JPH09148251A - 半導体および半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体および半導体装置の作製方法

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JPH09148251A
JPH09148251A JP32367695A JP32367695A JPH09148251A JP H09148251 A JPH09148251 A JP H09148251A JP 32367695 A JP32367695 A JP 32367695A JP 32367695 A JP32367695 A JP 32367695A JP H09148251 A JPH09148251 A JP H09148251A
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JP
Japan
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silicon film
amorphous silicon
film
manufacturing
semiconductor
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JP32367695A
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English (en)
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Hisashi Otani
久 大谷
Satoshi Teramoto
聡 寺本
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 結晶化を助長する触媒元素を用いて、結晶性
珪素膜を得る。 【構成】 ガラス基板11上に絶縁膜を形成し、その表
面にニッケル等の触媒元素を10〜200ppm(要調
整)添加した水溶液14を滴下する。そして減圧熱CV
D法により非晶質珪素膜12上を形成し、さらに加熱処
理を行なうことにより、結晶性珪素膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は結晶性を有する半導体の
作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜半導体を用いた薄膜トランジスタ
(以下TFT等)が知られている。このTFTは、基板
上に薄膜半導体を形成し、この薄膜半導体を用いて構成
されるものである。このTFTは、各種集積回路に利用
されているが、特にアクティブマトリックス型の液晶表
示装置の各画素の設けられたスイッチング素子、周辺回
路部分に形成されるドライバー素子として注目されてい
る。
【0003】TFTに利用される薄膜半導体としては、
非晶質珪素膜を用いることが簡便であるが、その電気的
特性が低いという問題がある。TFTの特性向上を得る
ためには、結晶性を有するシリコン薄膜を利用するばよ
い。結晶性を有するシリコン膜は、多結晶シリコン、ポ
リシリコン、微結晶シリコン等と称されている。この結
晶性を有するシリコン膜を得るためには、まず非晶質珪
素膜を形成し、しかる後に加熱によって結晶化さればよ
い。
【0004】しかしながら、加熱による結晶化は、加熱
温度が600℃以上の温度で10時間以上の時間を掛け
ることが必要であり、基板としてガラス基板を用いるこ
とが困難であるという問題がある。例えばアクティブ型
の液晶表示装置に用いられるコーニング7059ガラス
はガラス歪点が593℃であり、基板の大面積化を考慮
した場合、600℃以上の加熱には問題がある。
【0005】〔発明の背景〕本発明者らの研究によれ
ば、非晶質珪素膜の表面にニッケルやパラジウム、さら
には鉛等の触媒元素を微量に堆積あるいは添加を行い、
しかる後に加熱することで、550℃、4時間程度の処
理時間で結晶化を行なえることが判明している。そし
て、前述の触媒元素の添加方法として、プラズマ処理あ
るいは液相法による添加方法が有効であることを従来開
示してきた。(例えば特開平07−130652)
【0006】従来開示してきた触媒元素の添加方法につ
いて以下に簡単に説明を加える。上述のプラズマ処理と
は、平行平板型のプラズマCVD装置において、電極と
して触媒元素を含んだ材料を用い、水素等の雰囲気でプ
ラズマを生じさせることによって非晶質珪素膜に触媒元
素の添加を行なう方法である。
【0007】しかしながら、上記のような元素が半導体
中に多量に存在していることは、これら半導体を用いた
装置の信頼性や電気的安定性を阻害するものであり好ま
しいことではない。
【0008】即ち、上記のニッケル等の結晶化を助長す
る元素(触媒元素)は、非晶質珪素を結晶化させる際に
は必要であるが、結晶化した珪素中には極力含まれない
ようにすることが望ましい。この目的を達成するには、
触媒元素として結晶性珪素中で不活性な傾向が強いもの
を選ぶと同時に、結晶化に必要な触媒元素の量を極力少
なくし、最低限の量で結晶化を行なう必要がある。そし
てそのためには、上記触媒元素の添加量を精密に制御し
て導入する必要がある。
【0009】また、ニッケルを触媒元素とした場合、非
晶質珪素膜を成膜し、ニッケル添加をプラズマ処理法に
よって行ない結晶性珪素膜を作製し、その結晶化過程等
を詳細に検討したところ以下の事項が判明した。 (1)プラズマ処理によってニッケルを非晶質珪素膜上
に導入した場合、熱処理を行なう以前に既に、ニッケル
は非晶質珪素膜中のかなりの深さの部分まで侵入してい
