JPH09158826A - アキシャルピストンポンプ・モータ - Google Patents

アキシャルピストンポンプ・モータ

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JPH09158826A
JPH09158826A JP7323238A JP32323895A JPH09158826A JP H09158826 A JPH09158826 A JP H09158826A JP 7323238 A JP7323238 A JP 7323238A JP 32323895 A JP32323895 A JP 32323895A JP H09158826 A JPH09158826 A JP H09158826A
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shoe
piston
spherical
cylinder block
torque plate
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Atsushi Inoue
淳 井上
Takashi Teraoka
崇志 寺岡
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ピストンに作用する流体圧力のバランスが精度
よく容易に確保され、シリンダブロックとの間でピスト
ンの往復動方向と異なる方向への作用力を殆ど発生しな
いアキシャルピストンポンプ・モータを提供する。 【解決手段】軸回りを回転自在なシリンダブロック31
と、シリンダブロック31の回転に伴う往復動でシリン
ダ39の容積を拡縮するピストン40と、シリンダブロ
ック31の軸心に所定角度で傾斜すると共にピストン4
0先端が回動自在に球面接触するトルクプレート34
と、シリンダブロック31とトルクプレート34を同期
回転させる回転伝達機構38を備える。ピストン40先
端の球面凸部を形成する別体のシュー40bを設け、シ
ュー40bにピストン本体40aの軸心と直交する当接
面44と面接触する平滑面45を形成し、シュー40b
の球面先端に平滑面45と平行な切除面46を設ける。
シュー40bの球面部にケースドレンに連通する圧抜き
溝47を切除面46の外周縁と平行に形成し、シュー4
0bの切除面46にシリンダ39内の作動圧を導く連通
路51を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアキシャルピスト
ンポンプ・モータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアキシャルピストンポンプ・モー
タとして図10,図11のように構成したものが知られ
ている(特開平6ー167272号公報)。1は円筒形
状のケーシングで、その開口部を密閉する側壁2(ポー
トブロック)を備える。3は入力用または出力用の回転
軸で、ケーシング1に軸受4,5を介して回転自在に支
持される。回動軸3上にトルクプレート6がスプライン
嵌合され、トルクプレート6に対向するシリンダブロッ
ク7が設けられる。
【0003】ケーシング1の側壁2に流入ポートと流出
ポートを同心円上に備える弁板8が形成され、弁板8の
中心部にトルクプレート6および回転軸3の中心線Mに
対して所定角度θで傾斜する円筒軸9が固定される。シ
リンダブロック7は弁板8と接触状態で円筒軸9上を回
転自在に支持され、回転軸3との間に回転伝達機構10
が介装される。シリンダブロック7は円筒軸9と平行で
円周方向へ等間隔に複数のシリンダ11を備えるもの
で、シリンダ11に軸方向へ往復動するピストン12が
収装される。
【0004】ピストン12のシリンダブロック7からト
ルクプレート6側へ突出する先端部にピストン球部13
が一体形成され、ピストン12はトルクプレート6の球
面穴14にピストン球部13を介して回動自在に嵌合さ
れる。このピストン球部13にシリンダ11の内径と略
