JPH09166792A - アクティブマトリックス基板の製造方法 - Google Patents

アクティブマトリックス基板の製造方法

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JPH09166792A
JPH09166792A JP8296547A JP29654796A JPH09166792A JP H09166792 A JPH09166792 A JP H09166792A JP 8296547 A JP8296547 A JP 8296547A JP 29654796 A JP29654796 A JP 29654796A JP H09166792 A JPH09166792 A JP H09166792A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、画質の良いアクティブマトリッ
クス型液晶表示装置を得ること。 【解決手段】 基板1上に、下地絶縁膜2としてNが添
加されたTaをスパッタする。次に、下地絶縁膜2の上
にNが添加されたTa膜3をスパッタし、下電極の形状
にパターニングする。次に、Ta膜3を陽極酸化してT
aOx4を形成する。この上にCr5をスパッタし、パ
ターニングすることにより、上電極を形成する。さら
に、ITO6をスパッタし、パターニングすることによ
り、Cr5に接続する画素電極を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置のMI
M液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在液晶ディスプレイの画像表示方法に
は大別して単純マトリクス方式とアクティブマトリック
ス方式がある。単純マトリックス方式は互いにその方向
が直角をなすように設けられた2組の帯状電極群間に液
晶をはさんだもので、これらの帯状電極にそれぞれ駆動
回路が接続される。この方式は構造が簡単なため低価格
のシステムが実現できるがクロストークによりコントラ
ストが低いという問題がある。これに比較してアクティ
ブマトリックス方式は各画素ごとにスイッチを設け電圧
を保持するもので時分割駆動しても選択時の電圧を維持
できるので表示容量を増やせ、コントラストなど画質に
関する特性が良い半面、構造が複雑で製造コストが高い
ことが欠点である。たとえばTFT(Thin Film Transi
stor)は5枚以上のフォトマスクを使って5〜6層の薄
膜を重ねるため、歩留りを上げることが難しい。そこ
で、アクティブ素子のなかでも歩留りが上げられる、低
製造コストの2端子素子が注目されている。代表的な2
端子素子はMIM(メタル・インシュレーター・メタ
ル)である。その一般的な材料、構造を図2、図3に示
す。それぞれ素子上面図、素子断面図である。従来、素
子絶縁膜には下電極を陽極酸化したTaOxを用いてい
たが、その比誘電率が30程度であるため、一般的な素
子大きさ5μm×4μm、陽極酸化膜厚が600Åの条
件では素子キャパシタ ンスが0.1pFにもなってし
まい、1画素分の液晶キャパシタンスの1/2以上と大
きなものとなっていた。
【0003】しかし、これでは液晶パネルに電圧を印加
した際、液晶と素子の容量比が2以下(通常1.6程
度)であるためMIM素子に十分に電圧がかからず、ス
イッチング特性が悪くなるという問題点を有していた。
この問題点を解決する検討も以下のように実施されてき
た。
【0004】 素子の更なる微細化検討:例えば3μ
m×3μm素子の検討。
【0005】 絶縁膜厚の増大検討:例えば陽極酸化
絶縁膜を1000Åとする検討。
【0006】しかし、については、素子基板の製造歩
留りが極端に低下してしまった。また、は、素子容量
を低下させることはできたが素子の電流−電圧特性(I
−V特性)の非直線係数(β値)が悪くなり効果として
は小さかった。
【0007】また、従来、素子のI−V特性の非直線係
数(β値)は常温のβでも3.4以下であり、60℃と
もなれば2.5程度にまで減少してしまう。かつ低電圧
域でのMIM素子抵抗は低く、常温でR(3V)が1×
1011Ω程度、60℃では5×109Ω程度と小さかっ
た。
【0008】更に、ごく最近はTFTも画素分割等の冗
長設計をする様になり、製造歩留りが上がってきた。し
かし、MIMは前述した素子キャパシタンスの理由によ
り画素分割はできずにいる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に素子静電容
量、β値、低電圧域での素子抵抗、それらの温度特性に
より、現在まで依然MIMパネルの表示品質はTFTパ
ネルより劣るという課題を有している。更に、冗長設計
により製造歩留りの上がってきたTFTパネルと製造コ
ストが変わらなくなってきたという課題も有する。
【0010】そこで本発明はこのような課題を解決する
ものであって、その目的とするところは、アクティブマ
トリックス方式の中での2端子素子本来の特徴である低
コスト、高製造歩留りに付け加えてTFT並み、もしく
はそれ以上の画質を得るこ とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】基板上に設けられた複数
の行電極と、前記基板と対向する対向基板上に前記行電
極と交差して配置された複数の列電極が備えられ、前記
両電極の交差部のマトリックス状に形成された画素部
に、スイッチング用非線形抵抗素子を配し、前記基板間
に封入された液晶を電気的に駆動させて表示するアクテ
ィブマトリックス型液晶表示装置において、前記非線形
低抗素子にMIM(メタル・インシュレーター・メタ
ル)の2端子素子を用い、前記インシュレーターの比誘
電率εがTaOx(但しxは任意の数値を示す)の比誘
電率未満であり、前記対向基板の有する静電容量CCF
画素部の液晶の静電容量CLC、MIM素子の静電容量C
MIMが、 CCF×CLC/〔(CCF+CLC)×CMIM〕>2 であることを特徴とする。
【0012】また前記アクティブマトリックス型液晶表
示装置の製造方法において前記基板上にTa膜をチッ素を
含む募囲気中でリアクティブスパッタしたのち前記Ta
膜を酸化して下地絶縁膜を形成する第1の工程と、前記
下地絶縁膜上にTa膜をチッ素を含む雰囲気中でリアク
ティブスパッタする第2の工程と、前記第2の工程で形
成されたTa膜をパターンエッチングして下電極とする
第3の工程と、前記パターンエッチングしたTa膜を酸
化して絶縁膜(インシュレーター)とする第4の工程
と、前記第4の工程で形成された絶縁膜上にCrを成膜
する第5の工程と、前記第5の工程で成膜されたCrを
パターンエッチングして上電極とし、MIM素子を形成
する第6の工程と、前記第6の工程を経たのち、ITO
を成膜する第7の工程と、前記ITOをエッチングして
画素電極とする第8の工程を有することを特徴とする。
【0013】この製造方法を図1(a)〜(i)に示
す。
【0014】また、ポジ表示パネルコントラストと画素
郡の液晶と素子の容量比との関係を図4に示す。下電極
Taに添加するN量を変えることにより、その陽極酸化
膜TaOxの比誘電率εを変え、容量比も変えている。
その時の下電極Taの結晶構造、比抵抗もあわせて示し
ている。
【0015】又、図5には比誘電率εを変えた時のコン
トラストの温度特性、図6には比誘電率εを変えた時の
β値の温度特性、図7には比誘電率εを変えた時のR
(3V)(3V印加時の素子抵抗の温度特性)を示して
いる。図5よりわかる様に比誘電率εが22以下である
と60℃でもコントラスト85を確保できる。TFTパ
ネルのコントラストは一般に100以上であるが、人間
の目では70〜80以上のコントラストは明確に識別で
きないため22以下であればTFT並みのコントラスト
を得ることができる。
【0016】また、比誘電率ε=26について、β値、
R(3V)は良い値であるのに、60℃のパネルコント
ラストが悪いのは、容量比が1.9と小さいためと考え
られる。ただ比誘電率ε=23でもコントラストが非常
に良くなっており、これはR(3V)、β値の温度特性
が良いためと考えられるが、徳田製作所50Bスパッタ
装置でスパッタした際のみのデータであり、同社4E
S、日電アネルバ530Hでは比誘電率ε<22がTF
T並みのコントラストを得る条件であった。
【0017】以上より、比誘電率ε≦22、かつ容量比
が2より大きい時に、TFT並みのコントラストが得ら
れると考えられる。しかしそれを満足しなくても(例え
ば22<ε<εTaOx)、コントラスト向上の効果は十分
にある。比誘電率ε≦10であれば画素2分割の冗長設
計が可能になる。その上、分割画素と素子との容量比を
2より大きく確保できるため、TFT並みのコントラス
トも得られる。又は、従来のMIMパネル並みのコント
ラストであれば50000画素の1インチパネルが得ら
れ、ビューファインダー等の従来不可能であった応用も
可能である。
【0018】また、ポジ表示用及びネガ表示用の代表的
なパネル構造をそれぞれ図8、図9に示す。図9の構成で
は、液晶に電圧を印加する際、カラーフィルター層のた
めに電圧降下を起こし、かつカラーフィルター層の静電
容量のため見かけの液晶の静電容量が下がってしまい、
容量比がとれなくなる恐れがある。この理由により、ポ
ジ表示より比較的低電圧駆動で、40程度のコントラス
トを得られるネガ表示を選択することになる。ネガ表示
にすれば、パネル構造は簡単であるものの、ポジ表示に
比較してコントラストが低く、色調が悪いという欠点を
持つ。
【0019】一方、ポジ表示は、一般に色調が良く、コ
ントラストも高いが、高いコントラストを得るためには
ネガ表示よりも高い駆動電圧が必要となる。しかし、現
在は、図9の様な効率の悪いパネル構造でポジ表示でき
るようなICが無く、図8の様な電極上付けカラーフィ
ルターを有するパネル構造にせざるを得ない。また、上
記のカラーフィルターを用いてポジ表示を行った場合、
常温においては高い画質が得られるものの、長時間駆動
させると、バックライト等の熱により高温の状態にさら
され、大幅にコントラストが低下するという問題も有し
ていた。しかし、CCF×CLC/〔(CCF+CLC)×C
MIM〕>2、かつインシュレーターの比誘電率εをTa
xの比誘電率未満とすることにより、図4で示した様
に、ポジ表示でも、低温から高温にかけて高いコントラ
ストを得ることができる様になった。また、ネガ表示で
も、コントラストの向上、温度特性の向上の効果が認め
られている。
【0020】液晶駆動時、液晶中の水分が多いと、MI
M素子上電極のCrがミクロ的な電気分解を起こし、素
子特性異常のため画質が大幅に劣化する。特に、素子イ
ンシュレーターに他元素を添加し、インシュレーターの
表面の凹凸が増大している場合は水分の吸着も増大し、
画質劣化が生じやすいため、セル内の水分濃度を厳しく
管理する必要がある。
【0021】素子インシュレーターに添加する他元素は
インシュレーターの比誘電率を下げ、β値、β値の温度
特性、R(3V)等の素子特性を改善できるものであれ
ばなんでも良い。ただし、特にその効果の大きいBe,
B,C,N,Mg,Al,Si,S,Ca,V,Cr,
MN,Fe,Co,Ni,Cu,ZN,Sr,Y,C
d,SN,Ba,Pb,La,Ce,Nd,Sm,E
u,Gd,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luが好ま
しい。特に、現在、下電極Taは、CF4+O2のケミカ
ルドライエッチングにてパターニングしているため、同
時にエッチングできるBe,C,N,Mg,Al,S
i,Crが特に好ましい。
【0022】インシュレーターに添加する酸化物、チッ
化物、酸チッ化物は、インシュレーターの比誘電率を下
げ、β値、β値の温度特性、R(3V)等の素子特性を
改善するものであれば何でも良い。ただし、特に、その
効果の大きいBe,Mg,Al,Si,Cr,MN,F
e,Co,Ni,Cu,SN,Y,SN,Ba,La,
Ce,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er,T
m,Yb,Luの酸化物、 チッ化物、酸チッ化物が好
ましい。その中でも、特に、同時にケミカルドライエッ
チングできるBe,Mg,Al,Si,Crの酸化物、
チッ化物、酸チッ化物が好ましい。
【0023】下地絶縁膜(図1(b))2はMIM素子
の基板への密着を向上させ、素子の絶縁破壊電圧を上昇
させるために用いられる。また、素子インシュレーター
に他元素を添加する場合には、下電極のドライエッチン
グ時に基板を露出させない効果も重要となる。すなわ
ち、前述した様に、基板がドライエッチングされるとマ
イクロクラックが発生し、水分の吸着が増大し、その結
果、素子特性の異常をひきおこしやすくなるためであ
る。よって、そのような効果のある材料であれば何でも
良いが、特に効果の大きいBe,Mg,Al,Si,C
r,MN,Fe,Co,Ni,Cu,SN,Y,SN,
Ba,La,Ce,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,H
o,Er,Tm,Yb,Luの酸化物、チッ化物、酸チ
