JPH09142985A - 分子線セル - Google Patents
分子線セルInfo
- Publication number
- JPH09142985A JPH09142985A JP29526795A JP29526795A JPH09142985A JP H09142985 A JPH09142985 A JP H09142985A JP 29526795 A JP29526795 A JP 29526795A JP 29526795 A JP29526795 A JP 29526795A JP H09142985 A JPH09142985 A JP H09142985A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crucible
- molecular beam
- beam cell
- heating element
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面欠陥がなく、高純度および大面積に対応
する薄膜形成が可能な分子線セルを提供する。 【解決手段】 分子線エピタキシー装置に用いられる分
子線セルには発熱体12a,12bおよび12cが設け
られてあって、この発熱体12a,12bおよび12c
を、ルツボ10の鍔部10a,開口部10b,および底
部10cの外周壁にそれぞれ独立させ、かつ離間させて
設けてある。
する薄膜形成が可能な分子線セルを提供する。 【解決手段】 分子線エピタキシー装置に用いられる分
子線セルには発熱体12a,12bおよび12cが設け
られてあって、この発熱体12a,12bおよび12c
を、ルツボ10の鍔部10a,開口部10b,および底
部10cの外周壁にそれぞれ独立させ、かつ離間させて
設けてある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、分子線エピタキ
シー装置に用いる分子線セルに関するものである。
シー装置に用いる分子線セルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の分子線セルについて、その構造を
図4および図5を参照して説明する。尚、図4は一部切
り欠け斜視図であり、図5は切り口断面を示す図であ
る。
図4および図5を参照して説明する。尚、図4は一部切
り欠け斜視図であり、図5は切り口断面を示す図であ
る。
【0003】従来の分子線セルは、ルツボ50、発熱体
52、熱電対54および熱遮蔽板56により構成されて
いる。
52、熱電対54および熱遮蔽板56により構成されて
いる。
【0004】ルツボ50の開口部近傍には、鍔部が設け
てある。また、ルツボ50の外周面に一定間隔で巻かれ
たコイル状の発熱体52を設けている。また、この分子
線セルには、発熱体52を制御するための熱電対54を
ルツボ50の底面側に設けてある。また、発熱体52の
熱が分子線セルの外部に放射されるのを防止するための
熱遮蔽板56を設けている。そして、ルツボ50の底部
近傍には蒸発材料60が充填されている。
てある。また、ルツボ50の外周面に一定間隔で巻かれ
たコイル状の発熱体52を設けている。また、この分子
線セルには、発熱体52を制御するための熱電対54を
ルツボ50の底面側に設けてある。また、発熱体52の
熱が分子線セルの外部に放射されるのを防止するための
熱遮蔽板56を設けている。そして、ルツボ50の底部
近傍には蒸発材料60が充填されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の分子線セルは、発熱体52がルツボ50の長手
方向にコイル状に配設されているため、ルツボ50の開
口部から底部に至るまで熱の供給量は一定となる。特
に、ルツボ50の底部近傍に充填されている蒸発材料6
0の温度は、熱遮蔽板56の断熱効果による温度と熱電
対54による測定値の温度とのフィードバック制御によ
って温度調節が行なわれている。従って、蒸発材料60
の蒸発速度も極めて安定している。このために、MBE
法を用いて単結晶薄膜を作製するときに分子線セルが使
用されているのが現状である。
た従来の分子線セルは、発熱体52がルツボ50の長手
方向にコイル状に配設されているため、ルツボ50の開
