JPH09155443A - 内面溝付伝熱管の製造方法および製造装置 - Google Patents
内面溝付伝熱管の製造方法および製造装置Info
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- JPH09155443A JPH09155443A JP31564495A JP31564495A JPH09155443A JP H09155443 A JPH09155443 A JP H09155443A JP 31564495 A JP31564495 A JP 31564495A JP 31564495 A JP31564495 A JP 31564495A JP H09155443 A JPH09155443 A JP H09155443A
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- Japan
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- forming
- grooves
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溝加工を困難にすることなく、板条材端面に
波打ち形状が発生することが防止でき、ひいては伝熱管
の信頼性を向上できる内面溝付伝熱管の製造方法を提供
する。 【解決手段】 銅または銅合金製の板条材Tを走行させ
つつ、少なくとも一対の溝形成ロール14,16間を通
して、板条材Tの少なくとも一面に多数の溝3を形成す
る溝形成工程と、溝3が形成された板条材Tを、複数の
フォーミングロール20を通して管状に成形する管成形
工程と、管状に成形された板条材Tの両端縁を加熱した
うえ突き合わせて溶接する溶接工程とを具備する。対を
なす溝形成ロールのうち少なくとも一方である溝付ロー
ル14の外周面には、板条材Tに形成すべき溝3に対応
した多数の突条部42が形成され、これら突条部42の
先端面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaに設定され
ている。
波打ち形状が発生することが防止でき、ひいては伝熱管
の信頼性を向上できる内面溝付伝熱管の製造方法を提供
する。 【解決手段】 銅または銅合金製の板条材Tを走行させ
つつ、少なくとも一対の溝形成ロール14,16間を通
して、板条材Tの少なくとも一面に多数の溝3を形成す
る溝形成工程と、溝3が形成された板条材Tを、複数の
フォーミングロール20を通して管状に成形する管成形
工程と、管状に成形された板条材Tの両端縁を加熱した
うえ突き合わせて溶接する溶接工程とを具備する。対を
なす溝形成ロールのうち少なくとも一方である溝付ロー
ル14の外周面には、板条材Tに形成すべき溝3に対応
した多数の突条部42が形成され、これら突条部42の
先端面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaに設定され
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電縫管方式を採用
した内面溝付伝熱管の製造方法および製造装置に関する
ものである。
した内面溝付伝熱管の製造方法および製造装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の内面溝付伝熱管は、空調装置や
冷蔵庫等の熱交換器において蒸発管または凝縮管として
主に使用されるもので、最近では内面の全面に亙って螺
旋状の溝を形成することにより、溝同士の間に螺旋状の
フィンを形成した伝熱管が広く市販されている。
冷蔵庫等の熱交換器において蒸発管または凝縮管として
主に使用されるもので、最近では内面の全面に亙って螺
旋状の溝を形成することにより、溝同士の間に螺旋状の
フィンを形成した伝熱管が広く市販されている。
【0003】現在主流となっている伝熱管は、引き抜き
または押し出し加工により得られたシームレス(継ぎ目
のない)管の内部に、外周面に螺旋溝が形成されたフロ
ーティングプラグを通すことにより、金属管の内周面の
全面に亙って螺旋溝を転造する方法で製造されている
が、この製造方法によるものは、フローティングプラグ
の特性上、フィンの形状や高さが制限されるため、フィ
ンを改良して熱交換効率を高めるには限界がある。
または押し出し加工により得られたシームレス(継ぎ目
のない)管の内部に、外周面に螺旋溝が形成されたフロ
ーティングプラグを通すことにより、金属管の内周面の
全面に亙って螺旋溝を転造する方法で製造されている
が、この製造方法によるものは、フローティングプラグ
の特性上、フィンの形状や高さが制限されるため、フィ
ンを改良して熱交換効率を高めるには限界がある。
【0004】そこで、本発明者らは前記シームレス管の
代わりに、長尺の金属板条材をその幅方向へ丸めて突き
合わせた両側縁を溶接し、金属管を得る「電縫管方式」
を伝熱管製造に採用することを従来より検討している。
電縫管方式によれば、伝熱管内面に形成すべきフィン
を、平板状の金属板条材の状態時に圧延加工でき、フィ
ン形状の設計自由度が高いからである。
代わりに、長尺の金属板条材をその幅方向へ丸めて突き
合わせた両側縁を溶接し、金属管を得る「電縫管方式」
を伝熱管製造に採用することを従来より検討している。
電縫管方式によれば、伝熱管内面に形成すべきフィン
を、平板状の金属板条材の状態時に圧延加工でき、フィ
ン形状の設計自由度が高いからである。
【0005】電縫管方式により製造された内面溝付伝熱
管の一例を図5に示す。この伝熱管1は断面円形の金属
管であり、その内面のほぼ全域に亙って、管軸に対して
一定角度をなす互いに平行なフィン2が螺旋状に多数形
成され、隣り合うフィン2の間はそれぞれ螺旋溝3とな
っている。また、伝熱管1の内周面の1箇所には、電縫
加工による溶接部4が形成され、この溶接部4の両側に
は、伝熱管1の中心軸と平行に延びるフィン無し部分5
が形成され、このフィン無し部分5によって各フィン2
が分断されている。
