JPH09164604A - コード/ゴム複合体の製造方法 - Google Patents
コード/ゴム複合体の製造方法Info
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- JPH09164604A JPH09164604A JP7328802A JP32880295A JPH09164604A JP H09164604 A JPH09164604 A JP H09164604A JP 7328802 A JP7328802 A JP 7328802A JP 32880295 A JP32880295 A JP 32880295A JP H09164604 A JPH09164604 A JP H09164604A
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- rubber
- steel
- brass
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 タイヤのベルト層やカーカス層等に用いる上
で好適な湿潤環境下での耐腐食疲労性に優れると共にコ
ードとゴムとの接着性を実質的に損なうことのないコー
ド/ゴム複合体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 この製造方法は、拡散法でブラスメッキ
を施したスチールワイヤを伸線後、250〜350℃の
温度下に熱処理し、ついでこのように熱処理したスチー
ルワイヤを1本乃至複数本撚り合わせてスチールコード
とし、このスチールコードを、0.6%以上の水分を含
んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫一体化してなる。
で好適な湿潤環境下での耐腐食疲労性に優れると共にコ
ードとゴムとの接着性を実質的に損なうことのないコー
ド/ゴム複合体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 この製造方法は、拡散法でブラスメッキ
を施したスチールワイヤを伸線後、250〜350℃の
温度下に熱処理し、ついでこのように熱処理したスチー
ルワイヤを1本乃至複数本撚り合わせてスチールコード
とし、このスチールコードを、0.6%以上の水分を含
んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫一体化してなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤのベルト層
やカーカス層等に用いる上で好適なコード/ゴム複合体
の製造方法に関する。
やカーカス層等に用いる上で好適なコード/ゴム複合体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の地球温暖化問題から高まるニーズ
のひとつとして、自動車の低燃費化が挙げられる。低燃
費化を達成する上では、自動車部品の軽量化も重要な対
策となっている。この様な背景から、自動車部品である
タイヤの軽量化要求が高い。現在、最も一般に使用され
ている空気入りラジアルタイヤの殆どが、そのベルト層
にスチ−ルコ−ドを用いている。従って、タイヤの軽量
化を達成する上では、ゴム量の低減と共に、このスチ−
ルコ−ドの使用量を低減する事が大きな課題である。
のひとつとして、自動車の低燃費化が挙げられる。低燃
費化を達成する上では、自動車部品の軽量化も重要な対
策となっている。この様な背景から、自動車部品である
タイヤの軽量化要求が高い。現在、最も一般に使用され
ている空気入りラジアルタイヤの殆どが、そのベルト層
にスチ−ルコ−ドを用いている。従って、タイヤの軽量
化を達成する上では、ゴム量の低減と共に、このスチ−
ルコ−ドの使用量を低減する事が大きな課題である。
【0003】スチ−ルコ−ドの使用量を低減するには、
タイヤの耐久性を確保する上でスチ−ルコ−ドの高強度
化が必要となる。その為、従来に比べ、炭素含有量のよ
り高い高炭素鋼に従来以上の伸線加工度を適用し、高強
度スチ−ルワイヤを製造し、このスチールワイヤを1本
乃至複数本撚り合わせてスチールコードにする試みが行
われている。
タイヤの耐久性を確保する上でスチ−ルコ−ドの高強度
化が必要となる。その為、従来に比べ、炭素含有量のよ
り高い高炭素鋼に従来以上の伸線加工度を適用し、高強
