JPH0914337A - 振動騒音制御装置 - Google Patents

振動騒音制御装置

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JPH0914337A
JPH0914337A JP18326395A JP18326395A JPH0914337A JP H0914337 A JPH0914337 A JP H0914337A JP 18326395 A JP18326395 A JP 18326395A JP 18326395 A JP18326395 A JP 18326395A JP H0914337 A JPH0914337 A JP H0914337A
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filter
vibration noise
signal
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英隆 小沢
Toshiaki Kobayashi
利彰 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極低温環境下においても振動騒音低減化を図
り、且つ消費電力の増大を回避して耐久性向上を図るこ
とができるようにした。 【構成】 制御が開始すると周波数の計測を開始し(S
1)、zテーブルの検索を行なう(S2)。zテーブル
により検索されたインピーダンスzに基づいて上限フィ
ルタ係数Wmax を算出し(S3)、通常時のフィルタ係
数更新を行う(S4)。次いで、Wフィルタのフィルタ
係数の平均値(W)ave を算出し、該平均値(W)ave
が前記Wmax 値より大きいときはフィルタ係数Wを前記
Wmax値に設定する(S5→S6)。この時Wフィルタ
の更新に対して規格化を行いフィルタ係数WをWmax 値
に維持させる。そして、Wmax 値と更新量ΔWとの内積
が「0」以下になったときに通常制御モードに戻る(S
4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動騒音制御装置に関
し、より詳しくは回転体等の振動騒音源から発する周期
性又は擬似周期性を有する振動騒音を能動的に制御し、
これら振動騒音の低減化を図ることができる振動騒音制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジン等の振動騒音源にゴ
ム等の弾性体を固着し、ボイスコイルモータ(VCM)
等の電気駆動式アクチュエータを駆動させることにより
前記振動騒音源の振動に応じて前記弾性体を伸縮させる
ようにした自己伸縮型エンジンマウントが知られている
(例えば、特開昭60−8540号公報)。
【0003】上記自己伸縮型エンジンマウントは、液体
が充填された液室を有し、前記振動騒音源の振動に応じ
て液室内の液体圧力を前記電気駆動式アクチュエータに
より変化させることにより、前記振動騒音源側に固定さ
れた弾性体が伸縮して前記振動騒音源の振動騒音が車体
フレーム等の基台に伝達されるのを防止している。
【0004】また、近年においては、適応型デジタルフ
ィルタ(Adaptive Digital Filter:以下、「ADF」と
いう)を使用して振動騒音源から発生する振動騒音を減
衰させ、該振動騒音の更なる低減化を図る能動的振動騒
音制御装置の開発も盛んに行なわれいる。
【0005】この種の振動騒音制御装置として、本願出
願人も、前記自己伸縮型エンジンマウントを振動騒音伝
達経路に配し、さらに前記振動騒音源の各構成部位に特
有の振動騒音周期に対して単一周期の正弦波を生成する
と共に該正弦波に対し所定遅延周期Kを有する遅延正弦
波を生成し、これら正弦波及び遅延正弦波をADFに入
力して適応制御を実行するようにした振動騒音制御装置
を既に提案している(特開平6−274185号)。
【0006】該振動騒音制御装置は、ADFとして有限
長インパルス応答(Finite ImpulseResponse:FIR)
形のタップ数が「1」のフィルタ(以下、「Wフィル
タ」という)を2系統使用し、前記正弦波と該正弦波に
対して所定遅延周期K(例えば、K=1/4)を有する
遅延正弦波を前記Wフィルタに入力して該Wフィルタの
フィルタ係数を更新し適応制御を行っている。そして、
これにより振動騒音伝達系に起因する位相遅れが生じて
もフィルタ係数を発散させることなく短時間で収束させ
ることができ、収束性の優れた振動騒音制御を実現して
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記自
己伸縮型エンジンマウントを搭載した振動騒音制御装置
においては、常温時には消費電力は自己伸縮型エンジン
マウント1個当たり高々数W程度で済むものの、極低温
環境下(例えば、−20℃)では振動騒音源に固定され
ているゴム等の弾性体の硬度が極端に増大するため、常
温時と同様の処理を行うとアクチュエータの消費電力が
増大するという欠点があった。しかも、この消費電力の
増大は、弾性体の硬度に比較して極端に増大する傾向に
あり、例えば、弾性体の硬度が常温時に比し3倍強程度
のときであっても消費電力は約10倍程度になる。この
ため自己伸縮型エンジンマウントを搭載して適応制御を
行うこの種の振動騒音制御装置においては、従来より次
のような問題点があった。すなわち、 極低温環境下での状態が長時間持続した状態で自己伸
縮型エンジンマウントを駆動させるとアクチュエータが
熱的に耐久限界を越える虞がある。
【0008】消費電力が増大し、経済的に悪影響を及
ぼす等の問題点があった。
【0009】一方、この種の振動騒音制御装置において
消費電力を制御する技術としては、電気負荷装置等各種
の電気装置が充放電バランスを崩すような出力値となっ
た場合の消費電力の増大等を防ぐべく、所定条件下で自
己伸縮型エンジンマウントの駆動を停止させる技術が提
案されている(例えば、特開平5−319109号公
報)。
【0010】かかる技術を上記振動騒音制御装置に適用
し、極低温環境下での自己伸縮型エンジンマウントの駆
動を停止して消費電力の節約やアクチュエータを保護す
ることも考えられるが、これでは極低温環境下での振動
騒音制御が全く実行されないこととなり、寒冷地等での
使用者に対して配慮を欠くこととなる。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであって、極低温環境下においても或る程度の振動
騒音低減化を図りつつ、消費電力の増大を回避して耐久
性向上を図ることができる振動騒音制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、周期性又は擬似周期性を有する少なくとも
回転体を含む振動騒音源の各構成部位に特有の振動騒音
周期に応じた駆動周期信号を検出する駆動周期信号検出
手段と、前記駆動周期信号の発生間隔に対して単一周期
の正弦波を生成し出力する正弦波出力手段と、前記正弦
波に対して所定遅延周期Kを有する遅延正弦波を生成し
出力する遅延正弦波出力手段と、前記正弦波及び前記遅
延正弦波を入力して前記振動騒音源に対する制御信号を
生成し出力する第1のフィルタ手段と、前記制御信号を
