JPH0916229A - 産業用ロボット - Google Patents
産業用ロボットInfo
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- JPH0916229A JPH0916229A JP7163694A JP16369495A JPH0916229A JP H0916229 A JPH0916229 A JP H0916229A JP 7163694 A JP7163694 A JP 7163694A JP 16369495 A JP16369495 A JP 16369495A JP H0916229 A JPH0916229 A JP H0916229A
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- G—PHYSICS
- G05—CONTROLLING; REGULATING
- G05B—CONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
- G05B19/00—Program-control systems
- G05B19/02—Program-control systems electric
- G05B19/18—Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of program data in numerical form
- G05B19/19—Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of program data in numerical form characterised by positioning or contouring control systems, e.g. to control position from one programmed point to another or to control movement along a programmed continuous path
-
- G—PHYSICS
- G05—CONTROLLING; REGULATING
- G05B—CONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
- G05B2219/00—Program-control systems
- G05B2219/30—Nc systems
- G05B2219/41—Servomotor, servo controller till figures
- G05B2219/41192—Compensation for different response times, delay of axis
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- Human Computer Interaction (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Automation & Control Theory (AREA)
- Numerical Control (AREA)
- Manipulator (AREA)
- Control Of Position Or Direction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 位置補償の即応性と動作安定性とを両立させ
る。 【構成】 多関節アームを有する産業用ロボットにおい
て、移動開始時は、位置制御サーボ系Sb1〜Sb6と
ロボット軌道計算部21との間の時間遅れ調整部Tc1
〜Tc6により、多関節アームの複数の関節動作の応答
時間のうち相対的に速い応答時間の関節の動作目標値を
予め設定された時間遅れ分だけ遅延させて出力し、各関
節相互の応答時間のずれを補償する。また、位置制御サ
ーボ系Sb1〜Sb6において、関節動作が停止してい
るときは小さい積分時定数を選択して全体の積分動作を
速めることで摩擦の影響を短時間で補償する。一方、関
節動作が停止していないときは大きい積分時定数を選択
しつつ、速度偏差を積分演算して駆動力を決定すること
で、静止摩擦がかかったときの駆動圧力を増大し、動作
を安定化する。
る。 【構成】 多関節アームを有する産業用ロボットにおい
て、移動開始時は、位置制御サーボ系Sb1〜Sb6と
ロボット軌道計算部21との間の時間遅れ調整部Tc1
〜Tc6により、多関節アームの複数の関節動作の応答
時間のうち相対的に速い応答時間の関節の動作目標値を
予め設定された時間遅れ分だけ遅延させて出力し、各関
節相互の応答時間のずれを補償する。また、位置制御サ
ーボ系Sb1〜Sb6において、関節動作が停止してい
るときは小さい積分時定数を選択して全体の積分動作を
速めることで摩擦の影響を短時間で補償する。一方、関
節動作が停止していないときは大きい積分時定数を選択
しつつ、速度偏差を積分演算して駆動力を決定すること
で、静止摩擦がかかったときの駆動圧力を増大し、動作
を安定化する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の位置制御サーボ
軸で構成される高精度な多関節アーム型産業用ロボット
に関する。
軸で構成される高精度な多関節アーム型産業用ロボット
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に産業用ロボットは、大きなエネル
ギーを必要とし、かつ物体の位置、方位、姿勢等を正確
に制御する必要があり、このため、複数の位置制御サー
ボ軸で構成されるサーボ制御方式のものが使用されるこ
とが多い。しかしながら、複数の位置制御サーボ軸で構
成されるロボットを用いて円等の滑らかな軌道上を移動
させようとした場合、高い軌道精度を確保する上で、次
の(1),(2)の2つの問題がある。
ギーを必要とし、かつ物体の位置、方位、姿勢等を正確
に制御する必要があり、このため、複数の位置制御サー
ボ軸で構成されるサーボ制御方式のものが使用されるこ
とが多い。しかしながら、複数の位置制御サーボ軸で構
成されるロボットを用いて円等の滑らかな軌道上を移動
させようとした場合、高い軌道精度を確保する上で、次
の(1),(2)の2つの問題がある。
【0003】(1) 各サーボ系の応答時間遅れ特性が
異なるために、各サーボ軸の位相関係にくるいが生じる
ことがある。この応答遅れがサーボ軸毎に異なって生じ
ると、軌道の形が指令値と大きく違ってくる。例えば、
XY直交座標系のロボットで、Xサーボ軸に正弦波状の
運動をさせ、Yサーボ軸に余弦波状の運動をさせると、
ロボットの総合的な運動は円軌道を描くはずであるが、
上述のようにいずれか一方のサーボ軸の運動に時間的な
遅れが生じると、総合的な運動は真円ではなく楕円にな
ってしまう。
異なるために、各サーボ軸の位相関係にくるいが生じる
ことがある。この応答遅れがサーボ軸毎に異なって生じ
ると、軌道の形が指令値と大きく違ってくる。例えば、
XY直交座標系のロボットで、Xサーボ軸に正弦波状の
運動をさせ、Yサーボ軸に余弦波状の運動をさせると、
ロボットの総合的な運動は円軌道を描くはずであるが、
上述のようにいずれか一方のサーボ軸の運動に時間的な
遅れが生じると、総合的な運動は真円ではなく楕円にな
ってしまう。
【0004】(2) 機構系の摩擦のために各位置制御
サーボ軸が指令値通りに移動しないことがある。例え
ば、XY直交座標系のロボットで円軌道を描かせた場
合、X軸方向についてロボットの移動方向が反転する場
所が2箇所発生する。また、Y軸方向についてもロボッ
トの移動方向が反転する場所が2箇所発生する。すなわ
ち、合計4箇所で、ロボットの移動方向が反転すること
になる。そこでは、静止摩擦のために、移動方向の反転
するサーボ軸のみが、しばらくの間動けなくなる。しか
しながら、その間、他のサーボ軸は移動を続けるため、
この付近の区間では滑らかな円軌道にはならず、軸に平
行な直線で描かれる、といった事態が生じる。
サーボ軸が指令値通りに移動しないことがある。例え
ば、XY直交座標系のロボットで円軌道を描かせた場
合、X軸方向についてロボットの移動方向が反転する場
所が2箇所発生する。また、Y軸方向についてもロボッ
トの移動方向が反転する場所が2箇所発生する。すなわ
ち、合計4箇所で、ロボットの移動方向が反転すること
になる。そこでは、静止摩擦のために、移動方向の反転
するサーボ軸のみが、しばらくの間動けなくなる。しか
しながら、その間、他のサーボ軸は移動を続けるため、
この付近の区間では滑らかな円軌道にはならず、軸に平
行な直線で描かれる、といった事態が生じる。
【0005】これらの問題点に対し、次に説明する第1
の従来例および第2の従来例のように、位置制御サーボ
の内部に積分制御を用いることで、上述の(1),
(2)の影響を低減する試みが行われている。
の従来例および第2の従来例のように、位置制御サーボ
の内部に積分制御を用いることで、上述の(1),
(2)の影響を低減する試みが行われている。
【0006】{第1の従来例}第1の従来例は、図11
のような油圧式加振装置であって、サーボ増幅器1と、