同径の切欠部15(環状溝)が設けられ、トルクプレー
ト6の球面穴14に環状溝15と共に圧力ポケット(静
圧軸受)を形成する凹陥部16が形成される。また、ピ
ストン球部13に環状溝15の外周縁と平行な圧抜き溝
17が設けられ、その溝17内の圧力をケーシング1内
の空間(ケースドレン)に開放する通路20がトルクプ
レート6に形成される。
【0005】例えば、ピストンポンプとして回転軸3が
駆動されると、トルクプレート6がスプライン嵌合によ
り回転軸3と一体回転し、シリンダブロック7は回転伝
達機構10を介してトルクプレート6と同期回転する。
この回転に伴いシリンダブロック7とトルクプレート6
が離れてゆく行程でピストン12が伸び出し、弁板8の
流入ポートからシリンダ11内(ポンプ室)に流体を吸
入する一方、シリンダブロック7とトルクプレート6が
近づいてゆく行程でピストン12が押し込まれ、シリン
ダ11内の流体を弁板の流出ポートから吐き出す。
【0006】この吐出行程において、シリンダ11に吐
出回路に接続された負荷に対応する流体圧力が発生す
る。この流体圧力はピストン12の軸心を貫通する通路
18を通して圧力ポケットに導かれる。この場合、ピス
トン球部13の環状溝15から圧抜き溝17に掛かる球
面領域(ランド部)において、圧力は直線的に低下して
環状溝15と平行な圧抜き溝17でドレン圧力になるた
め、ポンプ室の流体圧力がピストン12をトルクプレー
ト6側へ押圧する力F1と、圧力ポケットの流体圧力が
ピストンをシリンダブロック側へ押圧する力F3とを略
均等にバランスさせることが可能になる。
【0007】なお、図12のようにピストン球部13の
環状溝15に平行な圧抜き溝17に加えて、ケーシング
1内のドレン空間に開口する補助の圧抜き溝21を設け
ると、トルクプレート6側の通路20を省略できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トルクプレ
ート6の球面穴14に凹陥部16を備えるが、実際には
ピストン軸が傾くため、ピストン球部13と球面穴14
とはピストン軸に対称にならず、環状溝15に平行な圧
抜き溝17があっても、これらの摺動面の圧力分布が等
しくなりにくいという問題点があった。
【0009】また、シリンダブロック7のシリンダは、
回転軸3の軸方向から見ると、楕円軌道を回転するた
め、図13で示すように押圧力F1と押圧力F3の作用方
向は対向状態に維持されず、これらの間にシリンダ11
の楕円軌道とトルクプレート6の円形軌道とのずれに基
づく傾き角βを生じる。そのため、ピストン12からシ
リンダ11にF1tanβの大きいで横分力F2が作用す
る。この横分力F2は、傾き角βが小さくて比較的小さ
い値となるが、図11におけるピストンリング19に傾
き角βを許容できる形状としてピストンリング19の厚
みを薄くしたり、あるいは外周面を円弧状に形成したり
する等の工夫が必要になる。したがって、横分力F2
支持するピストンリング19の接触面圧が大きくなり、
シリンダ11との間で流体膜切れを起こして焼き付いた
り、摩耗が非常に増加するという不具合があった。
【0010】別の従来装置として図14のようにピスト
ン12とトルクプレートとの間にコネクティングロッド
23を設け、ピストン12にその球面穴24を介して球
部25で回動自在に嵌合することにより、ピストン12
とシリンダ11との摺接面積を大きくし、ピストン12
の接触面圧を低減する構造も良く知られるが、これだと
コネクティングロッド23の球部25はピストン12の
外径と同等の球径に設定することが困難であり、この球
部25に静圧軸受を構成しても、ピストン12に作用す
るトルクプレート側への押圧力F1と静圧軸受での浮上
力F4をバランスさせることはできず、静圧軸受の球面
接触部などに焼き付きの発生も懸念される。また、コネ
クティングロッド23とピストン12との抜け止め用の
ストッパ部26を含む加工や組み付けが困難なため、生
産コストの面でも不利という不具合があった。
【0011】この発明はこのような問題点を考慮してな