ッ化物が好ましい。更に、素子上電極形成時、素子端面
部の上電極に切れが生ずることがある。これは素子端面
のテーパーが適当でないためで、下地絶縁膜が下電極エ
ッチング時にエッチングされなかったり、逆にエッチン
グされすぎたりすると同じ現象が生ずる。よって、適度
にCF4+O2でエッチングされるBe,Mg,Al,S
i,Crの酸化物、チッ化物、酸チッ化物が好ましい。
【0024】素子TaOx中に添加されるN濃度は、5
at%以下では比誘電率εの低減、β値の増加等、素子
特性向上の効果がない。逆に、25at%以上でもパネ
ル画質の更なる改善はあるが、素子特性の不安定化が増
大するため、液晶セル内の水分管理等厳重な管理が必要
となる。よって、N添加量は5〜26at%が適当であ
る。
【0025】また、下電極にNを添加し、それを酸化し
てインシュレーターにする場合、下電極のN濃度が5〜
45at%でないと、酸化後、インシュレーター中のN
濃度が5〜25at%とならない。かつTa配線比抵抗
が300μΩ・cm以上となり、液晶の駆動に影響し、
コントラストが上がりにくい。
【0026】下電極のN濃度が5〜45at%の時、下
電極Taの比抵抗は60〜300μΩ・cmである(T
aのうち、抵抗値が最も低いのは、α−Taであり、6
0μΩ・cm)。また、その時のTaの結晶構造は、α
−Ta又はα−TaとTa2Nの混合状態である(図4参
照)。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に説明
するために、実施例を示す。
【0028】(実施例1)本発明のMIM素子の基本製
造工程を図1を用いて説明する。図1(a)は、加工工程
を示すフローチャートであり、図1(b)〜(i)は、
フローチャートに対応したMIM素子の断面図を示して
いる。図1(b)において、基板1の上に下地絶縁膜2
を形成する。基板1にはBaホウケイ酸ガラスを用い、
下地絶縁膜2としては、Nが添加されたTaを400Å
スパッタした。これを熱酸化して透明TaOx膜とする
ことにより下地絶縁膜は完成する。次に(c)におい
て、下地絶縁膜2の上に、Nが添加されたTa膜3を3
500Åスパッタし、(d)に示すように、レジスト
(図示せず)を所定パターンに塗布形成した後、CF4
+O2ガス中でケミカルドライエッチングして下電極の
形状3にパターニングする。次に、このレジストを除去
し、(e)に示すようにクエン酸水溶液中にて陽極酸化
し、600Åの絶縁膜、すなわちインシュレーター4と
してTaOxを形成する。
【0029】この上に、(f)で示すようにCr5をス
パッタし、(g)で示すようにレジスト(図示せず)を
所定の形に形成した後、エッチングして上電極5を形成
する。そして、レジストを除去することによりMIM素
子は完成する。
【0030】次に、(h)に示すように、ITO6をス
パッタし、(i)に示すように、(g)と同様な加工を
した後エッチングしてCrに接続する画素電極を形成す
る。図2は、図1で示した工程で加工されたMIM素子
の一例を示した平面図であり、図3はそのA−A’断面図
である。
【0031】このようにして作成されたMIM素子を用
いたポジ表示MIMパネルの常温コントラストと素子容
量と画素液晶容量との比の関係を、図4に示す。容量比
は素子面積、インシュレーター膜厚を一定にし、インシ
ュレーターの比誘電率εを下電極Taに添加するN量を
変えて変化させた。
【0032】通常、TaOxの比誘電率εは30程度で
あるが、容量比がとれていないため(前述したように
1.6程度)、コントラストは50〜60程度と低い。
しかし、比誘電率εが低下するに従い、コントラストは
向上し、飽和する。
【0033】ここで、比誘電率εを減少させる手法の安
定性を、図10、図11に示す。図10(1)は、下電
極Taをスパッタする際、任意の濃度に調整されたAr
−N2混合ボンベよりガスをスパッタチャンバー中に導
入してスパッタした場合を示している。図10(3)
は、混合ボンベを用いずArとN2を別々にマスフロー
メーターで流量をコントロールしながらスパッタチャン
バー内に導入、混合してスパッタしている点で(1)と
異なっている。(2)はスパッタガスをArのみとして
いるが、Nが添加されたTaターゲットを使用してい
る。図10よりわかる様に、マスフローメーターによる
スパッタN2濃度の微妙なコントロールは雑しく、再現
性がない。しかし、混合ボンベとN−Taターゲットに
よる方法は係数による補正で比誘電率εの減少度合いが
全く一致し、優れた方法であることがわかる。
【0034】また、Nが添加されていない通常の陽極酸
化TaOxを形成した後、Nプラズマ処理を行うことに
より、NをTaOx中に添加する方法も検討したが、素
子I−V特性の極性差が大きくなってしまうという問題
があった。しかし比誘電率εは下がり、β値も大幅に向
上し、また電極Taの低抗も増大しないという利点もあ
るため、MIM素子を2つ直列に接続するTa/N−T
aOx/Cr/Ta/N−TaOx/Crにより極性差を
キャンセルさせれば特性の良い素子を得られる。
【0035】また、図11におけるSi添加は、Taタ
ーゲット上にSiチップを置くチップオンターゲット法
にてSi添加Taをスパッタし、その後陽極酸化してい
るが、特性は安定している。コントラストが向上する際
の素子特性はβ値に関しては図6、図7より常温でβ+
≧4.0、β-≧3.2(β+は下電極Taをプラスに電
圧印加した場合のβ、β-は下電極Taをマイナスに電
圧印加した場合のβ)、60℃でβ+≧3.5、β-
2.7、R(3V)に関しては、常温で3×1011Ω以
上、60℃で1010Ω以上であった。 また、その際の
電極Ta中のN濃度はオージェとエスカで分析したとこ
ろ、5〜45at%、インシュレーターのN濃度は5〜
25at%であり、N濃度がそれ以上である場合には、
更なる画質の改善はあるが、素子特性の不安定性が増大
する。この条件に入れるための前述N添加Taターゲッ
トのN濃度は5〜50at%であった。また、その際の
下電極Taの結晶構造はα−Ta、もしくはα−Ta+
Ta2Nであった。比抵抗は300μΩcm以下であっ
た。更に、インシュレーターの構造にTaOxyの酸チ
ッ化物を有することも、ESCA分析より判明した。N
添加量の少ない領域では、TaOxyも少なく、TaO
が多いが、N添加量が適正で、β値、β値温度特性、R
(3V)の特性が良い領域では、TaOxyのみとな
る。これは、通常の陽極酸化膜中には酸素不足のため可
動のTaイオンが多数存在する(前述TaOがその存在
を示している)が、Nが導入されることで、TaOxy
となり、可動イオンが固着、β値、R(3V)等が改善
されるためと考えられる。
【0036】また、素子I−V特性の極性差が|Log
(I/V)-−Log(I/V)+|≦2でないとフリッ
カが生じたが、素子形成後の熱処理(250℃)により
調整可能であった。
【0037】更に、N添加、Si添加のTaスパッタの
際、基板にRFバイアスを印加すると、基板面内の膜質
(添加量含む)のバラツキが大幅に改善されることが判
明した。バイアスを印加しない時は基板回転中心にN,
Siの添加量が多く、これは、プラズマ密度が基板中心
に高いためであるが、RFバイアスを印加することによ
り基板周辺部のプラズマ密度が上昇するため、面内のバ
ラツキが少なくなると考えられる。
【0038】また、本実施例では、陽極酸化によりイン
シュレーターを形成したが、これは膜質、膜厚の安定性
が良いためである。特に、本実施例の様に異種元素を添
加している場合には、その安定性が生産歩留りに大きく
寄与する。しかし、インシュレーターを、熱酸化、もし
くはリアクティブスパッタにより形成すれば、完全ドラ
イ製造プロセスが可能となり、インライン化による大幅
な製造スループット向上が期待できる。
【0039】また、本実施例では、Nのプラズマ処理を
除き、下電極Taにも異元素が添加されてしまい、配線
抵抗の増大をひきおこす。そこで、インシュレーターに
なる部分以外を成膜する際、微量のNをスパッタ雰囲気
中に添加してスパッタすることにより、α−Taとする
ことで抵抗を下げる手法を検討したところ、20インチ
以上の大型化が可能になった。
【0040】また、本実施例ではポジ表示を用いたがこ
れはカラーフィルター層をSi変成ポリイミドで平担化
し、その上にITO透明導電膜を形成した電極上付けカ
ラーフィルターを採用することで可能になっている。た
だし、基板上にITO配線し、その上にミセル電解法に
て顔料を成膜する手法を用いれば、顔料は比誘電率εが
低く、顔料間のスキ間の存在により液晶印加電圧の低下
も大きくないため、容易な電極下付け構成で、ポジ表示
が可能となる。コントラストは電極上付けカラーフィル
ターと全く同様であった。
【0041】またポジ表示でなくてもコントラスト及び
コントラストの温度特性の改良はされることが判明して
いる。
【0042】(実施例2)インシュレーターにNが添加
されているMIM素子は、下地のTaOx膜Nが添加さ
れていないか、添加量が少ない時、図13(2)に示す
様に、異常なI−V特性を示す。しかし、ある程度以上
のNを下地に添加すると、図12に示す様に、素子I−
V特性が正常(図13(1))にもどる。また、リアク
ティブ下地膜(図13(1))より、熱酸化下地膜(図
13(2))の方が、少量のN添加で正常な素子を得ら
れることより、エッチングレートが大きいと下電極Ta
をドライエッチングする際に基板までエッチングしてし
まい、基板にマイクロクラックを発生せしめ、前述イン
シュレーターの凹凸部に加え、水分の吸着を増大させ、
素子特性を異常にすると考えられる。更に、N添加のイ
ンシュレーター表面も凹凸が増大し、水分の吸着が増え
ていると考えられる。よって、より多くの水分の吸着を
防ぐため、下地がエッチング除去され基板が露出しない
様なドライエッチング技術が重要であり、かつ、パネル
セル内の水分量管理も大切である。セル内水分量とN添
加MIM素子特性の関係を、図14に示す。この図によ
れば、セル内水分が100ppm以下であれば素子特性
が安定化することがわかる。また、前述したAl,S
i,Cr,Be,Mgの酸化物、チッ化物、酸チッ化物
の下地絶縁膜も、適量のNが添加されたTaOx下地絶
縁膜と同様、良好であった。
【0043】更に、素子インシュレーターTaOx中の
N濃度は、エリプソメーターによる屈折率、分光光度計
による反射率評価により絶対量を知ることができる。こ
の様子を図15に示す。これにより製造条件の変動を即
座にスパッタにフィードバックでき、製造歩留り向上に
大いに役立つ。また、TaOxへのN添加だけでなく、
他の絶縁膜中の他元素濃度も同じ方法で管理できる. (実施例3)本発明の第3実施例を図16に示す。下電極
Taをスパッタする際、通常Arの雰囲気を用いるが、
それにN2を12%混合させると、陽極酸化した素子絶
縁膜の比誘電率が、これを混合しないものと比較して半
減する。これは、TaOx膜にNが導入されてTaOx
yが増加、もしくはTaOxyのみとなったためである
と考えられる。
【0044】次に、12%N2−Ar雰囲気を用いてT
aをスパッタしたNドープMIM素子を、図16の様に
作成した。素子キャパシタンスが従来の素子の1/2で
あるため、画素を2分割し、冗長性を持たせている。こ
のMIM基板を用いてネガ表示液晶パネルを組み、光学
特性を調べたところ、従来よりパネルコントラストが2
〜3割増加していた。これは、Nドープによる素子キャ
パシタンスの減少に加えて、素子I−V特性の非直線性
を示すβ値(I∝Vexp(β√V))も20%ほど増
加しているためと思われる。また、パネル点灯時、点欠
陥を調査したところ、その存在は認められるが実用上問
題のないレベルであり、100パネル中の歩留りは98
%であった。これは分割された画素が両方とも欠陥にな
ることが確率的に非常に小さいためであり、片側が欠陥
となっても、もう片側が正常であれば欠陥として認識し
づらいためである。また、素子へのNドープ量を増や
し、素子キャパシタンスを更に下げて画素分割数を4以
上にすることも可能であり、そのようにすれば欠陥は全
く認められなくなった。
【0045】次に、N添加の代わりにTaターゲット上
に必要数Siチップを置いて、素子キャパシタンスを1
/2にしたMIM素子を図16の様に作成した。素子キ
ャパシタンスが従来の素子の1/2であるため、画素も
2分割して冗長性を持たせている。このMIM基板を用
いてネガ表示液晶パネルを組み、光学特性を調べたとこ
ろ、従来の画素分割しない通常のMIMパネルとコント
ラストは全く同じであった。これは、素子と液晶の容量
比が一定に保たれており、かつSi添加による素子I−
V特性の変化もないためと考えられる。また、パネル点
灯時に点欠陥を調査したところ、存在は認められるが実
用上問題のないレベルであり、100パネル中の歩留り
は98%であった。これは、分割された画素が両方とも
欠陥になることが確率的に非常に小さいためであり、片
側が欠陥となっても、もう片側が正常であれば、欠陥と
して認識しづらいためである。ただ、素子へのSi添加
量を増やし、素子キャパシタンスを更に下げて、画素分
割数を4以上にすることも可能であり、そのようにすれ
