JPH09143875A - 改質ポリエステル系布帛およびその製造方法 - Google Patents
改質ポリエステル系布帛およびその製造方法Info
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- JPH09143875A JPH09143875A JP30300195A JP30300195A JPH09143875A JP H09143875 A JPH09143875 A JP H09143875A JP 30300195 A JP30300195 A JP 30300195A JP 30300195 A JP30300195 A JP 30300195A JP H09143875 A JPH09143875 A JP H09143875A
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- polyester
- graft polymerization
- fabric
- fiber
- fibers
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Abstract
(57)【要約】
【構成】親水性ビニルモノマーがグラフト重合されたポ
リエステル系繊維を用いてなる布帛において、グラフト
重合率の異なる2種類以上のポリエステル系繊維を用い
てなることを特徴とする改質ポリエステル系布帛。グラ
フト効率の異なる2種類以上のポリエステル系繊維を用
いてなる布帛に親水性ビニルモノマーを付与した後、熱
処理することを特徴とする改質ポリエステル系布帛の製
造方法。 【効果】同一親水性能を有する従来の改質繊維と本発明
による改質繊維を比べると、本発明はグラフト重合率の
低い繊維で繊維物性の低下をおさえつつ、グラフト重合
率の高い繊維で改質性能を有するため、布帛構造体とし
て強力を始めとする繊維物性の低下を抑制した改質ポリ
エステル系繊維が提供できる。
リエステル系繊維を用いてなる布帛において、グラフト
重合率の異なる2種類以上のポリエステル系繊維を用い
てなることを特徴とする改質ポリエステル系布帛。グラ
フト効率の異なる2種類以上のポリエステル系繊維を用
いてなる布帛に親水性ビニルモノマーを付与した後、熱
処理することを特徴とする改質ポリエステル系布帛の製
造方法。 【効果】同一親水性能を有する従来の改質繊維と本発明
による改質繊維を比べると、本発明はグラフト重合率の
低い繊維で繊維物性の低下をおさえつつ、グラフト重合
率の高い繊維で改質性能を有するため、布帛構造体とし
て強力を始めとする繊維物性の低下を抑制した改質ポリ
エステル系繊維が提供できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維素材が本来有
する物性の低下を抑えつつ、グラフト重合加工によって
改質されたポリエステル系繊維からなるポリエステル系
布帛およびその製造方法に関する。
する物性の低下を抑えつつ、グラフト重合加工によって
改質されたポリエステル系繊維からなるポリエステル系
布帛およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維に親水性ビニルモノマーをグラ
フト重合させて改質する方法は、特公昭59−5126
号公報、特開昭51−87592号公報、特開昭62−
199875号公報に開示されている。
フト重合させて改質する方法は、特公昭59−5126
号公報、特開昭51−87592号公報、特開昭62−
199875号公報に開示されている。
【0003】特公昭59−5126号公報、特開昭51
−87592号公報に記載されている方法は、浴中浸漬
加熱によるグラフト重合に関するものである。この浴中
グラフト重合法は、未反応モノマーが多く残り、グラフ
ト効率が低く、加えて浴中で多量に発生するホモポリマ
ーによる加工機の汚染、さらには廃水汚染の問題も生ず
る。また、この浴中浸漬加熱法は、通常、繊維膨潤剤の
共存下において、100℃以上の処理温度で昇温過程も
含め、2時間近くの加工時間を要する。このようにして
得られた改質ポリエステル系繊維は、染色における染料
の繊維内部拡散に似て、親水性ビニルモノマーが繊維内
部までほぼ完全に浸透し、全体が均一に改質されてい
る。その結果、かかる改質ポリエステル系繊維は、グラ
フト重合による改質はなされても、本来のポリエステル