されたもので、ピストンに作用する流体圧力のバランス
を良好に維持しつつ、シリンダブロックとの間でピスト
ンの往復動方向と異なる方向への作用力を殆ど発生しな
いアキシャルピストンポンプ・モータの提供を目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、軸回り
を回転自在なシリンダブロックと、シリンダブロックの
回転に伴う往復動でシリンダの容積を拡縮するピストン
と、シリンダブロックの軸心に所定角度で傾斜すると共
にピストン先端の球面凸部が回動自在に接触する球面凹
部を備えるトルクプレートと、シリンダブロックとトル
クプレートを同期回転させる回転伝達機構を備えるアキ
シャルピストンポンプ・モータにおいて、ピストン先端
の球面凸部を形成する別体のシューを設け、シューにピ
ストン本体の軸心と直交する当接面と面接触する平滑面
を形成し、シューの球面先端に平滑面と平行な切除面を
設け、シューの球面部にケースドレンに連通する圧抜き
溝を切除面の外周縁と平行に形成し、シューの切除面に
シリンダ内の作動圧を導く連通路を設ける。
【0013】第2の発明では、第1の発明において、シ
ューの球面中心から平滑面を切除面方向にずらして形成
する。
【0014】第3の発明では、第1の発明において、シ
ューの球面中心から平滑面を切除面と反対方向にずらし
て形成する。
【0015】第4の発明では、シューの切除面にその外
周部を環状に残して小径側にトルクプレートとの球面接
触部として高圧ランド部を設け、その先端面に作用する
流体圧力を切除面の環状残部に導く通路を形成する。
【0016】第5の発明では、シューの切除面と圧抜き
溝を挟む反対側の球面部の全面あるいはその一部を切除
してトルクプレートの球面凹部との間でシューの変形を
吸収する隙間を設定する。
【0017】第6の発明では、シューの平滑面にピスト
ンの先端が摺接しない領域に座ぐりを形成する。
【0018】
【作用】第1の発明によれば、シリンダ内の流体圧力が
ピストンをトルクプレート側へ押圧する力は、ピストン
の球面凸部とトルクプレートの球面凹部が形成する静圧
軸受で支持される。シリンダブロックとトルクプレート
は相対的に傾斜し、回転軸の軸方向から見ると、これら
の回転軌跡にずれを生じるが、シューはピストン軸に垂
直な面において分割され、その平滑面をピストン本体と
摺動自由なため、シリンダ内の流体圧力がピストン本体
を押圧する力と静圧軸受の流体圧力がシューを押圧する
力とがピストン軸と直交する面でいつも対向状態に維持
される。また、シューの切除面および圧抜き溝もピスト
ン軸と直交する面といつも平行なため、トルクプレート
とシューの球面接触部(摺動面)において、シューの軸
心に対称な圧力分布が得られる。
【0019】したがって、ピストンに作用する流体圧力
を精度よくバランスさせることにより、シューとトルク
プレートの良好な潤滑性を確保できる。また、シューか
らピストン本体にその軸心と垂直な方向の反力が殆ど作
用せず(平滑面での摩擦力を無視した場合)、ピストン
本体からシリンダに作用する横力が非常に小さくなり、
ピストンの摺動面圧が低減するため、摩耗の低減や焼付
きなどの回避を有効に図れる。
【0020】第2の発明によれば、シューのコンパクト
化が図れる。
【0021】第3の発明によれば、リテーナプレートを
用いること等により、シューがトルクプレートの球面凹
部から離脱するのを防止できる。
【0022】第4の発明によれば、ピストン本体の軸方
向へ作用する押圧力のバランスを保ちながら、通路を備
える高圧ランド部によりトルクプレートの球面凹部にシ
ューが噛み込むのを防止できる。
【0023】第5の発明によれば、流体圧力によるシュ
ーの変形で切除面と圧抜き溝を挟む反対側の球面部(ド
レン圧力が作用する)がトルクプレートの球面凹部に噛
む込むのを防止できる。
【0024】第6の発明によれば、平滑面は高い平坦度
および表面粗度が要求されるが、シューの平滑面にピス
トン本体と摺接しない領域に座ぐりを設けることで、平
