JPH09163956A - 果実の色固定法 - Google Patents
果実の色固定法Info
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- JPH09163956A JPH09163956A JP8196912A JP19691296A JPH09163956A JP H09163956 A JPH09163956 A JP H09163956A JP 8196912 A JP8196912 A JP 8196912A JP 19691296 A JP19691296 A JP 19691296A JP H09163956 A JPH09163956 A JP H09163956A
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- Japan
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- fruit
- fixing
- plum
- fruits
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- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】果実が収穫後に有している鮮明な自然色に固定
できて、変色した果実を変色する前の果実の自然色に回
復させて固定するこも可能な果実の色固定法を提供す
る。 【解決手段】果実の色固定法は、銅若しくは銅を量的主
体とする金属に接触して果実の色の固定に有効になって
いる水と果実とを接触させる方法である。 【効果】果実の色が、緑、青、黄、橙、赤若しくはその
他の色を含む多色であっても、果実の自然色に鮮明に固
定される。
できて、変色した果実を変色する前の果実の自然色に回
復させて固定するこも可能な果実の色固定法を提供す
る。 【解決手段】果実の色固定法は、銅若しくは銅を量的主
体とする金属に接触して果実の色の固定に有効になって
いる水と果実とを接触させる方法である。 【効果】果実の色が、緑、青、黄、橙、赤若しくはその
他の色を含む多色であっても、果実の自然色に鮮明に固
定される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果実が収穫後に有
している鮮明な自然色を固定して保持することができる
果実の色固定法に関する。本発明は、変色した果実、例
えば、水溶液若しくはアルコ−ル−水系溶液中において
変色した果実、を変色する前の果実の自然色に回復さ
せ、その回復した果実の自然色を固定して保持すること
も可能にする果実の色固定法に関する。
している鮮明な自然色を固定して保持することができる
果実の色固定法に関する。本発明は、変色した果実、例
えば、水溶液若しくはアルコ−ル−水系溶液中において
変色した果実、を変色する前の果実の自然色に回復さ
せ、その回復した果実の自然色を固定して保持すること
も可能にする果実の色固定法に関する。
【0002】
【従来の技術】梅果樹は、300以上の品種が存在する
ことが知られていて、それの50程度の品種が食用に供
されている(「新編 日本食品事典」、(医歯薬出版K
K発行、昭和57年)、p431等参照)。
ことが知られていて、それの50程度の品種が食用に供
されている(「新編 日本食品事典」、(医歯薬出版K
K発行、昭和57年)、p431等参照)。
【0003】梅果実は核果に属する果実であって、粒径
の大きさにより、小粒種、中粒種及び大粒種に分類され
ることがある。小粒種の梅果実は、直形がおおよそ1.
5cm程度で、一般的には、コウメ(小梅)と言われて
いる品種である。コウメ(小梅)としては、例えば、信
濃梅、甲州最小、甲州黄熟及び甲州深紅等の品種があ
る。中粒種の梅果実は、一般的には、直径2〜3cmの
球形で、食用に供されることが多い品種である。中粒種
の梅果実としては、例えば、藤五郎、薬師、稲積、玉
梅、長束、小向、小城及び南高等の品種がある。大粒種
の梅果実は、径が5cmにも達する品種である。大粒種
の梅果実としては、例えば、豊後、西洋梅、養老及び玉
英等の品種がある。
の大きさにより、小粒種、中粒種及び大粒種に分類され
ることがある。小粒種の梅果実は、直形がおおよそ1.
5cm程度で、一般的には、コウメ(小梅)と言われて
いる品種である。コウメ(小梅)としては、例えば、信
濃梅、甲州最小、甲州黄熟及び甲州深紅等の品種があ
る。中粒種の梅果実は、一般的には、直径2〜3cmの
球形で、食用に供されることが多い品種である。中粒種
の梅果実としては、例えば、藤五郎、薬師、稲積、玉
梅、長束、小向、小城及び南高等の品種がある。大粒種
の梅果実は、径が5cmにも達する品種である。大粒種
の梅果実としては、例えば、豊後、西洋梅、養老及び玉
英等の品種がある。
【0004】梅果実は、熟成前において、緑青色及び緑
色であるのが代表的ではあるが、多種の色が発現してい
るのが報告されている。例えば、大粒種の豊後梅につい
ては、黄橙色に熟して褐赤色の斑点を散らす状態になる
等と報告されている(中村三八夫:「世界果樹図鑑」、
(農業図書(株)発行、昭和53年)、p189等参
照)。
色であるのが代表的ではあるが、多種の色が発現してい
るのが報告されている。例えば、大粒種の豊後梅につい
ては、黄橙色に熟して褐赤色の斑点を散らす状態になる
等と報告されている(中村三八夫:「世界果樹図鑑」、
(農業図書(株)発行、昭和53年)、p189等参
照)。
【0005】従って、収穫時の梅果実は、緑、青、黄、
橙、赤及びその他の色を地色(ground colo
r)として発現し、熟成及び加工その他によって、地色
が抜けて別の色に着色することになる。
橙、赤及びその他の色を地色(ground colo
r)として発現し、熟成及び加工その他によって、地色
が抜けて別の色に着色することになる。
【0006】又、果実(梅果実を含む果実一般)に含ま
れる色素は、その種類が非常に多く、分布状態もまちま
ちで、果実の種類によって異なっている。
れる色素は、その種類が非常に多く、分布状態もまちま
ちで、果実の種類によって異なっている。
【0007】果実は、一般的には、クロロフィル(葉緑
素)、カロテノイド、水溶性のアントシアン、フルボラ
イド等を色素として含んでいる(伊藤 三郎:「果実の
科学」、(朝倉書店(株)発行、1991年)、p66
等参照)。そのために、梅果実も、それらの色素による
色の発現があると考えられている。
素)、カロテノイド、水溶性のアントシアン、フルボラ
イド等を色素として含んでいる(伊藤 三郎:「果実の
科学」、(朝倉書店(株)発行、1991年)、p66
等参照)。そのために、梅果実も、それらの色素による
色の発現があると考えられている。
【0008】クロロフィルは、安定な状態で存在する脂
溶性の緑色色素であって中心のMgに4個のピロ−ル核
が結合した構造の化合物である。果実のクロロフィル
は、カロテノイド色素と共存している場合が多いとされ
ている。
溶性の緑色色素であって中心のMgに4個のピロ−ル核
が結合した構造の化合物である。果実のクロロフィル
は、カロテノイド色素と共存している場合が多いとされ
ている。
【0009】クロロフィルには、〔1〕の構造式で表さ
れるクロロフィルa(青緑色)及び〔2〕の構造式で表
されるクロロフィルb(黄緑色)とがあり、その両方が
多くの果実に含まれている。
れるクロロフィルa(青緑色)及び〔2〕の構造式で表
されるクロロフィルb(黄緑色)とがあり、その両方が
多くの果実に含まれている。
【0010】
【化1】 クロロフィルは様々な反応を通じて誘導体を生成して、
その誘導体の色に着色する。
その誘導体の色に着色する。
【0011】クロロフィルは、酸性下においては、ピロ
−ル核に結合しているMgがとれて2個のH原子と不可
逆的に置換してフェオフィチン(pheophyti
n)を生じて、緑褐色、黄色若しくは黄褐色になる。な
お、果実のクロロフィルの変色の最も大きな原因は、フ
ェオフィチンの生成にあるとの報告がある(蒲田英基・
片山 修:「食品の色」、((株)光琳発行、平成7
年)、p42等参照)。
−ル核に結合しているMgがとれて2個のH原子と不可
逆的に置換してフェオフィチン(pheophyti
n)を生じて、緑褐色、黄色若しくは黄褐色になる。な
お、果実のクロロフィルの変色の最も大きな原因は、フ
ェオフィチンの生成にあるとの報告がある(蒲田英基・
片山 修:「食品の色」、((株)光琳発行、平成7
年)、p42等参照)。
【0012】クロロフィルは、酵素クロロフィラ−ゼが
存在する場合には、加水分解して、クロロフィリド(c