度スチ−ルワイヤを製造し、このスチールワイヤを1本
乃至複数本撚り合わせてスチールコードにする試みが行
われている。
【0004】しかしながら、高炭素鋼を用いて高加工度
を適用すると、スチールコードの強度は高まるものの湿
潤環境下での耐腐食疲労性が悪化する傾向が顕著とな
る。更にタイヤ軽量化を達成する為に、スチールコード
と共にゴム量も低減する結果、トレッド面の外傷等によ
り水が内部に容易に浸入し、スチ−ルコ−ドを取り巻く
環境が湿潤雰囲気下にさらされる事が多くなる。それ故
に、タイヤの耐久性を確保しながら、タイヤの軽量化を
達成する為には、高強度スチ−ルコ−ドの湿潤環境下で
の耐腐食疲労性の向上が必須の課題となる。
を適用すると、スチールコードの強度は高まるものの湿
潤環境下での耐腐食疲労性が悪化する傾向が顕著とな
る。更にタイヤ軽量化を達成する為に、スチールコード
と共にゴム量も低減する結果、トレッド面の外傷等によ
り水が内部に容易に浸入し、スチ−ルコ−ドを取り巻く
環境が湿潤雰囲気下にさらされる事が多くなる。それ故
に、タイヤの耐久性を確保しながら、タイヤの軽量化を
達成する為には、高強度スチ−ルコ−ドの湿潤環境下で
の耐腐食疲労性の向上が必須の課題となる。
【0005】この様な問題を解決する為に、スチールコ
ードのオープン構造、ブラスメッキ以外のメッキの適用
やスチールワイヤへの表面処理がその対策とされてい
る。しかし、これらいずれの方法でも、湿潤環境下での
腐食疲労性の低下を防ぐには至っていない。
ードのオープン構造、ブラスメッキ以外のメッキの適用
やスチールワイヤへの表面処理がその対策とされてい
る。しかし、これらいずれの方法でも、湿潤環境下での
腐食疲労性の低下を防ぐには至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タイ
ヤのベルト層やカーカス層等に用いる上で好適な湿潤環
境下での耐腐食疲労性に優れると共にコードとゴムとの
接着性を実質的に損なうことのないコード/ゴム複合体
の製造方法を提供する事である。
ヤのベルト層やカーカス層等に用いる上で好適な湿潤環
境下での耐腐食疲労性に優れると共にコードとゴムとの
接着性を実質的に損なうことのないコード/ゴム複合体
の製造方法を提供する事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決する為
に、本発明者が検討した結果、拡散法でブラスメッキを
施したスチールワイヤを伸線後、特定の条件下で熱処理
する事により、コード/ゴム複合体の湿潤環境下での耐
腐食疲労性が飛躍的に向上する事を見出した。しかしな
がら、このように熱処理したスチールワイヤからなるス
チールコードを通常の未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫
によって一体化した場合、ゴムとの接着性が著しく低下
する事が判明した。
に、本発明者が検討した結果、拡散法でブラスメッキを
施したスチールワイヤを伸線後、特定の条件下で熱処理
する事により、コード/ゴム複合体の湿潤環境下での耐
腐食疲労性が飛躍的に向上する事を見出した。しかしな
がら、このように熱処理したスチールワイヤからなるス
チールコードを通常の未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫
によって一体化した場合、ゴムとの接着性が著しく低下
する事が判明した。
【0008】上記問題点を解決する為に、本発明者が鋭
意検討を重ねた結果、上記スチールコードとゴムとの接
着性の低下を防ぐには、該スチールコードを埋設する未
加硫ゴム組成物に含まれる水分を増量させる事が有効で
ある事が分かった。その結果、ブラスメッキを施したス
チールワイヤを伸線後、特定の条件下で熱処理し、つい
でこのスチールワイヤを撚り合わせてスチールコードと
し、このスチールコードを特定量の水分を含む未加硫ゴ
ム組成物に埋設し、加硫によって一体化する事により、
コードとゴムとの接着性を低下させる事なく、湿潤環境
下での耐腐食疲労性に優れたコード/ゴム複合体を提供
する事が可能である事を見出し、本発明を成すに至っ
た。
意検討を重ねた結果、上記スチールコードとゴムとの接
着性の低下を防ぐには、該スチールコードを埋設する未
加硫ゴム組成物に含まれる水分を増量させる事が有効で
ある事が分かった。その結果、ブラスメッキを施したス
チールワイヤを伸線後、特定の条件下で熱処理し、つい