系繊維の持つ物性を維持することができず、強力の低下
や、寸法安定性不良、加工収縮の増大といった問題も発
生する。
−87592号公報に記載されている方法は、浴中浸漬
加熱によるグラフト重合に関するものである。この浴中
グラフト重合法は、未反応モノマーが多く残り、グラフ
ト効率が低く、加えて浴中で多量に発生するホモポリマ
ーによる加工機の汚染、さらには廃水汚染の問題も生ず
る。また、この浴中浸漬加熱法は、通常、繊維膨潤剤の
共存下において、100℃以上の処理温度で昇温過程も
含め、2時間近くの加工時間を要する。このようにして
得られた改質ポリエステル系繊維は、染色における染料
の繊維内部拡散に似て、親水性ビニルモノマーが繊維内
部までほぼ完全に浸透し、全体が均一に改質されてい
る。その結果、かかる改質ポリエステル系繊維は、グラ
フト重合による改質はなされても、本来のポリエステル
系繊維の持つ物性を維持することができず、強力の低下
や、寸法安定性不良、加工収縮の増大といった問題も発
生する。
【0004】一方、特開昭62−199875号公報に
おいて、上述した問題点を解決するために、ポリエステ
ル系繊維の表面層のみをグラフト重合により改質し、繊
維内部は改質しない方法が提案されている。
おいて、上述した問題点を解決するために、ポリエステ
ル系繊維の表面層のみをグラフト重合により改質し、繊
維内部は改質しない方法が提案されている。
【0005】しかしながら、繊維の表面層のみを改質す
るには、繊維表層からの改質深さを制御するための高度
な加工条件管理が必要であり、また加工されるポリエス
テル系繊維の単繊維繊度によってはそうした加工が不可
能なものがあった。
るには、繊維表層からの改質深さを制御するための高度
な加工条件管理が必要であり、また加工されるポリエス
テル系繊維の単繊維繊度によってはそうした加工が不可
能なものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点を解決し、グラフト重合により改質され
たポリエステル系布帛において、ポリエステル系繊維素
材が本来有する物性の低下を抑制しつつ、グラフト重合
加工によって親水性などの改質効果を奏する改質ポリエ
ステル系布帛およびその製造方法を提供することを目的
とする。
来技術の問題点を解決し、グラフト重合により改質され
たポリエステル系布帛において、ポリエステル系繊維素
材が本来有する物性の低下を抑制しつつ、グラフト重合
加工によって親水性などの改質効果を奏する改質ポリエ
ステル系布帛およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の改質ポリエステル系布帛は、次の構成を有
する。
に、本発明の改質ポリエステル系布帛は、次の構成を有
する。
【0008】すなわち、親水性ビニルモノマーがグラフ
ト重合されたポリエステル系繊維を用いてなる布帛にお
いて、グラフト重合率の異なる2種類以上のポリエステ
ル系繊維を用いてなることを特徴とする改質ポリエステ
ル系布帛である。
ト重合されたポリエステル系繊維を用いてなる布帛にお
いて、グラフト重合率の異なる2種類以上のポリエステ
ル系繊維を用いてなることを特徴とする改質ポリエステ
ル系布帛である。
【0009】また、前記ポリエステル系繊維として、グ
ラフト重合率の異なる2種類以上の単繊維で構成されて
いるポリエステルマルチフィラメント糸を用いることを
特徴とする改質ポリエステル系布帛であり、好ましく
は、グラフト重合率の高いポリエステル系単繊維を芯部
に配列し、グラフト重合率の低いポリエステル系繊維を
鞘部に配列してなるポリエステルマルチフィラメント糸
を用いてなることを特徴とする改質ポリエステル系布帛
である。
ラフト重合率の異なる2種類以上の単繊維で構成されて
いるポリエステルマルチフィラメント糸を用いることを
特徴とする改質ポリエステル系布帛であり、好ましく
は、グラフト重合率の高いポリエステル系単繊維を芯部
に配列し、グラフト重合率の低いポリエステル系繊維を
鞘部に配列してなるポリエステルマルチフィラメント糸
を用いてなることを特徴とする改質ポリエステル系布帛
である。
【0010】さらにまた、好ましくは、前記ポリエステ
ル系繊維として、グラフト重合率が10〜50%のポリ
エステル系繊維と、グラフト重合率が0〜10%のポリ
エステル系繊維とを用いることを特徴とする改質ポリエ
ステル系布帛である。
ル系繊維として、グラフト重合率が10〜50%のポリ