ば欠陥は全く認められなくなった. (実施例4)本発明第4の実施例の基本製造プロセスを
第1図を用いて説明する。Baホウケイ酸ガラス基板上
にTa膜をチッ素を含む雰囲気中で400Åリアクティ
ブスパッタしたのち、前記Ta膜を500℃大気中で熱
酸化して、下地絶縁膜を形成した。
【0046】次に、前記下地絶縁膜上にTa膜をチッ素
を含む寡囲気中で3500Åリアクティブスパッタして
形成されたTa膜を、CF4+O2ケミカルドライエッチ
ングでパターンエッチングして下電極とした。
【0047】次に、パターンエッチングしたTa膜を1
%クエン酸溶液中で陽極酸化して、600Åの絶縁膜
(インシュレーター)を形成した後、形成された絶縁膜
上にCrを1500Å成膜、パターンエッチングして上
電極とし、MIM素子を形成した。
【0048】次に、ITOを成膜し、前記ITOをエッ
ツチングして画素電極とした。この時、下電極Taに添
加するN量を、スパッタ雰囲気中のN2濃度を変えるこ
とにより変化させ、MIM素子インシュレーターの比誘
電率を30以下で変動させた。
【0049】次に、このMIM素子基板と電極上付けカ
ラーフィルター基板とを組み合わせ、ポジ表示用のパネ
ルを作成した。そのパネルコントラストとMIM素子と
画素液晶との容量比との関係を図4に示す。この時の下
電極Taの結晶構造、比抵抗もあわせて示している。
又、図5には比誘電率εを変えた時のコントラストの温
度特性、図6には比誘電率εを変えた時のβ値の温度特
性、図7には比誘電率εを変えた時のR(3V)(3V
印加時の素子低抗)の温度特性を示している。
【0050】図5よりわかる様に、比誘電率εが22以
下であると、600℃でもコントラスト85を確保でき
る。TFTパネルのコントラストは、一般に100以上
であるが、人間の目では70〜80以上のコントラスト
は明確に識別できないため、22以下であればTFT並
みのコントラストを得ることができる。また、比誘電率
ε=26について、β値、R(3V)は良い値であるの
に、60℃のパネルコントラストが悪いのは、容量比が
1.9と小さいためであると考えられる。ただ、比誘電
率ε=23でもコントラストが非常に良くなっており、
これはR(3V)、β値の温度特性が良いためと考えら
れるが、徳田製作所50Bスパッタ装置でスパッタした
際のみのデータであり、同社4ES、日電アネルバ53
0Hでは、比誘電率ε≦22がTFT並みのコントラス
トを得る条件であった。
【0051】以上より、比誘電率ε≦22、かつ容量比
が2より大きい時に、TFT並みのコントラストが得ら
れると考えられる。しかし、それを満足しなくても(例
えば22<ε<εTaOx)、コントラスト向上の効果は十
分にある。比誘電率ε≦10であれば、画素2分割の冗
長設計が可能になる。その上、分割画素と素子との容量
比を2より大き く確保できるため、TFT並みのコン
トラストも得られる。又は、従来のMIMパネル並みの
コントラストであれば、50000画素の1インチパネ
ルが得られ、ビューファインダー等の従来不可能であっ
た応用も可能である。
【0052】(実施例5)ガラス基板(コーニング社製
7059Baホウケイ酸ガラス)を洗浄し、次にTaを
2を含む雰囲気中でスパッタした。次に熱酸化して下
地絶縁膜とした。その下地絶縁膜として、更にTaを成
膜した。そのスパッタ条件は、ガス圧1.5×10-2
orr、パワー1.5kWで実施した。この時のスパッ
タガスは、Ar+N2とした。N2、Arのガス分圧は、
それぞれ3%、及び、97%とした。 この時の膜厚は
2500Åとした。さらに同一チャンバー内でN2ガス
分圧を10%、Arガス分圧を90%とし、連続的にT
a膜を500Åスパッタした。
【0053】次に、T aを所定の寸法にフォトリソグラ
フィー・エッチング技術を用い、パターニングした。エ
ッチング特性は特に変化せず、CF460%+O240%
の混合ガスで何ら問題なくエッチングが可能であった。
【0054】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜を形成した。正確に表現すれば、Taスパッタ
膜の表面500Åは、Taチッ化膜が存在しているた
め、酸チッ化膜の複合絶縁膜となっていると思われる。
【0055】次に、Crをスパッタリングした。Ar圧
は2×10-2Torr、パワーは2kWとした。厚みは
1500Åとした。周知のフォトリソグラフィー技術を
用い、エッチングによりCrを所定の寸法にパターニン
グした。さらに、画素電極として、ITOをスパッタリ
ングで形成し、フォトリソグラフィーで所定の寸法にパ
ターニングした。厚みは1000Åとした。
【0056】電極の比低抗を測定したところ1.0×1
-4Ω・cmであり、通常のものと比較して50%〜1
0%程度抵抗が低くなっていることが分る。
【0057】以上のようにして作成したMIM基板を用
いてパネルを組み立て、画質を確認したところ、画像に
いわゆるシミ・ムラがなく鮮明な画質となった。またT
a電極がTaNとなっているパネルは、外部電源の接続
端子からの距離が近いところと遠いところとでの画質の
差があり、ムラになっていたことと比較して、本実施例
の有効性が確認出来る。
【0058】また、Ta電極がどの様な結晶構造になっ
ているか、上述のスパッタ条件でスパッタし、結晶構造
をX線回折にて確認した。X線回折のピークは、α−T
aのピークだけであった。
【0059】(実施例6)コーニング社製7059Ba
ホウケイ酸ガラスに、スパッタ装置を用いて下電極用T
a膜を成膜した。
【0060】スパッタガスはAr(アルゴン)とN
2(窒素)ガスを用いた。トータルのガス圧は2×10
-2Torrとし、N2ガスをそれぞれ分圧で0%、2
%、5%、10%、15%、20%、25%、28%と
した。加熱は180℃一定とした。スパッタ膜厚は、全
て2800Åになる様に時間でコントロールした。ま
た、スパッタパワーは1.5kWとした。
【0061】次に、Taを既知のフォトリソグラフィ
ー、エッチング技術を用い、所定寸法にパターニングし
た。エッチングはケミカルドライエッチング装置を用
い、CF460%+O240%の混合ガスで行なったが、
何ら問題なくエッチングが可能であった。
【0062】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜を形成した。これが、MIM素子のインシュレ
ーターである絶縁膜となる。この絶縁膜は、正確にはN
を含む膜であるため、酸チッ化膜となっている。この酸
チッ化膜のチッ素をイオンマイクロアナライザー(IM
A)、光電子分析装置(XPS)、オージェ分析装置
(AES)で分析したところ、表1に示す含有量となっ
ていた。
【0063】
【表1】
【0064】また、この酸チッ化膜は600Åとした。
次にCrをスパッタリングした。Ar圧は2×10-2
orr、パワーは2kWとした。厚みは1500Åとし
た。周知のフォトリソグラフィーを用い、エッチングで
Crを所定の寸法にパターニングした。さらに画素電極
として、ITO(Indium Tin Oxide)をスパックリング
で形成し、フォトリソグラフィーで所定の寸法にパター
ニングした。厚みは1000Åとした。なお、MIM素
子の寸法は、5μm×4μmとした。
【0065】表1にそれぞれのキャパシタンス、電圧1
0Vの時のMIM素子の抵抗を示す。 キャパシタンス
は10kHzの時の値であり、LCRメーターを用いて
測定した。 さらに、このMIM基板を用いて、ネガ表
示パネルを組み立て、コントラスト比を測定した結果も
表1に示す。
【0066】表1に示す通り、N2量が5at%よりも低
いMIMパネルは、コントラスト比が十分でない。ま
た、Nが25at%以上のMIMパネルは素子の抵抗が
高く、N添加Taの比抵抗が300μΩ・cm以上ある
ためと思われるが、コントラストが十分でない。駆動電
圧を上げれば、コントラストは高くなるが、特別なIC
の製造や駆動回路の変更等、問題がある。
【0067】表1から明らかな様に、N2量が5at%〜
25at%含有したMIMパネルはコントラストが高く
なったことが分る。
【0068】(実施例7)コーニング社製7059Ba
ホウケイ酸ガラスにNをそれぞれ0at%、3at%、
5at%、10at%、20at%、30at%、40
at%、50at%、55at%、60at%を含有す
るTaターゲットを用い、スパッタリングした。Arガ
ス圧は2×10-2Torr、基板加熱は180℃、スパ
ッタパワーは1.5kWで実施した。この下電極になる
Ta膜をX線回析により結晶構造を調査 した。
【0069】その結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】表2に示す如く、Taターゲット中のNが
10at%〜50at%の場合には結晶構造が安定して
いることが分る。
【0072】次に、該Ta膜を従来から知られているフ
ォトリソグラフィー・エッチングにより所定の寸法に形
成し、1%クエン酸溶液で陽極酸化した。これらは0a
t%NのTaターゲットから作成したものを除き、XP
S分析により、インシュレーターがTaの酸チッ化物を
含んでいることを確認した。厚さはIMAでエッチング
しながら0のピークを追っていき、約600Åであるこ
とを確認した。
【0073】次に、従来と同様、Crをスパッタし、フ
ォトリソグラフィー・エッチングにより所定の寸法に形
成し、さらに画素電極としてITOを形成した。そし
て、キャパシタンスをLCRメータを用いて測定した。
また、上述のTa膜の比抵抗を四端子測定法にて測定し
た結果を表3に示す。
【0074】
【表3】
【0075】この時のMIM素子寸法は5μm×4μ
m、インシュレーター厚さは600Åである。
【0076】本基板を用い、液晶パネル完成体とした。
比較として、マスフローにてN2とArの分圧をコント
ロールしたAr+N2雰囲気中でTaをスパッタし、陽
極酸化して得たMIMパネルの画質を調べた。
【0077】まず、Nが0〜3at%のパネルは、コン
トラスト比が1:30であり、Nが5at%〜50at
%を含有するTaターゲットを用いたものは、それぞれ
1:50、1:70、1:75、1:80、1:90、
1:95であった。Nを55at%、60at%含有す
るTaターゲットを用いたものは、コントラストが1:
80、及び、1:50であった。さらに、Ar+N2
でのTaスパッタのパネルは、コントラストが1:10
0であったが、画面全体ではムラ・シミが生じていた。
つまり、素子特性のバラツキがあり、一様な素子状態に
なっていなかったものと推測される。
【0078】また、Nを55at%、60at%含有し
たTaターゲットを用いたパネルは、 外部電源の接続
端子からの距離が近いところと遠いところでの画質の差
があり、ムラを生じていた。これは、比抵抗30μΩ・
cm以上と高く、遠いところの画素には電圧降下により
充分な電圧がかからなかったためであると推測される。
【0079】(実施例8)コーニング社製7059Ba
ホウケイ酸ガラスを80℃の熱硫酸で洗浄し、さらに水
洗した。この基板(数量80枚)にスパッタリング装置
を用い、Arガス圧1.8×10-2Torr+N2ガス
圧2×10-3TorrでTa膜スパッタした。厚みは5
00Åとした。X線回析で確認したところ、TaN,T
2N等が確認された。
【0080】次に、430℃×4時間、大気中にて熱酸
化した。炉より取り出したガラス基板は透明になってお
り、透過率は90%であり、全く問題ない透明度を有し
ている。光電子分析装置(XPS)で分析したところ、
O,N,Taが検出され、Taの酸チッ化膜が形成され
たことを確認した。
【0081】次に、下電極用のTaをN2を含む雰囲気
中でスパッタリングし、フォトリソグラフィー・エッチ
ングで所定の寸法に加工する。エッチングは徳田製作所
のCDE装置(ドライエッチング装置)を用い、CF4
60%+O240%の分圧にしたガスを、流量350S
CCMにコントロールし、実施した。
【0082】エッチングした基板を上述のXPSで面内
のN及びTaの分布を確認したところ、一様に下地膜形
成時と同様のN,Taが確認され、下地膜のTa酸チッ
化膜が全て残っていることが分った。Nが添加されない
Ta酸化膜の下地膜では、Taが一様には確認されな
く、下地の残っている箇所と下地がなくなっている箇所
が存在していた。
【0083】次に、パターニングしたTaを1%クエン
酸を用い、陽極酸化法によるMIMのインシュレータで
ある絶縁膜を作成した。酸化膜の厚みはエリプソメータ
ーで測定したところ約500Åであった。
【0084】次に、従来と同様にCr膜をスパッタし
た。厚みは1500Åとした。このCrを所定の寸法に
レジストでバターニングし、諸星インク製MPM−E3
0を用いてエッチングした。次に、画素電極のITOを
スパックタリングで形成し、フォトリソグラフィーを用
いて硝酸20%、塩酸20%の水溶液で所定の寸法にエ
ッチングした。
【0085】本実施例のMIM素子部の電流−電圧特性
を測定したところ、β値(6V〜8V間での電流値の傾
き)は基板間で4.2〜4.5のバラツキ内におさまっ
ていた。
【0086】また、Crのテーパー部での切れ断線は、