でこのスチールワイヤを撚り合わせてスチールコードと
し、このスチールコードを特定量の水分を含む未加硫ゴ
ム組成物に埋設し、加硫によって一体化する事により、
コードとゴムとの接着性を低下させる事なく、湿潤環境
下での耐腐食疲労性に優れたコード/ゴム複合体を提供
する事が可能である事を見出し、本発明を成すに至っ
た。
【0009】したがって、本発明は、拡散法でブラスメ
ッキを施したスチールワイヤを伸線後、250〜350
℃の温度下に熱処理し、ついでこのように熱処理したス
チールワイヤを1本乃至複数本撚り合わせてスチールコ
ードとし、このスチールコードを、0.6%以上の水分
を含んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫一体化するこ
とを特徴とする。
ッキを施したスチールワイヤを伸線後、250〜350
℃の温度下に熱処理し、ついでこのように熱処理したス
チールワイヤを1本乃至複数本撚り合わせてスチールコ
ードとし、このスチールコードを、0.6%以上の水分
を含んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫一体化するこ
とを特徴とする。
【0010】この様に拡散法でブラスメッキを施したス
チールワイヤを伸線後、250〜350℃の温度下に熱
処理することで、ワイヤ表層の組織変化とワイヤ表層に
耐食性の高い被膜の形成があいまって、湿潤環境下での
耐腐食性疲労性が向上すると推定される。ここで、“熱
処理”とは、加熱する処理を行うことをいう。また、こ
のように熱処理したスチールワイヤを撚り合わせてスチ
ールコードとし、このスチールコードを、0.6%以上
の水分を含んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫一体化
するために、ゴム組成物中の水分によってゴムとの境界
面を形成するワイヤの極表面層が活性化され、ゴムとの
接着性が向上すると考えられる。
チールワイヤを伸線後、250〜350℃の温度下に熱
処理することで、ワイヤ表層の組織変化とワイヤ表層に
耐食性の高い被膜の形成があいまって、湿潤環境下での
耐腐食性疲労性が向上すると推定される。ここで、“熱
処理”とは、加熱する処理を行うことをいう。また、こ
のように熱処理したスチールワイヤを撚り合わせてスチ
ールコードとし、このスチールコードを、0.6%以上
の水分を含んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫一体化
するために、ゴム組成物中の水分によってゴムとの境界
面を形成するワイヤの極表面層が活性化され、ゴムとの
接着性が向上すると考えられる。
【0011】したがって、コードとゴムとの接着性を確
保しながら、湿潤環境下での耐腐食疲労性の向上が可能
となる。また、スチールコードをその炭素含有量を高め
て高強度化する事により、スチールコードの使用量を低
減出来るから、タイヤ等の軽量化をはかる事が可能とな
る。
保しながら、湿潤環境下での耐腐食疲労性の向上が可能
となる。また、スチールコードをその炭素含有量を高め
て高強度化する事により、スチールコードの使用量を低
減出来るから、タイヤ等の軽量化をはかる事が可能とな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明では、拡散法でブラスメッ
キを施したスチールワイヤを伸線後、250〜350℃
の範囲の温度下、好ましくは、275〜325℃の範囲
の温度下で熱処理する。ついでこのように熱処理したス
チールワイヤを1本乃至複数本撚り合わせてスチールコ
ードとし、このスチールコードを、0.6%以上、好ま
しくは、0.6〜1.5%で示される範囲の水分を含む
未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫によって一体化する。
この未加硫ゴム組成物は、その配合内容が特定されるも
のではなく、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)等の原料ゴムにカーボンブラック、加硫剤等を配合
してなるものである。また、この未加硫ゴム組成物は、
クレゾール樹脂およびヘキサメチロールメラミンペンタ
メチルエーテルの部分縮合物を含有するのがよく、好ま
しくは、原料ゴム100重量部に対し、ヘキサメチロー
ルメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物を1.0
〜5重量部、クレゾール樹脂を0.5〜5重量部、イオ
ウを4〜7重量部、及び有機酸コバルト塩をコバルト元
素として0.1〜0.8重量部配合してなるものであ
る。
キを施したスチールワイヤを伸線後、250〜350℃
の範囲の温度下、好ましくは、275〜325℃の範囲
の温度下で熱処理する。ついでこのように熱処理したス
チールワイヤを1本乃至複数本撚り合わせてスチールコ
ードとし、このスチールコードを、0.6%以上、好ま
しくは、0.6〜1.5%で示される範囲の水分を含む
未加硫ゴム組成物に埋設し、加硫によって一体化する。
この未加硫ゴム組成物は、その配合内容が特定されるも
のではなく、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)等の原料ゴムにカーボンブラック、加硫剤等を配合
してなるものである。また、この未加硫ゴム組成物は、
クレゾール樹脂およびヘキサメチロールメラミンペンタ
メチルエーテルの部分縮合物を含有するのがよく、好ま
しくは、原料ゴム100重量部に対し、ヘキサメチロー
ルメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物を1.0
〜5重量部、クレゾール樹脂を0.5〜5重量部、イオ
ウを4〜7重量部、及び有機酸コバルト塩をコバルト元
素として0.1〜0.8重量部配合してなるものであ
る。
【0013】ここで、スチールワイヤにブラスメッキを
施す方法には、通常、シアン浴を用いて銅と亜鉛を同時
に電着させる方法(シアン法)と、銅、亜鉛の順に個別
に電着し、その後熱拡散してブラス化する方法(拡散
法)がある。しかし、シアン法はシアン浴を用いるの
で、公害、環境衛生上の問題があり、一方、拡散法はこ
の様な問題はない。このため本発明では、拡散法でブラ
スメッキを行っている。
施す方法には、通常、シアン浴を用いて銅と亜鉛を同時
に電着させる方法(シアン法)と、銅、亜鉛の順に個別
に電着し、その後熱拡散してブラス化する方法(拡散
法)がある。しかし、シアン法はシアン浴を用いるの
で、公害、環境衛生上の問題があり、一方、拡散法はこ
の様な問題はない。このため本発明では、拡散法でブラ
スメッキを行っている。
【0014】また、250〜350℃の温度下で熱処理
するのは、250℃未満では湿潤環境下での耐腐食疲労
性の向上に十分な効果が得られない。一方、350℃超
の温度で熱処理した場合には、ブラスメッキスチールコ
ードの湿潤環境下での耐腐食疲労性は改善せれず、更に
ブラスメッキスチールコードの引張強さの低下が顕著と
なり、コード/ゴム複合体の軽量化が達成不可能とな
る。
するのは、250℃未満では湿潤環境下での耐腐食疲労
性の向上に十分な効果が得られない。一方、350℃超
の温度で熱処理した場合には、ブラスメッキスチールコ
ードの湿潤環境下での耐腐食疲労性は改善せれず、更に
ブラスメッキスチールコードの引張強さの低下が顕著と
なり、コード/ゴム複合体の軽量化が達成不可能とな
る。
【0015】熱処理温度は、より好ましくは、275〜
325℃で示される範囲である。熱処理時間は特に限定
するものではないが、耐腐食疲労性を確保する上では、
5〜30分間がより好ましい。尚、熱処理方法は特に限
定されるものではない。かかる熱処理コードを埋設する
未加硫ゴム組成物に含まれる水分率を0.6%以上とす
る事が必要である。0.6%未満の場合、コードとゴム
との接着性が低下し、コード/ゴム複合体の耐久性確保
が困難である。水分率の上限は特に限定しないが、1.
5%以下が好ましい。1.5%を越えると、未加硫ゴム
が加硫される際に水分により発砲する等の問題を生ず
る。ここで、未加硫ゴム組成物に含まれる水分率を所定
量にする方法は特に限定されるものではなく、例えば、
高湿の雰囲気中に未加硫ゴム組成物を放置する、或いは
未加硫ゴム組成物に水を混合する等の方法がある。
325℃で示される範囲である。熱処理時間は特に限定
するものではないが、耐腐食疲労性を確保する上では、
5〜30分間がより好ましい。尚、熱処理方法は特に限
定されるものではない。かかる熱処理コードを埋設する
未加硫ゴム組成物に含まれる水分率を0.6%以上とす
る事が必要である。0.6%未満の場合、コードとゴム
との接着性が低下し、コード/ゴム複合体の耐久性確保
が困難である。水分率の上限は特に限定しないが、1.
