JPH09173058A - 微生物によるエマルジョン破壊 - Google Patents
微生物によるエマルジョン破壊Info
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- JPH09173058A JPH09173058A JP34387095A JP34387095A JPH09173058A JP H09173058 A JPH09173058 A JP H09173058A JP 34387095 A JP34387095 A JP 34387095A JP 34387095 A JP34387095 A JP 34387095A JP H09173058 A JPH09173058 A JP H09173058A
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- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エマルジョンを破壊する能力を有する新規な
微生物、及びそれを用いてのエマルジョン破壊法。 【解決手段】 水及び油を含んで成るエマルジョンと、
ロドコッカス(Rhodococcus)属に属し、水
と油を含んで成るエマルジョンを破壊することができる
細菌の培養液、菌体又は培養上清とを混合し、これによ
って該エマルジョンを水層と油層とに分離することを特
徴とする方法。
微生物、及びそれを用いてのエマルジョン破壊法。 【解決手段】 水及び油を含んで成るエマルジョンと、
ロドコッカス(Rhodococcus)属に属し、水
と油を含んで成るエマルジョンを破壊することができる
細菌の培養液、菌体又は培養上清とを混合し、これによ
って該エマルジョンを水層と油層とに分離することを特
徴とする方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水と油を含んで成
るエマルジョンの微生物的破壊方法、及びそのための微
生物に関する。
るエマルジョンの微生物的破壊方法、及びそのための微
生物に関する。
【0002】
【従来の技術】原油回収工程において、その回収率を向
上させ、そして流動性を上げるために界面活性剤を添加
してエマルジョンを形成せしめる。石油精製工程では原
油中のエマルジョンを破壊し、水分及びそれに含まれる
高濃度塩分を前もって除去する必要がある。また、原油
回収工程、原油運搬タンカー/貯蔵タンクの洗浄工程、
石油精製工程、あるいは石油製品の運搬等の取扱い工程
によって出るエマルジョンや、その他界面活性剤を介し
て水と油から構成されたエマルジョンは、工業排水及び
生活排水として環境汚染の原因となっており、このエマ
ルジョンは粘度が高くて取扱いが困難であり、また排水
として処理することも困難である。
上させ、そして流動性を上げるために界面活性剤を添加
してエマルジョンを形成せしめる。石油精製工程では原
油中のエマルジョンを破壊し、水分及びそれに含まれる
高濃度塩分を前もって除去する必要がある。また、原油
回収工程、原油運搬タンカー/貯蔵タンクの洗浄工程、
石油精製工程、あるいは石油製品の運搬等の取扱い工程
によって出るエマルジョンや、その他界面活性剤を介し
て水と油から構成されたエマルジョンは、工業排水及び
生活排水として環境汚染の原因となっており、このエマ
ルジョンは粘度が高くて取扱いが困難であり、また排水
として処理することも困難である。
【0003】エマルジョン化した排水を処理するにはま
ず、エマルジョンを破壊して水と油分とに分離する必要
がある。油相と水相とから成る2相系において化学反応
を効率的に行う場合、例えば、乳化重合法等において
は、界面活性剤を加えてエマルジョンを形成することが
知られているが、反応後の界面活性剤の除去が大きな問
題となりその応用が限られたものになっている。さら
に、原油や石油製品からの脱硫、脱メタル、脱窒などを
バイオ技術の応用によって行おうとするバイオリファイ
ニング技術においては、利用する微生物が産生する界面
活性物質によってエマルジョンが形成され、これらの反
応の促進に役立つが、反応終了後の油水分離の際に大き
な問題となるなど、今までのところ有効な手段は知られ
ていない。そして、これらの種々の場合に応じた種々の
解決手段が種々考案されている。
ず、エマルジョンを破壊して水と油分とに分離する必要
がある。油相と水相とから成る2相系において化学反応
を効率的に行う場合、例えば、乳化重合法等において
は、界面活性剤を加えてエマルジョンを形成することが
知られているが、反応後の界面活性剤の除去が大きな問
題となりその応用が限られたものになっている。さら
に、原油や石油製品からの脱硫、脱メタル、脱窒などを
バイオ技術の応用によって行おうとするバイオリファイ