一箇所もなく、Cr切れでの歩留り落ちはなかった。
【0087】(実施例9)コーニング社製7059Ba
ホウケイ酸ガラスを80℃の熱硫酸で洗浄した。この基
板をスパッタリング装置を使用して、15%N2−Ar
雰囲気中でTa膜をスパッタ形成した。このTa膜をX
線回折したところ、Ta(α構造)、及び、Ta2Nか
らなっていた。通常のTa膜はβ構造のTaである。比
抵抗を測定したところ、本発明による下電極は2.2×
10-4Ω・cm、β構造の下部電極は2.1×10-4Ω
・cmであった。本発明の比低抗は、Nが添加されない
ものとほぼ同一であることが分る。
【0088】次に、Taを所定の寸法にフォトリソグラ
フィー・エッチング技術を使いパターニングした。Nが
添加されたTaは、CF460%+O240%の混合ガス
で何ら問題なくエッチングすることが可能であった。
【0089】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜(インシュレーター)を形成した。この酸化膜
は、正確にはNが存在しているため、TaのN添加酸化
膜である。アモルファス状態のため、X線回折では構造
が確認出来なかったが、XPS分析により、酸チッ化物
を示すBinding Energy ピークを確認した。その他に、
TaO、及び、TaNのピークも存在していた。
【0090】次に、Crをスパッタリングした。厚みは
1500Åとした。周知のフォトリソグラフィーを用
い、エッチングでCrを所定の寸法にパターニングし
た。さら に、画素電極としてITOをスパッタリング
で形成し、フォトリソグラフィーで所定の寸法にパター
ニングした。厚みは1000Åとした。
【0091】本実施例のMIM素子のキャパシタンスを
任意の箇所の100点を、LCRメータを用いて測定し
た。この時の素子の面積は、5μm×4μmである。T
a酸チッツ化物の厚みは、エリプソメーターにより60
0Åであることを確認した。
【0092】その結果、キャパシタンスは2.7nF/
mm2となっており、従来のMIMは3.8nF/mm2
であることから、約2/3に減少していることが分る。
【0093】本パネルを用い、ポジ表示パネルを組み立
てて画質を確認した。コントラスト比を確認したとこ
ろ、1:100となっており、従来の1:60より格段
にコントラストが向上していた。更に、下電極へのN添
加量を変えたところ、インシュレーターの構造がTa酸
チッ化物のみとなり、その時の素子特性βは5と非常に
高く、かつパネルコントラストも150:1であった。
【0094】また、下電極がTaチッ化物(Ta2N)
のみのパネルも作成し、画質を調べた。このパネルは、
外部電源の接続端子からの距離が近いところと遠いとこ
ろでの画質の差があり、ムラが生じていた。
【0095】(実施例10)コーニング社製7059B
aホウケイ酸ガラスを80℃の熱硫酸で洗浄した。この
基板上に、スパッタリング装置を使用してArガス圧
1.5×10-2Torr、パワー1.5kWでTa膜を
280Å形成した。
【0096】次に、Taを所定の寸法に周知のフォトリ
ソグラフィ・エッチング技術を使いてパターニングし
た。素子部の寸法は5μmとした。
【0097】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜を形成した。初期電圧は32Vとした。この酸
化膜の厚みはエリプソメータで確認したところ500Å
のであった。
【0098】次に、このようにして陽極酸化を施した基
板を、プラズマエッチング装置(日電アネルバ製DEM
451)に装入し、N2ガスを2×10-2Torrのガ
ス圧でプラズマ処理を実施した。パワーはRFで500
Wとした。該基板を光電子分析装置を用いて分析したと
ころ、TaO、及び、TaNのピークとTa酸チッ化物
のピークが確認され、この膜がN添加Ta酸化膜となっ
ていることが証明された。
【0099】次に、Crをスパッタリングした。Ar圧
は2×10-2Torr、パワーは2kWとした。厚みは
1500Åとした。周知のフォトリソグラフィーを用
い、エッチングでCrを所定の寸法(MIMの箇所の寸
法は4μm)にパターニングした。さらに、画素電極と
して、ITOをスパッタリングで形成し、フォトリソグ
ラフィーで所定の寸法にパターニングした。厚みは10
00Åとした。
【0100】このMIM素子基板の任意の100箇所の
電流−電圧特性を確認したところ、電圧10Vの印加電
圧で流れる電流は2×10-10Aから3.5×10-10
となっていた。通常のTaをマスフローメーターにてそ
れぞれ流量管理したArガス+N2ガス中でスパッタリ
ングし、陽極酸化法にて作成した素子の電流−電圧特性
が5×10-9Aから1×10-11Aとばらついていたの
と比較し、本実施例の素子のばらつきは非常に小さいこ
とが分る。更に、β値が非常に高く良好であった(β=
9)。ただ、I−V特性の極性差が存在していたため2
つのMIM素子を直列に接続し、極性差をキャンセルさ
せた。
【0101】また、素子のキャパシタンスも2.5〜
2.7nF/mm2となっており、マスフロー管理のA
r+N2ガスを用い、陽極酸化法にて得た酸チッ化物の
キャパシタンスが1.7〜3.7nF/mm2のバラツ
キを持っていることを考えると、素子特性が安定してい
ることが分る。
【0102】該パネルを用い、パネルを組み立て、画質
を確認したところ、いわゆる画質のシミ、ムラがなく、
鮮明な画質となった。また、下電極をArとN2ガスで
スパッタしたパネルは、外部電源の接続端子からの距離
が近いところと遠いところでの画質の差があり、ムラに
なっていたことと比較して、本実施例の有効性が確認で
きる。ただ、大型基板(たとえば300mm2)ではプ
ラズマ密度のバラツキによるものと思われる素子特性の
バラツキが発生した。
【0103】
【発明の効果】以上述べた様に、基板上に設けられた複
数の行電極と前記基板と対向する対向基板上に、前記行
電極と交差して配置された複数の列電極が備えられ、前
記両電極の交差部のマトリックス状に形成された画素部
にスイッチング用非線形抵抗素子を配し、前記基板間に
封入された液晶を電気的に駆動させて表示するアクティ
ブマトリックス型液晶表示装置において、前記非線形抵
抗素子にMIM(メタル・インシュレーター・メタル)
の2端子素子を用い、前記インシュレーターの比誘電率
εがTaOx(但しxは任意の数値を示す)の比誘電率
未満であり、前記対向基板の有する静電容量CCF、画素
部の液晶の静電容量CLC、MIM素子の静電容量CMI
Mが、 CCF×CLC/〔(CCF+CLC)×CMIM〕>2 であることにより、また、前記アクティブマトリックス
型液晶表示装置の製造方法において、前記基板上にTa
膜をチッ素を含む雰囲気中でリアクティブスパッタした
のち、前記Ta膜を酸化して下地絶縁膜を形成する第1
の工程と、前記下地絶縁膜上にTa膜とチッ素を含む雰
囲気中でリアクティブスパッタする第2の工程と、前記
第2の工程で形成されたTa膜をパターンエッチングし
て下電極とする第3の工程と、前記パターンエッチング
したTa膜を酸化して絶縁膜(インシュレーター)とす
る第4の工程と、前記第4の工程で形成された絶縁膜上
にCrを成膜する第5の工程と、前記第5の工程で成膜
されたCrをパターンエッチングして上電極とし、MI
M素子を形成する第6の工程と、前記第6の工程を経た
のち、ITOを成膜する第7の工程と、前記ITOをエ
ッチングして画素電極とする第8の工程を有することに
より、従来TFT液晶ディスプレイより劣っていたMI
Mディスプレイの画質を大幅にアップさせ、TFTと同
等、もしくはそれ以上にまでさせることができた。ま
た、画素分割の冗長設計で製造歩留りを大幅にアップさ
せ、最近TFTと製造コストに大差なかったのを再び拡
大させ、 2端子素子本来の製造歩留りを達成すること
ができた。また、従来不可能とされていた1インチ程度
の小型ディスプレイの製造をも可能となった。更に、下
電極の結晶構造を制御することにより、60μΩ・cm
の低抵抗を実現し、20インチ以上の大型ディスプレイ
の可能性を拡大させた。本来、MIMは大型ディスプレ
イに適していると考えられていたが、冗長設計や配線の
抵抗化、インシュレーターの膜質のタイムリーなスパッ
タ条件へのフィードバック等の達成により初めて可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本製造プロセスを示すプロセス
図、及び、それに対応した基板断面図。
【図2】 MIM素子の上面図。
【図3】 図2のA−A’断面図。
【図4】 液晶静電容量と素子容量の比とパネルコント
ラストとの関係図、及び、容量比に対応した下電極Ta
の結晶構造と比抵抗を示す図。
【図5】 インシュレーターの比誘電率εとコントラス
トの温度特性との関係を示す図。
【図6】 素子β値の温度特性とインシュレーターの比
誘電率εとの関係を示す図。
【図7】 3V印加時の素子抵抗の温度特性とインシュ
レーターの比誘電率εとの関係を示す図。
【図8】 電極上付けカラーフィルターを用いたパネル
構造図。
【図9】 電極下付けカラーフィルターを用いたパネル
構成図。
【図10】 各種インシュレーターヘのN添加方法と比
誘電率εの安定性との関係を示す図であり、(1)は任
意の濃度に調整されたAr−N2混合ガスを使用したも
の、(2)はN添加Taターゲットを使用したもの、
(3)はマスフローメーターにてArとN2とを別々に
スパッタチャンバー内に導入したものである。
【図11】 インシュレーターヘのSi添加量と比誘電
率εとの関係を示す図。
【図12】 下地絶縁膜TaOxへのN添加量と下地絶
縁膜のエッチングレート、及び、素子特性を示す図であ
り、(1)はリアクティブスパッタにより形成した下
地、(2)は熱酸化により形成した下地を示す。
【図13】 安定した素子特性と不安定な素子特性を示
す図。
【図14】 液晶パネルセル内の水分濃度と素子のI−
V特性を示す図。
【図15】 TaOx膜中のN濃度とTaOx膜屈折率、
TaOx膜反射率の関係を示す図。
【図16】 素子容量を通常素子の1/2とし、画素分
割の冗長設計を行なった例を示すMIM上面図。
【符号の説明】
1 ・・・ 基板 2 ・・・ 下地絶縁膜 3 ・・・ 下電極 4 ・・・ インシュレーター 5 ・・・ 上電極 6 ・・・ 画素電極 6’・・・ 従来の画素電極形状 6”・・・ 分割画素 7 ・・・ MIM素子 8 ・・・ カラーフィルター層 9 ・・・ 平坦化用中間膜 10・・・ ITO透明電極 11・・・ 液晶
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】アクティブマトリックス基板の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電層・絶縁層・導
電層構造の2端子素子(MIM)を用いた液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在液晶ディスプレイの画像表示方法に
は大別して単純マトリクス方式とアクティブマトリック
ス方式がある。単純マトリックス方式は互いにその方向
が直角をなすように設けられた2組の帯状電極群間に液
晶をはさんだもので、これらの帯状電極にそれぞれ駆動
回路が接続される。この方式は構造が簡単なため低価格
のシステムが実現できるがクロストークによりコントラ
ストが低いという問題がある。これに比較してアクティ
ブマトリックス方式は各画素ごとにスイッチを設け電圧
を保持するもので時分割駆動しても選択時の電圧を維持
できるので表示容量を増やせ、コントラストなど画質に
関する特性が良い半面、構造が複雑で製造コストが高い
ことが欠点である。たとえばTFT(Thin Film Transi
stor)は5枚以上のフォトマスクを使って5〜6層の薄
膜を重ねるため、歩留りを上げることが難しい。そこ
で、アクティブ素子のなかでも歩留りが上げられる、低
製造コストの2端子素子が注目されている。代表的な2
端子素子はMIM(メタル・インシュレーター・メタ
ル)である。その一般的な材料、構造を図2、図3に示
す。それぞれ素子上面図、素子断面図である。従来、素
子絶縁膜には下電極を陽極酸化したTaOxを用いてい
たが、その比誘電率が30程度であるため、一般的な素
子大きさ5μm×4μm、陽極酸化膜厚が600Åの条
件では素子キャパシタンスが0.1pFにもなってしま
い、1画素分の液晶キャパシタンスの1/2以上と大き
なものとなっていた。
【0003】しかし、これでは液晶パネルに電圧を印加
した際、液晶と素子の容量比が2以下(通常1.6程
度)であるためMIM素子に十分に電圧がかからず、ス
イッチング特性が悪くなるという問題点を有していた。
この問題点を解決する検討も以下のように実施されてき
た。
【0004】素子の更なる微細化検討:例えば3μm
×3μm素子の検討。
【0005】絶縁膜厚の増大検討:例えば陽極酸化絶
縁膜を1000Åとする検討。
【0006】しかし、については、素子基板の製造歩
留りが極端に低下してしまった。また、は、素子容量
を低下させることはできたが素子の電流−電圧特性(I
−V特性)の非直線係数(β値)が悪くなり効果として
