JPH0915281A - 電磁場解析方法及び解析装置 - Google Patents

電磁場解析方法及び解析装置

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JPH0915281A
JPH0915281A JP7161742A JP16174295A JPH0915281A JP H0915281 A JPH0915281 A JP H0915281A JP 7161742 A JP7161742 A JP 7161742A JP 16174295 A JP16174295 A JP 16174295A JP H0915281 A JPH0915281 A JP H0915281A
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JP
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plate
segment
shaped
conductor
current flowing
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JP7161742A
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English (en)
Inventor
Hisaaki Ochi
久晃 越智
Etsuji Yamamoto
悦治 山本
Kunio Sawatani
邦男 澤谷
Saburo Adachi
三郎 安達
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R29/00Arrangements for measuring or indicating electric quantities not covered by groups G01R19/00 - G01R27/00
    • G01R29/08Measuring electromagnetic field characteristics
    • G01R29/10Radiation diagrams of antennas

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  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 線状導体と板状導体の接合部をもつ導体上の
電流をモーメント法で解析する電磁場解析方法及び装置
を提供する。 【構成】 板状ダイポールセグメント91は、放射状セ
グメント41の四辺形41−2−4の一部分を流れる電
流方向と同方向に電流が流れる板状モノポール91−2
と、板状ダイポールセグメント35の板状モノポール3
5−1を流れる電流方向と同方向に電流が流れる板状モ
ノポール91−1とから構成され、線状導体と板状導体
の接合部周辺では、1放射状セグメントと2つの板状ダ
イポールセグメントとの3セグメントの重ね合わせ接合
部周辺を流れる電流が表現される。(41−2−4、板
状モノポール35−2と91−2)、(35−1と91
−1)に示す()内は実空間上で同じ位置に存在する。 【効果】 板状導体の寸法が0.2波長以下と小さい場
合にも、精度よく解析できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気通信で利用されるア
ンテナ、MRIやハイパーサーミアなどの医療分野で利
用されるアンテナの解析、あるいは電子回路上のプリン
ト線路間の電磁気的結合の解析に関連する電磁場解析法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁波の散乱問題を解く場合、ア
ンテナの設計を行なう場合、モーメント法を用いて解析
が行われてきた。このモーメント法は、導体上を流れる
電流を予め定めた関数で展開して、導体上で成立する電
場に関する積分方程式を連立方程式に変形して、導体上
の電流分布を求める電磁場解析法である。モーメント法
では、解析しようとする対象に応じて様々な展開関数が
用いられる。ここでは一例として、線状導体で構成され
たアンテナの解析に有効なRichmondのモーメン
ト法について簡単に説明する。
【0003】ここで、線状導体とは、ワイヤーやプリン
ト線路等のように実際には太さを有するが、その太さ寸
法がが放射される波長に比べて非常に短いため、線と見
做せる導体を意味する。Richmondのモーメント
法では、線状導体で構成されたアンテナを、まず、図1
のようなモノポール17−1とモノポール17−2から
構成されるV形ダイポールセグメント17の複数個に分
割する。このセグメント上でアンテナを流れる電流を展
開する関数として、(数1)のような正弦状関数を導入
する。
【0004】
【数1】 f(ξ)=ξ’sin{k(h1+ξ)}/sin(kh1) :−h1≦ξ≦0 f(ξ)=ξ’sin{k(h2−ξ)}/sin(kh2) :0<ξ≦h2 …(数1) ここで、ξはセグメント軸11上の座標、即ち電流方向