る。 (2)結晶の初期核発生は、ニッケルを導入した表面か
ら発生している。 (3)蒸着法でニッケルを非晶質珪素膜上に成膜した場
合であっても、プラズマ処理を行なった場合と同様に結
晶化が起こる。
【0010】上記事項から、プラズマ処理によって導入
されたニッケルが全て効果的に機能していないというこ
とが結論される。そして、「必要なのは非晶質珪素膜の
表面近傍に極微量のニッケルが導入されればよい」とい
うことが結論される。
【0011】非晶質珪素膜の表面近傍のみに極微量のニ
ッケルを導入する方法、言い換えるならば、非晶質珪素
膜の表面近傍のみ結晶化を助長する触媒元素を極微量導
入する方法としては、蒸着法を挙げることができるが、
蒸着法は制御性が悪く、触媒元素の導入量を厳密に制御
することが困難であるという問題がある。そこで上記目
的を満足するために、液相法を発明するに至ったのであ
る。液相法とは簡単に言うと、「触媒元素を含む溶液を
非晶質珪素膜表面に塗布し、このことによって、触媒元
素の導入を行なう」方法である。
【0012】上記構成は以下の基本的な有意性を有す
る。 (a)溶液中における触媒元素濃度は、予め厳密に制御
することが可能である。 (b)溶液と非晶質珪素膜の表面とが接触していれば、
触媒元素の非晶質珪素への導入量は、溶液中における触
媒元素の濃度によって決まる。 (c)非晶質珪素膜の表面に吸着する触媒元素が主に結
晶化に寄与することとなるので、必要最小限度の濃度で
触媒元素を導入できる。
【0013】非晶質珪素膜上に結晶化を助長する元素を
含有させた溶液を塗布する方法としては、溶液として硝
酸塩、酢酸塩、硫酸塩の水溶液を用いる方法を挙げるこ
とができる。この場合、非晶質珪素膜に直接上記溶液を
塗布すると、溶液が弾かれてしまうので、100Å以下
の薄い酸化膜をまず形成し、その上に触媒元素を含有さ
せた溶液を塗布することで、均一に溶液を塗布すること
ができる。また、界面活性剤の如き材料を溶液中に添加
する方法により濡れを改善する方法も有効である。
【0014】また、溶液としてオクチル酸塩やトルエン
溶液を用いることで、非晶質珪素膜表面に直接塗布する
ことができる。この場合にはレジスト塗布の際に使用さ
れている密着剤の如き材料を予め塗布することは有効で
ある。しかし塗布量が多過ぎる場合には逆に非晶質珪素
中への触媒元素の添加を妨害してしまうために注意が必
要である。
【0015】溶液に含ませる触媒元素の量は、その溶液
の種類にも依存するが、概略の傾向としてはニッケル量
として溶液に対して200ppm以下、好ましくは50
ppm以下(重量換算)とすることが望ましい。これ
は、結晶化終了後における膜中のニッケル濃度や耐フッ
酸性に鑑みて決められる値である。
【0016】また、触媒元素を含んだ溶液を選択的に塗
布することにより、結晶成長を選択的に行なうことがで
きる。特にこの場合、溶液が塗布されなかった領域に向
かって、溶液が塗布された領域から珪素膜の面に平行な
方向に結晶成長を行なすことができる。この珪素膜の面
に平行な方向に結晶成長が行なわれた領域を本明細書中
においては横方向に結晶成長した領域ということとす
る。
【0017】またこの横方向に結晶成長が行なわれた領
域は、触媒元素の濃度を低いことが確かめられている。
半導体装置の活性層領域として、結晶性珪素膜を利用す
ることは有用であるが、活性層領域中における不純物の
濃度は一般に低い方が好ましい。従って、上記横方向に
結晶成長が行なわれた領域を用いて半導体装置の活性層
領域を形成することはデバイス作製上有用である。
【0018】本発明においては、触媒元素としてニッケ
ルを用いた場合に最も顕著な効果を得ることができる
が、その他利用できる触媒元素の種類としては、Fe、
Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、C
u、Auから選ばれた一種または複数種類の元素を利用
することもできる。特に顕著な効果を有する元素として
はNiを利用することが好ましい。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に、発明者等
は触媒元素の微量添加方法について種々の検討を加え、
改良を行ってきた。そして、例えば液相法において同一
の触媒元素を添加する場合においても、その添加場所
(例えば表面に酸化膜を形成後に触媒元素を塗布するの
か、あるいは下地の酸化珪素を成膜後、その上に触媒元
素を添加、更にその上に非晶質珪素膜を成膜するのか)
によって、得られるTFT特性に差が生じることが判明
した。また、同様に出発の非晶質珪素膜の成膜条件及び
成膜方法によっても大きくことなることが判明した。本
発明は、上記知見を基に、より完成度の高いポリシリコ
ンの形成方法を開示するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本的には特
開平07−130652をベ─スとしているが、特に 1)触媒添加を、下地表面に行い、その上に非晶質珪素
膜を成膜すること。 2)非晶質珪素膜として、その密度が単結晶珪素の概略
0.9倍以上の密度を有する非晶質珪素を出発膜として
用いること。 の2点を特徴とするものである。
【0021】まず、特開平07−130652中に多数
の化合物が示されている。このいずれもが低温結晶化に
有効であるが、発明者等の研究によればその中でも特に
ニッケルが顕著な効果を有することは前述の通りであ
り、今後本明細書中ではニッケルを例に説明を加えるこ
ととする。
【0022】まず本発明の特徴1である、添加場所が与
える影響について説明する。ニッケルを触媒元素として