5%以下が好ましい。1.5%を越えると、未加硫ゴム
が加硫される際に水分により発砲する等の問題を生ず
る。ここで、未加硫ゴム組成物に含まれる水分率を所定
量にする方法は特に限定されるものではなく、例えば、
高湿の雰囲気中に未加硫ゴム組成物を放置する、或いは
未加硫ゴム組成物に水を混合する等の方法がある。
【0016】本発明において、拡散法でブラスメッキを
施したスチールワイヤのブラスメッキ厚みは特に限定さ
れるものではないが、最終メッキ厚が、0.1〜0.5
μmとなるようにするのがゴムとの接着の観点で好適で
ある。ブラスメッキ組成は、通常用いられる範囲で構わ
ず、銅が60〜70%、亜鉛が30〜40%の組成であ
る。また、本発明で用いられる高炭素鋼は特に限定され
るものではないが、炭素含有率が0.82重量%以上の
ワイヤを用いた場合に、より顕著な効果が得られる。
施したスチールワイヤのブラスメッキ厚みは特に限定さ
れるものではないが、最終メッキ厚が、0.1〜0.5
μmとなるようにするのがゴムとの接着の観点で好適で
ある。ブラスメッキ組成は、通常用いられる範囲で構わ
ず、銅が60〜70%、亜鉛が30〜40%の組成であ
る。また、本発明で用いられる高炭素鋼は特に限定され
るものではないが、炭素含有率が0.82重量%以上の
ワイヤを用いた場合に、より顕著な効果が得られる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を更に具体
的に説明する。 実施例1 Cu/Zn合金比が0.64/0.36となる様ブラス
メッキを拡散法で施した、炭素含有量が0.82重量%
のスチールワイヤを直径が0.30mmとなる様に伸線
した。このブラスメッキスチールワイヤに、表1に示す
熱処理温度で熱処理を施した。この熱処理後のスチール
ワイヤの5本を撚り合わせてスチールコードとし、この
スチールコードを表2に示す配合Aの未加硫ゴム組成物
にその水分率を種々変化させて埋設し、加硫によって一
体化してコード/ゴム複合体を製造した。配合Aの未加
硫ゴム組成物は、原料ゴム100重量部に対し、ヘキサ
メチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物
を4.0重量部、クレゾール樹脂を1.0重量部、イオ
ウを6.0重量部、及び有機酸コバルト塩をコバルト元
素として0.3重量部を配合してなるものである。
的に説明する。 実施例1 Cu/Zn合金比が0.64/0.36となる様ブラス
メッキを拡散法で施した、炭素含有量が0.82重量%
のスチールワイヤを直径が0.30mmとなる様に伸線
した。このブラスメッキスチールワイヤに、表1に示す
熱処理温度で熱処理を施した。この熱処理後のスチール
ワイヤの5本を撚り合わせてスチールコードとし、この
スチールコードを表2に示す配合Aの未加硫ゴム組成物
にその水分率を種々変化させて埋設し、加硫によって一
体化してコード/ゴム複合体を製造した。配合Aの未加
硫ゴム組成物は、原料ゴム100重量部に対し、ヘキサ
メチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物
を4.0重量部、クレゾール樹脂を1.0重量部、イオ
ウを6.0重量部、及び有機酸コバルト塩をコバルト元
素として0.3重量部を配合してなるものである。
【0018】表1に、これらの熱処理ブラスメッキスチ
ールワイヤの腐食疲労性、及びゴムとの接着性を評価し
た結果を示す。耐腐食疲労性は促進評価として、温度2
0〜25℃の雰囲気中で、表1中に示す熱処理温度下で
熱処理温を施したブラスメッキスチールワイヤを3重量
%塩化ナトリウム水溶液中で回転曲げ疲労試験(負荷応
力:約1176N/mm2 )により評価した破断寿命を
指数で表わした。コードとゴムとの接着性は、ASTM
D2229に準拠してブラスメッキスチールコードを
引き抜き、その時のゴム被覆率を評価した結果として指
数で表した。いずれも数値が大きい方がよい。
ールワイヤの腐食疲労性、及びゴムとの接着性を評価し
た結果を示す。耐腐食疲労性は促進評価として、温度2
0〜25℃の雰囲気中で、表1中に示す熱処理温度下で
熱処理温を施したブラスメッキスチールワイヤを3重量
%塩化ナトリウム水溶液中で回転曲げ疲労試験(負荷応
力:約1176N/mm2 )により評価した破断寿命を
指数で表わした。コードとゴムとの接着性は、ASTM
D2229に準拠してブラスメッキスチールコードを
引き抜き、その時のゴム被覆率を評価した結果として指
数で表した。いずれも数値が大きい方がよい。
【0019】表1のNo.4,6,8,10,12が本
発明例で、その他は比較例である。同表に見られる様
