JPH09148606A - 折曲できるフィルム状の太陽電池素子 - Google Patents

折曲できるフィルム状の太陽電池素子

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JPH09148606A
JPH09148606A JP7310569A JP31056995A JPH09148606A JP H09148606 A JPH09148606 A JP H09148606A JP 7310569 A JP7310569 A JP 7310569A JP 31056995 A JP31056995 A JP 31056995A JP H09148606 A JPH09148606 A JP H09148606A
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佳典 海道
Nobuo Hanehira
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    • H10F77/10—Semiconductor bodies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池素子を補強して高温放置における変
形を防止する。 【解決手段】 折曲できるフィルム状の太陽電池素子
は、絶縁基板にポリイミド、PET、PEN、アクリル
樹脂フィルムの何れかを使用している。太陽電池素子1
は、絶縁基板の上面に、背面電極と発電層と透明電極を
積層して可とう性を有するサブモジュール2としてい
る。太陽電池のサブモジュール2の背面に、ホットメル
ト接着層3を介して補強シート8を密着している。補強
シート8は、0〜150℃における熱線膨張係数を1.
8×10-5cm/cm/℃以下とし、熱収縮率を1.0
%以下とする可とう性のフィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変形できる可とう
性のあるフィルム状の太陽電池素子に関する。
【0002】
【従来の技術】変形できる可とう性のあるフィルム状の
太陽電池素子は、内蔵する機器のケースに沿って変形で
きるので、フレキジブル電卓等に便利に使用できる。こ
の構造の太陽電池素子は、製造工程において湾曲し、あ
るいは波形に変形しやすく、平面状に製造するのが難し
い。とくに、この構造の太陽電池素子は、可とう性があ
って変形できることを特長とするために、変形しないよ
うに、金属板やプラスチック板等の硬質板を補強板とし
て使用できない。硬質板に接着して平面状にできるが、
硬質板によって可とう性がなくなって変形できなくなっ
てしまうからである。可とう性のある太陽電池素子は、
硬質板を使用しないで、自由に変形できる状態を保持し
て平面状とすることが大切である。
【0003】このことを実現する太陽電池のサブモジュ
ールが、特開平1−309385号公報に記載される。
この公報の太陽電池のサブモジュールは、熱線膨張係数
の小さい絶縁基板を使用して熱に起因する変形を小さく
している。熱線膨張係数の小さい絶縁基板として、バラ
配向型の芳香族ポリアミドやバラ配向型のポリエステ
ル、あるいはポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)
からなるフィルムを使用している。この構造の太陽電池
のサブモジュールは、基板に熱線膨張係数の小さいフィ
ルムを使用して、変形を少なくして平面状としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この構造の太陽電池
は、太陽電池のサブモジュールとして製造された状態で
変形を少なくできるが、絶縁基板として、特定のフィル
ムを使用する必要があるので、ポリイミド、PET、P
EN、アクリル樹脂フィルム等のフィルムが使用できな
い。とくに、ポリイミドフィルムのように、電気特性と
熱特性に優れたフィルムを使用できない。
【0005】さらに、サブモジュールは、種々の使用環
境にあっては必ずしも充分な強度ではない。サブモジュ