エステル系繊維と、グラフト重合率が0〜10%のポリ
エステル系繊維とを用いることを特徴とする改質ポリエ
ステル系布帛である。
【0011】さらにまた、好ましくは、前記ポリエステ
ル系繊維として、グラフト重合率の差が5%以上50%
以下である2種類のグラフト重合率の異なるポリエステ
ル系繊維を含むことを特徴とする改質ポリエステル系布
帛である。
ル系繊維として、グラフト重合率の差が5%以上50%
以下である2種類のグラフト重合率の異なるポリエステ
ル系繊維を含むことを特徴とする改質ポリエステル系布
帛である。
【0012】また、本発明の改質ポリエステル系布帛の
製造方法は、次の構成を有する。
製造方法は、次の構成を有する。
【0013】すなわち、グラフト効率の異なる2種類以
上のポリエステル系繊維を用いてなる布帛に親水性ビニ
ルモノマーを付与した後、熱処理することを特徴とする
改質ポリエステル系布帛の製造方法である。
上のポリエステル系繊維を用いてなる布帛に親水性ビニ
ルモノマーを付与した後、熱処理することを特徴とする
改質ポリエステル系布帛の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明でいうポリエステル系繊維
とは、ポリエステルからなる繊維であれば特に限定され
ず、たとえば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ
ブチレンテレフタレート繊維等のポリアルキレンテレフ
タレート系繊維、もしくはこれらの変性ポリマーからな
る繊維、あるいはこれら繊維を混合してなる繊維を含む
ものであり、種々の形態・断面形状の繊維が含まれる。
また、本発明の改質ポリエステル系布帛においては上記
ポリエステル系繊維に天然繊維が併用されてもよい。
とは、ポリエステルからなる繊維であれば特に限定され
ず、たとえば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ
ブチレンテレフタレート繊維等のポリアルキレンテレフ
タレート系繊維、もしくはこれらの変性ポリマーからな
る繊維、あるいはこれら繊維を混合してなる繊維を含む
ものであり、種々の形態・断面形状の繊維が含まれる。
また、本発明の改質ポリエステル系布帛においては上記
ポリエステル系繊維に天然繊維が併用されてもよい。
【0015】本発明でいう親水性ビニルモノマーとは、
少なくとも1個の重合性を有する不飽和基を含有する化
合物であって、その重合体が被処理繊維を構成する重合
体よりも親水性であるものをいう。特に分子量に限定さ
れない。具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸類、アクリルア
ミド、N−ビニルピロリドンなどの不飽和アミド類、ビ
ニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などの不飽和スル
ホン酸化合物など各種不飽和化合物があげられる。ま
た、これらモノマーの誘導体、例えば上記モノマーにエ
チレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールモ
ノアクリレートやアクリルアミドエチレンオキサイド付
加物などをも用いることができる。なかでも特に好まし
い化合物はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導
体である。これらは単独で用いても2種以上を併用して
もよい。
少なくとも1個の重合性を有する不飽和基を含有する化
合物であって、その重合体が被処理繊維を構成する重合
体よりも親水性であるものをいう。特に分子量に限定さ
れない。具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸類、アクリルア
ミド、N−ビニルピロリドンなどの不飽和アミド類、ビ
ニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などの不飽和スル
ホン酸化合物など各種不飽和化合物があげられる。ま
た、これらモノマーの誘導体、例えば上記モノマーにエ
チレンオキサイドを付加したポリエチレングリコールモ
ノアクリレートやアクリルアミドエチレンオキサイド付
加物などをも用いることができる。なかでも特に好まし
い化合物はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導