ニング技術においては、利用する微生物が産生する界面
活性物質によってエマルジョンが形成され、これらの反
応の促進に役立つが、反応終了後の油水分離の際に大き
な問題となるなど、今までのところ有効な手段は知られ
ていない。そして、これらの種々の場合に応じた種々の
解決手段が種々考案されている。
【0004】従来知られているエマルジョンの破壊方法
には、無機又は有機性のエマルジョン破壊剤により処理
する方法、及びエマルジョンを機械的に処理する方法で
ある。無機性のエマルジョン破壊剤を使用する方法とし
て、特開昭54−156268号公報には塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム等の無機塩を使用する方法が記載され
ており、特開昭50−116369号公報には、凝集剤
としてアルミニウム塩と鉄(III)塩との混合物を使用す
る方法が記載されており、特開昭46−49899号公
報には凝集剤として硫酸バン土、鉄塩等を使用する方法
が記載されており、また特開昭46−33131号公報
には硫酸第二鉄を使用する方法が記載されている。
には、無機又は有機性のエマルジョン破壊剤により処理
する方法、及びエマルジョンを機械的に処理する方法で
ある。無機性のエマルジョン破壊剤を使用する方法とし
て、特開昭54−156268号公報には塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム等の無機塩を使用する方法が記載され
ており、特開昭50−116369号公報には、凝集剤
としてアルミニウム塩と鉄(III)塩との混合物を使用す
る方法が記載されており、特開昭46−49899号公
報には凝集剤として硫酸バン土、鉄塩等を使用する方法
が記載されており、また特開昭46−33131号公報
には硫酸第二鉄を使用する方法が記載されている。
【0005】また、有機性物質を使用する方法として、
特開昭54−10557号公報にはポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル系添加剤を使用してエマルジ
ョンを低粘度化した後、濾過によりエマルジョンを破壊
する方法が記載されている。他方、機械的処理方法とし
て、特開昭53−91462号公報には、エマルジョン
を、エマルジョンブレーク機能を有するフィルターによ
り濾過する方法が記載されている。しかしながら従来、
ロドコッカス属微生物を用いて水と油とから構成された
エマルジョンを破壊する方法は知られていない。
特開昭54−10557号公報にはポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル系添加剤を使用してエマルジ
ョンを低粘度化した後、濾過によりエマルジョンを破壊
する方法が記載されている。他方、機械的処理方法とし
て、特開昭53−91462号公報には、エマルジョン
を、エマルジョンブレーク機能を有するフィルターによ
り濾過する方法が記載されている。しかしながら従来、
ロドコッカス属微生物を用いて水と油とから構成された
エマルジョンを破壊する方法は知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、水と油
とから構成されたエマルジョンを破壊する方法として有
機又は無機のエマルジョン破壊剤(凝集剤)を使用する
方法、及び機械的処理方法が知られている。しかしなが
ら、エマルジョン破壊剤を使用する方法においては、処
理後の排水中に多量の無機塩又は有機物が残留すること
になり、これが環境汚染の原因となり、またその除去の
ために多大なコストがかかることになる。また、機械的
処理法においては、そのための装置が必要であり、この
ことが排液処理のコストを上昇せしめることになる。
とから構成されたエマルジョンを破壊する方法として有
機又は無機のエマルジョン破壊剤(凝集剤)を使用する
方法、及び機械的処理方法が知られている。しかしなが
ら、エマルジョン破壊剤を使用する方法においては、処
理後の排水中に多量の無機塩又は有機物が残留すること
になり、これが環境汚染の原因となり、またその除去の
ために多大なコストがかかることになる。また、機械的
処理法においては、そのための装置が必要であり、この
ことが排液処理のコストを上昇せしめることになる。
【0007】また、原油回収工程における収率向上のた
めのエマルジョン破壊のためには特に環境汚染の少ない
エマルジョン破壊剤が必要であり、バイオプロセスにお
けるエマルジョンの形成、破壊の制御のためには生物に
無害なエマルジョン破壊剤が必要である。従って、本発
明は、環境問題を生ずることなく、また低コストで簡単
な方法でエマルジョンを破壊することができる方法、そ
のためのエマルジョン破壊剤、及びエマルジョン破壊能