駆動信号に変換する電気駆動式アクチュエータを具備し
て振動騒音伝達経路に配された自己伸縮型エンジンマウ
ントと、前記電気駆動式アクチュエータにより発生する
駆動信号と前記振動騒音源からの振動騒音信号とに基づ
いて生成される誤差信号を検出する誤差信号検出手段
と、前記振動騒音伝達経路の伝達特性を表現する第2の
フィルタ手段と、前記誤差信号検出手段の検出結果と前
記第2のフィルタ手段から出力される参照信号と前記第
1のフィルタ手段のフィルタ係数とに基づいて前記誤差
信号が最小値となるように前記第1のフィルタ手段のフ
ィルタ係数を更新する制御信号更新手段とを備えた振動
騒音制御装置において、前記電気駆動式アクチュエータ
の電気端子から見込まれるインピーダンスの値を前記振
動騒音源の制御周波数に対応して格納するインピーダン
ス格納手段と、前記インピーダンスに基づいて前記電気
駆動式アクチュエータの消費電力を制御する消費電力制
御手段とを有していることを特徴としている。
【0013】また、前記消費電力制御手段は、具体的に
は、前記インピーダンスに基づいて前記第1のフィルタ
手段の上限フィルタ係数を設定する上限フィルタ係数設
定手段と、前記制御信号更新手段により更新された更新
フィルタ係数を順次記憶するフィルタ係数記憶手段と、
前記フィルタ係数記憶手段に記憶された更新フィルタ係
数の所定更新回数分の移動平均値が前記上限フィルタ係
数以上のときは前記第1のフィルタ手段のフィルタ係数
を前記上限フィルタ係数に制御するフィルタ係数制限手
段とを備えていることを特徴としている。
【0014】さらに、本発明は、前記制御信号更新手段
により新たに更新される更新フィルタ係数のベクトルと
上限フィルタ係数のベクトルとを比較する比較手段を有
し、前記フィルタ係数制限手段は、前記比較手段の比較
結果により前記更新フィルタ係数のベクトルが前記上限
フィルタ係数のベクトルより大きいと判断されたときは
前記第1のフィルタ手段のフィルタ手段のフィルタ係数
ベクトルを向きはそのままにして前記上限フィルタ係数
ベクトルの大きさに規格化する規格化手段を有している
ことを特徴とし、さらに前記比較手段の比較結果により
前記更新フィルタ係数のベクトルが前記上限フィルタ係
数のベクトルより小さいと判断されたときは前記フィル
タ係数制限手段によるフィルタ係数の更新量制限を解除
する解除手段を具備していることを特徴としている。
【0015】具体的には、前回の更新フィルタ係数と今
回の更新フィルタ係数との偏差ベクトルを算出する偏差
ベクトル算出手段を有し、前記解除手段は、前記上限フ
ィルタ係数のベクトルと前記偏差ベクトルとの内積の所
定更新回数分における移動平均値が「0」以下のときに
前記フィルタ係数の制限を解除することを特徴としてい
る。
【0016】さらに、前記電気駆動式アクチュエータの
電気端子から見込まれるインピーダンスを、予め所定周
波数毎に同定して前記インピーダンス格納手段に格納す
ることを特徴としている。
【0017】また、前記第1のフィルタ手段は、具体的
には、タップ数が1タップの適応型デジタルフィルタが
2つで構成されていることを特徴とし、前記所定遅延周
期Kは、「1/4」に設定されることを特徴としてい
る。
【0018】
【作用】一般に電気駆動式アクチュエータを備えた自己
伸縮型エンジンマウントにおいては、振動騒音源の振動
に伴って電気駆動式アクチュエータも振動するため、所
謂逆起電力が発生する。したがって、自己伸縮型エンジ
ンマウントを駆動する電源としては、自己伸縮型エンジ
ンマウントに制御信号を供給するための電源以外に逆起
電力が存在すると考えられる。しかしながら、現実には
前記逆起電力は熱的耐久性の点からは無視できる程度の
電力量しか存在しないため、消費電力については制御信
号を供給するための電源のみを考慮すればよいと考えら
れる。
【0019】すなわち、自己伸縮型エンジンマウントの
消費電力は、電気駆動式アクチュエータへの印加電圧と
該電気駆動式アクチュエータの端子から見込んだインピ
ーダンスzにより決定されると考えて差し支えない。
【0020】ところで、インピーダンスzは、抵抗を
R、角周波数をω、インダクタンスをLとすると複素平
面上で数式(1)のように表され、さらに、前記インピ
ーダンスzは振動騒音源の共振等により周波数fに応じ
て異なるため、分散性を有すると考えられ、したがっ
て、インピーダンスzは数式(2)に示すように、周波
数fの関数として与えられる。
【0021】 z=R+jωL =R+jX ……(1) z=z(f) ……(2) ここで、X=ωLである。
【0022】したがって、前記電気駆動式アクチュエー
タへの印加電圧の最大値(波高値)である最大印加電圧
Vmax のときの消費電力、すなわち最大消費電力Pmax
は数式(3)で表され、逆に最大印加電圧Vmax は数式
(3)を変形することにより、数式(4)で表される。
【0023】
【数1】 ここで、Re〔z(f)〕は複素表示されたインピーダ
ンスzの実数部を示す。そして、これにより、最大消費
電力Pmax とインピーダンスzにより最大印加電圧Vma
x が算出されることが理解される。
【0024】ところで、本願出願人が先に提案した特開
平6−274185のように、第1のフィルタ手段とし
て2タップのADFを使用し、該ADFに正弦波及び該
正弦波に対して所定遅延周期K(=1/4)を有する遅
延正弦波を前記ADFに入力してフィルタ係数の更新を
行う場合、前記第1のフィルタ手段から出力される制御
信号は増幅されて正弦波状の電圧信号となり、前記電気
駆動式アクチュエータに印加され、これにより自己伸縮
型エンジンマウントが駆動される。
【0025】したがって、最大印加電圧ベクトルVmax
は、最大印加電圧Vmax 時のフィルタ係数ベクトル、す
なわち上限フィルタ係数ベクトルをベクトルWmax 、振
動騒音源の駆動動作を制御する制御手段の利得をGe、
電気駆動式アクチュエータを駆動させるための増幅器の
利得をGaとすると、数式(5)で表され、一方数式
(5)から上限フィルタ係数Wmaxのベクトルの大き
さは数式(6)で表わされる。
【0026】
【数2】 ここで、Wmax1は2タップからなる第1のフィルタ手段
の一方のフィルタ係数の上限値(第1の上限フィルタ係
数)を示し、Wmax2は他方のフィルタ係数の上限値(第
2の上限フィルタ係数)を示している。
【0027】これにより、最大消費電力Pmax は、最大
印加電圧Vmax により決定され、該最大印加電圧Vmax
は上限フィルタ係数Wmax の大きさにより決定されるこ
とが理解される。したがって、第1のフィルタ手段のフ
ィルタ係数Wの更新値に規制を設けて制御を実行するこ
とにより、電気駆動式アクチュエータの消費電力Pを一
定値に維持することが可能となる。
【0028】図16は2タップからなる第1のフィルタ
手段のフィルタ係数WをXY平面上で表示したものであ
り、2個のフィルタ係数Wの内、横軸が第1のフィルタ
係数W0 を示し、縦軸が第2のフィルタ係数W1 を示し
ている。
【0029】極低温環境下において、消費電力制限を行
わずに通常制御を行ったときには、第1及び第2のフィ
ルタ係数W0 、W1 は、制御信号更新手段により徐々に
成長し、最適フィルタ係数ベクトルWopt=〔Wopt0
Wopt1 〕(点aで示す)を終点として収束する。した