hlorophllide)及びフィト−ル(phyt
ol)を生じ、酸若しくはアルカリの作用により、クロ
ロフィリドからMgがとれて、フェオホルバイト(ph
eophorbide)生じて褐色になる。
存在する場合には、加水分解して、クロロフィリド(c
hlorophllide)及びフィト−ル(phyt
ol)を生じ、酸若しくはアルカリの作用により、クロ
ロフィリドからMgがとれて、フェオホルバイト(ph
eophorbide)生じて褐色になる。
【0013】クロロフィルは、光の働きにより容易に酸
化されてクロロフィルの色(青緑色、黄緑色)が退色す
る。
化されてクロロフィルの色(青緑色、黄緑色)が退色す
る。
【0014】従って、梅果実のクロロフィルも、それら
の条件下にある場合は、退色若しくは変色して生成する
誘導体の色に着色すると推測されている。
の条件下にある場合は、退色若しくは変色して生成する
誘導体の色に着色すると推測されている。
【0015】一方、緑色野菜については、クロロフィル
の鮮明な緑色を保持するための下記(イ)〜(ホ)等の
方法が提案されている。 (イ)緑色野菜のクロロフィルの分解を抑制して鮮明な
緑色を保持する方法である。具体的には、緑色野菜を低
温に保持してクロロフィルの分解速度を遅くする方法若
しくはカイネチン及び6−ベンジルアデニン等のクロロ
フィル分解抑制作用のある物質を使用する方法等であ
る。 (ロ)緑色野菜をアルカリ処理して、酸性下で進行する
クロロフィルからフェオフィチンへの変化を阻止して野
菜の緑色を保持する方法である。 (ハ)緑色野菜を炭酸水素ナトリウム若しくは水酸化カ
ルシウム少量加えてpH7.2〜8.2に調節した沸騰
水中でゆでて、クロロフィルを鮮明な緑色のクロロフィ
リドに変えて野菜を緑色にする方法である。 (ニ)緑色野菜を銅塩化合物を加えた水中に漬けてクロ
ロフィルのMgを銅塩化合物のMgと置換して、クロロ
フィルを緑色の銅クロロフィルに変えて野菜を緑色にす
る方法である。この方法は、少なくとも、50〜100
ppmの銅塩化合物を加えることが必要であるとされて
いる。ただし、今日においては、銅塩化合物を食品に添
加することは禁止されている。 (ホ)緑色野菜を鉄イオンを生成する化合物でを加えた
水中に漬けてクロロフィルのMgを鉄と置換して、クロ
ロフィルを鉄クロロフィルに変えて野菜を緑色にする方
法である。
の鮮明な緑色を保持するための下記(イ)〜(ホ)等の
方法が提案されている。 (イ)緑色野菜のクロロフィルの分解を抑制して鮮明な
緑色を保持する方法である。具体的には、緑色野菜を低
温に保持してクロロフィルの分解速度を遅くする方法若
しくはカイネチン及び6−ベンジルアデニン等のクロロ
フィル分解抑制作用のある物質を使用する方法等であ
る。 (ロ)緑色野菜をアルカリ処理して、酸性下で進行する
クロロフィルからフェオフィチンへの変化を阻止して野
菜の緑色を保持する方法である。 (ハ)緑色野菜を炭酸水素ナトリウム若しくは水酸化カ
ルシウム少量加えてpH7.2〜8.2に調節した沸騰
水中でゆでて、クロロフィルを鮮明な緑色のクロロフィ
リドに変えて野菜を緑色にする方法である。 (ニ)緑色野菜を銅塩化合物を加えた水中に漬けてクロ
ロフィルのMgを銅塩化合物のMgと置換して、クロロ
フィルを緑色の銅クロロフィルに変えて野菜を緑色にす
る方法である。この方法は、少なくとも、50〜100
ppmの銅塩化合物を加えることが必要であるとされて
いる。ただし、今日においては、銅塩化合物を食品に添
加することは禁止されている。 (ホ)緑色野菜を鉄イオンを生成する化合物でを加えた
水中に漬けてクロロフィルのMgを鉄と置換して、クロ
ロフィルを鉄クロロフィルに変えて野菜を緑色にする方
法である。
【0016】しかし、これら(イ)〜(ホ)の従来の提
案は、野菜特有の緑色の保持についてである。従って、
果実は、緑色以外の様々の色及び多色を複雑な配色で含
む場合が多いので、果実については応用できない方法で
ある。
案は、野菜特有の緑色の保持についてである。従って、
果実は、緑色以外の様々の色及び多色を複雑な配色で含
む場合が多いので、果実については応用できない方法で
ある。
【0017】そのために、果実の色の固定については、
実質的に有効な提案が何らなされていなのが実情であっ
た。
実質的に有効な提案が何らなされていなのが実情であっ
た。
【0018】カロテノイド(carotenoid)
は、黄橙色若しくは赤色をした脂溶性色素で、植物の緑
色部に必ず存在すると考えられていて、果実においては
細胞質若しくは細胞壁に含まれている。
は、黄橙色若しくは赤色をした脂溶性色素で、植物の緑
色部に必ず存在すると考えられていて、果実においては
細胞質若しくは細胞壁に含まれている。
【0019】カロテノイドは、果実が未熟の段階では、
例外なく果実中の含量がわずかであって、成熟と共に果
実特有のカロテノイドが増加することが知られている。
例外なく果実中の含量がわずかであって、成熟と共に果
実特有のカロテノイドが増加することが知られている。
【0020】カロテノイド(carotenoid)
は、その多くの種類が果実類に広く分布している。カロ
テノイドは、カロテン類及びキサントフィルム類に分類
され、カロテン類にはα−カロテン(α−carote
ne)、β−カロテン(β−carotene)、γ−
カロテン(γ−carotene)及びリコピン(ly
copene)等があり、キサントフィルム類にはルテ
イン(lutein)、ゼアキサンチン(zeaxan
thin)、クリプトキサンチン(cryptoxan
thin)及びリコサンチン(lycoxanthi
n)等がある。
は、その多くの種類が果実類に広く分布している。カロ
テノイドは、カロテン類及びキサントフィルム類に分類
され、カロテン類にはα−カロテン(α−carote
ne)、β−カロテン(β−carotene)、γ−
カロテン(γ−carotene)及びリコピン(ly
copene)等があり、キサントフィルム類にはルテ
イン(lutein)、ゼアキサンチン(zeaxan
thin)、クリプトキサンチン(cryptoxan
thin)及びリコサンチン(lycoxanthi
n)等がある。
【0021】梅の未熟果(青梅)は、カロテン類を少量
(例えば120μg(可食部100g当たり)含んでい
るので、梅果実の熟成若しくは加工等において生ずる変
色には、カロテノイドも関係している考えられる(「正
しい食生活のための食品成分表」、((株)柴田書店発
行、1996年)等参照)。
(例えば120μg(可食部100g当たり)含んでい
るので、梅果実の熟成若しくは加工等において生ずる変
色には、カロテノイドも関係している考えられる(「正
しい食生活のための食品成分表」、((株)柴田書店発
行、1996年)等参照)。
【0022】梅果実の近果であるアンズは、カロテノイ
ドとして、β−カロテンを約1000μg(可食部10
0g当たり)程度含んでいるので、アンズの変色若しく
は着色には、カロテノイドが関係している考えられる。
ドとして、β−カロテンを約1000μg(可食部10
0g当たり)程度含んでいるので、アンズの変色若しく
は着色には、カロテノイドが関係している考えられる。
【0023】アントシアンは、赤、青、藍及び紫等の色
を発現する水溶性色素である。果実に含まれる赤、青、
藍及び紫等の色の多くはアントシアンであるとされてい
る。アントシアンは、天然には配糖体の形で含まれてい
て、酸若しくは酵素により加水分解されて、アントシア
ニジン(anthocyanidin)と糖に分れる。
を発現する水溶性色素である。果実に含まれる赤、青、
藍及び紫等の色の多くはアントシアンであるとされてい
る。アントシアンは、天然には配糖体の形で含まれてい
て、酸若しくは酵素により加水分解されて、アントシア
ニジン(anthocyanidin)と糖に分れる。
【0024】アントシアンは、果実中で非常に複雑な働
きをすることが知られていて、個々の果実での生成要因
も非常に複雑であって不明な点が多い。果実のアントシ
アンの生成は、炭水化物の蓄積、光線、温度、窒素含量
若しくは水分含量等の多くの要因によって変化するとさ
れている。
きをすることが知られていて、個々の果実での生成要因
も非常に複雑であって不明な点が多い。果実のアントシ
アンの生成は、炭水化物の蓄積、光線、温度、窒素含量
若しくは水分含量等の多くの要因によって変化するとさ
れている。
【0025】アントシアニジンは、B環に結合の水酸基
の数によって、〔3〕、〔4〕及び〔5〕の構造式で表
される3種の基本型がある。
の数によって、〔3〕、〔4〕及び〔5〕の構造式で表
