JPH09162432A - 太陽電池 - Google Patents
太陽電池Info
- Publication number
- JPH09162432A JPH09162432A JP7344818A JP34481895A JPH09162432A JP H09162432 A JPH09162432 A JP H09162432A JP 7344818 A JP7344818 A JP 7344818A JP 34481895 A JP34481895 A JP 34481895A JP H09162432 A JPH09162432 A JP H09162432A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- well
- layer
- quantum well
- solar cell
- energy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/544—Solar cells from Group III-V materials
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 量子井戸構造を有する太陽電池10の効率の
向上を図ることを企図する。 【解決手段】 半導体材料からなるpn接合12、13
で構成され、エネルギーバンド構造に量子井戸構造Wを
備える太陽電池において、量子井戸Wのバンドギャップ
エネルギーEg1 、Eg2 を障壁へ向けて段階的に増大
させる。
向上を図ることを企図する。 【解決手段】 半導体材料からなるpn接合12、13
で構成され、エネルギーバンド構造に量子井戸構造Wを
備える太陽電池において、量子井戸Wのバンドギャップ
エネルギーEg1 、Eg2 を障壁へ向けて段階的に増大
させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体材料からな
るpn接合で構成された太陽電池に関し、特に、化合物
半導体材料を用いて製造するのに好適な太陽電池に関す
る。
るpn接合で構成された太陽電池に関し、特に、化合物
半導体材料を用いて製造するのに好適な太陽電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】Siのような元素半導体に比較して、例え
ば、GaAsのような化合物半導体は、そのバンドギャップ
エネルギーが太陽光線のスペクトル分布から見て最適値
に近いことから、効率の高い太陽電池を得る上で有利で
ある。このことから、化合物半導体の結晶成長技術の向
上に伴い、太陽電池の半導体材料として、化合物半導体
が多用されつつある。
ば、GaAsのような化合物半導体は、そのバンドギャップ
エネルギーが太陽光線のスペクトル分布から見て最適値
に近いことから、効率の高い太陽電池を得る上で有利で
ある。このことから、化合物半導体の結晶成長技術の向
上に伴い、太陽電池の半導体材料として、化合物半導体
が多用されつつある。
【0003】このような化合物半導体のpn接合からな
る太陽電池の変換効率のさらなる向上のために、使用す
る半導体材料の種類によって決まる所定のバンドギャッ
プ波長よりも長波長側の光を吸収して、これを電流に変
換するための量子井戸構造を太陽電池に採用することが
提案されている。量子井戸構造では、エネルギーバンド
構造で見て、所定のバンドギャップエネルギーより小さ
なバンドギャップエネルギーの量子井戸が規定される。
この量子井戸で、所定のバンドギャップ波長の光よりも
小さなエネルギーを有する長波長側の光を吸収すること
ができる。このことから、所定のバンドギャップ波長の
光よりも高いエネルギーを有する光の吸収で励起された
キャリアに加えて、長波長側の光の吸収によっても、量
子井戸で電子および正孔のようなキャリアが生成され
る。
る太陽電池の変換効率のさらなる向上のために、使用す
る半導体材料の種類によって決まる所定のバンドギャッ
プ波長よりも長波長側の光を吸収して、これを電流に変
換するための量子井戸構造を太陽電池に採用することが
提案されている。量子井戸構造では、エネルギーバンド
構造で見て、所定のバンドギャップエネルギーより小さ
なバンドギャップエネルギーの量子井戸が規定される。
この量子井戸で、所定のバンドギャップ波長の光よりも
小さなエネルギーを有する長波長側の光を吸収すること
ができる。このことから、所定のバンドギャップ波長の
光よりも高いエネルギーを有する光の吸収で励起された
キャリアに加えて、長波長側の光の吸収によっても、量
子井戸で電子および正孔のようなキャリアが生成され
る。
【0004】そのため、理論上は、量子井戸構造を有す
る太陽電池は、量子井戸構造を有しないものよりも高い
効率を示すはずであるが、それより低い効率しか得られ
ていないのが現状である。その理由として、伝導帯を電
極へ向けて流れる電子あるいは価電子帯を電極へ向けて
流れる正孔のようなキャリアが、量子井戸構造の井戸に
落ち込み、また、この量子井戸に落ち込んだキャリアお
よび量子井戸で生成されたキャリアの大多数が、量子井
戸構造の障壁を越えて電極に到達することなく、すなわ
ち電流として機能することなく、量子井戸で再結合して
消滅すると考えられる。
る太陽電池は、量子井戸構造を有しないものよりも高い
効率を示すはずであるが、それより低い効率しか得られ
ていないのが現状である。その理由として、伝導帯を電
極へ向けて流れる電子あるいは価電子帯を電極へ向けて
流れる正孔のようなキャリアが、量子井戸構造の井戸に
落ち込み、また、この量子井戸に落ち込んだキャリアお
よび量子井戸で生成されたキャリアの大多数が、量子井
戸構造の障壁を越えて電極に到達することなく、すなわ
ち電流として機能することなく、量子井戸で再結合して
消滅すると考えられる。
【0005】このような量子井戸でのキャリアの消滅を
低減させるために、例えば、J. Appl. Phys.67(7)
p3490〜3493、1、April 、1990にK. W.
J. Barnham氏等により、多重量子井戸構造における障壁
の厚さを順次小さくして量子井戸幅を小さくし、これに
より各井戸のエネルギーレベルを全体的に上げること等
が提案されているが、実現することが技術的に困難であ
ったり、また実現不可能なものであった。
低減させるために、例えば、J. Appl. Phys.67(7)
p3490〜3493、1、April 、1990にK. W.