ールを補強するためには、サブモジュールに補強シート
をラミネートする必要がある。さらに、サブモジュール
の表面を保護するためには、サブモジュールの表面に保
護用ラミネートフィルムを積層する必要がある。補強シ
ートをラミネートした太陽電池素子は、充分な強度があ
って、種々の用途に使用できる。ただ、補強シートでラ
ミネートした太陽電池素子は、高温にさらされる環境で
使用すると変形してしまう欠点がある。太陽電池素子
は、このような厳しい環境に多用される。その代表的な
使用例は、夏期に極めて高温にさらされる車内での使用
である。さらに、太陽電池素子は、太陽光線に直接に照
射される状態で使用されることもある。
【0006】太陽電池のサブモジュールを補強してその
表面を保護するために、補強シートや保護用ラミネート
フィルムとして、フッ素系フィルムとPETフィルムが
使用される。フッ素系フィルムを使用した太陽電池素子
は優れた耐候性がある。しかしながら、サブモジュール
の表面及び裏面をフッ素系フィルムで被覆した太陽電池
素子は、高温放置すると、図1に示すように全体が波型
に変形する欠点がある。とくに、フッ素系フィルム4が
ホットメルト接着層3を介してサブモジュール2の表面
にラミネートされる太陽電池素子1は、高温放置におけ
る湾曲が甚だしい。フッ素系フィルムの接着剤に、ホッ
トメルト接着層に代わって、常温で硬化するタイプ、た
とえば、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系の接着剤
を使用して太陽電池素子の変形を少なくできる。ただ、
これ等の接着剤は、未硬化状態でペースト状をしている
ので、サブモジュールの表面にフッ素系フィルムを能率
よく密着するのが難しくなる。
【0007】フッ素系フィルムに代わってPETフィル
ムを使用した太陽電池素子は、高温放置における変形を
少なくできる。この太陽電池素子は、ホットメルト接着
層でPETフィルムをサブモジュールに密着して変形を
少なくできる。このため能率よく製造できる特長があ
る。PETフィルムが、フッ素系フィルムよりも変形し
難い強度を有するからである。ただ、サブモジュールの
両面をPETフィルムで保護する太陽電池素子は、表面
の局部に気泡ができる欠点がある。気泡6は、図2に示
すように、サブモジュール2表面の凸部7近傍に発生す
る。サブモジュール2の表面は、集電極等があって表面
が凹凸面となる。凸部7に密着されるPETフィルム5
は、凸部7に沿って変形せず、凸部7の両側に気泡6が
できる。気泡6は、初期にはなくても、高温放置すると
さらにできやすくなる。気泡6ができると、光の透過率
が低下してサブモジュール2の発電効率を低下させる。
さらに、気泡6によって、太陽電池素子1の外観が悪く
なる。また、保護用ラミネートフィルムの剥離の原因と
もなる。
【0008】以上のように、サブモジュールの表面を補
強シートや保護用ラミネートフィルムで被覆するする太
陽電池素子は、フッ素系フィルムを使用すると高温放置
後に変形し、PETフィルムを使用すると気泡ができる
欠点がある。
【0009】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたもので、本発明の第1の目的は、サ
ブモジュールに補強シートをラミネートして充分な強度
として、しかも、高温放置における変形を有効に防止で
きる太陽電池素子を提供することにある。さらに、本発
明の第2の目的は、サブモジュールの表面に、ホットメ
ルト接着層で保護用ラミネートフィルムを密着して、表
面に気泡ができるのを防止して、しかも、高温放置の変
形を少なくできる折曲できるフィルム状の太陽電池素子
を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
される太陽電池素子1は、絶縁基板にポリイミド、PE
T、PEN、アクリル樹脂フィルムの何れかを使用し
て、高温放置における変形を有効に防止する。太陽電池
素子1は、ポリイミドフィルム等の絶縁基板の上面に、
背面電極と発電層と透明電極を積層して可とう性を有す
るサブモジュール2としている。太陽電池のサブモジュ