管の一例を図5に示す。この伝熱管1は断面円形の金属
管であり、その内面のほぼ全域に亙って、管軸に対して
一定角度をなす互いに平行なフィン2が螺旋状に多数形
成され、隣り合うフィン2の間はそれぞれ螺旋溝3とな
っている。また、伝熱管1の内周面の1箇所には、電縫
加工による溶接部4が形成され、この溶接部4の両側に
は、伝熱管1の中心軸と平行に延びるフィン無し部分5
が形成され、このフィン無し部分5によって各フィン2
が分断されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の電縫
管方式による内面溝付伝熱管の製造においては、図6に
示すように、板条材Tの両側縁が直線形状5Aになら
ず、僅かながら波打ち形状5Bになることが見いだされ
た。このような波打ち形状5Bが生じると、溶接工程に
おいて突き合わせ面に間隙が生じ、溶接部の品質が不均
一になるおそれがあるので、波打ち形状5Bが顕著な場
合には、溶接部の信頼性を高めるために両側縁を削り落
として直線状に加工しなければならなかった。
管方式による内面溝付伝熱管の製造においては、図6に
示すように、板条材Tの両側縁が直線形状5Aになら
ず、僅かながら波打ち形状5Bになることが見いだされ
た。このような波打ち形状5Bが生じると、溶接工程に
おいて突き合わせ面に間隙が生じ、溶接部の品質が不均
一になるおそれがあるので、波打ち形状5Bが顕著な場
合には、溶接部の信頼性を高めるために両側縁を削り落
として直線状に加工しなければならなかった。
【0007】特に、本発明者らの最近の研究によると、
内面溝付伝熱管のフィンの突出量を従来品より大きくす
るとともに、フィン断面形状を細くすることにより、凝
縮性能および蒸発性能を向上できることが判明している
が、このように突出量が大きいフィンを形成する場合に
は、波打ち形状5Bがいっそう顕著になるという問題も
あった。
内面溝付伝熱管のフィンの突出量を従来品より大きくす
るとともに、フィン断面形状を細くすることにより、凝
縮性能および蒸発性能を向上できることが判明している
が、このように突出量が大きいフィンを形成する場合に
は、波打ち形状5Bがいっそう顕著になるという問題も
あった。
【0008】そこで本発明者らは、図6に示すような波
打ち形状5Bが生じるメカニズムについて詳細な検討を
行い、次のような知見を得るに至った。すなわち、螺旋
溝3を形成すべき部分では、フィン2を形成すべき部分
よりも材料の圧下率が大きくなるため、各螺旋溝3の末
端からフィン無し部分5へ向けて材料流れが生じる。こ
のため、各螺旋溝3の末端に対応する箇所で相対的に端
縁が張り出し、波打ち形状5Bが生じるのである。
打ち形状5Bが生じるメカニズムについて詳細な検討を
行い、次のような知見を得るに至った。すなわち、螺旋
溝3を形成すべき部分では、フィン2を形成すべき部分
よりも材料の圧下率が大きくなるため、各螺旋溝3の末
端からフィン無し部分5へ向けて材料流れが生じる。こ
のため、各螺旋溝3の末端に対応する箇所で相対的に端
縁が張り出し、波打ち形状5Bが生じるのである。
【0009】ところで、このような波打ち形状5Bは常
に同じ強さで生じるものではなく、一定の場合には、波
打ち形状5Bが抑制されることを本発明者らは発見し
た。そこで、どのような条件下で波打ち形状5Bが生じ
にくいかを詳細に検討したところ、特に、板条材に溝を
形成をするための溝付ロールの外周面の表面粗さと相関
があることを突き止めた。すなわち、溝付ロールの外周
面(実際には外周面に形成された突条部の先端面)の表
面粗さを通常(0.2μmRa程度が一般的である)よ
りも大きくすると、波打ち形状5Bの発生が抑えられ、
さらに比較的小さな圧下力で高いフィンを形成しやすく
なる事実を突き止めた。しかし、表面粗さをあまり大き
くしすぎると、板条材の幅方向中央部に弛みが生じて凹
凸が生じ、管成形に支障が生じることも判明した。
に同じ強さで生じるものではなく、一定の場合には、波
打ち形状5Bが抑制されることを本発明者らは発見し
た。そこで、どのような条件下で波打ち形状5Bが生じ
にくいかを詳細に検討したところ、特に、板条材に溝を
形成をするための溝付ロールの外周面の表面粗さと相関
があることを突き止めた。すなわち、溝付ロールの外周
面(実際には外周面に形成された突条部の先端面)の表
面粗さを通常(0.2μmRa程度が一般的である)よ
りも大きくすると、波打ち形状5Bの発生が抑えられ、
さらに比較的小さな圧下力で高いフィンを形成しやすく
なる事実を突き止めた。しかし、表面粗さをあまり大き
くしすぎると、板条材の幅方向中央部に弛みが生じて凹
凸が生じ、管成形に支障が生じることも判明した。
【0010】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、溝加工を困難にすることなく、板条材端面に波打ち
形状が発生することが防止でき、ひいては伝熱管の信頼
性を向上できる内面溝付伝熱管の製造方法および製造装
置を提供することを課題としている。
で、溝加工を困難にすることなく、板条材端面に波打ち
形状が発生することが防止でき、ひいては伝熱管の信頼
性を向上できる内面溝付伝熱管の製造方法および製造装
置を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明に係る内面溝付伝熱管の製造方法は、銅また
は銅合金製の板条材を走行させつつ、少なくとも一対の
溝形成ロール間を通して前記板条材の少なくとも一面に
多数の溝を形成する溝形成工程と、前記溝が形成された
板条材を、複数のフォーミングロールを通して管状に成
形する管成形工程と、管状に成形された前記板条材の両
端縁を加熱したうえ突き合わせて溶接する溶接工程とを
具備する内面溝付伝熱管の製造方法であって、前記対を
なす溝形成ロールのうち少なくとも一方の外周面には、
板条材に形成すべき溝に対応した多数の突条部が形成さ
れており、これら突条部の先端面の表面粗さが0.3〜
1.2μmRaに設定されていることを特徴としてい
る。
め、本発明に係る内面溝付伝熱管の製造方法は、銅また
