JPH09143223A - スチレン系樹脂組成物、およびその製造方法 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物、およびその製造方法

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JPH09143223A
JPH09143223A JP32525095A JP32525095A JPH09143223A JP H09143223 A JPH09143223 A JP H09143223A JP 32525095 A JP32525095 A JP 32525095A JP 32525095 A JP32525095 A JP 32525095A JP H09143223 A JPH09143223 A JP H09143223A
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styrene
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polymer
vinylidene
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JP32525095A
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Hiroo Sasaki
洋朗 佐々木
Kazuyuki Yoshida
和之 吉田
Atsushi Shichizawa
淳 七澤
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/04Reduction, e.g. hydrogenation

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  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 モノマーを含まず、かつ、重量平均分子
量が10万までになるように低分子量領域を分画した場
合、その低分子量領域の全ポリマー末端に対するビニリ
デン末端の割合が4%以下になるようにビニリデン末端
ポリマーを含有っせてなるラジカル重合によって得られ
た重量平均分子量が15〜75万であるスチレン系樹脂
組成物。 【効果】 従来に比べて熱安定性が改良されたスチレン
系樹脂組成物を提供し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた熱安定性を
有するスチレン系樹脂組成物、およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は無色透明で硬く、水に
対する抵抗性、電気的性質に優れるなどの多くの長所を
有している上に、成形品を容易に大量生産することが可
能であることなどのため、射出成形、押出成形などの種
々の成形法によって成形され、電気部品、雑貨、食品用
途などに幅広くかつ大量に用いられている。スチレン系
樹脂製造は、アニオン重合や配位重合によっても可能で
あるが、主流はラジカル重合による塊状重合プロセスま
たは懸濁重合プロセスによるものである。
【0003】我々は重合中に副生する環状ダイマーを低
減することによって、高温で加工する際にモノマー発生
の少ない熱安定性に優れたスチレン系樹脂組成物が得ら
れることを見出し、すでに出願している。しかし、ラジ
カル重合では環状ダイマー等のオリゴマーの副生以外
に、重合行程で不均化停止や主鎖の水素引き抜き反応に
よって不規則結合を生じ、また、総説文献(A.Guy
ot Poly.Deg.Stab.15、219、1
986)によれば、熱履歴により不規則結合を発生する
ことが述べられており、製造工程においては重合後の未
反応スチレンモノマーや溶剤を回収するために分離・後
処理工程が必要であり、この処理での熱履歴による分子
鎖開裂や主鎖中の水素引き抜き反応によって不規則結合
を含有してしまうことが示唆される。
【0004】このため、ラジカル重合で得られたスチレ
ン系樹脂はオリゴマー等を低減して熱安定性を向上させ
ても、アニオン重合で得られるものに比べると、熱安定
性に乏しく、成型時に分解してモノマーを発生しやすい
という問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、造粒や加工
成形等の高温にさらされるところで熱分解しにくく、モ
ノマー発生量の少ない熱安定性に優れたスチレン系樹脂