ール2の背面に、ホットメルト接着層3を介してプラス
チックフィルムや金属箔等の補強シート8を密着してい
る。補強シート8は、0〜150℃における熱線膨張係
数を1.8×10-5cm/cm/℃以下とし、熱収縮率
を1.0%以下とする可とう性のフィルムである。さら
に、補強シートは、好ましくは0〜150℃における熱
線膨張係数を1.6×10-5cm/cm/℃以下、熱収
縮率を0.8%以下とする。
【0011】本発明の請求項2の太陽電池素子1は、絶
縁基板の上面に、背面電極と発電層と透明電極が積層さ
れてなる可とう性のある太陽電池のサブモジュール2
と、この太陽電池のサブモジュール2の両面を被覆する
フッ素系フィルム4とからなる。太陽電池のサブモジュ
ール2とフッ素系フィルム4とがホットメルト接着層3
を介して接着されている。太陽電池のサブモジュール2
の背面に位置して、太陽電池のサブモジュール2とフッ
素系フィルム4との間、あるいは、フッ素系フィルム4
の外側面に位置して、0〜150℃における熱線膨張係
数を1.8×10 -5cm/cm/℃以下とし、熱収縮率
を1.0%以下とする可とう性のプラスチックフィルム
や金属箔等の補強シート8がホットメルト接着層3を介
して積層されている。
【0012】
【作用】本発明の請求項1に記載される太陽電池素子1
は、サブモジュール2の背面に、ホットメルト接着層3
を介して、特定の熱線膨張係数と熱収縮率である可とう
性の補強シート8を密着している。サブモジュール2の
絶縁基板には、ポリイミド、PET、PEN、アクリル
樹脂フィルムの何れかを使用する。このようなフィルム
を使用したサブモジュール2に、補強シート8をラミネ
ートして補強した太陽電池素子は、高温放置すると大き
く変形する。本発明の太陽電池素子1は、補強シート8
で充分に補強されるにもかかわらず、高温放置における
変形を少なくできる。それは、サブモジュール2の背面
に、特定の熱線膨張係数と熱収縮率の補強シート8を密
着しているからである。
【0013】さらに、本発明の太陽電池素子は、補強シ
ート8をサブモジュール2に接着するのにホットメルト
接着層3を使用する。ホットメルト接着層は、サブモジ
ュールと補強シートとを能率よくラミネートできる。た
だ、ホットメルト接着層3は、補強シート8をサブモジ
ュール2にラミネートするときに、100〜150℃の
高温に加熱される。加熱してホットメルト接着層3を溶
融して接着させるからである。本発明の太陽電池素子
は、サブモジュール2と補強シート8とをラミネートす
るときに高温に加熱しても、太陽電池素子が変形するこ
とがない。補強シート8を、特定の熱線膨張係数と熱収
縮率としているからである。本発明の太陽電池素子は、
補強シート8とサブモジュール2の間にホットメルト接
着層3を挟んで、たとえば、熱ロールで加熱してサブモ
ジュール2に補強シート8をラミネートする。この状態
でラミネートされるサブモジュール2と補強シート8
は、加熱状態で平面状に引っ張られる状態で密着され
る。このように高温に加熱される状態で平面状に引っ張
られて、特定の熱線膨張係数と熱収縮率の補強シート8
がラミネートされる本発明の太陽電池素子は、高温放置
しても変形量を少なくできる。とくに、本発明の太陽電
池素子1は、サブモジュールに硬い板状の補強板を密着
して高温放置における変形を防止するのでは決してな
い。太陽電池素子を、可とう性を失わないで変形できる
状態に補強して、しかも、高温放置における変形を少な
くできる。このため、種々の用途に極めて便利に使用で
きる特長がある。
【0014】さらに、本発明の請求項2に記載される太
陽電池素子1は、保護用ラミネートフィルムに柔らかい
フッ素系フィルム4を使用して、サブモジュール2と保
護用ラミネートフィルムとの間にできる気泡6をなくし
て、さらに、波型の変形も有効に防止する。この太陽電
池素子1は、サブモジュール2の背面に、特定の熱線膨
張係数と熱収縮率の可とう性補強シート8をホットメル
ト接着層3を介して積層する。補強シート8は、ホット
メルト接着層3を介して、フッ素系フィルム4の内面あ
るいは外面に密着される。補強シート8をフッ素系フィ
