JPH09145254A - 電気炉 - Google Patents
電気炉Info
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- JPH09145254A JPH09145254A JP30126995A JP30126995A JPH09145254A JP H09145254 A JPH09145254 A JP H09145254A JP 30126995 A JP30126995 A JP 30126995A JP 30126995 A JP30126995 A JP 30126995A JP H09145254 A JPH09145254 A JP H09145254A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 3相交流電気炉の電力ロスの低減化、投入電
力の各相不平衡の解消ならびにアーク長制御の高速応答
化。 【解決手段】 黒鉛電極後端に延長電極を連接し、これ
を2次巻線として構成する炉用トランスを配し、該トラ
ンスの上部に3相の延長電極を相互に短絡する集電短絡
装置を配する。連接される延長電極は、冷却導電管部と
電極昇降のためのラック部とからなる。また、集電短絡
装置は昇降可能な機構を有し、各相電極は個別もしくは
一括して昇降可能な機構を有する。
力の各相不平衡の解消ならびにアーク長制御の高速応答
化。 【解決手段】 黒鉛電極後端に延長電極を連接し、これ
を2次巻線として構成する炉用トランスを配し、該トラ
ンスの上部に3相の延長電極を相互に短絡する集電短絡
装置を配する。連接される延長電極は、冷却導電管部と
電極昇降のためのラック部とからなる。また、集電短絡
装置は昇降可能な機構を有し、各相電極は個別もしくは
一括して昇降可能な機構を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄、ステンレス鋼
等の金属材料をアーク熱にて溶解する電気炉であって、
主として3相交流電源を印加する設備を有する3相交流
電気炉に関するものである。
等の金属材料をアーク熱にて溶解する電気炉であって、
主として3相交流電源を印加する設備を有する3相交流
電気炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気炉は、資源の有効利用と廃棄物リサ
イクルの地球環境に対する配慮から、また鉄においては
製鋼コスト低減化の要求から、近年多数新設される傾向
にある。電気炉では電気エネルギーを材料の溶解に使う
ため、溶解に要する電力原単位が電気炉の性能を評価す
る上で重要な指標になる。そのため、炉体からの熱放散
ロスのミニマム化と通電部における電力ロスの低減化の
極限への努力がなされてきた。
イクルの地球環境に対する配慮から、また鉄においては
製鋼コスト低減化の要求から、近年多数新設される傾向
にある。電気炉では電気エネルギーを材料の溶解に使う
ため、溶解に要する電力原単位が電気炉の性能を評価す
る上で重要な指標になる。そのため、炉体からの熱放散
ロスのミニマム化と通電部における電力ロスの低減化の
極限への努力がなされてきた。
【0003】アーク熱によって材料を溶解する従来の3
相交流電気炉の一般的な設備構成を図1に示し、鉄を溶
解するものを例にして各部の機能を概説する。特別高圧
で受電した電源は遮断器、1次側特別高圧線1を経由し
て電気室内に設置された炉用トランス2の1次巻線に供
給される。炉用トランス2は一般に負荷時電圧調整可能
なタイプのものが使用される。所要の電圧に降圧された
トランスの2次側は、数枚の銅板からなる2次側母線
3、水冷ケーブルからなる可撓電線4、水冷銅チューブ
からなる支腕母線5ならびに電極クランプ部6を経由し
て黒鉛電極7に接続される。黒鉛電極7は炉の操業中に
消耗するため継ぎ足し可能になっている。可撓電線4か
ら電極7までは、炉の操業状況に応じて上下動させる必
要があるため、電極昇降装置8によって、各相独立もし
くは一括して昇降できるようになっている。
相交流電気炉の一般的な設備構成を図1に示し、鉄を溶
解するものを例にして各部の機能を概説する。特別高圧
で受電した電源は遮断器、1次側特別高圧線1を経由し
て電気室内に設置された炉用トランス2の1次巻線に供
給される。炉用トランス2は一般に負荷時電圧調整可能
なタイプのものが使用される。所要の電圧に降圧された
トランスの2次側は、数枚の銅板からなる2次側母線
3、水冷ケーブルからなる可撓電線4、水冷銅チューブ
からなる支腕母線5ならびに電極クランプ部6を経由し
て黒鉛電極7に接続される。黒鉛電極7は炉の操業中に
消耗するため継ぎ足し可能になっている。可撓電線4か
ら電極7までは、炉の操業状況に応じて上下動させる必
要があるため、電極昇降装置8によって、各相独立もし
くは一括して昇降できるようになっている。
【0004】電極エコノマイザ9は、電極7と炉蓋10
との隙間からの高温ガスの噴出から電極の局部加熱を防
ぐための水冷環である。集塵用エルボ11は炉内からの
粉塵入りガスを集塵機へ導くフードである。炉台12、
炉脚13、傾動装置14は出鋼、出滓時に炉体を傾動さ
せるための機構である。炉体は鉄製の炉殻15の内面の
炉壁部16、炉床部17のそれぞれに、耐火物もしくは
水冷板を張ったものである。炉内に挿入された原料は、
アーク熱で溶解され図示のように炉下部に溶鋼18のプ
ールが形成される。炉蓋10は炉蓋上昇旋回装置19に
て昇降、旋回できるようになっている。図中上方には,
補助図にて電極の平面配置を示した。R、S、Tの3相
の電極は電極中心サークル上に正三角形に配置されてい
る。
との隙間からの高温ガスの噴出から電極の局部加熱を防
ぐための水冷環である。集塵用エルボ11は炉内からの
粉塵入りガスを集塵機へ導くフードである。炉台12、
炉脚13、傾動装置14は出鋼、出滓時に炉体を傾動さ
せるための機構である。炉体は鉄製の炉殻15の内面の
炉壁部16、炉床部17のそれぞれに、耐火物もしくは
水冷板を張ったものである。炉内に挿入された原料は、
アーク熱で溶解され図示のように炉下部に溶鋼18のプ
ールが形成される。炉蓋10は炉蓋上昇旋回装置19に
て昇降、旋回できるようになっている。図中上方には,
補助図にて電極の平面配置を示した。R、S、Tの3相
の電極は電極中心サークル上に正三角形に配置されてい
る。
【0005】上記した従来の電気炉(以降、従来構造の
電気炉を「従来炉」と、本発明による方式の電気炉を
「本炉」と呼ぶ)における性能上の問題点を以下に列記
する。 1)電力ロスが大きい 電気炉における主として抵抗損による電力ロスは全電気
量の約4[%]であるが、これは2次電流が数万[A]
といった大きな値であるため、トランスから電極先端ま
での導電材料の電気抵抗ならびに接触抵抗による抵抗損
が大きくなるためである。電力ロス低減のために、通電
経路を短くしたり断面積を大きくしたり高導電性材料を
選択したり炉体の構造を変更したり様々な対策が講じら
れてきたが、これらの対策も限界状態にある。また、通
電経路はトランス、2次側母線(ブスバーとも呼ばれ
る)、可撓電線、支腕母線ならびに電極であり、これら
はその構造と機能により4カ所で接続されるため、各接
続部での接触抵抗は回避しがたい。接続部での電力ロス
は大きな比重を占める。またゆるみによる過熱は部材損
傷などの破局的な災害の原因にもなる。
電気炉を「従来炉」と、本発明による方式の電気炉を
「本炉」と呼ぶ)における性能上の問題点を以下に列記
する。 1)電力ロスが大きい 電気炉における主として抵抗損による電力ロスは全電気
量の約4[%]であるが、これは2次電流が数万[A]
といった大きな値であるため、トランスから電極先端ま
での導電材料の電気抵抗ならびに接触抵抗による抵抗損
が大きくなるためである。電力ロス低減のために、通電
経路を短くしたり断面積を大きくしたり高導電性材料を
選択したり炉体の構造を変更したり様々な対策が講じら
れてきたが、これらの対策も限界状態にある。また、通
電経路はトランス、2次側母線(ブスバーとも呼ばれ
る)、可撓電線、支腕母線ならびに電極であり、これら
はその構造と機能により4カ所で接続されるため、各接
続部での接触抵抗は回避しがたい。接続部での電力ロス
は大きな比重を占める。またゆるみによる過熱は部材損
傷などの破局的な災害の原因にもなる。
【0006】2)3相不平衡が大きい 従来炉では一般に、電気室内に設置された炉用トランス
から各導電材料を経由して電極に給電される経路が幾何
学的に不均等にならざるを得ない。電気的にはリアクタ
ンス成分の不均等が顕著である。これによる各相投入電
力量の不平衡率は8〜20[%]にもなる。この不平衡
は炉内の円周方向での原料の溶解速度の不均一や側壁耐
火物の不均一溶損を招来する。また各相電力不均一は電
力投入効率を悪化させ、電源系統の給電能力に制約をも
たらす。以上のことから、この不平衡を軽減するために
導体配置法に様々な方策が講じられてきたが、これらの
対策も限界状態に達している。
から各導電材料を経由して電極に給電される経路が幾何
学的に不均等にならざるを得ない。電気的にはリアクタ
ンス成分の不均等が顕著である。これによる各相投入電
力量の不平衡率は8〜20[%]にもなる。この不平衡
は炉内の円周方向での原料の溶解速度の不均一や側壁耐
火物の不均一溶損を招来する。また各相電力不均一は電
力投入効率を悪化させ、電源系統の給電能力に制約をも
たらす。以上のことから、この不平衡を軽減するために
導体配置法に様々な方策が講じられてきたが、これらの
対策も限界状態に達している。
【0007】3)電極の昇降応答速度が遅い 電気炉では主としてスクラップからなる原料が不定形で
あるため溶解過程でアーク長が変化しやすい。そのため
3相の各電極を独立に上下動させてアーク長を所定の値
になるよう制御することが必要である。従来炉では電極
支柱、電極支腕20と黒鉛電極7からなる「Πの字型
(ギリシャ文字の「パイ」の大文字)」の大型構造物を
一括して昇降させることになる。従って、急速に昇降す
ると電極が振動し、黒鉛電極は横方向の剪断応力が弱く
折損を招くため、応答速度を上げることができない。無
理して応答性を上げようとすると、系全体のハンチング
が生ずる。一般には、4〜6[m/min ]の緩慢な制御し
かできない。その結果、急速なアーク長変動があると、
電極の動きがこれに追随できなくなり、電流が激変し関
連の電源系統に過大なフリッカーを生じ、電源の品質を
劣化させる。時には短絡に至り、電気炉の操業続行が不
能になるため、生産性を阻害する。
あるため溶解過程でアーク長が変化しやすい。そのため
3相の各電極を独立に上下動させてアーク長を所定の値
になるよう制御することが必要である。従来炉では電極
支柱、電極支腕20と黒鉛電極7からなる「Πの字型
(ギリシャ文字の「パイ」の大文字)」の大型構造物を
一括して昇降させることになる。従って、急速に昇降す
ると電極が振動し、黒鉛電極は横方向の剪断応力が弱く
折損を招くため、応答速度を上げることができない。無
理して応答性を上げようとすると、系全体のハンチング
が生ずる。一般には、4〜6[m/min ]の緩慢な制御し
かできない。その結果、急速なアーク長変動があると、
電極の動きがこれに追随できなくなり、電流が激変し関
連の電源系統に過大なフリッカーを生じ、電源の品質を
劣化させる。時には短絡に至り、電気炉の操業続行が不
能になるため、生産性を阻害する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来炉における問題点を解決し、電力ロスが少なく、
3相の不平衡現象を解消し、電極昇降速度の応答性を早
め、建設設備コストの安価な3相交流電気炉を提供する