は銅合金製の板条材を走行させつつ、少なくとも一対の
溝形成ロール間を通して前記板条材の少なくとも一面に
多数の溝を形成する溝形成工程と、前記溝が形成された
板条材を、複数のフォーミングロールを通して管状に成
形する管成形工程と、管状に成形された前記板条材の両
端縁を加熱したうえ突き合わせて溶接する溶接工程とを
具備する内面溝付伝熱管の製造方法であって、前記対を
なす溝形成ロールのうち少なくとも一方の外周面には、
板条材に形成すべき溝に対応した多数の突条部が形成さ
れており、これら突条部の先端面の表面粗さが0.3〜
1.2μmRaに設定されていることを特徴としてい
る。
【0012】なお、溝形成前の板条材の厚さは0.3〜
1.2mm、板条材に形成する溝の深さは前記厚さの2
0〜60%であるとより好ましい。板条材としては、脱
酸銅を使用するとより好ましい。さらに、溝形成前の板
条材のビッカース硬度が50〜150Hvであるとより
好ましい。但し、本発明がこれらの範囲に限定されるこ
とはない。
1.2mm、板条材に形成する溝の深さは前記厚さの2
0〜60%であるとより好ましい。板条材としては、脱
酸銅を使用するとより好ましい。さらに、溝形成前の板
条材のビッカース硬度が50〜150Hvであるとより
好ましい。但し、本発明がこれらの範囲に限定されるこ
とはない。
【0013】一方、本発明に係る内面溝付伝熱管の製造
装置は、銅または銅合金製の板条材を走行させつつ、少
なくとも一対の溝形成ロール間を通して前記板条材の少
なくとも一面に多数の溝を形成するための溝形成機構
と、前記溝が形成された板条材を、複数のフォーミング
ロールを通して管状に成形するための管成形機構と、管
状に成形された前記板条材の両端縁を加熱したうえ突き
合わせて溶接するための溶接機構とを具備する内面溝付
伝熱管の製造装置であって、前記対をなす溝形成ロール
のうち少なくとも一方の外周面には、板条材に形成すべ
き溝に対応した多数の突条部が形成されており、これら
突条部の先端面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaに
設定されていることを特徴としている。
装置は、銅または銅合金製の板条材を走行させつつ、少
なくとも一対の溝形成ロール間を通して前記板条材の少
なくとも一面に多数の溝を形成するための溝形成機構
と、前記溝が形成された板条材を、複数のフォーミング
ロールを通して管状に成形するための管成形機構と、管
状に成形された前記板条材の両端縁を加熱したうえ突き
合わせて溶接するための溶接機構とを具備する内面溝付
伝熱管の製造装置であって、前記対をなす溝形成ロール
のうち少なくとも一方の外周面には、板条材に形成すべ
き溝に対応した多数の突条部が形成されており、これら
突条部の先端面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaに
設定されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る内面溝付伝
熱管の製造装置の一実施形態を示す側面図である。図中
符号10は一定幅の板条材Tを連続的に繰り出すアンコ
イラであり、繰り出された板条材Tは一対の押さえロー
ル12を経て、対をなす溝付ロール14および平滑ロー
ル16(共に溝形成ロールと総称する)の間を通され、
溝付ロール14により、図5に示すようなフィン2およ
び螺旋溝3が形成される。なお、この実施形態では、板
条材Tの表面S1にのみフィン2および螺旋溝3が形成
され、裏面S2は平滑のままにされる。
熱管の製造装置の一実施形態を示す側面図である。図中
符号10は一定幅の板条材Tを連続的に繰り出すアンコ
イラであり、繰り出された板条材Tは一対の押さえロー
ル12を経て、対をなす溝付ロール14および平滑ロー
ル16(共に溝形成ロールと総称する)の間を通され、
溝付ロール14により、図5に示すようなフィン2およ
び螺旋溝3が形成される。なお、この実施形態では、板
条材Tの表面S1にのみフィン2および螺旋溝3が形成
され、裏面S2は平滑のままにされる。
【0015】図2〜図4は、溝付ロール14および平滑
ロール16の詳細図であり、これらロール14,16は
それぞれシャフト34,36を介してフレーム38に回
転自在に支持されている。溝付ロール14は、図4に示
すように、外周面に転造溝40が形成された溝付ロール
本体14Aと、その両側に固定された一対のサイドロー
ル14Bとを具備する。転造溝40により板条材Tには
フィン2が形成される一方、転造溝40の間の突条部4
2により螺旋溝3が形成される。
ロール16の詳細図であり、これらロール14,16は
それぞれシャフト34,36を介してフレーム38に回
転自在に支持されている。溝付ロール14は、図4に示
すように、外周面に転造溝40が形成された溝付ロール
本体14Aと、その両側に固定された一対のサイドロー
ル14Bとを具備する。転造溝40により板条材Tには
フィン2が形成される一方、転造溝40の間の突条部4
2により螺旋溝3が形成される。
【0016】この実施形態では、溝付ロール14の前記
突条部42の先端がほぼ平坦面とされ、その表面粗さが
0.3〜1.2μmRaにされていることを主特徴とし
ている。上記表面粗さはより好ましくは0.5〜1.
0、さらに好ましくは0.6〜0.9μmRaとされ
る。表面粗さを0.3〜1.2μmRaに設定すること
により、他の条件にあまり影響されることなく、板条材
端面に波打ち形状が発生することが防止でき、ひいては
伝熱管の信頼性を向上できることを本発明者らは発見し
た。この原因は明確ではないが、表面粗さを上記範囲に
設定することにより、板条材端面に波打ち形状が発生す
ることが防止でき、必要なフィン高さを得るための圧下
力も低減できることを本発明者らは発見した。この原因
は明確ではないが、表面粗さが上記範囲の場合、材料の
面方向に沿う伸びがある程度抑制されるためと考えられ
る。
突条部42の先端がほぼ平坦面とされ、その表面粗さが
0.3〜1.2μmRaにされていることを主特徴とし
ている。上記表面粗さはより好ましくは0.5〜1.