J. Barnham氏等により、多重量子井戸構造における障壁
の厚さを順次小さくして量子井戸幅を小さくし、これに
より各井戸のエネルギーレベルを全体的に上げること等
が提案されているが、実現することが技術的に困難であ
ったり、また実現不可能なものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、量
子井戸構造を有する太陽電池の効率の向上を図ることを
企図する。
子井戸構造を有する太陽電池の効率の向上を図ることを
企図する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本的には、
量子井戸構造の井戸のキャリアがこの量子井戸の障壁を
乗り越える確率を高めるために、量子井戸のバンドギャ
ップエネルギーを障壁へ向けて段階的に増大させるとい
う構想に立脚する。 〈構成〉ために、本発明の太陽電池は、半導体材料から
なるpn接合で構成され、エネルギーバンド構造に量子
井戸構造を備え、そのエネルギーバンド構造で見て、量
子井戸のバンドギャップエネルギーが両側の障壁へ向け
て段階的に増大することを特徴とする(請求項1に対
応)。本発明の太陽電池の具体的な構成として、エネル
ギーバンドの量子井戸における隣接部分のバンドギャッ
プエネルギー段差を0.1eV以下とすることが望まし
い(請求項2に対応)。また、本発明の太陽電池の具体
的な構成として、量子井戸構造はバンドギャップエネル
ギーを異にする化合物半導体を積層して構成することが
望ましい(請求項3に対応)。
量子井戸構造の井戸のキャリアがこの量子井戸の障壁を
乗り越える確率を高めるために、量子井戸のバンドギャ
ップエネルギーを障壁へ向けて段階的に増大させるとい
う構想に立脚する。 〈構成〉ために、本発明の太陽電池は、半導体材料から
なるpn接合で構成され、エネルギーバンド構造に量子
井戸構造を備え、そのエネルギーバンド構造で見て、量
子井戸のバンドギャップエネルギーが両側の障壁へ向け
て段階的に増大することを特徴とする(請求項1に対
応)。本発明の太陽電池の具体的な構成として、エネル
ギーバンドの量子井戸における隣接部分のバンドギャッ
プエネルギー段差を0.1eV以下とすることが望まし
い(請求項2に対応)。また、本発明の太陽電池の具体
的な構成として、量子井戸構造はバンドギャップエネル
ギーを異にする化合物半導体を積層して構成することが
望ましい(請求項3に対応)。
【0008】〈作用〉図1は、本発明の基本原理を説明
するエネルギーバンド構造の説明図である。このバンド
構造を示す説明図に沿って、本発明の作用を説明する
に、p型半導体およびn型半導体によって形成されるp
n接合により、p型領域(p)およびn型領域(n)間
には、遷移領域Tが形成されている。Evは価電子帯を
示し、Ecは伝導帯を示す。遷移領域Tには、p型およ
びn型の両半導体のバンドギャップエネルギーEgより
も小さなバンドギャップエネルギーを有する井戸Wが形
成されている。井戸Wは、バンドギャップエネルギーE
gよりも小さなバンドギャップエネルギーEg1 を有す
る一対の井戸部分W1 および両井戸部分W1 にそのバン
ドギャップエネルギーEg1 よりもさらに小さなバンド
ギャップエネルギーEg2 を有する井戸部分W2 からな
る。
するエネルギーバンド構造の説明図である。このバンド
構造を示す説明図に沿って、本発明の作用を説明する
に、p型半導体およびn型半導体によって形成されるp
n接合により、p型領域(p)およびn型領域(n)間
には、遷移領域Tが形成されている。Evは価電子帯を
示し、Ecは伝導帯を示す。遷移領域Tには、p型およ
びn型の両半導体のバンドギャップエネルギーEgより
も小さなバンドギャップエネルギーを有する井戸Wが形
成されている。井戸Wは、バンドギャップエネルギーE
gよりも小さなバンドギャップエネルギーEg1 を有す
る一対の井戸部分W1 および両井戸部分W1 にそのバン
ドギャップエネルギーEg1 よりもさらに小さなバンド
ギャップエネルギーEg2 を有する井戸部分W2 からな
る。
【0009】この最も深い井戸部分W2 から見て、中段
部である井戸部分W1 が無いと仮定すると、井戸部分W
2 から見た障壁は、バンドギャップエネルギーEgとバ
ンドギャップエネルギーEg2 との差に応じた比較的大
きな値となるが、中段部である井戸部分W1 が設けられ
ていることから、障壁の高さはその中間の段数に応じて
小さな値に分割されることとなる。井戸部分W2 内で生
成されあるいはこれに落ち込んだキャリアが光の吸収に
よって中段の井戸部分W1 に励起され、あるいは中段の
井戸部分W1 で励起されたキャリアをも含んでこの中段
の井戸部分W2 から伝導帯Ecあるいは価電子帯Evに
励起される確率は、光の吸収によってキャリアが井戸部
分W2 から伝導帯Ecあるいは価電子帯Evに直接励起
される確率に比較して、励起に必要とされるエネルギー
が小さいことから、著しく高められる。このため井戸部
分W2 内のキャリアのキャリアは、中段の井戸部分W1
を経て、そのキャリア電子は伝導帯Ecに、またキャリ
ア正孔は価電子帯Evにそれぞれ励起される確率が高め
られる。
部である井戸部分W1 が無いと仮定すると、井戸部分W
2 から見た障壁は、バンドギャップエネルギーEgとバ
ンドギャップエネルギーEg2 との差に応じた比較的大
きな値となるが、中段部である井戸部分W1 が設けられ
ていることから、障壁の高さはその中間の段数に応じて
小さな値に分割されることとなる。井戸部分W2 内で生
成されあるいはこれに落ち込んだキャリアが光の吸収に
よって中段の井戸部分W1 に励起され、あるいは中段の
井戸部分W1 で励起されたキャリアをも含んでこの中段
の井戸部分W2 から伝導帯Ecあるいは価電子帯Evに
励起される確率は、光の吸収によってキャリアが井戸部