ルム4やサブモジュール2に密着するホットメルト接着
層3は、請求項1に記載されるホットメルト接着層3と
同じように、たとえば、100〜150℃に加熱され
る。このとき、補強シート8とサブモジュール2とフッ
素系フィルム4を隙間なく密着するために、サブモジュ
ール2と補強シート8とフッ素系フィルム4とホットメ
ルト接着層3は加熱状態で平面状に引っ張られる状態で
ラミネートされる。ホットメルト接着層3を介して、補
強シート8が密着されたサブモジュール2は平面状態で
フッ素系フィルム4で被覆される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための太陽電池素子を例示する
ものであって、本発明は太陽電池素子を下記のものに特
定しない。
【0016】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0017】図3の断面図に示す太陽電池素子1は、サ
ブモジュール2の背面にホットメルト接着層3を介して
補強シート8を密着している。サブモジュール2は、光
を電気に変換する素子である。サブモジュール2は、絶
縁基板の上に、順番に背面電極、発電層であるa−Si
層、透明電極を積層したものである。絶縁基板は、入射
光がこの層を透過しないので透光性は要求されない。絶
縁基板は、ポリイミド、PET、PEN、アクリル樹脂
等の可とう性のあるプラスチックフィルムである。
【0018】背面電極は、サブモジュールと一緒に変形
できる金属の薄膜である。金属の薄膜は、Ag、Al、
Cu等の金属である。背面電極の上に、発電層としてa
−Si層を積層する。さらに、透明電極が、a−Si層
の上に積層される。透明電極は、透光性と導電性とを有
する薄膜で、ITOとSnO2が使用される。透明電極
の上面に、リード線を接続するための集電極を設けてい
る。集電極は、Agペースト等の導電ペーストである。
【0019】サブモジュール2の背面には、ホットメル
ト接着層3を介して補強シート8を密着している。補強
シート8は、外形をサブモジュール2と同じとしてい
る。ただ、図示しないが、補強シートはサブモジュール
の外形よりも多少小さくすることもできる。
【0020】補強シート8は、0〜150℃における熱
線膨張係数を1.8×10-5cm/cm/℃以下とし、
熱収縮率を1.0%以下とする可とう性のプラスチック
フィルムや金属箔等のシートである。熱収縮率は、0〜
150℃の間で測定するもので、加熱後の加熱前の長さ
に対する比率である。補強シート8は、熱線膨張係数と
熱収縮率が前記の範囲よりも大きくなると、太陽電池素
子を高温放置すると変形してしまう弊害が発生する。熱
線膨張係数を1.6×10-5cm/cm/℃以下とし、
また、熱収縮率を0.8%以下にすると、太陽電池素子
の高温放置に於ける変形をさらに少なくできる。
【0021】補強シート8は、熱線膨張係数と熱収縮率
が前記の範囲にあって可とう性のある全てのフィルムが
使用できる。補強シートには、たとえば、ポリイミドフ
ィルムが最適であるが、PENフィルムも使用できる。
さらに、ガラス繊維、金属繊維、カーボン繊維、グラフ
ァイトのようなウイスカー等の繊維で補強されたプラス
チックフィルムや、アルミニウム箔等の金属箔も使用で
きる。
【0022】図3に示す太陽電池素子1は下記のように
して製造される。 互いに密着されるサブモジュール2の背面と、補強
シート8の表面にホットメルト接着剤を塗布する。ホッ
トメルト接着剤には、エチレン−酢酸ビニルを使用す
る。ただ、ホットメルト接着層3には、加熱すると溶融
し、冷却すると固化して密着させる全ての接着剤、たと
えばポリアミド等の熱可塑性の接着剤も使用できる。ホ
ットメルト接着剤は、サブモジュール背面と、補強シー
ト表面の片面に塗布することもできる。さらに、ホット
メルト接着剤をフィルム状として、サブモジュールと補
強シートの間に挟着して、サブモジュールと補強シート
を密着することもできる。
【0023】 サブモジュール2と補強シート8の間
にホットメルト接着剤を挟着させる状態に積層して、サ