を有する新規な微生物を提供しようとするものである。
めのエマルジョン破壊のためには特に環境汚染の少ない
エマルジョン破壊剤が必要であり、バイオプロセスにお
けるエマルジョンの形成、破壊の制御のためには生物に
無害なエマルジョン破壊剤が必要である。従って、本発
明は、環境問題を生ずることなく、また低コストで簡単
な方法でエマルジョンを破壊することができる方法、そ
のためのエマルジョン破壊剤、及びエマルジョン破壊能
を有する新規な微生物を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、水及び油を含んで成るエマルジョンと、
ロドコッカス(Rhodococcus)属に属し、水
と油を含んで成るエマルジョンを破壊することができる
細菌の培養液、菌体又は培養上清とを混合し、これによ
って該エマルジョンを水層と油層とに分離することを特
徴とする方法を提供する。
め、本発明は、水及び油を含んで成るエマルジョンと、
ロドコッカス(Rhodococcus)属に属し、水
と油を含んで成るエマルジョンを破壊することができる
細菌の培養液、菌体又は培養上清とを混合し、これによ
って該エマルジョンを水層と油層とに分離することを特
徴とする方法を提供する。
【0009】
【具体的な説明】本発明は、種々の由来の、例えば工場
又は家庭からの排液として出るエマルジョンに広く適用
することができる。例えば、食品工場エマルジョン排
水、ダストコントロール工場エマルジョン排水、切削油
や作動油のエマルジョン廃液等に適用することができ
る。
又は家庭からの排液として出るエマルジョンに広く適用
することができる。例えば、食品工場エマルジョン排
水、ダストコントロール工場エマルジョン排水、切削油
や作動油のエマルジョン廃液等に適用することができ
る。
【0010】さらには、石油掘削プロセスエマルジョ
ン、原油運搬タンカー/貯蔵タンク洗浄エマルジョン、
従来の石油精製プロセスエマルジョン(例えばデソルタ
ーエマルジョン)からの石油分の効率的回収、石油バイ
オプロセシングエマルジョン(例えば、バイオ脱硫プロ
セシングエマルジョン、バイオ脱メタルプロセシングエ
マルジョン、バイオ化学変換プロセシングエマルジョン
等)からの石油分/菌体/水分の分離と、それからの効
率的回収のために本発明を用いることができる。また、
油水二相系における乳化重合等の化学反応物と乳化剤の
分離にも本発明を適用することができる。エマルジョン
は、水中油型(O/W型)エマルジョン又は油中水型
(W/O型)エマルジョンであり、これらは通常界面活
性剤を介して形成されている。本発明は、このような種
々のエマルジョンの破壊のために使用することができ
る。
ン、原油運搬タンカー/貯蔵タンク洗浄エマルジョン、
従来の石油精製プロセスエマルジョン(例えばデソルタ
ーエマルジョン)からの石油分の効率的回収、石油バイ
オプロセシングエマルジョン(例えば、バイオ脱硫プロ
セシングエマルジョン、バイオ脱メタルプロセシングエ
マルジョン、バイオ化学変換プロセシングエマルジョン
等)からの石油分/菌体/水分の分離と、それからの効
率的回収のために本発明を用いることができる。また、
油水二相系における乳化重合等の化学反応物と乳化剤の
分離にも本発明を適用することができる。エマルジョン
は、水中油型(O/W型)エマルジョン又は油中水型
(W/O型)エマルジョンであり、これらは通常界面活
性剤を介して形成されている。本発明は、このような種
々のエマルジョンの破壊のために使用することができ
る。
【0011】本発明においては、ロドコッカス属に属
し、水と油とから形成されたエマルジョンを破壊するこ
とができる細菌の菌体又は培養上清であれば、いずれも
使用することができる。なお、本発明において「培養
液」とは、微生物を培養して得た液を意味し、「菌体」
とは培養液から液体を除去して得られる菌体を意味し、
そして「上清」とは培養液から菌体を除去した後の液を
意味する。本発明において使用する微生物は、例えば次
のようにして分離することができる。デソルターエマル
ジョンもしくはこれを模倣した合成エマルジョン又はケ
ロシンと界面活性剤(Tween及びSpan)とのエ
マルジョンを形成し、これに、目的とする細菌が存在す
ると予想される分離源、例えば活性汚泥や保存菌株や海
水を加え、例えば室温にて数分間〜1日静置する。これ
によりエマルジョンを破壊することができる微生物を特
定することができる。
し、水と油とから形成されたエマルジョンを破壊するこ
とができる細菌の菌体又は培養上清であれば、いずれも
使用することができる。なお、本発明において「培養
液」とは、微生物を培養して得た液を意味し、「菌体」
とは培養液から液体を除去して得られる菌体を意味し、
そして「上清」とは培養液から菌体を除去した後の液を