選択し、液相法を用いて非晶質珪素中に添加することを
考える。ここでは例として、溶質として一般的な塩であ
る硝酸ニッケルを用い、溶媒は純水あるいは超純水を用
いることとする。そして特開平07−130652の方
法に従い、一つはスピンコ─トによって非晶質珪素膜1
000Å表面(厳密には15Å程度の酸化膜を表面に形
成してある)に全面に塗布し、その後窒素雰囲気中で5
50℃4時間の加熱結晶化を行った。もう一つは下地の
酸化珪素上に同様の硝酸塩水溶液を塗布し、乾燥後非晶
質珪素をその上に成膜、その後窒素雰囲気中で550℃
4時間の加熱結晶化を行った。
【0023】この様にして得られたポリシリコンに対
し、ポリシリコン膜の上面と裏面即ちガラス基板側から
ラマン分光法による測定を行い、その半値半幅について
評価を行った。まず、触媒添加を非晶質珪素膜の上面か
ら行った従来のものに対して評価を行った。
【0024】その結果、今回の測定方法においては、単
結晶の(100)ウエハーにおいて、半値半幅が2.0
±0.1cm−1程度であるのに対し、表面側が3.5
cm−1程度、裏面側が2.5m−1程度と裏面側の方
が結晶性が高いことが判明した。
【0025】次に、下地に触媒を添加したものについて
も同様の評価を行った。その結果、表面側が2.8cm
−1程度、裏面側が3.3m−1程度と今度は表面側の
方が結晶性が高いことが判明した。この結果、これらポ
リシリコンを用いてTFTの活性領域を作製するに際
し、プレーナー型でゲ─ト電極が上にある場合、下地に
触媒添加を行った方が、より結晶性の高い領域を用いて
TFTを作製することが可能であることが判明した。
【0026】また、実際にTFTを作製した場合、それ
らのバラツキについても両者は大きく異なり、下地添加
の方がはるかにバラツキが低下した。これは、表面に形
成した酸化珪素膜(UV照射により形成)が均一でない
ため、触媒の添加状態が面内でバラツキが生じているこ
とによると考えられる。よって、本発明を基にすると、
下地に触媒添加を行い、上面にゲート電極を有するプレ
ーナー型のTFTが望ましいということになる。
【0027】尚、下地表面に触媒元素を含有する溶液を
塗布し、その後種々の方法で非晶質珪素膜を成膜する
際、前記溶液中に含まれる化合物が成膜装置のチャンバ
ーを汚染する場合がある。その際には、予め熱処理を行
う、紫外線照射を行う、共鳴波長の電磁波を照射する、
等の手法により、これらを予め分解せしめることは有用
である。
【0028】次に、本発明の特徴2である、非晶質珪素
膜の密度について説明を加える。一般的に、固相結晶化
(触媒添加なし)の場合には、核発生密度が低くなるよ
うに非晶質珪素膜を作製することにより、結晶粒径を大
きくすることが可能であることが良く知られている。ま
た、エキシマレーザーを用いたレーザー結晶化には、水
素の噴水現象を防ぐべく、水素量の少ないLP膜が耐レ
ーザー性の面から有効であることも良く知られている。
しかしながら、触媒元素を添加した場合にどのような非
晶質珪素膜が有効であるかは、従来明らかではなかっ
た。
【0029】まず一般的な固相結晶化と比較した場合、
触媒を添加することにより核発生密度が制御可能である
ため、自発的な核発生密度はそれほど重要ではない。ま
た水素量もそれほど重要ではない。今回最も重要である
のは結晶成長に伴う応力の発生である。
【0030】発明者等の研究によると、これら触媒添加
を行うと、まずこれらの珪化物が形成され、これらを核
としてヘテロエピタキシャル成長の如く柱状結晶が成長
することが判明している。特にニッケルを触媒として選
択した場合、ニッケルダイシリサイドがシリコンの格子
定数と非常に近いため、ほぼ完全なエピタキシャル成長
を行わせることができる。
【0031】そしてこれら柱状結晶の長さをできるだけ
長くすることが、得られるポリシリコン結晶の結晶性を
高めることとほぼ等価である。そこで、出発の非晶質珪
素膜として種々のものを使い、これらを詳細に評価した
ところ、出発膜の密度が低い場合には、柱状結晶が伸び
る際に体積変化が大きく、周囲との間に発生する応力で
途中で結晶成長が止まる、あるいは間に積層欠陥が発生
して応力緩和を行う、の何れかが発生し、十分な結晶性
を有せしめることができないことが判明した。即ち、重
要なのは水素量でも作製方法でもなく、元々の非晶質珪
素膜が結晶成長時に発生する応力である。
【0032】発明者等は、これらを応力の値として規定
すべく、シリコンウエハー上に成膜、及び加熱結晶化を
施して、この際に発生する応力値をウエハーの反り量か
ら調査した。しかしながら残念なことに、このようにし
て得られた応力はマクロな応力であって、柱状結晶に周
囲が及ぼすミクロな応力とは必ずしも一致せず、相関は
きれいには取れなかった。そこで発明者は、次に非晶質
珪素膜の密度を測定することとした。そして種々の方法
(プラズマCVD、LPCVD、蒸着、スパッタ)を用
い、これらの密度を測定して、それらとの相関について
調べた。
【0033】ここで蒸着法及びスパッタ法は完全に水素
フリ─な膜をえることが可能であり、その密度も条件に
よっては単結晶珪素の0.98倍程度まで高密度なもの
が得られた。LPCVDはプラズマCVDと比較すると
水素量は低めではあるが、成膜時の温度を高くすること
によって水素量の低下以上に密度を大幅に高密度化する
ことが可能であった。このことはテトラヘドラル系であ
る非晶質珪素においては、水素量と密度は相関はあるも
のの完全には一致せず、それ以外のネットワークの繋が
り方も影響を与えることを示唆する。
【0034】最後に一般的にはポリシリコン形成には向
いていないと言われるプラズマCVDであっても、基板