の座標であり、ξ’は電流方向の単位ベクトル12であ
り、kは自由空間の波数である。ガラーキン法により、
アンテナ導体表面で成立する積分方程式は、(数2)の
ような行列方程式に変形できる。
【0005】
【数2】 ΣZijj=Vi :i=1、2、…N …(数2) ここで、Nはセグメントの個数、Viはi番目のセグメ
ントに印加される電圧(給電されないセグメントでは
0)、Ijはj番目のセグメントに流れる未知の電流係
数、Zijはi番目とj番目のセグメント間の自己あるい
は相互インピーダンスであり、Σはj=1からj=Nま
での和をとることを示す。
【0006】(数2)の行列方程式を数値的に解くこと
により、アンテナ上の電流分布が求められ、これより入
力インピーダンスや電磁場分布などは容易に計算できる
(J.H.Richmond and N.H.Gre
ary:” Mutual Impedance of
Non−Planar−Skew Sinusoid
al Dipoles ”,IEEE Trans.A
ntennas Propagat.,Vol.AP−
23,3,pp412−414(1975))。
【0007】Richmondのモーメント法によるア
ンテナ解析を計算機を用いて行う例について説明する。
まず、手動、あるいは、計算機プログラムにより自動的
にアンテナを、N個のセグメントに分割し、各セグメン
トを表す関数をデータメモリに記憶する。ここで、セグ
メントを表す関数とは、1つのセグメントを規定できる
データ即ちセグメントの存在する実空間上の座標と展開
関数を意味する。Richmondのモーメント法で
は、(数1)とセグメントの実空間における座標を記憶
すれば、1つのセグメントを規定できる。次いで、手
動、あるいは、計算機プログラムにより自動的にセグメ
ントが正しく記憶されたか否かを確認する。一般には、
データメモリからN個のセグメントを表す関数あるいは
データを読みだし、表示画面にN個のセグメントの実空
間における位置関係を表示する等して確認する。セグメ
ントが正しく記憶されたことを確認後、セグメント間の
自己あるいは相互インピーダンスを計算し、(数2)の
行列方程式を作り、(数2)を解くことにより各セグメ
ントの未知の電流係数を求める。
【0008】また、板状導体で構成されたアンテナの解
析方法としては、板状導体上を流れる電流を2方向の電
流に分解し、2方向の電流をそのまま全領域で関数展開
するモーメント法や、図2に示すように板状導体2上の
電流を2方向の板状ダイポールセグメントを流れる電流
を関数展開し、Richmondのモーメント法、ガラ
ーキン法を適用する方法等がある。板状ダイポールセグ
メントとしては、例えば、図3に示すような、四辺形の
板状モノポール35−1、板状モノポール35−2で構
成される板状ダイポールセグメント35があり、セグメ
ント上の任意の電流路上の任意点a(図3では、板状モ
ノポール35−1の上に図示)における電流密度を(数
3)で定義する。
【0009】
【数3】 f(ξ)=ξ’sin{k(h1+ξ)}/{w(ξ/h1)sin(kh1)} :−h1≦ξ≦0 f(ξ)=ξ’sin{k(h2−ξ)}/{w(ξ/h2)sin(kh2)} :0<ξ≦h2 …(数3) ここで、ξはセグメント軸31上の座標即ち電流方向の
座標、ξ’は電流方向の単位ベクトル32である。図3
において電流の流れる方向は、(数4)の関係を満たす
ものとする。
【0010】
【数4】 d1/L1=d2/L2=d3/L3 …(数4) w(ξ/h1)、w(ξ/h2)は、点aでの板状モノポ
ールの幅である。このような板状ダイポールセグメント
の自己及び相互インピーダンスを求め、(数2)に代入
し行列方程式を数値的に解くことにより、アンテナ上の
電流分布が求められる。
【0011】さらに、線状導体と板状導体の接合部を有
するアンテナの解析方法として、線状導体と板状導体の
接合部周辺を流れる電流を、図4に示すように、線状導
体が複数に分割された1つであり板状導体と接合してい
るモノポール41−1と、板状導体2が複数に分割され
た1つであり線状導体と接合している放射状モノポール
41−2とから構成される放射状セグメント41を流れ
る電流として関数展開する方法が使用されている(E.
H.Newman:” Electromagneti
c Modeling of Composite W
ire andSurface Geometries
”,IEEE Trans. Antennas P
ropagat.,Vol.AP−26,6,pp.7
84−789(Nov.1978))。Newmanら
は、この放射状モノポール41−2の半径R(図4)の
大きさを、アンテナが放射、又は受信する電磁波の波長
をλとするとき、0.1〜0.25λにする必要がある
と記載している。
【0012】この方法は、板状導体板2の寸法がアンテ
ナが放射、又は受信する電磁波の波長λに比べて十分大
きい場合については有効であるが、導体板の寸法が0.
