JPH11296500A - 放射電磁界耐性算出装置及び方法並びにプログラム記録媒体 - Google Patents

放射電磁界耐性算出装置及び方法並びにプログラム記録媒体

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JPH11296500A
JPH11296500A JP9415798A JP9415798A JPH11296500A JP H11296500 A JPH11296500 A JP H11296500A JP 9415798 A JP9415798 A JP 9415798A JP 9415798 A JP9415798 A JP 9415798A JP H11296500 A JPH11296500 A JP H11296500A
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健二 長瀬
Shinichi Otsu
信一 大津
Makoto Mukai
誠 向井
Takeshi Kishimoto
武士 岸本
Kanji Nishino
関司 西野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、アンテナの放射電波により電子機器
に流れる電流を高速にシミュレートできるようにする放
射電磁界耐性算出装置の提供を目的とする。 【解決手段】アンテナの放射電波を搬送波と上側波と下
側波とに分解しつつ、モーメント法を使って電子機器に
対する放射電波の影響をシミュレートする構成を採ると
きにあって、相互インピーダンスを1周波数成分につい
てだけ算出し、その相互インピーダンスを用いて、モー
メント法の連立方程式を解くことで電子機器に流れる電
流を算出したり、その相互インピーダンスを用いて、電
子機器の持つ波源を無視しつつ、その中の1つの周波数
を算出対象としてモーメント法の連立方程式を解くこと
で電子機器に流れるその周波数成分の電流を算出し、残
りの周波数成分の電流については、比例演算により算出
する構成を採ることで、アンテナの放射電波により電子
機器に流れる電流を算出する構成を採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナの放射電
波により電子機器に流れる電流を高速にシミュレートで
きるようにする放射電磁界耐性算出装置及び方法と、そ
の実現に用いられるプログラムが格納されるプログラム
記録媒体とに関する。
【0002】電子機器に対する社会的要請として、他の
電子機器から放射される一定のレベル以下の電波により
影響を受けてはならないということがあり、各国の規格
で厳しく規定されるようになってきた。
【0003】この電波規格は、アンテナの放射する電波
により電子機器が影響を受けるのか否かということで検
査されることになる。これから、アンテナの放射する電
波が電子機器に与える影響をシミュレートできるように
するシミュレーション技術の開発が必要となってきてい
る。
【0004】
【従来の技術】物体の各部に流れる電流や磁流は、理論
的には、マックスウェルの電磁波方程式を与えられた境
界条件の下で解くことで得られる。
【0005】これを解くものとして、モーメント法があ
る。このモーメント法は、マックスウェルの電磁波方程
式から導かれる積分方程式の解法の1つで、物体を小さ
な要素に分割して電流や磁流の計算を行う手法であり、
3次元の任意形状物体を扱うことができる。モーメント
法についての参考文献としては、「H.N.Wang, J.H.Rich
mond and M.C.Gilreath:"Sinusoidal reaction formula
tion for radiation and scattering from cond-ucting
surface" IEEE TRANSACTIONS ANTENNAS PROPAGATION v
ol.AP-23 1975 」がある。
【0006】このモーメント法では、シミュレーション
対象となる装置の構造をメッシュ化し、処理対象の周波
数を選択すると、その周波数について、メッシュした要
素間の相互インピーダンスや相互アドミッタンスや相互
リアクションを所定の計算処理によって求めて、その求
めた相互インピーダンスなどと構造情報で指定される波
源とをモーメント法の連立方程式に代入し、それを解く
ことで各要素に流れる電流や磁流を求めることになる。
【0007】すなわち、金属対象物を扱うときには、金
属部分を解析対象としてメッシュ化し、このメッシュ化
した金属要素間の相互インピーダンスZij(処理対象の
周波数における値)を求めて、この相互インピーダンス
ijと、その周波数成分の波源Vi と、メッシュ化した
金属要素に流れるその周波数成分の電流Ii との間に成
立するモーメント法の連立方程式 〔Zij〕〔Ii 〕=〔Vi 〕 但し、〔 〕はマトリックス を解くことで金属要素に流れる電流Ii を求めることに
なる。
【0008】なお、相互インピーダンスは、ある要素の
電流が誘起する電界と、他の要素の電流との間の関係を
表し、相互アドミッタンスは、誘電体の存在を考慮する
ときに必要となるものであって、ある要素の磁流が誘起
する磁界と、他の要素の磁流との間の関係を表し、相互
リアクションは、誘電体の存在を考慮するときに必要と
なるものであって、ある要素の電流(磁流)が誘起する
電界(磁界)と、他の要素の磁流(電流)との間の関係
を表す。金属には電流が流れ、誘電体の表面には電流及
び磁流が流れる。
【0009】現在までの所、アンテナの放射する電波が
電子機器に与える影響をシミュレートする技術は提供さ
れていないというのが実情である。これに対して、この
モーメント法を用いることで、アンテナの放射する電波
が電子機器に与える影響をシミュレートすることが可能
になる。
【0010】すなわち、シミュレーション対象となる電
子機器と、電波を放射するアンテナとを一体的なモーメ
ント法の適用対象物として設定して、それを要素に分割
し、要素間の相互インピーダンスなどを所定の計算処理
によって求めて、その求めた相互インピーダンスなど
と、構造情報で指定される波源(電子機器の持つ波源
と、アンテナの持つ波源)とをモーメント法の連立方程
式に代入し、それを解くことで電子機器に流れる電流や
磁流を求めることが可能になるので、アンテナの放射す
る電波が電子機器に与える影響をシミュレートすること
が可能になるのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようなことを背景
にして、本発明者らは、特願平9-90412号で、モーメン
ト法を使って、アンテナの放射する電波が電子機器に与
える影響をシミュレートする発明を開示した。
【0012】この発明では、搬送波の周波数をfc 、変
調波の周波数をfm で表すならば、振幅変調のときに
は、アンテナの放射する電波の周波数がfc と(fc
m )と(fc −fm )という3つに分解できることに
着目して、シミュレーション対象となる電子機器と、電
波を放射するアンテナとを一体的なモーメント法の適用
対象物として設定してモーメント法を適用するときにあ
って、この3つの波源に対してモーメント法を適用する
ことで、アンテナの放射する電波が電子機器に与える影
響をシミュレートすることを実現している。
【0013】確かに、この特願平9-90412号の発明に従
うと、アンテナの放射する電波が電子機器に与える影響
をシミュレートできるようになる。しかしながら、この
特願平9-90412号の発明に従っていると、fc という周
波数について、相互インピーダンスや相互アドミッタン
スや相互リアクションを算出してモーメント法の連立方
程式を解き、(fc +fm )という周波数について、相
互インピーダンスや相互アドミッタンスや相互リアクシ
ョンを算出してモーメント法の連立方程式を解き、(f
c −fm )という周波数について、相互インピーダンス
や相互アドミッタンスや相互リアクションを算出してモ
ーメント法の連立方程式を解かなければならない。
【0014】相互インピーダンスや相互アドミッタンス
や相互リアクションの算出は、非常に時間がかかるもの
であり、これから、この特願平9-90412号の発明に従っ
ていると、アンテナの放射する電波が電子機器に与える
影響を高速にシミュレートできないという問題点があ
る。
【0015】ちなみに、この特願平9-90412号の発明で
は、主に、本発明者らが特願平7-298062 号で開示した
相互インピーダンスや相互アドミッタンスや相互リアク
ションの高速算出手法を利用して、時間領域での電流や
磁流や電磁界強度をシミュレートする技術について開示
している。
【0016】更に、アンテナの放射する電波が電子機器
に与える影響をシミュレートするには、アンテナの放射
する電波により電子機器に印加される電界強度が規格の
ものとなっている必要がある。
【0017】しかるに、特願平9-90412号の発明では、
この点について考察していない。これから、特願平9-9
0412号の発明を用いてアンテナの放射する電波が電子機
器に与える影響をシミュレートする場合、アンテナや電
子機器の位置などを試行錯誤的に変更しながらシミュレ
ーションを実行しなければならない。これから、アンテ
ナの放射する電波が電子機器に与える影響を高速にシミ
ュレートできないという問題点がある。
【0018】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、アンテナの放射電波により電子機器に流れる
電流を高速にシミュレートできるようにする新たな放射
電磁界耐性算出装置及び方法の提供と、その実現に用い
られるプログラムが格納される新たなプログラム記録媒
体の提供とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1及び図2に本発明の
原理構成を図示する。図中、1は本発明を具備する放射
電磁界耐性算出装置であって、アンテナの放射電波によ
り電子機器に流れる電流をシミュレートするものであ
る。
【0020】本発明の放射電磁界耐性算出装置1は、電
子機器構造データファイル2からシミュレーション対象
の電子機器の構造情報を読み込んで、その電子機器と、
シミュレーションに用いるアンテナ(図2に示すアンテ
ナ構造データファイル4からその構造情報を読み込む)
とを要素に分割し、誘電体を考慮しない場合の例で説明