このサーボ増幅器1に接続し且つ加圧源2に連通するサ
ーボ弁3と、このサーボ弁3に連動するピストンを内臓
するシリンダ4と、そのピストン5に連動する振動テー
ブル6を備えている。そして、サーボ増幅器1の入力側
に多重積分補償回路7を設け、ピストン5および振動テ
ーブル6の変位量等を変位計8で測定し、この測定結果
をフィードバック補償回路9a,9bを通じて多重積分
補償回路7とサーボ増幅器1との間の系路にフィードバ
ックするよう構成されたものである(特開昭60−13
6602号公報参照)。
のような油圧式加振装置であって、サーボ増幅器1と、
このサーボ増幅器1に接続し且つ加圧源2に連通するサ
ーボ弁3と、このサーボ弁3に連動するピストンを内臓
するシリンダ4と、そのピストン5に連動する振動テー
ブル6を備えている。そして、サーボ増幅器1の入力側
に多重積分補償回路7を設け、ピストン5および振動テ
ーブル6の変位量等を変位計8で測定し、この測定結果
をフィードバック補償回路9a,9bを通じて多重積分
補償回路7とサーボ増幅器1との間の系路にフィードバ
ックするよう構成されたものである(特開昭60−13
6602号公報参照)。
【0007】かかる構成により、負荷特性の影響による
加振装置に作用する外乱の影響を補償し、入力波形の誤
差を低減できる。
加振装置に作用する外乱の影響を補償し、入力波形の誤
差を低減できる。
【0008】{第2の従来例}第2の従来例は、図12
の如く、入力される目標値に基づいて動作する制御対象
11から出力される変数が、フィードバックループによ
って帰還され、当該帰還された変数と、先に入力された
目標値とに基づいて、制御値を固定小数点形式で積分演
算するデジタルサーボ制御装置である。なお、図12
中、符号12はフィードバック演算範囲のスケールをス
ケール設定手段、符号13はスケール調整手段、符号1
5はスケール復帰手段、符号14は制御値を補償演算す
る補償手段14である(特願平5−250039号公報
参照)。
の如く、入力される目標値に基づいて動作する制御対象
11から出力される変数が、フィードバックループによ
って帰還され、当該帰還された変数と、先に入力された
目標値とに基づいて、制御値を固定小数点形式で積分演
算するデジタルサーボ制御装置である。なお、図12
中、符号12はフィードバック演算範囲のスケールをス
ケール設定手段、符号13はスケール調整手段、符号1
5はスケール復帰手段、符号14は制御値を補償演算す
る補償手段14である(特願平5−250039号公報
参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来例および第
2の従来例では、ある程度の誤差を低減することが可能
ではあるが、摩擦の影響が極めて大きい場合、摩擦の影
響を即応性良く補償すると、産業用ロボットの安定動作
に支障をきたすおそれがある。すなわち、摩擦の影響を
減らすために積分の効果を高めると、サーボ系の過渡応
答特性が不安定になり、故に、補償の即応性と動作安定
性とを両立させることが困難であった。
2の従来例では、ある程度の誤差を低減することが可能
ではあるが、摩擦の影響が極めて大きい場合、摩擦の影
響を即応性良く補償すると、産業用ロボットの安定動作
に支障をきたすおそれがある。すなわち、摩擦の影響を
減らすために積分の効果を高めると、サーボ系の過渡応
答特性が不安定になり、故に、補償の即応性と動作安定
性とを両立させることが困難であった。
【0010】本発明は、上記課題に鑑み、補償の即応性
と動作安定性とを両立させ得る高精度な産業用ロボット
を提供することを目的とする。
と動作安定性とを両立させ得る高精度な産業用ロボット
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数の関節を有する多関節アームと、前記多関節ア
ームの各関節角度の動作目標値を指示する目標指示手段
と、前記目標指示手段からの前記各動作目標値を一旦格
納した後に前記多関節アームの複数の関節動作の応答時
間のうち相対的に速い応答時間の関節の前記動作目標値
を予め設定された時間遅れ分だけ遅延させて出力するこ
とで各関節相互の応答時間のずれを補償する時間遅れ調
整手段と、前記時間遅れ調整手段から与えられた前記各
動作目標値と、当該各動作目標値に基づく各関節動作か
ら得られた帰還変数とに基づいて当該関節動作に対する
制御値を演算するサーボ系と、を備える。
は、複数の関節を有する多関節アームと、前記多関節ア
ームの各関節角度の動作目標値を指示する目標指示手段
と、前記目標指示手段からの前記各動作目標値を一旦格
納した後に前記多関節アームの複数の関節動作の応答時
間のうち相対的に速い応答時間の関節の前記動作目標値
を予め設定された時間遅れ分だけ遅延させて出力するこ
とで各関節相互の応答時間のずれを補償する時間遅れ調
整手段と、前記時間遅れ調整手段から与えられた前記各
動作目標値と、当該各動作目標値に基づく各関節動作か
ら得られた帰還変数とに基づいて当該関節動作に対する
制御値を演算するサーボ系と、を備える。
【0012】請求項2に記載の発明は、複数の関節を有
する多関節アームと、前記多関節アームの各関節角度に
関する各動作目標値を指示する目標指示手段と、前記各
動作目標値と、当該各動作目標値に基づいて行われる各
関節動作から得られた帰還変数とに基づいて当該関節動
作に対する制御値を演算するサーボ系と、を備える。
する多関節アームと、前記多関節アームの各関節角度に
関する各動作目標値を指示する目標指示手段と、前記各
動作目標値と、当該各動作目標値に基づいて行われる各
関節動作から得られた帰還変数とに基づいて当該関節動
作に対する制御値を演算するサーボ系と、を備える。
【0013】そして、前記サーボ系は、前記時間遅れ調
整手段で補償された前記各動作目標値と、当該各動作目
標値に基づく各関節動作から得られた帰還変数とに基づ
いて各関節動作の位置偏差をなくすための速度偏差を求
める速度偏差演算手段と、前記関節動作が停止している
ときは第1の積分時定数を選択し前記関節動作が停止し
ていないときは前記第1の積分時定数より大きい第2の
積分時定数を選択する時定数選択手段と、前記時定数選
択手段で選択されたいずれかの積分時定数を用いて前記
速度偏差を積分演算する積分演算手段と、前記積分演算
手段で演算された結果と前記各関節の速度とに基づいて
各関節に与えるべき駆動力を求める駆動制御手段と、を
備える。
整手段で補償された前記各動作目標値と、当該各動作目
標値に基づく各関節動作から得られた帰還変数とに基づ
いて各関節動作の位置偏差をなくすための速度偏差を求
める速度偏差演算手段と、前記関節動作が停止している
ときは第1の積分時定数を選択し前記関節動作が停止し
ていないときは前記第1の積分時定数より大きい第2の
積分時定数を選択する時定数選択手段と、前記時定数選
択手段で選択されたいずれかの積分時定数を用いて前記
速度偏差を積分演算する積分演算手段と、前記積分演算
手段で演算された結果と前記各関節の速度とに基づいて
各関節に与えるべき駆動力を求める駆動制御手段と、を
備える。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明では、目標指示手段から
の各動作目標値を時間遅れ調整手段に一旦格納した後、
多関節アームの複数の関節動作の応答時間のうち相対的
に速い応答時間の関節の動作目標値を予め設定された時
間遅れ分だけ遅延させて出力する。これにより、各関節
相互の応答時間のずれを補償できるので、予定する作業
軌道からのずれを飛躍的に低減できる。
の各動作目標値を時間遅れ調整手段に一旦格納した後、
多関節アームの複数の関節動作の応答時間のうち相対的
に速い応答時間の関節の動作目標値を予め設定された時
間遅れ分だけ遅延させて出力する。これにより、各関節
相互の応答時間のずれを補償できるので、予定する作業
軌道からのずれを飛躍的に低減できる。
【0015】請求項2に記載の発明では、サーボ系にお
いて、速度偏差演算手段によって、各関節動作の位置偏
差をなくすための速度偏差を求めた後、時定数選択手段
によって、関節動作が停止しているときは第1の積分時
定数を選択し、関節動作が停止していないときは第1の
積分時定数より大きい第2の積分時定数を選択し、選択
されたいずれかの積分時定数を用いて積分演算手段が適
正な制御信号を演算する。これにより、移動開始時につ
いては、相対的に小さい第1の積分時定数を用いて全体
の積分動作を速めることで静止摩擦の影響を短時間で補
償する一方、移動中については、相対的に大きい第2の
積分時定数を用いて穏やで安定的な駆動を行うことがで
きる。したがって、補償の即応性と動作安定性とを容易
に両立させることができる。
いて、速度偏差演算手段によって、各関節動作の位置偏
差をなくすための速度偏差を求めた後、時定数選択手段
によって、関節動作が停止しているときは第1の積分時
定数を選択し、関節動作が停止していないときは第1の
積分時定数より大きい第2の積分時定数を選択し、選択
されたいずれかの積分時定数を用いて積分演算手段が適
正な制御信号を演算する。これにより、移動開始時につ
いては、相対的に小さい第1の積分時定数を用いて全体
の積分動作を速めることで静止摩擦の影響を短時間で補
償する一方、移動中については、相対的に大きい第2の