口部から底部に至るまで熱の供給量は一定となる。特
に、ルツボ50の底部近傍に充填されている蒸発材料6
0の温度は、熱遮蔽板56の断熱効果による温度と熱電
対54による測定値の温度とのフィードバック制御によ
って温度調節が行なわれている。従って、蒸発材料60
の蒸発速度も極めて安定している。このために、MBE
法を用いて単結晶薄膜を作製するときに分子線セルが使
用されているのが現状である。
【0006】しかし、MBE法で形成された単結晶薄膜
(例えばGaAs)が工業的に個別デバイスから単一高
周波集積回路(MMIC)とかハイパワー電界効果トラ
ンジスタ等に使用されるにつれ、薄膜表面における欠陥
個所の度合いをあらわす欠陥密度を低減することが求め
られ、単結晶薄膜の高純度化、更にはウエハ上に画成す
る各素子の大面積化を図ることが求められるようになっ
てきた。
(例えばGaAs)が工業的に個別デバイスから単一高
周波集積回路(MMIC)とかハイパワー電界効果トラ
ンジスタ等に使用されるにつれ、薄膜表面における欠陥
個所の度合いをあらわす欠陥密度を低減することが求め
られ、単結晶薄膜の高純度化、更にはウエハ上に画成す
る各素子の大面積化を図ることが求められるようになっ
てきた。
【0007】このため、従来のような蒸発材料の蒸気圧
を一定にする分子線セルでは、上述した要求を十分に満
足させることが出来ない。以下、その理由につき図を参
照して、説明する。
を一定にする分子線セルでは、上述した要求を十分に満
足させることが出来ない。以下、その理由につき図を参
照して、説明する。
【0008】従来の分子線セルの構造では、ルツボ50
の開口部51から輻射熱が逃げるため、ルツボ50の底
部あるいは内壁面に比べて開口部51近傍の温度が低下
する。分子線セルを用いて例えばガリウム(Ga)60
およびひ素(As)(図示せず)を蒸発させた場合(図
6)、試料61表面に堆積したGaAs薄膜上に卵型欠
陥63と呼ばれる小さい突起の表面欠陥が多数観測され
る(図7の(A)および(B))。尚、図7の(A)
は、図6のGaAs薄膜62の表面を平面的に見た図で
あり、(B)は表面欠陥部を模式的に示す図である。
の開口部51から輻射熱が逃げるため、ルツボ50の底
部あるいは内壁面に比べて開口部51近傍の温度が低下
する。分子線セルを用いて例えばガリウム(Ga)60
およびひ素(As)(図示せず)を蒸発させた場合(図
6)、試料61表面に堆積したGaAs薄膜上に卵型欠
陥63と呼ばれる小さい突起の表面欠陥が多数観測され
る(図7の(A)および(B))。尚、図7の(A)
は、図6のGaAs薄膜62の表面を平面的に見た図で
あり、(B)は表面欠陥部を模式的に示す図である。
【0009】この出願に係る発明者等は、表面欠陥の数
が、分子線セルのルツボ50の開口部から数10mmの
範囲でルツボ内壁に生成される直径1mm以下のGa粒
の数と相関関係があることを見いだした。すなわち、ル
ツボ50の底部近傍に充填されている蒸発材料60の表
面から蒸発したGa蒸気は、開口部の温度が低いため、
ルツボ内壁に吸着するが、この吸着されたGa粒(液滴
とも称する。)は再蒸発する前に次に飛来してきたGa
原子と結合してGa粒を形成し残留する。
が、分子線セルのルツボ50の開口部から数10mmの
範囲でルツボ内壁に生成される直径1mm以下のGa粒
の数と相関関係があることを見いだした。すなわち、ル
ツボ50の底部近傍に充填されている蒸発材料60の表
面から蒸発したGa蒸気は、開口部の温度が低いため、
ルツボ内壁に吸着するが、この吸着されたGa粒(液滴
とも称する。)は再蒸発する前に次に飛来してきたGa
原子と結合してGa粒を形成し残留する。
【0010】図8は、Ga原子の吸着する様子を説明す
るための図である。図中、は、Ga原子が蒸発材料の
表面から蒸発して行く様子を示しており、そのGa原子
は開口部の温度が低いため、ルツボ50の内壁に吸着す
る。次に、では吸着したGa原子の一部は蒸発するが
他のGa原子はから飛来してきたGa原子と結合して
ルツボの内壁に残留する。
るための図である。図中、は、Ga原子が蒸発材料の
表面から蒸発して行く様子を示しており、そのGa原子
は開口部の温度が低いため、ルツボ50の内壁に吸着す
る。次に、では吸着したGa原子の一部は蒸発するが