するならば、要素間の相互インピーダンスを算出して、
相互インピーダンスと波源と要素に流れる電流との関係
を規定するモーメント法の連立方程式を解くことで、ア
ンテナの放射電波により電子機器に流れる電流をシミュ
レートして、そのシミュレーション結果を出力装置3に
出力する処理を行う。
【0021】図1(a)に原理構成を図示する本発明の
放射電磁界耐性算出装置1は、第1の算出手段10と、
分解手段11と、第2の算出手段12とを備える。この
第1の算出手段10は、アンテナの放射する電波の搬送
波周波数/上側波周波数/下側波周波数に関する代表周
波数を設定して、その代表周波数における要素間の相互
インピーダンスを算出する。
【0022】分解手段11は、第1の算出手段10の算
出する相互インピーダンスのマトリックスをLU分解又
はLDU分解する。第2の算出手段12は、搬送波周波
数/上側波周波数/下側波周波数を算出対象として、第
1の算出手段10の算出する相互インピーダンスを持つ
モーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナの放
射電波により電子機器に流れる電流を算出する。
【0023】誘電体について考慮するときには、相互イ
ンピーダンスに加えて、代表周波数における要素間の相
互アドミッタンス及び相互リアクションを算出しつつ、
相互インピーダンス、相互アドミッタンス及び相互リア
クションを持つ誘電体について考慮するモーメント法の
連立方程式を解く構成を採る。
【0024】ここで、図1(a)に原理構成を図示する
本発明の放射電磁界耐性算出装置1の持つ機能は具体的
にはプログラムで実現されるものであり、このプログラ
ムは、フロッピィディスクなどに格納されたり、サーバ
などのディスクなどに格納され、それらから放射電磁界
耐性算出装置1にインストールされてメモリ上で動作す
ることで、本発明を実現することになる。
【0025】このように構成される図1(a)に原理構
成を図示する本発明の放射電磁界耐性算出装置1では、
第1の算出手段10は、アンテナの放射する電波の搬送
波周波数と上側波周波数と下側波周波数との違いが僅か
であることを考慮し、代表周波数を設定して、その代表
周波数における要素間の相互インピーダンスを算出する
ことで、これらの周波数に共通となる相互インピーダン
スを算出する。
【0026】この相互インピーダンスを受けて、第2の
算出手段12は、搬送波周波数、上側波周波数及び下側
波周波数を算出対象として、算出された相互インピーダ
ンスを持つモーメント法の連立方程式を解くことで、ア
ンテナの放射電波により電子機器に流れる電流を算出す
る。
【0027】このとき、分解手段11が備えられるとき
には、第2の算出手段12は、LU分解やLDU分解さ
れた相互インピーダンスのマトリックスを使ってモーメ
ント法を解くことになる。LU分解やLDU分解には時
間がかかるが、LU分解やLDU分解された相互インピ
ーダンスのマトリックスを使ってモーメント法を解くこ
とは高速に実行でき、これから、トータルとしては、高
速にモーメント法の連立方程式を解くことができるよう
になる。
【0028】このように、図1(a)に原理構成を図示
する本発明の放射電磁界耐性算出装置1では、アンテナ
の放射する電波を搬送波と上側波と下側波とに分解しつ
つ、モーメント法を使ってアンテナの放射電波の影響を
シミュレートする構成を採るときにあって、相互インピ
ーダンスを1周波数成分についてだけ算出し、その相互
インピーダンスを用いて、搬送波周波数についてのモー
メント法の連立方程式を解くことで、アンテナの放射電
波により電子機器に流れる搬送波周波数成分の電流を算
出し、上側波周波数についてのモーメント法の連立方程
式を解くことで、アンテナの放射電波により電子機器に
流れる上側波周波数成分の電流を算出し、下側波周波数
についてのモーメント法の連立方程式を解くことで、ア
ンテナの放射電波により電子機器に流れる下側波周波数
成分の電流を算出する構成を採るので、アンテナの放射
電波により電子機器に流れる電流を高速にシミュレート
できるようになる。
【0029】また、図1(b)に原理構成を図示する本
発明の放射電磁界耐性算出装置1は、第1の算出手段2
0と、第2の算出手段21と、第3の算出手段22とを
備える。
【0030】この第1の算出手段20は、アンテナの放
射する電波の搬送波周波数/上側波周波数/下側波周波
数に関する代表周波数を設定して、その代表周波数にお
ける要素間の相互インピーダンスを算出する。
【0031】第2の算出手段21は、搬送波周波数/上
側波周波数/下側波周波数の中の1つを算出対象とし
て、電子機器の持つ波源を無視しつつ、第1の算出手段
20の算出する相互インピーダンスを持つモーメント法
の連立方程式を解くことで、アンテナの放射電波により
電子機器に流れる電流を算出する。
【0032】第3の算出手段22は、第2の算出手段2
1の算出する電流とアンテナの波源値とから、比例演算
に従って、アンテナの放射電波により電子機器に流れる
第2の算出手段21の算出する電流以外の電流を算出す
る。
【0033】誘電体について考慮するときには、相互イ
ンピーダンスに加えて、代表周波数における要素間の相
互アドミッタンス及び相互リアクションを算出しつつ、
相互インピーダンス、相互アドミッタンス及び相互リア
クションを持つ誘電体について考慮するモーメント法の
連立方程式を解く構成を採る。
【0034】ここで、図1(b)に原理構成を図示する
本発明の放射電磁界耐性算出装置1の持つ機能は具体的
にはプログラムで実現されるものであり、このプログラ
ムは、フロッピィディスクなどに格納されたり、サーバ
などのディスクなどに格納され、それらから放射電磁界
耐性算出装置1にインストールされてメモリ上で動作す
ることで、本発明を実現することになる。
【0035】このように構成される図1(b)に原理構
成を図示する本発明の放射電磁界耐性算出装置1では、
第1の算出手段20は、アンテナの放射する電波の搬送
波周波数と上側波周波数と下側波周波数との違いが僅か
であることを考慮し、代表周波数を設定して、その代表
周波数における要素間の相互インピーダンスを算出する
ことで、これらの周波数に共通となる相互インピーダン
スを算出する。
【0036】この相互インピーダンスを受けて、第2の
算出手段21が搬送波周波数を算出対象とするときの例
で説明するならば、第2の算出手段21は、電子機器の
持つ波源を無視しつつ、算出された相互インピーダンス
を持つ搬送波周波数についてのモーメント法の連立方程
式を解くことで、アンテナの放射電波により電子機器に
流れる搬送波周波数成分の電流を算出する。
【0037】この第2の算出手段21の算出する搬送波
周波数成分の電流を受けて、第3の算出手段22は、算
出された搬送波周波数成分の電流と、搬送波周波数にお
けるアンテナの波源値と、上側波周波数におけるアンテ
ナの波源値とから、比例演算に従って、アンテナの放射
電波により電子機器に流れる上側波周波数成分の電流を
算出するとともに、算出された搬送波周波数成分の電流
と、搬送波周波数におけるアンテナの波源値と、下側波
周波数におけるアンテナの波源値とから、比例演算に従
って、アンテナの放射電波により電子機器に流れる下側
波周波数成分の電流を算出する。
【0038】このように、図1(b)に原理構成を図示
する本発明の放射電磁界耐性算出装置1では、アンテナ
の放射する電波を搬送波と上側波と下側波とに分解しつ
つ、モーメント法を使ってアンテナの放射電波の影響を
シミュレートする構成を採るときにあって、相互インピ
ーダンスを1周波数成分についてだけ算出し、その相互
インピーダンスを用いて、電子機器の持つ波源を無視し
つつ、その中の1つの周波数を算出対象としてモーメン
ト法の連立方程式を解くことで電子機器に流れるその周
波数成分の電流を算出し、残りの周波数成分の電流につ
いては、比例演算により算出する構成を採るので、アン
テナの放射電波により電子機器に流れる電流を高速にシ
ミュレートできるようになる。
【0039】また、図1(c)に原理構成を図示する本
発明の放射電磁界耐性算出装置1は、第1の算出手段3
0と、分解手段31と、第2の算出手段32と、第3の
算出手段33と、第4の算出手段34とを備える。
【0040】この第1の算出手段30は、アンテナの放
射する電波の搬送波周波数/上側波周波数/下側波周波
数に関する代表周波数を設定して、その代表周波数にお
ける要素間の相互インピーダンスを算出する。
【0041】分解手段31は、第1の算出手段30の算
出する相互インピーダンスのマトリックスをLU分解又
はLDU分解する。第2の算出手段32は、搬送波周波
数/上側波周波数/下側波周波数の内、高調波成分も含
めて電子機器の持つ波源の周波数と重なるものを算出対
象として、第1の算出手段30の算出する相互インピー
ダンスを持つモーメント法の連立方程式を解くことで、
アンテナの放射電波により電子機器に流れる電流を算出
する。
【0042】第3の算出手段33は、第2の算出手段3
2の算出対象とならない周波数の中の1つを算出対象と
して、第1の算出手段30の算出する相互インピーダン
スを持つモーメント法の連立方程式を解くことで、アン
テナの放射電波により電子機器に流れる第2の算出手段
32の算出する電流以外の電流を算出する。
【0043】第4の算出手段34は、第3の算出手段3
3の算出する電流とアンテナの波源値とから、比例演算
に従って、アンテナの放射電波により電子機器に流れる
第2及び第3の算出手段32,33の算出する電流以外の
電流を算出する。
【0044】誘電体について考慮するときには、相互イ
ンピーダンスに加えて、代表周波数における要素間の相
互アドミッタンス及び相互リアクションを算出しつつ、
相互インピーダンス、相互アドミッタンス及び相互リア
クションを持つ誘電体について考慮するモーメント法の
連立方程式を解く構成を採る。
【0045】ここで、図1(c)に原理構成を図示する
本発明の放射電磁界耐性算出装置1の持つ機能は具体的
にはプログラムで実現されるものであり、このプログラ
ムは、フロッピィディスクなどに格納されたり、サーバ
などのディスクなどに格納され、それらから放射電磁界
耐性算出装置1にインストールされてメモリ上で動作す
ることで、本発明を実現することになる。
【0046】このように構成される図1(c)に原理構
成を図示する本発明の放射電磁界耐性算出装置1では、
第1の算出手段30は、アンテナの放射する電波の搬送