組成物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意探索を繰り返した結果、ラジカル
重合で得られるスチレン系樹脂中に含有される末端ビニ
リデン構造を有するポリマーが熱安定性に乏しく、成型
時のモノマー発生の原因になることを見出し、この末端
ビニリデン構造を水素添加処理によって低減させること
により熱安定性を著しく向上させることに成功し、本発
明を完成した。すなわち、本発明はモノマーを含まず、
かつ、重量平均分子量が10万までになるように低分子
量領域を分画した場合、その低分子量領域の全ポリマー
末端に対するビニリデン末端の割合が4%以下になるよ
うにビニリデン末端ポリマーを含有してなるラジカル重
合によって得られた重量平均分子量が15〜75万であ
るスチレン系樹脂組成物、およびその製造方法である。
【0007】以下、本発明の内容を順を追って説明す
る。本発明におけるスチレン系樹脂とはスチレンのみを
重合させて、またはスチレンとα−メチルスチレンを、
あるいはスチレンと共重合可能なビニルモノマーを共重
合させて得られる。ビニルコモノマーとしては、アクリ
ル酸、メタアクリル酸、ブチルアクリレート等のアクリ
ル酸エステル、メチルメタクリレート等のメタクリル酸
エステル、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等の
α、β−不飽和ニトリル化合物、N−フェニルマレイミ
ド等のマレイミド等が挙げられる。これらを一種または
二種以上の混合物として使用する場合も含まれる。
【0008】従来のスチレン系樹脂の製造は、塊状重合
または懸濁重合によって行われている。懸濁重合では懸
濁剤等の除去が難しく、ポリマー中への不純物混入が問
題となる。重合工程を簡素化するには塊状重合の方が好
ましい。重合開始反応は熱開始または開始剤によって行
われ、スチレン単独またはエチルベンゼンを加えた反応
原液を80〜180℃の温度範囲で重合させ、その後、
未反応のモノマーや溶媒を脱揮工程で減圧下、180〜
280℃の範囲で留去させて重合物を得る。このように
して得られたスチレン系樹脂には次の式(1)で表され
る基(末端ビニリデン構造)を主鎖末端に有するポリマ
ーを含有している。
【0009】
【化1】
【0010】この末端ビニリデン構造の検出には 1H−
NMRを用いた。検出感度を向上させるために低分子量
領域を分画してNMR測定にかけた。本発明で「モノマ
ーを含まず」と記載しているのは、モノマーを含んだま
までは、これが末端ビニリデンのNMRシグナルと重な
ってビニリデン量に誤差が生じてしまうので、モノマー
を除いた状態で末端ビニリデンの量を規定しているわけ
である。また、本発明で重量平均分子量が10万までの
低分子量体で末端ビニリデンの量を規定しているのは、
NMR感度の限界から、これ以上の分子量では末端ビニ
リデンの定量が難しくなるためである。
【0011】本発明のモノマーを含まない重量平均分子
量が10万までの低分子量の分取方法は特に限定はされ
ないが、例えば、ポリマーに対する良溶媒と貧溶媒の組
み合わせによって分画しても良いし、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)によって分取しても
良い。また、これらを組み合わせても良い。本発明のモ
ノマーを含まない重量平均分子量が10万までの低分子
量領域における全末端に対するビニリデン末端の割合
は、例えば、ポリスチレンの場合は、テトラメチルシラ
ン(TMS)を基準としてケミカルシフトで4.5〜
5.5に現れるピーク強度の積分値(A)と0.5〜
2.5に現れるピーク強度の積分値(B)を用い、GP
C測定から求めておいた数平均分子量の値Mnと合わせ
て、(3A/2B)×〔(Mn)/(2×104)〕×
100の式から求めた。
【0012】また、AS(アクリロニトリル−スチレ
ン)樹脂の場合はGPCによってポリスチレン換算分子
量を求め、また、IRスペクトルから文献(高分子分析
ハンドブック、日本分析化学会・高分子分析研究懇談会
編集、紀伊國屋書店発行、1995年、644頁)に従
ってスチレン含有量を求めてから、末端ビニリデン構造
を有するポリマーの含有量を上記方法に準じて末端ビニ
リデン由来のピーク面積とスチレン部分の芳香環のピー
ク面積を用いて計算した。その他のスチレン系樹脂の場
合は文献(高分子分析ハンドブック、日本分析化学会・
高分子分析研究懇談会編集、紀伊國屋書店発行、199