積分時定数を用いて穏やで安定的な駆動を行うことがで
きる。したがって、補償の即応性と動作安定性とを容易
に両立させることができる。
【0016】特に、関節動作の停止の可否による駆動切
り替えを、数値積分利得の切り替えではなく、積分時定
数の切り替えによって行っているので、切り替えに際し
て積分結果が不連続に変化するのを防止でき、各関節の
移動開始から停止まで動作の連続性を確保でき、安定動
作が可能となる。
り替えを、数値積分利得の切り替えではなく、積分時定
数の切り替えによって行っているので、切り替えに際し
て積分結果が不連続に変化するのを防止でき、各関節の
移動開始から停止まで動作の連続性を確保でき、安定動
作が可能となる。
【0017】
{第1の実施例}図1は本発明の第1の実施例の産業用
ロボットを示す図である。本実施例の産業用ロボット
は、積分補償の即応性が要求される移動開始時には、積
分器の時定数を小さくし、移動中は、安定性を重視して
積分時定数を大きな値に切り替えることで、補償の即応
性と動作安定性とを両立させるものである。すなわち、
移動開始時については、応答時間遅れの違いをなくすた
めに、位置サーボ系とロボット軌道計算部との間で時間
遅れ調整を行ってすべてのサーボ系の時間応答を一致さ
せるとともに、全体の積分動作を速めることで静止摩擦
の影響を短時間で補償し、一方、移動中については、積
分器の時定数をサーボ系の移動速度に応じて変更するこ
とで動作を安定化させるものである。以下、本実施例の
産業用ロボットの具体的な構成および動作を説明する。
ロボットを示す図である。本実施例の産業用ロボット
は、積分補償の即応性が要求される移動開始時には、積
分器の時定数を小さくし、移動中は、安定性を重視して
積分時定数を大きな値に切り替えることで、補償の即応
性と動作安定性とを両立させるものである。すなわち、
移動開始時については、応答時間遅れの違いをなくすた
めに、位置サーボ系とロボット軌道計算部との間で時間
遅れ調整を行ってすべてのサーボ系の時間応答を一致さ
せるとともに、全体の積分動作を速めることで静止摩擦
の影響を短時間で補償し、一方、移動中については、積
分器の時定数をサーボ系の移動速度に応じて変更するこ
とで動作を安定化させるものである。以下、本実施例の
産業用ロボットの具体的な構成および動作を説明する。
【0018】<構成>本実施例の産業用ロボットは、図
1の如く、6個の関節Jt1〜Jt6を有する6軸多関
節アーム型産業用ロボットである。多関節アーム20a
の各関節Jt1〜Jt6は、基軸Rd0および第1軸R
d1〜第6軸Rd6を夫々連結するものである。ここ
で、基軸Rd0はロボット本体20に取り付けられる。
また第6軸Rd6の先端はロボット手先部Amが形成さ
れており、所望の軌道を描いて作業を行うエンドエフェ
クタ(図示せず)が取り付けられる。また、第1の関節
Jt1、第4の関節Jt4および第6の関節Jt6は、
いずれも同一軸回転運動を行う機構であり、第2の関節
Jt2、第3の関節Jt3および第5の関節Jt5は、
いずれも直交軸旋回運動を行う機構である。
1の如く、6個の関節Jt1〜Jt6を有する6軸多関
節アーム型産業用ロボットである。多関節アーム20a
の各関節Jt1〜Jt6は、基軸Rd0および第1軸R
d1〜第6軸Rd6を夫々連結するものである。ここ
で、基軸Rd0はロボット本体20に取り付けられる。
また第6軸Rd6の先端はロボット手先部Amが形成さ
れており、所望の軌道を描いて作業を行うエンドエフェ
クタ(図示せず)が取り付けられる。また、第1の関節
Jt1、第4の関節Jt4および第6の関節Jt6は、
いずれも同一軸回転運動を行う機構であり、第2の関節
Jt2、第3の関節Jt3および第5の関節Jt5は、
いずれも直交軸旋回運動を行う機構である。
【0019】各関節Jt1〜Jt6の回転動作または旋
回動作は、図2の如く、夫々対応付けられた6個の摩擦
補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6によって行われ
る。各摩擦補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6は、基
本的には、ロボット軌道計算部(目標指示手段)21で
演算された関節角度指令値Cd1〜Cd6に基づいて動
作する。ただし、全軸Rd1〜Rd6についての相互の
応答時間遅れの違いをなくすために、ロボット軌道計算
部21と摩擦補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6の間
には、時間遅れ調整部(時間遅れ調整手段)Tc1〜T
c6が夫々介在されている。
回動作は、図2の如く、夫々対応付けられた6個の摩擦
補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6によって行われ
る。各摩擦補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6は、基
本的には、ロボット軌道計算部(目標指示手段)21で
演算された関節角度指令値Cd1〜Cd6に基づいて動
作する。ただし、全軸Rd1〜Rd6についての相互の
応答時間遅れの違いをなくすために、ロボット軌道計算
部21と摩擦補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6の間
には、時間遅れ調整部(時間遅れ調整手段)Tc1〜T
c6が夫々介在されている。
【0020】ロボット軌道計算部21は、所望の作業に
関するロボット手先部Amの位置と姿勢の軌道を、座標
変換マトリクス等を用いて、6個の関節Jt1〜Jt6
の関節角度指令値Cd1〜Cd6に変換するものであっ
て、かかる計算結果は、所定の演算周期Ts(例えば1
ms)毎に出力される。
関するロボット手先部Amの位置と姿勢の軌道を、座標
変換マトリクス等を用いて、6個の関節Jt1〜Jt6
の関節角度指令値Cd1〜Cd6に変換するものであっ
て、かかる計算結果は、所定の演算周期Ts(例えば1
ms)毎に出力される。
【0021】時間遅れ調整部Tc1〜Tc6は、ロボッ
ト軌道計算部21からの関節角度指令値Cd1〜Cd6
について、各軸Rd1〜Rd6のサーボ系の応答遅れを
補償し、補償後角度指令値Ce1〜Ce6を出力する。
具体的には、サーボ系全体の時間遅れを一致させるため
に、各軸Rd1〜Rd6に入力される関節角度指令値C
d1〜Cd6を各軸Rd1〜Rd6の応答時間遅れに応
じて、所定の演算周期Ts(1ms)の整数倍だけ遅延
させてから、補償後角度指令値Ce1〜Ce6として出
力する。
ト軌道計算部21からの関節角度指令値Cd1〜Cd6
について、各軸Rd1〜Rd6のサーボ系の応答遅れを
補償し、補償後角度指令値Ce1〜Ce6を出力する。
具体的には、サーボ系全体の時間遅れを一致させるため
に、各軸Rd1〜Rd6に入力される関節角度指令値C
d1〜Cd6を各軸Rd1〜Rd6の応答時間遅れに応
じて、所定の演算周期Ts(1ms)の整数倍だけ遅延
させてから、補償後角度指令値Ce1〜Ce6として出
力する。
【0022】例えば、関節角度指令値Cd1〜Cd6に
対して摩擦補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6の応答
時間遅れが図3のようになっているとする。ここでは、
第2軸Rd2の応答時間遅れ(25ms)が最も大き
い。このことを考慮し、かかる最大応答時間遅れ(25
ms)と各軸Rd1〜Rd6の応答時間遅れ(20m
s,25ms,18ms,15ms,10ms,7m
s)との差(5ms,0ms,7ms,10ms,15
ms,18ms)を演算し、これを時間遅れ設定のパラ
メータとして、各軸Rd1〜Rd6の応答時間遅れに加
算することで、すべてのサーボ系の合計応答遅れ時間を
25msとする。
対して摩擦補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb6の応答
時間遅れが図3のようになっているとする。ここでは、
第2軸Rd2の応答時間遅れ(25ms)が最も大き
い。このことを考慮し、かかる最大応答時間遅れ(25
ms)と各軸Rd1〜Rd6の応答時間遅れ(20m
s,25ms,18ms,15ms,10ms,7m
s)との差(5ms,0ms,7ms,10ms,15
ms,18ms)を演算し、これを時間遅れ設定のパラ
メータとして、各軸Rd1〜Rd6の応答時間遅れに加
算することで、すべてのサーボ系の合計応答遅れ時間を
25msとする。
【0023】ここで、各時間遅れ調整部Tc1〜Tc6
の動作原理図を図4に示す。ここでは、計算機内の夫々
異なるアドレス(第1〜第nのアドレス)のn個の記憶
領域からなるリングバッファを用いている。ロボット軌
道計算部21からの関節角度指令値Cd1〜Cd6は、
Ts時間ごとに第1の記憶アドレス領域から順番に第n
の記憶アドレス領域まで書き込まれる。リングバッファ
の終端である第nの記憶アドレス領域まで書き込まれる
と、再び第1の記憶アドレス領域から書き込まれるよう
に構成されている。そして、時間遅れ調整部Tc1〜T
c6での時間遅れ設定量がm×Tsの場合には、書き込
まれた記憶アドレスのm個前のリングバッファ位置から