がって、消費電力を制御するときは最大消費電力Pmax
によって決定される等W円100上の軌跡を上限フィル
タ係数ベクトルWmax(=〔Wmax0 ,Wmax1 〕)の終
点として、上限フィルタ係数Wmax の大きさを設定維持
することにより消費電力Pを一定値に維持することがで
きる。
【0030】すなわち、本発明によれば、電気駆動式ア
クチュエータの電気端子から見込まれるインピーダンス
を予め同定してインピーダンス格納手段に格納してお
き、第1のフィルタ手段のフィルタ係数の更新値、すな
わち更新フィルタ係数が前記インピーダンスに基づいて
設定される上限フィルタ係数を越えないように規制して
いるので、消費電力Pを一定値に維持することが可能と
なる。しかも更新フィルタ係数の所定更新回数分の移動
平均値と前記上限フィルタ係数とを比較してフィルタ係
数を制限しているので、更新フィルタ係数が統計的に上
限フィルタ係数以上のときに制御モードは通常制御モー
ドから消費電力制御モードに移行する。
【0031】一方、回転体上における駆動周期信号の検
出位置は通常は前記振動騒音源が駆動する毎に異なるた
め、特定の駆動周期信号と振動騒音伝達経路における伝
達特性との位相関係は一定になることはほとんどなく、
したがって、最大消費電力Pmax に対する最大印加電圧
Vmax は一定値となるものの、第1のフィルタ手段の上
限フィルタ係数ベクトルWmax は振動騒音源が駆動する
毎に異なる方向を向くのが通常であり、且つその方向は
その時々で一意に定まる最適フィルタ係数ベクトルWop
t=〔Wopt0 ,Wopt1 〕の方向を向く。したがって、
消費電力を制御するときはフィルタ係数ベクトルWの終
点が等W円100上の上限フィルタ係数ベクトルWmax
となるように毎回の更新時にフィルタ係数ベクトルWを
前記上限フィルタ係数ベクトルWmax に規格化すること
により、消費電力Pを一定値に維持する必要がある。
【0032】すなわち、本発明では規格化手段を設けて
いるので、第1のフィルタ手段のフィルタ係数Wは消費
電力制御モードにおいては常に上限フィルタ係数Wmax
に制限維持される。
【0033】また、更新フィルタ係数のベクトルが上限
フィルタ係数のベクトルより小さいとき、すなわち所定
更新回数分における前記上限フィルタ係数ベクトルと前
記偏差ベクトルとの内積の移動平均値が「0」以下のと
きは、前記フィルタ係数を上限フィルタ係数に制限する
ことを解除するので、フィルタ係数ベクトルWが統計的
に上限フィルタ係数ベクトルWmax 以下のときは通常制
御モードに復帰することが可能となる。
【0034】そして、通常制御モードでは、単一周期の
正弦波と該正弦波に対し所定遅延周期K(=1/4)を
有する遅延正弦波とを第1のフィルタ手段に入力してい
るので、2タップからなる適応型デジタルフィルタのう
ちの一方のタップが正弦波に基づいて係数更新され、他
のタップが遅延正弦波に基づいて係数更新され、したが
って位相遅れが生じても短時間でフィルタ係数を収束さ
せることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明に係る振動騒音制御装置を自動
車等の車輌に適用した場合について、その実施例を図面
に基づき詳説する。
【0036】図中、1は例えば4気筒を有する車輌駆動
用パワープラントの4サイクルエンジン(以下、単に
「エンジン」という)であって、該エンジン1のクラン
ク軸に一体的に嵌合されたフライホイールの近傍には回
転検出センサ2が設けられている。そして、該回転検出
センサ2はフライホイールのリングギヤを検出し、その
出力信号(パルス信号X)を電子コントールユニット
(以下、「ECU」という)(利得Ge)3に供給す
る。
【0037】また、エンジン1の前部及び後部には1対
の自己伸縮型エンジンマウント4a、4bが配設されて
いる。具体的には、前記自己伸縮型エンジンマウント4
a、4bは、その上端が弾性ゴム5a、5bを介して、
エンジン1(振動騒音源)に接続されると共に、下端は
車体フレーム6(基台)に支持されている。
【0038】さらに、前記自己伸縮型エンジンマウント
4a,4bには電気駆動式アクチュエータとしてのボイ
スコイルモータ(VCM)7a、7bが内有され、エン
ジンの振動に応じてECU3からの信号によりエンジン
の振動を制御する。すなわち、自己伸縮型エンジンマウ
ント4a、4bは、液体が充填された液室(図示せず)
を内有し、VCM7a,7bを駆動させることにより、
エンジン1(振動騒音源)側に固定された弾性ゴム5
a,5bを介して振動源の振動が車体フレーム6(基
台)に伝達されるのを防止する。
【0039】ECU3は、回転検出センサ2等からの入
力信号を波形整形して電圧レベルを所定レベルに修正
し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機
能を有する入力回路3aと、後述する消費電力制御等所
定の演算プログラムを実行する中央演算処理回路(以下
「CPU」という)3bと、該CPU3bで実行される
各種演算プログラムや前記VCM7a、7bの電気端子
から見込んだインピーダンスzが記憶されたROM及び
後述するフィルタ係数の更新情報等の演算結果を記憶す
るRAMを備えた記憶手段3cと、VCM7a,7bや
後述する振動騒音制御系8に出力信号を供給する出力回
路3dとを備えている。
【0040】また、前記CPU3bは、回転検出センサ
2からのパルス信号Xに基づいてエンジン1の各構成部
位(動弁系、燃焼室等)に特有の振動騒音周期Trに応
じたタイミングパルス信号Yを生成すると共に該タイミ
ングパルス信号Yの発生間隔を例えば、32分周に分周
してサンプリングパルス信号Psを生成し、これらタイ
ミングパルス信号Y及びサンプリングパルス信号Psを
振動騒音制御系8に供給する。
【0041】また、自己伸縮型エンジンマウント4a,
4bの近傍には振動エラーセンサ9が設けられ、該振動
エラーセンサ9は振動騒音制御系8に接続されている。
【0042】そして、振動騒音制御系8は振動エラーセ
ンサ9から出力される誤差信号が最小値となるように適
応制御を行う。
【0043】次に、振動騒音制御系8の詳細を図2に基
づいて述べる。
【0044】振動騒音制御系8は、前記タイミングパル
ス信号Y1、Y2をトリガ信号として適応制御を行う高速
演算可能なDSP(Digital Signal Processor) 10
と、該DSP10から出力される制御信号Q(デジタル
信号)が通過する振動騒音伝達系11と、前記振動エラ
ーセンサ9から出力されたアナログ誤差信号εをデジタ
ル誤差信号ε′に変換して前記DSP10にフィードバ
ックするA/Dコンバータ12とを主要部として構成さ
れている。
【0045】前記振動騒音伝達系11は、DSP10か
ら出力される制御信号Qをアナログ信号に変換するD/
Aコンバータ13と、該D/Aコンバータ15の出力信
号(矩形信号)を平滑化するためのローパスフィルタ1
4と、該ローパスフィルタ14からの出力信号を増幅す
る増幅器15(利得Ga)と、上記したVCM7a(7
b)とが配設されている。そして、これら振動騒音伝達
系11、振動エラーセンサ9及びA/Dコンバータ12
更にはDSP10等の各構成要素は、前記サンプリング