他のGa原子はから飛来してきたGa原子と結合して
ルツボの内壁に残留する。
【0011】また、Ga粒子数が増加するに伴い、Ga
粒の表面積が著しく増加する。このため、吸着されてい
るGa粒の表面は、常にルツボ底部から新しいGa原子
が供給されるため、化学的に活性な表面となっている。
従って、真空成膜室中に存在している水分(H2 O)や
一酸化炭素(CO)ガス等の気体がGa粒の活性した表
面に吸着されてGa粒の内部に取り込まれる。この水分
や一酸化炭素ガスの気体等がGaAs薄膜の不純物とし
て混入すると、薄膜に核を形成し、積層欠陥と呼ばれる
異常結晶成長が起って薄膜表面に小突起が発生する。こ
のように不純物を多量に含んだGa蒸気が成膜中に取り
込まれると単結晶薄膜の純度が低下し、かつ薄膜表面の
欠陥につながるので好ましくない。
粒の表面積が著しく増加する。このため、吸着されてい
るGa粒の表面は、常にルツボ底部から新しいGa原子
が供給されるため、化学的に活性な表面となっている。
従って、真空成膜室中に存在している水分(H2 O)や
一酸化炭素(CO)ガス等の気体がGa粒の活性した表
面に吸着されてGa粒の内部に取り込まれる。この水分
や一酸化炭素ガスの気体等がGaAs薄膜の不純物とし
て混入すると、薄膜に核を形成し、積層欠陥と呼ばれる
異常結晶成長が起って薄膜表面に小突起が発生する。こ
のように不純物を多量に含んだGa蒸気が成膜中に取り
込まれると単結晶薄膜の純度が低下し、かつ薄膜表面の
欠陥につながるので好ましくない。
【0012】また、蒸着法を用いて高真空中で均一な大
きい面積を得るためには蒸発源と成膜される基板の回転
中心の相対位置関係の最適化を図れば良い。このとき、
蒸発源から蒸発面の法線方向への蒸気気体の空間分布を
広くとることが重要になる。しかし、分子線セルを用い
て均一な大面積の薄膜を得ようとするとき、その蒸気の
空間分布が狭くなることは避けられなかった。その理由
を図9の(A)、(B)および(C)を参照して説明す
る。
きい面積を得るためには蒸発源と成膜される基板の回転
中心の相対位置関係の最適化を図れば良い。このとき、
蒸発源から蒸発面の法線方向への蒸気気体の空間分布を
広くとることが重要になる。しかし、分子線セルを用い
て均一な大面積の薄膜を得ようとするとき、その蒸気の
空間分布が狭くなることは避けられなかった。その理由
を図9の(A)、(B)および(C)を参照して説明す
る。
【0013】分子線セルは、上述したように、ルツボの
開口部近傍に直径1mm以下のGa粒がリング状に吸着
するため、開口部の内径が次第に狭くなる(図9の
(B))。このため、蒸発気体の空間分布が変化して薄
膜の膜厚分布も変動する。更に、ルツボ50の開口部の
壁面に吸着するGa粒が増加すると、堆積速度は図9の
(B)時の速度より更に低下してしまう(図9の
(C))。このように、開口部の開口径と堆積速度とが
共に経時的に変化するので、膜性能(堆積速度、不純物
濃度および組成比など)の再現性が得られないという問
題があった。
開口部近傍に直径1mm以下のGa粒がリング状に吸着
するため、開口部の内径が次第に狭くなる(図9の
(B))。このため、蒸発気体の空間分布が変化して薄
膜の膜厚分布も変動する。更に、ルツボ50の開口部の
壁面に吸着するGa粒が増加すると、堆積速度は図9の
(B)時の速度より更に低下してしまう(図9の
(C))。このように、開口部の開口径と堆積速度とが
共に経時的に変化するので、膜性能(堆積速度、不純物
濃度および組成比など)の再現性が得られないという問
題があった。
【0014】そこで、分子線エピタキシー法を用いて単
結晶薄膜を形成するとき、薄膜表面に欠陥がなく、高純
度でかつ薄膜の大面積化が可能な分子線セルが望まれて
いた。
結晶薄膜を形成するとき、薄膜表面に欠陥がなく、高純
度でかつ薄膜の大面積化が可能な分子線セルが望まれて
いた。
【0015】
【課題を解決するための手段】このため、この発明の分
子線セルによれば、分子線エピタキシー装置に用いら
れ、鍔を有するルツボおよび該ルツボの外周壁に設けら
れた発熱体を具えた分子線セルにおいて、発熱体を、ル
ツボの外周壁にそれぞれ独立させ、かつ離間させて設け
てなることを特徴とする。
子線セルによれば、分子線エピタキシー装置に用いら