は小さかった。
【0007】また、従来、素子のI−V特性の非直線係
数(β値)は常温のβでも3.4以下であり、60℃と
もなれば2.5程度にまで減少してしまう。かつ低電圧
域でのMIM素子抵抗は低く、常温でR(3V)が1×
1011Ω程度、60℃では5×109Ω程度と小さかっ
た。
【0008】更に、ごく最近はTFTも画素分割等の冗
長設計をする様になり、製造歩留りが上がってきた。し
かし、MIMは前述した素子キャパシタンスの理由によ
り画素分割はできずにいる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に素子静電容
量、β値、低電圧域での素子抵抗、それらの温度特性に
より、現在まで依然MIMパネルの表示品質はTFTパ
ネルより劣るという課題を有している。更に、冗長設計
により製造歩留りの上がってきたTFTパネルと製造コ
ストが変わらなくなってきたという課題も有する。
【0010】そこで本発明はこのような課題を解決する
ものであって、その目的とするところは、アクティブマ
トリックス方式の中での2端子素子本来の特徴である低
コスト、高製造歩留りに付け加えてTFT並み、もしく
はそれ以上の画質を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に、複
数の行電極と、マトリックス状に形成された画素電極
と、前記行電極及び前記画素電極に電気的に接続された
第1導電層−絶縁層−第2導電層構造の非線形抵抗素子
とが形成されてなるアクティブマトリックス基板の製造
方法において、基板上に、導電性材料により前記第1導
電層を形成する第1の工程と、前記第1導電層上に前記
絶縁層を形成する第2の工程と、前記絶縁層に不純物を
添加する第3の工程と、前記第1導電層の少なくとも一
部と重なり部分を有するように、前記絶縁層上に前記第
2導電層を形成する第4の工程と、を有することを特徴
とする。
【0012】また、本発明は、基板上に、複数の行電極
と、マトリックス状に形成された画素電極と、前記行電
極及び前記画素電極に電気的に接続された第1導電層−
絶縁層−第2導電層構造の非線形抵抗素子とが形成され
てなるアクティブマトリックス基板の製造方法におい
て、基板上に、不純物が添加された導電性材料により前
記第1導電層を形成する第1の工程と、前記第1導電層
の表面を酸化することにより前記絶縁層を形成する第2
の工程と、前記第2導電層の少なくとも一部と重なり部
分を有するように、前記絶縁層上に前記第2導電層を形
成する第3の工程とを有することを特徴とする。
【0013】素子インシュレーター(絶縁層)に添加す
る他元素(不純物)はインシュレーターの比誘電率を下
げ、β値、β値の温度特性、R(3V)等の素子特性を
改善できるものであればなんでも良い。ただし、特にそ
の効果の大きいBe,B,C,N,Mg,Al,Si,
S,Ca,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
Zn,Sr,Y,Cd,Sn,Ba,Pb,La,C
e,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er,T
m,Yb,Luが好ましい。特に、現在、下電極は、C
4+O2のケミカルドライエッチングにてパターニング
することができるため、同時にエッチングできるBe,
C,N,Mg,Al,Si,Crが特に好ましい。
【0014】インシュレーターに添加する酸化物、チッ
化物、酸チッ化物は、インシュレーターの比誘電率を下
げ、β値、β値の温度特性、R(3V)等の素子特性を
改善するものであれば何でも良い。ただし、特に、その
効果の大きいBe,Mg,Al,Si,Cr,Mn,F
e,Co,Ni,Cu,Sr,Y,Sn,Ba,La,
Ce,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er,T
m,Yb,Luの酸化物、チッ化物、酸チッ化物が好ま
しい。その中でも、特に、同時にケミカルドライエッチ
ングできるBe,Mg,Al,Si,Crの酸化物、チ
ッ化物、酸チッ化物が好ましい。
【0015】さらに、本発明は、基板上に、複数の行電
極と、マトリックス状に形成された画素電極と、前記行
電極及び前記画素電極に電気的に接続された第1導電層
−絶縁層−第2導電層構造の非線形抵抗素子とが形成さ
れてなるアクティブマトリックス基板の製造方法におい
て、基板上に、第1の不純物が添加された下地絶縁膜を
形成する第1の工程と、前記下地絶縁膜上に、第2の不
純物が添加された導電性材料により前記第1導電層を形
成する第2の工程と、前記第1導電層の表面を酸化する
ことにより前記第2の不純物が添加された前記絶縁層を
形成する第3の工程と、前記第2導電層の少なくとも一
部と重なり部分を有するように、前記絶縁層上に前記第
2導電層を形成する第4の工程とを有することを特徴と
する。
【0016】下地絶縁膜(図1(b))2は素子の基板
への密着度を向上させ、素子の絶縁破壊電圧を上昇させ
るために用いられる。また、素子インシュレーターに他
元素を添加する場合には、下電極のドライエッチング時
に基板を露出させない効果も重要となる。すなわち、基
板がドライエッチングされるとマイクロクラックが発生
し、水分の吸着が増大し、その結果、素子特性の異常を
ひきおこしやすくなるためである。よって、そのような
効果のある材料であれば何でも良いが、特に効果の大き
いBe,Mg,Sc,Ti,Cr,Mn,Fe,Co,
Ni,Cu,Sr,Y,Zn,Mo,Sn,Hf,T
a,W,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,
Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luの酸化物、チッ化
物、酸チッ化物が好ましい。更に、素子上電極形成時、
素子端面部の上電極に切れが生ずることがある。これは
素子端面のテーパーが適当でないためで、下地絶縁膜が
下電極エッチング時にエッチングされなかったり、逆に
エッチングされすぎたりすると同じ現象が生ずる。よっ
て、適度にCF4+O2でエッチングされるBe,Mg,
Al,Si,Cr,Taの酸化物、チッ化物、酸チッ化
物が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】ポジ表示用及びネガ表示用の代表
的なパネル構造をそれぞれ図8、図9に示す。図9の構
成では、液晶に電圧を印加する際、カラーフィルター層
のために電圧降下を起こし、かつカラーフィルター層の
静電容量のため見かけの液晶の静電容量が下がってしま
い、容量比がとれなくなる恐れがある。この理由によ
り、ポジ表示より比較的低電圧駆動で、40程度のコン
トラストを得られるネガ表示を選択することになる。ネ
ガ表示にすれば、パネル構造は簡単であるものの、ポジ
表示に比較してコントラストが低く、色調が悪いという
欠点を持つ。
【0018】一方、ポジ表示は、一般に色調が良く、コ
ントラストも高いが、高いコントラストを得るためには
ネガ表示よりも高い駆動電圧が必要となる。しかし、現
在は、図9の様な効率の悪いパネル構造でポジ表示でき
るようなICが無く、図8の様な電極上付けカラーフィ
ルターを有するパネル構造にせざるを得ない。また、上
記のカラーフィルターを用いてポジ表示を行った場合、
常温においては高い画質が得られるものの、長時間駆動
させると、バックライト等の熱により高温の状態にさら
され、大幅にコントラストが低下するという問題も有し
ていた。しかし、CCF×CLC/〔(CCF+CLC)×C
MIM〕>2、かつインシュレーターの比誘電率εをTa
xの比誘電率未満とすることにより、ポジ表示でも、
低温から高温にかけて高いコントラストを得ることがで
きる様になった。また、ネガ表示でも、コントラストの
向上、温度特性の向上の効果が認められている。
【0019】以下、本発明をより具体的に説明するため
に、実施例を示す。
【0020】(実施例1)本発明のMIM素子の基本製
造工程を図1を用いて説明する。図1(a)は、加工工
程を示すフローチャートであり、図1(b)〜(i)
は、フローチャートに対応したMIM素子の断面図を示
している。図1(b)において、基板1の上に下地絶縁
膜2を形成する。基板1にはBaホウケイ酸ガラスを用
い、下地絶縁膜2としては、Nが添加されたTaを40
0Åスパッタした。これを熱酸化して透明TaOx膜と
することにより下地絶縁膜は完成する。次に(c)にお
いて、下地絶縁膜2の上に、Nが添加されたTa膜3を
3500Åスパッタし、(d)に示すように、レジスト
(図示せず)を所定パターンに塗布形成した後、CF4
+O2ガス中でケミカルドライエッチングして下電極の
形状3にパターニングする。次に、このレジストを除去
し、(e)に示すようにクエン酸水溶液中にて陽極酸化
し、600Åの絶縁膜、すなわちインシュレーター4と
してTaOxを形成する。
【0021】この上に、(f)で示すようにCr5をス
パッタし、(g)で示すようにレジスト(図示せず)を
所定の形に形成した後、エッチングして上電極5を形成
する。そして、レジストを除去することによりMIM素
子は完成する。
【0022】次に、(h)に示すように、ITO6をス
パッタし、(i)に示すように、(g)と同様な加工を
した後エッチングしてCrに接続する画素電極を形成す
る。図2は、図1で示した工程で加工されたMIM素子
の一例を示した平面図であり、図3はそのA−A’断面図
である。
【0023】このようにして作成されたMIM素子を用
いたポジ表示MIMパネルの常温コントラストと素子容
量と画素液晶容量との比の関係を、図4に示す。容量比
は素子面積、インシュレーター膜厚を一定にし、インシ
ュレーターの比誘電率εを下電極Taに添加するN量を
変えて変化させた。
【0024】通常、TaOxの比誘電率εは30程度で
あるが、容量比がとれていないため(前述したように
1.6程度)、コントラストは50〜60程度と低い。
しかし、比誘電率εが低下するに従い、コントラストは
向上し、飽和する。
【0025】ここで、比誘電率εを減少させる手法の安
定性を、図10、図11に示す。図10(1)は、下電
極Taをスパッタする際、任意の濃度に調整されたAr
−N 2混合ボンベよりガスをスパッタチャンバー中に導
入してスパッタした場合を示している。図10(3)
は、混合ボンベを用いずArとN2を別々にマスフロー
メーターで流量をコントロールしながらスパッタチャン
バー内に導入、混合してスパッタしている点で(1)と
異なっている。(2)はスパッタガスをArのみとして
いるが、Nが添加されたTaターゲットを使用してい
る。図10よりわかる様に、マスフローメーターによる
スパッタN2濃度の微妙なコントロールは雑しく、再現
性がない。しかし、混合ボンベとN−Taターゲットに
よる方法は係数による補正で比誘電率εの減少度合いが
全く一致し、優れた方法であることがわかる。
【0026】また、Nが添加されていない通常の陽極酸
化TaOxを形成した後、Nプラズマ処理を行うことに
より、NをTaOx中に添加する方法も検討したが、素
子I−V特性の極性差が大きくなってしまうという問題
があった。しかし比誘電率εは下がり、β値も大幅に向
上し、また電極Taの低抗も増大しないという利点もあ
るため、MIM素子を2つ直列に接続するTa/N−T
aOx/Cr/Ta/N−TaOx/Crにより極性差を
キャンセルさせれば特性の良い素子を得られる。
【0027】また、図11におけるSi添加は、Taタ
ーゲット上にSiチップを置くチップオンターゲット法
にてSi添加Taをスパッタし、その後陽極酸化してい
るが、特性は安定している。コントラストが向上する際
の素子特性はβ値に関しては図6、図7より常温でβ+
≧4.0、β-≧3.2(β+は下電極Taをプラスに電
圧印加した場合のβ、β-は下電極Taをマイナスに電
圧印加した場合のβ)、60℃でβ+≧3.5、β-
2.7、R(3V)に関しては、常温で3×1011Ω以
上、60℃で1010Ω以上であった。また、その際の電
極Ta中のN濃度はオージェとエスカで分析したとこ
ろ、5〜45at%、インシュレーターのN濃度は5〜
25at%であり、N濃度がそれ以上である場合には、
更なる画質の改善はあるが、素子特性の不安定性が増大
する。この条件に入れるための前述N添加Taターゲッ
トのN濃度は5〜50at%であった。また、その際の
下電極Taの結晶構造はα−Ta、もしくはα−Ta+
Ta2Nであった。比抵抗は300μΩcm以下であっ
た。更に、インシュレーターの構造にTaOxyの酸チ
ッ化物を有することも、ESCA分析より判明した。N
添加量の少ない領域では、TaOxyも少なく、TaO
が多いが、N添加量が適正で、β値、β値温度特性、R
(3V)の特性が良い領域では、TaOxyのみとな
る。これは、通常の陽極酸化膜中には酸素不足のため可
動のTaイオンが多数存在する(前述TaOがその存在
を示している)が、Nが導入されることで、TaOxy
となり、可動イオンが固着、β値、R(3V)等が改善
されるためと考えられる。
【0028】また、素子I−V特性の極性差が|Log