ことを目的とする。本発明の解決すべき課題は下記の項
目である。
な従来炉における問題点を解決し、電力ロスが少なく、
3相の不平衡現象を解消し、電極昇降速度の応答性を早
め、建設設備コストの安価な3相交流電気炉を提供する
ことを目的とする。本発明の解決すべき課題は下記の項
目である。
【0009】1)炉用トランス2次側の大電流導電経路
の長さならびに接続部数を最小限にし、その結果導電経
路における抵抗損を低減させ、材料の溶解に使われる電
力の投入電力に対する比率を従来炉よりも高めること。 2)炉用トランス2次側の導電経路の炉中心に対する完
全対称化を図ることにより、3相の各相インピーダンス
の均等化し、従来炉のような投入電力の不平衡を回避す
ること。 3)材料溶解中の崩れ込みなどによるアーク長の変動に
追随できるように電極の昇降速度を高め、その結果電源
系統のフリッカー発生を抑制すること。 4)以上の従来炉の課題を解決するに当たって、従来型
電気炉改造もしくは新設するときの費用が低額で実施で
きること。
の長さならびに接続部数を最小限にし、その結果導電経
路における抵抗損を低減させ、材料の溶解に使われる電
力の投入電力に対する比率を従来炉よりも高めること。 2)炉用トランス2次側の導電経路の炉中心に対する完
全対称化を図ることにより、3相の各相インピーダンス
の均等化し、従来炉のような投入電力の不平衡を回避す
ること。 3)材料溶解中の崩れ込みなどによるアーク長の変動に
追随できるように電極の昇降速度を高め、その結果電源
系統のフリッカー発生を抑制すること。 4)以上の従来炉の課題を解決するに当たって、従来型
電気炉改造もしくは新設するときの費用が低額で実施で
きること。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らによる従来の
電気炉の設計、製作、操業ならびに設備メンテナンスの
実績によると、上記の問題点の生起する根本が、電気炉
本体と併置して炉用トランスならびに関連の電気機器が
配置されている電気炉設備の構成にあることが分かっ
た。
電気炉の設計、製作、操業ならびに設備メンテナンスの
実績によると、上記の問題点の生起する根本が、電気炉
本体と併置して炉用トランスならびに関連の電気機器が
配置されている電気炉設備の構成にあることが分かっ
た。
【0011】前記の課題を解決する手段は、黒鉛電極の
後端に連接して延長電極を配置し、これを2次巻線とし
て構成する炉用トランスを配し、該トランスの上部で延
長電極を相互に短絡する集電短絡装置を配置する構造に
することである。
後端に連接して延長電極を配置し、これを2次巻線とし
て構成する炉用トランスを配し、該トランスの上部で延
長電極を相互に短絡する集電短絡装置を配置する構造に
することである。
【0012】炉用トランスの2次側巻線としても機能す
る延長電極は、黒鉛電極後端に連接され、非磁性構造用
鋼を機械的強度を確保するための芯管とし、その外に同
心の複数管からなる冷却流体(エアーもしくは水)往復
管路を有し、その外周に導電管を有するものである。黒
鉛電極とこれに連接された延長電極は全体としてストレ
ート型であるが、これを昇降させる必要があるため、延
長電極の後端にはラックが接続され、後に説明する「ラ
ック・ピニオン機構」によって、昇降ができるようにす
る必要があり、機構の種類はどのような方法であれ、本
発明の電気炉を構成する上で不可欠である。
る延長電極は、黒鉛電極後端に連接され、非磁性構造用
鋼を機械的強度を確保するための芯管とし、その外に同
心の複数管からなる冷却流体(エアーもしくは水)往復
管路を有し、その外周に導電管を有するものである。黒
鉛電極とこれに連接された延長電極は全体としてストレ
ート型であるが、これを昇降させる必要があるため、延
長電極の後端にはラックが接続され、後に説明する「ラ
ック・ピニオン機構」によって、昇降ができるようにす
る必要があり、機構の種類はどのような方法であれ、本
発明の電気炉を構成する上で不可欠である。
【0013】また集電短絡装置は、炉用トランスの上部
に設置されて各相を短絡することにより、アーク電流の
閉ループを形成することができる。短絡部での短絡の信
頼性を確保し、ここでの抵抗損の発生を避けるために
は、たとえばブラシと電刷子からなる不完全な接触機構
を使用することは得策ではないため、ここでは後記する
ような集電短絡装置を考案した。集電短絡装置は電極の
昇降につれて昇降する必要があるため、昇降装置が必要
である。アーク長を一定に保つためには各相毎の位置関
係のフレキシビリティを確保する必要がある。このよう
な昇降機構が上記の本発明の電極昇降機構でバッチ炉の
ときには不可欠である。
に設置されて各相を短絡することにより、アーク電流の
閉ループを形成することができる。短絡部での短絡の信
頼性を確保し、ここでの抵抗損の発生を避けるために
は、たとえばブラシと電刷子からなる不完全な接触機構
を使用することは得策ではないため、ここでは後記する
ような集電短絡装置を考案した。集電短絡装置は電極の
昇降につれて昇降する必要があるため、昇降装置が必要
である。アーク長を一定に保つためには各相毎の位置関
係のフレキシビリティを確保する必要がある。このよう
な昇降機構が上記の本発明の電極昇降機構でバッチ炉の
ときには不可欠である。
【0014】各相毎に黒鉛電極後端に連接して延長電極
を配置し、この延長電極そのものを炉用トランスの2次
側巻線として機能させるようにすれば、炉用トランス2
次側巻線が不要になり、また炉本体の上部に隣接して炉
用トランスが設置できるために、従来炉のようなブスバ
ー、可撓電線、支腕母線が不要になり、通電経路長を短
くでき、また種類の異なる導電経路部材の数が減ること
により接続箇所数を低減することができる。その結果、
電力ロスを極限まで低下させることができる。
を配置し、この延長電極そのものを炉用トランスの2次
側巻線として機能させるようにすれば、炉用トランス2
次側巻線が不要になり、また炉本体の上部に隣接して炉
用トランスが設置できるために、従来炉のようなブスバ
ー、可撓電線、支腕母線が不要になり、通電経路長を短
くでき、また種類の異なる導電経路部材の数が減ること
により接続箇所数を低減することができる。その結果、
電力ロスを極限まで低下させることができる。
【0015】また、従来炉のように電気炉本体と炉用ト
ランスを併置する方法では、導電経路を幾何学的に均等
化することが不可能であったが、上記のように炉用トラ
ンスを黒鉛電極上部に配置することにより3相各相の幾
何学的配置を電気炉周方向で対称化することが可能にな
る。その結果、電気的平衡化がはかれ3相の投入電力の
不平衡が解消できる。
ランスを併置する方法では、導電経路を幾何学的に均等
化することが不可能であったが、上記のように炉用トラ
ンスを黒鉛電極上部に配置することにより3相各相の幾
何学的配置を電気炉周方向で対称化することが可能にな
る。その結果、電気的平衡化がはかれ3相の投入電力の
不平衡が解消できる。
【0016】更に、従来の電極昇降装置のごとき「Πの
字型」配置を避け、「ストレート型」にすることにより
電極昇降時の横振れを排することができる。また、導電
経路部材の総量が減少することと、ストレート型の効果
により、電極昇降速度の応答性が高められる。その結
果、急激なアーク長の変動に電極の昇降が追随できるこ
とになり、アーク長が従来よりも一定に保たれ、アーク
電流値の変動が小さくなり、フリッカーを低減すること
が可能になる。
字型」配置を避け、「ストレート型」にすることにより
電極昇降時の横振れを排することができる。また、導電
経路部材の総量が減少することと、ストレート型の効果
により、電極昇降速度の応答性が高められる。その結
果、急激なアーク長の変動に電極の昇降が追随できるこ
とになり、アーク長が従来よりも一定に保たれ、アーク
電流値の変動が小さくなり、フリッカーを低減すること
が可能になる。
【0017】従来炉のフリッカー対策として、直流電気
炉に改造する方法もあり、そのときフリッカーが従来よ
り格段に低下することも公知であるが、改造であれ、新
設であれ、交流電気炉と直流電気炉とでは炉本体ならび
に電源系統が大いに異なるため、多額の設備投資を要す
る。ところが上記のような本発明による電気炉に改造す
る場合は、電気炉本体部分にはほとんど改造が不要で従
来の技術的遺産が継承できる。
炉に改造する方法もあり、そのときフリッカーが従来よ
り格段に低下することも公知であるが、改造であれ、新
設であれ、交流電気炉と直流電気炉とでは炉本体ならび
に電源系統が大いに異なるため、多額の設備投資を要す
る。ところが上記のような本発明による電気炉に改造す
る場合は、電気炉本体部分にはほとんど改造が不要で従
来の技術的遺産が継承できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本炉の主要構成部と各部の機能の
概略を図2にて説明する。図2において、可変電圧トラ
ンス21は炉用トランス1次巻線に給電する電圧を変化
させるためのトランスで、1次側特別高圧線22は開閉
器を経て特別高圧の電源系統に接続される。2次側特別
高圧線23は炉用トランス24の1次側巻線に接続され
る。炉用トランス24は、黒鉛電極27の上部に連接し
た延長電極の水冷導電管部26を2次巻線として構成す
る巻き鉄心型トランスで、2次側巻線数が「1」の3相
トランスである。炉用トランス24の上部には集電短絡
装置27が設置されている。黒鉛電極ならびに炉体のそ
の他の部分は従来の電気炉とほぼ同様である。
概略を図2にて説明する。図2において、可変電圧トラ
ンス21は炉用トランス1次巻線に給電する電圧を変化
させるためのトランスで、1次側特別高圧線22は開閉
器を経て特別高圧の電源系統に接続される。2次側特別
高圧線23は炉用トランス24の1次側巻線に接続され
る。炉用トランス24は、黒鉛電極27の上部に連接し
た延長電極の水冷導電管部26を2次巻線として構成す
る巻き鉄心型トランスで、2次側巻線数が「1」の3相
トランスである。炉用トランス24の上部には集電短絡
装置27が設置されている。黒鉛電極ならびに炉体のそ
の他の部分は従来の電気炉とほぼ同様である。
【0019】炉用トランス24は第4フロアー28に固
定して設置されており、集電短絡装置27は炉内の溶解
状況や炉の操業状態に応じて昇降可能になっている。延
長電極水冷導電管部26の上方に連接したラック部29
と第5フロアー30に設置された電極昇降駆動装置31
のピニオン部とからなる「ラック・ピニオン機構」によ
り、大振幅の低速モードと小振幅の高速モードの合成モ
ードで電極27の昇降が行われる。
定して設置されており、集電短絡装置27は炉内の溶解
状況や炉の操業状態に応じて昇降可能になっている。延
長電極水冷導電管部26の上方に連接したラック部29
と第5フロアー30に設置された電極昇降駆動装置31
のピニオン部とからなる「ラック・ピニオン機構」によ
り、大振幅の低速モードと小振幅の高速モードの合成モ
ードで電極27の昇降が行われる。
【0020】また、集電短絡部は後述するように電極側
集電リングと半固定側集電リングと3個の半固定側集電
リングを互いに短絡する短絡ブロックからなる集電短絡
装置ならびにこれらを結ぶフレキシブル導線部とからな
り(以降は集電短絡装置とは半固定側集電リングと短絡
ブロック側とする)、第4フロアー28に設置された集
電短絡装置昇降駆動装置32にてガイド軸と集電短絡装
置の設置台の「ボルト・ナット機構」により低速での昇
降が可能になっている。
集電リングと半固定側集電リングと3個の半固定側集電
リングを互いに短絡する短絡ブロックからなる集電短絡
