JPH09171012A - コンクリートの中性化測定方法及び装置 - Google Patents

コンクリートの中性化測定方法及び装置

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JPH09171012A
JPH09171012A JP7333054A JP33305495A JPH09171012A JP H09171012 A JPH09171012 A JP H09171012A JP 7333054 A JP7333054 A JP 7333054A JP 33305495 A JP33305495 A JP 33305495A JP H09171012 A JPH09171012 A JP H09171012A
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博 田村
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勝 永山
Kazuyuki Shimozawa
和幸 下澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリートの寿命を判断する中性化の測定
が、手間や費用を要すると共に、建造物を傷つけてしま
うという問題点の改善を課題とする。 【解決手段】絶縁性を有する基体2上にニッケルまたは
亜鉛の同材質金属からなる等面積の二個の電極3,4を
所定間隙を有して配し、それぞれの電極3,4にリード
線5,6を接続した。そして、この装置1をリード線
5,6を外部に引き出した状態でコンクリート7内に埋
め込んで設置し、周囲コンクリートの中性化に起因する
電極金属の不動態化を両電極3,4間の電位差として測
定し、コンクリート中性化の進行状況を電気的に捉える
こととした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、標準でPH12.
5程度のコンクリートが、経年変化により、PH10前
後になる所謂コンクリートの中性化を測定するための方
法と、その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート製の建造物などにおい
ては、本来は強アルカリ性(PH12.5程度)を示す
コンクリートが、酸性雨などの影響を受け、表面から徐
々にそのアルカリ度が失われていき、そのPHが10程
度になると、埋設された鉄筋に錆が発生し、その強度が
著しく損なわれるという問題点があった。そのため、定
期的に鉄筋周囲のコンクリートのPHを測定し、その結
果に応じて必要な処置をこうじる必要があった。
【0003】このように最初は強アルカリ性(PH1
2.5程度)を示すコンクリートが、PH10前後にな
ることをコンクリートの中性化と称し、コンクリートの
寿命の判断とされていた。
【0004】従来、このコンクリートの中性化の測定
は、PH8.3〜10で無色から赤色に変色するフェノ
ールフタレイン液を用いて行っており、その方法は、測
定しようとするコンクリートの表面をタガネなどを用い
て鉄筋が露出するまで削り、ここにフェノールフタレイ
ン液を垂らしてその変色域を目視するというものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の中性化
の測定では、表面のコンクリートを削り、建造物に傷を
つけることから好ましくなく、その修復を必要とすると
共に、測定することにより却って建造物の強度に悪影響
を及ぼす虞れがあった。
【0006】またその作業も困難で、能率が悪く、必要
な経費も嵩むという問題点もあった。
【0007】本発明は、これら従来の問題点を解決し、
建造物を傷付けることなく、容易かつ迅速にコンクリー
トの中性化が測定できる方法と、その装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、PHが
10前後で不動態化するニッケルや亜鉛の特性を利用
し、コンクリート内に所定間隙を有して埋設した二個の
ニッケルまたは亜鉛の同材質金属からなる電極の電位差
を測定することにより、電極周囲のコンクリートが中性
化したか否かを検知するようにしたことを特徴とするコ
ンクリートの中性化測定方法である。
【0009】また請求項2記載の発明は、絶縁性を有す
る基体上にニッケルまたは亜鉛の同材質金属からなる等
面積の二個の電極を所定間隙を有して配し、それぞれの
電極にリード線を接続してなる装置であり、この装置を
リード線を外部に引き出した状態でコンクリート内の所
望位置に埋設して設置し、このリード線を介してコンク