体である。これらは単独で用いても2種以上を併用して
もよい。
【0016】本発明の改質ポリエステル系布帛は、グラ
フト重合率の異なる2種以上のポリエステル系繊維を用
いてなることを要する。ここでいうグラフト重合率と
は、グラフト加工前の繊維重量に対する重量増加率で表
されるものである。
フト重合率の異なる2種以上のポリエステル系繊維を用
いてなることを要する。ここでいうグラフト重合率と
は、グラフト加工前の繊維重量に対する重量増加率で表
されるものである。
【0017】本発明の改質ポリエステル系布帛において
は、グラフト重合率が10〜50%のポリエステル系繊
維と、グラフト重合率が0〜10%のポリエステル系繊
維を用いる場合、本発明の効果を顕著に得ることができ
るので好ましい。
は、グラフト重合率が10〜50%のポリエステル系繊
維と、グラフト重合率が0〜10%のポリエステル系繊
維を用いる場合、本発明の効果を顕著に得ることができ
るので好ましい。
【0018】グラフト重合率が高くなるとそのポリエス
テル系繊維の強度低下する一方、グラフト重合率が低く
なると改質効果が減少するのであるが、本発明の改質ポ
リエステル系布帛においては、グラフト重合率の異なる
ポリエステル系繊維を2種類以上用いてなるので、低い
方のグラフト重合率のポリエステル系繊維で主として布
帛としての強度低下を防ぎつつ、かつ、高い方のグラフ
ト重合率のポリエステル系繊維で主として布帛の改質効
果を現すことができる。かかる観点から、本発明の改質
ポリエステル系布帛において、グラフト重合率の差が5
%以上50%以下である2種類のグラフト重合率の異な
るポリエステル系繊維を含むことが好ましい。
テル系繊維の強度低下する一方、グラフト重合率が低く
なると改質効果が減少するのであるが、本発明の改質ポ
リエステル系布帛においては、グラフト重合率の異なる
ポリエステル系繊維を2種類以上用いてなるので、低い
方のグラフト重合率のポリエステル系繊維で主として布
帛としての強度低下を防ぎつつ、かつ、高い方のグラフ
ト重合率のポリエステル系繊維で主として布帛の改質効
果を現すことができる。かかる観点から、本発明の改質
ポリエステル系布帛において、グラフト重合率の差が5
%以上50%以下である2種類のグラフト重合率の異な
るポリエステル系繊維を含むことが好ましい。
【0019】親水系ビニルポリマーのグラフト重合によ
る改質効果としては例えば次のものがあげられる。ポリ
エステル系繊維にメタクリル酸をグラフト重合させた場
合には、アンモニア臭、トリメチルアミン臭のような悪
臭を消臭する効果がある。さらにこのグラフト重合品を
ソーダ灰で処理し、メタクリル酸グラフト共重合体のカ
ルボン酸の水素をナトリウムに置換すると、吸湿性が付
与することができる。ナトリウム置換品を硫酸亜鉛で処
理するとナトリウムが亜鉛に置換され、アンモニア、硫
化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン臭に対
する消臭効果が付与できる。
る改質効果としては例えば次のものがあげられる。ポリ
エステル系繊維にメタクリル酸をグラフト重合させた場
合には、アンモニア臭、トリメチルアミン臭のような悪
臭を消臭する効果がある。さらにこのグラフト重合品を
ソーダ灰で処理し、メタクリル酸グラフト共重合体のカ
ルボン酸の水素をナトリウムに置換すると、吸湿性が付
与することができる。ナトリウム置換品を硫酸亜鉛で処
理するとナトリウムが亜鉛に置換され、アンモニア、硫
化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン臭に対
する消臭効果が付与できる。
【0020】なお、低い方のグラフト重合率のポリエス
テル系繊維と高い方のグラフト重合率のポリエステル系
繊維との混繊比率は、目標とする性能に応じ設定できる
が、強度低下を防ぐという観点より高い方のグラフト重
合率のポリエステル系繊維の布帛における混率は50重
量%以下が好ましい。
テル系繊維と高い方のグラフト重合率のポリエステル系
繊維との混繊比率は、目標とする性能に応じ設定できる
が、強度低下を防ぐという観点より高い方のグラフト重
合率のポリエステル系繊維の布帛における混率は50重
量%以下が好ましい。
【0021】本発明の改質ポリエステル系布帛は、グラ
フト重合率の異なるポリエステル系繊維を用いるもので