分W2 から伝導帯Ecあるいは価電子帯Evに直接励起
される確率に比較して、励起に必要とされるエネルギー
が小さいことから、著しく高められる。このため井戸部
分W2 内のキャリアのキャリアは、中段の井戸部分W1
を経て、そのキャリア電子は伝導帯Ecに、またキャリ
ア正孔は価電子帯Evにそれぞれ励起される確率が高め
られる。
【0010】その結果、井戸部分W2 を含む井戸W内で
捕獲されて消滅するキャリアが低減され、キャリアの再
結合による消滅確率が低減されることから、井戸W内の
キャリアを有効に電流として取り出すことができる。こ
の井戸部分W1 および井戸部分W2 は、例えば、化合物
半導体の組成あるいは材料をそれらのバンドギャップエ
ネルギーEgに応じて適宜選択し、選択された化合物半
導体を順次積層させることにより、比較的容易に形成す
ることができる。
捕獲されて消滅するキャリアが低減され、キャリアの再
結合による消滅確率が低減されることから、井戸W内の
キャリアを有効に電流として取り出すことができる。こ
の井戸部分W1 および井戸部分W2 は、例えば、化合物
半導体の組成あるいは材料をそれらのバンドギャップエ
ネルギーEgに応じて適宜選択し、選択された化合物半
導体を順次積層させることにより、比較的容易に形成す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
について詳細に説明する。 〈具体例1〉図1は、本発明の具体例1に係る太陽電池
の縦断面図である。太陽電池10は、基板11上に形成
されるベース層12と、ベース層12上に形成されるエ
ミッタ層13と、両層12および13間に挿入された井
戸層14とを備える。
について詳細に説明する。 〈具体例1〉図1は、本発明の具体例1に係る太陽電池
の縦断面図である。太陽電池10は、基板11上に形成
されるベース層12と、ベース層12上に形成されるエ
ミッタ層13と、両層12および13間に挿入された井
戸層14とを備える。
【0012】図の例では、基板11として、n型GaAsが
用いられており、ベース層12として、n型Al0.2 Ga
0.8 As(キャリア密度:2×1017個/cm3 、膜厚:3
μm)が用いられ、エミッタ層13としてp+ 型Al0.2
Ga0.8 As(キャリア密度:2×1018個/cm3 、膜厚:
0.5μm)が用いられている。また、図示の例では、
基板11とベース層12との間には、n+ 型Al0.4 Ga
0.6 As(キャリア密度:2×1018個/cm3 、膜厚:
0.3μm)からなる従来よく知られたBSF(バック
サーフェイス)層15が挿入され、エミッタ層13の表
面には、p+ 型Al0.8Ga0.2 As(キャリア密度:2×1
018個/cm3 、膜厚:0.02μm)からなる従来よく
知られた窓層16が形成されている。
用いられており、ベース層12として、n型Al0.2 Ga
0.8 As(キャリア密度:2×1017個/cm3 、膜厚:3
μm)が用いられ、エミッタ層13としてp+ 型Al0.2
Ga0.8 As(キャリア密度:2×1018個/cm3 、膜厚:
0.5μm)が用いられている。また、図示の例では、
基板11とベース層12との間には、n+ 型Al0.4 Ga
0.6 As(キャリア密度:2×1018個/cm3 、膜厚:
0.3μm)からなる従来よく知られたBSF(バック
サーフェイス)層15が挿入され、エミッタ層13の表
面には、p+ 型Al0.8Ga0.2 As(キャリア密度:2×1
018個/cm3 、膜厚:0.02μm)からなる従来よく
知られた窓層16が形成されている。
【0013】ベース層12およびエミッタ層13間に挿
入された井戸層14は、図示の例では、一対の真性Al
0.1 Ga0.9 As層17(アンドープ、膜厚:0.1μm)
と、両真性Al0.1 Ga0.9 As層17間の真性GaAs層18
(アンドープ、膜厚:0.3μm)とからなる。ベース
層12およびエミッタ層13を構成するn型Al0.2 Ga
0.8Asおよびp+ 型Al0.2 Ga0.8 Asの禁制帯バンドギャ
ップエネルギーEg(1.67eV)に比較して、井戸
層14の真性Al0.1 Ga0.9 As層17のバンドギャップエ
ネルギーEg1 (1.55eV)は小さく、井戸層14
の真性GaAs層18のバンドギャップエネルギーEg2
は、さらに小さな値(1.43eV)を示す。その結
果、図2に示す太陽電池10のpn接合におけるエネル
ギー構造では、井戸層14の真性Al0.1 Ga0.9 As層17
が図1に示したエネルギーバンド構造における井戸部分
W1 を形成し、また真性GaAs層18が井戸部分W2 を形
成することから、pn接合層の遷移領域Tに障壁へ向け
てバンドギャップエネルギーをEg2 からEg1 へと段
階的に増大させる量子井戸Wが形成される。
入された井戸層14は、図示の例では、一対の真性Al
0.1 Ga0.9 As層17(アンドープ、膜厚:0.1μm)
と、両真性Al0.1 Ga0.9 As層17間の真性GaAs層18
(アンドープ、膜厚:0.3μm)とからなる。ベース
層12およびエミッタ層13を構成するn型Al0.2 Ga
0.8Asおよびp+ 型Al0.2 Ga0.8 Asの禁制帯バンドギャ
ップエネルギーEg(1.67eV)に比較して、井戸
層14の真性Al0.1 Ga0.9 As層17のバンドギャップエ
ネルギーEg1 (1.55eV)は小さく、井戸層14
の真性GaAs層18のバンドギャップエネルギーEg2
は、さらに小さな値(1.43eV)を示す。その結
果、図2に示す太陽電池10のpn接合におけるエネル
ギー構造では、井戸層14の真性Al0.1 Ga0.9 As層17
が図1に示したエネルギーバンド構造における井戸部分
W1 を形成し、また真性GaAs層18が井戸部分W2 を形
成することから、pn接合層の遷移領域Tに障壁へ向け