れ、鍔を有するルツボおよび該ルツボの外周壁に設けら
れた発熱体を具えた分子線セルにおいて、発熱体を、ル
ツボの外周壁にそれぞれ独立させ、かつ離間させて設け
てなることを特徴とする。
【0016】そして、発熱体は、ルツボの鍔部、この鍔
部近傍の開口部および開口部から離間した底部にそれぞ
れ設けてある。このように、発熱体を個別に独立させて
設けることにより、ルツボのそれぞれの部分を任意の温
度に制御出来る。従って、鍔部の設定温度をルツボの開
口部またはルツボの底部の温度よりも高く設定すること
により、開口部の内壁にはセルから蒸発した液滴が吸着
しなくなるので、成膜時の表面欠陥、不純物の混入を防
止することが出来、また、堆積速度の低下を防止出来
る。
部近傍の開口部および開口部から離間した底部にそれぞ
れ設けてある。このように、発熱体を個別に独立させて
設けることにより、ルツボのそれぞれの部分を任意の温
度に制御出来る。従って、鍔部の設定温度をルツボの開
口部またはルツボの底部の温度よりも高く設定すること
により、開口部の内壁にはセルから蒸発した液滴が吸着
しなくなるので、成膜時の表面欠陥、不純物の混入を防
止することが出来、また、堆積速度の低下を防止出来
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
分子線エピタキシー装置に用いる分子線セルの実施形態
につき説明する。尚、図1〜図3は、この発明が理解で
きる程度に各構成成分の形状、大きさ及び配置関係を概
略的に示してあるにすぎない。
分子線エピタキシー装置に用いる分子線セルの実施形態
につき説明する。尚、図1〜図3は、この発明が理解で
きる程度に各構成成分の形状、大きさ及び配置関係を概
略的に示してあるにすぎない。
【0018】[構造の説明]図1は、この発明の分子線
セル構造を説明するための一部切り欠け斜視図であり、
図2は分子線セルの主要構造部を説明するための切り口
断面を示す。
セル構造を説明するための一部切り欠け斜視図であり、
図2は分子線セルの主要構造部を説明するための切り口
断面を示す。
【0019】分子線セルは、ルツボ10、発熱体12
(12a,12bおよび12c)、熱電対14a,14
b,14cおよび14d、熱遮蔽板16およびシャッタ
ー18より構成されている。また、この実施形態では、
発熱体12a,12b,12cの各部分には、ルツボ1
0と発熱体12a,12b,12cとの間に被覆膜(こ
こでは炭素被覆膜)11a,110b,11cを設けて
いる。また、炭素被覆膜11cは、ルツボ10の底面部
分をも覆っている。
(12a,12bおよび12c)、熱電対14a,14
b,14cおよび14d、熱遮蔽板16およびシャッタ
ー18より構成されている。また、この実施形態では、
発熱体12a,12b,12cの各部分には、ルツボ1
0と発熱体12a,12b,12cとの間に被覆膜(こ
こでは炭素被覆膜)11a,110b,11cを設けて
いる。また、炭素被覆膜11cは、ルツボ10の底面部
分をも覆っている。
【0020】この発明の分子線セルが、従来のセルと異
なる部分は、発熱体12を個別に分離し、この発熱体1
2の各部分に応じて熱電対を複数取りつけ、更に、炭素
被覆膜11a,11b,11cを設けた点である。
なる部分は、発熱体12を個別に分離し、この発熱体1
2の各部分に応じて熱電対を複数取りつけ、更に、炭素
被覆膜11a,11b,11cを設けた点である。
【0021】この実施形態では、ルツボ10の鍔部を1
0a、開口部を10bおよび底部を10cの符号でそれ
ぞれ示す。また、ルツボ10内の底部10cには蒸発材
料(ここではGa材料)20が充填されている。
0a、開口部を10bおよび底部を10cの符号でそれ
ぞれ示す。また、ルツボ10内の底部10cには蒸発材
料(ここではGa材料)20が充填されている。
【0022】また、ルツボ10の鍔部10a、開口部1
0bおよび底部10c部には炭素被覆膜11a,11
b,11cをルツボ10の外周壁に堆積して設けてあ
る。この炭素被覆膜11a,11b,11cは、熱吸収
効率を高めると共に被覆部分を均一に加熱する役割をす
る。また、ここでは被覆膜として、炭素膜を用いたが、
炭素の代わりに高融点金属、例えばタングステン
(W)、モリブデン(Mo)またはタンタル(Ta)等
を用いても良い。