読み出された値が補償後角度指令値Ce1〜Ce6とし
て時間遅れ調整部Tc1から出力されるように構成され
ている。なお、リングバッファを構成する個数であるn
の値は、必要な最大時間遅れ設定値を実現するために十
分な大きさで決められる。本実施例の場合は、必要な最
大時間遅れ設定値が図3のように18×Ts時間である
ので、nの値は19以上にとる必要がある。
の動作原理図を図4に示す。ここでは、計算機内の夫々
異なるアドレス(第1〜第nのアドレス)のn個の記憶
領域からなるリングバッファを用いている。ロボット軌
道計算部21からの関節角度指令値Cd1〜Cd6は、
Ts時間ごとに第1の記憶アドレス領域から順番に第n
の記憶アドレス領域まで書き込まれる。リングバッファ
の終端である第nの記憶アドレス領域まで書き込まれる
と、再び第1の記憶アドレス領域から書き込まれるよう
に構成されている。そして、時間遅れ調整部Tc1〜T
c6での時間遅れ設定量がm×Tsの場合には、書き込
まれた記憶アドレスのm個前のリングバッファ位置から
読み出された値が補償後角度指令値Ce1〜Ce6とし
て時間遅れ調整部Tc1から出力されるように構成され
ている。なお、リングバッファを構成する個数であるn
の値は、必要な最大時間遅れ設定値を実現するために十
分な大きさで決められる。本実施例の場合は、必要な最
大時間遅れ設定値が図3のように18×Ts時間である
ので、nの値は19以上にとる必要がある。
【0024】各摩擦補償位置制御サーボ系Sb1〜Sb
6は、等価ブロックで表すと、図5のようになる。図5
において、「1/s」は積分機能を司るブロックを示し
ている。図5中のサーボ系機構部Stは、通常のモータ
で駆動される典型的な機構を等価的に表したモデルであ
って、各関節Jt1〜Jt6の回転または旋回用のモー
タ(図示せず)の駆動電流Dt00が与えられると、モ
ータのトルク定数Ktに比例したトルクDt01から摩
擦Dt02が減算されたトルクDt03がサーボ系機構
部Stの等価イナーシャ(1/J)に加わり、所定の機
構は速度Dt04で移動して、各軸Rd1〜Rd6を所
望の位置に配置させるとともに、その位置信号Dt05
が出力される。
6は、等価ブロックで表すと、図5のようになる。図5
において、「1/s」は積分機能を司るブロックを示し
ている。図5中のサーボ系機構部Stは、通常のモータ
で駆動される典型的な機構を等価的に表したモデルであ
って、各関節Jt1〜Jt6の回転または旋回用のモー
タ(図示せず)の駆動電流Dt00が与えられると、モ
ータのトルク定数Ktに比例したトルクDt01から摩
擦Dt02が減算されたトルクDt03がサーボ系機構
部Stの等価イナーシャ(1/J)に加わり、所定の機
構は速度Dt04で移動して、各軸Rd1〜Rd6を所
望の位置に配置させるとともに、その位置信号Dt05
が出力される。
【0025】そして、各摩擦補償位置制御サーボ系Sb
1〜Sb6は、時間遅れ調整部Tc1〜Tc6からの目
標位置信号Dt06とサーボ系機構部Stからの実際の
位置信号Dt05との差を演算してその結果を位置偏差
信号Dt07として出力する第1の加減演算子31と、
位置偏差信号Dt07を位置制御利得としてKp倍に増
幅して速度指令信号Dt08として出力する増幅演算子
32と、速度指令信号Dt08と実際の速度Dt04と
の差を演算してその結果を速度偏差信号(速度制御パラ
メータ)Dt09とする第2の加減演算子33と、速度
偏差信号Dt09を数値積分(1/S)して積分信号D
t12とする積分演算子(積分演算手段)34と、機構
速度Dt04が「0(すなわち機構が停止している)」
であるか否かによって数値積分時の積分時定数をT1と
T2に切り替える時定数切り替えスイッチ(時定数選択
手段)Swと、機構速度Dt04をKv倍して安定化フ
ィードバック信号Dt13を生成する安定化パラメータ
35と、積分演算子34からの積分信号Dt12と安定
化パラメータ35からの安定化フィードバック信号Dt
13の差信号Dt14を求める第3の加減演算子36
と、第3の加減演算子36からの出力値Dt14を与え
てモータ駆動電流Dt00としてサーボ系機構部Stに
出力するモータ駆動ドライバDv(駆動制御手段:利得
Ki)と、を備える。
1〜Sb6は、時間遅れ調整部Tc1〜Tc6からの目
標位置信号Dt06とサーボ系機構部Stからの実際の
位置信号Dt05との差を演算してその結果を位置偏差
信号Dt07として出力する第1の加減演算子31と、
位置偏差信号Dt07を位置制御利得としてKp倍に増
幅して速度指令信号Dt08として出力する増幅演算子
32と、速度指令信号Dt08と実際の速度Dt04と
の差を演算してその結果を速度偏差信号(速度制御パラ
メータ)Dt09とする第2の加減演算子33と、速度
偏差信号Dt09を数値積分(1/S)して積分信号D
t12とする積分演算子(積分演算手段)34と、機構
速度Dt04が「0(すなわち機構が停止している)」
であるか否かによって数値積分時の積分時定数をT1と
T2に切り替える時定数切り替えスイッチ(時定数選択
手段)Swと、機構速度Dt04をKv倍して安定化フ
ィードバック信号Dt13を生成する安定化パラメータ
35と、積分演算子34からの積分信号Dt12と安定
化パラメータ35からの安定化フィードバック信号Dt
13の差信号Dt14を求める第3の加減演算子36
と、第3の加減演算子36からの出力値Dt14を与え
てモータ駆動電流Dt00としてサーボ系機構部Stに
出力するモータ駆動ドライバDv(駆動制御手段:利得
Ki)と、を備える。
【0026】ここで、両積分時定数T1,T2の間には、
T1<T2の関係があり、機構速度Dt04が「0」のと
き(すなわち機構が停止しているとき)には、時定数切
り替えスイッチSwは信号Dt10(時定数T1)側を
選択し、一方、機構速度Dt04が「0」以外のときに
は、切り替えスイッチSwは信号Dt11(時定数
T2)側を選択する。
T1<T2の関係があり、機構速度Dt04が「0」のと
き(すなわち機構が停止しているとき)には、時定数切
り替えスイッチSwは信号Dt10(時定数T1)側を
選択し、一方、機構速度Dt04が「0」以外のときに
は、切り替えスイッチSwは信号Dt11(時定数
T2)側を選択する。
【0027】また、第1の加減演算子31、増幅演算子
32および第2の加減演算子33は、目標位置信号Dt
06、速度Dt04および位置信号Dt05に基づいて
各関節Jt1〜Jt6の動作の位置偏差をなくすための
速度偏差を求める速度偏差演算手段として機能するもの
である。
32および第2の加減演算子33は、目標位置信号Dt
06、速度Dt04および位置信号Dt05に基づいて
各関節Jt1〜Jt6の動作の位置偏差をなくすための
速度偏差を求める速度偏差演算手段として機能するもの
である。
【0028】なお、ロボット軌道計算部21、時間遅れ
調整部Tc1〜Tc6および摩擦補償位置制御サーボ系
Sb1〜Sb6は、CPU、ROMおよびRAM等を備
える一般的なコンピュータが使用され、その演算動作は
すべて予め格納されたソフトウェアによって実行される
ものである。
調整部Tc1〜Tc6および摩擦補償位置制御サーボ系
Sb1〜Sb6は、CPU、ROMおよびRAM等を備
える一般的なコンピュータが使用され、その演算動作は
すべて予め格納されたソフトウェアによって実行される
ものである。
【0029】<動作>上記構成の産業用ロボットの動作
を説明する。プレイバック作業時には、まず、直交座標
系で教示されて随時記憶されるロボット手先部Amの位
置と姿勢の軌道が、ロボット軌道計算部21で6個の関
節Jt1〜Jt6の関節角度に関する指令値(以後、関
節角度指令値と称す)Cd1〜Cd6として変換され
る。かかる計算結果は、所定の演算周期Ts(例えば1
ms)毎に出力される。
を説明する。プレイバック作業時には、まず、直交座標
系で教示されて随時記憶されるロボット手先部Amの位
置と姿勢の軌道が、ロボット軌道計算部21で6個の関
節Jt1〜Jt6の関節角度に関する指令値(以後、関
節角度指令値と称す)Cd1〜Cd6として変換され
る。かかる計算結果は、所定の演算周期Ts(例えば1
ms)毎に出力される。
【0030】時間遅れ調整部Tc1〜Tc6は、サーボ
系全体の時間遅れを一致させるために、各軸に入力され
る関節角度指令値Cd1〜Cd6を各軸の応答時間遅れ
に応じて、所定の演算周期Ts(1ms)の整数倍だけ
遅らせて補償後角度指令値Ce1〜Ce6として出力す
る。具体的には、図4の如く、ロボット軌道計算部21
からの関節角度指令値Cd1〜Cd6は、Ts時間ごと
に第1の記憶アドレス領域から順番に第nの記憶アドレ
ス領域まで書き込まれ、リングバッファの終端である第
nの記憶アドレス領域まで書き込まれると、再び第1の
記憶アドレス領域から書き込まれる。ここで、関節角度
指令値Cd1〜Cd6に対して摩擦補償位置制御サーボ
系Sb1〜Sb6の応答時間遅れが図3のようになって
いた場合、(1) 第1軸時間遅れ調整部Tc1では、
時刻0で第1の記憶アドレス領域に第1の関節角度指令
値Cd1の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間だけ
進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込みを