波周波数と上側波周波数と下側波周波数との違いが僅か
であることを考慮し、代表周波数を設定して、その代表
周波数における要素間の相互インピーダンスを算出する
ことで、これらの周波数に共通となる相互インピーダン
スを算出する。
【0047】この相互インピーダンスを受けて、搬送波
周波数が電子機器の持つ波源の周波数と重なり、上側波
周波数/下側波周波数が電子機器の持つ波源の周波数と
重ならないときの例で説明するならば、第2の算出手段
32は、算出された相互インピーダンスを持つ搬送波周
波数についてのモーメント法の連立方程式(電子機器の
持つ波源が入る)を解くことで、アンテナの放射電波に
より電子機器に流れる搬送波周波数成分の電流を算出
し、第3の算出手段33は、算出された相互インピーダ
ンスを持つ例えば上側波周波数についてのモーメント法
の連立方程式(電子機器の持つ波源が入らない)を解く
ことで、アンテナの放射電波により電子機器に流れる例
えば上側波周波数成分の電流を算出する。
【0048】そして、この第3の算出手段33の算出す
る上側波周波数成分の電流を受けて、第4の算出手段3
4は、算出された上側波周波数成分の電流と、上側波周
波数におけるアンテナの波源値と、下側波周波数におけ
るアンテナの波源値とから、比例演算に従って、アンテ
ナの放射電波により電子機器に流れる下側波周波数成分
の電流を算出する。
【0049】このとき、分解手段31が備えられるとき
には、第2及び第3の算出手段32,33は、LU分解や
LDU分解された相互インピーダンスのマトリックスを
使ってモーメント法を解くことになる。LU分解やLD
U分解には時間がかかるが、LU分解やLDU分解され
た相互インピーダンスのマトリックスを使ってモーメン
ト法を解くことは高速に実行でき、これから、トータル
としては、高速にモーメント法の連立方程式を解くこと
ができるようになる。
【0050】このように、図1(c)に原理構成を図示
する本発明の放射電磁界耐性算出装置1では、アンテナ
の放射する電波を搬送波と上側波と下側波とに分解しつ
つ、モーメント法を使ってアンテナの放射電波の影響を
シミュレートする構成を採るときにあって、相互インピ
ーダンスを1周波数成分についてだけ算出し、その相互
インピーダンスを用いて、電子機器の持つ波源の周波数
と重なる周波数については、その周波数についてのモー
メント法の連立方程式を解くことで電子機器に流れるそ
の周波数成分の電流を算出し、重ならない周波数成分の
電流については、その中の1つについてだけモーメント
法の連立方程式を解くことで電子機器に流れるその周波
数成分の電流を算出するとともに、残りの周波数成分の
電流については、比例演算により算出する構成を採るの
で、アンテナの放射電波により電子機器に流れる電流を
高速にシミュレートできるようになる。
【0051】また、図2に原理構成を図示する本発明の
放射電磁界耐性算出装置1は、管理手段40と、第1の
計算手段41と、第2の計算手段42と、実行手段43
と、取得手段44と、算出手段45と、設定手段46
と、アラーム手段47とを備える。
【0052】この管理手段40は、電子機器に対する規
定の電界強度(規格などの規定する電界強度)の印加を
実現するアンテナ情報を管理する。第1の計算手段41
は、電子機器が存在しない状態を想定して、管理手段4
0への登録対象となるアンテナを要素に分割し、それら
の要素間の相互インピーダンスを算出して、その相互イ
ンピーダンスとアンテナの波源と要素に流れる電流との
関係を規定するモーメント法の連立方程式を解くこと
で、それらのアンテナ要素に流れる電流を算出する。こ
の算出処理にあたって、第1の計算手段41は、搬送波
周波数、上側波周波数及び下側波周波数の内の1つの周
波数を算出対象として、モーメント法の連立方程式を解
くことでアンテナに流れる電流を算出することがある。
【0053】第2の計算手段42は、第1の計算手段4
1の算出する電流が電子機器の配置位置にもたらす電界
強度を算出する。実行手段43は、アンテナと電子機器
との間の距離と、アンテナの波源値とを変更しつつ、第
2の計算手段42の算出する電界強度が規定のものにな
ることを実現するその距離及び波源値を特定して、それ
により規定されるアンテナ情報を管理手段40に登録す
る。
【0054】取得手段44は、シミュレーション要求が
発行されるときに、管理手段40からシミュレーション
に用いるアンテナモデルを取得する。算出手段45は、
電子機器と取得手段44の取得するアンテナ情報の指定
するアンテナとを要素に分割し、それらの要素間の相互
インピーダンスを算出して、その相互インピーダンスと
波源と要素に流れる電流との関係を規定するモーメント
法の連立方程式を解くことで、アンテナの放射電波によ
り電子機器に流れる電流を算出する。この算出処理にあ
たって、算出手段45は、図1に原理構成を図示した本
発明の放射電磁界耐性算出装置1で実行した高速の算出
手法を用いて電流を算出することがある。
【0055】設定手段46は、指定の要素に対する閾値
電流を設定したり、指定の導体要素間位置に対する閾値
電圧を設定する。アラーム手段47は、指定の要素に流
れる電流が設定手段46の設定する閾値電流を超えるの
か否かの情報を出力したり、指定の導体要素間位置に発
生する電圧が設定手段46の設定する閾値電圧を超える
のか否かの情報を出力する。
【0056】誘電体について考慮するときには、相互イ
ンピーダンスに加えて、要素間の相互アドミッタンス及
び相互リアクションを算出しつつ、相互インピーダン
ス、相互アドミッタンス及び相互リアクションを持つ誘
電体について考慮するモーメント法の連立方程式を解く
構成を採る。
【0057】ここで、図2に原理構成を図示する本発明
の放射電磁界耐性算出装置1の持つ機能は具体的にはプ
ログラムで実現されるものであり、このプログラムは、
フロッピィディスクなどに格納されたり、サーバなどの
ディスクなどに格納され、それらから放射電磁界耐性算
出装置1にインストールされてメモリ上で動作すること
で、本発明を実現することになる。このように構成され
る図2に原理構成を図示する本発明の放射電磁界耐性算
出装置1では、第2の計算手段42は、第1の計算手段
41が電子機器が存在しない状態を想定してアンテナの
要素に流れる電流を算出すると、その電流が電子機器の
配置位置にもたらす電界強度を算出する。
【0058】この第2の計算手段42の算出処理を受け
て、実行手段43は、アンテナと電子機器との間の距離
と、アンテナの波源値とを変更しつつ、第2の計算手段
42の算出する電界強度が規定のものになることを実現
するその距離及び波源値を特定して、それにより規定さ
れるアンテナ情報を管理手段40に登録する。
【0059】この管理手段40の管理するアンテナ情報
を受けて、取得手段44は、シミュレーション要求が発
行されると、管理手段40からシミュレーションに用い
るアンテナ情報を取得し、これを受けて、算出手段45
は、シミュレーション対象の電子機器と取得手段44の
取得するアンテナ情報の指定するアンテナとを要素に分
割し、それらの要素間の相互インピーダンスを算出し
て、その相互インピーダンスと波源と要素に流れる電流
との関係を規定するモーメント法の連立方程式を解くこ
とで、アンテナの放射電波により電子機器に流れる電流
を算出する。
【0060】このとき、アラーム手段47は、算出手段
45の算出する指定要素に流れる電流と、設定手段46
の設定する閾値電流とを比較して、その電流が閾値電流
を超えるのか否かの情報を出力する。また、アラーム手
段47は、導体間に仮想的に挿入される抵抗により発生
する電圧を抵抗無限大とすることで導出される指定導体
要素間位置に発生する電圧と、設定手段46の設定する
閾値電圧とを比較して、その電圧が閾値電圧を超えるの
か否かの情報を出力する。
【0061】このように、図2に原理構成を図示する本
発明の放射電磁界耐性算出装置1では、モーメント法を
使ってアンテナの放射電波の影響をシミュレートする構
成を採るときにあって、前もって、電子機器に対する規
定の電界強度(規格などの規定する電界強度)の印加を
実現するアンテナ情報を用意する構成を採って、シミュ
レーション要求があるときに、そのアンテナ情報を使っ
て、モーメント法の連立方程式を解くことで電子機器に
流れる電流を算出する構成を採ることから、アンテナの
放射電波により規定の電界強度が印加されるときに電子
機器に流れる電流を高速にシミュレートできるようにな
る。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に従って本発明
を詳細に説明する。図3に、本発明の放射電磁界耐性算
出装置1の一実施例を図示する。
【0063】この実施例に従う本発明の放射電磁界耐性
算出装置1は、シミュレーション対象となる電子機器の
構造情報を管理する電子機器構造データファイル2と、
シミュレーション結果を出力する出力装置3と、シミュ
レーション処理に用いるアンテナの構造情報を管理する
アンテナ構造データファイル4と、フロッピィディスク
や回線などを介してインストールされて、アンテナ構造
データファイル4からアンテナの構造情報を読み込み、
シミュレーション処理に用いるアンテナモデルを生成す
るアンテナモデル生成プログラム100と、アンテナモ
デル生成プログラム100の生成するアンテナモデルを
管理するアンテナモデルライブラリ200と、フロッピ
ィディスクや回線などを介してインストールされて、電
子機器構造データファイル2からシミュレーション対象
の電子機器の構造情報を読み込み、アンテナの放射電波
により電子機器に流れる電流をシミュレートして、その
シミュレーション結果を出力装置3に出力するシミュレ
ーションプログラム300とを備える。
【0064】アンテナの放射する電波が電子機器に与え
る影響をみる試験は、図4に示すように、地上から一定
の高さの位置に、1.5m×1.5mなどの大きさを持つ電
子機器を配置する試験ゾーン(図に示すように、地上に
垂直となる形態で設定される)を設けて、アンテナの放
射する電波により、この試験ゾーンに規定の大きさの電
界(最大値と最小値との差が6dB以内で、3V/mと
いったような電界)を印加することで行う。
【0065】アンテナモデル生成プログラム100は、
この試験条件を実現するアンテナモデルを生成するもの
であって、具体的には、図5に示すように、構造ID
(アンテナ構造データファイル4に格納されるアンテナ