0bおよび底部10c部には炭素被覆膜11a,11
b,11cをルツボ10の外周壁に堆積して設けてあ
る。この炭素被覆膜11a,11b,11cは、熱吸収
効率を高めると共に被覆部分を均一に加熱する役割をす
る。また、ここでは被覆膜として、炭素膜を用いたが、
炭素の代わりに高融点金属、例えばタングステン
(W)、モリブデン(Mo)またはタンタル(Ta)等
を用いても良い。
【0023】また、発熱体12aは、ルツボの鍔部10
aに設けてあり、発熱体12bはルツボの開口部10b
に設けてあり、発熱体12cはルツボの底部10cにそ
れぞれ設けてある(図2)。この発熱体12は、従来と
同様に一本のコイル状のものを用いており、この発熱体
12が炭素被覆膜11a,11b,11cの外周壁にそ
れぞれ個別に巻かれている。尚、この実施形態では、発
熱体12として、コイル状の発熱体を使用したが、板状
発熱体を用いても良い。尚、発熱体12bのバンド幅
は、ルツボ10の鍔部10aの先端から底部の後端まで
の距離の1/3以下にするのが好適である。その理由
は、この距離が1/3以上になるとルツボ間に部分的に
温度差を形成することが困難になるためである。
aに設けてあり、発熱体12bはルツボの開口部10b
に設けてあり、発熱体12cはルツボの底部10cにそ
れぞれ設けてある(図2)。この発熱体12は、従来と
同様に一本のコイル状のものを用いており、この発熱体
12が炭素被覆膜11a,11b,11cの外周壁にそ
れぞれ個別に巻かれている。尚、この実施形態では、発
熱体12として、コイル状の発熱体を使用したが、板状
発熱体を用いても良い。尚、発熱体12bのバンド幅
は、ルツボ10の鍔部10aの先端から底部の後端まで
の距離の1/3以下にするのが好適である。その理由
は、この距離が1/3以上になるとルツボ間に部分的に
温度差を形成することが困難になるためである。
【0024】また、各発熱体12a,12b,12cの
部分には熱電対14a,14b,14cおよび14dが
設けてある。熱電対14aは、ルツボ10の底面10c
に設けてあり、、熱電対14bはルツボの底部10bに
設けてあり、熱電対14cは開口部10bに設けてあ
り、および熱電対14dはルツボの鍔部10aにそれぞ
れ設けてある。
部分には熱電対14a,14b,14cおよび14dが
設けてある。熱電対14aは、ルツボ10の底面10c
に設けてあり、、熱電対14bはルツボの底部10bに
設けてあり、熱電対14cは開口部10bに設けてあ
り、および熱電対14dはルツボの鍔部10aにそれぞ
れ設けてある。
【0025】また、ルツボ10、炭素被覆膜11a,1
1b,11cおよび発熱体12を熱遮蔽板16で覆って
いる。
1b,11cおよび発熱体12を熱遮蔽板16で覆って
いる。
【0026】また、ルツボの上部には、蒸発材料20を
供給および停止するためのシャッター18を設けてあ
る。
供給および停止するためのシャッター18を設けてあ
る。
【0027】[動作の説明]次に、分子線セルから蒸発
材料(例えばGa)を蒸発させる方法につき図1および
図2を参照して説明する。
材料(例えばGa)を蒸発させる方法につき図1および
図2を参照して説明する。
【0028】まず、Gaソースをルツボ10の底部10
cに充填する。分子線セルを真空成膜室(図示せず)に
挿入した後、室内を真空排気する。
cに充填する。分子線セルを真空成膜室(図示せず)に
挿入した後、室内を真空排気する。
【0029】次に、発熱体12bおよび12cに電圧を
印加して発熱体の温度を上昇させ、発熱体12bの温度
を約1100℃(熱電対14cの設定温度)に設定し、
発熱体12cを約1000℃(熱電対14a,14bの
設定温度)に設定する。更に、発熱体12aにも電圧を
印加して1200℃(熱電対14dの設定温度)に設定
する。
印加して発熱体の温度を上昇させ、発熱体12bの温度
を約1100℃(熱電対14cの設定温度)に設定し、
発熱体12cを約1000℃(熱電対14a,14bの
設定温度)に設定する。更に、発熱体12aにも電圧を
印加して1200℃(熱電対14dの設定温度)に設定
する。
【0030】このように、ルツボ10の鍔部10a、開
口部10bおよび底部10cはそれぞれ独立に加熱され
ることになり、ルツボ10の開口部10b近傍の温度を