2λより小さい、即ち線状導体と板状導体の接合部から
半径0.1λ以内に導体板の端がある場合には、この方
法は適用することができない。例えば、一辺が0.15
λの正方形の導体板の中心にモノポールが立っている場
合を考えると、線状導体と板状導体の接合部周辺を流れ
る電流を放射状セグメントを流れる電流として関数展開
しようとしたとき、放射状モノポール41−2の半径
は、0.075λ(即ち正方形の導体板の一辺の1/2
の値)までしかとることができない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】線状導体と板状導体の
接合部を有するアンテナをモーメント法で解析する場
合、線状導体と板状導体の接合部周辺を流れる電流を、
従来のように単純に放射状セグメントを流れる電流とし
て関数展開する方法では、アンテナが放射、又は受信す
る電磁波の波長λとするとき、放射状モノポールの半径
が0.1〜0.25λとなるように分割する必要がある
ため、線状導体と板状導体の接合部から半径0.1λ以
内に導体板の端があるアンテナは解析できないという問
題があった。本発明の目的は、この従来技術の問題を解
消し、導体板の寸法が0.2λより小さいアンテナの解
析ができる電磁場解析方法及び装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁場解析方法
は、線状導体と板状導体の接合部を有する導体を流れる
電流を、線状導体と板状導体をそれぞれ流れる電流を所
定の関数で展開し、線状導体と板状導体の接合部周辺を
流れる電流を、モノポール及び放射状モノポールからな
る放射状セグメントを流れる電流として関数展開するこ
とにより、導体領域で成立する電場に関する積分方程式
を連立方程式に変形して、導体領域における電流分布を
求める電磁場解析法において、放射状セグメントに加え
て、第1の板状セグメント及び第1の板状セグメントに
連なる第2の板状セグメントからなる板状セグメントを
用いて、線状導体と板状導体の接合部周辺を流れる電流
を関数展開する電磁場解析方法であり、第1の板状セグ
メントを流れる電流を表す関数展開が、放射状セグメン
トの一部分を放射状に流れる電流を表す関数展開部分
と、第2の板状セグメントの一部分を流れる電流を表す
関数展開部分と含むことに特徴がある。
【0015】即ち、線状導体と板状導体の接合部を有す
るアンテナを解析する場合に、線状導体と板状導体の接
合部周辺を流れる電流を、線状導体が複数に分割された
1つであり板状導体と接合しているモノポールと、板状
導体が複数に分割された1つであり線状導体と接合して
いる放射状モノポールから構成される従来の放射状セグ
メント加えて、第1の板状モノポールを流れる電流の方
向が放射状セグメントを放射状に流れる電流の方向と一
致する部分と、第1の板状モノポールに連なる第2の板
状モノポールを流れる電流の方向と一致する部分とを有
する板状ダイポールセグメントを用いて、線状導体と板
状導体の接合部周辺を流れる電流を関数展開する。
【0016】また、本発明の電磁場解析方法は、2つの
板状導体の接合部を有する導体を流れる電流を、2つの
板状導体をそれぞれ流れる電流を所定の関数で展開し、
2つの板状導体の接合部周辺を流れる電流を、モノポー
ル及び放射状モノポールからなる複数個の放射状セグメ
ントで展開することにより、導体領域で成立する電場に
関する積分方程式を連立方程式に変形して、導体領域の
電流分布を求める電磁場解析法において、1つの放射状
セグメントに加えて、第1の板状セグメント及び第1の
板状セグメントに連なる第2の板状セグメントからなる
板状セグメントを用いて、2つの板状導体の接合部周辺
を流れる電流を関数展開する電磁場解析方法であり、第
1の板状セグメントを流れる電流を表す関数展開が、1
つの放射状セグメントの一部分を放射状に流れる電流を
表す関数展開部分と、第2の板状セグメントの一部分を
流れる電流を表す関数展開部分と含むことに特徴があ
る。
【0017】
【作用】アンテナが放射、又は受信する電磁波の波長λ
とするとき、板状導体上を流れる電流の方向と放射状セ
グメントを放射状に流れる電流の方向とを同じ方向にす
る(繋ぐ)ことにより、放射状に電流が流れる放射状セ
グメントの半径が0.1λ以下の場合にも、線状導体と