0、さらに好ましくは0.6〜0.9μmRaとされ
る。表面粗さを0.3〜1.2μmRaに設定すること
により、他の条件にあまり影響されることなく、板条材
端面に波打ち形状が発生することが防止でき、ひいては
伝熱管の信頼性を向上できることを本発明者らは発見し
た。この原因は明確ではないが、表面粗さを上記範囲に
設定することにより、板条材端面に波打ち形状が発生す
ることが防止でき、必要なフィン高さを得るための圧下
力も低減できることを本発明者らは発見した。この原因
は明確ではないが、表面粗さが上記範囲の場合、材料の
面方向に沿う伸びがある程度抑制されるためと考えられ
る。
【0017】前記表面粗さが0.3μmRa未満では、
板条材Tの面方向への伸びが顕著となり、そのために板
条材Tの端面に図6に示すような波打ち形状5Bが生じ
やすくなる。そればかりか、材料が面方向へ流れて溝付
ロール14の転造溝40の奥まで進入しにくいため、フ
ィン2を高く形成することが難しくなる。したがって、
高いフィン2を形成しようとすればフィン加工に必要な
溝付ロール14の圧下力(転造圧力)および板条材Tの
駆動力が増加し、伝熱管の生産コストを押し上げること
になる。従来の内面溝付伝熱管の製造方法および装置で
は、溝付ロール14の表面粗さに注意が払われていなか
ったため、0.3μmRaよりも遥かに平滑な状態にさ
れていた。一方、前記表面粗さが1.2μmRaより大
きいと、図7に示すように、板条材Tの中央部でのみ材
料の伸びが生じて、多数の楕円状の弛み5Cが発生し
(中伸びと称する)、電縫加工が困難になる。なお、平
滑ロール16の外周面も、その表面粗さが0.3〜1.
2μmRaにされていることが好ましい。
板条材Tの面方向への伸びが顕著となり、そのために板
条材Tの端面に図6に示すような波打ち形状5Bが生じ
やすくなる。そればかりか、材料が面方向へ流れて溝付
ロール14の転造溝40の奥まで進入しにくいため、フ
ィン2を高く形成することが難しくなる。したがって、
高いフィン2を形成しようとすればフィン加工に必要な
溝付ロール14の圧下力(転造圧力)および板条材Tの
駆動力が増加し、伝熱管の生産コストを押し上げること
になる。従来の内面溝付伝熱管の製造方法および装置で
は、溝付ロール14の表面粗さに注意が払われていなか
ったため、0.3μmRaよりも遥かに平滑な状態にさ
れていた。一方、前記表面粗さが1.2μmRaより大
きいと、図7に示すように、板条材Tの中央部でのみ材
料の伸びが生じて、多数の楕円状の弛み5Cが発生し
(中伸びと称する)、電縫加工が困難になる。なお、平
滑ロール16の外周面も、その表面粗さが0.3〜1.
2μmRaにされていることが好ましい。
【0018】突条部42と転造溝40との境界のエッジ
は、面取りされていなくても、面取りされていてもよい
が、曲率半径が0.02〜0.07mm程度の面取りが
されているとより好ましい。サイドロール14Bの外周
面は、軸方向外側へ向けて外径が縮小するテーパ面とさ
れているが、これは、板条材Tにフィン2を形成すると
きに板条材Tの両側縁部44がサイドロール14B側へ
反り返ることを考慮したものである。
は、面取りされていなくても、面取りされていてもよい
が、曲率半径が0.02〜0.07mm程度の面取りが
されているとより好ましい。サイドロール14Bの外周
面は、軸方向外側へ向けて外径が縮小するテーパ面とさ
れているが、これは、板条材Tにフィン2を形成すると
きに板条材Tの両側縁部44がサイドロール14B側へ
反り返ることを考慮したものである。
【0019】溝付ロール14および平滑ロール16によ
り溝加工された板条材Tは、図1に示すように、一対の
ロール18を経て、複数対配列されたフォーミングロー
ル20を通して徐々に管状に丸められ、シームガイドロ
ール21により突き合わせるべき両端縁間の間隙量が一
定に保たれたうえ、誘導加熱コイル22に通されて両側
縁部が加熱される。管状に成形され加熱された板条材T
は、一対のスクイズロール24を通され、両側方から押
されることにより加熱された両側縁部が突き合わされ、
溶接される。こうして溶接された伝熱管Pの外周面に
は、はみ出した溶融材料によりビードが形成されるの
で、このビードを切削するためのビードカッタ26が設
けられている。
り溝加工された板条材Tは、図1に示すように、一対の
ロール18を経て、複数対配列されたフォーミングロー
ル20を通して徐々に管状に丸められ、シームガイドロ
ール21により突き合わせるべき両端縁間の間隙量が一
定に保たれたうえ、誘導加熱コイル22に通されて両側
縁部が加熱される。管状に成形され加熱された板条材T
は、一対のスクイズロール24を通され、両側方から押
されることにより加熱された両側縁部が突き合わされ、
溶接される。こうして溶接された伝熱管Pの外周面に
は、はみ出した溶融材料によりビードが形成されるの
で、このビードを切削するためのビードカッタ26が設
けられている。
【0020】ビードが切削された伝熱管Pは冷却槽28
を通されて強制冷却されたうえ、複数対配列されたサイ
ジングロール30を通され、所定の外径までに縮径され
る。こうして縮径された伝熱管Pは、ラフコイラ32で
巻き取られる。
を通されて強制冷却されたうえ、複数対配列されたサイ
ジングロール30を通され、所定の外径までに縮径され
る。こうして縮径された伝熱管Pは、ラフコイラ32で
巻き取られる。
【0021】次に、上記装置を用いた内面溝付伝熱管の
製造方法の一実施形態を説明する。この実施形態の方法
では、まず一定幅の板条材Tをアンコイラ10から連続
的に繰り出し、繰り出された板条材Tを一対の押さえロ
ール12を経て、溝付ロール14と受けロール16との
間に通し、溝付ロール14によりフィン2および螺旋溝
3を形成する。
製造方法の一実施形態を説明する。この実施形態の方法
では、まず一定幅の板条材Tをアンコイラ10から連続
的に繰り出し、繰り出された板条材Tを一対の押さえロ
ール12を経て、溝付ロール14と受けロール16との
間に通し、溝付ロール14によりフィン2および螺旋溝
3を形成する。