意味する。本発明において使用する微生物は、例えば次
のようにして分離することができる。デソルターエマル
ジョンもしくはこれを模倣した合成エマルジョン又はケ
ロシンと界面活性剤(Tween及びSpan)とのエ
マルジョンを形成し、これに、目的とする細菌が存在す
ると予想される分離源、例えば活性汚泥や保存菌株や海
水を加え、例えば室温にて数分間〜1日静置する。これ
によりエマルジョンを破壊することができる微生物を特
定することができる。
【0012】次に、こうして得られた微生物を、液体培
地中で振とう培養する。これにより、培養した微生物が
エマルジョンを破壊する能力を有していれば、エマルジ
ョンが消失又は減少して、水層と油層とが分離する。微
生物の分離については、実施例1において詳細に記載す
る。本発明によりエマルジョンを破壊するには、処理す
べきエマルジョンに本発明の細菌の培養液、菌体又は培
養上清を加えて混合すればよい。
地中で振とう培養する。これにより、培養した微生物が
エマルジョンを破壊する能力を有していれば、エマルジ
ョンが消失又は減少して、水層と油層とが分離する。微
生物の分離については、実施例1において詳細に記載す
る。本発明によりエマルジョンを破壊するには、処理す
べきエマルジョンに本発明の細菌の培養液、菌体又は培
養上清を加えて混合すればよい。
【0013】培養液、菌体又は培養上清を得るには、本
発明の微生物を、通常の炭素源及び窒素源を含有する培
地、好ましくは液体培地中で、好ましくは例えば通気及
び/又は撹拌、あるいは振とう等の常法に従って好気的
な条件下で培養するのが好ましい。菌体は培養液それ自
体の形で使用することもでき、また培養液から分離した
菌体のみを用いることもできる。また、菌体を分離した
培養上清を用いることもできる。培養液から菌体を分離
するには、濾過、遠心分離等、常用の菌体分離技術を用
いることができる。
発明の微生物を、通常の炭素源及び窒素源を含有する培
地、好ましくは液体培地中で、好ましくは例えば通気及
び/又は撹拌、あるいは振とう等の常法に従って好気的
な条件下で培養するのが好ましい。菌体は培養液それ自
体の形で使用することもでき、また培養液から分離した
菌体のみを用いることもできる。また、菌体を分離した
培養上清を用いることもできる。培養液から菌体を分離
するには、濾過、遠心分離等、常用の菌体分離技術を用
いることができる。
【0014】本発明において使用する菌体又は培養上清
はまた、乾燥物であってもよく、さらには菌体破砕物で
あってもよい。菌体の乾燥は、例えば噴霧乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥等常法に従って行うことができる。乾燥菌
体は貯蔵が容易であり、必要な時にそのまま使用するこ
とができるので便利である。使用する菌体量は、エマル
ジョンの由来、エマルジョン中の油分の種類や濃度等に
より異るが、エマルジョン中の油kg当り、生菌体を約3
0〜250mg、好ましくは100〜200mg使用する。
また、上清であれば30ml〜250ml、好ましくは10
0〜200ml使用する。さらに、培養液であれば15ml
〜125ml、好ましくは50ml〜100mlを使用する。
培養液の乾燥物、乾燥菌体、菌体破砕物又は上清の乾燥
物を使用する場合にも、前記培養液、生菌体又は培養上
清の量に相当する量の乾燥物や菌体破砕物を使用するこ
とが好ましい。
はまた、乾燥物であってもよく、さらには菌体破砕物で
あってもよい。菌体の乾燥は、例えば噴霧乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥等常法に従って行うことができる。乾燥菌
体は貯蔵が容易であり、必要な時にそのまま使用するこ
とができるので便利である。使用する菌体量は、エマル
ジョンの由来、エマルジョン中の油分の種類や濃度等に
より異るが、エマルジョン中の油kg当り、生菌体を約3
0〜250mg、好ましくは100〜200mg使用する。
また、上清であれば30ml〜250ml、好ましくは10
0〜200ml使用する。さらに、培養液であれば15ml
〜125ml、好ましくは50ml〜100mlを使用する。
培養液の乾燥物、乾燥菌体、菌体破砕物又は上清の乾燥
物を使用する場合にも、前記培養液、生菌体又は培養上
清の量に相当する量の乾燥物や菌体破砕物を使用するこ
とが好ましい。
【0015】エマルジョンの破壊は、処理すべきエマル
ジョンと培養液、菌体又は上清とを混合した後、静置し
て行う。エマルジョンの破壊は、好ましくは室温〜40
℃にて、1分間〜1日間行うのが好ましい。この操作の
開始と共にエマルジョン分離が急速に進行し、1分間〜
1時間でエマルジョンの粘度が急激に低下し、こうして
水相と油との分離が始まり、最終的には油層と水層の2