板状導体の接合部を有するアンテナをモーメント法によ
り解析することができる。
【0018】
【実施例】モーメント法による線状導体と板状導体の接
合部周辺の分割において、図5に示すように、線状導体
51の中心軸52が、板状導体2を分割した四辺形の板
状モノポールの頂点の1つを通るように分割したアンテ
ナの解析について説明する。図6に示す半径rのモノポ
ール41−1と放射状モノポール41−2で構成される
放射状セグメント41を流れる電流を関数展開するを考
える。放射状モノポール41−2は、4つの四辺形41
−2−1、41−2−2、41−2−3、41−2−4
から構成される。放射状セグメント41の上の任意の電
流路について考え、この電流路上の任意点d(図6で
は、放射状モノポール41−2を構成する四辺形41−
2−4の上に図示)における電流密度を(数5)で定義
する。
【0019】
【数5】 f(ξ)=ξ’sin{k(h1+ξ)}/{2πrsin(kh1)} :−h1≦ξ≦0 f(ξ)=ξ’sin{k(h2−ξ)}/{w(ξ/h2)sin(kh2)} :0<ξ≦h2 …(数5) ここで、ξはセグメント軸61の上の座標即ち電流方向
の座標、ξ’は電流方向の単位ベクトル62である。電
流の方向は、モノポール41−1上ではモノポールの中
心軸と平行であり、放射状モノポール41−2上では、
(数6)の関係をみたすものとする。
【0020】
【数6】 d1/(L1+L2+L3+L4+L5+L6+L7+L8)=Lr/2πr…(数6) ここで、d1は放射状モノポール41−2を構成する四
辺形の頂点の中から放射状モノポール41−2の周上に
ある任意の頂点b(図6では四辺形41−2−4の頂点
の1つ)を始点としたとき、放射状モノポール41−2
の周上の電流路までの長さ、Lrはモノポール41−1
の円周上の始点cからセグメント軸61が円周との交点
までの長さである。
【0021】なお、b、c、及びモノポールの中心軸と
板状導体の交点は一直線上に存在するように選ぶ。w
(ξ/h2)は、放射状モノポール41−2上のすべて
の電流路において、モノポール41−1の円周上からの
距離が、放射状モノポール41−2上の電流路長×ξ/
2、となる点を結んだ線の長さである。h2はモノポー
ル41−1の円周上の点と、セグメント軸61が放射状
モノポール41−2を構成する四辺形(図6では四辺形
41−2−4)が交差する点との距離である。放射状モ
ノポール41−2を構成する四辺形の大きさは、L1
2、L3、L4、L5、L6、L7、L8のより与えられ
る。
【0022】このように線状導体と板状導体の接合部周
辺を分割した放射状セグメント、線状導体を分割したV
形ダイポールセグメント、及び板状導体を分割した板状
ダイポールセグメントの自己及び相互インピーダンスを
求め、(数2)に代入し、行列方程式を数値的に解くこ
とにより、アンテナ上の電流分布を求める。
【0023】まず、従来法により、線状導体が(有限地
板)有限の面積を持つ導体板(有限地板)に接続された
ループアンテナの数値解析を行った結果を示す。図7
(a)は、一辺が1mの正方形の導体板75と、直径4
mmのコの字型の線状導体76から構成されるループア
ンテナを示す。導体板75と線状導体76の間には、容
量20pFのコンデンサ71、72が直列に接続され、
給電点73から給電される。図7(b)は、図7(a)
に示したアンテナについて、放射状セグメントを構成す
る正方形の板状モノポールの一辺の長さsを変化させた
ときの、共振周波数を示す。
【0024】図7(b)中の点線は、鏡像の原理により
求めたアンテナの共振周波数である。一般に、地板の大
きさが無限大の場合、アンテナの共振周波数は鏡像の原
理により求めた共振周波数と一致する。また、有限地板
の場合には、図7(a)に示す程度の寸法であれば、ア
ンテナの共振周波数は鏡像の原理により求めた共振周波
数とほぼ一致する。そこで、この鏡像の原理により求め
た値を真の値とみなすと、図7(b)からアンテナの共
振周波数は、鏡像の原理により求めた共振周波数と一致
しないことが分かる。
【0025】また、アンテナが放射、又は受信する電磁
波の波長をλとするとき、正方形の板状モノポールの一
辺の長さsを〜0.1λと長くするにしたがい、アンテ
ナの共振周波数が鏡像の原理により求めた共振周波数に
近づいていく。このことは、Newmanらが指摘して