温度を300℃程度以上に高めることにより、十分実用
に耐える高密度な非晶質珪素膜を得ることが出来た。
【0035】密度の測定方法としては、共鳴核反応法、
フロ─テ─ション法、α線弾性散乱法等が上げられる
が、そのどれを用いても十分注意深く実験すれば、有効
数字2桁以上の測定値が得られ、今回の評価にはそれで
十分であった。
【0036】重要なのは、具体的にどの程度の密度にお
いて良好なポリシリコンを得られるかであるが、まず単
結晶の0.9倍程度以上は最低限必要であった。即ち、
単結晶の0.8倍程度のプラズマCVD膜ではスカスカ
で結晶化率が低い(ラマン分光による結晶性ピークと非
晶質ピークの相対強度より算出)のに対し、若干水素出
しを行ってから触媒添加、結晶化を行ったものでは急激
に結晶化率が高まったからである。そして水素出し後の
非晶質珪素膜の密度は単結晶の0.92倍であった。
【0037】そして密度が単結晶に近づいていけば行く
ほど、応力が緩和され、良好な結晶性を有するポリシリ
コンが得られる様になる。ただ例外としてスパッタ膜で
は、高密度ではあるがアルゴンを膜中にかなり含んでお
りそのためか結晶性は他の同密度の膜程は高くならなか
った。
【0038】以上、本発明は大きく分けて2つの構成要
素からなっている。これらはそれぞれ単独でも十分効果
があるが、両者を組み合わせて行うことで更に高い効
果、即ち良好なポリシリコンを得ることが可能となる。
以下に、上記説明した本発明の構成について、実施例を
示し、より詳細に説明を加えることにする。
【0039】
【実施例】
〔実施例1〕
【0040】本実施例では、ガラス基板上の結晶性を有
する珪素膜を形成する例を示す。まず図1を用いて、触
媒元素(ここではニッケルを用いる)を導入するところ
までを説明する。本実施例においては、基板11として
コーニング1737ガラスを用いる。またその大きさは
127mm×127mmとする。
【0041】まず、非晶質珪素膜12をプラズマCVD
法やLPCVD法によって100〜1500Å形成す
る。ここでは、プラズマCVD法によって非晶質珪素膜
12を1000Åの厚さに成膜する。(図1(A))
【0042】そして、汚れ及び自然酸化膜を取り除くた
めにフッ酸処理を行い、その後酸化膜13を10〜50
Åに成膜する。汚れが無視できる場合には、この工程を
省略しても良いことは言うまでもなく、酸化膜13の代
わりに自然酸化膜をそのまま用いれば良い。なお、この
酸化膜13は極薄のため正確な膜厚は不明であるが、2
0Å程度であると考えられる。ここでは酸素雰囲気中で
のUV光の照射により酸化膜13を成膜する。成膜条件
は、酸素雰囲気中においてUVを5分間照射することに
おって行なった。この酸化膜13の成膜方法としては、
熱酸化法を用いるのでもよい。また過酸化水素、オゾン
水等の溶液による処理によるものでもよい。
【0043】この酸化膜13は、後のニッケルを含んだ
水溶液を塗布する工程で、非晶質珪素膜の表面全体にニ
ッケル塩溶液を行き渡らせるため、即ち濡れ性の改善の
為のものである。例えば、非晶質珪素膜の表面に直接酢
酸塩溶液を塗布した場合、非晶質珪素がニッケル塩溶液
を弾いてしまうので、非晶質珪素膜の表面全体にニッケ
ルを導入することができない。即ち、均一な結晶化を行
うことができない。
【0044】つぎに、ニッケル塩溶液を作る。硝酸ニッ
ケルを用い、ド─ズ量が1×1013atoms/cm2
となるべくニッケル塩溶液濃度を調整した。そしてこれ
らの溶液を用い、上述の非晶質珪素膜表面に滴下し、こ
の状態を1分間保持する。この時、非晶質珪素膜表面に
は薄いニッケル塩溶液層14が形成されている。(図1
(B))
【0045】この保持させる時間によっても、最終的に
珪素膜12中に含まれるニッケルの濃度を制御すること
ができるが、最も大きな制御因子は溶液の濃度である。
そしてスピナーを用いてスピンドライ(2000rp
m、60秒)を行う。(図1(D))
【0046】これらニッケル塩溶液中におけるニッケル
の濃度は、非晶質珪素膜の膜厚が数百〜1000Å程度
の場合、1ppm以上であれば実用的な範囲で結晶化可
能であった。そして、上述のド─ズ量が1×1013at
oms/cm2 になる溶液濃度は、ニッケルに換算して
10ppm弱であった。
【0047】そして、加熱炉において、窒素雰囲気中に
おいて550〜640℃、今回は600℃、4時間の加
熱処理を行う。この結果、基板11上に形成された結晶
性を有する珪素薄膜12を得ることができた。
【0048】上記の加熱処理は450度以上の温度で行
うことができるが、温度が低いと加熱時間を長くしなけ
らばならず、生産効率が低下する。また、650度以上
とすると基板として用いるガラス基板の耐熱性の問題が
表面化してしまう。尚、これはコーニング1737基板
の場合であり、更に耐熱性の低いコーニング7059ガ
ラスを用いた場合には、加熱結晶化工程の温度を更に低
下させることが必要である。この様にして得られたポリ
シリコンに対して、表面からエッチングしながらラマン
分光法により結晶性の評価を行った。エッチングには、
HF:HNO3 :H2 O=1:1200:300に体積
比率で混合したものを用いた。また、エッチングに伴う
膜の表面荒れは殆ど発生しなかった。このようにして得
られたラマンによる半値半幅の変化を図3に示す。尚図
中には、他にも多くの異なる温度で結晶化を行った結果
について記載してある。これらより、膜厚が低下する
程、即ち裏面に近い程半値半幅が小さいことが明らかで
ある。一般的な固相成長においては、核発生は下地界面
から発生し、そのためポリシリコンは表面に行くほど結
晶性が良い(膜厚方向に応力が緩和されるため)とされ