層に分離する。こうして分離した水相は、通常の排液処
理方法により処理することができ、あるいはそのまま放
流するか、又は工程水として再利用することができる。
他方、分離した油は、分取、オイルセパレーター等の方
法により回収できる。
ジョンと培養液、菌体又は上清とを混合した後、静置し
て行う。エマルジョンの破壊は、好ましくは室温〜40
℃にて、1分間〜1日間行うのが好ましい。この操作の
開始と共にエマルジョン分離が急速に進行し、1分間〜
1時間でエマルジョンの粘度が急激に低下し、こうして
水相と油との分離が始まり、最終的には油層と水層の2
層に分離する。こうして分離した水相は、通常の排液処
理方法により処理することができ、あるいはそのまま放
流するか、又は工程水として再利用することができる。
他方、分離した油は、分取、オイルセパレーター等の方
法により回収できる。
【0016】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。実施例1 .エマルジョン破壊能を有する微生物の選択 200ml容の培養フラスコ中50mlのMBI培地(ペプ
トン5g、ビースエキス3g。酵母エキス1g、人工海
水の素A1g、人工海水の素20ml、蒸留水1L)に菌
体が存在すると予想される分離源、例えば土壌、活性汚
泥、海水、保存菌株等を接種し、30℃にて150rpm
で振とうしながら一晩培養し、得られた菌体又は培養上
清を実験に用いた。菌体の保存は15%グリセロース中
−80℃にて行った。
説明する。実施例1 .エマルジョン破壊能を有する微生物の選択 200ml容の培養フラスコ中50mlのMBI培地(ペプ
トン5g、ビースエキス3g。酵母エキス1g、人工海
水の素A1g、人工海水の素20ml、蒸留水1L)に菌
体が存在すると予想される分離源、例えば土壌、活性汚
泥、海水、保存菌株等を接種し、30℃にて150rpm
で振とうしながら一晩培養し、得られた菌体又は培養上
清を実験に用いた。菌体の保存は15%グリセロース中
−80℃にて行った。
【0017】スクリーニングのため2種類のケロシンエ
マルジョンを用いた。これらのエマルジョンは、2mlの
ケロシンと3mlの界面活性剤とを混合し、撹拌して調製
したものであり、一方のエマルジョンをT/Sエマルジ
ョンと称し、界面活性剤はTween60を0.072
%とSpan60を0.028%含有し、水中油型エマ
ルジョンであり、他方はL92エマルジョンと称し、界
面活性剤はPluronic L92を0.1%含有
し、水中油型(O/W型)エマルジョンである。
マルジョンを用いた。これらのエマルジョンは、2mlの
ケロシンと3mlの界面活性剤とを混合し、撹拌して調製
したものであり、一方のエマルジョンをT/Sエマルジ
ョンと称し、界面活性剤はTween60を0.072
%とSpan60を0.028%含有し、水中油型エマ
ルジョンであり、他方はL92エマルジョンと称し、界
面活性剤はPluronic L92を0.1%含有
し、水中油型(O/W型)エマルジョンである。
【0018】前記のようにして培養して得た培養液20
0μlを、上記のエマルジョン(5ml)を入れた試験管
に加え、よく撹拌した後室温にて静置し、エマルジョン
ブレークを観察した。エマルジョンブレークが生ずると
エマルジョン層が減少して水層とケロシン層が分離する
ので、エマルジョン層の高さを測定して、被験菌株のエ
マルジョンブレーク活性を決定した。この結果、L92
ケロシンエマルジョンを効率よくブレークする菌株とし
てMBI#1413及びMBI#1536の2株を得
た。上記の菌株の菌学的性質は次の表1に示す通りであ
った。
0μlを、上記のエマルジョン(5ml)を入れた試験管
に加え、よく撹拌した後室温にて静置し、エマルジョン
ブレークを観察した。エマルジョンブレークが生ずると
エマルジョン層が減少して水層とケロシン層が分離する
ので、エマルジョン層の高さを測定して、被験菌株のエ
マルジョンブレーク活性を決定した。この結果、L92
ケロシンエマルジョンを効率よくブレークする菌株とし
てMBI#1413及びMBI#1536の2株を得
た。上記の菌株の菌学的性質は次の表1に示す通りであ
った。
【0019】
【表1】
【0020】前記2株を、上記の結果に基いて、Ber
gey’s Manual ofSystematic
Bacteriologyに従って分類したところ、
MBI#1314株及びMBI#1536株はロドコッ
カス・マリス(Rhodococcus maris)
と命名された。なお、上記の菌株MBI#1314(ロ
ドコッカス・マリス)はRhodococcus ma
ris MBI1314の名称のもとにFERM P−
15323として;そしてMBI#1536はRhod
ococcus marisMBI1536の名称のも