底部10cに比べて高くすることが出来るので、Ga粒
がルツボ10の開口部10bの内壁に形成されることは
なくなる。このため、成膜された単結晶薄膜の表面に
は、表面欠陥が発生しなくなる。同時に開口部10bで
のGa粒の滞在期間が短縮されるので、開口部10bか
らの分子線の空間分布が広がり、成膜時の大面積化を図
ることが可能になる。また、開口部10bにGa粒が残
留しなくなるため、堆積速度の低下を防止出来る。
口部10bおよび底部10cはそれぞれ独立に加熱され
ることになり、ルツボ10の開口部10b近傍の温度を
底部10cに比べて高くすることが出来るので、Ga粒
がルツボ10の開口部10bの内壁に形成されることは
なくなる。このため、成膜された単結晶薄膜の表面に
は、表面欠陥が発生しなくなる。同時に開口部10bで
のGa粒の滞在期間が短縮されるので、開口部10bか
らの分子線の空間分布が広がり、成膜時の大面積化を図
ることが可能になる。また、開口部10bにGa粒が残
留しなくなるため、堆積速度の低下を防止出来る。
【0031】また、発熱体12aの鍔部10aを一時的
にルツボの底部の温度よりも約200℃程度高くするこ
とにより、ルツボ10の開口部10b近傍に吸着した不
純物を飛散させて除去することが出来る。このため、水
分や一酸化炭素ガス等の不純物が成膜中に取り込まれる
ことがなくなり、高純度の単結晶薄膜が形成出来る。
にルツボの底部の温度よりも約200℃程度高くするこ
とにより、ルツボ10の開口部10b近傍に吸着した不
純物を飛散させて除去することが出来る。このため、水
分や一酸化炭素ガス等の不純物が成膜中に取り込まれる
ことがなくなり、高純度の単結晶薄膜が形成出来る。
【0032】次に、図3を参照して、この実施形態の第
2の例につき説明する。図3は、第2実施形態の分子線
セルを説明するための一部切り欠け斜視図である。
2の例につき説明する。図3は、第2実施形態の分子線
セルを説明するための一部切り欠け斜視図である。
【0033】この例では、発熱体22をルツボ10の外
周壁に第1の例と同様に3個それぞれ別個に設けてあ
る。
周壁に第1の例と同様に3個それぞれ別個に設けてあ
る。
【0034】また、3個の発熱体22a,22b,22
cは、発熱体の温度が異なるようにしてある。そして、
それぞれの発熱体22a,22b,22cを直列に接続
してある。
cは、発熱体の温度が異なるようにしてある。そして、
それぞれの発熱体22a,22b,22cを直列に接続
してある。
【0035】この分子線セルを動作させるときは、先
ず、Gaソースをルツボ10の底部10cに充填する。
その後、この分子線セルを真空成膜室に挿入して室内を
真空排気する。
ず、Gaソースをルツボ10の底部10cに充填する。
その後、この分子線セルを真空成膜室に挿入して室内を
真空排気する。
【0036】次に、予め、温度設定された発熱体22
a,22b,22cを用いているため、発熱体22a,
22b,22cに所定の電圧を印加することにより、蒸
発材料(Ga)の充填されているルツボの底部10cの
発熱体22cの温度が約1000℃(熱電対14aおよ
び14bの設定温度)、開口部10bの発熱体22bの
温度が約1100℃、および鍔部10aの発熱体22c
の温度が約1300℃となる。この例においてもルツボ
の鍔部10a,開口部10bおよび底部10cの温度
を、それぞれ所定の温度に制御することが出来るので、
第1実施形態と同様な結果を得ることが出来る。
a,22b,22cを用いているため、発熱体22a,
22b,22cに所定の電圧を印加することにより、蒸
発材料(Ga)の充填されているルツボの底部10cの
発熱体22cの温度が約1000℃(熱電対14aおよ
び14bの設定温度)、開口部10bの発熱体22bの
温度が約1100℃、および鍔部10aの発熱体22c
の温度が約1300℃となる。この例においてもルツボ
の鍔部10a,開口部10bおよび底部10cの温度
を、それぞれ所定の温度に制御することが出来るので、
第1実施形態と同様な結果を得ることが出来る。
【0037】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の分子線セルによれば、発熱体を、ルツボの外周壁
にそれぞれ独立させ、かつ離間させて設けてある。この