滑面の加工精度が容易に得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1,図2はこの発明を斜軸式の
アキシャルピストンポンプとして適用する実施の形態を
表すもので、ケーシング30は円筒部30aの一端側を
シリンダブロック31の軸心mと垂直な面で塞ぐ側壁3
0bと、同じく他端側をシリンダブロック31の軸心m
と所定角度に傾斜する面で塞ぐ側壁30cを備える。
【0026】ケーシング30の傾斜する側壁30cにそ
の中心線n上を貫通する回転軸32が軸受33を介して
回転自在に支持される。回転軸32の外周にトルクプレ
ート34がスプライン嵌合され、トルクプレート34と
の摺動面を形成するガイドプレート35が側壁30cに
固定される。
【0027】ケーシング30の垂直な側壁30bに流入
ポートと流出ポートを同心円上に備える弁板36が取り
付けられ、側壁30bから弁板36の中心部を突出する
支持軸37が設けられる。シリンダブロック31は弁板
36に接触状態で支持軸37上を回転自在に支持され、
回転軸32と歯車たわみ軸38(回転伝達機構)を介し
て連結される。
【0028】歯車たわみ軸38は外周に例えば円弧断面
の歯部を備えるギヤを軸両端に設けたもので、シリンダ
ブロック31の中心部に一方のギヤが、回転軸32の中
心部に他方のギヤがそれぞれスプライン嵌合され、シリ
ンダブロック31をその回転中心mと所定角度で傾斜す
る回転軸32に同期回転させる。なお、回転伝達機構と
してユニバーサルジョイントやたわみ継ぎ手などを使用
しても良い。
【0029】シリンダブロック31は支持軸37と平行
で円周方向へ等間隔に複数のシリンダ39を備え、これ
らシリンダ39にそれぞれ軸方向へ往復動するピストン
40が収装される。ピストン40はシリンダ39を摺動
自由なピストン本体40aと、そのトルクプレート34
側へ突出する先端部を形成する別体のシュー40bとか
ら構成される。
【0030】ピストン本体40aは筒形に作られ、その
内部にスプリング41が収装される。シリンダ39の底
面との間でスプリング41を支持するバネ受42が設け
られ、バネ受42に流体圧力の通路穴43が形成され
る。ピストン本体40aの先端はその軸心と直交する当
接面44に形成され、この当接面44に面接触する平滑
面45がシュー40bに設けられる。
【0031】シュー40bは球体を平滑面45で半割り
に形成され、その球面先端に平滑面45と平行な切除面
46が設けられる。また、シュー40bの球面部に切除
面46の外周縁と平行な環状溝47(圧抜き溝)と、こ
の溝47をケーシング30内の空間(ケースドレン)に
開放するドレン通路48が形成され、シュー40bの中
心を貫通する連通路51が設けられる。
【0032】トルクプレート34にシュー40bを回動
自由に保持する球面穴49が形成され、シュー40bの
球面部と共に静圧軸受(圧力ポケット)を構成する。ト
ルクプレート34の裏面にガイドプレート35との間で
静圧軸受を構成する凹溝50が設けられ、この溝50内
に球面穴49から流体圧力を導く通路52が形成され
る。また、トルクプレート34のラジアル方向への動き
を抑えるケーシング30の内周にも静圧軸受を構成する
凹溝53が設けられ、側壁30b(ポートブロック)の
バルブ室から通路54を介して流体圧力が導かれる。
【0033】シュー40bの直径はピストン本体40a
の直径よりもやや大きく、シリンダブロック31の回転
に伴いピストン本体40aはシュー40bの平滑面45
をラジアル方向へ相対変位するが、トルクプレート34
の球面穴49にピストン本体40aが接触しないように
なっている。
【0034】そして、ピストンポンプとして回転軸32
が駆動されると、トルクプレート34がスプライン嵌合
により回転軸と一体回転し、シリンダブロック31は歯
車たわみ軸38を介してトルクプレート34と同期回転
する。この回転に伴いシリンダブロック31とトルクプ
レート34が離れてゆく行程でピストン40が伸び出