される3種の基本型がある。
【0026】
【化2】 そして、梅果実との関連では、梅干しを作る際に、しそ
の葉を入れてしその葉のシソニン(アントシアンの一
種)を梅果実の酸により赤く着色させて赤く着色した梅
干しにすることが周知になっている。
の葉を入れてしその葉のシソニン(アントシアンの一
種)を梅果実の酸により赤く着色させて赤く着色した梅
干しにすることが周知になっている。
【0027】アントシアンの固定は、研究が開始された
段階である。塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム若しくは硫酸マグネシウムを0.2%加え
た糖液につけると効果が得られ、硫酸マグネシウムを加
えた場合の効果が大きいと報告されている(蒲田英基・
片山 修:「食品の色」、((株)光琳発行、平成7
年)、p76等参照)。
段階である。塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム若しくは硫酸マグネシウムを0.2%加え
た糖液につけると効果が得られ、硫酸マグネシウムを加
えた場合の効果が大きいと報告されている(蒲田英基・
片山 修:「食品の色」、((株)光琳発行、平成7
年)、p76等参照)。
【0028】果実のアントシアンの実用的な固定は殆ど
未知である。梅果実は、赤及び青の色を発現するのでア
ントシアンが含まれている可能性がある。しかし、本発
明者の知る限りにおいては、梅果実中のアントシアンの
変化及び固定についての提案は存在しない。
未知である。梅果実は、赤及び青の色を発現するのでア
ントシアンが含まれている可能性がある。しかし、本発
明者の知る限りにおいては、梅果実中のアントシアンの
変化及び固定についての提案は存在しない。
【0029】フルボライドは、〔6〕、〔7〕、〔8〕
及び
及び
〔9〕の構造式で表される基本骨格を有する配糖体
である。
である。
【0030】
【化3】 フルボライドは、微酸性では無色ではあるが、アルカリ
性では黄色を呈し、鉄塩と作用すると緑色若しくは紫褐
色に変化する。フルボライドは、様々な種類のものが蜜
柑類及びそれの近い果実、緑茶及び一部の野菜等に分布
して含まれていることが良く知られている。
性では黄色を呈し、鉄塩と作用すると緑色若しくは紫褐
色に変化する。フルボライドは、様々な種類のものが蜜
柑類及びそれの近い果実、緑茶及び一部の野菜等に分布
して含まれていることが良く知られている。
【0031】しかし、本発明者の知る限りにおいては、
梅果実中のフルボライドについて検討した資料は存在し
ない。
梅果実中のフルボライドについて検討した資料は存在し
ない。
【0032】一方、植物の色の固定については、調理及
び加工において施される「色止め」と称される方法があ
る。しかし、色止めは、植物を熱処理する等して着色さ
せて保持する等の方法である。
び加工において施される「色止め」と称される方法があ
る。しかし、色止めは、植物を熱処理する等して着色さ
せて保持する等の方法である。
【0033】又、天然色素の添加による色の発現も、一
般的に行われていて、黄色系、赤色系、紫色系及び青緑
色系の天然色素が使用されている。青緑色系の天然色素
としては銅クロロフィルが使用されている。銅クロロフ
ィル天然色素は、中心に位置するMgイオンが離れたク
ロロフィルと銅イオンとを反応させて銅とキレ−ト結合
させて銅クロロフィルにしたものである。そして、銅イ
オンとの反応性を利用した天然色素は、これ以外には、
実質的に知られていない。
般的に行われていて、黄色系、赤色系、紫色系及び青緑
色系の天然色素が使用されている。青緑色系の天然色素
としては銅クロロフィルが使用されている。銅クロロフ
ィル天然色素は、中心に位置するMgイオンが離れたク
ロロフィルと銅イオンとを反応させて銅とキレ−ト結合
させて銅クロロフィルにしたものである。そして、銅イ
オンとの反応性を利用した天然色素は、これ以外には、
実質的に知られていない。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、天然
色素を添加する以外は、果実の色を固定する有効な方法
が知られておらず、かつ、検討されていなかった。従っ
て、梅果実についてみれば、ごく簡単かつ単純な加工法
が提案されているだけであった。
色素を添加する以外は、果実の色を固定する有効な方法
が知られておらず、かつ、検討されていなかった。従っ
て、梅果実についてみれば、ごく簡単かつ単純な加工法
が提案されているだけであった。
【0035】例えば、青梅の保存法(特開昭52−10
58号公報参照)、梅果実の熟成方法(特公平2−60
562号公報参照)及びその他(特開昭62−1108
5号、特開昭54−84058号、特開昭63−313
557号公報特開昭62−195247号の各公報参
照)に開示の提案である。
58号公報参照)、梅果実の熟成方法(特公平2−60
562号公報参照)及びその他(特開昭62−1108
5号、特開昭54−84058号、特開昭63−313
557号公報特開昭62−195247号の各公報参
照)に開示の提案である。
【0036】そして、梅果実を含む果実全体についての
有効かつ実用的な色固定法については、何らの検討及び
提案もなされていないとの問題点があった。
有効かつ実用的な色固定法については、何らの検討及び
提案もなされていないとの問題点があった。
【0037】そのために、果実(代表的には、梅果実)
の保存及び加工における色の変化若しくは着色によっ
て、果実若しくはそれを利用した食品等の商品価値が低
下するのを防止する手段が存在しないとの問題点があっ
た。
の保存及び加工における色の変化若しくは着色によっ
て、果実若しくはそれを利用した食品等の商品価値が低
下するのを防止する手段が存在しないとの問題点があっ
た。
【0038】一方、人は、果実及び果実加工食品の食味
については、その色を一体のものとして認識して、果実
及び果実加工食品が果実本来の色を備えている場合は、
食味も良好であると感ずることが知られている。
については、その色を一体のものとして認識して、果実
及び果実加工食品が果実本来の色を備えている場合は、
食味も良好であると感ずることが知られている。
【0039】しかし、従来においては、果実及び果実加
工食品を本来的に有する果実の自然色に保持する方法が
存在しないとの問題点があった。その問題点は、果実を
利用する様々な形態のもの、例えば、果実飲料及び果実
酒等、についても同様であった。
工食品を本来的に有する果実の自然色に保持する方法が
存在しないとの問題点があった。その問題点は、果実を
利用する様々な形態のもの、例えば、果実飲料及び果実
酒等、についても同様であった。
【0040】これに対して、果実(代表的には、梅果
実)の保存及び加工における果実の色(特に、果実本来
の鮮明な色)の固定についての検討が、本発明者により
実験を主体として行われ、人体に無害な方法であって、
かつ、簡単な方法でありながら、果実本来の色(特に、
多色及び複雑な色)を鮮明に固定できる方法が見いださ
れた。
実)の保存及び加工における果実の色(特に、果実本来
の鮮明な色)の固定についての検討が、本発明者により
実験を主体として行われ、人体に無害な方法であって、
かつ、簡単な方法でありながら、果実本来の色(特に、
多色及び複雑な色)を鮮明に固定できる方法が見いださ
れた。
【0041】又、本発明の方法によれば、果実の保存若
しくは加工の過程において消失した果実本来の色(特
に、多色及び複雑な色)を回復させ、かつ、回復した色
を固定できることも見いだされている。
しくは加工の過程において消失した果実本来の色(特
に、多色及び複雑な色)を回復させ、かつ、回復した色
を固定できることも見いだされている。
【0042】ここにおいて、本発明は、果実本来の色を
固定すること若しくは果実の消失した色を回復して固定
することができる果実の色固定法を提供すること、を目
的とする。
固定すること若しくは果実の消失した色を回復して固定
することができる果実の色固定法を提供すること、を目
的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明による果実の色固
定法は、銅若しくは銅を量的主体とする金属に接触して
果実の色の固定に有効になっている水と果実とを接触さ
せ、それによって、果実の色を固定若しくは果実の消失
した元の色を回復させて固定する方法であることを、を
特徴とする。
定法は、銅若しくは銅を量的主体とする金属に接触して
果実の色の固定に有効になっている水と果実とを接触さ
せ、それによって、果実の色を固定若しくは果実の消失