ため、所望の加熱温度にそれぞれの発熱体が設けてある
部分の温度を独立して設定できるので、ルツボの開口部
には液滴が形成されず、従って、成膜された薄膜の表面
には、表面欠陥や不純物の混入がなくなる。また、開口
部の近傍に液滴が残留しない分、堆積速度の低下は軽減
される。このため、膜厚分布の均一化が図られ、高純度
の単結晶薄膜が形成でき、更に、大面積の単結晶薄膜が
可能となる。
発明の分子線セルによれば、発熱体を、ルツボの外周壁
にそれぞれ独立させ、かつ離間させて設けてある。この
ため、所望の加熱温度にそれぞれの発熱体が設けてある
部分の温度を独立して設定できるので、ルツボの開口部
には液滴が形成されず、従って、成膜された薄膜の表面
には、表面欠陥や不純物の混入がなくなる。また、開口
部の近傍に液滴が残留しない分、堆積速度の低下は軽減
される。このため、膜厚分布の均一化が図られ、高純度
の単結晶薄膜が形成でき、更に、大面積の単結晶薄膜が
可能となる。
【図1】この発明の分子線セルの概略構造を説明するた
めの一部切り欠き斜視図である。
めの一部切り欠き斜視図である。
【図2】この発明の分子線セルの主要部の構造を説明す
るための切り口断面を示す図である。
るための切り口断面を示す図である。
【図3】この発明の第2実施形態の分子線セルの構造を
説明するための一部切り欠き斜視図である。
説明するための一部切り欠き斜視図である。
【図4】従来の分子線セルの構造を説明するための一部
切り欠き斜視図である。
切り欠き斜視図である。
【図5】従来の分子線セルの主要構造を説明するための
切り口断面を説明するための図である。
切り口断面を説明するための図である。
【図6】成膜中に発生する表面欠陥を説明するための説
明図である。
明図である。
【図7】(A)は、図6のa部を拡大した部であり、ま
た、(B)は(A)のb部を拡大して示す図である。
た、(B)は(A)のb部を拡大して示す図である。
【図8】Ga原子のルツボの開口部に吸着する過程を説
明するための説明図である。
明するための説明図である。
【図9】(A)〜(C)は、成膜時の堆積速度が低下す
る様子を模式的に示した図である。
る様子を模式的に示した図である。
10:ルツボ 11a,11b,11c:被覆膜 12、22a、22b、22c:発熱体 14a,14b,14c,14d:熱電対 16:熱遮蔽板 18:シャッター 20:蒸発材料
Claims (6)
- 【請求項1】 分子線エピタキシー装置に用いられ、鍔
を有するルツボおよび該ルツボの外周壁に設けられた発
熱体を具えた分子線セルにおいて、 前記発熱体を、前記ルツボの外周壁にそれぞれ独立さ
せ、かつ離間させて設けてなることを特徴とする分子線
セル。 - 【請求項2】 請求項1の分子線セルにおいて、 前記発熱体は、前記ルツボの鍔部、該鍔部近傍の開口部
および該開口部から離間した底部にそれぞれ設けてある
ことを特徴とする分子線セル。 - 【請求項3】 請求項1の分子線セルにおいて、 前記開口部に設けた発熱体のバンド幅を、前記ルツボの
鍔部の先端から底部の後端までの距離の1/3以下とす
ることを特徴とする分子線セル。 - 【請求項4】 請求項1の分子線セルにおいて、 前記鍔部の発熱体として、板状発熱体を設けたことを特
徴とする分子線セル。 - 【請求項5】 請求項1の分子線セルにおいて、 前記鍔部、開口部および底部のルツボ外周壁面に、それ
ぞれ個別に被覆膜を設けて成ることを特徴とする分子線
セル。 - 【請求項6】 請求項2の分子線セルにおいて、 前記ルツボの鍔部、開口部および底部の発熱体をそれぞ
れ直列に接続したことを特徴とする分子線セル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29526795A JPH09142985A (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 分子線セル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29526795A JPH09142985A (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 分子線セル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09142985A true JPH09142985A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=17818388