あれば、編物、織物、不織布などその形態を問わない。
また、本発明の改質ポリエステル系布帛においては上記
ポリエステル系繊維に加えて天然繊維などのその他の繊
維が併用されてもよい。
フト重合率の異なるポリエステル系繊維を用いるもので
あれば、編物、織物、不織布などその形態を問わない。
また、本発明の改質ポリエステル系布帛においては上記
ポリエステル系繊維に加えて天然繊維などのその他の繊
維が併用されてもよい。
【0022】次に、本発明の改質ポリエステル布帛の製
造方法について説明する。
造方法について説明する。
【0023】グラフト効率の異なる2種類以上のポリエ
ステル系繊維、すなわち少なくとも1種のポリエステル
系繊維と、その種のポリエステル系繊維よりもグラフト
効率が相対的に高いポリエステル系繊維とを用いて布帛
を作製することにより本発明の改質ポリエステル布帛と
することができる。グラフト効率が異なるものであれ
ば、いかなる組合せのポリエステル系繊維でも用いるこ
とができる。なお、ここでいうグラフト効率とは、所定
の条件下において親水性ビニルモノマーの繊維へのグラ
フト重合が起こる程度を示すものであり、グラフト効率
の高いものほどグラフト重合しやすいことを意味する。
ステル系繊維、すなわち少なくとも1種のポリエステル
系繊維と、その種のポリエステル系繊維よりもグラフト
効率が相対的に高いポリエステル系繊維とを用いて布帛
を作製することにより本発明の改質ポリエステル布帛と
することができる。グラフト効率が異なるものであれ
ば、いかなる組合せのポリエステル系繊維でも用いるこ
とができる。なお、ここでいうグラフト効率とは、所定
の条件下において親水性ビニルモノマーの繊維へのグラ
フト重合が起こる程度を示すものであり、グラフト効率
の高いものほどグラフト重合しやすいことを意味する。
【0024】グラフト効率が高い方のポリエステル系繊
維として、例えばスルホン化芳香族ジカルボン酸を共重
合させたカチオン染料可染型ポリエステルからなる繊
維、あるいは延伸倍率を通常よりやや低下させ配向度を
下げたポリエチレンテレフタレートからなる繊維などが
挙げられる。
維として、例えばスルホン化芳香族ジカルボン酸を共重
合させたカチオン染料可染型ポリエステルからなる繊
維、あるいは延伸倍率を通常よりやや低下させ配向度を
下げたポリエチレンテレフタレートからなる繊維などが
挙げられる。
【0025】一方、グラフト効率が前記繊維より低いポ
リエステル系繊維としては、ポリエチレンテレフタレー
トからなる繊維、なかでも延伸倍率を通常よりやや上げ
て配向度を上げたポリエチレンテレフタレート繊維が好
ましく用いられる。
リエステル系繊維としては、ポリエチレンテレフタレー
トからなる繊維、なかでも延伸倍率を通常よりやや上げ
て配向度を上げたポリエチレンテレフタレート繊維が好
ましく用いられる。
【0026】グラフト効率が異なるポリエステル系繊維
として、グラフト効率の異なる2種類以上のポリエステ
ルフィラメントをエアー加工混繊や合撚等することによ
り1本のマルチフィラメントとなしたポリエステル系マ
ルチフィラメント糸とし、この糸を用いて布帛とするこ
とができる。この場合、マルチフィラメントとする段階
にてグラフト効率の高い糸を芯部に配列し、グラフト重
合率の低い繊維を鞘部に配列すると、布帛の風合い及び
タッチ面、さらにはグラフト加工後の強度低下を抑制す
ることができるので好ましい。
として、グラフト効率の異なる2種類以上のポリエステ
ルフィラメントをエアー加工混繊や合撚等することによ
り1本のマルチフィラメントとなしたポリエステル系マ
ルチフィラメント糸とし、この糸を用いて布帛とするこ
とができる。この場合、マルチフィラメントとする段階
にてグラフト効率の高い糸を芯部に配列し、グラフト重
合率の低い繊維を鞘部に配列すると、布帛の風合い及び
タッチ面、さらにはグラフト加工後の強度低下を抑制す
ることができるので好ましい。
【0027】また、製織、編成等により布帛にする段階
にて、グラフト効率の異なるポリエステル系繊維を交互
に配列することによっても、本発明の改質ポリエステル
系布帛とすることができる。
にて、グラフト効率の異なるポリエステル系繊維を交互
に配列することによっても、本発明の改質ポリエステル
系布帛とすることができる。
【0028】グラフト効率の異なる2種以上のポリエス
テル系繊維を用いてなる布帛に、高濃度の親水性ビニル
モノマーを含む溶液を直接付与し、熱処理することによ