パルス信号Psにより、その動作が制御される。
【0046】DSP10は、エンジンの各構成部位に特
有の振動騒音周期Trに応じた適応制御が可能となるよ
うに2個の適応制御回路161、162と、該適応制御回
路161、162から出力される夫々の制御信号Q1、Q2
を加算する加算器17とが内蔵されている。さらに該適
応制御回路161、162は、前記タイミングパルス信号
1、Y2の発生間隔に基づいて基準信号U1、U2を生成
する基準信号生成回路181、182と、前記基準信号U
1、U2をフィルタリングするタップ数が夫々「2」のA
DFとしてのWフィルタ191、192(第1のフィルタ
手段)と、Wフィルタ191、192のフィルタ係数を更
新するための演算処理を行う適応アルゴリズムとしての
LMS(Least Mean Square)処理部201、202(制御
信号更新手段)と、前記振動騒音伝達系11に起因して
生じる伝達特性の位相振幅変化を補正する伝達特性補正
手段(以下、「Cフィルタ」という)211、212(第
2のフィルタ手段)とを備えている。
【0047】上記タイミングパルス信号Y1、Y2の内、
タイミングパルス信号Y1は、エンジンの回転に同期し
て規則的に発生するピストン系等クランク軸周囲の振動
騒音周期Trに対してその一周期毎に発生し、タイミン
グパルス信号Y2は、燃焼状態に応じて不規則に発生す
る爆発圧(加振力)等の振動騒音周期Trに対してその
一周期毎に発生する。すなわち、タイミングパルス信号
1はクランク軸の振動騒音周期Trであるクランク軸
が1回転する毎に1回発生し(1次振動成分)、またク
ランク軸が2回転する間に4回の爆発行程があるため、
タイミングパルス信号Y2はクランク軸が0.5回転す
る毎に1回発生する(2次振動成分)。そして、斯かる
2次振動次数成分と1次振動次数成分とを区分して適応
制御を行うことにより、振動騒音をより効果的に低減す
ることができる。すなわち、このように振動騒音源であ
るエンジン1の各構成部位に関して複数の振動成分毎に
区分し、各振動成分毎に適応制御を行うことにより、よ
り効果的な振動騒音の低減化を図ることができる。
【0048】以下、一次振動成分に関するタイミングパ
ルス信号Y1の発生間隔に応じて振動制御する場合につ
いて詳述するが、二次振動成分に関するタイミングパル
スY2についても同様である。
【0049】図3はタイミングパルス信号Y1の入力タ
イミングに応じて適応制御を行う場合の詳細を示すブロ
ック構成図である。
【0050】基準信号生成回路181は、タイミングパ
ルス信号Y1の発生間隔に応じた単一周期の正弦波信号
10を生成する正弦波生成回路1810と、前記正弦波に
対してπ/2(1/4周期)の位相遅れを有する遅延正
弦波信号U11を生成する遅延正弦波生成回路1811とを
備えている。尚、図3において、正弦波生成回路1810
で余弦波信号を生成し、遅延正弦波生成回路1811で正
弦波信号を生成するように図示されているが、これは実
際上、正弦波の方が余弦波に比しπ/2の位相遅れを有
しているためであり、換言すれば余弦波の方は正弦波に
比しπ/2(1/4周期)だけ進んでいるためであり、
以下に述べる説明の都合を考慮し、便宜上の理由から上
述の如く図示したものである。すなわち、遅延正弦波生
成回路1811からの出力信号が正弦波生成回路1810
らの出力信号に比し、π/2の位相遅れを有しているこ
とを明確に示すために、図面上、正弦波生成回路1810
で余弦波信号が生成され、遅延正弦波生成回路1811
正弦波信号が生成されているように示している。
【0051】Cフィルタ211は、正弦波生成回路18
10から出力された正弦波信号U10に対して振動騒音伝達
系11の伝達特性を表現する第1の参照信号r10を作成
する第1の参照信号作成手段2110と、遅延正弦波生成
回路1811から出力された遅延正弦波信号U11に対して
振動騒音伝達系11の伝達特性を表現する第2の参照信
号r11を作成する第2の参照信号作成手段2111とを備
えている。
【0052】具体的には、第1の参照信号作成手段21
10は、余弦波成分に対応する第1の位相情報C0 を格納
した第1の位相情報格納手段22と、正弦波成分に対応
する第2の位相情報C1 を格納した第2の位相情報格納
手段23と、加算器24とを有し、加算器24では前記
第1の位相情報格納手段22で読み出された第1の位相
情報C0 及び前記第2の位相情報格納手段23で読み出
された第2の位相情報C1 に基づき、数式(7)により
第1の参照信号r10が生成される。
【0053】 r10(n)=C0cos(ωn) +C1sin(ωn) ……(7) 同様に、第2の参照信号作成手段2111も、第1及び第
2の位相情報格納手段25、26と加算器27とを有
し、加算器27では数式(8)に基づき第2の参照信号
11が生成される。
【0054】 r11(n)=C0cos(ωn) −C1sin(ωn) ……(8) また、Wフィルタ191は、所定の積和演算が施されて
Wフィルタの第1及び第2のフィルタ係数W10、W11
更新する係数更新部28と、該係数更新部22により更
新された制御信号W1を振動騒音伝達系11に供給する
加算器29とを有している。尚、第1及び第2のフィル
タ係数W10、W11の算出については後述する。
【0055】しかして、本振動騒音制御装置は、VCM
7a、7bの電気端子から見込まれるインピーダンスが
予め記憶手段3c(インピーダンス格納手段)に記憶さ
れており、さらにCPU3bは、該記憶手段3cに記憶
されたインピーダンスzに基づき消費電力の制御を行
う。
【0056】すなわち、前記インピーダンスzは予め所
定周波数毎に同定されて前記記憶手段3cに格納されて
いる。具体的には、図4に示すように、正弦波発生器5
1とVCM52とを接続し、VCM52の端子からVC
M52に電流を供給し、所定周波数毎に該周波数に応じ
たインピーダンスz(=z(f))を計測して同定し、
これら同定したインピーダンスzがzテーブルとして記
憶手段3cに記憶される。すなわち、インピーダンスz
は、〔作用〕の項で述べたように、数式(1)で示され
る。
【0057】z=R+jX ……(1) そして、正弦波発生器51から発生する正弦波の周波数
毎にインピーダンス同定が実行され、図5に示すよう
に、該同定されたインピーダンスzが、その周波数(…
…、F10、F11、F12、……)毎に、例えば1H
z毎に、実数部R(Ω)(……、R10、R11、R1
2、……)と虚数部X(Ω)(……、X10、X11、
X12、……)とに区分されてzテーブルとして記憶さ
れている。
【0058】図6は消費電力の制御を行う消費電力制御
ルーチンのフローチャートであって、本プログラムは不
図示のイグニッション・スイッチのオンと同期して実行
され、イグニッションスイッチのオフにより終了する。
【0059】イグニッション・スイッチがオンするとエ
ンジン1から発する周波数の計測が開始され(ステップ
S1)、次いで、前記zテーブル(図5)の検索が行わ
れる(ステップS2)。そして、ステップS3ではzテ
ーブルにより検索されたインピーダンスzに基づいて上
限フィルタ係数ベクトルWmax を算出する。すなわち、
zテーブルを検索して周波数fに応じたインピーダンス
z(=R+jX)を読み出し、次いで、予め定められた
