優れたカーボンブラックを得られ
ることが判る。
【発明の効果】本発明により、カーボンブラックの基本
特性を損なうことなく、コンパクト性に優れ、取り扱い
に適したカーボンブラック加圧成型体を得る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度ρ(g/cc)が、 ρ=8.190×10-3D−3.824×10-3L+
    0.516 以上、 ρ=3.265×10-3D−3.334×10-3L+
    1.173 以下(ただしカーボンブラックの電子顕微鏡による算術
    平均粒子径をD(nm)、DBP吸油量をL(ml/1
    00g)とする)で表されるカーボンブラック加圧成型
    体。
  2. 【請求項2】密度ρ(g/cc)が、 ρ=8.686×10-3D−4.031×10-3L+
    0.543 以上、 ρ=3.123×10-3D−3.189×10-3L+
    1.072 以下(ただしカーボンブラックの電子顕微鏡による算術
    平均粒子径をD(nm)、DBP吸油量をL(ml/1
    00g)とする)で表される請求項1記載のカーボンブ
    ラック加圧成型体。
  3. 【請求項3】カーボンブラックがファーネス法により得
    られたものであることを特徴とする請求項1又は2記載
    のカーボンブラック加圧成型体。
  4. 【請求項4】カーボンブラックの粒子径が1nm以上6
    0nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のカーボンブラック加圧成型体。
  5. 【請求項5】粉化率が40%以下である請求項1〜4の
    いずれかにカーボンブラック加圧成型体。
  6. 【請求項6】カーボンブラック加圧成型体の嵩密度が原
    料カーボンブラックの嵩密度の2.5倍以上8倍以下で
    ある請求項1〜5のいずれかに記載ののカーボンブラッ
    ク加圧成型体。
  7. 【請求項7】カーボンブラック加圧成型時の圧力が、2
    Kgf/cm2以上、500Kgf/cm2以下である請
    求項1〜6のいずれかに記載のカーボンブラック加圧成
    型体。
  8. 【請求項8】形状が三角形あるいはその他の多角形の断
    面を有する柱状体である請求項1〜7のいずれかに記載
    のカーボンブラック加圧成型体。
  9. 【請求項9】成型体の形状が立方体あるいは直方体であ
    る請求項8記載のカーボンブラック加圧成型体。
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