(I/V)-−Log(I/V)+|≦2でないとフリッ
カが生じたが、素子形成後の熱処理(250℃)により
調整可能であった。
【0029】更に、N添加、Si添加のTaスパッタの
際、基板にRFバイアスを印加すると、基板面内の膜質
(添加量含む)のバラツキが大幅に改善されることが判
明した。バイアスを印加しない時は基板回転中心にN,
Siの添加量が多く、これは、プラズマ密度が基板中心
に高いためであるが、RFバイアスを印加することによ
り基板周辺部のプラズマ密度が上昇するため、面内のバ
ラツキが少なくなると考えられる。
【0030】また、本実施例では、陽極酸化によりイン
シュレーターを形成したが、これは膜質、膜厚の安定性
が良いためである。特に、本実施例の様に異種元素を添
加している場合には、その安定性が生産歩留りに大きく
寄与する。しかし、インシュレーターを、熱酸化、もし
くはリアクティブスパッタにより形成すれば、完全ドラ
イ製造プロセスが可能となり、インライン化による大幅
な製造スループット向上が期待できる。
【0031】また、本実施例では、Nのプラズマ処理を
除き、下電極Taにも異元素が添加されてしまい、配線
抵抗の増大をひきおこす。そこで、インシュレーターに
なる部分以外を成膜する際、微量のNをスパッタ雰囲気
中に添加してスパッタすることにより、α−Taとする
ことで抵抗を下げる手法を検討したところ、20インチ
以上の大型化が可能になった。
【0032】また、本実施例ではポジ表示を用いたがこ
れはカラーフィルター層をSi変成ポリイミドで平担化
し、その上にITO透明導電膜を形成した電極上付けカ
ラーフィルターを採用することで可能になっている。た
だし、基板上にITO配線し、その上にミセル電解法に
て顔料を成膜する手法を用いれば、顔料は比誘電率εが
低く、顔料間のスキ間の存在により液晶印加電圧の低下
も大きくないため、容易な電極下付け構成で、ポジ表示
が可能となる。コントラストは電極上付けカラーフィル
ターと全く同様であった。
【0033】またポジ表示でなくてもコントラスト及び
コントラストの温度特性の改良はされることが判明して
いる。
【0034】(実施例2)インシュレーターにNが添加
されているMIM素子は、下地のTaOx膜Nが添加さ
れていないか、添加量が少ない時、図13(2)に示す
様に、異常なI−V特性を示す。しかし、ある程度以上
のNを下地に添加すると、図12に示す様に、素子I−
V特性が正常(図13(1))にもどる。また、リアク
ティブ下地膜(図13(1))より、熱酸化下地膜(図
13(2))の方が、少量のN添加で正常な素子を得ら
れることより、エッチングレートが大きいと下電極Ta
をドライエッチングする際に基板までエッチングしてし
まい、基板にマイクロクラックを発生せしめ、前述イン
シュレーターの凹凸部に加え、水分の吸着を増大させ、
素子特性を異常にすると考えられる。更に、N添加のイ
ンシュレーター表面も凹凸が増大し、水分の吸着が増え
ていると考えられる。よって、より多くの水分の吸着を
防ぐため、下地がエッチング除去され基板が露出しない
様なドライエッチング技術が重要であり、かつ、パネル
セル内の水分量管理も大切である。セル内水分量とN添
加MIM素子特性の関係を、図14に示す。この図によ
れば、セル内水分が100ppm以下であれば素子特性
が安定化することがわかる。また、前述したAl,S
i,Cr,Be,Mgの酸化物、チッ化物、酸チッ化物
の下地絶縁膜も、適量のNが添加されたTaOx下地絶
縁膜と同様、良好であった。
【0035】更に、素子インシュレーターTaOx中の
N濃度は、エリプソメーターによる屈折率、分光光度計
による反射率評価により絶対量を知ることができる。こ
の様子を図15に示す。これにより製造条件の変動を即
座にスパッタにフィードバックでき、製造歩留り向上に
大いに役立つ。また、TaOxへのN添加だけでなく、
他の絶縁膜中の他元素濃度も同じ方法で管理できる. (実施例3)本発明の第3実施例を図16に示す。下電
極Taをスパッタする際、通常Arの雰囲気を用いる
が、それにN2を12%混合させると、陽極酸化した素
子絶縁膜の比誘電率が、これを混合しないものと比較し
て半減する。これは、TaOx膜にNが導入されてTa
xyが増加、もしくはTaOxyのみとなったためで
あると考えられる。
【0036】次に、12%N2−Ar雰囲気を用いてT
aをスパッタしたNドープMIM素子を、図16の様に
作成した。素子キャパシタンスが従来の素子の1/2で
あるため、画素を2分割し、冗長性を持たせている。こ
のMIM基板を用いてネガ表示液晶パネルを組み、光学
特性を調べたところ、従来よりパネルコントラストが2
〜3割増加していた。これは、Nドープによる素子キャ
パシタンスの減少に加えて、素子I−V特性の非直線性
を示すβ値(I∝Vexp(β√V))も20%ほど増
加しているためと思われる。また、パネル点灯時、点欠
陥を調査したところ、その存在は認められるが実用上問
題のないレベルであり、100パネル中の歩留りは98
%であった。これは分割された画素が両方とも欠陥にな
ることが確率的に非常に小さいためであり、片側が欠陥
となっても、もう片側が正常であれば欠陥として認識し
づらいためである。また、素子へのNドープ量を増や
し、素子キャパシタンスを更に下げて画素分割数を4以
上にすることも可能であり、そのようにすれば欠陥は全
く認められなくなった。
【0037】次に、N添加の代わりにTaターゲット上
に必要数Siチップを置いて、素子キャパシタンスを1
/2にしたMIM素子を図16の様に作成した。素子キ
ャパシタンスが従来の素子の1/2であるため、画素も
2分割して冗長性を持たせている。このMIM基板を用
いてネガ表示液晶パネルを組み、光学特性を調べたとこ
ろ、従来の画素分割しない通常のMIMパネルとコント
ラストは全く同じであった。これは、素子と液晶の容量
比が一定に保たれており、かつSi添加による素子I−
V特性の変化もないためと考えられる。また、パネル点
灯時に点欠陥を調査したところ、存在は認められるが実
用上問題のないレベルであり、100パネル中の歩留り
は98%であった。これは、分割された画素が両方とも
欠陥になることが確率的に非常に小さいためであり、片
側が欠陥となっても、もう片側が正常であれば、欠陥と
して認識しづらいためである。ただ、素子へのSi添加
量を増やし、素子キャパシタンスを更に下げて、画素分
割数を4以上にすることも可能であり、そのようにすれ
ば欠陥は全く認められなくなった. (実施例4)本発明第4の実施例の基本製造プロセスを
第1図を用いて説明する。Baホウケイ酸ガラス基板上
にTa膜をチッ素を含む雰囲気中で400Åリアクティ
ブスパッタしたのち、前記Ta膜を500℃大気中で熱
酸化して、下地絶縁膜を形成した。
【0038】次に、前記下地絶縁膜上にTa膜をチッ素
を含む寡囲気中で3500Åリアクティブスパッタして
形成されたTa膜を、CF4+O2ケミカルドライエッチ
ングでパターンエッチングして下電極とした。
【0039】次に、パターンエッチングしたTa膜を1
%クエン酸溶液中で陽極酸化して、600Åの絶縁膜
(インシュレーター)を形成した後、形成された絶縁膜
上にCrを1500Å成膜、パターンエッチングして上
電極とし、MIM素子を形成した。
【0040】次に、ITOを成膜し、前記ITOをエッ
ツチングして画素電極とした。この時、下電極Taに添
加するN量を、スパッタ雰囲気中のN2濃度を変えるこ
とにより変化させ、MIM素子インシュレーターの比誘
電率を30以下で変動させた。
【0041】次に、このMIM素子基板と電極上付けカ
ラーフィルター基板とを組み合わせ、ポジ表示用のパネ
ルを作成した。そのパネルコントラストとMIM素子と
画素液晶との容量比との関係を図4に示す。この時の下
電極Taの結晶構造、比抵抗もあわせて示している。
又、図5には比誘電率εを変えた時のコントラストの温
度特性、図6には比誘電率εを変えた時のβ値の温度特
性、図7には比誘電率εを変えた時のR(3V)(3V
印加時の素子低抗)の温度特性を示している。
【0042】図5よりわかる様に、比誘電率εが22以
下であると、600℃でもコントラスト85を確保でき
る。TFTパネルのコントラストは、一般に100以上
であるが、人間の目では70〜80以上のコントラスト
は明確に識別できないため、22以下であればTFT並
みのコントラストを得ることができる。また、比誘電率
ε=26について、β値、R(3V)は良い値であるの
に、60℃のパネルコントラストが悪いのは、容量比が
1.9と小さいためであると考えられる。ただ、比誘電
率ε=23でもコントラストが非常に良くなっており、
これはR(3V)、β値の温度特性が良いためと考えら
れるが、徳田製作所50Bスパッタ装置でスパッタした
際のみのデータであり、同社4ES、日電アネルバ53
0Hでは、比誘電率ε≦22がTFT並みのコントラス
トを得る条件であった。
【0043】以上より、比誘電率ε≦22、かつ容量比
が2より大きい時に、TFT並みのコントラストが得ら
れると考えられる。しかし、それを満足しなくても(例
えば22<ε<εTaOx)、コントラスト向上の効果は十
分にある。比誘電率ε≦10であれば、画素2分割の冗
長設計が可能になる。その上、分割画素と素子との容量
比を2より大きく確保できるため、TFT並みのコント
ラストも得られる。又は、従来のMIMパネル並みのコ
ントラストであれば、50000画素の1インチパネル
が得られ、ビューファインダー等の従来不可能であった
応用も可能である。
【0044】(実施例5)ガラス基板(コーニング社製
7059Baホウケイ酸ガラス)を洗浄し、次にTaを
2を含む雰囲気中でスパッタした。次に熱酸化して下
地絶縁膜とした。その下地絶縁膜として、更にTaを成
膜した。そのスパッタ条件は、ガス圧1.5×10-2
orr、パワー1.5kWで実施した。この時のスパッ
タガスは、Ar+N2とした。N2、Arのガス分圧は、
それぞれ3%、及び、97%とした。この時の膜厚は2
500Åとした。さらに同一チャンバー内でN2ガス分
圧を10%、Arガス分圧を90%とし、連続的にTa
膜を500Åスパッタした。次に、Taを所定の寸法に
フォトリソグラフィー・エッチング技術を用い、パター
ニングした。エッチング特性は特に変化せず、CF4
0%+O240%の混合ガスで何ら問題なくエッチング
が可能であった。
【0045】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜を形成した。正確に表現すれば、Taスパッタ
膜の表面500Åは、Taチッ化膜が存在しているた
め、酸チッ化膜の複合絶縁膜となっていると思われる。
【0046】次に、Crをスパッタリングした。Ar圧
は2×10-2Torr、パワーは2kWとした。厚みは
1500Åとした。周知のフォトリソグラフィー技術を
用い、エッチングによりCrを所定の寸法にパターニン
グした。さらに、画素電極として、ITOをスパッタリ
ングで形成し、フォトリソグラフィーで所定の寸法にパ
ターニングした。厚みは1000Åとした。
【0047】電極の比低抗を測定したところ1.0×1
-4Ω・cmであり、通常のものと比較して50%〜1
0%程度抵抗が低くなっていることが分る。
【0048】以上のようにして作成したMIM基板を用
いてパネルを組み立て、画質を確認したところ、画像に
いわゆるシミ・ムラがなく鮮明な画質となった。またT
a電極がTaNとなっているパネルは、外部電源の接続
端子からの距離が近いところと遠いところとでの画質の
差があり、ムラになっていたことと比較して、本実施例
の有効性が確認出来る。
【0049】また、Ta電極がどの様な結晶構造になっ
ているか、上述のスパッタ条件でスパッタし、結晶構造
をX線回折にて確認した。X線回折のピークは、α−T
aのピークだけであった。
【0050】(実施例6)コーニング社製7059Ba
ホウケイ酸ガラスに、スパッタ装置を用いて下電極用T
a膜を成膜した。
【0051】スパッタガスはAr(アルゴン)とN
2(窒素)ガスを用いた。トータルのガス圧は2×10
-2Torrとし、N2ガスをそれぞれ分圧で0%、2
%、5%、10%、15%、20%、25%、28%と
した。加熱は180℃一定とした。スパッタ膜厚は、全
て2800Åになる様に時間でコントロールした。ま
た、スパッタパワーは1.5kWとした。
【0052】次に、Taを既知のフォトリソグラフィ
ー、エッチング技術を用い、所定寸法にパターニングし
た。エッチングはケミカルドライエッチング装置を用
い、CF460%+O240%の混合ガスで行なったが、
何ら問題なくエッチングが可能であった。
【0053】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜を形成した。これが、MIM素子のインシュレ
ーターである絶縁膜となる。この絶縁膜は、正確にはN
を含む膜であるため、酸チッ化膜となっている。この酸
チッ化膜のチッ素をイオンマイクロアナライザー(IM
A)、光電子分析装置(XPS)、オージェ分析装置
(AES)で分析したところ、表1に示す含有量となっ
ていた。
【0054】
【表1】
【0055】また、この酸チッ化膜は600Åとした。