ているが、非晶質珪素膜表面に触媒添加を行った場合に
は、その逆の現象が発生しているようである。この場合
には、TFTのチャネルとして用いる場合には、結晶性
の高い領域を使用することが望ましいため、チャネルを
下側に作るスタガータイプのTFTに向いていると考え
られる。逆に下地にニッケルを添加したものについても
同様の評価を行ったところ、図3とは逆に下地界面に近
いほど結晶性が悪化していくことが確認された。
【0049】〔実施例2〕本実施例では、LPCVDの
成膜温度を400℃から500℃まで変えることによ
り、非晶質珪素膜の密度を単結晶珪素の0.85から
0.97まで3条件変更させたときのポリシリコンの物
性変化について示す。上記成膜温度以外の条件は、代表
的には Si26 100〜500sccm He 500sccm 成膜圧力 0.1〜1Torr で非晶質珪素の膜厚は800Åで行った。まず、下地の
酸化珪素を2000Å成膜し、その後硝酸ニッケル塩溶
液(10ppm)を塗布した後に上記各温度で非晶質珪
素膜を成膜した。引き続いて600℃4時間、窒素中の
加熱結晶化工程を経てポリシリコンを形成した。そして
これらポリシリコンに対し、セコエッチを施して結晶粒
径を評価した。まず、低温(400℃)のLPCVD膜
は低密度であるため、セコエッチに対しても非常に弱
く、エッチング後の膜はかなりポ─ラスであり、結晶粒
径(柱状結晶であり、幅は500Å程度で一定であるた
めに、長さをして粒径とする)は約2000Å程度であ
った。それに対し、更に高密度な非晶質珪素膜(単結晶
珪素の0.97倍の密度を有する非晶質珪素)において
は平均結晶粒径が約1μmまで伸び、セコエッチに対す
る耐性も高かった。単結晶珪素の0.93倍の密度の膜
は両者の中間程度の値であった。このことからも単結晶
に密度の近い高密度非晶質珪素膜を用いることの有効性
が明らかであった。
【0050】〔実施例3〕本実施例は、実施例2に示す
低密度な非晶質珪素膜と高密度な非晶質珪素膜を用い
て、1200Åの酸化珪素膜を選択的に設け、この酸化
珪素膜をマスクとして選択的にニッケルを導入する例で
ある。
【0051】図2に本実施例における作製工程の概略を
示す。まず、上に下地酸化珪素膜を成膜したガラス基板
11(コーニング1737、127mm角)上に、実施
例2と同様に異なった密度を有する非晶質珪素膜12を
500Å成膜する。その後マスクとなる酸化珪素膜21
を1000Å以上、ここでは1200Åの厚さに成膜す
る。この酸化珪素膜21の膜厚については、発明者等の
実験によると500Åでも問題がないことを確認してお
り、膜質が緻密であれば更に薄くても良いと思われる。
【0052】そして通常のフォトリソパターニング工程
によって、必要とするパターンに酸化珪素膜21をパー
ニングする。そして、酸素雰囲気中における紫外線の照
射で薄い酸化珪素膜20を成膜する。この酸化珪素膜2
0の作製は、酸素雰囲気中でUV光を5分間照射するこ
とによって行なわれる。なおこの酸化珪素膜20の厚さ
は20〜50Å程度と考えられる(図2(B))。尚、
この濡れ性を改善するための酸化珪素膜については、溶
液とパターンのサイズが合致した場合には、マスクの酸
化珪素膜の親水性のみによっても丁度よく添加される場
合がある。しかしながらこの様な例は特殊であり、一般
的には酸化珪素膜20を使用したほうが安全である。
【0053】この状態において、実施例1と同様に10
0ppmのニッケルを含有した硝酸塩溶液を10ml滴
下(127mm角基板の場合)する。またこの際、スピ
ナーで50rpmで10秒のスピンコートを行い、基板
表面全体に均一な水膜14を形成させる。さらにこの状
態で、1分間保持した後スピナー15を用いて2000
rpm、60秒のスピンドライを行う。なおこの保持
は、スピナー15上において0〜100rpmの回転を
させながら行なってもよい。(図2(C))
【0054】そして550度(窒素雰囲気)、4時間の
加熱処理を施すことにより、非晶質珪素膜12の結晶化
を行う。この際、ニッケルが導入された部分22の領域
から23で示されるように、ニッケルが導入されなかっ
た領域へと横方向に結晶成長が行われる。この領域を横
成長領域と本明細書中では記述することとするが、これ
は温度によって異なり、550度(窒素雰囲気)、4時
間では20μm程度であるが、結晶化温度を600℃程
度まで上昇させると同様の4時間程度の加熱結晶化でも
60〜80μm程度まで横成長領域を伸ばすことが可能
である。今回得られた横成長量は、密度の異なる2種類
の膜に対してそれ程大きくは異ならなかった。しかしな
がら、横成長領域を実施例2と同様にセコエッチして粒
径を評価した結果、低密度(単結晶の0.85倍)非晶
質珪素膜においては約5000Å程度で、その度に積層
欠陥が入り、応力緩和が起こっていたのに対し、高密度
(単結晶の0.97倍)の場合には、物によっては2μ
mを越える長い柱状結晶が得られていた。
【0055】〔実施例4〕本実施例は、本発明の方法を
利用して作製した結晶性珪素膜を用いて、アクティブマ
トリックス型の液晶表示装置の各画素部分に設けられる
TFTを作製する例を示す。なお、TFTの応用範囲と
しては、液晶表示装置のみではなく、一般に言われる薄
膜集積回路に利用できることはいうまでもない。
【0056】図4に本実施例の作製工程の概要を示す。
まずガラス基板11上に下地の酸化珪素膜(図示せず)
を2000Åの厚さにTEOSを原料としたプラズマC
VD法で成膜する。成膜条件を以下に示す。 TEOS/O2 =10/100sccm RFパワー 350W 基板温度 400℃ 成膜圧力 0.25Torr また、上記反応において、C26 を添加して、SiO