【0022】この方法で使用する板条材Tの両面S1,
S2の表面粗さは、好ましくは0.05〜0.30μm
Ra、より好ましくは0.07〜0.20μmRa、さ
らに好ましくは0.10〜0.17μmRaとされる。
板条材Tの表面粗さは両面S1,S2で揃っていること
が好ましいが、前記範囲内であれば同一でなくてもよ
い。板条材Tの表面粗さを上記範囲に設定することによ
り、板条材端面に波打ち形状が発生することがいっそう
防止できることが本発明者らの研究により明らかになっ
ている。この原因は明確ではないが、板条材Tの表面粗
さが上記範囲の場合、材料の伸び等がさらに適切になる
ことにあると考えられる。
S2の表面粗さは、好ましくは0.05〜0.30μm
Ra、より好ましくは0.07〜0.20μmRa、さ
らに好ましくは0.10〜0.17μmRaとされる。
板条材Tの表面粗さは両面S1,S2で揃っていること
が好ましいが、前記範囲内であれば同一でなくてもよ
い。板条材Tの表面粗さを上記範囲に設定することによ
り、板条材端面に波打ち形状が発生することがいっそう
防止できることが本発明者らの研究により明らかになっ
ている。この原因は明確ではないが、板条材Tの表面粗
さが上記範囲の場合、材料の伸び等がさらに適切になる
ことにあると考えられる。
【0023】板条材Tの材質としては銅または銅合金で
あればいかなる材質も使用可能であるが、特に、伝熱管
の材質として多用されている脱酸銅(例えばJIS12
20合金)において本発明の効果は顕著である。しか
し、本発明はこの材料への適用のみに限定されるもので
はなく、無酸素銅,タフピッチ銅,黄銅,丹銅,アドミ
ラルティ黄銅などへ適用した場合にも同様の効果が得ら
れる。
あればいかなる材質も使用可能であるが、特に、伝熱管
の材質として多用されている脱酸銅(例えばJIS12
20合金)において本発明の効果は顕著である。しか
し、本発明はこの材料への適用のみに限定されるもので
はなく、無酸素銅,タフピッチ銅,黄銅,丹銅,アドミ
ラルティ黄銅などへ適用した場合にも同様の効果が得ら
れる。
【0024】いずれの材料においても、溝形成直前の板
条材Tのビッカース硬度は50〜150Hvであること
が好ましい。この範囲であると、波打ち形状の発生を防
止する効果がいっそう高く、溝転造に要する駆動力も小
さくて済むからである。但し、この範囲外であっても本
発明の効果は得られる。さらに好ましい板条材Tの硬度
は50〜100Hvである。また、板条材Tの結晶粒径
は0.005〜0.04mmであることが好ましく、さ
らに好ましくは0.01〜0.03mmとされる。この
範囲であれば、板条材Tの端面において波打ち形状の発
生を防止する効果がいっそう高いからである。但し、こ
の範囲外であっても、本発明の効果は得られる。
条材Tのビッカース硬度は50〜150Hvであること
が好ましい。この範囲であると、波打ち形状の発生を防
止する効果がいっそう高く、溝転造に要する駆動力も小
さくて済むからである。但し、この範囲外であっても本
発明の効果は得られる。さらに好ましい板条材Tの硬度
は50〜100Hvである。また、板条材Tの結晶粒径
は0.005〜0.04mmであることが好ましく、さ
らに好ましくは0.01〜0.03mmとされる。この
範囲であれば、板条材Tの端面において波打ち形状の発
生を防止する効果がいっそう高いからである。但し、こ
の範囲外であっても、本発明の効果は得られる。
【0025】なお、本発明を一般的な外径3〜15mm
程度の伝熱管製造に適用する場合には、溝形成前の板条
材Tの厚さは0.3〜1.2mmであることが好まし
く、かつ板条材Tに形成する螺旋溝3の深さ(=フィン
2の高さ)は板条材Tの前記厚さの20〜60%である
ことが好ましい。特に、本発明では、板条材Tの両側縁
の波打ち形状発生を防ぎつつも、フィン2の高さを、従
来品よりも高い寸法、すなわち板条材Tの前記厚さの4
0〜60%にまで高めることが可能であり、この場合に
はフィン2の先端の排液性および乱流発生効果が向上
し、従来のシームレス管では得られない高い熱交換性能
が得られるという利点を有している。
程度の伝熱管製造に適用する場合には、溝形成前の板条
材Tの厚さは0.3〜1.2mmであることが好まし
く、かつ板条材Tに形成する螺旋溝3の深さ(=フィン
2の高さ)は板条材Tの前記厚さの20〜60%である
ことが好ましい。特に、本発明では、板条材Tの両側縁
の波打ち形状発生を防ぎつつも、フィン2の高さを、従
来品よりも高い寸法、すなわち板条材Tの前記厚さの4
0〜60%にまで高めることが可能であり、この場合に
はフィン2の先端の排液性および乱流発生効果が向上
し、従来のシームレス管では得られない高い熱交換性能
が得られるという利点を有している。
【0026】次に、溝加工された板条材Tを、図1に示
すように、一対のロール18および複数対配列されたフ
ォーミングロール20を通して徐々に管状に丸めたう
え、シームガイドロール21により突き合わせるべき両
端縁間の距離(間隙量)を一定に保つ。その上で、誘導
加熱コイル22に通して両側縁部を加熱し、さらに一対
のスクイズロール24を通して両側方から押すことによ
り両側縁部を突き合わせて溶接する。伝熱管Pの外周面
にはみ出した溶融材料はビードとなるため、このビード
をビードカッタ26で切削する。
すように、一対のロール18および複数対配列されたフ
ォーミングロール20を通して徐々に管状に丸めたう
え、シームガイドロール21により突き合わせるべき両
端縁間の距離(間隙量)を一定に保つ。その上で、誘導
加熱コイル22に通して両側縁部を加熱し、さらに一対
のスクイズロール24を通して両側方から押すことによ
り両側縁部を突き合わせて溶接する。伝熱管Pの外周面
にはみ出した溶融材料はビードとなるため、このビード
をビードカッタ26で切削する。
【0027】ビードが切削された伝熱管Pを冷却槽28
に通して強制冷却し、複数対配列されたサイジングロー
ル30を通して、所定の外径までに縮径する。こうして
縮径された伝熱管Pを、ラフコイラ32で巻き取る。但