てバンドギャップエネルギーをEg2 からEg1 へと段
階的に増大させる量子井戸Wが形成される。
【0014】中段の井戸部分W1 のバンドギャップエネ
ルギーEg1 と、最下段の井戸部分W2 のバンドギャッ
プエネルギーEg2 との差は、0.12eVであり、そ
の約6割の値である0.72eVが伝導帯Ec側のエネ
ルギー段差となり、残りの約4割である0.28eVが
価電子帯Ev側のエネルギー段差となる。また、中段の
井戸部分W1 のバンドギャップエネルギーEg1 と、禁
制帯バンドギャップエネルギーEgとの差は、0.12
eVであり、同様に、その約6割の値である0.072
eVが伝導帯Ec側のエネルギー段差となり、残りの約
4割である0.048eVが価電子帯Ev側のエネルギ
ー段差となる。これらのバンドギャップエネルギーの段
差を、電子と正孔によって僅かに異なるが、ほぼ0.1
eV以下とすることにより、キャリアの高い確率での井
戸Wからの脱出を期待することができる。
ルギーEg1 と、最下段の井戸部分W2 のバンドギャッ
プエネルギーEg2 との差は、0.12eVであり、そ
の約6割の値である0.72eVが伝導帯Ec側のエネ
ルギー段差となり、残りの約4割である0.28eVが
価電子帯Ev側のエネルギー段差となる。また、中段の
井戸部分W1 のバンドギャップエネルギーEg1 と、禁
制帯バンドギャップエネルギーEgとの差は、0.12
eVであり、同様に、その約6割の値である0.072
eVが伝導帯Ec側のエネルギー段差となり、残りの約
4割である0.048eVが価電子帯Ev側のエネルギ
ー段差となる。これらのバンドギャップエネルギーの段
差を、電子と正孔によって僅かに異なるが、ほぼ0.1
eV以下とすることにより、キャリアの高い確率での井
戸Wからの脱出を期待することができる。
【0015】基板11上のBSF層15、ベース層1
2、井戸層14、エミッタ層13および窓層16は、例
えば、主原料として、トリメチルガリュウム『(CH
3 )3 Ga』、トリメチルアルミニウム『(CH3 )3
Al』およびアルシン『AsH3』を用い、キャリアガ
スとして水素ガスを用い、700℃、100Torrの
減圧下で行う減圧MOCVD(有機金属気相エピタキ
シ)法により、形成することができる。p型およびn型
のドーパンドとして、それぞれ『(CH3 )2 Zn』お
よび『Si2 H6 』が用いられた。各層の結晶成長に際
し、例えば、真性GaAs層18の形成時には、ドーパント
をはじめ、Alが不要となることから、トリメチルアル
ミニウムのような不要な材料の供給が一時的に中断され
た状態で結晶成長が図られる。
2、井戸層14、エミッタ層13および窓層16は、例
えば、主原料として、トリメチルガリュウム『(CH
3 )3 Ga』、トリメチルアルミニウム『(CH3 )3
Al』およびアルシン『AsH3』を用い、キャリアガ
スとして水素ガスを用い、700℃、100Torrの
減圧下で行う減圧MOCVD(有機金属気相エピタキ
シ)法により、形成することができる。p型およびn型
のドーパンドとして、それぞれ『(CH3 )2 Zn』お
よび『Si2 H6 』が用いられた。各層の結晶成長に際
し、例えば、真性GaAs層18の形成時には、ドーパント
をはじめ、Alが不要となることから、トリメチルアル
ミニウムのような不要な材料の供給が一時的に中断され
た状態で結晶成長が図られる。
【0016】基板11上への各層12〜16の形成後、
窓層16には、電極のためのコンタクト層19として、
p+ 型GaAs(キャリア密度:2×1019個/cm3 、膜
厚:0.3μm)が形成される。このコンタクト層19
上に、従来よく知られたフォトリソグラフィー法等によ
り、表面電極20が形成され、また基板11の裏面には
裏面電極21が形成される。さらに、窓層16の露出面
を覆う反射防止膜22が形成され、これにより量子井戸
構造を有する太陽電池10が完成する。
窓層16には、電極のためのコンタクト層19として、
p+ 型GaAs(キャリア密度:2×1019個/cm3 、膜
厚:0.3μm)が形成される。このコンタクト層19
上に、従来よく知られたフォトリソグラフィー法等によ
り、表面電極20が形成され、また基板11の裏面には
裏面電極21が形成される。さらに、窓層16の露出面
を覆う反射防止膜22が形成され、これにより量子井戸
構造を有する太陽電池10が完成する。
【0017】本発明に係る第1具体例の太陽電池10で
は、反射防止膜22を通して入射した太陽光は、ベース
層12、井戸層14およびエミッタ層13で吸収され
る。ベース層12のn領域およびエミッタ層13のp領
域では、従来の太陽電池におけると同様に、この光の吸
収に応じて電子と正孔とが生成され、それぞれ内部電界
によって電子は裏面電極21へ、また正孔は表面電極2
0へと、それぞれ対応する電極21および20へ向けて
拡散する。BSF層15および窓層16は、従来よく知
られているように、電極20および21へ向けて拡散す
るキャリアのそれぞれエミッタ層13の表面およびベー
ス層12の背面での表面再結合による消滅を防止し、こ
れにより変換効率の低下を防止する作用をなす。
は、反射防止膜22を通して入射した太陽光は、ベース
層12、井戸層14およびエミッタ層13で吸収され
る。ベース層12のn領域およびエミッタ層13のp領
域では、従来の太陽電池におけると同様に、この光の吸
収に応じて電子と正孔とが生成され、それぞれ内部電界
によって電子は裏面電極21へ、また正孔は表面電極2
0へと、それぞれ対応する電極21および20へ向けて
拡散する。BSF層15および窓層16は、従来よく知
られているように、電極20および21へ向けて拡散す
るキャリアのそれぞれエミッタ層13の表面およびベー
ス層12の背面での表面再結合による消滅を防止し、こ
れにより変換効率の低下を防止する作用をなす。