いるように、放射状セグメントの寸法を0.1〜0.2
5λにする必要があることを意味している。
【0026】正方形の板状モノポールの一辺の長さsが
短いとき、アンテナを正確に解析できない理由を知るた
め、(数2)のインピーダンス行列の各要素の値を検討
した結果、図8に示すように板状ダイポールセグメント
35が放射状モノポール41−2と重なっている場合、
両者の相互インピーダンスが過小評価されていることが
分かった。図8に示すように、板状ダイポールセグメン
ト35を構成する板状モノポール35−2と放射状モノ
ポール41−2を構成する四辺形41−2−4とが重な
っている。板状モノポール35−2と四辺形41−2−
4は実空間上では同じ位置に存在するが、それぞれで定
義される電流の方向は異なっている。
【0027】板状ダイポールセグメントが放射状モノポ
ールと重なっている場合、両者の相互インピーダンスが
過小評価される原因としては、両者が重なっている部分
において、2つのセグメント上の電流の方向が異なって
おり同じでないことから、線状導体と板状導体の接合部
周辺を流れる電流を、図8のような構成だけでは表現し
きれないためと考えられる。
【0028】そこで、図8に示すように板状ダイポール
セグメントが放射状セグメントと重なっている場合に
は、この2つのセグメント上の電流の方向を繋ぐ板状モ
ノポールを使用する。即ち、放射状セグメント41の一
部分を流れる電流と同じ方向に電流が流れる部分と、板
状ダイポールセグメント35の一部分を流れる電流と同
じ方向に電流が流れる部分とから構成される、新たな板
状モノポールを流れる電流を新たな別の関数で展開する
ことにした。
【0029】図9に示すように、そこを流れる電流が新
たな別の関数で展開される板状ダイポールセグメント9
1は、放射状セグメント41を構成する四辺形41−2
−4の一部分を流れる電流の方向と同じ方向に電流が流
れる板状モノポール91−2と、板状ダイポールセグメ
ント35を構成する板状モノポール35−1を流れる電
流の方向と同じ方向に電流が流れる板状モノポール91
−1とから構成される。ここで、四辺形41−2−4と
板状モノポール35−2と板状モノポール91−2と
は、実空間上では同じ位置に存在するが、図9では簡単
に示すためにそれぞれ上下に分けて図示してある。同様
に板状モノポール35−1と板状モノポール91−1と
は実空間上で同じ位置に存在する。
【0030】即ち、線状導体と板状導体の接合部周辺で
は、1つの放射状セグメントと2つの板状ダイポールセ
グメントとの合わせて3つのセグメントの重ね合わせに
より、接合部周辺を流れる電流が表現される。この新た
な構成の板状ダイポールセグメントを使用することによ
り、計算精度が著しく向上する。図10は、このような
新たな構成の板状ダイポールセグメントを使用して、図
7(a)に示すアンテナを解析した結果のうち、四辺形
の板状モノポールの一辺の長さsを変化させた時のアン
テナの共振周波数を示す。図10中の点線は、鏡像の原
理により求めたアンテナの共振周波数である。長さsを
10mm程度(約0.002λ)まで極端に短くした場
合にも、共振周波数が鏡像の原理により求めた共振周波
数とほぼ一致することが分かる。
【0031】次に本発明の解析方法を実際のアンテナに
適用し、入力インピーダンスの周波数特性を実験値と比
較した結果を示す。図11(a)は、一辺が0.4mの
正方形の導体板115と直径4mmのコの字型の線状導
体116とからなるループアンテナを示す。導体板11
5と線状導体116との間には、容量20pFのコンデ
ンサ111、112が直列に接続され、給電点113か
ら給電される。図11(a)に示すループアンテナの、
20〜95MHzにおける入力インピーダンスの周波数特
性の解析(計算)結果と実験結果とを、それぞれ図11
(b)、(c)に示す。解析では、ループアンテナを5
個のV形ダイポールセグメントと、98個のV形板状ダ
イポールセグメントと、2個の放射状セグメントとに分
割した。なお、計算では導体としての同軸ケーブルの存
在は無視した。実験では、入力インピーダンスを、長さ
1.5mの同軸ケーブルを介してネットワークアナライ
ザを用いて測定し、アンテナの入力端でのケーブルの影
響を補正した。
【0032】アンテナの共振周波数は、計算値が62.