装置ならびにこれらを結ぶフレキシブル導線部とからな
り(以降は集電短絡装置とは半固定側集電リングと短絡
ブロック側とする)、第4フロアー28に設置された集
電短絡装置昇降駆動装置32にてガイド軸と集電短絡装
置の設置台の「ボルト・ナット機構」により低速での昇
降が可能になっている。
【0021】低速モードは溶解初期から溶解末期までの
緩やかな電極の下降に、また溶解終了後に炉を傾動させ
たり材料を挿入するために電極を上昇させるときの動作
モードで、従来の電気炉と同様に緩慢な動作モードであ
る。高速モードは溶解中の急速なアーク長変動に追従し
て電極を上下動させるモードである。
緩やかな電極の下降に、また溶解終了後に炉を傾動させ
たり材料を挿入するために電極を上昇させるときの動作
モードで、従来の電気炉と同様に緩慢な動作モードであ
る。高速モードは溶解中の急速なアーク長変動に追従し
て電極を上下動させるモードである。
【0022】実施例では炉用トランスを固定としたが、
両者ともボルト・ナット機構にて昇降させることもでき
る。図中には電圧、電流の各検出器等センサー類、炉体
の水冷給排水管等のユーティリティ補給路は図示を省略
した。また、黒鉛電極の消耗に応じて、継ぎ足しをする
ための機構や黒鉛電極の保温機構も有するが、図中では
第3フロアー33と第4フロアー28の間に、これらを
破線枠34で示し図示は省略した。また、図2上方の補
助図にてR、S、T3相の電極位置とこれらの間にある
3本のガイド軸の配置を示した。
両者ともボルト・ナット機構にて昇降させることもでき
る。図中には電圧、電流の各検出器等センサー類、炉体
の水冷給排水管等のユーティリティ補給路は図示を省略
した。また、黒鉛電極の消耗に応じて、継ぎ足しをする
ための機構や黒鉛電極の保温機構も有するが、図中では
第3フロアー33と第4フロアー28の間に、これらを
破線枠34で示し図示は省略した。また、図2上方の補
助図にてR、S、T3相の電極位置とこれらの間にある
3本のガイド軸の配置を示した。
【0023】炉の大略構成は従来炉が平面配置的である
のに対して、本炉は垂直配置を特徴とする。次に、本発
明のポイントになるトランス、集電短絡装置ならびに延
長電極について、またこれらの昇降駆動装置について本
発明者らの実施例に基づいて説明する。
のに対して、本炉は垂直配置を特徴とする。次に、本発
明のポイントになるトランス、集電短絡装置ならびに延
長電極について、またこれらの昇降駆動装置について本
発明者らの実施例に基づいて説明する。
【0024】対象の炉は炉殻内径6,100[mm]、従
来方式での電源容量25,000[kVA ]、公称能力6
0[ton ]、副原料等が追加挿入されるため実生産量が
1チャージ当たり80[ton ]の既設炉を改造すること
によって対応した。黒鉛電極の径は20[inch](50
8[mm])で電極間距離は1,350[mm](電極サー
クル径は1,560[mm])で、従来の改造前の仕様を
踏襲した。
来方式での電源容量25,000[kVA ]、公称能力6
0[ton ]、副原料等が追加挿入されるため実生産量が
1チャージ当たり80[ton ]の既設炉を改造すること
によって対応した。黒鉛電極の径は20[inch](50
8[mm])で電極間距離は1,350[mm](電極サー
クル径は1,560[mm])で、従来の改造前の仕様を
踏襲した。
【0025】図3、図4には上記した炉用トランスの1
相分の縦方向の断面図および3相分の横方向の断面図を
示す。1次巻き線はΔ(デルタ)結線、2次巻き線はY
(スター)結線とした。1相分は大略中空円柱形状で、
外径約1,300[mm]、高さ約2,600[mm]であ
る。鉄心部は冷却し易くするのと材料調達ならびに製作
の容易さを考慮して5段に分割されており、高磁束密
度、低鉄損の電磁鋼板を使用した巻き鉄心型で、1段分
の高さは450[mm]である。トランスの容量、2次電
圧は従来形式の改造前の仕様を踏襲し、それぞれ容量2
5[MVA ]、最大線間電圧460[V]、定格線間電圧
380[V]とした。線間電圧に対応する相電圧はそれ
ぞれ最大266[V]、定格219[V]である。トラ
ンスの1次側供給電圧は従来は22[kV]であったが、
本方式では66[kV]からの受電に変更した。定格電圧
における線電流は定格で38[kA]、最大を48[kA]
とした。鉄心と鎖交して巻かれる1次巻線の巻線数は1
73で、最大電流密度を余裕をみて2.5[A/mm2 ]に
抑え、断面積が127[mm2 ]の絶縁被覆角導線を使用
した。分割鉄心の間には周方向に断続してスペーサーを
挿入し、絶縁油の浸透が容易な構造とした。
相分の縦方向の断面図および3相分の横方向の断面図を
示す。1次巻き線はΔ(デルタ)結線、2次巻き線はY
(スター)結線とした。1相分は大略中空円柱形状で、
外径約1,300[mm]、高さ約2,600[mm]であ
る。鉄心部は冷却し易くするのと材料調達ならびに製作
の容易さを考慮して5段に分割されており、高磁束密
度、低鉄損の電磁鋼板を使用した巻き鉄心型で、1段分
の高さは450[mm]である。トランスの容量、2次電
圧は従来形式の改造前の仕様を踏襲し、それぞれ容量2
5[MVA ]、最大線間電圧460[V]、定格線間電圧
380[V]とした。線間電圧に対応する相電圧はそれ
ぞれ最大266[V]、定格219[V]である。トラ
ンスの1次側供給電圧は従来は22[kV]であったが、
本方式では66[kV]からの受電に変更した。定格電圧
における線電流は定格で38[kA]、最大を48[kA]
とした。鉄心と鎖交して巻かれる1次巻線の巻線数は1
73で、最大電流密度を余裕をみて2.5[A/mm2 ]に
抑え、断面積が127[mm2 ]の絶縁被覆角導線を使用
した。分割鉄心の間には周方向に断続してスペーサーを
挿入し、絶縁油の浸透が容易な構造とした。
【0026】図3、図4にそれぞれトランスの2次巻線
として機能する延長水冷導電管部26ならびに寸法対比
のために黒鉛電極27を破線で図示した。図4には断面
の部分拡大図を示した。トランスの中心方向から、2次
巻線として作用する延長電極26、トランス−延長電極
間の空隙ギャップ37、トランス1相分の内枠38、1
次巻線ならびに鉄心を冷却し枠間との絶縁性を確保する
ための絶縁油層39、1次巻線内巻層40、鉄心と1次
巻き線間の絶縁層41、珪素鋼板を巻いて所定の磁路面
積を確保する鉄心層42、鉄心と1次巻線外巻層間の絶
縁層43、1次巻線外巻層44、絶縁油層39、1相分
外枠46、トランス全体の外枠47の順になっている。
として機能する延長水冷導電管部26ならびに寸法対比
のために黒鉛電極27を破線で図示した。図4には断面
の部分拡大図を示した。トランスの中心方向から、2次
巻線として作用する延長電極26、トランス−延長電極
間の空隙ギャップ37、トランス1相分の内枠38、1
次巻線ならびに鉄心を冷却し枠間との絶縁性を確保する
ための絶縁油層39、1次巻線内巻層40、鉄心と1次
巻き線間の絶縁層41、珪素鋼板を巻いて所定の磁路面
積を確保する鉄心層42、鉄心と1次巻線外巻層間の絶
縁層43、1次巻線外巻層44、絶縁油層39、1相分
外枠46、トランス全体の外枠47の順になっている。
【0027】図5、図6には集電短絡部の縦方向断面図
ならびに3相分の横方向の断面図を示した。集電短絡装
置部は、電極側集電リング48と半固定側集電リング4
9、短絡ブロック50とからなる集電短絡装置ならびに
これらを結ぶフレキシブル平導線51とから構成されて
いる。集電短絡装置はその設置台とともに操業状態に合
わせて緩やかに上下に昇降される。電極側集電リング4
8はフレキシブル平導線51の固定ならびに電位レベル
を等位化するイコライザーの役割をしている。フレキシ
ブル平導線は集電短絡装置が電極に比較して相対的に低
速で昇降動作するため、これにより生じる変位の差分を
吸収するための役割を果たしている。複数本のフレキシ
ブル平導線51からの電流は半固定側集電リング49に
接続される。この集電リングも電極側と同様の役割を果
たしている。3個のリングの中心と各相リング間の計4
個の短絡ブロック50は、3相の電流を相互に短絡する
役割を果たしている。フレキシブル平導線51は両集電
リング間を橋絡するもので、各相とも2段の計24本の
フレキシブル平導線からなっている。
ならびに3相分の横方向の断面図を示した。集電短絡装
置部は、電極側集電リング48と半固定側集電リング4
9、短絡ブロック50とからなる集電短絡装置ならびに
これらを結ぶフレキシブル平導線51とから構成されて
いる。集電短絡装置はその設置台とともに操業状態に合
わせて緩やかに上下に昇降される。電極側集電リング4
8はフレキシブル平導線51の固定ならびに電位レベル
を等位化するイコライザーの役割をしている。フレキシ
ブル平導線は集電短絡装置が電極に比較して相対的に低
速で昇降動作するため、これにより生じる変位の差分を
吸収するための役割を果たしている。複数本のフレキシ
ブル平導線51からの電流は半固定側集電リング49に
接続される。この集電リングも電極側と同様の役割を果
たしている。3個のリングの中心と各相リング間の計4
個の短絡ブロック50は、3相の電流を相互に短絡する
役割を果たしている。フレキシブル平導線51は両集電
リング間を橋絡するもので、各相とも2段の計24本の
フレキシブル平導線からなっている。
【0028】図6(b)にフレキシブル平導線の取付説
明用補助図を示した。両端はそれぞれ3本の取付ボルト
52で集電リングに接続されている。フレキシブル平導
線は断面積が約240[mm2 ]の可撓性の優れた平型の
網より線を使用した。最大電流密度は約8.3[A/m
m2 ]である。半固定側集電リング49は平導線の固定
台の下に冷却水管53を装備しており、冷却されてい
る。段数を2段に抑えたのはメンテナンスが容易になる
ように配慮したからである。電極は炉の操業中に溶解状
況に応じて上下に動くため、この動き代を充分に余裕を
みて±300[mm]とした。図6(c)の移動代説明用
補助図に電極上昇上限のときと下降下限のときの電極側
を破線で示し、その位置関係とフレキシブル平導線の撓
みの様子を図示した。
明用補助図を示した。両端はそれぞれ3本の取付ボルト
52で集電リングに接続されている。フレキシブル平導
線は断面積が約240[mm2 ]の可撓性の優れた平型の
網より線を使用した。最大電流密度は約8.3[A/m
m2 ]である。半固定側集電リング49は平導線の固定
台の下に冷却水管53を装備しており、冷却されてい
る。段数を2段に抑えたのはメンテナンスが容易になる
ように配慮したからである。電極は炉の操業中に溶解状
況に応じて上下に動くため、この動き代を充分に余裕を
みて±300[mm]とした。図6(c)の移動代説明用
補助図に電極上昇上限のときと下降下限のときの電極側
を破線で示し、その位置関係とフレキシブル平導線の撓
みの様子を図示した。
【0029】トランスと集電短絡装置の全体の寸法は外
枠の大きさがほぼ同一寸法となるように配慮した。集電
短絡装置の高さはフレキシブル導線部を含めて約150
0[mm]である。ここでは上記のように集電短絡装置を
用いたが、小容量の電気炉でアーク電流が小さいときに
は同期電動機に使われているごときブラシ方式を適用す
ることもできる。ここでは接触の信頼性確保と接触抵抗
極小化のために上記の方式を採用した。
枠の大きさがほぼ同一寸法となるように配慮した。集電
短絡装置の高さはフレキシブル導線部を含めて約150
0[mm]である。ここでは上記のように集電短絡装置を
用いたが、小容量の電気炉でアーク電流が小さいときに
は同期電動機に使われているごときブラシ方式を適用す
ることもできる。ここでは接触の信頼性確保と接触抵抗