x で示される膜を形成してもよい。この酸化珪素膜
は、ガラス基板からの不純物の拡散を防ぐために設けら
れる。そして10ppmのニッケルを含有した硝酸塩溶
液を塗布し、5分間保持し、スピナーを用いてスピンド
ライを行う。そして、非晶質珪素膜を実施例1と同様な
方法でLPCVD法によって非晶質珪素膜を100〜1
500Å、好ましくは200〜800Å堆積する。LP
CVD法での成膜条件を以下に示すが、前述の通り重要
なのは非晶質珪素膜の密度であり、この観点から考える
にLPCVDは容易に高密度の非晶質珪素膜が得られる
ために好適である。その際の成膜条件は、代表的には Si26 100〜500sccm He 500sccm 成膜温度 450℃〜500℃ 成膜圧力 0.1〜1Torr
【0057】次に、窒素雰囲気中、500〜600℃4
hrの加熱結晶化を行う。本実施例では、550℃4h
rとする。次に、結晶化した珪素膜をパターニングし
て、島状の領域104を形成する。この島状の領域10
4はTFTの活性層を構成する。そして、厚さ200〜
1500Å、ここでは1000Åの酸化珪素105を形
成する。この酸化珪素膜はゲイト絶縁膜としても機能す
る。(図4(A))
【0058】上記酸化珪素膜105の作製には注意が必
要である。ここでは、TEOSを原料とし、酸素ととも
に基板温度150〜600℃、好ましくは300〜45
0℃で、RFプラズマCVD法で分解・堆積した。TE
OSと酸素の圧力比は1:1〜1:3、また、圧力は
0.05〜0.5torr、RFパワーは100〜25
0Wとした。あるいはTEOSを原料としてオゾンガス
とともに減圧CVD法もしくは常圧CVD法によって、
基板温度を350〜600℃、好ましくは400〜55
0℃として形成した。成膜後、酸素もしくはオゾンの雰
囲気で400〜600℃で30〜60分アニールした。
【0059】この状態でKrFエキシマーレーザー(波
長248nm、パルス幅20nsec)あるいはそれと
同等な強光を照射することで、シリコン領域104の結
晶化を助長させてもよい。特に、赤外光を用いたRTA
(ラピットサーマルアニール)は、ガラス基板を加熱せ
ずに、珪素のみを選択的に加熱することができ、しかも
珪素と酸化珪素膜との界面における界面準位を減少させ
ることができるので、絶縁ゲイト型電界効果半導体装置
の作製においては有用である。
【0060】その後、厚さ2000Å〜1μmのアルミ
ニウム膜を電子ビーム蒸着法によって形成して、これを
パターニングし、ゲイト電極106を形成する。アルミ
ニウムにはスカンジウム(Sc)を0.15〜0.2重
量%ドーピングしておいてもよい。次に基板をpH≒
7、1〜3%の酒石酸のエチレングリコール溶液に浸
し、白金を陰極、このアルミニウムのゲイト電極を陽極
として、陽極酸化を行う。陽極酸化は、最初一定電流で
220Vまで電圧を上げ、その状態で1時間保持して終
了させる。本実施例では定電流状態では、電圧の上昇速
度は2〜5V/分が適当である。このようにして、厚さ
1500〜3500Å、例えば、2000Åの陽極酸化
物109を形成する。(図4(B))
【0061】その後、イオンドーピング法(プラズマド
ーピング法ともいう)によって、各TFTの島状シリコ
ン膜中に、ゲイト電極部をマスクとして自己整合的に不
純物(燐)を注入した。ドーピングガスとしてはフォス
フィン(PH3 )を用いた。ドーズ量は、1〜4×10
15cm-2とする。
【0062】さらに、図4(C)に示すようにKrFエ
キシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20ns
ec)を照射して、上記不純物領域の導入によって結晶
性の劣化した部分の結晶性を改善させる。レーザーのエ
ネルギー密度は150〜400mJ/cm2 、好ましく
は200〜250mJ/cm2 である。こうして、N型
不純物(燐)領域108、109を形成する。これらの
領域のシート抵抗は200〜800Ω/□であった。
【0063】この工程において、レーザーを用いるかわ
りに、フラッシュランプを使用して短時間に1000〜
1200℃(シリコンモニターの温度)まで上昇させ、
試料を加熱する、いわゆるRTA(ラピッド・サーマル
・アニール)(RTP、ラピット・サーマル・プロセス
ともいう)を用いてもよい。
【0064】その後、全面に層間絶縁物110として、
TEOSを原料として、これと酸素とのプラズマCVD
法、もしくはオゾンとの減圧CVD法あるいは常圧CV
D法によって酸化珪素膜を厚さ3000Å形成する。基
板温度は250〜450℃、例えば、350℃とする。
成膜後、表面の平坦性を得るため、この酸化珪素膜を機
械的に研磨する。さらに、スパッタ法によってITO被
膜を堆積し、これをパターニングして画素電極111と
する。(図4(D))
【0065】そして、層間絶縁物110をエッチングし
て、TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形
成し、クロムもしくは窒化チタンの配線112、113
を形成し、配線113は画素電極111に接続させる。
【0066】プラズマ処理を用いてニッケルを導入した
結晶性珪素膜は、酸化珪素膜に比較してバッファフッ酸
に対する選択性が低いので、上記コンタクトホールの形
成工程において、エッチングされてしまうことが多かっ
た。
【0067】しかし、本実施例のように10ppmの低
濃度で水溶液を用いてニッケルを導入した場合には、耐
フッ酸性が高いので、上記コンタクトホールの形成が安
定して再現性よく行なうことができる。
【0068】最後に、水素中で300〜400℃で0.