最大消費電力Pmax 及びインピーダンスzを前記数式
(4)に代入して最大印加電圧Vmax を算出し、さら
に、斯かる最大印加電圧Vmax の大きさに基づいて数式
(6)により上限フィルタ係数ベクトルWmax の大きさ
を決定する。
【0060】次いで、ステップS4ではLMS処理部2
1 で数式(9)及び数式(10)に基づきWフィルタ
191 の第1及び第2のフィルタ係数W10、W11を更新
し、これら更新された第1及び第2のフィルタ係数
10、W11(更新フィルタ係数)を順次記憶手段3cに
記憶してゆく。
【0061】 W10(n+1)=W10(n)−2μ×ε′(n)×r10(n) …(9) W11(n+1)=W11(n)−2μ×ε′(n)×r11(n) …(10) ここで、μは毎回の更新補正量を規制するステップサイ
ズパラメータであって、所定値に設定される。
【0062】次いで、ステップS5では所定更新回数p
(例えば、10回)のWフィルタのフィルタ係数の平均
値(W)ave が前記上限フィルタ係数Wmax より大きい
か否かを判断し、ステップS5の答が否定(No)のと
きはステップS3に戻って通常のフィルタ係数更新を実
行する一方、ステップS5の答が肯定(Yes)のとき
はステップS6に進み、消費電力制御モードに移行す
る。すなわち、Wフィルタ191 の第1及び第2のフィ
ルタ係数W10、W11はLMS処理部201 で適応アルゴ
リズムにしたがって更新されるため、上限フィルタ係数
Wmax への到達が統計的に成立するときに消費電力制御
モードに移行すべきである。そこで、所定更新回数p
(例えば、10回)のWフィルタのフィルタ係数の平均
値(W)aveが前記上限フィルタ係数Wmax より大きく
なったときに消費電力制御モードに移行するようにして
いる。このように、ステップS6ではWフィルタのフィ
ルタ係数Wを上限フィルタ係数Wmax に設定して消費電
力を制御している。
【0063】以後の処理においてもステップS5の答が
肯定(Yes)のときは常にWフィルタのフィルタ係数
Wが上限フィルタ係数Wmax に設定されることとなり、
次に上限フィルタ係数Wmax を一定値に維持するための
演算手法について図7を参照しながら解説する。
【0064】通常制御モードにおける離散時間nでの最
適フィルタ係数ベクトルをベクトルWopt(n)(=〔Wop
t 10(n),Wopt 11(n)〕)とすると、消費電力制
御モードにおいては最適フィルタ係数ベクトルWopt
(n)と同一直線上における等W円30上の上限フィル
タ係数ベクトルWmax (n)が離散時間nでのフィルタ
係数ベクトルWとなる。
【0065】次に、離散時間n+1において、Wフィル
タ191 のフィルタ係数ベクトルWは、通常制御モード
では最適フィルタ係数ベクトルWopt(n+1)(=〔W
opt10(n+1),Wopt 11(n+1)〕)を終点とし
て収束すると仮定すると、消費電力制御モードでは複数
回のフィルタ係数更新を経て等W円30上であって最適
フィルタ係数ベクトルWopt(n+1)の直線上の上限フ
ィルタ係数ベクトルWmax (n+m)が終点となるべき
である。
【0066】一方、Wフィルタ191 の更新量ベクトル
ΔW(n)(=〔ΔW10(n),ΔW11(n)〕は、こ
の図7に示すように、最適フィルタ係数ベクトルWopt
(n+1)の方向を向く。すなわち、今回のフィルタ係
数ベクトルW(n+1)は、前回の上限フィルタ係数ベ
クトルWmax (n)と前回の更新量ベクトルΔW(n)
のベクトル和となる。そして、時更新量ベクトルΔW
(n+1)、ΔW(n+2)、……、は、毎回の更新に
おいて得られる夫々のベクトルWmax (n+1)、Wma
x (n+2)、……、と角度φをなすような方向、すな
わちベクトルWopt(n+1)の方向に向く。
【0067】ここで、更新量ΔW10、ΔW11は、数式
(9)、(10)を変形して数式(11)、(12)で
表される。
【0068】 ΔW10=W10(n+1)−W10(n) =−2μ×ε′(n)×r10(n) …(11) ΔW11=W11(n+1)−W11(n) =−2μ×ε′(n)×r11(n) …(12) したがって、前回の上限フィルタ係数ベクトルWmax
(n)に対して更新量ベトルΔW(n)だけフィルタ係
数の更新が行われたときのフィルタ係数ベクトルW(n
+1)(今回の上限フィルタ係数Wmax (n+1)の延
長線上に位置する)は、数式(13)で表される。
【0069】
【数3】 したがって、数式(14)に示すように、ベクトルW
(n+1)を等W円30上のベクトルWmax に規格化す
ることができる。
【0070】
【数4】 そしてこれにより、消費電力制御モードにおいては、W
フィルタ191 のフィルタ係数Wは常に上限フィルタ係
数Wmax に維持制限されることとなる。
【0071】次に、ステップS7に進み、前回の上限フ
ィルタ係数ベクトルWmax (n)と前回の更新量ベクト
ルΔW(n)のベクトル和が今回の更新されるべきフィ
ルタ係数ベクトルW(n+1)より小さいか否かを判断
する。そして、その答が肯定(Yes)のときは今回の
更新されたフィルタ係数は上限フィルタ係数Wmaxよ
り小さく、したがって消費電力を制限する必要がなく、
消費電力制御モードを解除して通常制御モードに復帰す
る。前記ベクトル和が今回のフィルタ係数ベクトルW
(n+1)より小さくなるのは、具体的には図7の二点
鎖線に示すように、上限フィルタ係数ベクトルWmax と
更新量ベクトルΔWのなす角度φ′が90°以上になる
場合であり、換言すれば、数式(14)に示すように、
上限フィルタ係数ベクトルWmax と更新量ベクトルΔW
の内積が「0」以下となる場合である。
【0072】
【数5】 さらに、Wフィルタ191 の第1及び第2のフィルタ係
数W10、W11はLMS処理部201 で適応アルゴリズム
にしたがって更新されるため、前記内積が統計的に
「0」以下となるときに消費電力制御モードから通常制
御モードに移行すべきである。そこで、ステップS7で
は所定更新回数q(例えば、10回)の前記内積の平均
値(ベクトルWmax ・ベクトルΔW)ave が「0」以下
か否かを判断し、その答が否定(No)のときはステッ
プS6に戻って消費電力制御モードにおけるフィルタ係
数更新を実行する一方、その答が肯定(Yes)のとき
はステップS4に戻って通常制御モードに移行してい
る。
【0073】このように構成された振動騒音制御装置に
おいては、前記可変サンプリングパルスPsの入力に同
期して正弦波生成回路1810及び遅延正弦波生成回路1
11から基準信号としての正弦波信号U10及び遅延正弦
波信号U11がWフィルタ191及びCフィルタ211に入
力される。そして、Cフィルタ211においては、上述
した数式(7)及び数式(8)に基づいて第1の参照信
号r10及び第2の参照信号r11が夫々作成されてLMS
処理部201に入力される。
【0074】次いで、LMS処理部201では、通常制
御モードにおいては前記数式(9)及び数式(10)に
基づいてWフィルタ191の第1及び第2のフィルタ係
数W10、W11についてその係数更新が行なわれ、消費電
力制御モードにおいては数式(14)に基づきフィルタ
係数の規格化が行われてフィルタ係数ベクトルWが上限