極小化のために上記の方式を採用した。
【0030】図7〜図9に延長電極の構造を示す。図7
は電極1相分の全体図、図8にはジョイント部等の外観
図、図9には主要部の断面図を示した。図7の(A)は
電極最下降時の、図7の(B)は電極最上昇時のフロア
ーとのそれぞれ位置関係を示す図である。黒鉛電極は通
常のポールをニップルで接続して使用するもので、ポー
ルを最大4本まで接続可能とした。1本当たりポール長
は1,500[mm]で、黒鉛電極長さは最長で6,00
0[mm]であり、延長電極側の第1ジョイントで接続さ
れる。延長電極は水冷導電管部とラック部に分かれ、こ
の間は第2ジョイントで接続されている。炉用トランス
と集電短絡装置の位置を破線のブロックで図示した。ま
た、上方から見た電極の配置を右側の補助図に示した。
集電短絡装置の部分には電極側集電リングが取り付けら
れている。第2ジョイントには冷却水の入口と出口があ
り、ここから水冷導電管部に冷却水が供給される。電極
上端には電極の下降を防ぐためのブロックが付いてい
る。図7中の移動代は操業状態に応じて電極が上下動す
るためのマージンで実施例では5,400[mm]とし
た。黒鉛電極を接続した状態での電極の全長は最長で約
26[m]である。
は電極1相分の全体図、図8にはジョイント部等の外観
図、図9には主要部の断面図を示した。図7の(A)は
電極最下降時の、図7の(B)は電極最上昇時のフロア
ーとのそれぞれ位置関係を示す図である。黒鉛電極は通
常のポールをニップルで接続して使用するもので、ポー
ルを最大4本まで接続可能とした。1本当たりポール長
は1,500[mm]で、黒鉛電極長さは最長で6,00
0[mm]であり、延長電極側の第1ジョイントで接続さ
れる。延長電極は水冷導電管部とラック部に分かれ、こ
の間は第2ジョイントで接続されている。炉用トランス
と集電短絡装置の位置を破線のブロックで図示した。ま
た、上方から見た電極の配置を右側の補助図に示した。
集電短絡装置の部分には電極側集電リングが取り付けら
れている。第2ジョイントには冷却水の入口と出口があ
り、ここから水冷導電管部に冷却水が供給される。電極
上端には電極の下降を防ぐためのブロックが付いてい
る。図7中の移動代は操業状態に応じて電極が上下動す
るためのマージンで実施例では5,400[mm]とし
た。黒鉛電極を接続した状態での電極の全長は最長で約
26[m]である。
【0031】図8にはジョイント部と上端ブロックの外
観図をその前後も含めて示した。図8(a)の第1ジョ
イントは黒鉛電極と水冷導電管部とを接続するもので、
黒鉛電極と電極ニップルで接続するための黒鉛電極接合
ブロック、冷却水の往復路の折り返し点になる水冷導電
管下端ブロック、これらをつなぐ第1カップリングとか
らなる。
観図をその前後も含めて示した。図8(a)の第1ジョ
イントは黒鉛電極と水冷導電管部とを接続するもので、
黒鉛電極と電極ニップルで接続するための黒鉛電極接合
ブロック、冷却水の往復路の折り返し点になる水冷導電
管下端ブロック、これらをつなぐ第1カップリングとか
らなる。
【0032】図8(b)の第2ジョイントは水冷導電管
部とラック部とを接続するもので、冷却水の入出口をも
つ水冷導電管上端ブロック、ラック部の下端に付いてい
るラック下端ブロック、ならびにこれらを接続する第2
カップリングとからなる。図8(c)はラック上端ブロ
ックである。
部とラック部とを接続するもので、冷却水の入出口をも
つ水冷導電管上端ブロック、ラック部の下端に付いてい
るラック下端ブロック、ならびにこれらを接続する第2
カップリングとからなる。図8(c)はラック上端ブロ
ックである。
【0033】図9には図8の主要部の断面図を示す。図
9(a)は図8(a)中の断面A−A′あり、断面は中
心から空隙、重量物を支持するための構造物としての延
長電極芯管54、冷却水往路の内側の冷却水路内管5
5、電極上方から下方に向かって流れる冷却水往路56
ならびにその中に周方向に配置され支持梁として機能す
る冷却水往路仕切板57、冷却水往復路の仕切である冷
却水路仕切管58、往路と同様の仕切板59を持つ冷却
水復路60、導電管内管61とアーク電流でありかつ炉
用トランス2次電流である大電流を通電させる主導電管
62とからなる複層管である。主導電管と導電管内管は
軽量で高導電性の材料を用いた。ここではAl−Mg−
Si系の電力母線用として使用されているアルミ合金パ
イプを用いた。その他の部分の材料は非磁性の構造用ス
テンレス鋼を用いた。図9(b)は図8(b)中の断面
B−B′であり、A−A′断面と似た構造で、冷却水の
入口として冷却水入口管63ならびにその先に冷却水入
口フレキシブル管64が接続され、同様に冷却水出口管
65ならびにその先に冷却水出口フレキシブル管66が
接続されている。図9(c)は図8(c)の断面C−
C′を表し、後述する電極昇降のためのラック・ピニオ
ン機構のラック部で両歯ラックになっている。材料は構
造用普通鋼を用いた。
9(a)は図8(a)中の断面A−A′あり、断面は中
心から空隙、重量物を支持するための構造物としての延
長電極芯管54、冷却水往路の内側の冷却水路内管5
5、電極上方から下方に向かって流れる冷却水往路56
ならびにその中に周方向に配置され支持梁として機能す
る冷却水往路仕切板57、冷却水往復路の仕切である冷
却水路仕切管58、往路と同様の仕切板59を持つ冷却
水復路60、導電管内管61とアーク電流でありかつ炉
用トランス2次電流である大電流を通電させる主導電管
62とからなる複層管である。主導電管と導電管内管は
軽量で高導電性の材料を用いた。ここではAl−Mg−
Si系の電力母線用として使用されているアルミ合金パ
イプを用いた。その他の部分の材料は非磁性の構造用ス
テンレス鋼を用いた。図9(b)は図8(b)中の断面
B−B′であり、A−A′断面と似た構造で、冷却水の
入口として冷却水入口管63ならびにその先に冷却水入
口フレキシブル管64が接続され、同様に冷却水出口管
65ならびにその先に冷却水出口フレキシブル管66が
接続されている。図9(c)は図8(c)の断面C−
C′を表し、後述する電極昇降のためのラック・ピニオ
ン機構のラック部で両歯ラックになっている。材料は構
造用普通鋼を用いた。
【0034】図10は第5フロアー30に設置された電
極昇降制御機構を説明する図である。図10(a)には
両歯ラック67と2つのピニオン68からなるラック・
ピニオン機構を図示し、図10(b)にはその駆動系を
含めて図示した。第5フロアー30からは絶縁ベース6
9を介して電気的に絶縁されている。電極上端ブロック
70とラック・ピニオン外枠71の上部のストッパー7
2とで電極の降下を防ぐ構造になっている。ピニオン6
7はカップリング73、減速機74を介してACサーボ
モータ75で駆動されている。モータには停止時の状態
維持もしくは非常停止用に電磁ブレーキ76が連接され
ている。モータの容量は電極1本分の総重量である約6
[ton ]を最大昇降速度1,000[mm/sec]で動かす
ために300[kW]、定格速度900[rpm ]のものを
用いた。ピニオンのピッチ円径は690[mm]、減速機
の減速比は32.49である。
極昇降制御機構を説明する図である。図10(a)には
両歯ラック67と2つのピニオン68からなるラック・
ピニオン機構を図示し、図10(b)にはその駆動系を
含めて図示した。第5フロアー30からは絶縁ベース6
9を介して電気的に絶縁されている。電極上端ブロック
70とラック・ピニオン外枠71の上部のストッパー7
2とで電極の降下を防ぐ構造になっている。ピニオン6
7はカップリング73、減速機74を介してACサーボ
モータ75で駆動されている。モータには停止時の状態
維持もしくは非常停止用に電磁ブレーキ76が連接され
ている。モータの容量は電極1本分の総重量である約6
[ton ]を最大昇降速度1,000[mm/sec]で動かす
ために300[kW]、定格速度900[rpm ]のものを
用いた。ピニオンのピッチ円径は690[mm]、減速機
の減速比は32.49である。
【0035】図11は第4フロアー28に設置された集
電短絡装置昇降駆動機構を説明する図である。集電リン
グと短絡ブロックからなる部分は集電リング設置台79
に絶縁ベース80を介して設置されている。設置台79
の外周で、電極中心から等距離の3カ所に設置台ナット
部81があり、このナットとガイド軸ボルト部82によ
って「ボルト・ナット機構」が構成され、設置台79が
上下動する。ガイド軸83下端にはかさ歯車84があ
り、駆動系側のかさ歯車85とによってガイド軸を回転
させる。駆動系側かさ歯車85はカップリング86、減
速機87を介してACサーボモータ88によって駆動さ
れている。ガイド軸ボルトネジ部は角ネジで動作有効径
は110[mm]、ネジのリードは40[mm]で、ガイド
軸の回転速度は最大で150[rpm ]である。ACサー
ボモータの容量は15[kW]、定格速度は900[rpm
]、減速機の減速比は5.97である。RS間、ST
間、TS間の各昇降駆動系はモータ制御系により同期運
転されている。
電短絡装置昇降駆動機構を説明する図である。集電リン
グと短絡ブロックからなる部分は集電リング設置台79
に絶縁ベース80を介して設置されている。設置台79
の外周で、電極中心から等距離の3カ所に設置台ナット
部81があり、このナットとガイド軸ボルト部82によ
って「ボルト・ナット機構」が構成され、設置台79が
上下動する。ガイド軸83下端にはかさ歯車84があ
り、駆動系側のかさ歯車85とによってガイド軸を回転
させる。駆動系側かさ歯車85はカップリング86、減
速機87を介してACサーボモータ88によって駆動さ
れている。ガイド軸ボルトネジ部は角ネジで動作有効径
は110[mm]、ネジのリードは40[mm]で、ガイド
軸の回転速度は最大で150[rpm ]である。ACサー
ボモータの容量は15[kW]、定格速度は900[rpm
]、減速機の減速比は5.97である。RS間、ST
間、TS間の各昇降駆動系はモータ制御系により同期運
転されている。
【0036】上記の電極昇降装置の最大昇降速度は約
1,000[mm/sec]で従来炉の昇降速度の約10倍の
昇降速度が得られている。集電短絡装置の最大昇降速度
は約100[mm/sec]で従来炉の昇降速度とほぼ同程度
である。
1,000[mm/sec]で従来炉の昇降速度の約10倍の
昇降速度が得られている。集電短絡装置の最大昇降速度
は約100[mm/sec]で従来炉の昇降速度とほぼ同程度
である。
【0037】前記したように、集電短絡装置は出鋼のと
きや材料の溶解に伴って徐々に下降する緩慢な動きをす
る低速の昇降モードで動作する。一方、電極は集電短絡
装置の昇降速度と同じ低速モードで昇降しつつ、アーク
長変動に対応して急速に昇降する必要がある。このアー
ク長変動に追従するモードを高速昇降モードとする。通
常の材料溶解中は、実質的に低速モードと高速モードの
合成モードで動作する。
きや材料の溶解に伴って徐々に下降する緩慢な動きをす
る低速の昇降モードで動作する。一方、電極は集電短絡
装置の昇降速度と同じ低速モードで昇降しつつ、アーク
長変動に対応して急速に昇降する必要がある。このアー
ク長変動に追従するモードを高速昇降モードとする。通
常の材料溶解中は、実質的に低速モードと高速モードの
合成モードで動作する。
【0038】図12には電極ならびに集電短絡装置の昇
降制御ならびにこれらの制御系との関連が深いアーク電
圧制御系の構成ブロック図を示した。図には1相分を示
したが、従来の電気炉と同様にR、S、Tの各相の挙動
は密接に関連しており、各層間の整合性調整制御もなさ
れている。制御は制御用PLCでなされており、各種操