ってグラフト重合加工を行ない改質ポリエステル系布帛
を得ることができる。熱処理は短時間で行ないグラフト
重合反応を完結させることが好ましい。好ましい溶液の
付与方法としては、たとえば、パディング、スプレー、
浸漬後の遠心脱水法などがあげられるが、被処理物の形
態、改質度合等々の条件により適宜選択される。また、
加熱方法としては、スチーム加熱、乾熱加熱、熱風加
熱、赤外線加熱、高周波誘電加熱、マイクロ波や高周波
による加熱などが採用できるが、マイクロ波あるいは高
周波とスチームを併用した加熱方法が好ましい。
テル系繊維を用いてなる布帛に、高濃度の親水性ビニル
モノマーを含む溶液を直接付与し、熱処理することによ
ってグラフト重合加工を行ない改質ポリエステル系布帛
を得ることができる。熱処理は短時間で行ないグラフト
重合反応を完結させることが好ましい。好ましい溶液の
付与方法としては、たとえば、パディング、スプレー、
浸漬後の遠心脱水法などがあげられるが、被処理物の形
態、改質度合等々の条件により適宜選択される。また、
加熱方法としては、スチーム加熱、乾熱加熱、熱風加
熱、赤外線加熱、高周波誘電加熱、マイクロ波や高周波
による加熱などが採用できるが、マイクロ波あるいは高
周波とスチームを併用した加熱方法が好ましい。
【0029】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をより具体的に
説明する。
説明する。
【0030】なお、実施例中の評価項目は次のようにし
て測定した。
て測定した。
【0031】(1)吸湿率 試料を秤量ビンに入れ、110℃で2時間乾燥後、その
試料の乾燥重量W0 を求め、次いで亜硝酸ナトリウム飽
和水溶液を入れたデシケータ中に20℃で24時間放置
後、重量W1 を測定する。そのときの重量増加率(%)
すなわち、100×(W1 −W0 )/W0 を吸湿率
(%)とする。
試料の乾燥重量W0 を求め、次いで亜硝酸ナトリウム飽
和水溶液を入れたデシケータ中に20℃で24時間放置
後、重量W1 を測定する。そのときの重量増加率(%)
すなわち、100×(W1 −W0 )/W0 を吸湿率
(%)とする。
【0032】(2)グラフト重合率 加工前の布帛重量W10に対する、グラフト加工後(湯水
洗して乾燥後のもの)の重量W11の増加率、すなわち、
100×(W11−W10)/W10をグラフト重合率(%)
とする。
洗して乾燥後のもの)の重量W11の増加率、すなわち、
100×(W11−W10)/W10をグラフト重合率(%)
とする。
【0033】(3)引裂強力の保持率 JIS−L−1096「一般織物試験法」(ペンジュラ
ム法)に準じて測定し、リラックス精練上りの未加工布
を基準として引裂強力の保持率を算出した。
ム法)に準じて測定し、リラックス精練上りの未加工布
を基準として引裂強力の保持率を算出した。
【0034】実施例1 グラフト重合開始剤として有機過酸化物(日本油脂製ナ
イパーBMT・K40)1g、親水性ビニルモノマーと
してメタクリル酸30g、第4級アンモニウム塩型界面
活性剤(第一工業(株)製カチオーゲンANスーパー)
5gを水で希釈し100gの水系混合液を調整した。
イパーBMT・K40)1g、親水性ビニルモノマーと
してメタクリル酸30g、第4級アンモニウム塩型界面
活性剤(第一工業(株)製カチオーゲンANスーパー)
5gを水で希釈し100gの水系混合液を調整した。
【0035】次にリラックス精練、乾燥上がりの、ポリ
エチレンテレフタレート繊維(75デニール36フィラ
メント)と、カチオン可染型ポリエステル繊維(50デ
ニール36フィラメント、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸ジメチル1.7モル%とポリエチレングリコール
(分子量1000)1重量%をポリエチレンテレフタレート
に共重合したポリエステルからなるもの)からなる混繊
糸をタテ、ヨコ糸に用いたサテン織物を前記の水系混合
液中に浸漬後、マングルで絞り、ロールに巻き取った
後、塩化ビニリデンフィルムでシールした。このときの
ピックアップ率は、上記乾燥した編物の重量に対して6
2%であった。
エチレンテレフタレート繊維(75デニール36フィラ
メント)と、カチオン可染型ポリエステル繊維(50デ
ニール36フィラメント、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸ジメチル1.7モル%とポリエチレングリコール