【0018】他方、遷移領域Tに形成された井戸層14
は、p領域(13)およびn領域(12)のバンドギャ
ップエネルギーEgよりも小さいことから、このp領域
(13)およびn領域(12)で吸収できない長波長側
の光が井戸層14で吸収される。この長波長側の光の吸
収により、井戸層14で電子と正孔とが生成される。
は、p領域(13)およびn領域(12)のバンドギャ
ップエネルギーEgよりも小さいことから、このp領域
(13)およびn領域(12)で吸収できない長波長側
の光が井戸層14で吸収される。この長波長側の光の吸
収により、井戸層14で電子と正孔とが生成される。
【0019】この井戸層14には、井戸層14で生成さ
れたキャリアに加えて、電極20または21へ向けて拡
散するキャリアが捕獲されることがあるが、この井戸層
14内のバンドギャップエネルギーは、バンドギャップ
エネルギーEgで示される障壁へ向けて、井戸部分W1
から井戸部分W2 へ向けて段階的(Eg2 、Eg1 )に
増大されている。そのため、井戸部分W1 と障壁とのエ
ネルギー差(Eg−Eg1 )が大きくとも、中段の井戸
部分W2 によって、光あるいは熱によっても比較的容易
に励起され易い小さなエネルギー差の階段が作られるこ
とから、井戸部分W1 のキャリアは、比較的容易に、す
なわち高い確率で井戸部分W2 に励起される。また、こ
の井戸部分W2 内のキャリアは、同様に比較的容易に井
戸部分W2 から脱出することができ、脱出したキャリア
電子は、ベース層12へ向け、また脱出したキャリア正
孔はエミッタ層13へ向けて、それぞれ拡散される。
れたキャリアに加えて、電極20または21へ向けて拡
散するキャリアが捕獲されることがあるが、この井戸層
14内のバンドギャップエネルギーは、バンドギャップ
エネルギーEgで示される障壁へ向けて、井戸部分W1
から井戸部分W2 へ向けて段階的(Eg2 、Eg1 )に
増大されている。そのため、井戸部分W1 と障壁とのエ
ネルギー差(Eg−Eg1 )が大きくとも、中段の井戸
部分W2 によって、光あるいは熱によっても比較的容易
に励起され易い小さなエネルギー差の階段が作られるこ
とから、井戸部分W1 のキャリアは、比較的容易に、す
なわち高い確率で井戸部分W2 に励起される。また、こ
の井戸部分W2 内のキャリアは、同様に比較的容易に井
戸部分W2 から脱出することができ、脱出したキャリア
電子は、ベース層12へ向け、また脱出したキャリア正
孔はエミッタ層13へ向けて、それぞれ拡散される。
【0020】その結果、従来の量子井戸構造の太陽電池
におけるような量子井戸でのキャリアの再結合による消
滅の頻度を大きく低減することができ、量子井戸内で生
成され、あるいはこの量子井戸に落ち込むキャリアを電
流として有効に利用することができることから、太陽電
池10の効率は、従来に比較して大きく改善され、高い
光電気変換効率が得られる。また、太陽電池10の構造
では、井戸層14を構成する半導体材料をそのバンドギ
ャップエネルギーに応じて選択することにより、比較的
容易に所望の井戸構造を製造することがでる。
におけるような量子井戸でのキャリアの再結合による消
滅の頻度を大きく低減することができ、量子井戸内で生
成され、あるいはこの量子井戸に落ち込むキャリアを電
流として有効に利用することができることから、太陽電
池10の効率は、従来に比較して大きく改善され、高い
光電気変換効率が得られる。また、太陽電池10の構造
では、井戸層14を構成する半導体材料をそのバンドギ
ャップエネルギーに応じて選択することにより、比較的
容易に所望の井戸構造を製造することがでる。
【0021】井戸層14を構成する半導体材料を適宜選
択することができるが、井戸層14における隣接部分で
ある井戸部分W1 と井戸部分W2 とのバンドギャップエ
ネルギー差が0.1eV以下となるように、材料を選択
することが望ましい。両井戸部分W1 およびW2 のバン
ドギャップエネルギー差を0.1eV以下とすることに
より、高い確率で井戸層14のキャリアを消滅させるこ
となく有効電流として取り出すことができる。また、井
戸と障壁とエネルギー差が大きいとき、必要に応じて井
戸部分の段数を増やすために、井戸層14を4層以上の
多層構造による多段構造とすることができる。
択することができるが、井戸層14における隣接部分で
ある井戸部分W1 と井戸部分W2 とのバンドギャップエ
ネルギー差が0.1eV以下となるように、材料を選択
することが望ましい。両井戸部分W1 およびW2 のバン
ドギャップエネルギー差を0.1eV以下とすることに
より、高い確率で井戸層14のキャリアを消滅させるこ
となく有効電流として取り出すことができる。また、井
戸と障壁とエネルギー差が大きいとき、必要に応じて井
戸部分の段数を増やすために、井戸層14を4層以上の
多層構造による多段構造とすることができる。
【0022】さらに、井戸層14の中央部である井戸部
分W1 の両側へエネルギーの段差をV字状に形成した例
を示したが、井戸部分W1 の一側にのみエネルギーの段
差を形成することができ、これによっても、それ相当の
効果を得ることができる。また、図2では単一の井戸層
14を設けた例について説明したが、複数の井戸14を
設けることができる。
分W1 の両側へエネルギーの段差をV字状に形成した例
を示したが、井戸部分W1 の一側にのみエネルギーの段
差を形成することができ、これによっても、それ相当の
効果を得ることができる。また、図2では単一の井戸層
14を設けた例について説明したが、複数の井戸14を
設けることができる。
【0023】〈具体例2〉図3は、本発明の第2具体例
を示す太陽電池10の縦断面図である。図3に示す太陽
電池10では、3つの井戸層14が形成されており、図
2に示したと同一の機能を果たす構成部分には、図2に