フィルタ係数ベクトルWmax に設定されて消費電力の制
御が行われる。そして、これらの演算結果は通常制御モ
ード及び消費電力制御モードの切換判断時において参照
すべくECU3の記憶手段3cに順次記憶される。
【0075】次いで、Wフィルタ191の係数更新部2
8でWフィルタのフィルタ係数更新を実行し、加算器2
9で斯く更新された今回の第1のフィルタ係数W10(n
+1)と正弦波信号U10、及び第2のフィルタ係数W11
(n+1)と遅延正弦波信号U11とを積和演算し、制御
信号Qを出力する。
【0076】そして、制御信号Qは、振動騒音制御系1
1を介して駆動信号Tに変換され、振動エラーセンサ9
に入力される。一方、振動騒音源であるエンジン1から
の振動騒音信号Dが前記振動エラーセンサ9に入力さ
れ、該振動エラーセンサ9で前記駆動信号Tと前記振動
騒音信号Dが相殺され、アナログ誤差信号εが該振動エ
ラーセンサ9から出力される。そして、前記アナログ誤
差信号εは前記サンプリングパルス信号Psをトリガ信
号としてA/Dコンバータ12でサンプリングされてデ
ジタル誤差信号ε′に変換され、LMS処理部201
入力されて再びWフィルタ191 のフィルタ係数更新又
はフィルタ係数の更新制御が実行される。次に、本発明
の消費電力制御モードでの誤差信号εの収束状況等を通
常制御モードとの比較において説明する。
【0077】図8〜図11は、VCM7a、7bの最大
消費電力Pmax が20Wに設定された場合において、2
0Wの消費電力に相当する振動騒音信号Dが系に与えら
れたときの様子を、通常制御モード時と消費電力制御モ
ード時とを比較して示したものである。
【0078】表1は測定条件を示している。
【0079】
【表1】 図8は第1のフィルタ係数W10の収束状態を示し、図8
(a)は通常制御モード、図8(b)は消費電力制御モ
ード、図8(c)は図8(b)のA部拡大図である。
【0080】通常制御モードにおいては、図8(a)に
示すように、Wフィルタの更新回数に応じて第1のフィ
ルタ係数W10は徐々に小さくなり、最終的に「−0.2
4」程度で収束している。一方、消費電力制御モードに
おいては、車輌等の現実の系では消費電力Pが最大消費
電力Pmax を越えたとき、すなわちVCM7a、7bへ
の印加電圧Vが最大印加電圧Vmax を越えたときに消費
電力制御モードに移行するが、実験では測定当初から消
費電力制御モードで行っているため、図8(c)に示す
ように、測定開始時には第1のフィルタ係数W10は急峻
な低下を示し、その後緩やかな曲線を描きながら徐々に
大きくなり、最終的には図8(b)に示すように、通常
制御モード時と略同様の値、すなわち「−0.24」程
度で収束している。
【0081】また、図9は第2のフィルタ係数W11の収
束状態を示し、図9(a)は通常制御モード、図9
(b)は消費電力制御モード、図9(c)は図9(b)
のB部拡大図である。
【0082】通常制御モードにおいては、図9(a)に
示すように、Wフィルタの更新回数に応じて第2のフィ
ルタ係数W11は徐々に大きくなり、最終的に「0.5
8」程度で収束している。一方、消費電力制御モードに
おいては、上述したように、測定当初から消費電力制御
モードで行っているため、図9(c)に示すように、測
定開始時には第2のフィルタ係数W11は急峻な上昇を示
し、その後緩やかな曲線を描きながら徐々に大きくなり
最終的には図9(b)に示すように、通常制御モード時
と略同様の値、すなわち「0.58」程度で収束してい
る。
【0083】図10は駆動信号T(V)を示し、図10
(a)は通常制御モード、図10(b)は消費電力制御
モードである。
【0084】図10(a)(b)に示すように、通常制
御モード及び消費電力制御モードの双方において略同様
の出力結果が得られることが判る。
【0085】表1に示しているように、振動騒音周期T
rの振幅が2√10Vであるため、駆動信号Tの振幅も
2√10Vとなり、VCM7a、7bのインピーダンス
zが「1」であるから消費電力は20Wとなり、これが
最大消費電力Pmax となる。そして、これらの数値を数
式(4)に代入すると
【0086】
【数6】 のようになり、かかる最大印加電圧Vmax が駆動信号T
の最大値として出力されていることが判る。
【0087】また、図11は誤差信号ε(V)を示し、
図11(a)は通常制御モード、図11(b)は消費電
力制御モードである。
【0088】図11(a)(b)から明らかなように、
消費電力制御モードにおいても誤差信号ε(V)は0
(V)に収束しており、通常制御モードと同様の収束結
果を得ることができることが判る。
【0089】このように図8〜図11ではVCM7a、
7bの消費電力と最大消費電力Pmax とが同一値(20
W)とされているため、消費電力制御モードにおいても
通常制御モードと同様の収束結果が得られることが確認
された。
【0090】図12〜図15はVCM7a、7bの最大
消費電力Pmax が20Wに設定された場合において、2
5Wの消費電力が必要とされる振動騒音信号Dが系に与
えられたときの様子を、通常制御モード時と消費電力制
御モード時とを比較して示したものである。
【0091】表2は測定条件を示している。この表2か
ら明らかなように、振動騒音信号D以外の条件は表1と
同様の条件に設定されている。
【0092】
【表2】 図12は第1のフィルタ係数W10の収束状態を示し、図
12(a)は通常制御モード、図12(b)は消費電力
制御モード、図12(c)は図12(b)のC部拡大図
である。
【0093】通常制御モードにおいては、図12(a)
に示すように、Wフィルタの更新回数に応じて第1のフ
ィルタ係数W10は徐々に低下してゆき、最終的に「−
0.27」程度で収束している。一方、消費電力制御モ
ードにおいては、上述と同様、実験では測定当初から消
費電力制御モードで行っているため、図12(c)に示
すように、測定開始時には第1のフィルタ係数W10は急
峻な低下を示すが、その後緩やかな曲線を描きながら徐
々に大きくなる。そして、最大消費電力Pmax を20W
に制限しているため、図12(b)に示すように、通常
制御モード(図12(a))より稍大きな値、すなわち
「−0.24」程度に収束している(これは図8(b)
と略同様の値でもある)。
【0094】また、図13は第2のフィルタ係数W11
収束状態を示し、図13(a)は通常制御モード、図1
3(b)は消費電力制御モード、図13(c)は図13
(b)のD部拡大図である。
【0095】通常制御モードにおいては、図13(a)
に示すように、Wフィルタの更新回数に応じて第2のフ
ィルタ係数W11は徐々に大きくなり、最終的に「0.6
6」程度で収束している。一方、消費電力制御モードに
おいては、上述と同様、測定当初から消費電力制御モー
ドで行っているため、図13(c)に示すように、測定
開始時には第2のフィルタ係数W11は急峻な上昇を示
し、その後緩やかな曲線を描きながら徐々に大きくなる
が、最大消費電力Pmax が20Wに制限されているた
め、図13(b)に示すように、通常制御モード(図1
3(a))より稍小さな値、すなわち「0.58」程度
に収束している。
【0096】図14は駆動信号T(V)を示し、図14
(a)は通常制御モード、図14(b)は消費電力制御