行う。そして、5×Ts(すなわち5ms)時間後に
は、第6の記憶アドレス領域に書き込みを行うと同時
に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出し、第1
の補償後角度指令値Ce1として出力する。その後、書
き込みは第7の記憶アドレス領域から、読み出しは第2
の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りにデータアク
セスを行う。そうすると、書き込みから読み出しまでの
間に5×Ts(すなわち5ms)時間の時間差が生じる
ことになる。
系全体の時間遅れを一致させるために、各軸に入力され
る関節角度指令値Cd1〜Cd6を各軸の応答時間遅れ
に応じて、所定の演算周期Ts(1ms)の整数倍だけ
遅らせて補償後角度指令値Ce1〜Ce6として出力す
る。具体的には、図4の如く、ロボット軌道計算部21
からの関節角度指令値Cd1〜Cd6は、Ts時間ごと
に第1の記憶アドレス領域から順番に第nの記憶アドレ
ス領域まで書き込まれ、リングバッファの終端である第
nの記憶アドレス領域まで書き込まれると、再び第1の
記憶アドレス領域から書き込まれる。ここで、関節角度
指令値Cd1〜Cd6に対して摩擦補償位置制御サーボ
系Sb1〜Sb6の応答時間遅れが図3のようになって
いた場合、(1) 第1軸時間遅れ調整部Tc1では、
時刻0で第1の記憶アドレス領域に第1の関節角度指令
値Cd1の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間だけ
進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込みを
行う。そして、5×Ts(すなわち5ms)時間後に
は、第6の記憶アドレス領域に書き込みを行うと同時
に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出し、第1
の補償後角度指令値Ce1として出力する。その後、書
き込みは第7の記憶アドレス領域から、読み出しは第2
の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りにデータアク
セスを行う。そうすると、書き込みから読み出しまでの
間に5×Ts(すなわち5ms)時間の時間差が生じる
ことになる。
【0031】(2) 第2軸時間遅れ調整部Tc2で
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第2の関節角度
指令値Cd1の書き込みを行った後、すぐに当該第1の
記憶アドレス領域のデータを読み出して、第2の補償後
角度指令値Ce2として出力する。その後、順次、左回
りに記憶アドレス領域に書き込んでからすぐに読み出し
を行っていく。そうすると、書き込みから読み出しまで
の間に時間差がなくなる。
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第2の関節角度
指令値Cd1の書き込みを行った後、すぐに当該第1の
記憶アドレス領域のデータを読み出して、第2の補償後
角度指令値Ce2として出力する。その後、順次、左回
りに記憶アドレス領域に書き込んでからすぐに読み出し
を行っていく。そうすると、書き込みから読み出しまで
の間に時間差がなくなる。
【0032】(3) 第3軸時間遅れ調整部Tc3で
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第3の関節角度
指令値Cd3の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、7×Ts(すなわち7ms)時間後
には、第8の記憶アドレス領域に書き込みを行うと同時
に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出し、第3
の補償後角度指令値Ce3として出力する。その後、書
き込みは第9の記憶アドレス領域から、読み出しは第2
の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りにデータアク
セスを行う。そうすると、書き込みから読み出しまでの
間に7×Ts(すなわち7ms)時間の時間差が生じる
ことになる。
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第3の関節角度
指令値Cd3の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、7×Ts(すなわち7ms)時間後
には、第8の記憶アドレス領域に書き込みを行うと同時
に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出し、第3
の補償後角度指令値Ce3として出力する。その後、書
き込みは第9の記憶アドレス領域から、読み出しは第2
の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りにデータアク
セスを行う。そうすると、書き込みから読み出しまでの
間に7×Ts(すなわち7ms)時間の時間差が生じる
ことになる。
【0033】(4) 第4軸時間遅れ調整部Tc4で
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第4の関節角度
指令値Cd4の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、10×Ts(すなわち10ms)時
間後には、第11の記憶アドレス領域に書き込みを行う
と同時に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出
し、第4の補償後角度指令値Ce4として出力する。そ
の後、書き込みは第12の記憶アドレス領域から、読み
出しは第2の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りに
データアクセスを行う。そうすると、書き込みから読み
出しまでの間に10×Ts(すなわち10ms)時間の
時間差が生じることになる。
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第4の関節角度
指令値Cd4の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、10×Ts(すなわち10ms)時
間後には、第11の記憶アドレス領域に書き込みを行う
と同時に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出
し、第4の補償後角度指令値Ce4として出力する。そ
の後、書き込みは第12の記憶アドレス領域から、読み
出しは第2の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りに
データアクセスを行う。そうすると、書き込みから読み
出しまでの間に10×Ts(すなわち10ms)時間の
時間差が生じることになる。
【0034】(5) 第5軸時間遅れ調整部Tc5で
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第5の関節角度
指令値Cd5の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、15×Ts(すなわち15ms)時
間後には、第16の記憶アドレス領域に書き込みを行う
と同時に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出
し、第5の補償後角度指令値Ce5として出力する。そ
の後、書き込みは第17の記憶アドレス領域から、読み
出しは第2の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りに
データアクセスを行う。そうすると、書き込みから読み
出しまでの間に15×Ts(すなわち15ms)時間の
時間差が生じることになる。
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第5の関節角度
指令値Cd5の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、15×Ts(すなわち15ms)時
間後には、第16の記憶アドレス領域に書き込みを行う
と同時に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出
し、第5の補償後角度指令値Ce5として出力する。そ
の後、書き込みは第17の記憶アドレス領域から、読み
出しは第2の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りに
データアクセスを行う。そうすると、書き込みから読み
出しまでの間に15×Ts(すなわち15ms)時間の
時間差が生じることになる。
【0035】(6) 第6軸時間遅れ調整部Tc6で
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第6の関節角度