し、この工程は図1の装置を使用した場合のものであ
り、装置の構成に合わせて変更してよいことは勿論であ
る。
に通して強制冷却し、複数対配列されたサイジングロー
ル30を通して、所定の外径までに縮径する。こうして
縮径された伝熱管Pを、ラフコイラ32で巻き取る。但
し、この工程は図1の装置を使用した場合のものであ
り、装置の構成に合わせて変更してよいことは勿論であ
る。
【0028】上記構成からなるこの実施形態の内面溝付
伝熱管の製造方法および製造装置によれば、溝付ロール
14の前記突条部42の先端がほぼ平坦面とされ、その
表面粗さが0.3〜1.2μmRaにされているので、
材料の伸びが適度に抑えられ、溝付ロール14により溝
転造を行う際に、圧下量の大きい溝形成部分から板条材
Tの両側縁部へ材料が流れることが抑制され、溝転造後
の板条材Tの両側縁に波打ち形状5Bが発生することが
防止できる。それにも拘わらず、溝加工に必要な転造圧
力および駆動力が顕著に増加することはないから、伝熱
管の生産コストを押し上げるおそれがない。したがっ
て、信頼性の高い内面溝付伝熱管を従来と変わらないコ
ストで製造できるという優れた効果を奏する。
伝熱管の製造方法および製造装置によれば、溝付ロール
14の前記突条部42の先端がほぼ平坦面とされ、その
表面粗さが0.3〜1.2μmRaにされているので、
材料の伸びが適度に抑えられ、溝付ロール14により溝
転造を行う際に、圧下量の大きい溝形成部分から板条材
Tの両側縁部へ材料が流れることが抑制され、溝転造後
の板条材Tの両側縁に波打ち形状5Bが発生することが
防止できる。それにも拘わらず、溝加工に必要な転造圧
力および駆動力が顕著に増加することはないから、伝熱
管の生産コストを押し上げるおそれがない。したがっ
て、信頼性の高い内面溝付伝熱管を従来と変わらないコ
ストで製造できるという優れた効果を奏する。
【0029】なお、上記実施形態では、伝熱管1の内面
にのみフィン2および螺旋溝3を形成していたが、本発
明は伝熱管の外面、または内面および外面にフィンや溝
を形成する場合にも適用可能である。この場合にも、少
なくとも溝付ロールの外周面を0.3〜1.2μmRa
とすればよい。また、上記実施形態では、溝付ロール1
4により1段階の溝転造を行っていたが、溝付ロールを
2つ以上使用して2段階以上に溝形成を行い、2種の溝
を交差させた交差溝などを伝熱管の内面および/または
外面に形成することも可能であり、この場合にも上述し
たのと同様の効果が得られる。この時は、2つの溝付ロ
ールのそれぞれの外周面を0.3〜1.2μmRaとす
ればよい。さらに、本発明の方法によれば、板条材の全
幅に亙って延びる螺旋状のフィンや螺旋溝を形成するだ
けでなく、長手方向に分割された短いフィンを千鳥状ま
たは螺旋線に沿って多数形成することも可能である。
にのみフィン2および螺旋溝3を形成していたが、本発
明は伝熱管の外面、または内面および外面にフィンや溝
を形成する場合にも適用可能である。この場合にも、少
なくとも溝付ロールの外周面を0.3〜1.2μmRa
とすればよい。また、上記実施形態では、溝付ロール1
4により1段階の溝転造を行っていたが、溝付ロールを
2つ以上使用して2段階以上に溝形成を行い、2種の溝
を交差させた交差溝などを伝熱管の内面および/または
外面に形成することも可能であり、この場合にも上述し
たのと同様の効果が得られる。この時は、2つの溝付ロ
ールのそれぞれの外周面を0.3〜1.2μmRaとす
ればよい。さらに、本発明の方法によれば、板条材の全
幅に亙って延びる螺旋状のフィンや螺旋溝を形成するだ
けでなく、長手方向に分割された短いフィンを千鳥状ま
たは螺旋線に沿って多数形成することも可能である。
【0030】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の効果を実証す
る。 [実験1]脱酸銅(C1220)製の焼鈍した板条材を
用い、図1に示す装置により内面溝付伝熱管の製造を行
った。その際、溝付ロール14の外周面の研磨条件を変
えることにより表面粗さのみを種々変化させる一方、他
の条件は全て統一することにより、ロール圧下力の変
化、転造後の板条材の端面に波打ち形状が発生するか否
か、溶接欠陥が発生したか否か、および中伸びが発生し
たか否かを確認した。目的とする内面溝付伝熱管の形状
は以下の通りである。 外径:φ9.52mm フィンを除いた金属管の肉厚:0.30mm フィンの管内周面からの高さ:0.20mm 管断面におけるフィンの本数(条数):60 フィンの両側面のなす角度(頂角):53゜ フィンの管軸に対する螺旋角(リード角):18゜
る。 [実験1]脱酸銅(C1220)製の焼鈍した板条材を
用い、図1に示す装置により内面溝付伝熱管の製造を行
った。その際、溝付ロール14の外周面の研磨条件を変
えることにより表面粗さのみを種々変化させる一方、他
の条件は全て統一することにより、ロール圧下力の変
化、転造後の板条材の端面に波打ち形状が発生するか否
か、溶接欠陥が発生したか否か、および中伸びが発生し
たか否かを確認した。目的とする内面溝付伝熱管の形状
は以下の通りである。 外径:φ9.52mm フィンを除いた金属管の肉厚:0.30mm フィンの管内周面からの高さ:0.20mm 管断面におけるフィンの本数(条数):60 フィンの両側面のなす角度(頂角):53゜ フィンの管軸に対する螺旋角(リード角):18゜
【0031】また、他の共通条件は以下の通りである。 板条材の寸法:厚さ0.44mm×幅33mmの条材 板条材の平均結晶粒度:0.015mm 板条材の平均硬度:56Hv 板条材Tの表面粗さ:0.15μmRa 平滑ロール16の外周面粗さ:0.80μmRa
【0032】結果を表1に示す。表中「板端面形状の良
否」とは波打ち形状の発生の有無を意味し、「×」は溶
接が困難なほどの顕著な波打ち形状の発生を示し、
「△」は溶接は行えるが明瞭な波打ち形状が発生したこ
とを示し、「○」は僅かな波打ち形状の発生を示し、
「◎」は波打ち形状が見られなかったことを示してい
る。「中伸びの発生」とは板条材の中央部における弛み