業条件設定値ならびにセンサー情報とから制御信号を演
算し、各駆動装置等に出力する。図にはセンサー情報と
して電極位置検出、集電短絡装置位置検出、電流検出な
らびに電圧検出情報のみを図示した。アーク電圧は材料
の溶解進行に伴って最適な設定アーク長が決定されるの
で、これに従って可変電圧トランスの出力電圧が制御さ
れ、従来炉と同一のロジックでなされる。
降制御ならびにこれらの制御系との関連が深いアーク電
圧制御系の構成ブロック図を示した。図には1相分を示
したが、従来の電気炉と同様にR、S、Tの各相の挙動
は密接に関連しており、各層間の整合性調整制御もなさ
れている。制御は制御用PLCでなされており、各種操
業条件設定値ならびにセンサー情報とから制御信号を演
算し、各駆動装置等に出力する。図にはセンサー情報と
して電極位置検出、集電短絡装置位置検出、電流検出な
らびに電圧検出情報のみを図示した。アーク電圧は材料
の溶解進行に伴って最適な設定アーク長が決定されるの
で、これに従って可変電圧トランスの出力電圧が制御さ
れ、従来炉と同一のロジックでなされる。
【0039】アーク電流は実アーク長の変動によって変
動するため、これを投入電力量から計算される所定の値
に保つために、電極を昇降させる。電圧、電流信号は高
調波を含む交流信号であるため、検波・平滑化回路にて
実効値に変換される。その後に制御困難な高速変動分が
超高速変動分除去回路にて除去され、制御装置にフィー
ドバック信号として入力される。集電短絡装置制御系に
は、更に低速変動分抽出回路にて、炉内での材料の溶解
進行につれて緩やかに変動する成分が抽出され入力され
る。溶解進行中の通常操業状態では集電短絡装置の位置
がこれによって先に説明した低速モードでフィードバッ
ク制御される。電極昇降駆動制御系には低速を含むより
速い電流変動実績が入力され、設定電流値を維持するよ
うにフィードバック制御が実施される。この結果、低速
領域を含む高速の電極昇降制御が実現される。電極昇降
駆動制御回路においては、先の低速モード成分を差し引
いた変動成分を高速変動成分とし、両モードを足し併せ
た成分が制御出力として出力される。低速モードは材料
装入時や出鋼時の大振幅の電極昇降も兼ねるため、両モ
ードを分離して扱うようにした。
動するため、これを投入電力量から計算される所定の値
に保つために、電極を昇降させる。電圧、電流信号は高
調波を含む交流信号であるため、検波・平滑化回路にて
実効値に変換される。その後に制御困難な高速変動分が
超高速変動分除去回路にて除去され、制御装置にフィー
ドバック信号として入力される。集電短絡装置制御系に
は、更に低速変動分抽出回路にて、炉内での材料の溶解
進行につれて緩やかに変動する成分が抽出され入力され
る。溶解進行中の通常操業状態では集電短絡装置の位置
がこれによって先に説明した低速モードでフィードバッ
ク制御される。電極昇降駆動制御系には低速を含むより
速い電流変動実績が入力され、設定電流値を維持するよ
うにフィードバック制御が実施される。この結果、低速
領域を含む高速の電極昇降制御が実現される。電極昇降
駆動制御回路においては、先の低速モード成分を差し引
いた変動成分を高速変動成分とし、両モードを足し併せ
た成分が制御出力として出力される。低速モードは材料
装入時や出鋼時の大振幅の電極昇降も兼ねるため、両モ
ードを分離して扱うようにした。
【0040】以上説明した低速モードの動作速度は10
0[mm/sec]以下、高速モードのそれは100〜1,0
00[mm/sec]である。高速モードでは従来の電気炉で
は追従不能であった、例えば、大型の材料の炉内での崩
れ込みによるアーク長の急激な変動に対処することがで
きなかったが、本炉では従来の10倍の電極昇降の応答
速度が達成できたことによりこれが可能になった。従来
炉では構造的に応答性を高めることができず、無理に制
御系で応答性の向上を図ろうとするとハンチングするこ
とがあった。以上に本炉の特徴である炉用トランス、集
電短絡装置、延長電極ならびにその動作について実施例
を含めて詳述した。
0[mm/sec]以下、高速モードのそれは100〜1,0
00[mm/sec]である。高速モードでは従来の電気炉で
は追従不能であった、例えば、大型の材料の炉内での崩
れ込みによるアーク長の急激な変動に対処することがで
きなかったが、本炉では従来の10倍の電極昇降の応答
速度が達成できたことによりこれが可能になった。従来
炉では構造的に応答性を高めることができず、無理に制
御系で応答性の向上を図ろうとするとハンチングするこ
とがあった。以上に本炉の特徴である炉用トランス、集
電短絡装置、延長電極ならびにその動作について実施例
を含めて詳述した。
【0041】
【発明の効果】上記の電気炉を実現するために既設の電
気炉を改造し、本発明による部分を改造した結果、以下
に記述する効果が得られた。まず、電力ロス低減化効果
について、従来からの静特性を用いる方法に準じて、改
造前の従来タイプの炉と本発明による電気炉についてそ
れぞれ解析結果を示す。解析の前提となる電気炉の電気
的等価回路を従来炉について図13に、本炉について図
14に示す。図13(a)、図14(a)は3相の等価
回路を、図13(b)、14(b)はアーク電流通電部
の部材毎に3相の平均値として1相分を表した詳細な等
価回路を示した。
気炉を改造し、本発明による部分を改造した結果、以下
に記述する効果が得られた。まず、電力ロス低減化効果
について、従来からの静特性を用いる方法に準じて、改
造前の従来タイプの炉と本発明による電気炉についてそ
れぞれ解析結果を示す。解析の前提となる電気炉の電気
的等価回路を従来炉について図13に、本炉について図
14に示す。図13(a)、図14(a)は3相の等価
回路を、図13(b)、14(b)はアーク電流通電部
の部材毎に3相の平均値として1相分を表した詳細な等
価回路を示した。
【0042】図中V0 は炉用トランスの2次側線間電
圧、VS は相電圧である。3相が平衡状態にあると仮定
すると、VS =V0 /sqr(3)の関係にある。ZCR、
ZCS、ZCTはR、S、T相のそれぞれ回路インピーダン
ス、RAR、RAS、RATは各相のアーク抵抗である。アー
クのリアクタンスは極小のため無視した。IR 、IS 、
ITは各相電流である。静特性解析においては各相の平
均回路定数を用いて3相が平衡状態であるとして扱い解
析するため、平均値を用いて1相分の回路インピーダン
スの構成をそれぞれ示した。図13(b)の従来炉では
回路インピーダンスZC =RC +jXC は、炉用トラン
スのインピーダンスZT =RT +jXT 、2次側母線の
インピーダンスZB =RB +jXB 、可撓電線のインピ
ーダンスZF =RF +jXF 、支腕母線のインピーダン
スZS =RS +jXS 、黒鉛電極のインピーダンスZK
=RK +jXK ならびに各部の接触抵抗ならびに構造物
の誘導等によるインピーダンスZI =RI +jXI から
構成される。
圧、VS は相電圧である。3相が平衡状態にあると仮定
すると、VS =V0 /sqr(3)の関係にある。ZCR、
ZCS、ZCTはR、S、T相のそれぞれ回路インピーダン
ス、RAR、RAS、RATは各相のアーク抵抗である。アー
クのリアクタンスは極小のため無視した。IR 、IS 、
ITは各相電流である。静特性解析においては各相の平
均回路定数を用いて3相が平衡状態であるとして扱い解
析するため、平均値を用いて1相分の回路インピーダン
スの構成をそれぞれ示した。図13(b)の従来炉では
回路インピーダンスZC =RC +jXC は、炉用トラン
スのインピーダンスZT =RT +jXT 、2次側母線の
インピーダンスZB =RB +jXB 、可撓電線のインピ
ーダンスZF =RF +jXF 、支腕母線のインピーダン
スZS =RS +jXS 、黒鉛電極のインピーダンスZK
=RK +jXK ならびに各部の接触抵抗ならびに構造物
の誘導等によるインピーダンスZI =RI +jXI から
構成される。
【0043】図14(b)の本炉の場合は、ZC は集電
短絡部のインピーダンスZE =RE+jXE 、炉用トラ
ンスのインピーダンスZU =RU +jXU 、水冷延長電
極のインピーダンスZW =RW +jXW 、黒鉛電極のイ
ンピーダンスZK 、各部の接触抵抗と誘導によるインピ
ーダンスZI とから構成される。インピーダンスの実部
は抵抗を、虚部はリアクタンスを表し、ベクトル量であ
る。平均の線電流すなわちアーク電流をIA で表してい
る。
短絡部のインピーダンスZE =RE+jXE 、炉用トラ
ンスのインピーダンスZU =RU +jXU 、水冷延長電
極のインピーダンスZW =RW +jXW 、黒鉛電極のイ
ンピーダンスZK 、各部の接触抵抗と誘導によるインピ
ーダンスZI とから構成される。インピーダンスの実部
は抵抗を、虚部はリアクタンスを表し、ベクトル量であ
る。平均の線電流すなわちアーク電流をIA で表してい
る。
【0044】インピーダンス計算式に準じて各部の抵
抗、リアクタンスを計算した値を従来炉について表1
に、本炉について表2に示す。インピーダンス計算値は
可撓電線と支腕母線においては中相(ここではS相)と
両側相(ここではR相とT相)で異なるため別個に計算
してある。|Z|はインピーダンスが抵抗成分とリアク
タンス成分から成るベクトル量のため、その絶対値を表
す。構成部材区分毎のインピーダンスの配分をそれぞれ
%で示してある。例えば、表1においてトランスのイン
ピーダンスの総計のインピーダンスに対する比:ZT /
ZCav は|ZT |/|ZCav |で計算した値で9.7
[%]である。
抗、リアクタンスを計算した値を従来炉について表1
に、本炉について表2に示す。インピーダンス計算値は
可撓電線と支腕母線においては中相(ここではS相)と
両側相(ここではR相とT相)で異なるため別個に計算
してある。|Z|はインピーダンスが抵抗成分とリアク
タンス成分から成るベクトル量のため、その絶対値を表
す。構成部材区分毎のインピーダンスの配分をそれぞれ
%で示してある。例えば、表1においてトランスのイン
ピーダンスの総計のインピーダンスに対する比:ZT /
ZCav は|ZT |/|ZCav |で計算した値で9.7
[%]である。
【0045】また、先に説明した中相と両側相のインピ
ーダンスの不平衡を不平衡率で表した。表1の従来炉で
は17.7[%]である。インピーダンス総計の平均値
はそれぞれ従来炉の場合は絶対値の平均値:|ZCav |
の値が3.14[ mΩ]、本炉の場合は|Zc |が3.
26[ mΩ]になった。従来炉では「av」のサフィック
スを付けているのは各相のインピーダンスに差があるた
めで、平均値であることを意味する。本炉では原理的に
この差異は計算上は現れず実際にも無視できるほどであ
る。計算値では接触抵抗を他の従来炉の実績からの仮定
に基づいているため、これを直接静特性計算に使わず、
短絡試験による測定結果を加味して補正する。それぞれ
の炉について短絡試験結果を考慮して求めたインピーダ
ンスをZCMとすると、従来炉では平均値でZCM=RCM+
jXCM=0.692+j3.44、|ZCM|=3.51
[ mΩ]に、本炉ではZCM=RCM+jXCM=0.290
+j3.25、|ZCM|=3.26[ mΩ]になった。
厳密にはアーク電流が高調波を含むため、操業状態に応
じてインピーダンス値は変化するが、ここではZCMを用
いて静特性解析を実施した。
ーダンスの不平衡を不平衡率で表した。表1の従来炉で
は17.7[%]である。インピーダンス総計の平均値
はそれぞれ従来炉の場合は絶対値の平均値:|ZCav |
の値が3.14[ mΩ]、本炉の場合は|Zc |が3.