とにFERM P−15324として、それぞれ工業技
術院生命工学工業技術研究所に平成7年12月4日に寄
託されている。
gey’s Manual ofSystematic
Bacteriologyに従って分類したところ、
MBI#1314株及びMBI#1536株はロドコッ
カス・マリス(Rhodococcus maris)
と命名された。なお、上記の菌株MBI#1314(ロ
ドコッカス・マリス)はRhodococcus ma
ris MBI1314の名称のもとにFERM P−
15323として;そしてMBI#1536はRhod
ococcus marisMBI1536の名称のも
とにFERM P−15324として、それぞれ工業技
術院生命工学工業技術研究所に平成7年12月4日に寄
託されている。
【0021】実施例2.エマルジョンブレーク MBI#1314株及びMBI#1536株のエマルジ
ョンブレーク活性を次のようにして試験した。実施例1
に記載した2種類のケロシンエマルジョンを調製し、各
株の30℃にて2日間の培養液(菌体及び液を含む)2
00μlを各々のエマルジョンに加えた。タイムコース
を追いエマルジョンの高さを測定した。この結果から同
等の菌量を加えた場合、MBI#1314及びMBI#
1536はL92エマルジョンに高い活性を示し、T/
Sエマルジョンに対するブレーク活性はL92エマルジ
ョンに比べ弱いが活性を示した。結果を図1及び図2に
示す。
ョンブレーク活性を次のようにして試験した。実施例1
に記載した2種類のケロシンエマルジョンを調製し、各
株の30℃にて2日間の培養液(菌体及び液を含む)2
00μlを各々のエマルジョンに加えた。タイムコース
を追いエマルジョンの高さを測定した。この結果から同
等の菌量を加えた場合、MBI#1314及びMBI#
1536はL92エマルジョンに高い活性を示し、T/
Sエマルジョンに対するブレーク活性はL92エマルジ
ョンに比べ弱いが活性を示した。結果を図1及び図2に
示す。
【0022】ブレーク活性を、エマルジョンの高さの半
減した時間(t(1/2))からあらわした場合、MB
I#1314及びMBI#1536ではL92エマルジ
ョンに対するブレーク活性はほぼ同等であり、200μ
lの培養液でt(1/2)は、約5分間と短時間であっ
た。このことからこれら菌株は少量の菌体でかつ短時間
のうちにエマルジョンをブレークする強い活性を有する
ことが明らかとなった。また、この結果から、MBI#
1314株及びMBI#1536株はL92エマルジョ
ンのブレークのために有効であることがわかった。この
結果を次の表2に示す。なお、コントロール(ブレーク
活性陰性株)としてIGTS8を用いた。
減した時間(t(1/2))からあらわした場合、MB
I#1314及びMBI#1536ではL92エマルジ
ョンに対するブレーク活性はほぼ同等であり、200μ
lの培養液でt(1/2)は、約5分間と短時間であっ
た。このことからこれら菌株は少量の菌体でかつ短時間
のうちにエマルジョンをブレークする強い活性を有する
ことが明らかとなった。また、この結果から、MBI#
1314株及びMBI#1536株はL92エマルジョ
ンのブレークのために有効であることがわかった。この
結果を次の表2に示す。なお、コントロール(ブレーク
活性陰性株)としてIGTS8を用いた。
【0023】
【表2】 つぎに、MBI#1314の培養液を変えたときのエマ
ルジョンブレーク活性を測定した。結果を図3に示す。
800μlまで調べた結果からは量を増加するに伴い各
株ともにブレーク活性は増大する。
ルジョンブレーク活性を測定した。結果を図3に示す。
800μlまで調べた結果からは量を増加するに伴い各
株ともにブレーク活性は増大する。
【0024】実施例3.原油デソルターエマルジョンの
エマルジョンブレーク(waterin oil型エマ
ルジョン) 原油5mlに原油と等量のトッパー凝縮水を混合した原油
精製工程の油中水型(W/O型)モデルデソルターエマ
ルジョンに前記菌株の30℃にて1〜2日間の培養液を
100ppm 加え、40℃で加温し水層と油層の分離を5
時間まで観察した。MBI#1314及びMBI#15
36いずれの菌株を加えた場合でも、エマルジョンブレ
ークが起こり、原油層と水層の2層に分離した。一方、
何も加えないコントロールでは分離は起きないか、起き
ても長時間(数時間以上)を要した。この結果を表3に
示す。
エマルジョンブレーク(waterin oil型エマ
ルジョン) 原油5mlに原油と等量のトッパー凝縮水を混合した原油
精製工程の油中水型(W/O型)モデルデソルターエマ
ルジョンに前記菌株の30℃にて1〜2日間の培養液を
100ppm 加え、40℃で加温し水層と油層の分離を5
時間まで観察した。MBI#1314及びMBI#15