875MHz、実験値が62.375MHzであり1%
以内の誤差で一致している。また、共振周波数における
入力インピーダンスの大きさは、計算値が約14.6k
Ω、実験値が約15.2kΩであり4%以内の誤差で一
致している。以上のように計算値と実験値との比較か
ら、解析方法(計算法)の妥当性が確認できた。
【0033】以上、板状導体上の電流を、2方向に電流
が流れる板状ダイポールセグメントを流れる電流として
関数展開する場合について説明したが、板状導体上の電
流をそのまま全領域で関数展開するモーメント法につい
ても、板状導体上を流れる電流の方向と放射状セグメン
トを流れる電流の方向とを繋ぐ板状セグメントを使用し
て、この導体を流れる電流を関数展開して、アンテナが
放射、又は受信する電磁波の波長をλとするとき、放射
状セグメントを構成する放射状モノポールの寸法を0.
1λ以下にしても、線状導体と板状導体の接合部を有す
るアンテナをモーメント法で解析できる。
【0034】また、図12のように、2つの板状導体の
接合部周辺を流れる電流を、複数個の放射状セグメント
121、122、123を流れる電流として関数展開す
る場合にも、板状導体上を流れる電流の方向と放射状セ
グメントを流れる電流の方向とを繋ぐ板状セグメントを
使用して、この導体を流れる電流を関数展開して、放射
状セグメントの放射状モノポールの寸法を0.1λ以下
にしても、2つの板状導体の接合部を有するアンテナを
モーメント法で解析できる。
【0035】本実施例のように、板状導体上を流れる電
流の方向と放射状セグメントを流れる電流の方向とを繋
ぐ板状セグメントを使用して、この導体を流れる電流を
関数展開して、アンテナが放射、又は受信する電磁波の
波長をλとするとき、従来解析が非常に困難であった、
線状導体が接合する板状導体の寸法が〜0.2λ以下と
小さいアンテナについてもモーメント法で解析できる。
【0036】以上説明した解析方法は、(数1)〜(数
6)等の計算を行なう計算手段と、計算結果を表示する
表示手段とを少なくとも有する装置により実行され、任
意の形状のアンテナの解析ができる。また、これらの解
析結果を利用してアンテナ構造を最適化設計できる。図
13は、このような装置の一例を示すシステム構成図で
ある。図13において、計算処理手順は入力装置24か
らプログラムメモリ22に入力される。主制御装置21
から命令に従い、板状導体を流れる電流を展開した関数
と実空間での位置、放射状セグメントを表す関数と実空
間での位置、及び板状導体を流れる関数展開された電流
の方向と放射状セグメントを流れる電流の方向を繋ぐ別
のセグメントを表す関数と実空間での位置をそれぞれ、
データメモリ27に格納されている解析対象のアンテナ
に関するデータの中から読みだし、ワークメモリ23に
おいて(数1)〜(数6)等の計算を行う。計算結果は
データメモリ27に格納される。そして表示画面制御装
置25に命令が送られ、計算結果が表示画面26に表示
される。
【0037】アンテナの設計法の一例を挙げると、表示
画面に入力インピーダンスの周波数特性や電場強度分布
を表示して、望まれる特性となるようにアンテナの長さ
やアンテナを構成する導体配置、アンテナに接続するコ
ンデンサの容量等のパラメータを変化させアンテナの設
計を行う。
【0038】以上、本発明をループアンテナに適用した
例について説明したが、本発明は、携帯無線アンテナ
等、放射状セグメントを用いるモーメント法によって解
析できるアンテナのすべてに対して適用できる。
【0039】また、近年の電子回路基板では、伝送パル
スが含む周波数帯域と電子回路上のプリント線路の大き
さにより、従来の回路理論よりむしろアンテナ理論によ
る問題解決が適切な場合も散見されるが、本発明は電子
回路内の配線設計等に対しても適用できる。
【0040】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、アンテ
ナが放射、又は受信する電磁波の波長をλとするとき、
線状導体と板状導体の接合部を有するアンテナのうち、
従来解析が困難であった線状導体と板状導体の接合部か
ら半径0.1λ以内に導体板の端があるアンテナについ