指令値Cd6の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、18×Ts(すなわち18ms)時
間後には、第19の記憶アドレス領域に書き込みを行う
と同時に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出
し、第6の補償後角度指令値Ce6として出力する。そ
の後、書き込みは第20の記憶アドレス領域から、読み
出しは第2の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りに
データアクセスを行う。そうすると、書き込みから読み
出しまでの間に18×Ts(すなわち18ms)時間の
時間差が生じることになる。
は、時刻0で第1の記憶アドレス領域に第6の関節角度
指令値Cd6の書き込みを行い、次いで時刻がTs時間
だけ進行する度に次段の記憶アドレス領域に順次書き込
みを行う。そして、18×Ts(すなわち18ms)時
間後には、第19の記憶アドレス領域に書き込みを行う
と同時に、第1の記憶アドレス領域のデータを読み出
し、第6の補償後角度指令値Ce6として出力する。そ
の後、書き込みは第20の記憶アドレス領域から、読み
出しは第2の記憶アドレス領域から、夫々順次左回りに
データアクセスを行う。そうすると、書き込みから読み
出しまでの間に18×Ts(すなわち18ms)時間の
時間差が生じることになる。
【0036】上記動作を図6〜図10に基づいて詳述す
る。例えば、直交軸(X−Y)について45度の直線を
描かせるプロッタ作業を考える。なお、望ましい動作速
度として0.167mm/msを設定するものとする。
仮に、X軸方向およびY軸方向の各軸動作が理想的で、
指令値に対する各軸の動きに遅れが全くない場合には、
図6に示した位置指令をX軸方向およびY軸方向の両サ
ーボ系に同時に与えさえすれば、目的の作業を精度良く
実行するはずである。しかしながら、実際の各軸動作に
は、例えば図3のように遅れが生じる。ここで、X軸方
向の動作を図3中の第2軸(Rd2)が、Y軸方向の動
作を同図中の第6軸(Rd6)が夫々司るとすると、X
軸方向の応答時間遅れは「25ms」、Y軸方向の応答
時間遅れは「7ms」である。したがって、時間遅れ調
整をしないと仮定した場合に、X軸方向の実際の動きは
図7の実線のようになり、Y軸方向の実際の動きは図8
の実線のようになる。
る。例えば、直交軸(X−Y)について45度の直線を
描かせるプロッタ作業を考える。なお、望ましい動作速
度として0.167mm/msを設定するものとする。
仮に、X軸方向およびY軸方向の各軸動作が理想的で、
指令値に対する各軸の動きに遅れが全くない場合には、
図6に示した位置指令をX軸方向およびY軸方向の両サ
ーボ系に同時に与えさえすれば、目的の作業を精度良く
実行するはずである。しかしながら、実際の各軸動作に
は、例えば図3のように遅れが生じる。ここで、X軸方
向の動作を図3中の第2軸(Rd2)が、Y軸方向の動
作を同図中の第6軸(Rd6)が夫々司るとすると、X
軸方向の応答時間遅れは「25ms」、Y軸方向の応答
時間遅れは「7ms」である。したがって、時間遅れ調
整をしないと仮定した場合に、X軸方向の実際の動きは
図7の実線のようになり、Y軸方向の実際の動きは図8
の実線のようになる。
【0037】ここで、本実施例のように、第6軸(Rd
6)に対する位置指令を図9の破線から実線のように
「18ms」だけ遅延させると、Y軸方向の実際の動き
は図10のようになる。図3では、X軸方向の第2軸
(Rd2)の時間遅れ設定は「0」であるため、図8の
実線のままである。したがって、この図7と図10とを
比較すると、いずれも応答時間遅れは「25ms」とな
り、動作開始付近を除いてほぼ同様の動きをすることが
わかる。他の軸についても同様である。かかる動作によ
り、すべてのサーボ系の合計応答遅れ時間は25msと
なり、各サーボ系間の応答時間遅れの違いによる軌道精
度の低下は発生しなくなる。
6)に対する位置指令を図9の破線から実線のように
「18ms」だけ遅延させると、Y軸方向の実際の動き
は図10のようになる。図3では、X軸方向の第2軸
(Rd2)の時間遅れ設定は「0」であるため、図8の
実線のままである。したがって、この図7と図10とを
比較すると、いずれも応答時間遅れは「25ms」とな
り、動作開始付近を除いてほぼ同様の動きをすることが
わかる。他の軸についても同様である。かかる動作によ
り、すべてのサーボ系の合計応答遅れ時間は25msと
なり、各サーボ系間の応答時間遅れの違いによる軌道精
度の低下は発生しなくなる。
【0038】次に、図5に示したサーボ系機構部Stで
は、図示されていないモータに駆動電流Dt00が与え
られると、モータのトルク定数Ktに比例したトルクD
t01から摩擦Dt02が減算されたトルクDt03が
サーボ系機構部Stの等価イナーシャJに加わり、所定
の機構は速度Dt04で移動して、その位置がDt05
となる。
は、図示されていないモータに駆動電流Dt00が与え
られると、モータのトルク定数Ktに比例したトルクD
t01から摩擦Dt02が減算されたトルクDt03が
サーボ系機構部Stの等価イナーシャJに加わり、所定
の機構は速度Dt04で移動して、その位置がDt05
となる。
【0039】この際、時間遅れ調整部Tc1〜Tc6か
ら目標位置信号Dt06が与えられると、第1の加減演
算子31は、サーボ系機構部Stの実際の位置信号Dt
05と目標位置信号Dt06との差を演算し、これを位
置偏差信号Dt07として出力する。位置偏差信号Dt
07は、増幅演算子32において位置制御利得としてK
p倍に増幅され、速度指令信号Dt08となる。そし
て、第2の加減演算子33は、速度指令信号Dt08と
実際の速度Dt04との差を演算し、これを速度偏差信
号Dt09とする。
ら目標位置信号Dt06が与えられると、第1の加減演
算子31は、サーボ系機構部Stの実際の位置信号Dt
05と目標位置信号Dt06との差を演算し、これを位
置偏差信号Dt07として出力する。位置偏差信号Dt
07は、増幅演算子32において位置制御利得としてK
p倍に増幅され、速度指令信号Dt08となる。そし
て、第2の加減演算子33は、速度指令信号Dt08と
実際の速度Dt04との差を演算し、これを速度偏差信
号Dt09とする。
【0040】この速度偏差信号Dt09は、積分演算子
34によって数値積分されて積分信号Dt12となる
が、この際、時定数切り替えスイッチSwは、切り替え
信号としての機構速度Dt04に基づいて積分時定数を
T1とT2のいずれか一方に切り替える。
34によって数値積分されて積分信号Dt12となる
が、この際、時定数切り替えスイッチSwは、切り替え
信号としての機構速度Dt04に基づいて積分時定数を
T1とT2のいずれか一方に切り替える。
【0041】具体的には、両積分時定数T1,T2の間に
T1<T2の関係があり、且つ、機構速度Dt04が
「0」のとき(すなわち機構が停止しているとき)に
は、時定数切り替えスイッチSwは信号Dt10(時定
数T1)側につながれ、速度偏差信号Dt09は時定数
T1で積分されて積分信号Dt12となる。したがっ
て、サーボ系機構部Stが動き始めるまでの機構速度D
t04が「0」の段階では、積分時定数T1が十分小さ
いので、積分信号Dt12は急速に増加して摩擦Dt0
2の影響を短時間で補償する。
T1<T2の関係があり、且つ、機構速度Dt04が
「0」のとき(すなわち機構が停止しているとき)に
は、時定数切り替えスイッチSwは信号Dt10(時定
数T1)側につながれ、速度偏差信号Dt09は時定数
T1で積分されて積分信号Dt12となる。したがっ
て、サーボ系機構部Stが動き始めるまでの機構速度D
t04が「0」の段階では、積分時定数T1が十分小さ
いので、積分信号Dt12は急速に増加して摩擦Dt0
2の影響を短時間で補償する。
【0042】そして、サーボ系機構部Stが動き始めて
機構速度Dt04が「0」でなくなると、切り替えスイ
ッチSwは信号Dt11(時定数T2)側に切り替わ
り、速度偏差信号Dt09は時定数T2で積分されて積
分信号Dt12となる。
機構速度Dt04が「0」でなくなると、切り替えスイ
ッチSwは信号Dt11(時定数T2)側に切り替わ
り、速度偏差信号Dt09は時定数T2で積分されて積
分信号Dt12となる。
【0043】この際、関節動作の停止の可否による積分
信号Dt12の切り替えを、数値積分利得の切り替えで
はなく、積分時定数の切り替えによって行っているの
で、切り替えに際して積分結果が不連続に変化するのを
防止でき、各関節の移動開始から停止まで動作の連続性
を確保できる。
信号Dt12の切り替えを、数値積分利得の切り替えで
はなく、積分時定数の切り替えによって行っているの
で、切り替えに際して積分結果が不連続に変化するのを
防止でき、各関節の移動開始から停止まで動作の連続性
を確保できる。
【0044】このとき、機構速度Dt04を安定化パラ
メータ35によってKv倍して安定化フィードバック信
号Dt13を生成し、第3の加減演算子36によって積
分信号Dt12と安定化フィードバック信号Dt13の
差信号Dt14を演算した後、これを利得Kiのモータ
駆動ドライバDvに入力する。そして、モータ駆動ドラ