し、弁板36の流入ポートからシリンダ39内に流体を
吸入する一方、シリンダブロック31とトルクプレート
34が近づいてゆく行程でピストン40が押し込まれ、
シリンダ39内の流体を弁板36の流出ポートから吐き
出す。
【0035】この吐出行程において、図3のようにシリ
ンダ39内には吐出通路に接続された負荷に対応する流
体圧力Fが発生する。この流体圧力Fに伴う押圧力F1
がピストン本体40aに作用し、これがシュー40bの
平滑面45に押圧力F4として及ぶ。また、シリンダ3
9内の流体圧力Fはピストン40を介して圧力ポケット
に導かれ、押圧力F4を支持する押圧力F5を発生する。
【0036】シリンダブロック31とトルクプレート3
4は相対的に傾斜し、回転軸32の軸方向から見ると、
これらの回転軌跡にずれを生じるが、シュー40bはピ
ストン本体40aとその軸心に垂直な面において分割さ
れ、その平滑面45を介してピストン本体40aがラジ
アル方向へ摺動自由なため、図2のように押圧力F4
5はピストン軸と直交する面でいつも対向状態に維持
される。また、シュー40bの切除面46から環状溝4
7に掛かるランド部55(球面接触部)に作用する圧力
は直線的に低下して環状溝47でドレン圧力になるが、
シュー40bの切除面46および環状溝47もピストン
軸と直交する面にいつも平行に維持されるため、トルク
プレート34とシュー40bの球面接触部(摺動面)に
おいて、シュー40bの軸心に対称な圧力分布が得られ
る。
【0037】したがって、ピストン40に作用する流体
圧力を精度よくバランスさせることにより、シュー40
bとトルクプレート34の良好な潤滑性を確保できる。
また、シュー40bからピストン本体40aにその軸心
と垂直な方向の反力が殆ど作用せず(平滑面45での摩
擦力を無視した場合)、ピストン本体40aからシリン
ダ39に作用する横力が非常に小さくなり、ピストン本
体40aの摺動面圧が大幅に低減するため、シリンダ3
9とピストン40の摺動に伴う焼付き等の問題が解消さ
れ、ポンプの高圧化や高速化が可能になる。また、ピス
トン本体40aに作用する横力が大幅に減少することか
ら、ピストン40のシリンダ39との必要嵌合長を短く
できる。つまり、ピストン40の軸方向のダウンサイジ
ングも図れる。
【0038】シリンダブロック31にはピストン40の
横力が発生しないので、シリンダ39内の流体圧力Fに
より弁板36を軸方向へ押圧する力のみが作用する。そ
のため、シリンダブロック31と弁板36との摺動面の
流体膜に静圧軸受的な効果を持たすことにより、適正な
摺動面圧の確保が容易になり、摺動面の潤滑性を良好に
維持できる。
【0039】シュー40bとトルクプレート34との間
の静圧軸受に流体圧力が導かれ、球面接触部の摺動面圧
を低減するため、これらの良好な潤滑性が確保され、偏
摩耗や焼付き等を効果的に防止できる。また、トルクプ
レート34とガイドプレート35との間の静圧軸受にも
流体圧力が導かれると共に、トルクプレート34とケー
シング30との間の静圧軸受にも吐出側の流体圧力が導
びかれるため、トルクプレート34を円滑に回転させる
ことができる。
【0040】図4〜図9はそれぞれシュー40bの変形
例を表すもので、図4のように平滑面45をシュー40
bの球面中心pから切除面46側にずらして形成する
と、シュー40bのコンパクト化に対応できる。図5の
ように平滑面45をシュー40bの球面中心pから切除
面46と反対側にずらして形成すると、リテーナプレー
ト56などによってシュー40bがトルクプレート34
から離脱するのを抑えられる。
【0041】図6のようにシュー40bの切除面46に
その外周部を環状に残して小径側にトルクプレート34
との球面接触部として高圧ランド部57を設け、その先
端面に作用する流体圧力を切除面46の環状残部に導く
通路58を形成すると、ピストン40に作用する流体圧
力のバランスを保ちながら、シュー40bがくさび的な
効果でトルクプレート34に噛み込むのを防止できる。