てもモーメント法により解析できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】V形ダイポールセグメントを示す図。
【図2】板状導体上の電流を2方向の板状ダイポールセ
グメントで展開する例を示す図。
【図3】板状ダイポールセグメントでの電流経路を示す
図。
【図4】放射状モノポールを示す図。
【図5】本発明の実施例で解析対象とするアンテナが分
割された一部分を示す図。
【図6】放射状セグメントでの電流経路を示す図。
【図7】本発明の実施例で解析対象とするループアンテ
ナの構成と、従来の解析法によるループアンテナの共振
周波数の結果を表す図。
【図8】板状ダイポールセグメントと重なる放射状セグ
メントを示す図。
【図9】放射状セグメントの一部分を流れる電流と同じ
方向に電流が流れる部分と、板状ダイポールセグメント
の一部分を流れる電流と同じ方向に電流が流れる部分と
から構成される新たな板状ダイポールセグメントを示す
図。
【図10】本発明の解析法によるループアンテナの共振
周波数の結果を表す図。
【図11】本発明の解析法を実際のループアンテナに適
用して得た入力インピーダンスの計算値と実験値との比
較を表す図。
【図12】2つの板状導体の接合部周辺を流れる電流を
複数個の放射状セグメントを流れる電流として関数展開
することを示す図。
【図13】本発明の解析方法が実行される装置の一例を
示すシステム構成図。
【符号の説明】
2…板状導体、11…セグメント軸、12…電流方向の
単位ベクトル、17−1、17−2、41−1…モノポ
ール、17…V形ダイポールセグメント、21…主制御
装置、22…プログラムメモリ、23…ワークメモリ、
24…入力装置、25…表示画面制御装置、26…表示
画面、27…データメモリ、31、61…セグメント
軸、32、62…電流方向の単位ベクトル、35…板状
ダイポールセグメント、35−1、35−2、91−
1、91−2…板状モノポール、35、91…板状ダイ
ポールセグメント、41、121、122、123…放
射状セグメント、41−2…放射状モノポール、41−
2−1、41−2−2、41−2−3、41−2−4…
四辺形の導体、51…線状導体、52…中心軸、75、
115…正方形の導体板、76、116…コの字型の線
状導体、71、72、111、112…コンデンサ、7
3、113…給電点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 三郎 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉 東北大学 工学部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線状導体と板状導体の接合部を有する導体
    を流れる電流を、前記線状導体と前記板状導体をそれぞ
    れ流れる電流を所定の関数で展開し、前記線状導体と前
    記板状導体の接合部周辺を流れる電流を、モノポール及
    び放射状モノポールからなる放射状セグメントを流れる
    電流として関数展開することにより、前記導体領域で成
    立する電場に関する積分方程式を連立方程式に変形し
    て、前記導体領域における電流分布を求める電磁場解析
    法において、前記放射状セグメントに加えて、第1の板
    状セグメント及び該第1の板状セグメントに連なる第2
    の板状セグメントからなる板状セグメントを用いて、前
    記線状導体と前記板状導体の接合部周辺を流れる電流を
    関数展開する電磁場解析方法であり、前記第1の板状セ
    グメントを流れる電流を表す関数展開が、前記放射状セ
    グメントの一部分を放射状に流れる電流を表す関数展開
    部分と、前記第2の板状セグメントの一部分を流れる電
    流を表す関数展開部分と含むことを特徴とする電磁場解
    析方法。
  2. 【請求項2】線状導体と板状導体の接合部を有する導体
    を流れる電流を、前記線状導体と前記板状導体をそれぞ
    れ流れる電流を所定の関数で展開し、前記線状導体と前
    記板状導体の接合部周辺を流れる電流を、モノポール及
    び放射状モノポールからなる放射状セグメントを流れる