36いずれの菌株を加えた場合でも、エマルジョンブレ
ークが起こり、原油層と水層の2層に分離した。一方、
何も加えないコントロールでは分離は起きないか、起き
ても長時間(数時間以上)を要した。この結果を表3に
示す。
【0025】
【表3】
【図1】図1は、本発明のエマルジョンブレーク株のT
/Sエマルジョンに対するエマルジョンブレーク活性を
経時的に示すグラフである。
/Sエマルジョンに対するエマルジョンブレーク活性を
経時的に示すグラフである。
【図2】図2は、本発明のエマルジョンブレーク株のL
92エマルジョンに対するエマルジョンブレーク活性を
経時的に示すグラフである。
92エマルジョンに対するエマルジョンブレーク活性を
経時的に示すグラフである。
【図3】図3は、本発明のエマルジョンブレーク株MB
I#1314株の添加量とエマルジョンブレーク効果と
の関係を示すグラフである。
I#1314株の添加量とエマルジョンブレーク効果と
の関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 水及び油を含んで成るエマルジョンと、
ロドコッカス(Rhodococcus)属に属し、水
と油を含んで成るエマルジョンを破壊することができる
細菌の培養液、菌体又は培養上清とを混合し、これによ
って該エマルジョンを水層と油層とに分離することを特
徴とする方法。 - 【請求項2】 ロドコッカス属に属し、水及び油を含ん
で成るエマルジョンを破壊することができる細菌の培養
液、菌体又は培養上清を含んで成るエマルジョン破壊
剤。 - 【請求項3】 水及び油を含んで成るエマルジョンを破
壊することができる、ロドコッカス・マリス(Rhod
ococcus maris)細菌。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34387095A JPH09173058A (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 微生物によるエマルジョン破壊 |
| US08/662,944 US5989892A (en) | 1995-06-14 | 1996-06-13 | Microorganisms, demulsifiers and processes for breaking an emulsion |
| DE69614768T DE69614768T2 (de) | 1995-06-14 | 1996-06-13 | Emulsionsspaltung durch Mikroorganismen |
| EP96109532A EP0748860B1 (en) | 1995-06-14 | 1996-06-13 | Demulsification by microorganisms |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34387095A JPH09173058A (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 微生物によるエマルジョン破壊 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09173058A true JPH09173058A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18364882
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34387095A Pending JPH09173058A (ja) | 1995-06-14 | 1995-12-28 | 微生物によるエマルジョン破壊 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09173058A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015054264A (ja) * | 2013-09-10 | 2015-03-23 | 住友重機械エンバイロメント株式会社 | 嫌気性処理設備及び嫌気性処理方法 |
-
1995
- 1995-12-28 JP JP34387095A patent/JPH09173058A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015054264A (ja) * | 2013-09-10 | 2015-03-23 | 住友重機械エンバイロメント株式会社 | 嫌気性処理設備及び嫌気性処理方法 |
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