(分子量1000)1重量%をポリエチレンテレフタレート
に共重合したポリエステルからなるもの)からなる混繊
糸をタテ、ヨコ糸に用いたサテン織物を前記の水系混合
液中に浸漬後、マングルで絞り、ロールに巻き取った
後、塩化ビニリデンフィルムでシールした。このときの
ピックアップ率は、上記乾燥した編物の重量に対して6
2%であった。
【0036】次に、このシールされた編物をマイクロ波
処理装置(市金製アポロペット)に入れ、100℃スチ
ームとマイクロ波で10分間加熱照射後、湯水洗、乾燥
後、初期の乾燥編物重量に対する重量増加率を求めた。
処理装置(市金製アポロペット)に入れ、100℃スチ
ームとマイクロ波で10分間加熱照射後、湯水洗、乾燥
後、初期の乾燥編物重量に対する重量増加率を求めた。
【0037】これを布帛全体のグラフト重合率とし、ま
た織糸を分解して、同様にレギュラーポリエステルのグ
ラフト重合率(低グラフト繊維)とカチオン可染型ポリ
エステルのグラフト重合率(高グラフト繊維)を求め
た。
た織糸を分解して、同様にレギュラーポリエステルのグ
ラフト重合率(低グラフト繊維)とカチオン可染型ポリ
エステルのグラフト重合率(高グラフト繊維)を求め
た。
【0038】次いで、乾熱処理機(述井染色工業製、熱
風式試験用ピンテンター)にて180℃で30秒乾熱処
理した。
風式試験用ピンテンター)にて180℃で30秒乾熱処
理した。
【0039】次にソーダ灰10g/lの水溶液を浴比
1:30になるよう調整し、60℃で30分間、浸漬加
熱処理を行った。次いで水洗、乾燥、タテ密度125本
/in、ヨコ密度75本/inのグラフト重合率の異なる2
種類の繊維で構成された織物を得、吸湿率と引裂強力の
保持率を測定した。結果を表1に示す。
1:30になるよう調整し、60℃で30分間、浸漬加
熱処理を行った。次いで水洗、乾燥、タテ密度125本
/in、ヨコ密度75本/inのグラフト重合率の異なる2
種類の繊維で構成された織物を得、吸湿率と引裂強力の
保持率を測定した。結果を表1に示す。
【0040】比較例1 75デニール36フィラメントのポリエチレンテレフタ
レート繊維と50デニール24フィラメントのポリエチ
レンテレフタレート繊維を混織した混繊糸を用い実施例
1と同様に織上げたサテン織物を用い、実施例1と同様
に加工し評価した。その結果を表1に示す。
レート繊維と50デニール24フィラメントのポリエチ
レンテレフタレート繊維を混織した混繊糸を用い実施例
1と同様に織上げたサテン織物を用い、実施例1と同様
に加工し評価した。その結果を表1に示す。
【0041】比較例2 実施例1で用いたと同様の組成からなるカチオン可染型
ポリエステル繊維の75デニール36フィラメントと5
0デニール36フィラメントの2種のカチオン可染型ポ
リエステルを混織した混繊糸を用い、実施例1と同様に
織上げたサテン織物を用い、実施例1と同様に加工し評
価した。その結果を表1に示す。
ポリエステル繊維の75デニール36フィラメントと5
0デニール36フィラメントの2種のカチオン可染型ポ
リエステルを混織した混繊糸を用い、実施例1と同様に
織上げたサテン織物を用い、実施例1と同様に加工し評
価した。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】 表1に示すとおり、本発明に係る改質ポリエステル系布
帛(実施例1)は強力保持率が高く、かつ吸湿率も高い
実用性に優れたものであった。一方、比較例1に係る布
帛は引裂強力保持率は高いが吸湿率が低く、比較例2に
係る布帛は吸湿率が高いものの引裂強力保持率が低いと
いうものであった。
帛(実施例1)は強力保持率が高く、かつ吸湿率も高い
実用性に優れたものであった。一方、比較例1に係る布
帛は引裂強力保持率は高いが吸湿率が低く、比較例2に
係る布帛は吸湿率が高いものの引裂強力保持率が低いと
いうものであった。
【0043】
【発明の効果】同一親水性能を有する従来の改質繊維と
本発明による改質繊維を比べると、本発明はグラフト重
合率の低い繊維で繊維物性の低下をおさえつつ、グラフ
ト重合率の高い繊維で改質性能を有するため、布帛構造
体として強力を始めとする繊維物性の低下を抑制した改
質ポリエステル系繊維が提供できる。
本発明による改質繊維を比べると、本発明はグラフト重
合率の低い繊維で繊維物性の低下をおさえつつ、グラフ