26[ mΩ]になった。従来炉では「av」のサフィック
スを付けているのは各相のインピーダンスに差があるた
めで、平均値であることを意味する。本炉では原理的に
この差異は計算上は現れず実際にも無視できるほどであ
る。計算値では接触抵抗を他の従来炉の実績からの仮定
に基づいているため、これを直接静特性計算に使わず、
短絡試験による測定結果を加味して補正する。それぞれ
の炉について短絡試験結果を考慮して求めたインピーダ
ンスをZCMとすると、従来炉では平均値でZCM=RCM+
jXCM=0.692+j3.44、|ZCM|=3.51
[ mΩ]に、本炉ではZCM=RCM+jXCM=0.290
+j3.25、|ZCM|=3.26[ mΩ]になった。
厳密にはアーク電流が高調波を含むため、操業状態に応
じてインピーダンス値は変化するが、ここではZCMを用
いて静特性解析を実施した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】図15、図16に従来炉と本炉についてそ
れぞれの静特性を解析した結果のうち定格電圧:VO =
380[V]における特性の一例を示す。電圧はタップ
電圧に応じて、20[V]ステップのVO =300から
460[V]の9タップにつて解析した。横軸はアーク
電流:Ia [kA]である。縦軸は回路電力:Pt [M
W]、有効アーク電力:Pa [MW]ならびに力率:cos
φ[%]、効率:η[%]、%インピーダンス:%ZC
[%]である。Pt 、Pa は左縦軸目盛、cos φ、η、
%ZC は右縦軸目盛で大きさを示してある。図中、「S
HORT」はアーク長が「ゼロ」で短絡のときを表す。
静特性曲線から最大電力投入条件のとき(図中「MA
X」)、最適電力投入条件のとき(図中「OPT」)、
%ZC =60[%]のとき(図中「%Z60」)、%Z
c =40[%]のとき(図中「%Z40」)、%ZC =
20[%]のとき(図中「%Z20」)のPt 、Pa を
読み取り、横軸に線間電圧:VO (相電圧:VS )をと
り、グラフ化してアーク長を変化させたときの特性を解
析する。図15,図16中には最大電力投入条件のとき
のPt 、Pa 、cos φ、η、%ZC をそれぞ「○」で、
最適電力投入条件のときを「●」で、その他のときを
「・」でマークし、最適電力投入条件のときについては
横軸、縦軸で各値を見やすくするために破線を引いた。
れぞれの静特性を解析した結果のうち定格電圧:VO =
380[V]における特性の一例を示す。電圧はタップ
電圧に応じて、20[V]ステップのVO =300から
460[V]の9タップにつて解析した。横軸はアーク
電流:Ia [kA]である。縦軸は回路電力:Pt [M
W]、有効アーク電力:Pa [MW]ならびに力率:cos
φ[%]、効率:η[%]、%インピーダンス:%ZC
[%]である。Pt 、Pa は左縦軸目盛、cos φ、η、
%ZC は右縦軸目盛で大きさを示してある。図中、「S
HORT」はアーク長が「ゼロ」で短絡のときを表す。
静特性曲線から最大電力投入条件のとき(図中「MA
X」)、最適電力投入条件のとき(図中「OPT」)、
%ZC =60[%]のとき(図中「%Z60」)、%Z
c =40[%]のとき(図中「%Z40」)、%ZC =
20[%]のとき(図中「%Z20」)のPt 、Pa を
読み取り、横軸に線間電圧:VO (相電圧:VS )をと
り、グラフ化してアーク長を変化させたときの特性を解
析する。図15,図16中には最大電力投入条件のとき
のPt 、Pa 、cos φ、η、%ZC をそれぞ「○」で、
最適電力投入条件のときを「●」で、その他のときを
「・」でマークし、最適電力投入条件のときについては
横軸、縦軸で各値を見やすくするために破線を引いた。
【0049】最適電力投入条件のときの各変量のV
O (VS )に対する特性を、従来炉について図17に、
本炉について図18に示す。両図を比較すると次のこと
がわかる。 最大電力投入条件つまり投入電力が最大になる条件で
のPt は、本炉の場合従来炉に比べて約6[%]大き
い。 最適電力投入条件つまりアーク電力が最大になる条件
でのPa は、従来炉に比べて約18[%]大きい。 効率:ηは最適電力投入条件において、従来炉が8
3.5[%]であるの対して、本炉は91.8[%]に
なり、8.3[%]ほど高効率である。 %ZC が小さいとき(例えば20[%]のとき)は従
来炉と本炉の効率は接近する。(%ZC =20[%]の
とき等の特性図は省略してある)
O (VS )に対する特性を、従来炉について図17に、
本炉について図18に示す。両図を比較すると次のこと
がわかる。 最大電力投入条件つまり投入電力が最大になる条件で
のPt は、本炉の場合従来炉に比べて約6[%]大き
い。 最適電力投入条件つまりアーク電力が最大になる条件
でのPa は、従来炉に比べて約18[%]大きい。 効率:ηは最適電力投入条件において、従来炉が8
3.5[%]であるの対して、本炉は91.8[%]に
なり、8.3[%]ほど高効率である。 %ZC が小さいとき(例えば20[%]のとき)は従
来炉と本炉の効率は接近する。(%ZC =20[%]の
とき等の特性図は省略してある)
【0050】一般的に、アーク炉の操業は最適電力投入
条件よりアーク電流が若干小さい点で操業される。初期
溶解条件ではロングアークで%ZC が小さめの点で、末
期ではショートアークで最適溶解条件に近い点で操業さ
れる。このことを勘案すると、本炉では従来炉に比べて
効率において約5〜8[%]の改善の期待されることが
解析結果から判る。また、同一容量の電源で比較した場
合、最適電力投入条件において、従来炉よりも18
[%]も大きな電力が投入できることになり、電源の効
率的な使用が可能になることが判る。本炉によって電力
ロスが極限まで低減できることが分かる。
条件よりアーク電流が若干小さい点で操業される。初期
溶解条件ではロングアークで%ZC が小さめの点で、末
期ではショートアークで最適溶解条件に近い点で操業さ
れる。このことを勘案すると、本炉では従来炉に比べて
効率において約5〜8[%]の改善の期待されることが
解析結果から判る。また、同一容量の電源で比較した場
合、最適電力投入条件において、従来炉よりも18
[%]も大きな電力が投入できることになり、電源の効
率的な使用が可能になることが判る。本炉によって電力
ロスが極限まで低減できることが分かる。
【0051】各相電力の不平衡についても、計算上から
も、実績上からも改善された。また、電極昇降の応答速
度改善については、高速動作モードのときは従来炉との
比較で約10倍に改善され、60[m/min ]が達成でき
た。
も、実績上からも改善された。また、電極昇降の応答速
度改善については、高速動作モードのときは従来炉との
比較で約10倍に改善され、60[m/min ]が達成でき
た。
【0052】これらの特性の改善の結果、本炉を用いる
ことにより次の経済上のメリットが得られた。得られた
メリットを列記する。 1)電力ロスが低減し、電力原単位が向上した 電力投入条件は電力効率を勘案して、最適電力投入条件
よりも平均的には%ZC が小さな点で操業されること、
黒鉛電極での抵抗損の大部分は炉内熱として有効電力と
見なされること、各部の水冷等のポンプ類に電力を要す
ることからこれらを全て考慮して電力原単位を計算する
と、従来炉の場合の電力ロスは約4.5[%]、本炉の
場合は約1.2[%]であり、電力ロスが3.3[%]
分低減した。その結果、製鋼に必要な電力原単位がこの
分だけ向上した。
ことにより次の経済上のメリットが得られた。得られた
メリットを列記する。 1)電力ロスが低減し、電力原単位が向上した 電力投入条件は電力効率を勘案して、最適電力投入条件
よりも平均的には%ZC が小さな点で操業されること、
黒鉛電極での抵抗損の大部分は炉内熱として有効電力と
見なされること、各部の水冷等のポンプ類に電力を要す
ることからこれらを全て考慮して電力原単位を計算する
と、従来炉の場合の電力ロスは約4.5[%]、本炉の
場合は約1.2[%]であり、電力ロスが3.3[%]
分低減した。その結果、製鋼に必要な電力原単位がこの
分だけ向上した。
【0053】2)生産性が向上した 従来と同一の電源容量で設計したため、上記のようにア
ーク電力投入可能量が大きくなり、1チャージ当たりの
通電時間が減少し、また電極昇降の応答性が改善された
ため、出鋼から次チャージ通電開始までのムダ時間が低
減し、生産性が10[%]程向上した。
ーク電力投入可能量が大きくなり、1チャージ当たりの
通電時間が減少し、また電極昇降の応答性が改善された
ため、出鋼から次チャージ通電開始までのムダ時間が低
減し、生産性が10[%]程向上した。
【0054】3)フリッカーが低減した 電源系統の品質維持のためにフリッカー規制は今後とも
シビアになるが、これを抑制するためにDC電気炉を導
入することが行われている。本炉では電極昇降の高速応
答化によりDC炉における電流制御と同様の不安定現象
抑制効果が得られ、フリッカー値で従来炉を100ポイ
ントとしたときに、40ポイントに改善され、その結果
DC炉を凌駕する効果が得られた。
シビアになるが、これを抑制するためにDC電気炉を導
入することが行われている。本炉では電極昇降の高速応
答化によりDC炉における電流制御と同様の不安定現象
抑制効果が得られ、フリッカー値で従来炉を100ポイ
ントとしたときに、40ポイントに改善され、その結果
DC炉を凌駕する効果が得られた。
【0055】4)建設費用ならびにメンテナンス負荷、
費用が軽減する 本炉における炉用トランスは巻き鉄心型であり,その製
作が容易であるため安価に製作できた。また従来炉では
可撓電線を有すること、接触部が多いことから、これら
の維持管理のためのメンテナンス頻度、作業量、費用が
多く成らざるを得なかったが、本炉ではこれらが約2/
3に軽減された。
費用が軽減する 本炉における炉用トランスは巻き鉄心型であり,その製
作が容易であるため安価に製作できた。また従来炉では
可撓電線を有すること、接触部が多いことから、これら
の維持管理のためのメンテナンス頻度、作業量、費用が
多く成らざるを得なかったが、本炉ではこれらが約2/
3に軽減された。
【0056】上記したことは本炉の少ない実績からの効
果であるが、今後の改善を考慮して本炉を導入すること
によるその他の期待効果を以下に列記する。 1)特高受電が可能になる。 電気炉の容量が過大化すると従来の特別高圧線からの受
電に変わってより特高からの受電をせざるを得なくなる
が、この場合に本方式の2次側1ターンの巻き鉄心型ト
ランスを使用するとトランスの巻数比と入出力電圧比の
関係から、より高圧からの受電が可能になり有利であ
る。
果であるが、今後の改善を考慮して本炉を導入すること
によるその他の期待効果を以下に列記する。 1)特高受電が可能になる。 電気炉の容量が過大化すると従来の特別高圧線からの受
電に変わってより特高からの受電をせざるを得なくなる
が、この場合に本方式の2次側1ターンの巻き鉄心型ト
ランスを使用するとトランスの巻数比と入出力電圧比の
関係から、より高圧からの受電が可能になり有利であ
る。
【0057】2)高効率トランスが実現できる。 巻き鉄心トランスはその製法が簡易であるが、磁路方向
が方向性電磁鋼板の良磁性方向に一致し、従来の炉用ト
ランスで採用されている組み鉄心のように切断接合部を
持たないため、材料の特性を100%活用することが可
能で、高効率のトランスが実現できる。そのためトラン
スでの電力ロスを極限まで低下できる。またその構造
上、製造コストも安価であるため、電気炉の建設コスト
を圧縮できる。
が方向性電磁鋼板の良磁性方向に一致し、従来の炉用ト
ランスで採用されている組み鉄心のように切断接合部を
持たないため、材料の特性を100%活用することが可
能で、高効率のトランスが実現できる。そのためトラン
スでの電力ロスを極限まで低下できる。またその構造
上、製造コストも安価であるため、電気炉の建設コスト
を圧縮できる。
【0058】3)電極の回転が可能である。 3相電気炉では各相の投入電力を均一化しても、電極位
置とこれらの間とではアーク熱の材料への当たり方が不
均一にならざるを得ない。従来炉はその構造上電極を炉
体周方向に回転することは困難なため、材料の不均一溶
解、炉壁の不均一溶損に対処する方策として例えば電極
の数を6本にするなどの方策が講じらたこともあるが、
本質的な改善効果は得られていない。これに対して、本
法では、電極の上部に位置する構成物を一括して回転さ
せることが容易に実現でき、溶解中に電極位置が周方向
に揺動もしくは30[deg ]変位繰り返しの機構が実現
可能である。これにより炉内での不均一溶解の解消もし
くは積極的に解け残り部に電極位置を向けることにより
その部分の溶解速度を制御することが可能になる。
置とこれらの間とではアーク熱の材料への当たり方が不
均一にならざるを得ない。従来炉はその構造上電極を炉
体周方向に回転することは困難なため、材料の不均一溶
解、炉壁の不均一溶損に対処する方策として例えば電極
の数を6本にするなどの方策が講じらたこともあるが、
本質的な改善効果は得られていない。これに対して、本
法では、電極の上部に位置する構成物を一括して回転さ
せることが容易に実現でき、溶解中に電極位置が周方向
に揺動もしくは30[deg ]変位繰り返しの機構が実現
可能である。これにより炉内での不均一溶解の解消もし
くは積極的に解け残り部に電極位置を向けることにより
その部分の溶解速度を制御することが可能になる。
【0059】4)特殊鋼の高効率溶製炉が安価に実現で
きる。 フリッカー抑制特性に優れるDC電気炉の導入・建設が
進められているが、炉底電極を必要とし、溶解チャージ
毎に湯残し操業をする必要があることから、DC炉はス
テンレスを含む特殊鋼の溶製炉として不適である。また