【0042】シュー40bの切除面46と環状溝47を
挟む反対側の球面部、つまりドレン圧力が作用する低圧
ランド部60の全面あるいはその一部を図7,図8のよ
うに切除することにより、トルクプレート34の球面穴
49との間でシュー40bの変形を吸収する隙間を設定
すると、低圧ランド部60がシュー40bの変形に伴っ
てトルクプレート34に噛み込むのを防止できる。
【0043】シュー40bの平滑面45はピストン本体
40aの当接面44とで流体圧力の密閉容器を構成する
ので、高い平坦度や表面粗度が要求されるが、図9のよ
うにシュー40bの平滑面45において、ピストン本体
40bと摺接しない内径部に座ぐり61を形成すると、
平滑面45の加工精度を容易に得ることが可能になる。
【0044】
【発明の効果】第1の発明によれば、軸回りを回転自在
なシリンダブロックと、シリンダブロックの回転に伴う
往復動でシリンダの容積を拡縮するピストンと、シリン
ダブロックの軸心に所定角度で傾斜すると共にピストン
先端の球面凸部が回動自在に接触する球面凹部を備える
トルクプレートと、シリンダブロックとトルクプレート
を同期回転させる回転伝達機構を備えるアキシャルピス
トンポンプ・モータにおいて、ピストン先端の球面凸部
を形成する別体のシューを設け、シューにピストン本体
の軸心と直交する当接面と面接触する平滑面を形成し、
シューの球面先端に平滑面と平行な切除面を設け、シュ
ーの球面部にケースドレンに連通する圧抜き溝を切除面
の外周縁と平行に形成し、シューの切除面にシリンダ内
の作動圧を導く通路を設けたので、シューはピストン軸
に垂直な平滑面を介してピストン本体と摺動自由なた
め、ピストン本体からシューを押圧する力とシューから
ピストン本体を押圧する力とがピストン軸と直交する面
でいつも対向状態に維持される。また、シューの切除面
および圧抜き溝もピストン軸と直交する面といつも平行
なため、トルクプレートとシューの球面接触部(摺動
面)において、シューの軸心に対称な圧力分布が得られ
る。したがって、ピストンに作用する流体圧力を精度よ
くバランスさせることにより、シューとトルクプレート
の良好な潤滑性を確保できる。また、シューからピスト
ン本体にその軸心と垂直な方向の反力が殆ど作用せず
(平滑面での摩擦力を無視した場合)、ピストン本体か
らシリンダに作用する横力が非常に小さくなり、ピスト
ンの摺動面圧が大幅に低減するため、シリンダとピスト
ンの摺動に伴う偏摩耗や焼付きなどの回避も有効に図れ
る。
【0045】第2の発明によれば、第1の発明におい
て、シューの球面中心から平滑面を切除面方向にずらし
て形成したので、シューのコンパクト化に対応できる。
【0046】第3の発明によれば、第1の発明におい
て、シューの球面中心から平滑面を切除面と反対方向に
ずらして形成したので、リテーナプレートなどでトルク
プレートからのシューの離脱防止が図れる。
【0047】第4の発明によれば、第1の発明におい
て、シューの切除面にその外周部を環状に残して小径側
にトルクプレートとの球面接触部として高圧ランド部を
設け、その先端面に作用する流体圧力を切除面の環状残
部に導く通路を形成したので、ピストンに作用する流体
圧力のバランスを保ちながら、シューのトルクプレート
への噛込みを防止できる。
【0048】第5の発明によれば、第1の発明におい
て、シューの切除面と圧抜き溝を挟む反対側の球面部の
全面あるいはその一部を切除してトルクプレートの球面
凹部との間でシューの変形を吸収する隙間を設定したの
で、シューが流体圧力による変形でトルクプレートに噛
み込むのを防止できる。
【0049】第6の発明によれば、第1の発明におい
て、シューの平滑面にピストンの先端が摺接しない領域
に座ぐりを形成したので、ピストン本体の当接面と流体
圧力の密閉容器を構成する平滑面の加工精度を容易に得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を表すピストンポンプの断
面図である。
【図2】同じく要部の拡大断面図である。