モードである。
【0097】表2に示すように、振動騒音周期Trの振
幅が√50Vであるため、駆動信号Tの振幅も√50V
となり、VCM7a、7bのインピーダンスzが「1」
であるから消費電力は25Wであり、Pmaxを25Wと
してこれらの数値を数式(4)に代入すると
【0098】
【数7】 のようになり、通常制御モードにおいては、図14
(a)に示すように、斯かる最大印加電圧Vmax が駆動
信号Tの最大値として出力される一方、消費電力制御モ
ードにおいては、図14(b)に示すように、最大消費
電力Pmax である20Wに相当する駆動信号Tの波形が
出力されていることが判る。
【0099】図15は誤差信号ε(V)を示し、図15
(a)は通常制御モード、図15(b)は消費電力制御
モードである。
【0100】通常制御モードにおいては、図15(a)
から明らかなように、誤差信号ε(V)は0(V)に収
束し、良好な収束結果が得られるが、消費電力制御モー
ドにおいては最大消費電力Pmax を20Wに制限してい
るため、必要な消費電力25Wに比し小さな消費電力
(20W)でしか制御を行うことができず、このため、
図15(b)に示すように、誤差信号ε(V)は0
(V)に収束せず0(V)を中心に脈動しており、収束
性の悪化を招来している。
【0101】これにより、消費電力制御モードで振動騒
音制御を実行した場合は、最大消費電力Pmax 以下の振
動騒音信号Dに対しては良好な収束結果を得ることがで
きるが、振動騒音信号Dを制御するための消費電力Pが
最大消費電力Pmax を越えたときは制御性が低下するこ
とが判る。換言すれば、消費電力が過大となってVCM
7a、7bが熱的耐久限界を越えない程度に最大消費電
力Pmax を設定することにより、自己伸縮型エンジンマ
ウント4a、4bに悪影響を及ぼすことなく振動騒音制
御を行うことができることとなり、所期の目的を達成す
ることができる。
【0102】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、要旨を逸脱しない範囲で変更可能なことはい
うまでもない。上記実施例においては電気駆動式アクチ
ュエータとしてVCM7a、7bを使用しているが、圧
電素子や磁歪素子等他の電気駆動式アクチュエータにつ
いても同様に適用可能である。
【0103】また、上記実施例では1次振動次数及び2
次振動次数の2個の振動次数を制御対象として適応制御
しているが、3個以上の振動次数を制御対象としても同
様に適用することができるのはいうまでもない。
【0104】また、上記実施例では、インピーダンスz
を周波数の関数として与えているが、インピーダンスz
は現実にはVCM7a、7bの有する直流抵抗値に起因
して温度変化によって変動する。すなわち、温度が上昇
すると直流抵抗値も大きくなる。しかしながら、直流抵
抗値が大きくなるとWフィルタ20のフィルタ係数に対
して消費電力Pが小さくなるため、VCM7a、7bか
らの発熱が抑制され、したがって直流抵抗値の増大によ
る温度上昇がVCM7a、7bの熱的耐久性等に与える
影響は殆どなく、現実の系ではこれらの温度影響を考慮
する必要はない。
【0105】
【発明の効果】以上詳述した本発明は、周期性又は擬似
周期性を有する少なくとも回転体を含む振動騒音源の各
構成部位に特有の振動騒音周期に応じた駆動周期信号を
検出する駆動周期信号検出手段と、前記駆動周期信号の
発生間隔に対して単一周期の正弦波を生成し出力する正
弦波出力手段と、前記正弦波に対して所定遅延周期Kを
有する遅延正弦波を生成し出力する遅延正弦波出力手段
と、前記正弦波及び前記遅延正弦波を入力して前記振動
騒音源に対する制御信号を生成し出力する第1のフィル
タ手段(2タップの適応型デジタルフィルタ)と、前記
制御信号を駆動信号に変換する電気駆動式アクチュエー
タを具備して振動騒音伝達経路に配された自己伸縮型エ
ンジンマウントと、前記電気駆動式アクチュエータによ
り発生する駆動信号と前記振動騒音源からの振動騒音信
号とに基づいて生成される誤差信号を検出する誤差信号
検出手段と、前記振動騒音伝達経路の伝達特性を表現す
る第2のフィルタ手段と、前記誤差信号検出手段の検出
結果と前記第2のフィルタ手段から出力される参照信号
と前記第1のフィルタ手段のフィルタ係数とに基づいて
前記誤差信号が最小値となるように前記第1のフィルタ
手段のフィルタ係数を更新する制御信号更新手段とを備
えた振動騒音制御装置において、前記電気駆動式アクチ
ュエータから見込まれる(予め同定された)インピーダ
ンスを前記振動騒音源の制御周波数に対応して格納する
インピーダンス格納手段と、前記インピーダンスに基づ
いて消費電力を制御する消費電力制御手段とを有してお
り、具体的には、前記消費電力制御手段は、前記インピ
ーダンスに基づいて前記第1のフィルタ手段の上限フィ
ルタ係数を設定する上限フィルタ係数設定手段と、前記
制御信号更新手段により更新された更新フィルタ係数を
順次記憶するフィルタ係数記憶手段と、前記フィルタ係
数記憶手段に記憶された更新フィルタ係数の所定更新回
数分の平均値が前記上限フィルタ係数以上のときは前記
第1のフィルタ手段のフィルタ係数を前記上限フィルタ
係数に制限するフィルタ係数制限手段とを備えているの
で、消費電力制御モードのときは消費電力が上限フィル
タ係数によって規制されることとなり、消費電力の増大
を招くことがなくなる。
【0106】さらに、本発明は前記制御信号更新手段に
より新たに更新される更新フィルタ係数のベクトルと上
限フィルタ係数のベクトルとを比較する比較手段を有
し、前記フィルタ係数制限手段は、前記比較手段の比較
結果により前記更新フィルタ係数のベクトルが前記上限
フィルタ係数のベクトルより大きいと判断されたときは
前記第1のフィルタ手段のフィルタ係数を前記上限フィ
ルタ係数のベクトルに規格化する規格化手段を有してい
るので、異なる波形を有する振動騒音信号が入力されて
も消費電力制御モードのときは第1のフィルタ手段のフ
ィルタ係数を常に上限フィルタ係数に制限することがで
き、大きな振幅を有する振動騒音信号が発生しても消費
電力が過大になることがなくなり、電気駆動式アクチュ
エータが発熱して損傷するのを防止することができる。
【0107】また、本発明は、前記比較手段の比較結果
により前記更新フィルタ係数のベトクルが前記上限フィ
ルタ係数のベクトルより小さいと判断されたときは前記
フィルタ係数制御手段によるフィルタ係数の制限を解除
する解除手段を具備し、さらに前回の更新フィルタ係数
と今回の更新フィルタ係数との偏差ベトクルを算出する
偏差ベクトル算出手段を有し、前記解除手段は、所定更
新回数分における前記上限フィルタ係数のベクトルと前
記偏差ベクトルとの内積の平均値が「0」以下のときに
前記フィルタ係数の制限を解除することにより、第1の
フィルタ手段のフィルタ係数が上限フィルタ係数以下に
なったときは通常制御モードに復帰させることが可能と
なり、消費電力が大きくない場合においては正弦波と遅
延正弦波(遅延周期K(=1/4))を使用した所望の
振動騒音制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動騒音制御装置の一実施例を示
す全体構成図である。
【図2】図1の振動騒音制御系の詳細を示すブロック構