DC炉は交流を直流に変換する整流回路を必要とし、こ
れの初期設備投資費用とメンテナンス費用が高価にな
る。このことから本炉は特殊鋼の溶製炉としても使用可
能で、DC電気炉を導入するよりも操業面ならびに費用
面で有利である。
きる。 フリッカー抑制特性に優れるDC電気炉の導入・建設が
進められているが、炉底電極を必要とし、溶解チャージ
毎に湯残し操業をする必要があることから、DC炉はス
テンレスを含む特殊鋼の溶製炉として不適である。また
DC炉は交流を直流に変換する整流回路を必要とし、こ
れの初期設備投資費用とメンテナンス費用が高価にな
る。このことから本炉は特殊鋼の溶製炉としても使用可
能で、DC電気炉を導入するよりも操業面ならびに費用
面で有利である。
【0060】5)ボトムタッピングが容易に実現でき
る。 本炉ではDC炉のような炉底電極を装備することなく、
フリッカーの少ない高効率の電気炉が実現できるため、
電気炉の高効率連続操業に必要なボトムタッピングが採
用可能である。
る。 本炉ではDC炉のような炉底電極を装備することなく、
フリッカーの少ない高効率の電気炉が実現できるため、
電気炉の高効率連続操業に必要なボトムタッピングが採
用可能である。
【図1】従来の電気炉の一般的な構成を説明するための
図である。
図である。
【図2】本発明を利用して構成された3相交流電気炉の
炉体構造の主要部を示す図である。
炉体構造の主要部を示す図である。
【図3】実施したトランスの設計図であり、トランス1
相分の縦断面図である。一般的なトランスに付随して設
置されている周辺装置は省略してある。
相分の縦断面図である。一般的なトランスに付随して設
置されている周辺装置は省略してある。
【図4】実施したトランスの設計図であり、トランスの
全体の横断面図である。一般的なトランスに付随して設
置されている周辺装置は省略してある。また断面の拡大
図を示した。
全体の横断面図である。一般的なトランスに付随して設
置されている周辺装置は省略してある。また断面の拡大
図を示した。
【図5】実施した集電短絡部の設計図であり、1相分の
縦断面図を表す。
縦断面図を表す。
【図6】実施した集電短絡部の設計図であり、全体の横
断面図を表す。またフレキシブル平導線の取付説明補助
図と電極昇降時の移動代を説明する補助図を示した。
断面図を表す。またフレキシブル平導線の取付説明補助
図と電極昇降時の移動代を説明する補助図を示した。
【図7】電極1相分の全体図であり、(a)は電極が最
下降のとき、(b)は上昇のときの図である。
下降のとき、(b)は上昇のときの図である。
【図8】電極のジョイント部ならびに上端ブロックの図
である。(a)は第1ジョイントの、(b)は第2ジョ
イントの、(c)は上端ブロックのそれぞれ前後を含む
外観図である。
である。(a)は第1ジョイントの、(b)は第2ジョ
イントの、(c)は上端ブロックのそれぞれ前後を含む
外観図である。
【図9】図8の主要部の断面でA−A′断面を(a)
に、B−B′断面を(b)に、C- C′断面を(c)に
示した。
に、B−B′断面を(b)に、C- C′断面を(c)に
示した。
【図10】電極昇降制御機構を表し、(a)は昇降のメ
カ機構であるラック・ピニオン機構を、(b)はその駆
動系も含む図である。
カ機構であるラック・ピニオン機構を、(b)はその駆
動系も含む図である。
【図11】集電短絡部の集電短絡装置の昇降機構を示す
図である。
図である。
【図12】アーク電圧ならびに電極昇降制御装置、集電
短絡装置昇降制御装置の制御ブロックを表す図である。
短絡装置昇降制御装置の制御ブロックを表す図である。
【図13】従来炉本炉の三相分の等価回路と1相分のイ
ンピーダンスの構成を示す等価回路を示す。
ンピーダンスの構成を示す等価回路を示す。
【図14】従来炉本炉の三相分の等価回路と1相分のイ
ンピーダンスの構成を示す等価回路を示す。
ンピーダンスの構成を示す等価回路を示す。
【図15】表1、表2から得たインピーダンス値を基に
線間電圧設定値:VO が380[V]のときの静特性線
図を例として従来炉と本炉について示した。
線間電圧設定値:VO が380[V]のときの静特性線
図を例として従来炉と本炉について示した。
【図16】表1、表2から得たインピーダンス値を基に
線間電圧設定値:VO が380[V]のときの静特性線
図を例として従来炉と本炉について示した。
線間電圧設定値:VO が380[V]のときの静特性線
図を例として従来炉と本炉について示した。
【図17】図15、図16の例で示したような静特性線
図を各線間電圧について求めここから得られた最適電力
投入条件における各変量の特性を例として示したもので
ある。その他の条件でも同様の特性が得、解析・検討が
なされる。
図を各線間電圧について求めここから得られた最適電力
投入条件における各変量の特性を例として示したもので
ある。その他の条件でも同様の特性が得、解析・検討が
なされる。
【図18】図15、図16の例で示したような静特性線
図を各線間電圧について求めここから得られた最適電力
投入条件における各変量の特性を例として示したもので
ある。その他の条件でも同様の特性が得、解析・検討が
なされる。
図を各線間電圧について求めここから得られた最適電力
投入条件における各変量の特性を例として示したもので
ある。その他の条件でも同様の特性が得、解析・検討が
なされる。
1 炉用トランス1次側特別高圧線 2 炉用トランス 3 炉用トラン
ス2次側母線 4 可撓電線 5 支腕母線 6 電極クランプ 7 黒鉛電極 8 電極昇降装置 9 電極エコノ
マイザ 10 炉蓋 11 集塵用エル
ボ 12 炉台 13 炉脚 14 炉体傾動装置 15 炉殻 16 炉壁 17 炉床 18 溶鋼 19 炉蓋上昇旋
回装置 20 電極支腕 21 可変電圧ト
ランス 22 可変電圧トランス1次側特別高圧線 23 可変電圧トランス2次側特別高圧線 24 炉用トランス 26 延長電極水
冷導電管部 27 集電短絡装置 28 第4フロア
ー 29 延長電極ラック部 30 第5フロア
ー 31 電極昇降駆動装置 32 集電短絡装
置昇降駆動装置 33 第3フロアー 34 黒鉛電極並
びに保温部 35 第1フロアー 36 第2フロア
ー 37 トランス−延長電極間ギャップ 38 1相分内枠 39 絶縁油 40 1次巻線内巻 41 鉄心−内巻
間絶縁 42 鉄心(珪素鋼板) 43 鉄心−外巻
間絶縁 44 1次巻線外巻 46 1相分外枠 47 トランス外枠 48 電極側集電
リング 49 半固定側集電リング 50 短絡ブロッ
ク 51 フレキシブル平導線 52 導線取付ボ
ルト 53 冷却水管 54 延長電極芯
管 55 冷却水路内管 56 冷却水往路 57 冷却水往路仕切板 58 冷却水路仕
切管 59 冷却水復路仕切板 60 冷却水復路 61 導電管内管 62 主導電管 63 冷却水入口管 64 冷却水入口
フレキシブル管 65 冷却水出口管 66 冷却水出口
フレキシブル管 67 両歯ラック 68 ピニオン 69 絶縁ベース 70 電極上端ブ
ロック 71 ラック・ピニオンの外枠 72 ストッパー 73 カップリング 74 減速機 75 ACサーボモータ 76 電磁ブレー
キ 77 駆動系設置台 78 ピニオン軸
受 79 集電環、短絡ブロック設置台 80 絶縁ベース 81 設置台ナット部 82 ガイド軸ボ
ルト部 83 ガイド軸 84 ガイド軸側
かさ歯車 85 駆動系側かさ歯車 86 カップリン
グ 87 減速機 88 ACサーボ
モータ 89 電気ブレーキ 90 駆動系設置
台
ス2次側母線 4 可撓電線 5 支腕母線 6 電極クランプ 7 黒鉛電極 8 電極昇降装置 9 電極エコノ
マイザ 10 炉蓋 11 集塵用エル
ボ 12 炉台 13 炉脚 14 炉体傾動装置 15 炉殻 16 炉壁 17 炉床 18 溶鋼 19 炉蓋上昇旋
回装置 20 電極支腕 21 可変電圧ト
ランス 22 可変電圧トランス1次側特別高圧線 23 可変電圧トランス2次側特別高圧線 24 炉用トランス 26 延長電極水
冷導電管部 27 集電短絡装置 28 第4フロア
ー 29 延長電極ラック部 30 第5フロア
ー 31 電極昇降駆動装置 32 集電短絡装
置昇降駆動装置 33 第3フロアー 34 黒鉛電極並
びに保温部 35 第1フロアー 36 第2フロア
ー 37 トランス−延長電極間ギャップ 38 1相分内枠 39 絶縁油 40 1次巻線内巻 41 鉄心−内巻
間絶縁 42 鉄心(珪素鋼板) 43 鉄心−外巻
間絶縁 44 1次巻線外巻 46 1相分外枠 47 トランス外枠 48 電極側集電
リング 49 半固定側集電リング 50 短絡ブロッ
ク 51 フレキシブル平導線 52 導線取付ボ
ルト 53 冷却水管 54 延長電極芯
管 55 冷却水路内管 56 冷却水往路 57 冷却水往路仕切板 58 冷却水路仕
切管 59 冷却水復路仕切板 60 冷却水復路 61 導電管内管 62 主導電管 63 冷却水入口管 64 冷却水入口
フレキシブル管 65 冷却水出口管 66 冷却水出口
フレキシブル管 67 両歯ラック 68 ピニオン 69 絶縁ベース 70 電極上端ブ
ロック 71 ラック・ピニオンの外枠 72 ストッパー 73 カップリング 74 減速機 75 ACサーボモータ 76 電磁ブレー
キ 77 駆動系設置台 78 ピニオン軸
受 79 集電環、短絡ブロック設置台 80 絶縁ベース 81 設置台ナット部 82 ガイド軸ボ
ルト部 83 ガイド軸 84 ガイド軸側
かさ歯車 85 駆動系側かさ歯車 86 カップリン
グ 87 減速機 88 ACサーボ
モータ 89 電気ブレーキ 90 駆動系設置
台
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】1)炉用トランス2次側の大電流導電経路
の長さならびに接続部数を最小限にし、その結果導電経
路における抵抗損を低減させ、材料の溶解に使われる電
力の投入電力に対する比率を従来炉よりも高めること。 2)炉用トランス2次側の導電経路の炉中心に対する完
全対称化を図ることにより、3相の各相インピーダンス
を均等化し、従来炉のような投入電力の不平衡を回避す
ること。 3)材料溶解中の崩れ込みなどによるアーク長の変動に
追随できるように電極の昇降速度を高め、その結果電源
系統のフリッカー発生を抑制すること。 4)以上の従来炉の課題を解決するに当たって、従来型
電気炉を改造もしくは新設するときの費用が低額で実施
できること。
の長さならびに接続部数を最小限にし、その結果導電経
路における抵抗損を低減させ、材料の溶解に使われる電
力の投入電力に対する比率を従来炉よりも高めること。 2)炉用トランス2次側の導電経路の炉中心に対する完
全対称化を図ることにより、3相の各相インピーダンス
を均等化し、従来炉のような投入電力の不平衡を回避す
ること。 3)材料溶解中の崩れ込みなどによるアーク長の変動に
追随できるように電極の昇降速度を高め、その結果電源
系統のフリッカー発生を抑制すること。 4)以上の従来炉の課題を解決するに当たって、従来型
電気炉を改造もしくは新設するときの費用が低額で実施
できること。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】炉用トランスの2次側巻線としても機能す
る延長電極は、黒鉛電極後端に連接され、非磁性構造用
鋼を機械的強度を確保するための芯管とし、その外に同
心の複数管からなる冷却流体(エアーもしくは水)往復
管路を有し、その外周に導電管を有するものである。黒
鉛電極とこれに連接された延長電極は全体としてストレ
ート型であるが、これを昇降させる必要があるため、延
長電極の後端にはラックが接続され、後に説明する「ラ
ック・ピニオン機構」によって、昇降ができるようにな
っている。
る延長電極は、黒鉛電極後端に連接され、非磁性構造用
鋼を機械的強度を確保するための芯管とし、その外に同
心の複数管からなる冷却流体(エアーもしくは水)往復
管路を有し、その外周に導電管を有するものである。黒
鉛電極とこれに連接された延長電極は全体としてストレ
ート型であるが、これを昇降させる必要があるため、延
長電極の後端にはラックが接続され、後に説明する「ラ
ック・ピニオン機構」によって、昇降ができるようにな
っている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】各相毎に黒鉛電極後端に連接して延長電極
を配置し、この延長電極そのものを炉用トランスの2次
側巻線として機能させるようにすれば、炉用トランス2
次側巻線が不要になり、また炉本体の上部に隣接して炉
用トランスが設置できるために、従来炉のようなブスバ
ー、可撓電線、支腕母線が不要になり、通電経路長を短
くでき、また導電経路部材の数が減ることにより接続箇
所数を低減することができる。その結果、電力ロスを極
限まで低下させることができる。
を配置し、この延長電極そのものを炉用トランスの2次
側巻線として機能させるようにすれば、炉用トランス2
次側巻線が不要になり、また炉本体の上部に隣接して炉
用トランスが設置できるために、従来炉のようなブスバ
ー、可撓電線、支腕母線が不要になり、通電経路長を短
くでき、また導電経路部材の数が減ることにより接続箇
所数を低減することができる。その結果、電力ロスを極
限まで低下させることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【発明の実施の形態】本炉の主要構成部と各部の機能の
概略を図2にて説明する。図2において、可変電圧トラ
ンス21は炉用トランス1次巻線に給電する電圧を変化
させるためのトランスで、1次側特別高圧線22は開閉
器を経て特別高圧の電源系統に接続される。2次側特別
高圧線23は炉用トランス24の1次側巻線に接続され
る。炉用トランス24は、黒鉛電極7の上部に連接した