ブモジュール2と補強シート8を、熱ロールで挟着して
ラミネートする。サブモジュール2の表面を押圧する熱
ロールは、表面にゴムを接着している。凹凸のあるサブ
モジュール2の表面を、ゴムで均一に押圧するためであ
る。補強シートの背面を押圧する熱ロールは、ゴムを接
着しない状態で、あるいは、ゴムを接着する状態で押圧
することもできる。ただ、熱ロールに代わって、熱板で
ホットメルト接着層を加熱・溶融して、積層されたサブ
モジュールと補強シートをラミネートすることもでき
る。
【0024】 サブモジュール2と補強シート8を押
圧してラミネートする熱ロールは、サブモジュール2と
補強シート8を平面状に引っ張ってプレスすると共に、
ホットメルト接着剤を加熱して溶融させる。溶融するホ
ットメルト接着剤は、サブモジュール2と補強シート8
の表面に密着される。熱ロールを通過して平面状に引き
出された太陽電池素子1は、ホットメルト接着剤を冷却
して固化させる。熱ロールを通過した太陽電池素子は、
冷却ロールで押圧してホットメルト接着層を強制的に冷
却することもできる。このようにすると、太陽電池素子
をより完全な平面状にできる。
【0025】以上のようにして製造された図3に示す断
面構造の太陽電池素子1、ただしホットメルト接着層3
の冷却工程でコールドプレスを使用しないで製造された
太陽電池素子1は、絶縁基板に10μmのポリイミドフ
ィルムを、補強シート8に30μmのポリイミドフィル
ムを使用し、ホットメルト接着層3にエチレン−酢酸ビ
ニルを使用して、製作された太陽電池素子1の変形を5
mmにできた。ただし、太陽電池素子1の変形は下記の
ようにして測定した。
【0026】10×10cmの太陽電池素子1を製造し
て、図4に示すように平面状の平板9の上に載せ、アー
チ状に湾曲する太陽電池素子1と平板9との最大距離d
を測定して変形量とした。
【0027】本発明の太陽電池素子は、図5と図6に示
すように、サブモジュール2の表面をフッ素系フィルム
4で被覆することもできる。図5に示す太陽電池素子1
は、サブモジュール2の背面とフッ素系フィルム4との
間に補強シート8を密着している。図6の太陽電池素子
1は、サブモジュール2の背面に密着するフッ素系フィ
ルム4の表面に補強シート8を密着している。これ等の
図に示す太陽電池素子1は、サブモジュール2とフッ素
系フィルム4と補強シート8とをホットメルト接着層3
で密着する。ホットメルト接着層3には、図3に示す太
陽電池素子に使用する熱可塑性樹脂が使用できる。
【0028】図5に示す太陽電池素子1は、下記のよう
にして製造する。 サブモジュール2と補強シート8とフッ素系フィル
ム4の密着される面にホットメルト接着剤を塗布する。
ホットメルト接着剤には、エチレン−酢酸ビニルを使用
する。ただ、エチレン−酢酸ビニル以外のホットメルト
接着剤も使用できるのは言うまでもない。ホットメルト
接着剤は、互いに密着される両面に塗布するが、片面に
塗布することもできる。さらに、ホットメルト接着剤を
フィルム状として、密着される間に挟着することもでき
る。
【0029】 サブモジュール2の背面に補強シート
8を積層し、補強シート8の背面とサブモジュール2の
前面にフッ素系フィルム4を積層して、サブモジュール
2と補強シート8とフッ素系フィルム4を熱ロールで挟
着してラミネートする。サブモジュール2の前面は、表
面をゴムでコーティングした熱ロールで押圧する。
【0030】 サブモジュール2と補強シート8とフ
ッ素系フィルム4を押圧する熱ロールは、サブモジュー
ル2と補強シート8とフッ素系フィルム4を平面状に引
っ張った状態でプレスして、ホットメルト接着剤を加
熱、溶融して、サブモジュール2と補強シート8とフッ
素系フィルム4をラミネートする。熱ロールを通過した
太陽電池素子1は、ホットメルト接着剤を冷却して固化
させる。熱ロールを通過した太陽電池素子は、冷却ロー
ルで押圧してホットメルト接着層を強制的に冷却するこ
ともできる。このようにすると、太陽電池素子をより完
全な平面状にできる。
【0031】以上のようにして製造された図5に示す断
面構造の太陽電池素子1、ただしホットメルト接着層3