構造情報を指す)と、アンテナの種類(ダイポール、ロ
グーペリ、バイコニカルなど)と、アンテナと電子機器
との間の距離と、アンテナの高さと、アンテナの変調条
件と、アンテナの印加方向(水平方向/垂直方向、前/
後/右/左)と、試験ゾーン内の電界強度の許容値レベ
ル(上述の6dB、3V/m)と、試験ゾーンの電界均
一面位置(上述の1.5m×1.5m)とで構成されるアン
テナモデルを生成する。
【0066】ここで、アンテナの変調条件とは、具体的
には、搬送波の周波数範囲と、搬送波の周波数fc と、
変調波の周波数fm と、振幅変調であるのかパルス変調
であるのかという情報である。
【0067】アンテナの放射する電波は、変調信号をv
(t)とすると、 f(t)=A0[1+kv(t)]exp(jωct) となる。この変調信号をv(t)は、複素フーリエ級数に
より v(t)=Σcnexp(jnωmt) n=0,±1,±2,・・ と展開される。
【0068】この式で、振幅変調のときには「n=1」
となる。一方、パルス変調のときには「n=0〜±∞」
となるが、シミュレーション処理では「n=0〜±L」
と設定することになる。従って、 v(t)=Σcnexp(jnωmt) n=0,±1,・・,±L となり、これを、 f(t)=A0[1+kv(t)]exp(jωct) に代入すると、 f(t)=A0[jωct]+A0kΣcnexp[j(ωc+nωm)t] となる。
【0069】これから、アンテナの波源は、振幅変調の
ときには、図6(a)に示すように、搬送波の周波数f
c を持つ波源と、上側波の周波数(fc +fm )を持つ
波源と、下側波の周波数(fc −fm )を持つ波源とい
う3つの波源に分解できる。また、パルス変調のときに
は、図6(b)に示すように、搬送波の周波数fc を持
つ波源と、上側波帯の周波数となるfc からfm ずつ増
加する周波数を持つ波源と、下側波帯の周波数となるf
c からfm ずつ減少する周波数を持つ波源という3種類
の波源に分解できる。
【0070】これから、アンテナモデルでは、搬送波の
周波数範囲と、搬送波の周波数fcと、変調波の周波数
fm と、振幅変調であるのかパルス変調であるのかとい
う情報を管理することになる。
【0071】図7及び図8に、アンテナモデル生成プロ
グラム100の実行する処理フローの一実施例、図9及
び図10に、シミュレーションプログラム300の実行
する処理フローの一実施例を図示する。次に、これらの
処理フローに従って、本発明について詳細に説明する。
【0072】最初に、図7及び図8の処理フローに従っ
て、アンテナモデル生成プログラム100の実行する処
理について説明する。アンテナモデル生成プログラム1
00は、オペレータから構造IDを指定してアンテナモ
デルの生成要求が発行されると、図7及び図8の処理フ
ローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、アンテ
ナ構造データファイル4から指定された構造IDの指す
アンテナの構造情報を入力し、続くステップ2で、モー
メント法を適用すべくその入力したアンテナを要素に分
割する。
【0073】続いて、ステップ3で、オペレータと対話
することにより、アンテナに関するシミュレーションの
試験条件を入力する。すなわち、アンテナモデルを構成
する、アンテナの搬送波の周波数範囲(例えば30MH
z〜1GHz)や、アンテナの変調波の周波数(例えば
1KHz)や、変調方式(振幅変調/パルス変調)や、
アンテナの高さや、アンテナの印加方向や、試験ゾーン
の大きさ(例えば1.5m×1.5m)や、試験ゾーン内の
電界強度の許容値レベル(例えば6dBで、3V/m)
などを入力する。
【0074】ここで、アンテナと試験ゾーンとの間の距
離と、アンテナの波源強度とについては、入力した許容
値レベルを実現するようにとこれから決定することにな
るので、規定の初期値を入力することになる。このと
き、アンテナと試験ゾーンとの間の距離の初期値として
は、後述することから分かるように、実際のシミュレー
ションに用いる距離も小さな値を設定することになる。
【0075】続いて、ステップ4で、ステップ3で入力
した搬送波周波数範囲の中から、例えば50MHzずつ
増加する形態で搬送波周波数を1つ選択する。続いて、
ステップ5で、全周波数の選択を終了したのか否かを判
断して、全周波数の選択を終了していないことを判断す
るとき、すなわち、ステップ4で搬送波周波数を選択で
きたことを判断するときには、ステップ6に進んで、そ
の選択した搬送波周波数におけるステップ2で分割した
要素間の相互インピーダンスを算出する。
【0076】この相互インピーダンスの算出は、具体的
には、図11に示すようなモノポール(図中の〜)
を想定することで実行される。要素iと要素jとの間の
相互インピーダンスZijの一般式は、図12(a)に図
示する数式で表される。図中、ωは角周波数、rはモノ
ポール間の距離、J1,2 はモノポール上の電流分布の
形状、φはモノポール間の傾きを表し、ρ1 =(−1/
jω)×〔∂J1 /∂t〕、ρ2 =(−1/jω)×
〔∂J2 /∂t〕てある。
【0077】モノポール上の電流分布J1,2 として、 電流モノポール J1=sink(z-z0)/sinkd1 電流モノポール J1=sink(z2-z)/sinkd2 電流モノポール J2=sink(t-t0)/sinkd3 電流モノポール J2=sink(t2-t)/sinkd4 d1:モノポールの長さ、d2:モノポールの長さ d3:モノポールの長さ、d4:モノポールの長さ を想定すると、モノポールとモノポールの相互イン
ピーダンスZ13と、モノポールとモノポールの相互
インピーダンスZ14とは、図12(b)に図示する数式
のように表される。モノポールとモノポールの相互
インピーダンスZ 23と、モノポールとモノポールの
相互インピーダンスZ24とについても同様の数式で表さ
れる。
【0078】これから、このステップ6では、これらの
数式を計算することで、要素iと要素jとの間の相互イ
ンピーダンスZij(=Z13+Z14+Z23+Z24)を求め
るのである。
【0079】ステップ6で、ステップ4で選択した搬送
波周波数における要素間の相互インピーダンスを算出す
ると、続いて、ステップ7で、その相互インピーダンス
を持つ図13に示す数式で表されるモーメント法の連立
方程式を解くことで、ステップ2で分割したアンテナ要
素に流れる電流を算出する。
【0080】続いて、ステップ8で、ステップ3で入力
した試験ゾーン内に設定される複数の測定点(例えば1
6点)を算出対象として、ステップ7で算出した電流が
それらの測定点に印加する電界強度を算出する。この算
出処理は、公知の電磁理論式に従って実行される。続い
て、ステップ9で、ステップ8で算出した電界強度の最
大値及び最小値を特定して、その2つの電界強度の差を
算出することで、試験ゾーン内の電界均一度をチェック
する。
【0081】続いて、ステップ10で、ステップ9で算
出した電界強度の差がステップ3で入力した許容の減衰
率(例えば6dB)に入っているのか否かをチェック
し、このチェック処理により、許容の減衰率に入ってい
ないことを判断するときには、ステップ11に進んで、
その許容の減衰率に入るようにと、アンテナと試験ゾー
ンとの間の距離が大きくなるように変更する。なお、距
離を大きくすると、試験ゾーン内の電界均一度は向上す
ることになるので、これまでに電界均一度のチェック処
理を終えた搬送波周波数について、再度そのチェック処
理をやり直す必要はない。
【0082】ステップ10で許容の減衰率に入っている
ことを判断し、あるいは、ステップ10で許容の減衰率
に入っていないことを判断することで、ステップ11で
許容の減衰率に入るべく距離を変更すると、続いて、ス
テップ12(図8の処理フロー)に進んで、ステップ8
で算出した今回の電界強度の最小値と、これまでに算出
した電界強度の最小値(作業領域に保持しておく)とを
比較する。
【0083】続いて、ステップ13で、ステップ12で
の比較処理により、今回算出した電界強度の最小値がこ
れまでのものよりも小さいのか否かを判断して、小さい
こととを判断するときには、ステップ14に進んで、作
業領域に保持する電界強度の最小値を更新してから、次
の搬送波周波数の処理を行うべくステップ4に戻り、大
きいことを判断するときには、ステップ14の処理を行
わずに、次の搬送波周波数の処理を行うべくステップ4
に戻る。
【0084】ステップ4ないしステップ14の処理を繰
り返していくことで、許容の減衰率(例えば6dB)に
入ることを実現するアンテナと試験ゾーンとの間の距離
を探索していくときに、ステップ5で全周波数の選択終
了を判断することで、その距離の決定を終了すると、ス
テップ15に進んで、作業領域に保持してある電界強度
の最小値と、初期値として想定したアンテナの波源値
と、ステップ3で入力した試験条件の電界強度(例えば
3V/m)とから、シミュレーションに用いるアンテナ
の波源値を決定する。
【0085】例えば、ステップ3で入力した試験条件の
電界強度が3V/mであるときにあって、アンテナの波
源値として1V(本来は位相が入ることで複素数で表さ
れる)を想定してアンテナと試験ゾーンとの間の距離を
決定するときに、作業領域に保持してある電界強度の最
小値が例えば1.5V/mであるときには、 1V×〔3÷1.5〕=2V という比例演算に従って、シミュレーションに用いるア
ンテナの波源値として2Vを決定するのである。
【0086】そして、最後に、ステップ16で、ステッ
プ3で入力した試験条件の情報と、ステップ11の処理
に従って最終的に決定したアンテナと試験ゾーンとの間
の距離と、ステップ15で決定したアンテナの波源値と
に従ってアンテナモデルを生成して、それをアンテナモ
デルライブラリ200に登録して処理を終了する。
【0087】このようにして、アンテナモデル生成プロ
グラム100は、図7及び図8の処理フローに従って、
図5に示すようなデータ構造を持つアンテナモデルを生
成して、それをアンテナモデルライブラリ200に登録
する処理を行うのである。
【0088】この処理フローでは、アンテナモデル生成
プログラム100は、搬送波周波数を算出対象としてモ
ーメント法の連立方程式を解いて、アンテナに流れるそ
の周波数成分の電流が印加する電界強度を評価していく
ことで、アンテナと試験ゾーンとの間の距離を決定して
いくという方法を採ったが、上側波周波数や下側波周波