の発生の有無を意味し、「×」は溶接が困難なほどの中
伸びの発生を示し、「△」は溶接は行えるが明瞭な中伸
びが発生したことを示し、「○」は僅かな中伸びの発生
を示し、「◎」は中伸びが見られなかったことを示して
いる。「溶接部の良否」とは溶接部の健全性を意味し、
「×」は明瞭な溶接欠陥が発生したことを示し、「△」
は気密性には影響のない溶接欠陥が発生したことを示
し、「○」は実質的には問題のない軽微な外観異常が生
じたことを示し、「◎」は溶接部の異常が全く見られな
かったことを示している。
否」とは波打ち形状の発生の有無を意味し、「×」は溶
接が困難なほどの顕著な波打ち形状の発生を示し、
「△」は溶接は行えるが明瞭な波打ち形状が発生したこ
とを示し、「○」は僅かな波打ち形状の発生を示し、
「◎」は波打ち形状が見られなかったことを示してい
る。「中伸びの発生」とは板条材の中央部における弛み
の発生の有無を意味し、「×」は溶接が困難なほどの中
伸びの発生を示し、「△」は溶接は行えるが明瞭な中伸
びが発生したことを示し、「○」は僅かな中伸びの発生
を示し、「◎」は中伸びが見られなかったことを示して
いる。「溶接部の良否」とは溶接部の健全性を意味し、
「×」は明瞭な溶接欠陥が発生したことを示し、「△」
は気密性には影響のない溶接欠陥が発生したことを示
し、「○」は実質的には問題のない軽微な外観異常が生
じたことを示し、「◎」は溶接部の異常が全く見られな
かったことを示している。
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかなように、溝付ロール14
の外周面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaである
と、ロール圧下力が小さくて済み、波打ち形状、溶接欠
陥、および中伸びも発生しなかった。
の外周面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaである
と、ロール圧下力が小さくて済み、波打ち形状、溶接欠
陥、および中伸びも発生しなかった。
【0035】[実験2]脱酸銅(C1220)製の板条
材を用い、図1に示す装置により前記実験1よりもフィ
ンが高い内面溝付伝熱管の製造を行った。実験方法は実
験1と同じである。目的とする内面溝付伝熱管の形状は
以下の通りである。 外径:φ9.52mm フィンを除いた金属管の肉厚:0.30mm フィンの管内周面からの高さ:0.30mm 管断面におけるフィンの本数(条数):50 フィンの両側面のなす角度(頂角):40゜ フィンの管軸に対する螺旋角(リード角):18゜
材を用い、図1に示す装置により前記実験1よりもフィ
ンが高い内面溝付伝熱管の製造を行った。実験方法は実
験1と同じである。目的とする内面溝付伝熱管の形状は
以下の通りである。 外径:φ9.52mm フィンを除いた金属管の肉厚:0.30mm フィンの管内周面からの高さ:0.30mm 管断面におけるフィンの本数(条数):50 フィンの両側面のなす角度(頂角):40゜ フィンの管軸に対する螺旋角(リード角):18゜
【0036】また、他の共通条件は以下の通りである。 板条材の寸法:厚さ0.53mm×幅33mmの条材 板条材の平均硬度:51Hv 板条材の平均結晶粒度:0.018mm 板条材Tの表面粗さ:0.11μmRa 平滑ロール16の外周面粗さ:0.80μmRa 結果を表2に示す。評価方法は実験1と同じである。
【0037】
【表2】
【0038】表2から明らかなように、従来よりも高く
細いフィンを形成した場合にも、溝付ロール14の外周
面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaであると、ロー
ル圧下力が小さくて済み、さらに波打ち形状、溶接欠
陥、および中伸びも発生しなかった。
細いフィンを形成した場合にも、溝付ロール14の外周
面の表面粗さが0.3〜1.2μmRaであると、ロー
ル圧下力が小さくて済み、さらに波打ち形状、溶接欠
陥、および中伸びも発生しなかった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る内面
溝付伝熱管の製造方法および製造装置によれば、溝形成
ロールのうち少なくとも一方の外周面に突条部が形成さ
れ、これら突条部の先端面の表面粗さが0.3〜1.2
μmRaに設定されているため、溝形成ロールにより溝
転造を行う際に材料の伸びが適度に抑えられ、圧下量の
大きい溝形成部分から板条材の両側縁部へ局所的に材料
が流れることが抑制され、溝転造後の板条材の両側縁に
波打ち形状が発生することが防止できる。しかも、溝加
工に必要な転造圧力および駆動力が顕著に増加すること
はないから、伝熱管の生産コストを押し上げるおそれが
ないという効果を奏する。
溝付伝熱管の製造方法および製造装置によれば、溝形成
ロールのうち少なくとも一方の外周面に突条部が形成さ
れ、これら突条部の先端面の表面粗さが0.3〜1.2
μmRaに設定されているため、溝形成ロールにより溝
転造を行う際に材料の伸びが適度に抑えられ、圧下量の
大きい溝形成部分から板条材の両側縁部へ局所的に材料
が流れることが抑制され、溝転造後の板条材の両側縁に
波打ち形状が発生することが防止できる。しかも、溝加
工に必要な転造圧力および駆動力が顕著に増加すること
はないから、伝熱管の生産コストを押し上げるおそれが
ないという効果を奏する。
【図1】本発明に係る内面溝付伝熱管の製造装置の一実
施形態を示す側面図である。
施形態を示す側面図である。
【図2】同装置の溝付ロール周辺を示す側面図である。
【図3】同装置の溝付ロール周辺を示す正面図である。
【図4】同装置の溝付ロール周辺を示す縦断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の方法により得られる内面溝付伝熱管の
一例を示す断面図である。
一例を示す断面図である。
【図6】従来の方法の問題点を示す板条材端部の拡大図
である。
である。
【図7】ロール表面粗さが大きすぎる場合の問題点を示