5年)を参考に、分子量、スチレン含有量を求めてから
末端ビニリデン構造を有するポリマーの含有量を上記方
法に準じて末端ビニリデン由来のピーク面積とスチレン
部分の芳香環のピーク面積を用いて計算した。
【0013】通常のスチレン系樹脂では、重合法によっ
て違いはあるが、モノマーを含まず、かつ、重量平均分
子量が10万までの低分子量領域において、全末端に対
するビニリデン末端の割合は4%を超えている。この末
端ビニリデン構造を低減させると、スチレン系樹脂組成
物の熱安定性が格段に向上し、加熱時や加工成型時等で
の熱分解によるモノマー等の発生が抑えられることがわ
かった。ビニリデン末端の割合は、好ましくは4%以下
であり、より好ましくは1%以下である。ビニリデン末
端の割合を1%以下にすれば、アニオン重合によるポリ
スチレンの熱安定性と大差がなくなる。
【0014】本発明のスチレン系樹脂組成物は、ポリマ
ーを水素添加処理を行うことによって製造される。もち
ろん、原料ポリマー中にモノマーが含まれたままで水添
処理して請求項記載のポリマーを得ることができる。本
発明で定義した末端ビニリデン量を水添前後で比較する
ために、原料ポリマー中のモノマーを除く必要があった
わけである。
【0015】水素添加処理には、水素ガス下で触媒を用
いて水素添加を行う方法と水素ガス以外の還元剤を用い
る方法とがある。水素ガス下で水素添加を行う接触水素
添加触媒として、一般的な不均一系触媒や均一系触媒を
用いることができる。不均一系水添触媒としては、ニッ
ケル、コバルト、チタン、ルテニウム、ロジウム、白
金、パラジウム、レニウム等の金属(またはその酸化
物、塩、錯体)およびこれらを活性炭、シリカ、ケイソ
ウ土、アルミナ、シリカアルミナ、炭酸バリウム、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、ジルコニア、マグネシア、
チタニア、炭化珪素等に担持したものが挙げられる。
【0016】均一系水添触媒としては、ニッケル、コバ
ルト、チタンまたは鉄化合物と有機金属化合物、例えば
有機アルミ、有機リチウム化合物とを組み合わせた触媒
またはロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニ
ウム等の有機金属錯体を用いることができる。水素添加
条件は室温〜300℃、水素圧は常圧〜100気圧で行
われる。好ましくは分子量低下等の副反応を抑制するた
めに室温〜100℃、水素圧は常圧〜20気圧で水添さ
れる。アクリロニトリル等との共重合体の場合には常温
から80℃、水素圧常圧〜10気圧で水素添加すること
がより好ましい。一部芳香環が水添されてシクロヘキサ
ン環になってもスチレン系樹脂組成物の機械的性能と熱
安定性を低下させなければかまわない。
【0017】溶媒としては水素化条件下で安定であり、
スチレン系樹脂を溶解することのできるものならば如何
なるものでもよく、例えば、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、デカリン、テトラリン、ベンゼン、トル
エン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類が好ましく、また、これらの溶媒を混合して使用して
もよい。また、還元剤を用いて水素添加を行うこともで
き、好適な還元剤としてはヒドラジン等が挙げられる。
【0018】このようにして得られたポリマーの重量平
均分子量は15〜75万であり、好ましくは15〜65
万の範囲である。15万以下では強度が不十分であり、
75万以上では流動性が低下する。本発明におけるスチ
レン系樹脂組成物は、末端ビニリデン構造を低減させる
処理を行った後に、モノマーが残存していても、また、
モノマーを添加してなる組成物であってもかまわない。
モノマーの存在は、モノマーを発生させるポリマー熱分
解の加速原因とはならないからである。
【0019】本発明におけるスチレン系樹脂組成物は、
末端ビニリデン構造を低減させる処理を行った後に、ゴ
ム状重合体を添加してもかまわない。ゴム重合体として
は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−イソ
プレン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体や、それらの水素添加物が好適に使用される。これら
のスチレン系樹脂組成物は、一種または二種以上の混合
物の場合であっても好ましい。また、本発明のスチレン
系樹脂組成物中には熱安定性を改良するという目的に反