おけると同様の参照符号が付されている。第2の具体例
に係る太陽電池10では、ベース層12と、エミッタ層
13との間の遷移領域Tに、多重量子井戸構造として、
3つの井戸層14が形成されている。各井戸層14の構
成は、図2に示した第1具体例におけると同様に、真性
GaAs層18およびこれを間に挟んだ一対の真性Al0.1 Ga
0.9 As層17からなる。
を示す太陽電池10の縦断面図である。図3に示す太陽
電池10では、3つの井戸層14が形成されており、図
2に示したと同一の機能を果たす構成部分には、図2に
おけると同様の参照符号が付されている。第2の具体例
に係る太陽電池10では、ベース層12と、エミッタ層
13との間の遷移領域Tに、多重量子井戸構造として、
3つの井戸層14が形成されている。各井戸層14の構
成は、図2に示した第1具体例におけると同様に、真性
GaAs層18およびこれを間に挟んだ一対の真性Al0.1 Ga
0.9 As層17からなる。
【0024】各井戸層14間には、真性Al0.2 Ga0.8 As
層28(アンドープ、膜厚:0.1μm)が配置されて
おり、真性Al0.2 Ga0.8 As層28は、ベース層12およ
びエミッタ層13と同一のバンドギャップエネルギーE
gを持つ。この真性Al0.2 Ga0.8 As層28は、第1具体
例で説明したと同様な減圧MOCVD法で形成すること
ができる。
層28(アンドープ、膜厚:0.1μm)が配置されて
おり、真性Al0.2 Ga0.8 As層28は、ベース層12およ
びエミッタ層13と同一のバンドギャップエネルギーE
gを持つ。この真性Al0.2 Ga0.8 As層28は、第1具体
例で説明したと同様な減圧MOCVD法で形成すること
ができる。
【0025】図4は、図3に示した第2具体例に係る太
陽電池10のエネルギーバンド構造の説明図である。ベ
ース層12およびエミッタ層13により構成されるn型
領域とp型領域との間の遷移領域Tには、各井戸層14
で構成される3つの量子井戸Wが直列的に形成されてお
り、各量子井戸Wは、それぞれ図1に示したと同様に、
そのバンドギャップエネルギーを、バンドギャップエネ
ルギーEgで示される障壁へ向けて、井戸部分W1 から
井戸部分W2 へ向けて段階的(Eg2 、Eg1 )に増大
させている。
陽電池10のエネルギーバンド構造の説明図である。ベ
ース層12およびエミッタ層13により構成されるn型
領域とp型領域との間の遷移領域Tには、各井戸層14
で構成される3つの量子井戸Wが直列的に形成されてお
り、各量子井戸Wは、それぞれ図1に示したと同様に、
そのバンドギャップエネルギーを、バンドギャップエネ
ルギーEgで示される障壁へ向けて、井戸部分W1 から
井戸部分W2 へ向けて段階的(Eg2 、Eg1 )に増大
させている。
【0026】従って、各量子井戸W内のキャリアを、第
1具体例におけると同様に、n型領域またはp型領域に
高い確率で脱出させることができ、これにより量子井戸
W内のキャリアを電流として有効に取り出すことができ
る。また、3つの量子井戸Wが設けられていることか
ら、それぞれの量子井戸Wで長波長側の光を吸収するこ
とができ、この量子井戸Wで励起されるキャリアの総数
が増大することから、この増大分に応じた変換効率の向
上が期待できる。
1具体例におけると同様に、n型領域またはp型領域に
高い確率で脱出させることができ、これにより量子井戸
W内のキャリアを電流として有効に取り出すことができ
る。また、3つの量子井戸Wが設けられていることか
ら、それぞれの量子井戸Wで長波長側の光を吸収するこ
とができ、この量子井戸Wで励起されるキャリアの総数
が増大することから、この増大分に応じた変換効率の向
上が期待できる。
【0027】第1および第2の具体例では、量子井戸W
をpn接合の遷移領域Tに形成した例について説明した
が、本発明に係る量子井戸Wは、遷移領域Tに形成する
ことに代えて、反射防止膜22を経る太陽光が透過する
範囲内で、p型領域あるいはn型領域の内部に形成する
ことができる。
をpn接合の遷移領域Tに形成した例について説明した
が、本発明に係る量子井戸Wは、遷移領域Tに形成する
ことに代えて、反射防止膜22を経る太陽光が透過する
範囲内で、p型領域あるいはn型領域の内部に形成する
ことができる。
【0028】〈具体例3〉図5は、本発明の第3具体例
を示す図2と同様な図面であり、量子井戸Wをn型領域
を構成するベース層12内に形成した例を示す。第3の
具体例に係る太陽電池10では、先に述べたと同様な減
圧MOCVD法で各層を形成することができる。すなわ
ち、基板11上にBSF層15を形成後、ベース層12
の下部12aが形成される。この下部12a上に、一対
のn型Al0. 1 Ga0.9 As層17およびその間のn型GaAs層
18からなる量子井戸Wが形成される。
を示す図2と同様な図面であり、量子井戸Wをn型領域
を構成するベース層12内に形成した例を示す。第3の
具体例に係る太陽電池10では、先に述べたと同様な減
圧MOCVD法で各層を形成することができる。すなわ
ち、基板11上にBSF層15を形成後、ベース層12
の下部12aが形成される。この下部12a上に、一対
のn型Al0. 1 Ga0.9 As層17およびその間のn型GaAs層
18からなる量子井戸Wが形成される。
【0029】この量子井戸Wが遷移領域Tに形成された
第1および第2の具体例では、Al0. 1 Ga0.9 As層17お
よびGaAs層18はアンドープの真性半導体層で構成され
たが、n型領域に量子井戸Wが形成される第3具体例で
は、前記したようにAl0.1 Ga0. 9 As層17およびGaAs層
18は、n型とすることが好ましい。従って、p型領域
に量子井戸Wを形成する場合は、Al0.1 Ga0.9 As層17
およびGaAs層18はそれぞれp型が採用される。
第1および第2の具体例では、Al0. 1 Ga0.9 As層17お