の冷却工程でコールドプレスを使用しないで製造された
太陽電池素子1は、絶縁基板に10μmのポリイミドフ
ィルムを、補強シート8に50μmのポリイミドフィル
ムを、フッ素系フィルム4に25μmのPVFフィルム
を使用し、ホットメルト接着層3にエチレン−酢酸ビニ
ルを使用して、製作された太陽電池素子1の変形を5m
mにできた。ただし、太陽電池素子1の変形は、図3に
示す太陽電池素子と同じように、図4に示すようにして
測定した。
【0032】図6に示す太陽電池素子1は、補強シート
8を積層する位置を、図5のサブモジュール2とフッ素
系フィルム4の間からフッ素系フィルム8の背面とする
以外、図5の太陽電池素子と同じようにして製造でき
る。このようにして製造された図6の太陽電池素子1
は、補強シート8の位置を変更する以外、図5の太陽電
池素子と同じにして、変形量を6mmにできた。
【0033】図5と図6に示す太陽電池素子1は、サブ
モジュール2と補強シート8とフッ素系フィルム4の外
形を同じにしている。図7に示す太陽電池素子1は、サ
ブモジュール2の外形を、補強シート8及びフッ素系フ
ィルム4よりも小さくしている。図8に示す太陽電池素
子1は、サブモジュール2と補強シート8をフッ素系フ
ィルム4の外形よりも小さくしている。
【0034】図7に示す太陽電池素子1は、太陽電池素
子1の外周縁で、補強シート8とフッ素系フィルム4と
をホットメルト接着層3で密着している。この構造の太
陽電池素子1は、フッ素系フィルム4に、PVDFやP
VF等の、フッ素系フィルムとしては十分な耐熱性のな
いものを使用するのに適している。図8の太陽電池素子
1は、サブモジュール2と補強シート8を同じ外形とし
て、その外周縁でフッ素系フィルム4をホットメルト接
着層3で密着している。この構造の太陽電池素子1は、
フッ素系フィルム4に、ETFE、FEP、PFA、P
TFE、PCTFE等の優れた耐熱性のものが適してい
る。図7と図8に示す太陽電池素子1は、表面にゴムの
ある熱ロールで両面をプレスして、ホットメルト接着層
3を加熱・溶融・密着してラミネートさせる。サブモジ
ュール2の外周で薄くなるフッ素系フィルム4のホット
メルト接着層3を密着させるためである。
【0035】図7と図8に示すように、サブモジュール
2の外周縁でフッ素系フィルム4を密着する太陽電池素
子1は、好ましくは、サブモジュール2の膜厚を20μ
m以下とする。サブモジュール2の膜厚は、そのほとん
どが絶縁基板の厚さである。絶縁基板の表面に積層され
る背面電極と発電層と透明電極が、絶縁基板に比較して
極めて薄いからである。したがって、薄いサブモジュー
ル2は、たとえば、薄いポリイミドフィルム等の絶縁基
板を使用して製造できる。薄いサブモジュール2の太陽
電池素子1は、周縁に気泡ができるのを防止できる特長
がある。フッ素系フィルム4が、サブモジュール2の外
周縁で互いに接近して、この部分に隙間ができないから
である。
【0036】
【発明の効果】本発明の折曲できるフィルム状の太陽電
池素子は、可とう性を失わない状態に補強して、しかも
高温放置における変形を防止できる特長がある。それ
は、サブモジュールの背面に、ホットメルト接着層を介
して、特定の熱線膨張係数と熱収縮率の補強シートを密
着しているからである。サブモジュールの絶縁基板に
は、ポリイミド、PET、PEN、アクリル樹脂フィル
ムの何れかが使用される。このようなフィルムを絶縁基
板に使用して製造されたサブモジュールは、製造された
状態では充分な強度がない。サブモジュールの背面に、
特定の熱線膨張係数と熱収縮率の補強シートを密着して
いる本発明の太陽電池素子は、サブモジュールと補強シ
ートにホットメルト接着層を挟んで平面状にラミネート
して、これらを隙間なく密着させている。補強シートが
ラミネートされるサブモジュールは、補強シートで充分
な強度に補強されると共に、高温放置における変形を少
なくできる。したがって、本発明の太陽電池素子は、サ
ブモジュールの状態では充分な強度がなくても、太陽電
池素子に加工した状態では充分な強度として高温放置の
変形を有効に防止できる特長がある。