次にCrをスパッタリングした。Ar圧は2×10-2
orr、パワーは2kWとした。厚みは1500Åとし
た。周知のフォトリソグラフィーを用い、エッチングで
Crを所定の寸法にパターニングした。さらに画素電極
として、ITO(Indium Tin Oxide)をスパックリング
で形成し、フォトリソグラフィーで所定の寸法にパター
ニングした。厚みは1000Åとした。なお、MIM素
子の寸法は、5μm×4μmとした。
【0056】表1にそれぞれのキャパシタンス、電圧1
0Vの時のMIM素子の抵抗を示す。キャパシタンスは
10kHzの時の値であり、LCRメーターを用いて測
定した。さらに、このMIM基板を用いて、ネガ表示パ
ネルを組み立て、コントラスト比を測定した結果も表1
に示す。
【0057】表1に示す通り、N2量が5at%よりも
低いMIMパネルは、コントラスト比が十分でない。ま
た、Nが25at%以上のMIMパネルは素子の抵抗が
高く、N添加Taの比抵抗が300μΩ・cm以上ある
ためと思われるが、コントラストが十分でない。駆動電
圧を上げれば、コントラストは高くなるが、特別なIC
の製造や駆動回路の変更等、問題がある。
【0058】表1から明らかな様に、N2量が5at%
〜25at%含有したMIMパネルはコントラストが高
くなったことが分る。
【0059】(実施例7)コーニング社製7059Ba
ホウケイ酸ガラスにNをそれぞれ0at%、3at%、
5at%、10at%、20at%、30at%、40
at%、50at%、55at%、60at%を含有す
るTaターゲットを用い、スパッタリングした。Arガ
ス圧は2×10-2Torr、基板加熱は180℃、スパ
ッタパワーは1.5kWで実施した。この下電極になる
Ta膜をX線回析により結晶構造を調査した。
【0060】その結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2に示す如く、Taターゲット中のNが
10at%〜50at%の場合には結晶構造が安定して
いることが分る。
【0063】次に、該Ta膜を従来から知られているフ
ォトリソグラフィー・エッチングにより所定の寸法に形
成し、1%クエン酸溶液で陽極酸化した。これらは0a
t%NのTaターゲットから作成したものを除き、XP
S分析により、インシュレーターがTaの酸チッ化物を
含んでいることを確認した。厚さはIMAでエッチング
しながら0のピークを追っていき、約600Åであるこ
とを確認した。
【0064】次に、従来と同様、Crをスパッタし、フ
ォトリソグラフィー・エッチングにより所定の寸法に形
成し、さらに画素電極としてITOを形成した。そし
て、キャパシタンスをLCRメータを用いて測定した。
また、上述のTa膜の比抵抗を四端子測定法にて測定し
た結果を表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】この時のMIM素子寸法は5μm×4μ
m、インシュレーター厚さは600Åである。
【0067】本基板を用い、液晶パネル完成体とした。
比較として、マスフローにてN2とArの分圧をコント
ロールしたAr+N2雰囲気中でTaをスパッタし、陽
極酸化して得たMIMパネルの画質を調べた。
【0068】まず、Nが0〜3at%のパネルは、コン
トラスト比が1:30であり、Nが5at%〜50at
%を含有するTaターゲットを用いたものは、それぞれ
1:50、1:70、1:75、1:80、1:90、
1:95であった。Nを55at%、60at%含有す
るTaターゲットを用いたものは、コントラストが1:
80、及び、1:50であった。さらに、Ar+N2
でのTaスパッタのパネルは、コントラストが1:10
0であったが、画面全体ではムラ・シミが生じていた。
つまり、素子特性のバラツキがあり、一様な素子状態に
なっていなかったものと推測される。
【0069】また、Nを55at%、60at%含有し
たTaターゲットを用いたパネルは、外部電源の接続端
子からの距離が近いところと遠いところでの画質の差が
あり、ムラを生じていた。これは、比抵抗30μΩ・c
m以上と高く、遠いところの画素には電圧降下により充
分な電圧がかからなかったためであると推測される。 (実施例8)コーニング社製7059Baホウケイ酸ガ
ラスを80℃の熱硫酸で洗浄し、さらに水洗した。この
基板(数量80枚)にスパッタリング装置を用い、Ar
ガス圧1.8×10-2Torr+N2ガス圧2×10-3
TorrでTa膜スパッタした。厚みは500Åとし
た。X線回析で確認したところ、TaN,Ta2N等が
確認された。
【0070】次に、430℃×4時間、大気中にて熱酸
化した。炉より取り出したガラス基板は透明になってお
り、透過率は90%であり、全く問題ない透明度を有し
ている。光電子分析装置(XPS)で分析したところ、
O,N,Taが検出され、Taの酸チッ化膜が形成され
たことを確認した。
【0071】次に、下電極用のTaをN2を含む雰囲気
中でスパッタリングし、フォトリソグラフィー・エッチ
ングで所定の寸法に加工する。エッチングは徳田製作所
のCDE装置(ドライエッチング装置)を用い、CF4
60%+O240%の分圧にしたガスを、流量350S
CCMにコントロールし、実施した。
【0072】エッチングした基板を上述のXPSで面内
のN及びTaの分布を確認したところ、一様に下地膜形
成時と同様のN,Taが確認され、下地膜のTa酸チッ
化膜が全て残っていることが分った。Nが添加されない
Ta酸化膜の下地膜では、Taが一様には確認されな
く、下地の残っている箇所と下地がなくなっている箇所
が存在していた。
【0073】次に、パターニングしたTaを1%クエン
酸を用い、陽極酸化法によるMIMのインシュレータで
ある絶縁膜を作成した。酸化膜の厚みはエリプソメータ
ーで測定したところ約500Åであった。
【0074】次に、従来と同様にCr膜をスパッタし
た。厚みは1500Åとした。このCrを所定の寸法に
レジストでバターニングし、諸星インク製MPM−E3
0を用いてエッチングした。次に、画素電極のITOを
スパックタリングで形成し、フォトリソグラフィーを用
いて硝酸20%、塩酸20%の水溶液で所定の寸法にエ
ッチングした。
【0075】本実施例のMIM素子部の電流−電圧特性
を測定したところ、β値(6V〜8V間での電流値の傾
き)は基板間で4.2〜4.5のバラツキ内におさまっ
ていた。
【0076】また、Crのテーパー部での切れ断線は、
一箇所もなく、Cr切れでの歩留り落ちはなかった。
【0077】(実施例9)コーニング社製7059Ba
ホウケイ酸ガラスを80℃の熱硫酸で洗浄した。この基
板をスパッタリング装置を使用して、15%N2−Ar
雰囲気中でTa膜をスパッタ形成した。このTa膜をX
線回折したところ、Ta(α構造)、及び、Ta2Nか
らなっていた。通常のTa膜はβ構造のTaである。比
抵抗を測定したところ、本発明による下電極は2.2×
10-4Ω・cm、β構造の下部電極は2.1×10-4Ω
・cmであった。本発明の比低抗は、Nが添加されない
ものとほぼ同一であることが分る。
【0078】次に、Taを所定の寸法にフォトリソグラ
フィー・エッチング技術を使いパターニングした。Nが
添加されたTaは、CF460%+O240%の混合ガス
で何ら問題なくエッチングすることが可能であった。
【0079】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜(インシュレーター)を形成した。この酸化膜
は、正確にはNが存在しているため、TaのN添加酸化
膜である。アモルファス状態のため、X線回折では構造
が確認出来なかったが、XPS分析により、酸チッ化物
を示すBinding Energy ピークを確認した。その他に、
TaO、及び、TaNのピークも存在していた。
【0080】次に、Crをスパッタリングした。厚みは
1500Åとした。周知のフォトリソグラフィーを用
い、エッチングでCrを所定の寸法にパターニングし
た。さらに、画素電極としてITOをスパッタリングで
形成し、フォトリソグラフィーで所定の寸法にパターニ
ングした。厚みは1000Åとした。
【0081】本実施例のMIM素子のキャパシタンスを
任意の箇所の100点を、LCRメータを用いて測定し
た。この時の素子の面積は、5μm×4μmである。T
a酸チッツ化物の厚みは、エリプソメーターにより60
0Åであることを確認した。その結果、キャパシタンス
は2.7nF/mm2となっており、従来のMIMは
3.8nF/mm2であることから、約2/3に減少し
ていることが分る。
【0082】本パネルを用い、ポジ表示パネルを組み立
てて画質を確認した。コントラスト比を確認したとこ
ろ、1:100となっており、従来の1:60より格段
にコントラストが向上していた。更に、下電極へのN添
加量を変えたところ、インシュレーターの構造がTa酸
チッ化物のみとなり、その時の素子特性βは5と非常に
高く、かつパネルコントラストも150:1であった。
【0083】また、下電極がTaチッ化物(Ta2N)
のみのパネルも作成し、画質を調べた。このパネルは、
外部電源の接続端子からの距離が近いところと遠いとこ
ろでの画質の差があり、ムラが生じていた。
【0084】(実施例10)コーニング社製7059B
aホウケイ酸ガラスを80℃の熱硫酸で洗浄した。この
基板上に、スパッタリング装置を使用してArガス圧
1.5×10-2Torr、パワー1.5kWでTa膜を
280Å形成した。
【0085】次に、Taを所定の寸法に周知のフォトリ
ソグラフィ・エッチング技術を使いてパターニングし
た。素子部の寸法は5μmとした。
【0086】次に、1%クエン酸を用い、陽極酸化法に
て酸化膜を形成した。初期電圧は32Vとした。この酸
化膜の厚みはエリプソメータで確認したところ500Å
のであった。
【0087】次に、このようにして陽極酸化を施した基
板を、プラズマエッチング装置(日電アネルバ製DEM
451)に装入し、N2ガスを2×10-2Torrのガ
ス圧でプラズマ処理を実施した。パワーはRFで500
Wとした。該基板を光電子分析装置を用いて分析したと
ころ、TaO、及び、TaNのピークとTa酸チッ化物
のピークが確認され、この膜がN添加Ta酸化膜となっ
ていることが証明された。
【0088】次に、Crをスパッタリングした。Ar圧
は2×10-2Torr、パワーは2kWとした。厚みは
1500Åとした。周知のフォトリソグラフィーを用
い、エッチングでCrを所定の寸法(MIMの箇所の寸
法は4μm)にパターニングした。さらに、画素電極と
して、ITOをスパッタリングで形成し、フォトリソグ
ラフィーで所定の寸法にパターニングした。厚みは10
00Åとした。
【0089】このMIM素子基板の任意の100箇所の
電流−電圧特性を確認したところ、電圧10Vの印加電
圧で流れる電流は2×10-10Aから3.5×10-10
となっていた。通常のTaをマスフローメーターにてそ
れぞれ流量管理したArガス+N2ガス中でスパッタリ
ングし、陽極酸化法にて作成した素子の電流−電圧特性
が5×10-9Aから1×10-11Aとばらついていたの
と比較し、本実施例の素子のばらつきは非常に小さいこ
とが分る。更に、β値が非常に高く良好であった(β=
9)。ただ、I−V特性の極性差が存在していたため2
つのMIM素子を直列に接続し、極性差をキャンセルさ
せた。
【0090】また、素子のキャパシタンスも2.5〜
2.7nF/mm2となっており、マスフロー管理のA
r+N2ガスを用い、陽極酸化法にて得た酸チッ化物の
キャパシタンスが1.7〜3.7nF/mm2のバラツ
キを持っていることを考えると、素子特性が安定してい
ることが分る。
【0091】該パネルを用い、パネルを組み立て、画質
を確認したところ、いわゆる画質のシミ、ムラがなく、
鮮明な画質となった。また、下電極をArとN2ガスで
スパッタしたパネルは、外部電源の接続端子からの距離
が近いところと遠いところでの画質の差があり、ムラに
なっていたことと比較して、本実施例の有効性が確認で
きる。ただ、大型基板(たとえば300mm2)ではプ
ラズマ密度のバラツキによるものと思われる素子特性の
バラツキが発生した。
【0092】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明の製造方法によ
れば、従来TFT液晶ディスプレイより劣っていたMI
Mディスプレイの画質を大幅にアップさせ、TFTと同
等、もしくはそれ以上にまでさせることができた。ま
た、画素分割の冗長設計で製造歩留りを大幅にアップさ
せ、最近TFTと製造コストに大差なかったのを再び拡
大させ、2端子素子本来の製造歩留りを達成することが
できた。また、従来不可能とされていた1インチ程度の
小型ディスプレイの製造をも可能となった。更に、下電
極の結晶構造を制御することにより、60μΩ・cmの
低抵抗を実現し、20インチ以上の大型ディスプレイの
可能性を拡大させた。本来、MIMは大型ディスプレイ
に適していると考えられていたが、冗長設計や配線の抵
抗化、インシュレーターの膜質のタイムリーなスパッタ
条件へのフィードバック等の達成により初めて可能とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本製造プロセスを示すプロセス