に、本発明例のブラスメッキスチールコードは耐腐食疲
労性に優れ、ゴムとの接着も確保している事が分かる。
これに対し、比較例であるNo.2,3は、いずれもブ
ラスメッキスチールコードに対する熱処理条件の温度が
250℃未満の例であり、本発明例に比べ、耐腐食疲労
性は劣っている。比較例であるNo.5,7,9,13
は、いずれもブラスメッキスチールコードに対する熱処
理条件の温度が250〜350℃で示される範囲である
が、これらを埋設する未加硫ゴム組成物に含まれる水分
率が0.6%未満の例である。未加硫ゴム組成物に含ま
れる水分が少ない為、ゴムとの接着性が低下している。
更に比較例であるNo.14は、ブラスメッキスチール
ードに対する熱処理条件の温度が350℃を越える例で
ある。耐腐食疲労性向上効果が十分に発揮されず、コー
ドとゴムとの接着性も低下してくる。その上、ブラスメ
ッキスチールコードに対する熱処理条件の温度が350
℃を越えると、コード自身の機械的性質、特に引張強さ
の低下が顕著となり、コード/ゴム複合体の機械的性質
も低下する。
発明例で、その他は比較例である。同表に見られる様
に、本発明例のブラスメッキスチールコードは耐腐食疲
労性に優れ、ゴムとの接着も確保している事が分かる。
これに対し、比較例であるNo.2,3は、いずれもブ
ラスメッキスチールコードに対する熱処理条件の温度が
250℃未満の例であり、本発明例に比べ、耐腐食疲労
性は劣っている。比較例であるNo.5,7,9,13
は、いずれもブラスメッキスチールコードに対する熱処
理条件の温度が250〜350℃で示される範囲である
が、これらを埋設する未加硫ゴム組成物に含まれる水分
率が0.6%未満の例である。未加硫ゴム組成物に含ま
れる水分が少ない為、ゴムとの接着性が低下している。
更に比較例であるNo.14は、ブラスメッキスチール
ードに対する熱処理条件の温度が350℃を越える例で
ある。耐腐食疲労性向上効果が十分に発揮されず、コー
ドとゴムとの接着性も低下してくる。その上、ブラスメ
ッキスチールコードに対する熱処理条件の温度が350
℃を越えると、コード自身の機械的性質、特に引張強さ
の低下が顕著となり、コード/ゴム複合体の機械的性質
も低下する。
【0020】実施例2 実施例1と同一のブラスメッキスチールコードを表2に
示す配合Bの未加硫ゴム組成物にその水分率を特定して
埋設し、加硫によって一体化した。配合Bの未加硫ゴム
組成物は配合剤、及び配合量は配合Aとほぼ同じである
が、配合Aは原料ゴム100重量部に対し、ヘキサメチ
ロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物が
4.0 重量部であるが、配合Bは原料ゴム100重量
部に対し、ヘキサメチロールメラミンが4.0重量部で
ある点が異なる。水分率を特定した未加硫ゴム組成物
は、実施例1と同様の方法で作製した。
示す配合Bの未加硫ゴム組成物にその水分率を特定して
埋設し、加硫によって一体化した。配合Bの未加硫ゴム
組成物は配合剤、及び配合量は配合Aとほぼ同じである
が、配合Aは原料ゴム100重量部に対し、ヘキサメチ
ロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物が
4.0 重量部であるが、配合Bは原料ゴム100重量
部に対し、ヘキサメチロールメラミンが4.0重量部で
ある点が異なる。水分率を特定した未加硫ゴム組成物
は、実施例1と同様の方法で作製した。
【0021】得られるコード/ゴム複合体のコードとゴ
ムとの接着性を実施例1と同様の方法で評価し、その結
果を指数で表した。No.11は、No.10と同一の
ブラスメッキスチールコードを,配合Bの未加硫ゴム組
成物に埋設したものである。尚、未加硫ゴム組成物に含
まれる水分率も、No.10と同じである。その結果、
No.11のゴムとの接着性は、No.9より優れてい
るものの、未加硫ゴム組成物に含まれる水分率が同じで
あるNo.10より劣っている。即ち、配合Aの方が、
配合Bより良好なゴムとの接着性を示す事が分かる。
ムとの接着性を実施例1と同様の方法で評価し、その結
果を指数で表した。No.11は、No.10と同一の
ブラスメッキスチールコードを,配合Bの未加硫ゴム組
成物に埋設したものである。尚、未加硫ゴム組成物に含
まれる水分率も、No.10と同じである。その結果、
No.11のゴムとの接着性は、No.9より優れてい
るものの、未加硫ゴム組成物に含まれる水分率が同じで
あるNo.10より劣っている。即ち、配合Aの方が、
配合Bより良好なゴムとの接着性を示す事が分かる。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、拡