しない限り、各種安定剤、難燃剤、帯電防止剤、着色
剤、ガラス繊維等の充填剤等のスチレン系樹脂に配合す
ることが知られている任意の添加物を加えることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例および比較
例によって具体的に説明する。 (実施例1)スチレン88重量%、エチルベンゼン12
重量%の混合液を、7.2リットルの完全混合型反応器
に続いて直列に接続された合計4.3リットルの3槽の
層流型反応器を有する重合反応装置に1.08kg/h
rで連続的に仕込んだ。完全混合型反応器の温度を13
2℃、3槽の層流型反応器の温度をそれぞれ135℃/
150℃/165℃に調節した。最終の層流型反応器の
出口の固形分濃度は75%に安定していた。重合反応器
より連続して排出される重合体溶液を、内部に単軸スク
リューを有し連続的にポリマーが排出可能な脱揮缶に導
入し240℃/20Torrで連続的に脱揮した。次に
1段目の脱揮工程を出たポリマーに水2重量部添加し、
2段目の脱揮工程であるベント口を有する20mm2軸
押出機において250℃/10Torrで脱揮しポリス
チレンペレットを得た。このポリマーの数平均分子量は
8.2万、重量平均分子量は21.8万であった。
【0021】このペレット10gを50ミリリットルの
テトラヒドロフラン(THF)に溶解し、メタノール1
000ミリリットルに滴下してポリマーを析出させ、モ
ノマーを除いた。これをポリマー(A)とする。次に、
このポリマー(A)1gをシクロヘキサン20ミリリッ
トルに溶かし、5wt%パラジウム−硫酸バリウム触媒
粉末を0.5g添加し、水素ガスにて置換した後、水素
ガスの充満したゴム風船を取り付け、40℃にて5時間
反応させた。触媒を濾過で除き、溶媒を留去してポリマ
ーを得た。このポリマーの数平均分子量は8.2万、重
量平均分子量は21.8万であり、水素添加処理による
分子量に変化はなかった。このポリマーを(B)とす
る。
【0022】ビニリデン末端の割合を求めるために、水
添処理したポリマー1.5gをクロロホルム10ミリリ
ットルに溶かし、そこにメタノール4.3ミリリットル
を2時間かけて添加し、濾過して得られた濾液を濃縮乾
燥した。さらにこのポリマーを分取GPCによって、数
平均分子量は1.9万、重量平均分子量は4.0万の低
分子量体を得た。 1H−NMR測定は日本電子株式会社
(JEOL)製α−400(商品名)を用いた。求めら
れたビニリデン末端の割合は0.9%であった。このポ
リマーの 1H−NMRチャートを図1に示しておく。
【0023】ポリマー(B)70mgをガラスアンプル
管に入れ、減圧下で封管した後、油バスに浸けて熱分解
を行った。所定時間加熱後、ドライアイスバスで急冷
し、室温に戻した後、内容物を2ミリリットルの1、2
−ジクロロエタンに溶かし、この溶液にメタノール2ミ
リリットルを添加してポリマーを析出させ、0.2μm
孔径のフィルターで濾過し、ろ液をガスクロマトグラフ
ィーで分析した。カラムはGLサイエンス社のTC−1
(内径0.25mm、厚み0.25μm、長さ30m)
を用い、カラム温度は50℃で5min保持した後、2
0℃/minで320℃まで昇温し、さらに3min保
持した。装置は島津GC−14B(商品名)で、インジ
ェクションは260℃、ディテクターは330℃に設定
した。内標はアントラセンを用いた。280℃、20m
in間でのモノマー発生量から熱分解速度を求めた。モ
ノマー発生速度は620ppm/hrであった。
【0024】(実施例2)実施例1において、水素添加
処理に1ミリモルのチタノセンジクロライドと1ミリモ
ルのブチルリチウム触媒を用いて60℃、4時間反応さ
せた以外は同様にテストした。分画した低分子量体(数
平均分子量2.2万、重量平均分子量2.9万)のビニ
リデン末端の割合は0.3%であり、熱分解によるモノ
マー発生速度は520ppm/hrであった。
【0025】(実施例3)実施例1において、水素添加
処理にヒドラジンを用いた。ポリマー1gをテトラヒド
ロフラン20ミリリットルに溶解し、窒素気流下でヒド
ラジンモノ水和物0.1ミリリットル、および微粉硫酸
銅0.01gを添加した。激しく攪拌しながら過ヨウ素
酸ナトリウム飽和水溶液0.5ミリリットルを滴下し
た。60℃に上げて10時間攪拌を続けた後、濾過し、
濾液をメタノール中に滴下して析出したポリマーを採集
した。分画した低分子量体(数平均分子量1.9万、重
量平均分子量3.5万)のビニリデン末端の割合は1.