イバDvからサーボ系機構部Stに向けてモータ駆動電
流Dt00を出力する。
メータ35によってKv倍して安定化フィードバック信
号Dt13を生成し、第3の加減演算子36によって積
分信号Dt12と安定化フィードバック信号Dt13の
差信号Dt14を演算した後、これを利得Kiのモータ
駆動ドライバDvに入力する。そして、モータ駆動ドラ
イバDvからサーボ系機構部Stに向けてモータ駆動電
流Dt00を出力する。
【0045】ここで、摩擦補償位置制御サーボ系Sb1
〜Sb6に対して目標位置信号Dt06を入力する。た
だし、サーボ系機構部Stに摩擦Dt02が発生したと
する。このとき、モータ駆動電流Dt00が流れている
にも関わらず、実効トルクDt03が「0」となってサ
ーボ系機構部Stが動かないような状況が起きることが
ある。この場合、位置偏差信号Dt07と速度偏差信号
Dt09が「0」にならなくなる。そして、速度偏差信
号Dt09が、十分に小さい積分時定数T2で積分さ
れ、積分信号Dt12が次第に大きくなり、それに伴っ
てモータ駆動電流Dt00も大きくなって摩擦Dt02
による実効トルクDt03の減少を補償し、サーボ系機
構部Stは動き始める。この積分信号Dt12の増加は
最終的に速度偏差信号Dt09が「0」になるまで続
く。そして、位置偏差信号Dt07が「0」になるまで
サーボ系機構部Stは動き続ける。
〜Sb6に対して目標位置信号Dt06を入力する。た
だし、サーボ系機構部Stに摩擦Dt02が発生したと
する。このとき、モータ駆動電流Dt00が流れている
にも関わらず、実効トルクDt03が「0」となってサ
ーボ系機構部Stが動かないような状況が起きることが
ある。この場合、位置偏差信号Dt07と速度偏差信号
Dt09が「0」にならなくなる。そして、速度偏差信
号Dt09が、十分に小さい積分時定数T2で積分さ
れ、積分信号Dt12が次第に大きくなり、それに伴っ
てモータ駆動電流Dt00も大きくなって摩擦Dt02
による実効トルクDt03の減少を補償し、サーボ系機
構部Stは動き始める。この積分信号Dt12の増加は
最終的に速度偏差信号Dt09が「0」になるまで続
く。そして、位置偏差信号Dt07が「0」になるまで
サーボ系機構部Stは動き続ける。
【0046】以上のように、本実施例では、サーボ系機
構部Stが動き始めるまでの機構速度Dt04が「0」
の段階では、積分時定数T1が十分小さいので、積分信
号Dt12は急速に増加して摩擦Dt02の影響を短時
間で補償する。しかし、このままでは制御系の過渡応答
が不安定になってしまうが、一旦動き始めると、積分時
定数T2が位置制御系の応答が安定になるように、T1よ
り大きい値に選ばれているので、サーボ系機構部Stは
目標位置に安定に位置決めされる。
構部Stが動き始めるまでの機構速度Dt04が「0」
の段階では、積分時定数T1が十分小さいので、積分信
号Dt12は急速に増加して摩擦Dt02の影響を短時
間で補償する。しかし、このままでは制御系の過渡応答
が不安定になってしまうが、一旦動き始めると、積分時
定数T2が位置制御系の応答が安定になるように、T1よ
り大きい値に選ばれているので、サーボ系機構部Stは
目標位置に安定に位置決めされる。
【0047】ここで、速度Dt04に基づく切り替え
は、数値積分利得の切り替えではなく、積分時定数
T1,T2の切り替えであるため、この切り替えに際して
積分信号Dt12が不連続に変化するのを防止できる。
このために、制御系は移動開始から停止まで連続して安
定的に動作する。
は、数値積分利得の切り替えではなく、積分時定数
T1,T2の切り替えであるため、この切り替えに際して
積分信号Dt12が不連続に変化するのを防止できる。
このために、制御系は移動開始から停止まで連続して安
定的に動作する。
【0048】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、目標指
示手段からの各動作目標値を時間遅れ調整手段に一旦格
納した後、多関節アームの複数の関節動作の応答時間の
うち相対的に速い応答時間の関節の動作目標値を予め設
定された時間遅れ分だけ遅延させて出力することで、各
関節相互の応答時間のずれを補償するよう構成している
ので、全関節動作の応答ずれを緩和でき、予定する作業
軌道からの大幅なずれを防止できる。したがって、軌道
精度を向上できる。
示手段からの各動作目標値を時間遅れ調整手段に一旦格
納した後、多関節アームの複数の関節動作の応答時間の
うち相対的に速い応答時間の関節の動作目標値を予め設
定された時間遅れ分だけ遅延させて出力することで、各
関節相互の応答時間のずれを補償するよう構成している
ので、全関節動作の応答ずれを緩和でき、予定する作業
軌道からの大幅なずれを防止できる。したがって、軌道
精度を向上できる。
【0049】請求項2に記載の発明によれば、サーボ系
において、速度偏差演算手段によって、各関節動作の位
置偏差をなくすための速度偏差を求めた後、時定数選択
手段によって、関節動作が停止しているときは第1の積
分時定数を選択し、関節動作が停止していないときは第
1の積分時定数より大きい第2の積分時定数を選択し、
選択されたいずれかの積分時定数を用いて積分演算手段
が適正な制御信号を演算するよう構成しているので、移
動開始時については、相対的に小さい第1の積分時定数
を用いて全体の積分動作を速めることで静止摩擦の影響
を短時間で補償する一方、移動中については、相対的に
大きい第2の積分時定数を用いて穏やで安定的な駆動を
行うことができる。したがって、補償の即応性と動作安
定性とを容易に両立させることができる。
において、速度偏差演算手段によって、各関節動作の位
置偏差をなくすための速度偏差を求めた後、時定数選択
手段によって、関節動作が停止しているときは第1の積
分時定数を選択し、関節動作が停止していないときは第
1の積分時定数より大きい第2の積分時定数を選択し、
選択されたいずれかの積分時定数を用いて積分演算手段
が適正な制御信号を演算するよう構成しているので、移
動開始時については、相対的に小さい第1の積分時定数
を用いて全体の積分動作を速めることで静止摩擦の影響
を短時間で補償する一方、移動中については、相対的に
大きい第2の積分時定数を用いて穏やで安定的な駆動を
行うことができる。したがって、補償の即応性と動作安
定性とを容易に両立させることができる。
【0050】特に、関節動作の停止の可否による駆動切
り替えを、数値積分利得の切り替えではなく、積分時定
数の切り替えによって行っているので、切り替えに際し
て積分結果が不連続に変化するのを防止でき、各関節の
移動開始から停止まで動作の連続性を確保でき、安定動
作が可能となるという効果がある。
り替えを、数値積分利得の切り替えではなく、積分時定
数の切り替えによって行っているので、切り替えに際し
て積分結果が不連続に変化するのを防止でき、各関節の
移動開始から停止まで動作の連続性を確保でき、安定動
作が可能となるという効果がある。
【図1】本発明の第1の実施例の産業用ロボットの多関
節アームを示す模式図である。
節アームを示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施例の産業用ロボットのロボ
ット軌道計算部、時間遅れ調整部および摩擦補償位置制
御サーボ系を示すブロック図である。
ット軌道計算部、時間遅れ調整部および摩擦補償位置制
御サーボ系を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例の各軸における応答時間
遅れおよび時間遅れ設定を示す図である。
遅れおよび時間遅れ設定を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例の時間遅れ調整部の動作
原理を示すブロック図である。
原理を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施例の摩擦補償位置制御サー
ボ系を示すブロック図である。
ボ系を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施例におけるロボット軌道計
算部からの指令を示す図である。
算部からの指令を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施例においてロボット軌道計
算部から指令を受けたときのX軸方向の位置推移を示す
図である。
算部から指令を受けたときのX軸方向の位置推移を示す
図である。
【図8】ロボット軌道計算部から指令を受けたときに時
間遅れ調整をしない場合のY軸方向の位置推移を示す図
である。
間遅れ調整をしない場合のY軸方向の位置推移を示す図
である。
【図9】ロボット軌道計算部から指令を受けたときのY
軸方向についての時間遅れ調整を示す図である。
軸方向についての時間遅れ調整を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施例においてロボット軌道
計算部から指令を受けたときに時間遅れ調整をした場合
のY軸方向の位置推移を示す図である。
計算部から指令を受けたときに時間遅れ調整をした場合
のY軸方向の位置推移を示す図である。
【図11】第1の従来例の産業用ロボットを示す図であ