リートの中性化に伴う両電極間の電位差を測定するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の発明は、上記装置において
一方の電極を円形に形成すると共に、他方の電極を前記
電極の周囲に環状に設けたことを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載の装置において、電極の表面に金あるいは白金の被
覆を施したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例と共に説明する。
【0013】図1は、本発明のコンクリートの中性化測
定装置(中性化センサー)1を構造物のコンクリート7
中に埋設した状態の正面図である。図示したように本発
明のコンクリートの中性化測定装置1は、絶縁性の基体
2上に同面積の一対の電極3,4を上下方向に所定間隙
を有して設け、それぞれの電極3,4にリード線5,6
を接続したものである。この電極3,4は、ニッケルま
たは亜鉛の同材質金属で形成されており、基体2上には
プリントなどの手段で設けている。また、この電極3,
4の表面には、金または白金からなる腐食防止用の被覆
を、プリントや蒸着などの手段で施している。
【0014】なお、図1において符号8は、コンクリー
ト7中に埋設された構造物である鉄筋を示す。
【0015】上記構成を有する本発明のコンクリートの
中性化測定装置1は、図示したようにリード線5,6を
外部に引き出した状態で、鉄筋コンクリート製建造物の
コンクリート7中に埋設され、このリード線5,6に接
続されたモニター装置(図示せず)で、電極3,4間の
電位差を測定するものである。
【0016】一般的に打設された当初のコンクリートの
PHは、12.5程度の強アルカリ性を示し、この状態
では、埋設された鉄筋に何の問題も生じない。しかし、
長年酸性雨や車の排気ガスなどにさらされると、その表
面からアルカリ度が徐々に失われ、やがて鉄筋周囲のコ
ンクリートのPHが10前後になると、埋設された鉄筋
に錆が発生し始め建造物の強度が著しく損なわれること
となる。このように最初は、強アルカリ性を示すコンク
リートのPHが10前後になることをコンクリートの中
性化と称し、コンクリートの寿命の判断とされるが、本
発明方法では、PH10前後で不動態化(化学的活性を
失って耐食性を得た状態)するニッケルや亜鉛の性質を
利用してこの中性化を外部から感知するものである。
【0017】まず通常の状態では、上述した装置1の両
電極3,4は、同面積の同材質金属で形成されているの
で、その電位差は0である。しかし、コンクリート7の
表面から徐々にそのアルカリ度が失われ、図中aで示す
領域を越えてコンクリートの中性化が進行すると、一方
の電極3がPH10程度の環境下に曝され、不動態化す
るため電位差を生じるようになる。この電位差は、コン
クリートの中性化の進行と共に大きくなり、bで示す位
置まで中性化した時にピークとなる。その後、cで示す
位置に中性化が進行するまで、電位差は一定値を示す。
そして、コンクリートの中性化がcで示す領域を越える
と、今度は他方側の電極4も不動態化し始め、このため
電位差は徐々に小さくなり、やがてdで示す位置まで中
性化が進行すると、両電極3,4の電位差は再び0とな
る。
【0018】また本発明のコンクリートの中性化測定装
置では、測定するコンクリート中に塩分が浸透している
場合は、上述した測定の際に正常な状態とは反対の電位
差が生じることが実験により確認された。これは、電極
金属の不動態化が不安定になるためと解され、このこと
により本発明装置では、コンクリートの中性化測定に際
して、コンクリートに悪影響を及ぼす塩分浸透の有無も
同時に判断し得るものである。
【0019】このように本発明装置1を用いたコンクリ
ートの中性化測定方法では、予めコンクリート7の所定
深さに装置1を埋設しておくことにより、中性化がコン
クリート7の表面からどの位置まで進行しているかが、
容易に分かる。よって、コンクリート7の表面からeで
示す位置に埋設された鉄筋8の周囲にまで、コンクリー
トの中性化が進行しているか否かが、表面のコンクリー
ト7を傷つけることなく、容易に判断でき、コンクリー
ト7が寿命に達している場合は、迅速にその対応が可能
となる。
【0020】図2は、本発明装置の他の実施形態を示す
設置状態斜視図である。図示したようにこの装置10で
は、基体20を円柱形に形成すると共に、この基体20
に設けられる電極を、円形の中心極40と、その周囲に
環状に設けたリング状極30としている。なお、当然の
ことながらこの中心極40とリング状極30は、前記例