した元の色を回復させて固定する方法であることを、を
特徴とする。
【0044】
〔本発明による果実の色固定法〕本発明による果実の色
固定法(以下において、果実の色固定法を単に色固定法
ということがある)を梅果実を具体例として詳細に説明
する。
固定法(以下において、果実の色固定法を単に色固定法
ということがある)を梅果実を具体例として詳細に説明
する。
【0045】なお、梅果実の色固定は、本発明の色固定
法の代表例ではあるが、本発明に包含される多くの具体
例の一例示である。
法の代表例ではあるが、本発明に包含される多くの具体
例の一例示である。
【0046】本発明の色固定法は、本発明者による反復
実験で見いだされた科学上の事実を基礎とするもので、
代表的には、水を銅若しくは銅を主体とする金属に接触
させ、それによって、果実の色固定に有効な溶出成分を
含む状態になっている水に果実を接触させて色を固定す
る方法である。
実験で見いだされた科学上の事実を基礎とするもので、
代表的には、水を銅若しくは銅を主体とする金属に接触
させ、それによって、果実の色固定に有効な溶出成分を
含む状態になっている水に果実を接触させて色を固定す
る方法である。
【0047】なお、以下において、「銅若しくは銅を主
体とする金属」のことを銅等と略称することがある。
体とする金属」のことを銅等と略称することがある。
【0048】果実の色固定に有効な溶出成分を含む水に
よる果実の色固定能力については、梅果実その他を対象
とする繰り返しの実験によって明らかにされている(後
記実験例2参照)。
よる果実の色固定能力については、梅果実その他を対象
とする繰り返しの実験によって明らかにされている(後
記実験例2参照)。
【0049】しかも、銅等以外の金属、例えば、鉄、ア
ルミニウム若しくはステンレス等、に様々に条件を変え
て水を接触させても、果皮の色固定能が水に生じること
がないことも繰り返しの実験によって明らかにされてい
る(後記実験例3参照)。
ルミニウム若しくはステンレス等、に様々に条件を変え
て水を接触させても、果皮の色固定能が水に生じること
がないことも繰り返しの実験によって明らかにされてい
る(後記実験例3参照)。
【0050】本発明においては、それらの実験例から、
果実の色固定能を有する溶出成分が銅等と水との接触に
より水中に溶出していることを明らかになっているが、
その溶出成分の詳細及び溶出成分と果実の色の固定との
具体的関係の詳細については明瞭でない。
果実の色固定能を有する溶出成分が銅等と水との接触に
より水中に溶出していることを明らかになっているが、
その溶出成分の詳細及び溶出成分と果実の色の固定との
具体的関係の詳細については明瞭でない。
【0051】本発明の色固定法においては、収穫時の果
実の地色が、緑、青、黄、橙、赤若しくはその他の色を
含む多色若しくは多色が混在した複雑な地色を有する場
合であっても、果実の地色をそのままに固定することも
可能である。
実の地色が、緑、青、黄、橙、赤若しくはその他の色を
含む多色若しくは多色が混在した複雑な地色を有する場
合であっても、果実の地色をそのままに固定することも
可能である。
【0052】例えば、梅果実についてみると、梅果実の
緑青色はそのままに固定され、梅果実の黄色もそのまま
に固定され。又、黄橙色に熟して褐赤色の斑点を散らす
状態の果皮の豊後梅を固定すると、豊後梅の果皮の色が
そのままに固定される。本発明の色固定法においては、
果肉の色も固定される。そして、溶出成分の果実の色固
定能については、先ず、銅イオンの存在とその反応が議
論される可能性がある。
緑青色はそのままに固定され、梅果実の黄色もそのまま
に固定され。又、黄橙色に熟して褐赤色の斑点を散らす
状態の果皮の豊後梅を固定すると、豊後梅の果皮の色が
そのままに固定される。本発明の色固定法においては、
果肉の色も固定される。そして、溶出成分の果実の色固
定能については、先ず、銅イオンの存在とその反応が議
論される可能性がある。
【0053】しかし、銅イオンによっては、銅クロロフ
ィル(すなわち、野菜の鮮やかな緑色)の存在が説明で
きるだけである。そのために、梅果実が有している、青
緑色、黄色、橙色、赤色、褐色若しくはそれらの混存色
(すなわち、〔2〕〜
ィル(すなわち、野菜の鮮やかな緑色)の存在が説明で
きるだけである。そのために、梅果実が有している、青
緑色、黄色、橙色、赤色、褐色若しくはそれらの混存色
(すなわち、〔2〕〜
〔9〕の構造式及びその他の構造
式で表される色)が固定される理由については、理論的
に明瞭でない。
式で表される色)が固定される理由については、理論的
に明瞭でない。
【0054】本発明の色固定法においては、果実の色固
定に有効な溶出成分を水に溶出できれば、銅等と水との
接触方法等は原則として任意である。又、果実の色が固
定できる場合は、水と果実との接触方法等も原則として
任意である。従って、果実の色を固定できれば、任意の
時間及び温度で行うことが可能である。
定に有効な溶出成分を水に溶出できれば、銅等と水との
接触方法等は原則として任意である。又、果実の色が固
定できる場合は、水と果実との接触方法等も原則として
任意である。従って、果実の色を固定できれば、任意の
時間及び温度で行うことが可能である。
【0055】しかし、果実の色が鮮明に発色し(場合に
よっては短時間に発色し)、発色が完結若しくはそれに
近い状態になって色が固定される温度領域が存在するこ
とが、本発明において科学上の事実として見いだされて
いる。
よっては短時間に発色し)、発色が完結若しくはそれに
近い状態になって色が固定される温度領域が存在するこ
とが、本発明において科学上の事実として見いだされて
いる。
【0056】本明細書においては、果実の色がその温度
領域で有効に固定されるところから、その温度領域を
「色固定有効温度領域」という。そして、色固定有効温
度領域において、果実の色の固定を完結させる場合に
は、本発明による効果を容易かつ最大に享受することが
可能となる。
領域で有効に固定されるところから、その温度領域を
「色固定有効温度領域」という。そして、色固定有効温
度領域において、果実の色の固定を完結させる場合に
は、本発明による効果を容易かつ最大に享受することが
可能となる。
【0057】色固定有効温度領域は、果実の品種によっ
て相違する場合があるが、実験により容易に見いだすこ
とが可能である。
て相違する場合があるが、実験により容易に見いだすこ
とが可能である。
【0058】梅果実及びその近果の色固定有効温度領域
は、約65℃〜約95℃の範囲、好ましくは約70℃〜
約90℃の範囲、である。そして、果実の色の固定を色
固定有効温度領域で完結させると、梅果実の色が鮮明な
状態で固定される。
は、約65℃〜約95℃の範囲、好ましくは約70℃〜
約90℃の範囲、である。そして、果実の色の固定を色
固定有効温度領域で完結させると、梅果実の色が鮮明な
状態で固定される。
【0059】梅果実は、色固定有効温度領域以外の温度
領域で完結されて固定される場合には、発色の程度が低
い状態に梅果実の色が固定される。このことは、梅果実
以外の果実についても同様である。
領域で完結されて固定される場合には、発色の程度が低
い状態に梅果実の色が固定される。このことは、梅果実
以外の果実についても同様である。
【0060】梅果実は、梅果実をその形態が保持可能な
温度であって、色固定有効温度領域に近い温度であって
その温度領域よりも低い温度で加熱して色固定有効温度
領域に昇温して、色固定有効温度領域で発色及び発色の
完結行わせる場合には、形態が保持された梅果実が鮮明
な色が固定されて、色、食味及び食感が共に優れたもの
になる。このことは、他の果実についても同様である。
温度であって、色固定有効温度領域に近い温度であって
その温度領域よりも低い温度で加熱して色固定有効温度
領域に昇温して、色固定有効温度領域で発色及び発色の
完結行わせる場合には、形態が保持された梅果実が鮮明
な色が固定されて、色、食味及び食感が共に優れたもの
になる。このことは、他の果実についても同様である。
【0061】果実を水と共に加熱しながら色の固定を行
う場合においては、色固定有効温度領域に到達するまで
の加熱時間が固定する色の鮮やさに影響する。梅果実の
場合は、約50分〜約200分程度の時間をかけて色固
定の有効温度領域に昇温するように水と共に加熱する
と、柔らかさが適切で色鮮やかに固定された梅果実が得
られる。
う場合においては、色固定有効温度領域に到達するまで
の加熱時間が固定する色の鮮やさに影響する。梅果実の
場合は、約50分〜約200分程度の時間をかけて色固