【図3】同じく作用説明図である。
【図4】シューの変形例を表す一部切除側面図とその背
面図である。
【図5】シューの変形例を表すトルクプレートとピスト
ンの組付状態図である。
【図6】シューの変形例を表す正面図とその一部切除側
面図である。
【図7】シューの変形例を表すトルクプレートへの組付
状態図である。
【図8】シューの変形例を表す一部切除側面図である。
【図9】シューの変形例を表す半裁断面図とその背面図
である。
【図10】従来例を説明するピストンポンプ・モータの
断面図である。
【図11】同じく要部の作用説明図である。
【図12】同じくピストン球部の変形例を表す説明図で
ある。
【図13】同じく作用説明図である。
【図14】別の従来例を説明する要部構成図である。
【符号の説明】
30 ケーシング 31 シリンダブロック 32 回転軸 34 トルクプレート 36 弁板 37 支持軸 38 歯車たわみ軸 39 シリンダ 40 ピストン 40a ピストン本体 40b シュー 44 当接面 45 平滑面 46 切除面 47 環状溝(圧抜き溝) 48 ドレン通路 49 球面穴 51 連通穴 55 ランド部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸回りを回転自在なシリンダブロックと、
    シリンダブロックの回転に伴う往復動でシリンダの容積
    を拡縮するピストンと、シリンダブロックの軸心に所定
    角度で傾斜すると共にピストン先端の球面凸部が回動自
    在に接触する球面凹部を備えるトルクプレートと、シリ
    ンダブロックとトルクプレートを同期回転させる回転伝
    達機構を備えるアキシャルピストンポンプ・モータにお
    いて、ピストン先端の球面凸部を形成する別体のシュー
    を設け、シューにピストン本体の軸心と直交する当接面
    と面接触する平滑面を形成し、シューの球面先端に平滑
    面と平行な切除面を設け、シューの球面部にケースドレ
    ンに連通する圧抜き溝を切除面の外周縁と平行に形成
    し、シューの切除面にシリンダ内の作動圧を導く連通路
    を設けたことを特徴とするアキシャルピストンポンプ・
    モータ。
  2. 【請求項2】シューの球面中心から平滑面を切除面方向
    にずらして形成したことを特徴とする請求項1に記載の
    アキシャルピストンポンプ・モータ。
  3. 【請求項3】シューの球面中心から平滑面を切除面と反
    対方向にずらして形成したことを特徴とする請求項1に
    記載のアキシャルピストンポンプ・モータ。
  4. 【請求項4】シューの切除面にその外周部を環状に残し
    て小径側にトルクプレートとの球面接触部として高圧ラ
    ンド部を設け、その先端面に作用する流体圧力を切除面
    の環状残部に導く通路を形成したことを特徴とする請求
    項1に記載のアキシャルピストンポンプ・モータ。
  5. 【請求項5】シューの切除面と圧抜き溝を挟む反対側の
    球面部の全面あるいはその一部を切除してトルクプレー
    トの球面凹部との間でシューの変形を吸収する隙間を設
    定したことを特徴とする請求項1に記載のアキシャルピ
    ストンポンプ・モータ。
  6. 【請求項6】シューの平滑面にピストンの先端が摺接し
    ない領域に座ぐりを形成したことを特徴とする請求項1
    に記載のアキシャルピストンポンプ・モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110067718A (zh) * 2018-05-22 2019-07-30 钟彪 一种球面静压支承滑盘副结构及包含该结构的斜盘式柱塞泵或马达
CN111550397A (zh) * 2020-06-15 2020-08-18 浙江爱力浦科技股份有限公司 一种具有自定位功能的计量泵氧化陶瓷柱塞

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