よびGaAs層18はアンドープの真性半導体層で構成され
たが、n型領域に量子井戸Wが形成される第3具体例で
は、前記したようにAl0.1 Ga0. 9 As層17およびGaAs層
18は、n型とすることが好ましい。従って、p型領域
に量子井戸Wを形成する場合は、Al0.1 Ga0.9 As層17
およびGaAs層18はそれぞれp型が採用される。
【0030】量子井戸Wの形成後、ベース層12の上部
12bが形成され、さらにその上に、エミッタ層13が
形成され、その後、窓層16、コンタクト層19、電極
20および21が形成され、太陽電池10が完成する。
この第3具体例に係る太陽電池10では、ベース層12
の上部12bと、その上のエミッタ層13との接合部に
遷移領域Tが形成されることから、この遷移領域Tに量
子井戸構造が形成されることはないが、ベース層12の
内部へ透過する光によって、このベース層12内に形成
された量子井戸Wで電流として有効に作用するキャリア
が生成される。従って、第3具体例の太陽電池10によ
っても、優れた変換効率を得ることができる。
12bが形成され、さらにその上に、エミッタ層13が
形成され、その後、窓層16、コンタクト層19、電極
20および21が形成され、太陽電池10が完成する。
この第3具体例に係る太陽電池10では、ベース層12
の上部12bと、その上のエミッタ層13との接合部に
遷移領域Tが形成されることから、この遷移領域Tに量
子井戸構造が形成されることはないが、ベース層12の
内部へ透過する光によって、このベース層12内に形成
された量子井戸Wで電流として有効に作用するキャリア
が生成される。従って、第3具体例の太陽電池10によ
っても、優れた変換効率を得ることができる。
【0031】p型領域またはn型領域に量子井戸を形成
する場合も、多数の量子井戸を有する多重量子井戸構造
を採用することができ、また各量子井戸に多段構造を採
用することができる。また、多重量子井戸構造の全てに
ついて、井戸のバンドギャップエネルギーを段階的に形
成することなく、その一部の量子井戸についてのバンド
ギャップエネルギーを段階的に形成することによって
も、この階段状の段差による特有の効果を得ることがで
きる。
する場合も、多数の量子井戸を有する多重量子井戸構造
を採用することができ、また各量子井戸に多段構造を採
用することができる。また、多重量子井戸構造の全てに
ついて、井戸のバンドギャップエネルギーを段階的に形
成することなく、その一部の量子井戸についてのバンド
ギャップエネルギーを段階的に形成することによって
も、この階段状の段差による特有の効果を得ることがで
きる。
【0032】各具体例では、各層11〜16の厚さ寸法
を記載したが、これらの値は一例に過ぎず、適宜選択す
ることができる。また、半導体材料として、pn接合を
構成する半導体材料として、Al0.2 Ga0.8 Asを採用し、
量子井戸構造の井戸としてGaAsおよびAl0.1 Ga0.9 Asの
組み合わせを採用した例について説明したが、それぞれ
異なるバンドギャップエネルギーの半導体材料を適宜組
み合わせて用いることができる。そのような組み合わせ
の一例として、InP/InGaAs/InGaAs
P、AlGaAs/GaAs/InGaAsP、InG
aP/GaAs/InGaAsP、AlGaAs/In
GaAs/GaAsのような組み合わせがある。また、
各結晶層の成長方法は、減圧MOCVD法に限らず、M
BE(分子線エピタキシ)法、ハイドライド気相成長法
等を適宜選択することができる。
を記載したが、これらの値は一例に過ぎず、適宜選択す
ることができる。また、半導体材料として、pn接合を
構成する半導体材料として、Al0.2 Ga0.8 Asを採用し、
量子井戸構造の井戸としてGaAsおよびAl0.1 Ga0.9 Asの
組み合わせを採用した例について説明したが、それぞれ
異なるバンドギャップエネルギーの半導体材料を適宜組
み合わせて用いることができる。そのような組み合わせ
の一例として、InP/InGaAs/InGaAs
P、AlGaAs/GaAs/InGaAsP、InG
aP/GaAs/InGaAsP、AlGaAs/In
GaAs/GaAsのような組み合わせがある。また、
各結晶層の成長方法は、減圧MOCVD法に限らず、M
BE(分子線エピタキシ)法、ハイドライド気相成長法
等を適宜選択することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、以上に説明したよう
に、量子井戸構造のバンドギャップエネルギーを量子井
戸において障壁へ向けて段階的に増大させることによ
り、この量子井戸内のキャリアを伝導帯あるいは価電子
帯に効果的に励起することができ、これにより量子井戸
で再結合により消滅するキャリアを低減して、これらの
キャリアを電流として有効に利用することができること
から、太陽電池の効率を大きく向上させることができ
る。
に、量子井戸構造のバンドギャップエネルギーを量子井
戸において障壁へ向けて段階的に増大させることによ
り、この量子井戸内のキャリアを伝導帯あるいは価電子
帯に効果的に励起することができ、これにより量子井戸
で再結合により消滅するキャリアを低減して、これらの
キャリアを電流として有効に利用することができること
から、太陽電池の効率を大きく向上させることができ
る。
【図1】本発明の原理を示すエネルギーバンド構造の説
明図である。
明図である。
【図2】本発明の第1具体例を示す太陽電池の縦断面図
である。
である。
【図3】本発明の第2具体例を示す図2と同様な図面で
ある。
ある。
【図4】本発明の第2具体例に係るエネルギーバンド構
造の説明図である。
造の説明図である。
【図5】本発明の第3具体例を示す図2と同様な図面で
ある。
ある。