定の有効温度領域に昇温するように水と共に加熱する
と、柔らかさが適切で色鮮やかに固定された梅果実が得
られる。
【0062】それに反して、果実を加熱により変形若し
くは崩壊させて鮮明に色を固定しても、果実としての商
品価値が喪失している。
くは崩壊させて鮮明に色を固定しても、果実としての商
品価値が喪失している。
【0063】果実の色固定法は、あらかじめの処理によ
り果実の色固定能が生じている水に果実を漬ける等の方
法により常温(必要があれば低温)で果実の色を固定す
ることも可能である(後記実験例7参照)。
り果実の色固定能が生じている水に果実を漬ける等の方
法により常温(必要があれば低温)で果実の色を固定す
ることも可能である(後記実験例7参照)。
【0064】この常温(必要があれば低温)での果実の
色固定法によれば、熱を加えることによって食材として
の価値が実質的に消滅する果実(例えば、果汁を絞って
香りつけにする果実)であっても、食材としての価値を
維持して色の固定を行うことができる。
色固定法によれば、熱を加えることによって食材として
の価値が実質的に消滅する果実(例えば、果汁を絞って
香りつけにする果実)であっても、食材としての価値を
維持して色の固定を行うことができる。
【0065】果実の色固定能を有する水は、常温での長
時間にわたる銅等と水との接触により得ることが可能で
はあるが、色固定有効温度領域を経由することにより容
易に色固定能を生じる水にすることが可能である。
時間にわたる銅等と水との接触により得ることが可能で
はあるが、色固定有効温度領域を経由することにより容
易に色固定能を生じる水にすることが可能である。
【0066】なお、あらかじめの処理による果実の色固
定能を生じている水により果実を常温で色固定する場合
は、色固定を保持可能な期間が短いことが本発明者によ
り見いだされている。そのことから、果実の色固定にお
いては、果実の加熱による果実の色素及びそれに関連す
る化合物の変化も影響している等が発明者により仮説の
一つとして提案されている。
定能を生じている水により果実を常温で色固定する場合
は、色固定を保持可能な期間が短いことが本発明者によ
り見いだされている。そのことから、果実の色固定にお
いては、果実の加熱による果実の色素及びそれに関連す
る化合物の変化も影響している等が発明者により仮説の
一つとして提案されている。
【0067】本発明による色固定法は、具体的には、銅
等の容器中に水と果実とを共存させて行う方法、銅以外
の材質(例えば、ステンレス、陶製、土製若しくはホウ
ロウ製)の容器中に水と果実と銅等を共存させて行う方
法、果実の色の固定に有効な溶出成分を含む水を調製し
ておいて、それを希釈若しくは濃縮した水により果実の
色の固定を行う方法等により行われる。
等の容器中に水と果実とを共存させて行う方法、銅以外
の材質(例えば、ステンレス、陶製、土製若しくはホウ
ロウ製)の容器中に水と果実と銅等を共存させて行う方
法、果実の色の固定に有効な溶出成分を含む水を調製し
ておいて、それを希釈若しくは濃縮した水により果実の
色の固定を行う方法等により行われる。
【0068】水と果実との接触時間は、容器中の水の量
と水が接触している容器壁面の大きさ及び果実の種類に
応じて適切な時間を設定することができる。
と水が接触している容器壁面の大きさ及び果実の種類に
応じて適切な時間を設定することができる。
【0069】銅製の容器には、例えば、無酸素銅、タフ
ピッチ銅若しくはりん脱酸銅等により形成の容器が用い
られる。容器は、鍋及び釜等の調理若しくは食品加工に
用いられる容器の使用が便宜ではあるが、容器の種類及
び形態等において任意である。
ピッチ銅若しくはりん脱酸銅等により形成の容器が用い
られる。容器は、鍋及び釜等の調理若しくは食品加工に
用いられる容器の使用が便宜ではあるが、容器の種類及
び形態等において任意である。
【0070】銅を量的主体とする金属は、代表的には、
銅合金であることができる。銅合金としては、例えば、
7−3黄銅(銅70%、亜鉛30%)、6−4黄銅(銅
60%、亜鉛40%)、リン青銅(錫8%、リン0.0
3〜0.35%含有)、30%キュプロニッケル(銅7
0%、ニッケル30%)、クロム銅(銅99.05%、
クロム0.85%、ケイ素0.1%)及び18%洋白
(銅65%、亜鉛17%、ニッケル18%)等が用いら
れる。
銅合金であることができる。銅合金としては、例えば、
7−3黄銅(銅70%、亜鉛30%)、6−4黄銅(銅
60%、亜鉛40%)、リン青銅(錫8%、リン0.0
3〜0.35%含有)、30%キュプロニッケル(銅7
0%、ニッケル30%)、クロム銅(銅99.05%、
クロム0.85%、ケイ素0.1%)及び18%洋白
(銅65%、亜鉛17%、ニッケル18%)等が用いら
れる。
【0071】本発明の方法が適用される果実は、代表的
には、保存、加工及びその他において変色若しくは着色
する果実である。核果(特に、梅、杏子等の果実)は、
容易に色を固定できることが本発明で見いだされてい
る。
には、保存、加工及びその他において変色若しくは着色
する果実である。核果(特に、梅、杏子等の果実)は、
容易に色を固定できることが本発明で見いだされてい
る。
【0072】本発明の色固定法においては、果実等に様
々な処置を施して色固定の操作をすることにより、果実
の特性、果実の食品への加工特性若しくは食品の特性を
所望の状態にして、果実の色を固定することができる。
又、本発明の色固定法によれば、果実に様々な処置を施
して色の固定を行うことによって、固定する色を鮮明に
する及び食品としての特性を向上させる等の様々なさら
なる利益を付加することが可能である。
々な処置を施して色固定の操作をすることにより、果実
の特性、果実の食品への加工特性若しくは食品の特性を
所望の状態にして、果実の色を固定することができる。
又、本発明の色固定法によれば、果実に様々な処置を施
して色の固定を行うことによって、固定する色を鮮明に
する及び食品としての特性を向上させる等の様々なさら
なる利益を付加することが可能である。
【0073】梅果実については、例えば、銅製容器中に
入れた水と梅果実を加熱して梅果実の色を固定する際に
に、果肉への水の浸透が容易になる処置を梅果実の果皮
(外果皮)に施す場合等である。
入れた水と梅果実を加熱して梅果実の色を固定する際に
に、果肉への水の浸透が容易になる処置を梅果実の果皮
(外果皮)に施す場合等である。
【0074】梅果実の果皮に施す処置としては、例え
ば、傷、微小孔(例えば、針により形成の微小孔)若し
くは微小な割れ目等を設ける処置がある。梅果実に微小
孔が設けられている場合には、梅果実を水と共に加温し
て果肉が膨張しても、それによって果皮が破れることが
なく及び果肉中の酸の放出により酸味が調整される等の
利益が得られる。
ば、傷、微小孔(例えば、針により形成の微小孔)若し
くは微小な割れ目等を設ける処置がある。梅果実に微小
孔が設けられている場合には、梅果実を水と共に加温し
て果肉が膨張しても、それによって果皮が破れることが
なく及び果肉中の酸の放出により酸味が調整される等の
利益が得られる。
【0075】又、傷、微小孔若しくは微小な割れ目等を
梅果実に設けておくと、色の固定が終了して梅果実を粘
性の大きい液(例えば、蜂蜜)に漬けた場合でも液を容
易に果肉に侵入させて、梅果実に縮み及び皺等が梅果実
に生じることがなく、かつ、色の固定も鮮明に行われる
等の利益が得られる。
梅果実に設けておくと、色の固定が終了して梅果実を粘
性の大きい液(例えば、蜂蜜)に漬けた場合でも液を容
易に果肉に侵入させて、梅果実に縮み及び皺等が梅果実
に生じることがなく、かつ、色の固定も鮮明に行われる
等の利益が得られる。
【0076】微小孔は、例えば、おおよそ1〜5mm程
度の間隔(例えば、おおよそ3mm程度の間隔)で果肉
に達する深さ(例えば、果肉のある程度の深さ、好まし
くは核近くの深さ)に設けられる場合には、それらの利
益を最大に享受できることが見いだされている。
度の間隔(例えば、おおよそ3mm程度の間隔)で果肉
に達する深さ(例えば、果肉のある程度の深さ、好まし
くは核近くの深さ)に設けられる場合には、それらの利
益を最大に享受できることが見いだされている。
【0077】さらに、本発明の色固定法においては、果
実の色の性質(例えば、色調及び鮮明性度等)を強調若
しくは向色させる処理を果実に施して、それによって、
果実の色の固定効果を著しく増大させることも可能であ
る。
実の色の性質(例えば、色調及び鮮明性度等)を強調若
しくは向色させる処理を果実に施して、それによって、
果実の色の固定効果を著しく増大させることも可能であ
る。