    電流として関数展開することにより、前記導体領域で成
    立する電場に関する積分方程式を連立方程式に変形し
    て、前記導体領域における電流分布を求める電磁場解析
    法において、前記放射状セグメントに加えて、第1の板
    状モノポール及び該第1の板状モノポールに連なる第2
    の板状モノポールからなる板状ダイポールセグメントを
    用いて、前記線状導体と前記板状導体の接合部周辺を流
    れる電流を関数展開する電磁場解析方法であり、前記第
    1の板状モノポールは、前記第1の板状モノポールを流
    れる電流の方向が、放射状セグメントの一部分を放射状
    に流れる電流の方向と一致する部分と、前記第1の板状
    モノポールに連なる前記第2の板状モノポールを流れる
    電流の方向と一致する部分とを有することを特徴とする
    電磁場解析方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の電磁場解析方
    法を、アンテナの解析に用いてアンテナ特性を求めるこ
    とを特徴とするアンテナの解析方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2記載の電磁場解析方
    法を、電子回路基板の解析に用いて電子回路基板の特性
    を求める電子回路基板の解析方法。
  5. 【請求項5】線状導体と板状導体の接合部を有する導体
    を流れる電流を所定の関数で展開して前記関数を記憶す
    るメモリと、前記関数を前記メモリから読み出して前記
    導体領域で成立する電場に対する積分方程式を連立方程
    式に変形して、前記導体領域の電流分布を計算する計算
    部と、計算結果を表示する表示手段とを有する電磁場解
    析装置において、少なくとも、放射状セグメントを表す
    関数と、第1の板状セグメント及び該第1の板状セグメ
    ントに連なる第2の板状セグメントからなる板状セグメ
    ントを表す関数とが前記メモリから前記計算部に入力さ
    れ、前記板状セグメントを表す関数が、前記放射状セグ
    メントの一部分を放射状に流れる電流の方向と同じ電流
    の方向をもつ電流を表す関数部分と、前記第2の板状セ
    グメントを流れる電流を展開した関数の一部が表す電流
    の方向と同じ電流の方向をもつ電流を表す関数部分とか
    ら構成されることを特徴とする電磁場解析装置。
  6. 【請求項6】前記板状セグメントを表す関数が板状ダイ
    ポールセグメントを表す関数であり、前記板状ダイポー
    ルセグメントが、流れる電流の方向が前記放射状セグメ
    ントを放射状に流れる電流の方向と一致する第1の板状
    モノポールと、該第1の板状モノポールに連なる第2の
    板状モノポールからなることを特徴とする請求項5に記
    載の電磁場解析装置。
  7. 【請求項7】2つの板状導体の接合部を有する導体を流
    れる電流を、2つの前記板状導体をそれぞれ流れる電流
    を所定の関数で展開し、2つの前記板状導体の接合部周
    辺を流れる電流を、モノポール及び放射状モノポールか
    らなる複数個の放射状セグメントで展開することによ
    り、前記導体領域で成立する電場に関する積分方程式を
    連立方程式に変形して、前記導体領域の電流分布を求め
    る電磁場解析法において、前記の各放射状セグメントに
    加えて、第1の板状セグメント及び該第1の板状セグメ
    ントに連なる第2の板状セグメントからなる板状セグメ
    ントを用いて、2つの前記板状導体の接合部周辺を流れ
    る電流を関数展開する電磁場解析方法であり、前記第1
    の板状セグメントを流れる電流を表す関数展開が、前記
    の各放射状セグメントの一部分を放射状に流れる電流を
    表す関数展開部分と、前記第2の板状セグメントの一部
    分を流れる電流を表す関数展開部分と含むことを特徴と
    する電磁場解析方法。
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