数を算出対象としてモーメント法の連立方程式を解い
て、アンテナに流れるその周波数成分の電流が印加する
電界強度を評価していくことで、アンテナと試験ゾーン
との間の距離を決定していくという方法を採ってもよ
い。
【0089】次に、図9及び図10の処理フローに従っ
て、シミュレーションプログラム300の実行する処理
について説明する。ここで、この処理フローでは、説明
の便宜上、振幅変調が用いられていることを想定してい
る。従って、図6(a)に示すように、上側波及び下側
波が1つずつであることを想定している。
【0090】シミュレーションプログラム300は、オ
ペレータから、シミュレーション対象となる電子機器
と、シミュレーションに用いるアンテナモデルの構造I
Dとを指定してシミュレーション要求が発行されると、
図9及び図10の処理フローに示すように、先ず最初
に、ステップ1で、電子機器構造データファイル2から
シミュレーション対象となる電子機器の構造情報を入力
する。
【0091】続いて、ステップ2で、アンテナモデルラ
イブラリ200から指定された構造IDの指すアンテナ
モデルを入力し、続くステップ3で、アンテナ構造デー
タファイル4から指定された構造IDの指すアンテナの
構造情報を入力する。続いて、ステップ4で、モーメン
ト法を適用すべく、その入力した電子機器とアンテナと
を要素に分割する。
【0092】続いて、ステップ5で、アンテナモデルで
指定される搬送波周波数範囲の中から、例えば30MH
zずつ増加する形態で搬送波周波数を1つ選択する。続
いて、ステップ6で、全周波数の選択を終了したのか否
かを判断して、全周波数の選択を終了したことを判断す
るときには、ステップ7に進んで、シミュレーション結
果を出力装置3に出力して、処理を終了する。
【0093】一方、ステップ6で全周波数の選択を終了
していないことを判断するとき、すなわち、ステップ5
で搬送波周波数を選択できたことを判断するときには、
ステップ8に進んで、上述した算出手法に従って、その
選択した搬送波周波数におけるステップ4で分割した要
素間の相互インピーダンスを算出する。
【0094】続いて、ステップ9で、シミュレーション
対象となる電子機器の持つ波源を考慮しなくてもよいの
か否かを判断して、考慮しなくもよいことを判断すると
き、すなわち、電子機器の持つ波源の周波数が選択した
搬送波周波数と高調波も含めて重ならないときや、重な
るものののその波源値が小さいことで無視できることを
判断するときには、ステップ10に進んで、搬送波周波
数を算出対象として、ステップ8で算出した相互インピ
ーダンスを持つモーメント法の連立方程式(アンテナの
波源のみが存在する)を解くことで、ステップ4で分割
した電子機器の各要素に流れる搬送波周波数成分の電流
を算出する。
【0095】続いて、ステップ11(図10の処理フロ
ー)に進んで、ステップ10で算出した搬送波周波数成
分の電流と、搬送波周波数におけるアンテナの波源値
と、上側波周波数におけるアンテナの波源値とから、比
例演算に従って、ステップ4で分割した電子機器の各要
素に流れる上側波周波数成分の電流を算出するととも
に、ステップ10で算出した搬送波周波数成分の電流
と、搬送波周波数におけるアンテナの波源値と、下側波
周波数におけるアンテナの波源値とから、比例演算に従
って、ステップ4で分割した電子機器の各要素に流れる
下側波周波数成分の電流を算出する。
【0096】すなわち、ステップ10で算出した電子機
器の要素に流れる搬送波周波数成分の電流をIc 、電子
機器の要素に流れる上側周波数成分の電流をIH 、電子
機器の要素に流れる下側側周波数成分の電流をIL 、搬
送波周波数におけるアンテナの波源値Vc を「Vc =a
c +jbc 」、上側波周波数におけるアンテナの波源値
H を「VH =aH +jbH 」、下側波周波数における
アンテナの波源値VLを「VL =aL +jbL 」で表す
ならば、 IH =Ic ×〔(aH +jbH ) /(ac +jbc )〕 という比例演算に従って、電子機器の各要素に流れる上
側波周波数成分の電流を算出するとともに、 Il =Ic ×〔(aL +jbL ) /(ac +jbc )〕 という比例演算に従って、電子機器の各要素に流れる下
側波周波数成分の電流を算出するのである。
【0097】続いて、ステップ15で、ステップ10/
ステップ11で求めた電流を使って、オペレータにより
指定される導体要素間位置に発生する電圧を算出する。
この算出処理は、導体要素間位置pが指定されるとき
に、要素nに流れる電流をIn(ω)とし、導体要素間
位置pと要素nとの間の相互インピーダンスをZ
p n(ω)とするならば、導体要素間電圧Vp(ω)を、 Vp(ω)=−ΣIn(ω)Zpn(ω) 但し、Σはn=1〜M に従って算出することで実行される。
【0098】この算出式について説明するならば、図1
4に示すように、導体要素p1と導体要素p2との導体
間に抵抗Rを挿入すると、導体上の電界がゼロになると
いう境界条件から、図15(a)に図示する数式が成立
し、これから、導体間電流I p が図15(b)に図示す
る数式のように求まって、これから、導体間電圧Vp
図15(c)に図示する数式のように求まる。実際に
は、導体間には電流が流れないので、この図15(c)
に図示する数式で、「R→∞、IP1,P2→0」とす
る。これにより、この算出式が求まる。
【0099】すなわち、この算出式は、導体間に仮想的
に挿入される抵抗により発生する電圧を抵抗無限大とす
ることで導出されるものである。ステップ15で、指定
される導体要素間位置に発生する電圧を算出すると、続
いて、ステップ16で、オペレータにより指定される要
素に流れる電流が規定の閾値を超えるのか否かを判断す
るとともに、ステップ15で算出した導体要素間位置に
発生する電圧が規定の閾値を超えるのか否かを判断し
て、その判断結果を記録してから、次の搬送波周波数の
処理を行うべくステップ5に戻る。
【0100】ここで、この閾値は、例えばオペレータと
対話することで設定するものであり、この閾値を超える
ときには、その指定される要素に位置する電子回路部品
がノイズにより誤動作する可能性があるものとして設定
されることになる。
【0101】一方、ステップ9で、シミュレーション対
象となる電子機器の持つ波源を考慮しなければならない
ことを判断するときには、ステップ13に進んで、マト
リックスのLDU分解規則に従って、ステップ8で算出
した相互インピーダンスZ(zij)をLDU分解する。
すなわち、図16に示すように相互インピーダンスZ
(zij)をLDU分解するのである。ここで、マトリッ
クスD(dij)と、マトリックスL(lij)について、 dii=zii−Σdkkik 2 但し、Σはk=1〜(i−1)についての総和、i=1〜n lij=〔zij−Σdkkikjk〕/djj 但し、Σはk=1〜(j−1)についての総和、i=1〜
n、j<i lii=1 但し、i=1〜n が成立する。
【0102】続いて、ステップ14で、搬送波周波数を
算出対象として、ステップ13でLDU分解した相互イ
ンピーダンスを持つモーメント法の連立方程式(電子機
器の波源とアンテナの波源とが存在する)を解くこと
で、ステップ4で分割した電子機器の各要素に流れる搬
送波周波数成分の電流を算出し、上側波周波数を算出対
象として、ステップ13でLDU分解した相互インピー
ダンスを持つモーメント法の連立方程式(電子機器の波
源とアンテナの波源とが存在する)を解くことで、ステ
ップ4で分割した電子機器の各要素に流れる上側波周波
数成分の電流を算出し、下側波周波数を算出対象とし
て、ステップ13でLDU分解した相互インピーダンス
を持つモーメント法の連立方程式を解くことで、ステッ
プ4で分割した電子機器の各要素に流れる下側波周波数
成分の電流を算出する。
【0103】このモーメント法の連立方程式を解くあた
って、相互インピーダンスZが、図16に示すように、 Z=LDU=LDtL とLDU分解されており、これから、モーメント法の連
立方程式は、このLDU分解された相互インピーダンス
Zを用いると、 [LDtL][I]=[V] と定義される。これから、モーメント法の連立方程式
は、 [DtL][I]=[X] [L][X]=[V] を解くことと等価となるが、この式は、マトリックスが
三角分解されていることから高速に解くことが可能であ
る。
【0104】これから、ステップ14では、搬送波周波
数と上側波周波数と下側波周波数とに共通となるLDU
分解された相互インピーダンスを使って、高速に3つの
モーメント法の連立方程式(パルス変調のときには更に
多くの数となる)を解くことで、電子機器の各要素に流
れる搬送波周波数成分の電流と上側波周波数成分の電流
と下側波周波数成分の電流とを高速に算出するのであ
る。
【0105】続いて、ステップ15で、上述した方法に
従って、ステップ14で求めた電流を使って、オペレー
タにより指定される導体要素間位置に発生する電圧を算
出し、続くステップ16で、オペレータにより指定され
る要素に流れる電流が規定の閾値を超えるのか否かを判
断するとともに、ステップ15で算出した導体要素間位
置に発生する電圧が規定の閾値を超えるのか否かを判断
して、その判断結果を記録してから、次の搬送波周波数
の処理を行うべくステップ5に戻る。
【0106】そして、ステップ5ないしステップ16の
処理(ステップ7の処理を除く)を繰り返していくこと
で、ステップ6で全周波数の選択終了を判断すると、上
述したように、ステップ7に進んで、ステップ10/ス
テップ11/ステップ14/ステップ16で得たシミュ
レーション結果を規定の出力形態に従って出力装置3に
出力して、処理を終了する。
【0107】このようにして、シミュレーションプログ
ラム300は、図9及び図10の処理フローに従って、
アンテナにより規定の電界強度が印加される電子機器に
流れる電流をシミュレートするとともに、電子機器に発
生する電圧をシミュレートする処理を行うのである。
【0108】このとき、シミュレーションプログラム3
00は、アンテナモデルライブラリ200に登録されて
いるアンテナモデルを使って、試験条件を設定すること
になるが、このアンテナモデルは、上述したように、規
格の電界強度を電子機器に印加する試験条件をライブラ
リ化したものであることから、シミュレーションプログ
ラム300は、このアンテナモデルを使うことで、試行