【0078】例えば、梅果実についてみれば、梅果実の
果皮表面に塩をつける処理、好ましくは塩をすりつける
処理、特に好ましくは塩をすりつけて揉む処理、を行っ
て、梅果実が本来的に有する地色(代表的には、青緑
色)より著しく強調した色に固定することである。
果皮表面に塩をつける処理、好ましくは塩をすりつける
処理、特に好ましくは塩をすりつけて揉む処理、を行っ
て、梅果実が本来的に有する地色(代表的には、青緑
色)より著しく強調した色に固定することである。
【0079】しかも、塩による事前の処理を施されて固
定された色は、透明感(例えば、ひすい輝石の色が有し
ている透明感)も有していることが本発明で見いだされ
ている。
定された色は、透明感(例えば、ひすい輝石の色が有し
ている透明感)も有していることが本発明で見いだされ
ている。
【0080】ただし、塩の解離により生ずるNaイオン
及びClイオンが関与すると考えられる透明感及び強調
した色調を有する色素生成の化学的詳細は明瞭ではな
い。構造式〔1〕〜
及びClイオンが関与すると考えられる透明感及び強調
した色調を有する色素生成の化学的詳細は明瞭ではな
い。構造式〔1〕〜
〔9〕の化合物とNaイオン及びC
lイオンとの反応性についても化学的詳細は明瞭ではな
い。
lイオンとの反応性についても化学的詳細は明瞭ではな
い。
【0081】果実の色の性質(例えば、色調及び鮮明性
度等)を強調若しくは向色させる事前処理は、別の処理
を梅果実に施すことが可能である。又、別の果実につい
は、果実の特性に応じた事前処理を施すことができる。 〔本発明による消失した果実の元の色を回復固定する果
実の色固定法〕果実の色は、果実に施す処理(例えば、
梅果実を酒に漬ける等の処理)によっては、変色若しく
は着色等により消失することがある。
度等)を強調若しくは向色させる事前処理は、別の処理
を梅果実に施すことが可能である。又、別の果実につい
は、果実の特性に応じた事前処理を施すことができる。 〔本発明による消失した果実の元の色を回復固定する果
実の色固定法〕果実の色は、果実に施す処理(例えば、
梅果実を酒に漬ける等の処理)によっては、変色若しく
は着色等により消失することがある。
【0082】しかし、本発明の色固定法によれば、果実
の本来の色が消失した場合であっても、元の色を回復さ
せて、かつ、回復した色を固定し得ることが見いだされ
ている。
の本来の色が消失した場合であっても、元の色を回復さ
せて、かつ、回復した色を固定し得ることが見いだされ
ている。
【0083】梅果実についてみれば、酒に漬けたために
果皮の大部分が変色して茶色になった梅果実を取り出し
て、本発明の色固定法により処理すると、変色した梅果
実が元の鮮やかな青緑色に回復し、かつ、その鮮やかな
青緑色が固定されることが見いだされている(後記実験
例5参照)。しかも、その回復及び固定された青緑色の
梅果実は、以後に種々の処理(例えば、酒に漬ける等の
処理)をしても、若しくは時間が経過しても、固定され
た鮮やかな青緑色を保持することが本発明者により見い
だされている。
果皮の大部分が変色して茶色になった梅果実を取り出し
て、本発明の色固定法により処理すると、変色した梅果
実が元の鮮やかな青緑色に回復し、かつ、その鮮やかな
青緑色が固定されることが見いだされている(後記実験
例5参照)。しかも、その回復及び固定された青緑色の
梅果実は、以後に種々の処理(例えば、酒に漬ける等の
処理)をしても、若しくは時間が経過しても、固定され
た鮮やかな青緑色を保持することが本発明者により見い
だされている。
【0084】消失した色を回復及び固定する方法の果実
に対する適用性は、果実の種類及び果実に施された処置
等により決められる。
に対する適用性は、果実の種類及び果実に施された処置
等により決められる。
【0085】本発明による色固定法(すなわち、果実の
色を固定する方法若しくは果実の消失した元の色を回復
させて固定する方法)は、多種の果実への適用が可能で
ある。例えば、梅果実、杏子及びみかんと色素を共通に
含むものであれば適用が可能である。なお、本発明の色
固定法の適用が容易である点からは、例えば、核果及び
柑果等が挙げられる。
色を固定する方法若しくは果実の消失した元の色を回復
させて固定する方法)は、多種の果実への適用が可能で
ある。例えば、梅果実、杏子及びみかんと色素を共通に
含むものであれば適用が可能である。なお、本発明の色
固定法の適用が容易である点からは、例えば、核果及び
柑果等が挙げられる。
【0086】なお、本発明においては、本発明の目的に
沿うものであって、本発明の効果を特に害さない限りに
おいては、改変あるいは部分的な変更及び付加は任意で
あって、いずれも本発明の範囲である。
沿うものであって、本発明の効果を特に害さない限りに
おいては、改変あるいは部分的な変更及び付加は任意で
あって、いずれも本発明の範囲である。
【0087】本発明を実施例に基づいて具体的に説明す
るが、実施例は例示であって本発明を拘束するものでは
ない。
るが、実施例は例示であって本発明を拘束するものでは
ない。
【0088】
〈実験例1〉実験用梅果実の選択 梅果実を実験用に600個用意した。200個は果皮全
体が青緑色の梅果実であった。この青緑色の梅果実は第
一グル−プの梅果実と命名された。別の200個は果皮
全体が黄色の梅果実であった。この黄色の梅果実は第二
グル−プの梅果実と命名された。さらに別の200個は
大部分の果皮が青緑色で部分的に薄赤の斑点が入ってい
る梅果実であった。この薄赤の斑点入りの梅果実を第三
グル−プの梅果実と命名された。
体が青緑色の梅果実であった。この青緑色の梅果実は第
一グル−プの梅果実と命名された。別の200個は果皮
全体が黄色の梅果実であった。この黄色の梅果実は第二
グル−プの梅果実と命名された。さらに別の200個は
大部分の果皮が青緑色で部分的に薄赤の斑点が入ってい
る梅果実であった。この薄赤の斑点入りの梅果実を第三
グル−プの梅果実と命名された。
【0089】官能試験を行うパネル(評価対象者)を選
定した。パネルは、色見本を見せて同一色を識別できる
者を50人を選定した。 〈実験例2〉梅果実の色固定実験 実験例1の第一〜第三の各グル−プの梅果実から各60
個ずつ採取して色固定の実験を行った。
定した。パネルは、色見本を見せて同一色を識別できる
者を50人を選定した。 〈実験例2〉梅果実の色固定実験 実験例1の第一〜第三の各グル−プの梅果実から各60
個ずつ採取して色固定の実験を行った。
【0090】第一グル−プの梅果実60個を三つに分け
て、梅果実20個と2リットルの水を3個の銅製鍋に入
れた。それらに第一Gの、第一Gの及び第一Gの
の実験番号を付した。
て、梅果実20個と2リットルの水を3個の銅製鍋に入
れた。それらに第一Gの、第一Gの及び第一Gの
の実験番号を付した。
【0091】第二及び第三のグル−プの梅果実について
も同様とした。第二及び第三のグル−プの梅果実20個
と2リットルの水を入れた各銅製鍋についても、第二G
の、第二Gの及び第二Gのの実験番号、及び第三
Gの、第三Gの及び第三Gのの実験番号を付し
た。
も同様とした。第二及び第三のグル−プの梅果実20個
と2リットルの水を入れた各銅製鍋についても、第二G
の、第二Gの及び第二Gのの実験番号、及び第三
Gの、第三Gの及び第三Gのの実験番号を付し
た。
【0092】次に、第一Gの、第二Gの及び第三G
のの銅製鍋は、常温から徐々に(おおよそ60〜16
0分程度かけて)加熱して70〜90℃の色固定有効温
度領域で発色させてその温度領域で発色を完結させた。
のの銅製鍋は、常温から徐々に(おおよそ60〜16
0分程度かけて)加熱して70〜90℃の色固定有効温
度領域で発色させてその温度領域で発色を完結させた。
【0093】第一Gの、第二Gの及び第三Gのの
銅製鍋は、95〜100℃の色固定有効温度領域で発色
させてその温度領域でその発色を完結させた。
銅製鍋は、95〜100℃の色固定有効温度領域で発色
させてその温度領域でその発色を完結させた。
【0094】第一Gの、第二Gの及び第三Gのの
銅製鍋は、60〜65℃の色固定有効温度領域で発色さ
せてその温度領域で発色を完結させた。
銅製鍋は、60〜65℃の色固定有効温度領域で発色さ
せてその温度領域で発色を完結させた。
【0095】パネルは、銅製鍋から取り出されて常温に
なった梅果実の色及び状態を検査した。
なった梅果実の色及び状態を検査した。
【0096】検査は、まず、実験に供した梅果実とそう
でない梅果実との果皮の色を対比した。
でない梅果実との果皮の色を対比した。
【0097】色の対比に対する回答は、次の(A)〜
(E)の選択肢のいずれかを選択して貰うことにより行