延長電極の水冷導電管部26を2次巻線として構成する
巻き鉄心型トランスで、2次側巻線数が「1」の3相ト
ランスである。炉用トランス24の上部には集電短絡装
置27が設置されている。黒鉛電極ならびに炉体のその
他の部分は従来の電気炉とほぼ同様である。
概略を図2にて説明する。図2において、可変電圧トラ
ンス21は炉用トランス1次巻線に給電する電圧を変化
させるためのトランスで、1次側特別高圧線22は開閉
器を経て特別高圧の電源系統に接続される。2次側特別
高圧線23は炉用トランス24の1次側巻線に接続され
る。炉用トランス24は、黒鉛電極7の上部に連接した
延長電極の水冷導電管部26を2次巻線として構成する
巻き鉄心型トランスで、2次側巻線数が「1」の3相ト
ランスである。炉用トランス24の上部には集電短絡装
置27が設置されている。黒鉛電極ならびに炉体のその
他の部分は従来の電気炉とほぼ同様である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】炉用トランス24は第4フロアー28に固
定して設置されており、集電短絡装置27は炉内の溶解
状況や炉の操業状態に応じて昇降可能になっている。延
長電極水冷導電管部26の上方に連接したラック部29
と第5フロアー30に設置された電極昇降駆動装置31
のピニオン部とからなる「ラック・ピニオン機構」によ
り、大振幅の低速モードと小振幅の高速モードの合成モ
ードで電極7の昇降が行われる。
定して設置されており、集電短絡装置27は炉内の溶解
状況や炉の操業状態に応じて昇降可能になっている。延
長電極水冷導電管部26の上方に連接したラック部29
と第5フロアー30に設置された電極昇降駆動装置31
のピニオン部とからなる「ラック・ピニオン機構」によ
り、大振幅の低速モードと小振幅の高速モードの合成モ
ードで電極7の昇降が行われる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】図3、図4にそれぞれトランスの2次巻線
として機能する延長水冷導電管部26ならびに寸法対比
のために黒鉛電極7の外径を破線で図示した。図4には
断面の部分拡大図を示した。トランスの中心方向から、
2次巻線として作用する延長電極26、トランス−延長
電極間の空隙ギャップ37、トランス1相分の内枠3
8、1次巻線ならびに鉄心を冷却し枠間との絶縁性を確
保するための絶縁油層39、1次巻線内巻層40、鉄心
と1次巻き線間の絶縁層41、珪素鋼板を巻いて所定の
磁路面積を確保する鉄心層42、鉄心と1次巻線外巻層
間の絶縁層43、1次巻線外巻層44、絶縁油層39、
1相分外枠46、トランス全体の外枠47の順になって
いる。
として機能する延長水冷導電管部26ならびに寸法対比
のために黒鉛電極7の外径を破線で図示した。図4には
断面の部分拡大図を示した。トランスの中心方向から、
2次巻線として作用する延長電極26、トランス−延長
電極間の空隙ギャップ37、トランス1相分の内枠3
8、1次巻線ならびに鉄心を冷却し枠間との絶縁性を確
保するための絶縁油層39、1次巻線内巻層40、鉄心
と1次巻き線間の絶縁層41、珪素鋼板を巻いて所定の
磁路面積を確保する鉄心層42、鉄心と1次巻線外巻層
間の絶縁層43、1次巻線外巻層44、絶縁油層39、
1相分外枠46、トランス全体の外枠47の順になって
いる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】図9には図8の主要部の断面図を示す。図
9(a)は図8(a)中の断面A−A′であり、断面は
中心から空隙、重量物を支持するための構造物としての
延長電極芯管54、冷却水往路の内側の冷却水路内管5
5、電極上方から下方に向かって流れる冷却水往路56
ならびにその中に周方向に配置され支持梁として機能す
る冷却水往路仕切板57、冷却水往復路の仕切である冷
却水路仕切管58、往路と同様の仕切板59を持つ冷却
水復路60、導電管内管61とアーク電流でありかつ炉
用トランス2次電流である大電流を通電させる主導電管
62とからなる複層管である。主導電管と導電管内管は
軽量で高導電性の材料を用いた。ここではAl−Mg−
Si系の電力母線用として使用されているアルミ合金パ
イプを用いた。その他の部分の材料は非磁性の構造用ス
テンレス鋼を用いた。図9(b)は図8(b)中の断面
B−B′であり、A−A′断面と似た構造で、冷却水の
入口として冷却水入口管63ならびにその先に冷却水入
口フレキシブル管64が接続され、同様に冷却水出口管
65ならびにその先に冷却水出口フレキシブル管66が
接続されている。図9(c)は図8(c)の断面C−
C′を表し、後述する電極昇降のためのラック・ピニオ
ン機構のラック部で両歯ラックになっている。材料は構
造用普通鋼を用いた。
9(a)は図8(a)中の断面A−A′であり、断面は
中心から空隙、重量物を支持するための構造物としての
延長電極芯管54、冷却水往路の内側の冷却水路内管5
5、電極上方から下方に向かって流れる冷却水往路56
ならびにその中に周方向に配置され支持梁として機能す
る冷却水往路仕切板57、冷却水往復路の仕切である冷
却水路仕切管58、往路と同様の仕切板59を持つ冷却
水復路60、導電管内管61とアーク電流でありかつ炉
用トランス2次電流である大電流を通電させる主導電管
62とからなる複層管である。主導電管と導電管内管は
軽量で高導電性の材料を用いた。ここではAl−Mg−
Si系の電力母線用として使用されているアルミ合金パ
イプを用いた。その他の部分の材料は非磁性の構造用ス
テンレス鋼を用いた。図9(b)は図8(b)中の断面
B−B′であり、A−A′断面と似た構造で、冷却水の
入口として冷却水入口管63ならびにその先に冷却水入
口フレキシブル管64が接続され、同様に冷却水出口管
65ならびにその先に冷却水出口フレキシブル管66が
接続されている。図9(c)は図8(c)の断面C−
C′を表し、後述する電極昇降のためのラック・ピニオ
ン機構のラック部で両歯ラックになっている。材料は構
造用普通鋼を用いた。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】上記の電極昇降装置の最大昇降速度は約
1,000[mm/sec]で従来炉の昇降速度の約10倍の
昇降速度が得られている。集電短絡装置の最大昇降速度
は約200[mm/sec]で従来炉の昇降速度の約2倍であ
る。
1,000[mm/sec]で従来炉の昇降速度の約10倍の
昇降速度が得られている。集電短絡装置の最大昇降速度
は約200[mm/sec]で従来炉の昇降速度の約2倍であ
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】以上説明した低速モードの動作速度は20
0[mm/sec]以下、高速モードのそれは200〜1,0
00[mm/sec]である。高速モードでは従来の電気炉で
は追従不能であった、例えば、大型の材料の炉内での崩
れ込みによるアーク長の急激な変動に対処することがで
きなかったが、本炉では従来の10倍の電極昇降の応答
速度が達成できたことによりこれが可能になった。従来
炉では構造的に応答性を高めることができず、無理に制
御系で応答性の向上を図ろうとするとハンチングするこ
とがあった。以上に本炉の特徴である炉用トランス、集
電短絡装置、延長電極ならびにその動作について実施例
を含めて詳述した。
0[mm/sec]以下、高速モードのそれは200〜1,0
00[mm/sec]である。高速モードでは従来の電気炉で
は追従不能であった、例えば、大型の材料の炉内での崩
れ込みによるアーク長の急激な変動に対処することがで
きなかったが、本炉では従来の10倍の電極昇降の応答
速度が達成できたことによりこれが可能になった。従来
炉では構造的に応答性を高めることができず、無理に制
御系で応答性の向上を図ろうとするとハンチングするこ
とがあった。以上に本炉の特徴である炉用トランス、集
電短絡装置、延長電極ならびにその動作について実施例
を含めて詳述した。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】また、先に説明した中相と両側相のインピ
ーダンスの不平衡を不平衡率で表した。表1の従来炉で
は17.7[%]である。インピーダンス総計の平均値
はそれぞれ従来炉の場合は絶対値の平均値:|ZCav |
の値が3.14[ mΩ]、本炉の場合は|Zc |が2.
89[ mΩ]になった。従来炉では「av」のサフィック
スを付けているのは各相のインピーダンスに差があるた
めで、平均値であることを意味する。本炉では原理的に
この差異は計算上は現れず実際にも無視できるほどであ
る。計算値では接触抵抗を他の従来炉の実績からの仮定
に基づいているため、これを直接静特性計算に使わず、
短絡試験による測定結果を加味して補正する。それぞれ
の炉について短絡試験結果を考慮して求めたインピーダ
ンスをZCMとすると、従来炉では平均値でZCM=RCM+
jXCM=0.692+j3.44、|ZCM|=3.51
[ mΩ]に、本炉ではZCM=RCM+jXCM=0.290
+j3.25、|ZCM|=3.26[ mΩ]になった。
厳密にはアーク電流が高調波を含むため、操業状態に応
じてインピーダンス値は変化するが、ここではZCMを用
いて静特性解析を実施した。
ーダンスの不平衡を不平衡率で表した。表1の従来炉で
は17.7[%]である。インピーダンス総計の平均値
はそれぞれ従来炉の場合は絶対値の平均値:|ZCav |
の値が3.14[ mΩ]、本炉の場合は|Zc |が2.
89[ mΩ]になった。従来炉では「av」のサフィック
スを付けているのは各相のインピーダンスに差があるた
めで、平均値であることを意味する。本炉では原理的に
この差異は計算上は現れず実際にも無視できるほどであ
る。計算値では接触抵抗を他の従来炉の実績からの仮定
に基づいているため、これを直接静特性計算に使わず、
短絡試験による測定結果を加味して補正する。それぞれ
の炉について短絡試験結果を考慮して求めたインピーダ
ンスをZCMとすると、従来炉では平均値でZCM=RCM+
jXCM=0.692+j3.44、|ZCM|=3.51
[ mΩ]に、本炉ではZCM=RCM+jXCM=0.290
+j3.25、|ZCM|=3.26[ mΩ]になった。
厳密にはアーク電流が高調波を含むため、操業状態に応
じてインピーダンス値は変化するが、ここではZCMを用
いて静特性解析を実施した。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 勝 神奈川県平塚市田村5893 高周波熱錬株式 会社技術本部内 (72)発明者 梅津 健司 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (4)
- 【請求項1】 鉄等の金属材料をアーク熱にて溶解する
3相交流を用いた電気炉において、黒鉛電極後端に延長
電極を連接しこれを2次巻線として構成する炉用トラン
スを配し、該トランスの上部に前記3相の延長電極を相
互に短絡する集電短絡装置を配することを特徴とする電
気炉。 - 【請求項2】 前記延長電極は、黒鉛電極後端に連接さ
れ、非磁性構造用鋼を芯管にしその外に同心の複数管か
らなる冷却用流体の往復流路を有し最外周に導電管を有
する3層構造からなる冷却導電管部を有し、さらにこの
後端に電極の昇降を行うためのラック部を有することを
特徴とする請求項1記載の電気炉。 - 【請求項3】 電気炉の操業状態に合わせて前記集電短
絡装置を単独でもしくは炉用トランスと連動して昇降さ
せる機構を有することを特徴とする請求項1又は2記載
の電気炉。 - 【請求項4】 前記3相交流の各相のアーク電圧を所定
の値に制御するために、黒鉛電極と連接した延長電極の
高さを各相毎に個別にもしくは一括して昇降する機構を
有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記
載の電気炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30126995A JPH09145254A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 電気炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30126995A JPH09145254A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 電気炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09145254A true JPH09145254A (ja) | 1997-06-06 |
Family
ID=17894791
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30126995A Withdrawn JPH09145254A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 電気炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09145254A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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1995
- 1995-11-20 JP JP30126995A patent/JPH09145254A/ja not_active Withdrawn
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