ト重合率の高い繊維で改質性能を有するため、布帛構造
体として強力を始めとする繊維物性の低下を抑制した改
質ポリエステル系繊維が提供できる。
Claims (6)
- 【請求項1】親水性ビニルモノマーがグラフト重合され
たポリエステル系繊維を用いてなる布帛において、グラ
フト重合率の異なる2種類以上のポリエステル系繊維を
用いてなることを特徴とする改質ポリエステル系布帛。 - 【請求項2】前記ポリエステル系繊維として、グラフト
重合率の異なる2種類以上の単繊維で構成されているポ
リエステルマルチフィラメント糸を用いることを特徴と
する請求項1記載の改質ポリエステル系布帛。 - 【請求項3】前記ポリエステル系繊維として、グラフト
重合率の高いポリエステル系単繊維を芯部に配列し、グ
ラフト重合率の低いポリエステル系繊維を鞘部に配列し
てなるポリエステルマルチフィラメント糸を用いること
を特徴とする請求項2記載の改質ポリエステル系布帛。 - 【請求項4】前記ポリエステル系繊維として、グラフト
重合率が10〜50%のポリエステル系繊維と、グラフ
ト重合率が0〜10%のポリエステル系繊維とを用いる
ことを特徴とする請求項1記載の改質ポリエステル系布
帛。 - 【請求項5】前記ポリエステル系繊維として、グラフト
重合率の差が5%以上50%以下である2種類のグラフ
ト重合率の異なるポリエステル系繊維を含むことを特徴
とする請求項1記載の改質ポリエステル系布帛。 - 【請求項6】グラフト効率の異なる2種類以上のポリエ
ステル系繊維を用いてなる布帛に親水性ビニルモノマー
を付与した後、熱処理することを特徴とする改質ポリエ
ステル系布帛の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30300195A JPH09143875A (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 改質ポリエステル系布帛およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30300195A JPH09143875A (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 改質ポリエステル系布帛およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09143875A true JPH09143875A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=17915749
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30300195A Pending JPH09143875A (ja) | 1995-11-21 | 1995-11-21 | 改質ポリエステル系布帛およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09143875A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100533200B1 (ko) * | 1998-07-23 | 2005-12-05 | 도요 보세키 가부시키가이샤 | 개질 소수성 섬유 제품 |
| CN102465355A (zh) * | 2010-11-17 | 2012-05-23 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种芯鞘复合型聚酯纤维 |
-
1995
- 1995-11-21 JP JP30300195A patent/JPH09143875A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100533200B1 (ko) * | 1998-07-23 | 2005-12-05 | 도요 보세키 가부시키가이샤 | 개질 소수성 섬유 제품 |
| CN102465355A (zh) * | 2010-11-17 | 2012-05-23 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种芯鞘复合型聚酯纤维 |
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