1〜2時間アニールして、シリコンの水素化を完了す
る。このようにして、TFTが完成する。そして、同時
に作製した多数のTFTをマトリクス状に配列せしめて
アクティブマトリクス型液晶表示装置として完成する。
【0069】本実施例の構成を採用した場合、活性層中
に存在するニッケルの濃度は、1×1018cm-3程度あ
るいはそれ以下であると考えられる。
【0070】本実施例においては、ニッケルを導入した
部分を結晶化させた例を示したが、実施例2に示すよう
にニッケルを選択的に導入し、その部分から横方向(基
板に平行な方向)に結晶成長した領域を用いて電子デバ
イスを形成してもよい。この場合、デバイスの活性層領
域におけるニッケル濃度をさらに低くすることができ、
デバイスの電気的安定性や信頼性の上から極めて好まし
い構成とすることができる。 〔実施例5〕本実施例は、本発明の方法を利用して作製
した結晶性珪素膜を用いて、アクティブマトリックス型
の液晶表示装置の各画素部分に設けられるTFTを作製
する例を示す。なお、TFTの応用範囲としては、液晶
表示装置のみではなく、一般に言われる薄膜集積回路に
利用できることはいうまでもない。
【0071】本実施例の作製工程の概要は既に〔実施例
4〕で記しているため、ここでは変更点のみ記述するこ
ととする。
【0072】本実施例では、加熱結晶化後に、結晶性珪
素膜の結晶性をさらに高めるために、エキシマレ−ザ−
によるレ−ザ−アニ−ルを行う。
【0073】本実施例では、レ−ザ−源としてKrFを
使用したが、ArF、ArCl、KrCl、XeF、X
eCl等のエキシマレ−ザ−を用いても良い。
【0074】また、照射エネルギ−は、結晶性珪素膜表
面にて180〜230mJ/cm2となるようにして、
照射の繰り返し周波数は35〜45Hzとなるように調
節する。また、レ−ザ−照射は、基板を保持するステ−
ジを2.0〜8.0mm/秒で移動しながら行う。その
際、処理室内の雰囲気、基板温度は適宜に決める。本実
施例では、大気雰囲気、基板温度は室温で処理する。
【0075】本実施例の構成を採用した場合、活性層中
に存在するニッケルの濃度は、1×1018cm-3程度あ
るいはそれ以下であると考えられる。
【0076】また、非晶質珪素膜の加熱結晶化後にレ−
ザ−アニ−ルを施すことで、より結晶性の高い結晶性珪
素膜を得ることができる。そのため、薄膜トランジスタ
の移動度を向上させることができる。
【0077】〔実施例6〕本実施例は、〔実施例5〕の
結晶化を助長する金属元素の添加に際し、炭素を含有す
るものと含有しないもの、具体的には酢酸塩水溶液と硝
酸塩水溶液を用いて比較したものである。添加ニッケル
濃度は全く同一となるように調整してあり、ニッケル添
加以外の工程は〔実施例5〕と全く同様であるため、結
果のみを示す。
【0078】酢酸塩溶液を用いた場合、電界効果移動度
150cm2 /V・s、S値0.3程度が標準的に得ら
れ、硝酸塩溶液を用いた場合、電界効果移動度180c
2/V・s、S値0.25程度が再現性良く得られ
た。 〔実施例7〕本実施例は、本発明の方法を利用して作製
した結晶性珪素膜を用いて、アクティブマトリックス型
の液晶表示装置の各画素部分に設けられるTFTを作製
する例を示す。なお、TFTの応用範囲としては、液晶
表示装置のみではなく、一般に言われる薄膜集積回路に
利用できることはいうまでもない。
【0079】本実施例の作製工程の概要は既に〔実施例
4〕で記しているため、ここでは変更点のみ記述するこ
ととする。
【0080】本実施例では、加熱結晶化後に、結晶性珪
素膜の結晶性をさらに高めるためにラピッドサ−マルア
ニ−ル(RTA)による加熱処理を行う。
【0081】RTAとは、赤外線ランプあるいはキセノ
ンランプあるいはアークランプ等により基板の加熱処理
を行う技術であり、温度上昇及び下降が極めて短時間の
内に行われる。そのため、基板本体に熱的ダメ−ジを与
えずに、薄膜のみを加熱処理できる利点を持つ。また、
短時間で加熱処理が終了するため、スル−プットが向上
する。
【0082】本実施例によれば、非晶質珪素膜の加熱結
晶化後にRTAによる加熱処理を施すことで、より結晶
性の高い結晶性珪素膜を得ることができる。そのため、
薄膜トランジスタの移動度を向上させることができる。
【0083】〔実施例8〕本実施例は、本発明の方法を
利用して作製した結晶性珪素膜を用いて、アクティブマ
トリックス型の液晶表示装置の各画素部分に設けられる
TFTを作製する例を示す。なお、TFTの応用範囲と
しては、液晶表示装置のみではなく、一般に言われる薄
膜集積回路に利用できることはいうまでもない。
【0084】本実施例の作製工程の概要は既に〔実施例
4〕で記しているため、ここでは変更点のみ記述するこ
ととする。
【0085】本実施例では、加熱結晶化後に、結晶性珪
素膜の結晶性をさらに高めるために、エキシマレ−ザ−
を用いたレ−ザ−アニ−ルと、ラピッドサ−マルアニ−
ル(RTA)による加熱処理を組み合わせて行う。
【0086】本実施例では、まず、レ−ザ−アニ−ルを
行う。この際、レ−ザ−源としてKrFを使用したが、
ArF、ArCl、KrCl、XeF、XeCl等のエ
キシマレ−ザ−を用いても良い。
【0087】照射エネルギ−は、結晶性珪素膜表面にて
180〜230mJ/cm2 となるようにして、照射の
繰り返し周波数は35〜45Hzとなるように調節す
る。また、レ−ザ−照射は、基板を保持するステ−ジを
2.0〜8.0mm/秒で移動しながら行う。その際、
処理室内の雰囲気、基板温度は適宜に決める。本実施例
では、大気雰囲気、基板温度は室温で処理する。
【0088】続いて、ラピッドサ−マルアニ−ル(RT
A)による加熱処理を行う。RTAとは、赤外線ランプ
により基板の加熱処理を行う技術であり、温度上昇及び
下降が極めて短時間の内に行われる。そのため、基板本
体に熱的ダメ−ジを与えずに、薄膜のみを加熱処理でき
る利点を持つ。また、短時間で加熱処理が終了するた
め、スル−プットが向上する。
【0089】本実施例によれば、非晶質珪素膜の加熱結
晶化後にレ−ザ−アニ−ル及びRTAによる加熱処理を
併用することで、より結晶性の高い結晶性珪素膜を得る
ことができる。そのため、薄膜トランジスタの移動度を
向上させることができる。
【0090】
【効果】目的の半導体装置の構成に合わせて触媒元素の
添加方法を変更することにより、より結晶性の高い領域
を活性領域として用いることが可能となる。また、非晶
質珪素膜を高密度にすることにより、触媒元素の珪化物
からのヘテロエピタキシャル成長時に発生する応力を緩