錯誤的な処理を行うことなく直ちに規格の電界強度を電
子機器に印加できるようになって、規格の電界強度が印
加されるときの電子機器の影響を直ちにシミュレーショ
ンできるようになる。
【0109】この処理フローのステップ13では、シミ
ュレーションプログラム300は、相互インピーダンス
をLDU分解する構成を採ったが、相互インピーダンス
をLU分解する構成を採ってもよい。
【0110】すなわち、図17に示すように、マトリッ
クスのLU分解規則に従って、相互インピーダンスをL
U分解してもよい。ここで、マトリックスD(dij
と、マトリックスL(lij)と、マトリックスU
(uij)とについて、 uij=zij−Σlikkj 2 但し、Σはk=1〜(i−1)についての総和 j=1〜n、i=1〜j、i≦j lij=〔zij−Σlikkj〕/ujj 但し、Σはk=1〜(j−1)についての総和 i=1〜n、j=1〜(i−1)、j<i lii=1 但し、i=1〜n が成立する。
【0111】モーメント法の連立方程式は、このLU分
解された相互インピーダンスZを用いると、 [LU][I]=[V] と定義される。これから、モーメント法の連立方程式
は、 [U][I]=[X] [L][X]=[V] を解くことと等価となるが、この式は、マトリックスが
三角分解されていることから高速に解くことが可能であ
り、従って、相互インピーダンスをLU分解する構成を
採ってもよいのである。
【0112】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。アンテナの放射する電波が振幅変調されている場
合、その電波を周波数領域に展開すると、図6(a)に
示したように、周波数fc を持つ搬送波と、周波数(f
c +fm )を持つ上側波と、周波数(fc −fm )を持
つ下側波とに分解される。
【0113】これから、周波数(fc −fm )の波源に
より要素に流れる電流を〔I1 〕、周波数fc の波源に
より要素に流れる電流を〔I2 〕、周波数(fc +fm
)の波源により要素に流れる電流を〔I3 〕、周波数
(fc −fm )の波源値を〔V 1 〕、周波数fc の波源
値を〔V2 〕、周波数(fc +fm )の波源値を
〔V3〕、周波数(fc −fm )における相互インピー
ダンスを〔Z(fc −fm )〕、周波数fc における相
互インピーダンスを〔Z(fc )〕、周波数(fc +f
m )における相互インピーダンスを〔Z(fc +fm
)〕とするならば、アンテナの放射する電波により電
子機器に流れる電流は、 [Z(fc−fm)][I1]=[V1] [Z(fc)][I2] =[V2] [Z(fc+fm)][I3]=[V3] というモーメント法の連立方程式を解くことで求まるこ
とになる。
【0114】このモーメント法の連立方程式を高速に解
くことを実現するために、本発明では、 (fc −fm )≒fc ≒(fc +fm ) ということを考慮して、 [Z(fc−fm)]=[Z(fc)]=[Z(fc+fm)] と近似する考え方を採用する。
【0115】そして、この考え方に立って、先ず最初
に、例えば〔Z(fc )〕を算出する。もちろん、〔Z
(fc −fm )〕を算出してもよいし、〔Z(fc +f
m )〕を算出してもよいし、それ以外の搬送波周波数f
c に近い周波数における相互インピーダンスを算出して
もよいが、搬送波周波数fc が中心に位置することか
ら、〔Z(fc )〕を算出することが好ましい。
【0116】例えば〔Z(fc )〕を算出すると、アン
テナの放射する電波により電子機器に流れる電流は、 [Z(fc)][I1]=[V1] [Z(fc)][I2]=[V2] [Z(fc)][I3]=[V3] という3つのモーメント法の連立方程式を解くことで求
まることになる。
【0117】このモーメント法の連立方程式を解くにあ
たって、電子機器の持つ波源を無視できる場合には、波
源としてはアンテナの持つ1つの波源しかなくなり、こ
れにより、 V1 :V2 :V3 =I1 :I2 :I3 という関係が成立するので、3つのモーメント法の連立
方程式を解くまでもなく、その内の1つだけを解くこと
で電流を求めて、残りの周波数成分の電流については、
比例演算に従って求める方法を採る。
【0118】この場合、アンテナの放射する電波がパル
ス変調されている場合には、上側波と下側波が複数とな
るが、この場合にも、それに応じて多数定義されるモー
メント法の連立方程式の内の1つだけを解き、残りの周
波数成分の電流については、比例演算に従って求める方
法を採ることになる。
【0119】一方、このモーメント法の連立方程式を解
くにあたって、電子機器の持つ波源を無視できないこと
で、電流と波源との間に上述のような比例関係が成立し
ない場合には、3つのモーメント法の連立方程式(パル
ス変調されているときには、更に多数の連立方程式)を
解かなければならない。
【0120】この場合でも、相互インピーダンスを共通
なものとしているので、相互インピーダンスは1回だけ
算出すればよく、これにより、モーメント法の連立方程
式を高速に解くことができる。
【0121】更に、このとき、相互インピーダンスが共
通となっていることを考慮して、相互インピーダンスを
LDU分解したりLU分解する構成を採る。LDU分解
やLU分解に要する処理時間が増えるが、LDU分解や
LU分解された相互インピーダンスを使うと、モーメン
ト法の連立方程式を高速に解くことができ、これから、
解くべきモーメント法の連立方程式が2つ以上となると
きには、トータルとして処理時間を大幅に短縮できるこ
とになる。アンテナの放射する電波がパルス変調されて
いる場合には、この方法は極めて有効である。
【0122】図9及び図10の処理フローでは説明しな
かったが、複数あるモーメント法の連立方程式の中で、
一部の連立方程式については電子機器の持つ波源を無視
できる場合がある。すなわち、振幅変調されている場合
には、モーメント法の連立方程式は3つとなり、パルス
変調されている場合には、モーメント法の連立方程式は
多数となるが、これらの中で、一部の連立方程式につい
ては電子機器の持つ波源を無視できる場合がある。
【0123】このような場合、電子機器の持つ波源を無
視できないものについてはモーメント法の連立方程式を
解かなければならないが、電子機器の持つ波源を無視で
きるものについては、その中の1つについてモーメント
法の連立方程式を解くとともに、残りのものについて
は、比例演算に従って電流を求める方法を採ることにな
る。この場合でも、相互インピーダンスは1回だけ算出
する。
【0124】例えば、「fc =800 MHz、fm =1k
Hz」で、電子機器の持つ波源の基本周波数が200 MH
zである場合には、「fc =800 MHz」については電
子機器の波源を無視できないことになるが、「fc −f
m =799.999 MHz」と「fc +fm =800.001 MH
z」とについては電子機器の波源を無視できることにな
る。
【0125】この場合、「fc =800 MHz」について
のモーメント法の連立方程式を解き、そして、「fc −
fm =799.999 MHz」と「fc +fm =800.001 MH
z」とについては、例えば、「fc −fm =799.999 M
Hz」についてのモーメント法の連立方程式を解くこと
でその周波数成分の電流を算出するとともに、「fc+
fm =800.001 MHz」の電流成分については、算出さ
れた799.999 MHzの電流と、799.999 MHzにおける
アンテナの波源と、800.001 MHzにおけるアンテナの
波源値とから、比例演算に従って求めるのである。
【0126】この場合、振幅変調されているときには、
モーメント法の連立方程式を2つ解かなければならなく
なり、パルス変調されているときには、モーメント法の
連立方程式を少なくとも2つ解かなければならない。こ
れから、上述したように相互インピーダンスをLDU分
解したりLU分解して、その分解した相互インピーダン
スを用いてモーメント法の連立方程式を解くようにする
ことが好ましい。
【0127】この実施例では、相互インピーダンスのみ
を考慮する図13に図示したモーメント法の連立方程式
を解くことを想定したが、本発明は、誘電体の存在を考
慮する図18に図示するモーメント法の連立方程式を解
く場合にも、そのまま適用できる。
【0128】この図18に図示するモーメント法の連立
方程式を解くには、相互インピーダンスZijに加えて、
要素間の相互アドミッタンスYij及び相互リアクション
ijを算出する必要がある。図18に図示するモーメン
ト法の連立方程式を解くと、誘電体の表面に流れる電流
と、誘電体の表面に流れる磁流とが算出されることにな
る。
【0129】なお、図18に図示する数式中、Ic,n
金属に流れる電流、Id,nは誘電体の表面に流れる電
流、Mnは誘電体の表面に流れる磁流、肩付き文字0は
空気中での値、肩付き文字dは誘電体中での値、添字c
は金属、添字dは誘電体を表している。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放射電磁
界耐性算出装置では、アンテナの放射する電波を搬送波
と上側波と下側波とに分解しつつ、モーメント法を使っ
てアンテナの放射電波の影響をシミュレートする構成を
採るときにあって、相互インピーダンスを1周波数成分
についてだけ算出し、その相互インピーダンスを用い
て、搬送波周波数についてのモーメント法の連立方程式
を解くことで、アンテナの放射電波により電子機器に流
れる搬送波周波数成分の電流を算出し、上側波周波数に
ついてのモーメント法の連立方程式を解くことで、アン
テナの放射電波により電子機器に流れる上側波周波数成
分の電流を算出し、下側波周波数についてのモーメント
法の連立方程式を解くことで、アンテナの放射電波によ
り電子機器に流れる下側波周波数成分の電流を算出する
構成を採るので、アンテナの放射電波により電子機器に
流れる電流を高速にシミュレートできるようになる。
【0131】また、本発明の放射電磁界耐性算出装置で
は、アンテナの放射する電波を搬送波と上側波と下側波
とに分解しつつ、モーメント法を使ってアンテナの放射
電波の影響をシミュレートする構成を採るときにあっ
て、相互インピーダンスを1周波数成分についてだけ算
出し、その相互インピーダンスを用いて、電子機器の持
つ波源を無視しつつ、その中の1つの周波数を算出対象
としてモーメント法の連立方程式を解くことで電子機器