す板条材の拡大図である。
す板条材の拡大図である。
1,P 伝熱管 2 フィン 3 螺旋溝 4 溶接部 5 フィン無し部分 T 板条材 S1,S2 板条材の両面 14 溝付ロール 16 受けロール 20 フォーミングロール 40 転造溝 42 突条部
フロントページの続き (72)発明者 幸野 晴夫 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 西間木 利三 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 芳賀 良仁 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 風間 隆 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内
Claims (5)
- 【請求項1】 銅または銅合金製の板条材を走行させつ
つ、少なくとも一対の溝形成ロール間を通して、前記板
条材の少なくとも一面に多数の溝を形成する溝形成工程
と、 前記溝が形成された板条材を、複数のフォーミングロー
ルを通して管状に成形する管成形工程と、 管状に成形された前記板条材の両端縁を加熱したうえ突
き合わせて溶接する溶接工程とを具備する内面溝付伝熱
管の製造方法であって、 前記対をなす溝形成ロールのうち少なくとも一方の外周
面には、板条材に形成すべき溝に対応した多数の突条部
が形成されており、これら突条部の先端面の表面粗さが
0.3〜1.2μmRaに設定されていることを特徴と
する内面溝付伝熱管の製造方法。 - 【請求項2】 溝形成前の前記板条材の厚さは0.3〜
1.2mmであり、前記溝形成ロールにより板条材に形
成する前記溝の深さは前記板条材の厚さの20〜60%
であることを特徴とする請求項1記載の内面溝付伝熱管
の製造方法。 - 【請求項3】 前記板条材が脱酸銅製であることを特徴
とする請求項1または2記載の内面溝付伝熱管の製造方
法。 - 【請求項4】 溝形成前の前記板条材のビッカース硬度
が50〜150Hvであることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の内面溝付伝熱管の製造方法。 - 【請求項5】 銅または銅合金製の板条材を走行させつ
つ、少なくとも一対の溝形成ロール間を通して、前記板
条材の少なくとも一面に多数の溝を形成するための溝形
成機構と、 前記溝が形成された板条材を、複数のフォーミングロー
ルを通して管状に成形するための管成形機構と、 管状に成形された前記板条材の両端縁を加熱したうえ突
き合わせて溶接するための溶接機構とを具備する内面溝
付伝熱管の製造装置であって、 前記対をなす溝形成ロールのうち少なくとも一方の外周
面には、板条材に形成すべき溝に対応した多数の突条部
が形成されており、これら突条部の先端面の表面粗さが
0.3〜1.2μmRaに設定されていることを特徴と
する内面溝付伝熱管の製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31564495A JPH09155443A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | 内面溝付伝熱管の製造方法および製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31564495A JPH09155443A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | 内面溝付伝熱管の製造方法および製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09155443A true JPH09155443A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18067853
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31564495A Withdrawn JPH09155443A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | 内面溝付伝熱管の製造方法および製造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09155443A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012008463A1 (ja) * | 2010-07-13 | 2012-01-19 | 古河スカイ株式会社 | アルミニウム合金製内面溝付き伝熱管 |
| CN103341523A (zh) * | 2013-07-16 | 2013-10-09 | 南京三邦金属复合材料有限公司 | 一种锆材波纹管胀压成型制作方法 |
-
1995
- 1995-12-04 JP JP31564495A patent/JPH09155443A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012008463A1 (ja) * | 2010-07-13 | 2012-01-19 | 古河スカイ株式会社 | アルミニウム合金製内面溝付き伝熱管 |
| CN103003655A (zh) * | 2010-07-13 | 2013-03-27 | 古河Sky株式会社 | 铝合金制内面带槽传热管 |
| JPWO2012008463A1 (ja) * | 2010-07-13 | 2013-09-09 | 古河スカイ株式会社 | アルミニウム合金製内面溝付き伝熱管 |
| CN103341523A (zh) * | 2013-07-16 | 2013-10-09 | 南京三邦金属复合材料有限公司 | 一种锆材波纹管胀压成型制作方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030204 |