10 太陽電池 12 ベース層 13 エミッタ層 14 井戸層 W 量子井戸 W1 井戸部分 W2 井戸部分
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体材料からなるpn接合で構成さ
れ、エネルギーバンド構造に量子井戸構造を備える太陽
電池であって、量子井戸のバンドギャップエネルギーが
両側の障壁へ向けて段階的に増大するエネルギーバンド
構造を有することを特徴とする太陽電池。 - 【請求項2】 前記井戸の相互に隣接する部分のバンド
ギャップエネルギー段差は0.1eV以下であることを
特徴とする請求項1記載の太陽電池。 - 【請求項3】 前記量子井戸構造は、バンドギャップエ
ネルギーを異にする化合物半導体材料を積層して構成さ
れていることを特徴とする請求項1記載の太陽電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7344818A JPH09162432A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7344818A JPH09162432A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 太陽電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09162432A true JPH09162432A (ja) | 1997-06-20 |
Family
ID=18372215
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7344818A Pending JPH09162432A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 太陽電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09162432A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010272769A (ja) * | 2009-05-22 | 2010-12-02 | Fujitsu Ltd | 太陽電池 |
| JP2012504331A (ja) * | 2008-09-29 | 2012-02-16 | クアンタソル リミテッド | 光電池 |
| KR20150092608A (ko) * | 2014-02-05 | 2015-08-13 | 엘지전자 주식회사 | 화합물 태양 전지 |
-
1995
- 1995-12-06 JP JP7344818A patent/JPH09162432A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012504331A (ja) * | 2008-09-29 | 2012-02-16 | クアンタソル リミテッド | 光電池 |
| JP2010272769A (ja) * | 2009-05-22 | 2010-12-02 | Fujitsu Ltd | 太陽電池 |
| KR20150092608A (ko) * | 2014-02-05 | 2015-08-13 | 엘지전자 주식회사 | 화합물 태양 전지 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7863516B2 (en) | Solar cell with epitaxially grown quantum dot material | |
| US4547622A (en) | Solar cells and photodetectors | |
| JP5502871B2 (ja) | 光電池 | |
| US20030136442A1 (en) | Group III-V solar cell | |
| JP2004296658A (ja) | 多接合太陽電池およびその電流整合方法 | |
| CN117410362A (zh) | 一种多结太阳电池结构 | |
| JP2009026887A (ja) | 太陽電池 | |
| CN115173228A (zh) | 一种垂直腔面发射激光器及其制备方法 | |
| RU2539102C1 (ru) | Многопереходный солнечный элемент | |
| RU2308122C1 (ru) | Каскадный солнечный элемент | |
| JPH0964386A (ja) | 多接合太陽電池 | |
| CN1319179C (zh) | 串联型太阳能电池 | |
| JP2011077295A (ja) | 接合型太陽電池 | |
| JP3877348B2 (ja) | 太陽電池 | |
| JPH0955522A (ja) | トンネルダイオード | |
| JPH08204215A (ja) | 直列接続型太陽電池 | |
| CN212257428U (zh) | 一种异质pn结空间电池外延片 | |
| JPH11274532A (ja) | 太陽電池 | |
| JPH11121774A (ja) | GaAs太陽電池 | |
| US10566491B2 (en) | Solar cell using quantum dots and method of fabricating same | |
| JPH07297425A (ja) | 太陽電池 | |
| JP2662309B2 (ja) | 化合物半導体太陽電池 | |
| JPH08250755A (ja) | 太陽電池 | |
| JP2005136333A (ja) | 集光型太陽電池およびこれを含む化合物半導体太陽電池の製造方法 | |
| JP2000196114A (ja) | 太陽電池 |