に流れるその周波数成分の電流を算出し、残りの周波数
成分の電流については、比例演算により算出する構成を
採るので、アンテナの放射電波により電子機器に流れる
電流を高速にシミュレートできるようになる。また、本
発明の放射電磁界耐性算出装置では、アンテナの放射す
る電波を搬送波と上側波と下側波とに分解しつつ、モー
メント法を使ってアンテナの放射電波の影響をシミュレ
ートする構成を採るときにあって、相互インピーダンス
を1周波数成分についてだけ算出し、その相互インピー
ダンスを用いて、電子機器の持つ波源の周波数と重なる
周波数については、その周波数についてのモーメント法
の連立方程式を解くことで電子機器に流れるその周波数
成分の電流を算出し、重ならない周波数成分の電流につ
いては、その中の1つについてだけモーメント法の連立
方程式を解くことで電子機器に流れるその周波数成分の
電流を算出するとともに、残りの周波数成分の電流につ
いては、比例演算により算出する構成を採るので、アン
テナの放射電波により電子機器に流れる電流を高速にシ
ミュレートできるようになる。
【0132】また、本発明の放射電磁界耐性算出装置で
は、モーメント法を使ってアンテナの放射電波の影響を
シミュレートする構成を採るときにあって、前もって、
電子機器に対する規定の電界強度の印加を実現するアン
テナ情報を用意する構成を採って、シミュレーション要
求があるときに、そのアンテナ情報を使って、モーメン
ト法の連立方程式を解くことで電子機器に流れる電流を
算出する構成を採ることから、アンテナの放射電波によ
り規定の電界強度が印加されるときに電子機器に流れる
電流を高速にシミュレートできるようになる。
【0133】このようにして、本発明の放射電磁界耐性
算出装置によれば、アンテナの放射電波により電子機器
に流れる電流を高速にシミュレートできるようになるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の一実施例である。
【図4】試験規格の説明図である。
【図5】アンテナモデルの説明図である。
【図6】アンテナの放射する電波の説明図である。
【図7】アンテナモデル生成プログラムの処理フローで
ある。
【図8】アンテナモデル生成プログラムの処理フローで
ある。
【図9】シミュレーションプログラムの処理フローであ
る。
【図10】シミュレーションプログラムの処理フローで
ある。
【図11】相互インピーダンスの算出方法の説明図であ
る。
【図12】相互インピーダンスの算出方法の説明図であ
る。
【図13】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図14】導体間電圧の説明図である。
【図15】導体間電圧の説明図である。
【図16】LDU分解の説明図である。
【図17】LU分解の説明図である。
【図18】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【符号の説明】
1 放射電磁界耐性算出装置 2 電子機器構造データファイル 3 出力装置 4 アンテナ構造データファイル4 10 第1の算出手段 11 分解手段 12 第2の算出手段 20 第1の算出手段 21 第2の算出手段 22 第3の算出手段 30 第1の算出手段 31 分解手段 32 第2の算出手段 33 第3の算出手段 34 第4の算出手段 40 管理手段 41 第1の計算手段 42 第2の計算手段 43 実行手段 44 取得手段 45 算出手段 46 設定手段 47 アラーム手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 誠 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 岸本 武士 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 西野 関司 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナと電子機器とを要素に分割し、
    要素間の相互インピーダンスを算出して、該相互インピ
    ーダンスと波源と要素に流れる電流との関係を規定する
    モーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナの放
    射電波により電子機器に流れる電流をシミュレートする
    放射電磁界耐性算出装置であって、 搬送波周波数と1つ又は複数の上側波周波数と1つ又は
    複数の下側波周波数とに関する代表周波数を設定して、
    その代表周波数における要素間の相互インピーダンスを
    算出する第1の算出手段と、 搬送波周波数、上側波周波数及び下側波周波数を算出対
    象として、上記第1の算出手段の算出する相互インピー
    ダンスを持つモーメント法の連立方程式を解くことで、
    アンテナの放射電波により電子機器に流れる電流を算出
    する第2の算出手段とを備えることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の放射電磁界耐性算出装置
    において、 第1の算出手段の算出する相互インピーダンスのマトリ
    ックスをLU分解又はLDU分解する分解手段を備え、 第2の算出手段は、上記分解手段の分解する相互インピ
    ーダンスのマトリックスを使ってモーメント法の連立方
    程式を解くことを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  3. 【請求項3】 アンテナと電子機器とを要素に分割し、
    要素間の相互インピーダンスを算出して、該相互インピ
    ーダンスと波源と要素に流れる電流との関係を規定する
    モーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナの放
    射電波により電子機器に流れる電流をシミュレートする
    放射電磁界耐性算出装置であって、 搬送波周波数と1つ又は複数の上側波周波数と1つ又は
    複数の下側波周波数とに関する代表周波数を設定して、
    その代表周波数における要素間の相互インピーダンスを
    算出する第1の算出手段と、 搬送波周波数、上側波周波数及び下側波周波数の中の1
    つを算出対象として、電子機器の持つ波源を無視しつ
    つ、上記第1の算出手段の算出する相互インピーダンス
    を持つモーメント法の連立方程式を解くことで、アンテ
    ナの放射電波により電子機器に流れる電流を算出する第
    2の算出手段と、 上記第2の算出手段の算出する電流とアンテナの波源値
    とから、比例演算に従って、アンテナの放射電波により
    電子機器に流れる上記第2の算出手段の算出する電流以
    外の電流を算出する第3の算出手段とを備えることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  4. 【請求項4】 アンテナと電子機器とを要素に分割し、
    要素間の相互インピーダンスを算出して、該相互インピ
    ーダンスと波源と要素に流れる電流との関係を規定する
    モーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナの放
    射電波により電子機器に流れる電流をシミュレートする
    放射電磁界耐性算出装置であって、 搬送波周波数と1つ又は複数の上側波周波数と1つ又は
    複数の下側波周波数とに関する代表周波数を設定して、
    その代表周波数における要素間の相互インピーダンスを
    算出する第1の算出手段と、 搬送波周波数、上側波周波数及び下側波周波数の内、高
    調波成分も含めて電子機器の持つ波源の周波数と重なる
    ものを算出対象として、上記第1の算出手段の算出する
    相互インピーダンスを持つモーメント法の連立方程式を
    解くことで、アンテナの放射電波により電子機器に流れ
    る電流を算出する第2の算出手段と、 上記第2の算出手段の算出対象とならない周波数の中の
    1つを算出対象として、上記第1の算出手段の算出する
    相互インピーダンスを持つモーメント法の連立方程式を
    解くことで、アンテナの放射電波により電子機器に流れ
    る上記第2の算出手段の算出する電流以外の電流を算出
    する第3の算出手段と、 上記第3の算出手段の算出する電流とアンテナの波源値
    とから、比例演算に従って、アンテナの放射電波により
    電子機器に流れる上記第2及び第3の算出手段の算出す
    る電流以外の電流を算出する第4の算出手段とを備える
    ことを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の放射電磁界耐性算出装置
    において、 第1の算出手段の算出する相互インピーダンスのマトリ
    ックスをLU分解又はLDU分解する分解手段を備え、 第2及び第3の算出手段は、上記分解手段の分解する相
    互インピーダンスのマトリックスを使ってモーメント法
    の連立方程式を解くことを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5記載の放射電磁界耐性
    算出装置において、 第1の算出手段は、搬送波周波数、上側波周波数及び下
    側波周波数の中から代表周波数を設定することを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6記載の放射電磁界耐性
    算出装置において、 誘電体についても考慮するときには、相互インピーダン
    スに加えて、代表周波数における要素間の相互アドミッ
    タンス及び相互リアクションを算出しつつ、相互インピ
    ーダンス、相互アドミッタンス及び相互リアクションを
    持つ誘電体についても考慮するモーメント法の連立方程
    式に従って処理を行うよう構成されることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  8. 【請求項8】 アンテナの放射する電波により電子機器
    に流れる電流をシミュレートする放射電磁界耐性算出装
    置であって、 電子機器に対する規定の電界強度の印加を実現するアン