る。
る。
【図12】第2の従来例の産業用ロボットを示す図であ
る。
る。
20 ロボット本体 20a 多関節アーム 21 ロボット軌道計算部 31 第1の加減演算子 32 増幅演算子 33 第2の加減演算子 34 積分演算子 35 安定化パラメータ 36 第3の加減演算子 St サーボ系機構部 Sw スイッチ Dv モータ駆動ドライバ J 等価イナーシャ Am ロボット手先部 Jt1〜Jt6 関節 Rd0〜Rd6 軸 Sb1〜Sb6 摩擦補償位置制御サーボ系 Tc1〜Tc6 時間遅れ調整部 Dt00 モータ駆動電流 Dt02 摩擦 Dt03 実効トルク Dt04 機構速度 Dt05 位置信号 Dt06 目標位置信号 Dt07 位置偏差信号 Dt08 速度指令信号 Dt09 速度偏差信号 Dt12 積分信号 Dt13 安定化フィードバック信号 Dt14 差信号 T1,T2 積分時定数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤戸 真由子 兵庫県西宮市田近野町6番107号 新明和 工業株式会社開発技術本部内
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の関節を有する多関節アームと、 前記多関節アームの各関節角度の動作目標値を指示する
目標指示手段と、 前記目標指示手段からの前記各動作目標値を一旦格納し
た後に、前記多関節アームの複数の関節動作の応答時間
のうち相対的に速い応答時間の関節の前記動作目標値を
予め設定された時間遅れ分だけ遅延させて出力すること
で、各関節相互の応答時間のずれを補償する時間遅れ調
整手段と、 前記時間遅れ調整手段から与えられた前記各動作目標値
と、当該各動作目標値に基づく各関節動作から得られた
帰還変数とに基づいて、当該関節動作に対する制御値を
演算するサーボ系と、 を備えることを特徴とする産業用ロボット。 - 【請求項2】 複数の関節を有する多関節アームと、前
記多関節アームの各関節角度に関する各動作目標値を指
示する目標指示手段と、 前記各動作目標値と、当該各動作目標値に基づいて行わ
れる各関節動作から得られた帰還変数とに基づいて、当
該関節動作に対する制御値を演算するサーボ系と、 を備え、 前記サーボ系は、 前記時間遅れ調整手段で補償された前記各動作目標値
と、当該各動作目標値に基づく各関節動作から得られた
帰還変数とに基づいて、各関節動作の位置偏差をなくす
ための速度偏差を求める速度偏差演算手段と、 前記関節動作が停止しているときは第1の積分時定数を
選択し、前記関節動作が停止していないときは前記第1
の積分時定数より大きい第2の積分時定数を選択する時
定数選択手段と、 前記時定数選択手段で選択されたいずれかの積分時定数
を用いて前記速度偏差を積分演算する積分演算手段と、 前記積分演算手段で演算された結果と前記各関節の速度
とに基づいて各関節に与えるべき駆動力を求める駆動制
御手段と、 を備えることを特徴とする産業用ロボット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7163694A JPH0916229A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 産業用ロボット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7163694A JPH0916229A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 産業用ロボット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0916229A true JPH0916229A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=15778837
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7163694A Pending JPH0916229A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 産業用ロボット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0916229A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009151527A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Denso Wave Inc | ロボットの動作制御装置及びその動作制御方法 |
| JP2012069169A (ja) * | 2012-01-11 | 2012-04-05 | Denso Wave Inc | ロボットの動作制御装置及びその動作制御方法 |
| JP2017102616A (ja) * | 2015-11-30 | 2017-06-08 | オムロン株式会社 | 制御装置、制御方法、制御プログラム |
| CN109361330A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-02-19 | 东莞市旭展自动化科技有限公司 | 一种基于总线的伺服电机同步控制方法 |
| JP2019164838A (ja) * | 2019-06-19 | 2019-09-26 | オムロン株式会社 | 制御装置、制御方法、制御プログラム |
| JP2020506815A (ja) * | 2017-02-08 | 2020-03-05 | ユニバーシティ オブ プレトリア | ロボット |
| JP2020135058A (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-31 | オムロン株式会社 | 制御装置、制御方法、制御プログラム、及び記録媒体 |
| JP7725001B1 (ja) * | 2025-01-29 | 2025-08-18 | 三菱電機株式会社 | 制御装置及び制御方法 |
-
1995
- 1995-06-29 JP JP7163694A patent/JPH0916229A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009151527A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Denso Wave Inc | ロボットの動作制御装置及びその動作制御方法 |
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| EP3385813A4 (en) * | 2015-11-30 | 2019-11-20 | Omron Corporation | CONTROL DEVICE, CONTROL METHOD AND CONTROL PROGRAM |
| JP2017102616A (ja) * | 2015-11-30 | 2017-06-08 | オムロン株式会社 | 制御装置、制御方法、制御プログラム |
| WO2017094423A1 (ja) * | 2015-11-30 | 2017-06-08 | オムロン株式会社 | 制御装置、制御方法、制御プログラム |
| CN107924198A (zh) * | 2015-11-30 | 2018-04-17 | 欧姆龙株式会社 | 控制装置、控制方法、控制程序 |
| US10118294B2 (en) | 2015-11-30 | 2018-11-06 | Omron Corporation | Control device, control method and non-transitory recording medium |
| CN107924198B (zh) * | 2015-11-30 | 2021-05-14 | 欧姆龙株式会社 | 控制装置、控制方法、非暂时记录介质 |
| JP2020506815A (ja) * | 2017-02-08 | 2020-03-05 | ユニバーシティ オブ プレトリア | ロボット |
| CN109361330A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-02-19 | 东莞市旭展自动化科技有限公司 | 一种基于总线的伺服电机同步控制方法 |
| JP2020135058A (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-31 | オムロン株式会社 | 制御装置、制御方法、制御プログラム、及び記録媒体 |
| JP2019164838A (ja) * | 2019-06-19 | 2019-09-26 | オムロン株式会社 | 制御装置、制御方法、制御プログラム |
| JP7725001B1 (ja) * | 2025-01-29 | 2025-08-18 | 三菱電機株式会社 | 制御装置及び制御方法 |
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