1%で、熱分解によるモノマー発生速度は670ppm
/hrであった。
【0026】(実施例4)温度調節できるステンレス製
重合器に精製スチレン0.56kg、精製アクリロニト
リル0.26kg、精製エチルベンゼン0.18kg、
開始剤t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート
0.3gを入れ、撹拌しながら窒素ガス下で2時間掛け
て150℃、8時間保温して重合を行った。この後、5
Torr減圧下で攪拌しながら250℃に上げて未反応
スチレンやエチルベンゼン等を留去した。得られたAS
(アクリロニトリル−スチレン)ポリマー1gをシクロ
ヘキサン20ミリリットルに溶かし、5wt%パラジウ
ム−シリカ触媒粉末を0.5g添加し、水素ガスにて置
換した後、水素ガスの充満したゴム風船を取り付け、5
0℃にて5時間反応させた。触媒を濾過で除き、溶媒を
留去してポリマーを得た。得られたポリマーの重量平均
分子量は15.0万、分画した低分子量体(数平均分子
量3.3万、重量平均分子量4.7万、スチレン含有量
70重量%)のビニリデン末端の割合は0.8%、モノ
マー発生速度は370ppm/hrであった。
【0027】(比較例1)実施例1で合成したポリマー
(A)を用いて、実施例1に準じて分画を行った。得ら
れたポリマーの数平均分子量は3.5万、重量平均分子
量は7.3万で、ビニリデン末端の割合は4.3%であ
った。このポリマーの 1H−NMRチャートを図2に示
しておく。また、ポリマー(A)のモノマー発生速度は
1100ppm/hrであり熱分解しやすかった。
【0028】( 参考例)重合開始剤としてn−ブチルリ
チウム、停止剤としてメタノールを用いて、末端ビニリ
デン構造を含まない重量平均分子量20万(分子量分布
1.08)のアニオン重合ポリスチレンを合成した。こ
のポリマーの熱分解によるモノマー発生量は480pp
m/hrであった。この試料のモノマー発生速度を以て
熱安定性の良否の判定基準とした。
【0029】(比較例2)実施例4の水素添加処理する
前のASポリマーを比較例1に従って処理した。分画し
た低分子量体(数平均分子量1.8万、スチレン含有量
68重量%)の末端ビニリデン量は6.3%で、モノマ
ー発生量は820ppm/hrと分解しやすかった。
【0030】
【発明の効果】本発明は熱安定性が改良されたスチレン
系樹脂組成物、およびその製造方法を提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のスチレン系樹脂組成物の 1H−NM
Rチャートである。
【図2】比較例1のスチレン系樹脂組成物の 1H−NM
Rチャートである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマーを含まず、かつ、重量平均分子
    量が10万までになるように低分子量領域を分画した場
    合、その低分子量領域の全ポリマー末端に対するビニリ
    デン末端の割合が4%以下になるようにビニリデン末端
    ポリマーを含有させてなるラジカル重合によって得られ
    た重量平均分子量が15〜75万であるスチレン系樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 ビニリデン末端の割合が1%以下である
    請求項1記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂中に含まれる末端ビニリ
    デン構造を水素添加によって低減させることを特徴とす
    る請求項1記載のスチレン系樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 不均一系水添触媒として、ニッケル、コ
    バルト、チタン、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジ
    ウム、レニウム等の金属、およびこれらを活性炭、シリ
    カ、ケイソウ土、アルミナ、シリカアルミナ、炭酸バリ
    ウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ジルコニア、マ
    グネシア、チタニア、炭化珪素等に担持したものを用い
    て接触水素添加することを特徴とする請求項3記載のス
    チレン系樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 均一系触媒として、ニッケル、コバル
    ト、チタン、または鉄化合物と有機金属化合物、例えば
    有機アルミ、有機リチウム化合物とを組み合わせた触媒
    またはロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニ
    ウム等の有機金属錯体を用いて水素添加することを特徴
    とする請求項3記載のスチレン系樹脂組成物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 水素以外の還元剤によって水素添加する
    ことを特徴とする請求項3記載のスチレン系樹脂組成物
    の製造方法。
JP32525095A 1995-11-21 1995-11-21 スチレン系樹脂組成物、およびその製造方法 Withdrawn JPH09143223A (ja)

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