    テナ情報を管理する管理手段と、 シミュレーション要求が発行されるときに、上記管理手
    段からシミュレーションに用いるアンテナ情報を取得す
    る取得手段と、 電子機器と上記取得手段の取得するアンテナ情報の指定
    するアンテナとを要素に分割し、要素間の相互インピー
    ダンスを算出して、該相互インピーダンスと波源と要素
    に流れる電流との関係を規定するモーメント法の連立方
    程式を解くことで、アンテナの放射電波により電子機器
    に流れる電流を算出する算出手段とを備えることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の放射電磁界耐性算出装置
    において、 指定の導体要素間位置に対する閾値電圧を設定する設定
    手段と、 導体間に仮想的に挿入される抵抗により発生する電圧を
    抵抗無限大とすることで導出される上記指定導体要素間
    位置に発生する電圧と、上記設定手段の設定する閾値電
    圧とを比較して、該電圧が該閾値電圧を超えるのか否か
    の情報を出力するアラーム手段とを備えることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載の放射電磁界耐性
    算出装置において、 電子機器が存在しない状態を想定して、管理手段への登
    録対象となるアンテナを要素に分割し、該要素間の相互
    インピーダンスを算出して、該相互インピーダンスとア
    ンテナの波源と要素に流れる電流との関係を規定するモ
    ーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナ要素に
    流れる電流を算出する第1の計算手段と、 上記第1の計算手段の算出する電流が電子機器の配置位
    置にもたらす電界強度を算出する第2の計算手段と、 アンテナと電子機器との間の距離と、アンテナの波源値
    とを変更しつつ、上記第2の計算手段の算出する電界強
    度が規定のものになることを実現する該距離及び波源値
    を特定して、それにより規定されるアンテナ情報を管理
    手段に登録する実行手段とを備えることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の放射電磁界耐性算出
    装置において、 第1の計算手段は、搬送波周波数、上側波周波数及び下
    側波周波数の中の1つの周波数を算出対象として、モー
    メント法の連立方程式を解くことでアンテナに流れる電
    流を算出することを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  12. 【請求項12】 請求項8ないし11記載の放射電磁界
    耐性算出装置において、 誘電体についても考慮するときには、相互インピーダン
    スに加えて、要素間の相互アドミッタンス及び相互リア
    クションを算出しつつ、相互インピーダンス、相互アド
    ミッタンス及び相互リアクションを持つ誘電体について
    も考慮するモーメント法の連立方程式に従って処理を行
    うよう構成されることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出装置。
  13. 【請求項13】 アンテナと電子機器とを要素に分割
    し、要素間の相互インピーダンスを算出して、該相互イ
    ンピーダンスと波源と要素に流れる電流との関係を規定
    するモーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナ
    の放射電波により電子機器に流れる電流をシミュレート
    する放射電磁界耐性算出方法であって、 搬送波周波数と1つ又は複数の上側波周波数と1つ又は
    複数の下側波周波数とに関する代表周波数を設定して、
    その代表周波数における要素間の相互インピーダンスを
    算出する第1の処理過程と、 搬送波周波数、上側波周波数及び下側波周波数の中の1
    つを算出対象として、電子機器の持つ波源を無視しつ
    つ、第1の処理過程で算出する相互インピーダンスを持
    つモーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナの
    放射電波により電子機器に流れる電流を算出する第2の
    処理過程と、 第2の処理過程で算出する電流とアンテナの波源値とか
    ら、比例演算に従って、アンテナの放射電波により電子
    機器に流れる第2の処理過程で算出する電流以外の電流
    を算出する第3の処理過程とを備えることを、 特徴とする放射電磁界耐性算出方法。
  14. 【請求項14】 アンテナと電子機器とを要素に分割
    し、要素間の相互インピーダンスを算出して、該相互イ
    ンピーダンスと波源と要素に流れる電流との関係を規定
    するモーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナ
    の放射電波により電子機器に流れる電流をシミュレート
    する放射電磁界耐性算出装置の実現に用いられるプログ
    ラムが格納されるプログラム記録媒体であって、 搬送波周波数と1つ又は複数の上側波周波数と1つ又は
    複数の下側波周波数とに関する代表周波数を設定して、
    その代表周波数における要素間の相互インピーダンスを
    算出する第1の算出処理と、 搬送波周波数、上側波周波数及び下側波周波数を算出対
    象として、上記第1の算出処理の算出する相互インピー
    ダンスを持つモーメント法の連立方程式を解くことで、
    アンテナの放射電波により電子機器に流れる電流を算出
    する第2の算出処理とをコンピュータに実行させるプロ
    グラムが格納されることを、 特徴とするプログラム記録媒体。
  15. 【請求項15】 アンテナと電子機器とを要素に分割
    し、要素間の相互インピーダンスを算出して、該相互イ
    ンピーダンスと波源と要素に流れる電流との関係を規定
    するモーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナ
    の放射電波により電子機器に流れる電流をシミュレート
    する放射電磁界耐性算出装置の実現に用いられるプログ
    ラムが格納されるプログラム記録媒体であって、 搬送波周波数と1つ又は複数の上側波周波数と1つ又は
    複数の下側波周波数とに関する代表周波数を設定して、
    その代表周波数における要素間の相互インピーダンスを
    算出する第1の算出処理と、 搬送波周波数、上側波周波数及び下側波周波数の中の1
    つを算出対象として、電子機器の持つ波源を無視しつ
    つ、上記第1の算出処理の算出する相互インピーダンス
    を持つモーメント法の連立方程式を解くことで、アンテ
    ナの放射電波により電子機器に流れる電流を算出する第
    2の算出処理と、 上記第2の算出処理の算出する電流とアンテナの波源値
    とから、比例演算に従って、アンテナの放射電波により
    電子機器に流れる上記第2の算出処理の算出する電流以
    外の電流を算出する第3の算出処理とをコンピュータに
    実行させるプログラムが格納されることを、 特徴とするプログラム記録媒体。
  16. 【請求項16】 アンテナと電子機器とを要素に分割
    し、要素間の相互インピーダンスを算出して、該相互イ
    ンピーダンスと波源と要素に流れる電流との関係を規定
    するモーメント法の連立方程式を解くことで、アンテナ
    の放射電波により電子機器に流れる電流をシミュレート
    する放射電磁界耐性算出装置の実現に用いられるプログ
    ラムが格納されるプログラム記録媒体であって、 搬送波周波数と1つ又は複数の上側波周波数と1つ又は
    複数の下側波周波数とに関する代表周波数を設定して、
    その代表周波数における要素間の相互インピーダンスを
    算出する第1の算出処理と、 搬送波周波数、上側波周波数及び下側波周波数の内、高
    調波成分も含めて電子機器の持つ波源の周波数と重なる
    ものを算出対象として、上記第1の算出処理の算出する
    相互インピーダンスを持つモーメント法の連立方程式を
    解くことで、アンテナの放射電波により電子機器に流れ
    る電流を算出する第2の算出処理と、 上記第2の算出処理の算出対象とならない周波数の中の
    1つを算出対象として、上記第1の算出処理の算出する
    相互インピーダンスを持つモーメント法の連立方程式を
    解くことで、アンテナの放射電波により電子機器に流れ
    る上記第2の算出処理の算出する電流以外の電流を算出
    する第3の算出処理と、 上記第3の算出処理の算出する電流とアンテナの波源値
    とから、比例演算に従って、アンテナの放射電波により
    電子機器に流れる上記第2及び第3の算出処理の算出す
    る電流以外の電流を算出する第4の算出処理とをコンピ
    ュータに実行させるプログラムが格納されることを、 特徴とするプログラム記録媒体。
  17. 【請求項17】 アンテナの放射する電波により電子機
    器に流れる電流をシミュレートする放射電磁界耐性算出
    装置の実現に用いられるプログラムが格納されるプログ
    ラム記録媒体であって、 電子機器に対する規定の電界強度の印加を実現するアン
    テナ情報を管理する管理手段をアクセス先として、シミ
    ュレーション要求が発行されるときに、該管理手段から
    シミュレーションに用いるアンテナ情報を取得する取得
    手段と、 電子機器と上記取得処理の取得するアンテナ情報の指定
    するアンテナとを要素に分割し、要素間の相互インピー
    ダンスを算出して、該相互インピーダンスと波源と要素
    に流れる電流との関係を規定するモーメント法の連立方
    程式を解くことで、アンテナの放射電波により電子機器
    に流れる電流を算出する算出処理とをコンピュータに実
    行させるプログラムが格納されることを、 特徴とするプログラム記録媒体。
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