和し、より粒径の大きな結晶性に良いポリシリコンを得
ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の作製工程を示す図。
【図2】 実施例の作製工程を示す図。
【図3】 厚さ方向における結晶性の相違を示す図。
【図4】 実施例におけるTFTの作製工程を示す。
【符号の説明】
11 ガラス基板 12 非晶質珪素膜 13 酸化珪素膜 14 ニッケルを含む溶液 15 スピナー 20 酸化珪素膜 21 酸化珪素膜のマスク 22 ニッケル添加領域 23 横成長領域

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質珪素膜の下面に接して前記非晶質
    珪素膜の結晶化を助長する触媒元素を保持させる工程
    と、 前記非晶質珪素膜を加熱処理しその上面の結晶性がその
    下面の結晶性に比較して高い結晶性を有する結晶性珪素
    膜を得る工程と、 を有する半導体作製方法。
  2. 【請求項2】 絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜
    の結晶化を助長する金属元素を含有する溶液を塗布する
    工程と、 前記基板上に非晶質珪素膜を形成する工程と、 前記非晶質珪素膜を加熱処理しその上面の結晶性がその
    下面の結晶性に比較して高い結晶性を有する結晶性珪素
    膜を得る工程と、 を有する半導体作製方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、非晶質珪素膜の結晶
    化を助長する金属元素を含有する溶液を塗布する工程の
    後にエネルギーを与えて前記溶液中の化合物を分解せし
    める工程を有し、 該工程の後に非晶質珪素膜の形成工程を有することを特
    徴とする半導体作製方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、溶液中の化合物を分
    解せしめるために、与えられるエネルギーは、熱、光、
    電磁波によることを特徴とする半導体作製方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4において、 触媒元素としてNiを用いることを特徴とする半導体作
    製方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4において、 触媒元素としてFe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、
    Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた一種または
    複数種類の元素を利用することを特徴とする半導体作製
    方法。
  7. 【請求項7】 非晶質珪素膜の上面又は下面に接して前
    記非晶質珪素膜の結晶化を助長する触媒元素を保持させ
    る工程と、 前記非晶質珪素膜を加熱処理することにより結晶化させ
    る工程と、 を有する半導体作製方法であって、前記非晶質珪素膜は
    密度が単結晶珪素の密度の0.9倍以上であることを特
    徴とする半導体作製方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、非晶質珪素膜の形成方
    法は、減圧熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD
    法、蒸着法、スパッタリング法のいずれかであることを
    特徴とする半導体作製方法。
  9. 【請求項9】 非晶質珪素膜の上面又は下面に接して前
    記非晶質珪素膜の結晶化を助長する触媒元素を保持させ
    る工程と、 前記非晶質珪素膜を加熱処理することにより結晶化させ
    る工程と、 を有する半導体作製方法であって、 前記非晶質珪素膜は減圧熱CVD法により形成された膜
    であることを特徴とする半導体作製方法。
  10. 【請求項10】 非晶質珪素膜の下面に接して前記非晶
    質珪素膜の結晶化を助長する触媒元素を保持させる工程
    と、 前記非晶質珪素膜を加熱処理することにより結晶化させ
    る工程と、 を有する半導体作製方法であって、前記非晶質珪素膜は
    減圧熱CVD法により形成された膜であることを特徴と
    する半導体作製方法。
  11. 【請求項11】 非晶質珪素膜の一部に選択的に前記非
    晶質珪素膜の結晶化を助長する触媒元素を接して保持さ
    せる工程と、 前記非晶質珪素膜を加熱処理することにより前記触媒元
    素と接した領域から結晶化させる工程と、 を有する半導体作製方法であって、前記非晶質珪素膜は
    密度が単結晶珪素の密度の0.9倍以上であることを特
    徴とする半導体作製方法。
  12. 【請求項12】非晶質珪素膜を結晶化させることにより
    得られた結晶性珪素膜と、 前記結晶性膜に接して配置されたゲイト絶縁膜と、 を有した半導体装置の作製方法であって、 前記非晶質珪素膜の前記ゲイト絶縁膜が形成される側と
    反対の面側に珪素の結晶化を助長する金属元素を接して
    保持させる工程と、 加熱処理することにより前記非晶質珪素膜を結晶化させ
    る工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、非晶質珪素膜は
    密度が単結晶珪素の密度の0.9倍以上であることを特
    徴とする半導体装置の作製方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11354445A (ja) * 1997-08-26 1999-12-24 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2005294859A (ja) * 1997-08-26 2005-10-20 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
JP2010272767A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Mitsubishi Electric Corp 微結晶シリコン膜の製造装置および微結晶シリコン膜の製造方法

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