散法でブラスメッキを施したスチールワイヤを伸線後、
250〜350℃の温度下に熱処理し、ついでこのよう
に熱処理したスチールワイヤを1本乃至複数本撚り合わ
せてスチールコードとし、このスチールコードを、0.
6%以上の水分を含んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加
硫一体化してなるために、湿潤環境下での耐腐食疲労性
に優れると共にコードとゴムとの接着性を実質的に損な
うことのないコード/ゴム複合体を得ることが可能とな
る。また、炭素含有量を高めてスチールコードを高強度
化する事により、スチールコードの使用量を低減出来る
からタイヤ等の軽量化をはかる事が可能となる。
散法でブラスメッキを施したスチールワイヤを伸線後、
250〜350℃の温度下に熱処理し、ついでこのよう
に熱処理したスチールワイヤを1本乃至複数本撚り合わ
せてスチールコードとし、このスチールコードを、0.
6%以上の水分を含んだ未加硫ゴム組成物に埋設し、加
硫一体化してなるために、湿潤環境下での耐腐食疲労性
に優れると共にコードとゴムとの接着性を実質的に損な
うことのないコード/ゴム複合体を得ることが可能とな
る。また、炭素含有量を高めてスチールコードを高強度
化する事により、スチールコードの使用量を低減出来る
からタイヤ等の軽量化をはかる事が可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】 拡散法でブラスメッキを施したスチール
ワイヤを伸線後、250〜350℃の温度下に熱処理
し、ついでこのように熱処理したスチールワイヤを1本
乃至複数本撚り合わせてスチールコードとし、このスチ
ールコードを、 0.6%以上の水分を含んだ未加硫ゴム組成物に埋設
し、加硫一体化してなるコード/ゴム複合体の製造方
法。 - 【請求項2】前記未加硫ゴム組成物が0.6%〜1.5
%の水分を含有する請求項1記載のコード/ゴム複合体
の製造方法。 - 【請求項3】前記未加硫ゴム組成物が、クレゾール樹脂
およびヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル
の部分縮合物を含有する請求項1又は2記載のコード/
ゴム複合体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7328802A JPH09164604A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | コード/ゴム複合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7328802A JPH09164604A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | コード/ゴム複合体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09164604A true JPH09164604A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18214270
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7328802A Pending JPH09164604A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | コード/ゴム複合体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09164604A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004181640A (ja) * | 2002-11-29 | 2004-07-02 | Bridgestone Corp | 支持体の製造方法及び空気入りランフラットタイヤ |
-
1995
- 1995-12-18 JP JP7328802A patent/JPH09164604A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004181640A (ja) * | 2002-11-29 | 2004-07-02 | Bridgestone Corp | 支持体の製造方法及び空気入りランフラットタイヤ |
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