【0037】本発明の太陽電池素子は、サブモジュール
に硬い板状の補強板を密着して補強するのではない。太
陽電池素子を、可とう性を失わないで変形できる状態に
補強して、しかも、高温放置における変形を防止する。
このため、高温に放置される用途、たとえば締め切った
車内等であって、しかも可とう性も要求される用途に、
極めて便利に使用できる特長がある。
【0038】さらに、本発明の請求項2に記載される太
陽電池素子は、保護用ラミネートフィルムに柔らかいフ
ッ素系フィルムを使用している。そして、太陽電池素子
は、サブモジュールの背面に、特定の熱線膨張係数と熱
収縮率の可とう性補強シートをホットメルト接着層を介
して積層している。補強シートは、ホットメルト接着層
を介して、フッ素系フィルムの内面あるいは外面に密着
されている。補強シートをフッ素系フィルムやサブモジ
ュールにラミネートするために、加熱状態でたとえば平
面状に引っ張られて密着される。ホットメルト接着層を
介して、補強シートの密着されたサブモジュールは、加
熱状態で平面状に引っ張られる等の方法でフッ素系フィ
ルムにラミネートされる。したがって、本発明の太陽電
池素子は、保護用ラミネートフィルムに柔らかいフッ素
系フィルムを使用して、サブモジュールと保護用ラミネ
ートフィルムとの間にできる気泡をなくすことができる
とともに、補強シートによって高温放置における波型の
変形も有効に防止できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の太陽電池素子が波形に変形した状態を示
す断面図
【図2】従来の太陽電池素子に気泡が発生した状態を示
す断面図
【図3】本発明の実施例にかかる太陽電池素子の一例を
示す断面図
【図4】太陽電池素子の変形を測定する状態を示す正面
図
【図5】本発明の実施例にかかる太陽電池素子の他の一
例を示す断面図
【図6】本発明の実施例にかかる太陽電池素子の他の一
例を示す断面図
【図7】本発明の実施例にかかる太陽電池素子の他の一
例を示す断面図
【図8】本発明の実施例にかかる太陽電池素子の他の一
例を示す断面図
【符号の説明】
1…太陽電池素子 2…サブモジュール 3…ホットメルト接着層 4…フッ素系フィルム 5…PETフィルム 6…気泡 7…凸部 8…補強シート 9…平板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド、PET、PEN、アクリル
    樹脂フィルムの何れかからなる絶縁基板の上面に、背面
    電極と発電層と透明電極が積層されてなる可とう性を有
    する太陽電池のサブモジュール(2)と、この太陽電池の
    サブモジュール(2)の背面にホットメルト接着層(3)を介
    して接着されており、かつ、0〜150℃における熱線
    膨張係数を1.8×10-5cm/cm/℃以下とし、熱
    収縮率を1.0%以下とする可とう性のプラスチックフ
    ィルムや金属箔等の補強シート(8)とからなる折曲でき
    るフィルム状の太陽電池素子。
  2. 【請求項2】 絶縁基板の上面に、背面電極と発電層と
    透明電極が積層されてなる可とう性のある太陽電池のサ
    ブモジュール(2)と、この太陽電池のサブモジュール(2)
    の両面を被覆するフッ素系フィルム(4)とからなり、太
    陽電池のサブモジュール(2)とフッ素系フィルム(4)とが
    ホットメルト接着層(3)を介して接着されており、 太陽電池のサブモジュール(2)の背面に位置して、太陽
    電池のサブモジュール(2)とフッ素系フィルム(4)との
    間、あるいは、フッ素系フィルム(4)の外側面に位置し
    て、0〜150℃における熱線膨張係数を1.8×10
    -5cm/cm/℃以下とし、熱収縮率を1.0%以下と
    する可とう性のプラスチックフィルムや金属箔等の補強
    シート(8)がホットメルト接着層(3)を介して積層されて
    なる折曲できるフィルム状の太陽電池素子。
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