った。 (A)実験に供した梅果実は、元の梅果実よりも鮮やか
な色で、かつ、元の梅果実の色になっている。 (B)実験に供した梅果実は、元の梅果実の色になって
いる。 (C)実験に供した梅果実は、元の梅果実とは少し相違
する色になっている。 (D)実験に供した梅果実は、元の梅果実とは相当に相
違する色である。 (E)実験に供した梅果実は、元の梅果実と同じ色のま
まである。
(E)の選択肢のいずれかを選択して貰うことにより行
った。 (A)実験に供した梅果実は、元の梅果実よりも鮮やか
な色で、かつ、元の梅果実の色になっている。 (B)実験に供した梅果実は、元の梅果実の色になって
いる。 (C)実験に供した梅果実は、元の梅果実とは少し相違
する色になっている。 (D)実験に供した梅果実は、元の梅果実とは相当に相
違する色である。 (E)実験に供した梅果実は、元の梅果実と同じ色のま
まである。
【0098】その結果、第一Gの、第二Gの及び第
三Gのの銅製鍋で色固定をした梅果実についていは、
50人のパネルの9割以上が(A)の選択肢を回答にし
た。第一Gの、第二Gの及び第三Gのの銅製鍋で
色固定をした梅果実についていは、50人のパネルの7
割程度が(B)の選択肢を回答にした。
三Gのの銅製鍋で色固定をした梅果実についていは、
50人のパネルの9割以上が(A)の選択肢を回答にし
た。第一Gの、第二Gの及び第三Gのの銅製鍋で
色固定をした梅果実についていは、50人のパネルの7
割程度が(B)の選択肢を回答にした。
【0099】第一Gの、第二Gの及び第三Gのの
銅製鍋で色固定をした梅果実についていは、50人のパ
ネルの7割程度が(C)の選択肢を回答にした。
銅製鍋で色固定をした梅果実についていは、50人のパ
ネルの7割程度が(C)の選択肢を回答にした。
【0100】次に、実験に供した梅果実とそうでない梅
果実の色の鮮明性を比較した。
果実の色の鮮明性を比較した。
【0101】その結果、第一Gの、第二Gの及び第
三Gのの銅製鍋で色固定をした梅果実についていは、
50人のパネルの9割以上が第一G、第二G及び第三G
の、の銅製鍋で色固定をした梅果実よりも色が鮮明
であると回答した。
三Gのの銅製鍋で色固定をした梅果実についていは、
50人のパネルの9割以上が第一G、第二G及び第三G
の、の銅製鍋で色固定をした梅果実よりも色が鮮明
であると回答した。
【0102】さらに、実験に供した梅果実の色(すなわ
ち、梅果実の固定された色)は、日時の経過(例えば、
3か月、1年月)若しくは処理(例えば、酒に漬ける
等)により変化するかを観察した。その結果、パネルの
ほぼ全員が、変化が認められたとしても僅かであると回
答した。 〈実験例3〉比較試験 実験例2で使用したのと同じ形状の、鉄製、アルミニウ
ム製及びステンレス製の鍋を用意した。
ち、梅果実の固定された色)は、日時の経過(例えば、
3か月、1年月)若しくは処理(例えば、酒に漬ける
等)により変化するかを観察した。その結果、パネルの
ほぼ全員が、変化が認められたとしても僅かであると回
答した。 〈実験例3〉比較試験 実験例2で使用したのと同じ形状の、鉄製、アルミニウ
ム製及びステンレス製の鍋を用意した。
【0103】各鍋には、実験例1の第一〜第三の各グル
−プの梅果実20個と2リットルの水をそれらの鍋に入
れて徐々に加熱して70〜90℃の色固定有効温度領域
に維持した。
−プの梅果実20個と2リットルの水をそれらの鍋に入
れて徐々に加熱して70〜90℃の色固定有効温度領域
に維持した。
【0104】その後で、パネルにより実験に供した梅果
実を検査して貰った。50人のパネル全員が梅果実に何
らの発色がみとめられないと回答した。実験に供した梅
果実は、日時の経過により容易に変色した。 〈実験例4〉事前処理を施した梅果実の色固定実験 実験例1の第一及び第二の各グル−プの梅果実を20個
ずつ用意した。第一のグル−プの梅果実には、針により
核近くまで微小孔を多数設けてた。第二のグル−プの梅
果実には、微小孔を多数設けてから塩をふって揉んおい
た。
実を検査して貰った。50人のパネル全員が梅果実に何
らの発色がみとめられないと回答した。実験に供した梅
果実は、日時の経過により容易に変色した。 〈実験例4〉事前処理を施した梅果実の色固定実験 実験例1の第一及び第二の各グル−プの梅果実を20個
ずつ用意した。第一のグル−プの梅果実には、針により
核近くまで微小孔を多数設けてた。第二のグル−プの梅
果実には、微小孔を多数設けてから塩をふって揉んおい
た。
【0105】その後で、梅果実は、実験例2で使用した
のと同じ銅製鍋に入れて、常温から徐々に加熱して70
〜90℃の色固定有効温度領域で発色させてその温度領
域で発色を完結させた。
のと同じ銅製鍋に入れて、常温から徐々に加熱して70
〜90℃の色固定有効温度領域で発色させてその温度領
域で発色を完結させた。
【0106】その後で、50人のパネルにより検査して
貰った。針により核近くまで微小孔を多数設けただけの
梅果実については、実験例2で得られたのと同じ程度に
色が固定されていて、梅果実の形態が整ってていると回
答した。
貰った。針により核近くまで微小孔を多数設けただけの
梅果実については、実験例2で得られたのと同じ程度に
色が固定されていて、梅果実の形態が整ってていると回
答した。
【0107】微小孔を多数設けてから塩をふって揉んだ
梅果実については、パネルのほぼ全実験例2の場合より
も鮮やかな色に固定されていると回答した。 〈実験例5〉梅果実の色回復固定実験 実験例1の第一、第二及び第三の各グル−プの梅果実か
ら梅酒を製造して保存した。次に、梅酒に漬けられてい
る梅果実の果皮面積の父1/3程度以上が変色(代表的
には、薄茶色に変色)したと目測できた時点で梅果実を
分離した。次に、梅果実を実験例2と同様にして色固定
実験を行った。その結果、梅果実は、第一、第二及び第
三の各グル−プの梅果実本来の色に発色(すなわち、梅
果実本来の色が回復)して固定された。色の発色及び発
色の完結に対する色固定有効温度領域の影響は実験例2
と同様であった。
梅果実については、パネルのほぼ全実験例2の場合より
も鮮やかな色に固定されていると回答した。 〈実験例5〉梅果実の色回復固定実験 実験例1の第一、第二及び第三の各グル−プの梅果実か
ら梅酒を製造して保存した。次に、梅酒に漬けられてい
る梅果実の果皮面積の父1/3程度以上が変色(代表的
には、薄茶色に変色)したと目測できた時点で梅果実を
分離した。次に、梅果実を実験例2と同様にして色固定
実験を行った。その結果、梅果実は、第一、第二及び第
三の各グル−プの梅果実本来の色に発色(すなわち、梅
果実本来の色が回復)して固定された。色の発色及び発
色の完結に対する色固定有効温度領域の影響は実験例2
と同様であった。
【0108】元の色に発色した梅果実は、長期(3か
月、1年)に保存しても発色した色を保持していた。
又、元の色に発色した梅果実を再度に梅酒に漬けても変
色しなかった。 〈実験例6〉あんず、オレンジ、キンカン及びミカンの
色固定実験 あんず20個と2リットルの水を銅製鍋に入れた。オレ
ンジ、キンカン及びミカンについても同様にした。次
に、常温から徐々に(おおよそ60〜160分程度かけ
て)加熱して70〜90℃の色固定有効温度領域で発色
させてその温度領域で発色を完結させた。その結果、実
験例2の梅果実と同様になった。
月、1年)に保存しても発色した色を保持していた。
又、元の色に発色した梅果実を再度に梅酒に漬けても変
色しなかった。 〈実験例6〉あんず、オレンジ、キンカン及びミカンの
色固定実験 あんず20個と2リットルの水を銅製鍋に入れた。オレ
ンジ、キンカン及びミカンについても同様にした。次
に、常温から徐々に(おおよそ60〜160分程度かけ
て)加熱して70〜90℃の色固定有効温度領域で発色
させてその温度領域で発色を完結させた。その結果、実
験例2の梅果実と同様になった。
【0109】オレンジ、キンカン及びミカンは、いずれ
についても、それら本来の鮮やかな黄色を主体とした色
が発色してその発色が完結した。しかも、その黄色が長
期(例えば、3年以上)にわたって保持された。 〈実験例7〉カボスの色固定実験 銅製鍋に入れた水を常温から徐々に加熱して70〜90
℃の色固定有効温度領域に十分に保持してから常温にな
るまで放冷した。次に、その水にカボスを漬けてカボス
の発色状態を観察した。
についても、それら本来の鮮やかな黄色を主体とした色
が発色してその発色が完結した。しかも、その黄色が長
期(例えば、3年以上)にわたって保持された。 〈実験例7〉カボスの色固定実験 銅製鍋に入れた水を常温から徐々に加熱して70〜90