成図である。
【図3】図2の内部詳細を示すブロック構成図である。
【図4】VCMのインピーダンスを同定するための同定
装置を模式的に示した図である。
【図5】zテーブル図である。
【図6】消費電力制御ルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】消費電力制御モードにおけるWフィルタの上限
フィルタ係数を規格化する規格化手順を説明するための
図である。
【図8】第1のフィルタ係数の計測結果を示す図であ
る。
【図9】第2のフィルタ係数の計測結果を示す図であ
る。
【図10】駆動信号の計測結果を示す図である。
【図11】誤差信号の計測結果を示す図である。
【図12】第1のフィルタ係数の他の計測結果を示す図
である。
【図13】第2のフィルタ係数の他の計測結果を示す図
である。
【図14】駆動信号の他の計測結果を示す図である。
【図15】誤差信号の他の計測結果を示す図である。
【図16】通常制御時に更新される最適フィルタ係数と
消費電力制御時に規制される上限フィルタ係数との関係
を示す図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン(振動騒音源) 2 回転検出センサ(パルス信号検出手段) 3 ECU(インピーダンス格納手段、消費電力制御
手段) 4a、4b 自己伸縮型エンジンマウント 7a、7b VCM(電気駆動式アクチュエータ) 9 振動エラーセンサ(誤差信号検出手段) 1810 正弦波生成回路(正弦波作成手段) 1811 遅延正弦波生成回路(遅延正弦波作成手段) 191、192 Wフィルタ(第1のフィルタ手段) 201、202 LMS処理部(制御信号更新手段) 211、212 Cフィルタ(第2のフィルタ手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 21/00 8842−5J H03H 21/00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期性又は擬似周期性を有する少なくと
    も回転体を含む振動騒音源の各構成部位に特有の振動騒
    音周期に応じた駆動周期信号を検出する駆動周期信号検
    出手段と、前記駆動周期信号の発生間隔に対して単一周
    期の正弦波を生成し出力する正弦波出力手段と、前記正
    弦波に対して所定遅延周期Kを有する遅延正弦波を生成
    し出力する遅延正弦波出力手段と、前記正弦波及び前記
    遅延正弦波を入力して前記振動騒音源に対する制御信号
    を生成し出力する第1のフィルタ手段と、前記制御信号
    を駆動信号に変換する電気駆動式アクチュエータを具備
    して振動騒音伝達経路に配された自己伸縮型エンジンマ
    ウントと、前記電気駆動式アクチュエータにより発生す
    る駆動信号と前記振動騒音源からの振動騒音信号とに基
    づいて生成される誤差信号を検出する誤差信号検出手段
    と、前記振動騒音伝達経路の伝達特性を表現する第2の
    フィルタ手段と、前記誤差信号検出手段の検出結果と前
    記第2のフィルタ手段から出力される参照信号と前記第
    1のフィルタ手段のフィルタ係数とに基づいて前記誤差
    信号が最小値となるように前記第1のフィルタ手段のフ
    ィルタ係数を更新する制御信号更新手段とを備えた振動
    騒音制御装置において、 前記電気駆動式アクチュエータの電気端子から見込まれ
    るインピーダンスの値を前記振動騒音源の制御周波数に
    対応して格納するインピーダンス格納手段と、前記イン
    ピーダンスに基づいて前記電気駆動式アクチュエータの
    消費電力を制御する消費電力制御手段とを有しているこ
    とを特徴とする振動騒音制御装置。
  2. 【請求項2】 前記消費電力制御手段は、前記インピー
    ダンスに基づいて前記第1のフィルタ手段の上限フィル
    タ係数を設定する上限フィルタ係数設定手段と、前記制
    御信号更新手段により更新された更新フィルタ係数を順
    次記憶するフィルタ係数記憶手段と、前記フィルタ係数
    記憶手段に記憶された更新フィルタ係数の所定更新回数
    分の移動平均値が前記上限フィルタ係数以上のときは前
    記第1のフィルタ手段のフィルタ係数を前記上限フィル
    タ係数に制限するフィルタ係数制限手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の振動騒音制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御信号更新手段により新たに更新
    される更新フィルタ係数のベクトルと上限フィルタ係数
    のベクトルとを比較する比較手段を有し、 前記フィルタ係数制限手段は、前記比較手段の比較結果
    により前記更新フィルタ係数のベクトルが前記上限フィ
    ルタ係数のベクトルより大きいと判断されたときは前記
    第1のフィルタ手段のフィルタ手段のフィルタ係数ベク
    トルを向きはそのままにして前記上限フィルタ係数ベク
    トルの大きさに規格化する規格化手段を有していること
    を特徴とする請求項2記載の振動騒音制御装置。
  4. 【請求項4】 前記比較手段の比較結果により前記更新
    フィルタ係数のベクトルが前記上限フィルタ係数のベク
    トルより小さいと判断されたときは前記フィルタ係数制
    限手段によるフィルタ係数の更新量制限を解除する解除
    手段を具備していることを特徴とする請求項3記載の振
    動騒音制御装置。
  5. 【請求項5】 前回の更新フィルタ係数と今回の更新フ
    ィルタ係数との偏差ベクトルを算出する偏差ベクトル算
    出手段を有し、 前記解除手段は、前記上限フィルタ係数のベクトルと前
    記偏差ベクトルとの内積の所定更新回数分における移動
    平均値が「0」以下のときに前記フィルタ係数の制限を
    解除することを特徴とする請求項4記載の振動騒音制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記電気駆動式アクチュエータの電気端
    子から見込まれるインピーダンスを、予め所定周波数毎
    に同定して前記インピーダンス格納手段に格納すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の
    振動騒音制御装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のフィルタ手段は、タップ数が
    1タップの2個の適応型デジタルフィルタで構成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
    に記載の振動騒音制御装置。
  8. 【請求項8】 前記所定遅延周期Kが、「1/4」に設
    定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の
    いずれかに記載の振動騒音制御装置。
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