図、及び、それに対応した基板断面図。
【図2】 MIM素子の上面図。
【図3】 図2のA−A’断面図。
【図4】 液晶静電容量と素子容量の比とパネルコント
ラストとの関係図、及び、容量比に対応した下電極Ta
の結晶構造と比抵抗を示す図。
【図5】 インシュレーターの比誘電率εとコントラス
トの温度特性との関係を示す図。
【図6】 素子β値の温度特性とインシュレーターの比
誘電率εとの関係を示す図。
【図7】 3V印加時の素子抵抗の温度特性とインシュ
レーターの比誘電率εとの関係を示す図。
【図8】 電極上付けカラーフィルターを用いたパネル
構造図。
【図9】 電極下付けカラーフィルターを用いたパネル
構成図。
【図10】 各種インシュレーターヘのN添加方法と比
誘電率εの安定性との関係を示す図であり、(1)は任
意の濃度に調整されたAr−N2混合ガスを使用したも
の、(2)はN添加Taターゲットを使用したもの、
(3)はマスフローメーターにてArとN2とを別々に
スパッタチャンバー内に導入したものである。
【図11】 インシュレーターヘのSi添加量と比誘電
率εとの関係を示す図。
【図12】 下地絶縁膜TaOxへのN添加量と下地絶
縁膜のエッチングレート、及び、素子特性を示す図であ
り、(1)はリアクティブスパッタにより形成した下
地、(2)は熱酸化により形成した下地を示す。
【図13】 安定した素子特性と不安定な素子特性を示
す図。
【図14】 液晶パネルセル内の水分濃度と素子のI−
V特性を示す図。
【図15】 TaOx膜中のN濃度とTaOx膜屈折率、
TaOx膜反射率の関係を示す図。
【図16】 素子容量を通常素子の1/2とし、画素分
割の冗長設計を行なった例を示すMIM上面図。
【符号の説明】 1 ・・・ 基板 2 ・・・ 下地絶縁膜 3 ・・・ 下電極 4 ・・・ インシュレーター 5 ・・・ 上電極 6 ・・・ 画素電極 6’・・・ 従来の画素電極形状 6”・・・ 分割画素 7 ・・・ MIM素子 8 ・・・ カラーフィルター層 9 ・・・ 平坦化用中間膜 10・・・ ITO透明電極 11・・・ 液晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平1−100685 (32)優先日 平1(1989)4月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−103719 (32)優先日 平1(1989)4月24日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−105043 (32)優先日 平1(1989)4月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−105044 (32)優先日 平1(1989)4月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−105045 (32)優先日 平1(1989)4月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−105046 (32)優先日 平1(1989)4月25日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−106428 (32)優先日 平1(1989)4月26日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1−115572 (32)優先日 平1(1989)5月9日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に設けられた複数の行電極と、前記
    基板と対向する対向基板上に前記行電極と交差して配置
    された複数の列電極が備えられ、前記両電極の交差部の
    マトリックス状に形成された画素部にスイッチング用非
    線形抵抗素子を配し、前記基板間に封入された液晶を電
    気的に駆動させて表示するアクティブマトリックス型液
    晶表示装置において、前記非線形抵抗素子にMIM(メ
    タル・インシュレーター・メタル)の2端子素子を用
    い、前記インシュレーターの比誘電率εがTaOx(但
    しxは任意の数値を示す)の比誘電率未満であり、前記
    対向基板の有する静電容量CCF、画素部の液晶の静電容
    量CLC、MIM素子の静電容量CMIMが、 CCF×CLC/〔(CCF+CLC)×CMIM〕>2 であることを特徴とするアクティブマトリックス型液晶
    表示装置。
  2. 【請求項2】前記対向基板がカラーフィルター層を有
    し、そのカラーフィルター層の下に電極形成されており
    前記CCFがカラーフィルター層の静電容量であることを
    特徴とする請求項1記載のアクティブマトリックス型液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記対向基板がカラーフィルター層を有
    し、そのカラーフィルター層の上に電極形成されており
    前記CCF=∞であることを特徴とする請求項1記載のア
    クティブマトリックス型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記アクティブマトリックス型液晶表示
    装置の駆動方法がポジ又はネガ表示であることを特徴と
    する請求項1記載のアクティブマトリックス型液晶表示
    装置。
  5. 【請求項5】 前記電気的に駆動させる液晶中の水分濃
    度が100ppm以下であることを特徴とする請求項1
    記載のアクティブマトリックス型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記MIMの2端子素子がTa/TaO
    x/Crであり、TaOxに他の元素が添加されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリックス
    型液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記他元素を添加されたTaOxの比誘
    電率が22以下であることを特徴とする請求項6記載の
    アクティブマトリックス型液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記他元素を添加されたTaOxの比誘
    電率が10以下であることを特徴とする請求項6記載の
    アクティブマトリックス型液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記添加する元素がNまたはSiである
    ことを特徴とする請求項6記載のアクティブマトリック
    ス型液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 前記添加する元素が酸化物、チッ化
    物、酸チッ化物の形で添加されていることを特徴とする
    請求項6記載のアクティブマトリックス型液晶表示装
    置。
  11. 【請求項11】 前記基板上に酸化物、チッ化物、酸チ
    ッ化物の下地絶縁膜が形成されたのちMIMの2端子素
    子が形成されていることを特徴とする請求項6記載のア
    クティブマトリックス型液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 前記MIM2端子素子に用いる下電極
    Taの結晶構造がα−Taであることを特徴とする請求
    項6記載のアクティブマトリックス型液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 前記添加されているNの濃度がTaO
    x中に5〜25at%であることを特徴とする請求項9
    記載のアクティブマトリックス型液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 前記MIM2端子素子の下電極Ta中
    にNが5〜45at%含まれていることを特徴とする請
    求項9記載のアクティブマトリックス型液晶表示装置。
  15. 【請求項15】前記下電極Taの結晶構造がα−Ta又
    はα−TaとTa2Nの混徴とする請求項14記載のア
    クティブマトリックス型液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 前記Nが添加された下電極Taの比抵
    抗が60〜300μΩ・cmであることを特徴とする請
    求項15記載のアクティブマトリックス型液晶表示装
    置。
  17. 【請求項17】 前記基板上に形成される酸チッ化膜が
    Taの酸チッ化物であることを特徴とする請求項11記
    載のアクティブマトリックス型液晶表示装置。
  18. 【請求項18】 前記Nが添加されているTaOx膜中
    にTa酸チッ化物(TaOxy)(ただしx,yは任意
    の数を示す)が存在することを特徴とする請求項9記載
    のアクティブマトリックス型液晶表示装置。
  19. 【請求項19】 前記行電極と列電極の交差部の1つ1つ
    の画素電極が複数に分割され、そのそれぞれに前記Ta
    xに他元素が添加されているMIM2端子素子が接続
    されている請求項6記載のアクティブマトリックス型液
    晶表示装置。
  20. 【請求項20】 前記TaOxにNまたはSiが添加さ
    れていることを特徴とする請求項19記載のアクティブ
    マトリックス型液晶表示装置。
  21. 【請求項21】 基板上に設けられた複数の行電極と、
    前記基板と対向する対向基板上に前記行電極と交差して
    配置された複数の列電極が備えられ、前記両電極の交差
    部のマトリックス状に形成された画素部にスイッチング
    用非線形抵抗素子を配し、前記基板間に封入された液晶
    を電気的に駆動させて表示するアクティブマトリックス
    型液晶表示装置の製造方法において、前記基板上にTa
    膜をチッ素を含む募囲気中でリアクティブスパッタした
    のち前記Ta膜を酸化して下地絶縁膜を形成する第1の
    工程と、前記下地絶縁膜上にTa膜をチッ素を含む雰囲
    気中でリアクティブスパッタする第2の工程と、前記第
    2の工程で形成されたTa膜をパターンエッチングして
    下電極とする第3の工程と、前記パターンエッチングし
    たTa膜を酸化して絶縁膜(インシュレーター)とする
    第4の工程と、前記第4の工程で形成された絶縁膜上にC
    rを成膜する第5の工程と、前記第5の工程で成膜され
    たCrをパターンエッチングして上電極とし、MIM素
    子を形成する第6の工程と、前記第6の工程を経たの
    ち、ITOを成膜する第7の工程と、前記ITOをエッ
    チングして画素電極とする第8の工程を有することを特
    徴とするアクティブマトリックス型液晶表示装置の製造
    方法。
  22. 【請求項22】 前記第1または第4工程の酸化方法
    が、熱酸化または陽極酸化であることを特徴とする請求
    項21記載のアクティブマトリックス型液晶表示装置の
    製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1工程の絶縁膜または第4工程
    のインシュレーターを反応性リアクティブスパッタによ
    って行なうことを特徴とする請求項21記載のアクティ
    ブマトリックス型液晶表示装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第1、または第2工程のチッ素を
    含む雰囲気中にArを含むことを特徴とする請求項21
    記載のアクティブマトリックス型液晶表示装置の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 前記第1、または第2の工程でチッ素
    雰囲気に代えて5〜50at%のNを含有するTaター
    ゲットをチッ素を含まない雰囲気中でスパッタすること
    を特徴とする請求項21記載のアクティブマトリックス
    型液晶表示装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記第2の工程でRFバイアスを基板
    に印加してスパッタすることを特徴とする請求項21記
    載のアクティブマトリックス型液晶表示装置の製造方
    法。
  27. 【請求項27】 前記第1または第2の工程でチッ素雰
    囲気に代えて、酸化後、またはリアクティブスパッタ後
    Nプラズマ処理にてNを絶縁膜またはインシュレーター
    に添加することを特徴とする請求項21記載のアクティ
    ブマトリックス型液晶表示装置の製造方法。
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