℃の色固定有効温度領域に十分に保持してから常温にな
るまで放冷した。次に、その水にカボスを漬けてカボス
の発色状態を観察した。
【0110】カボスは元の鮮明な自然色に発色して固定
された。そのカボスを冷蔵庫に保存する場合には、カボ
スが食材として用いることが可能な時間の範囲(例え
ば、10日間)では発色した鮮明な自然色が保持されて
いた。しかし、カボスは長期(例えば、3か月)の冷蔵
庫での保存で変色した。比較実験として、カボスをその
ままに冷蔵庫に保存して変色状態を観察した。その結果
によると、カボスはごく短時間(例えば、3日間)で変
色して食材としては使用不能になった。
された。そのカボスを冷蔵庫に保存する場合には、カボ
スが食材として用いることが可能な時間の範囲(例え
ば、10日間)では発色した鮮明な自然色が保持されて
いた。しかし、カボスは長期(例えば、3か月)の冷蔵
庫での保存で変色した。比較実験として、カボスをその
ままに冷蔵庫に保存して変色状態を観察した。その結果
によると、カボスはごく短時間(例えば、3日間)で変
色して食材としては使用不能になった。
【0111】
【発明の効果】本発明による果実の色固定法によれば、
下記(1)〜(5)に代表される様々な効果が得られ
る。 (1)果実の色が、緑、青、黄、橙、赤若しくはその他
の色を含む多色若しくは多色が混在した複雑な色であっ
ても鮮明に固定され、色の固定に直接的若しくは間接的
に関連する様々な利益が得られる。
下記(1)〜(5)に代表される様々な効果が得られ
る。 (1)果実の色が、緑、青、黄、橙、赤若しくはその他
の色を含む多色若しくは多色が混在した複雑な色であっ
ても鮮明に固定され、色の固定に直接的若しくは間接的
に関連する様々な利益が得られる。
【0112】しかも、果実の色が、褐赤色の斑点を散ら
す状態等の複雑な配色であっても、そのままに固定され
る等の利益が得られるので、果実が梅果実である場合に
は、梅果実が本来的に有している色が容易に固定され
る。 (2)果実の固定された色は、その後の加工及び熟成、
さらにはその後の長時間の経過(例えば、3〜5年の経
過)によっても同一の色の保持される等の利益が得られ
る。
す状態等の複雑な配色であっても、そのままに固定され
る等の利益が得られるので、果実が梅果実である場合に
は、梅果実が本来的に有している色が容易に固定され
る。 (2)果実の固定された色は、その後の加工及び熟成、
さらにはその後の長時間の経過(例えば、3〜5年の経
過)によっても同一の色の保持される等の利益が得られ
る。
【0113】すなわち、本発明により、果実をどのよう
な条件下においても、果実をその本来の色に保持するこ
とが可能となり、しかも、その手段が無害かつ簡単な方
法としてが提供される。
な条件下においても、果実をその本来の色に保持するこ
とが可能となり、しかも、その手段が無害かつ簡単な方
法としてが提供される。
【0114】従って、果実が梅果実である場合には、そ
のような利益の享受が容易であるとの利点がある。 (3)果実本来の自然色を保持した状態で、果実を、食
品、飲料若しくは酒類に加工することが可能となる。
のような利益の享受が容易であるとの利点がある。 (3)果実本来の自然色を保持した状態で、果実を、食
品、飲料若しくは酒類に加工することが可能となる。
【0115】従って、果実が梅果実である場合には、梅
果実がその品種固有の自然色を保持している、梅砂糖漬
け、梅粕漬け及び梅ハニ−シロップ漬け等の梅果実利用
食品、梅酒等の梅果実利用酒類を無害で容易かつ簡単に
作ることが可能になる。 (4)果実の色が鮮明に固定され、かつ、その色がその
後においても保持されるので、果実の形態を保持して利
用する、食品、飲料若しくは酒類の商品価値を著しく増
大させることができる。
果実がその品種固有の自然色を保持している、梅砂糖漬
け、梅粕漬け及び梅ハニ−シロップ漬け等の梅果実利用
食品、梅酒等の梅果実利用酒類を無害で容易かつ簡単に
作ることが可能になる。 (4)果実の色が鮮明に固定され、かつ、その色がその
後においても保持されるので、果実の形態を保持して利
用する、食品、飲料若しくは酒類の商品価値を著しく増
大させることができる。
【0116】従って、梅酒等の梅果実を使用した酒の場
合にも、透明の容器に酒を充填して流通させ商品価値を
著しく増大させることができる。 (5)果実を酒等に漬ける等の種々の処理をして果実が
変色若しくは着色することがあっても、果実の元の色を
回復させて、かつ、その回復させた色を固定して保持さ
せることができる。
合にも、透明の容器に酒を充填して流通させ商品価値を
著しく増大させることができる。 (5)果実を酒等に漬ける等の種々の処理をして果実が
変色若しくは着色することがあっても、果実の元の色を
回復させて、かつ、その回復させた色を固定して保持さ
せることができる。
【0117】従って、果実が梅果実である場合には、酒
に漬けて変色した梅果実を取り出して梅果実の元の色に
回復させて保持させることができる。そのために、梅果
実の利用範囲が著しく広がることになる。
に漬けて変色した梅果実を取り出して梅果実の元の色に
回復させて保持させることができる。そのために、梅果
実の利用範囲が著しく広がることになる。
Claims (3)
- 【請求項1】銅若しくは銅を量的主体とする金属に接触
して果実の色の固定に有効になっている水と果実とを接
触させ、それによって、果実の色を固定若しくは果実の
消失した元の色を回復させて固定する果実の色固定法。 - 【請求項2】銅若しくは銅を量的主体とする金属に接触
している水と果実とを加熱し、色固定有効温度領域にお
いて色の固定を完結させること、を特徴とする請求項1
に記載の果実の色固定法。 - 【請求項3】前記果実が梅果実であって、梅果実の果肉
に液が侵入可能な処置若しくは梅果実の果肉に液が侵入
可能な処置と塩付着処置を施して色固定処理を行うこ
と、を特徴とする請求項1若しくは2に記載の果実の色
固定法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8196912A JPH09163956A (ja) | 1995-10-11 | 1996-07-09 | 果実の色固定法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7-289396 | 1995-10-11 | ||
| JP28939695 | 1995-10-11 | ||
| JP8196912A JPH09163956A (ja) | 1995-10-11 | 1996-07-09 | 果実の色固定法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09163956A true JPH09163956A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=26510066
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8196912A Pending JPH09163956A (ja) | 1995-10-11 | 1996-07-09 | 果実の色固定法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09163956A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009017856A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Oita Univ | カボスジャムの製造方法 |
| JP2010161964A (ja) * | 2009-01-14 | 2010-07-29 | Kazumasa Nakamichi | カボスピューレの製造方法 |
-
1996
- 1996-07-09 JP JP8196912A patent/JPH09163956A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009017856A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Oita Univ | カボスジャムの製造方法 |
| JP2010161964A (ja) * | 2009-01-14 | 2010-07-29 | Kazumasa Nakamichi | カボスピューレの製造方法 |
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