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29526795A Withdrawn JPH09142985A (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 分子線セル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09142985A (ja) |
-
1995
- 1995-11-14 JP JP29526795A patent/JPH09142985A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4121555B2 (ja) | Cvdによって目的物をエピタキシアル成長させる装置と方法 | |
| US6136093A (en) | Method of making GaN single crystal and apparatus for making GaN single crystal | |
| US5449444A (en) | Method and apparatus for forming a film by sputtering process | |
| US3476593A (en) | Method of forming gallium arsenide films by vacuum deposition techniques | |
| EP0609886B1 (en) | Method and apparatus for preparing crystalline thin-films for solid-state lasers | |
| US6818059B2 (en) | Method of crystallizing amorphous silicon layer and crystallizing apparatus thereof | |
| JPH09142985A (ja) | 分子線セル | |
| JPH10214787A (ja) | Si用分子線セルと分子線エピタキシー装置 | |
| US10354868B2 (en) | Method for formation of a transition metal dichalcogenide (TMDC) material layer | |
| JPH0831741A (ja) | Kセル型蒸着源 | |
| US3437577A (en) | Method of fabricating uniform rare earth iron garnet thin films by sputtering | |
| JPH04274316A (ja) | 分子線エピタキシー用セル | |
| JPS6272113A (ja) | 分子線結晶成長装置 | |
| JP4782314B2 (ja) | プラズマ源及び化合物薄膜作成装置 | |
| JPS62172714A (ja) | 化合物半導体薄膜の製造方法 | |
| JPS61263212A (ja) | 分子線エピタキシ用基板ホルダ | |
| JPS60145998A (ja) | Mbe成長方法 | |
| JPH05339095A (ja) | 分子線エピタキシー装置の水銀カドミウムテルル薄膜用基板ホルダー | |
| JPS6120513B2 (ja) | ||
| JPH09221395A (ja) | 炭化珪素膜 | |
| JPH01149349A (ja) | 電子放出素子 | |
| JPH06122590A (ja) | 分子線源セルと分子線結晶成長装置 | |
| JPH01102918A (ja) | 多結晶シリコン薄膜の製造方法 | |
| JPH0615437B2 (ja) | 薄膜成長装置 | |
| JPH0343771B2 (ja) |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030204 |