と同様にニッケルまたは亜鉛の同材質金属で形成され、
その面積も相等しい。そして、その使用法も前記例と全
く同様にコンクリート7中の所定位置に埋設して用いら
れるものであるが、この場合は、前記装置1のように電
極をコンクリート7の表面と平行に設置する必要がな
く、コンクリート7中に埋設する際の位置決めが容易に
行えるという利点がある。
【0021】またこの装置10では、コンクリートの中
性化の進行に伴ってまず外側のリング状極30が中性化
域に入り、両極30,40間に電位差を生じるが、やが
て中心極40も中性化域に入り、ある程度上昇した電位
差は、今度は減少に転じ、装置10の中心まで中性化が
進行した時点で0になる。その後は、中性化の進行に伴
って逆の電位差を生じ、これもある程度上昇した後、減
少に転じ、装置10全体が中性化域に入った時点でその
電位差が0となる。このようにこの装置10においても
表れ方は、前記装置1とは相違するものの電位差からコ
ンクリートの中性化の進行状況が把握できるものであ
る。
【0022】なお、図においては、一個の装置(1また
は10)しか示していないが、同様の装置(1または1
0)をその深さを変えて複数コンクリート7中に埋設す
ることにより、より正確なコンクリートの中性化進行状
況の測定が可能となる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち請求項
1記載の発明は、コンクリートの中性化域と同等のPH
で不動態化するニッケルや亜鉛の特性を利用して、電気
的にコンクリートの中性化が測定でき、また塩分浸透の
有無も同時に判断できるので、コンクリートが寿命に達
したか否かの判断が、迅速容易に行え、測定作業能率の
向上並びに作業コストの削減効果がある。
【0024】また本発明のうち請求項2記載の発明は、
上記方法による測定が可能な装置であり、コンクリート
内の所定位置に埋設することにより、表面のコンクリー
トを傷つけることなく、その中性化の進行と塩分浸透の
有無が迅速容易に測定できるという効果がある。
【0025】請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
の発明の効果に加えて、コンクリート中に埋設する際の
位置決めが容易に行えるという効果がある。
【0026】さらに請求項4記載の発明は、上記した本
発明装置の電極の腐食が防止され、装置の耐久性が向上
すると共に、より正確な測定が可能になるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリートの中性化測定装置の
実施形態を示す設置状態正面図である。
【図2】本発明に係るコンクリートの中性化測定装置の
他の実施形態を示す設置状態斜視図である。
【符号の説明】 1,10 コンクリートの中性化測定装置 2,20 基体 3,4 電極 30 リング状極 40 中心極 5,6,50,60 リード線 7 コンクリート 8 鉄筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下澤 和幸 大阪府吹田市竹見台2丁目1番C5−807 号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PHが10前後で不動態化するニッケル
    や亜鉛の特性を利用し、コンクリート内に所定間隙を有
    して埋設されたニッケルまたは亜鉛の同材質金属からな
    る二個の電極の電位差を測定することにより、電極周囲
    のコンクリートが中性化したか否かの検知がなされるこ
    とを特徴とするコンクリートの中性化測定方法。
  2. 【請求項2】 絶縁性を有する基体上にニッケルまたは
    亜鉛の同材質金属からなる等面積の二個の電極が所定間
    隙を有して配され、それぞれの電極にはリード線が接続
    されてなり、リード線を外部に引き出した状態でコンク
    リート内の所望位置に埋設して設置され、このリード線
    を介してコンクリートの中性化に伴う両電極間の電位差
    が測定されるようにしたことを特徴とするコンクリート
    の中性化測定装置。
  3. 【請求項3】 一方の電極が円形に形成され、他方の電
    極が前記一方の電極の周囲に環状に設けられたことを特
    徴とする請求項2記載のコンクリートの中性化測定装
    置。
  4. 【請求項4】 電極の表面に金あるいは白金の被覆が施
    されたことを特徴とする請求項2または3記載のコンク
    リートの中性化測定装置。
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