JPH09175052A - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

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JPH09175052A
JPH09175052A JP7351272A JP35127295A JPH09175052A JP H09175052 A JPH09175052 A JP H09175052A JP 7351272 A JP7351272 A JP 7351272A JP 35127295 A JP35127295 A JP 35127295A JP H09175052 A JPH09175052 A JP H09175052A
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JP
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thermal transfer
transfer image
receiving sheet
layer
microsilica
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Application number
JP7351272A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Tamura
仁彦 田村
Shino Takao
志乃 高尾
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱転写受像シートに関して、プリンター適
性、転写画像の保持性、裏面の耐汚染性など基本的な性
能に加えて、裏面に各種筆記具に対する筆記適性と切手
接着性を付与し、絵ハガキなどにも良好に使用できる熱
転写受像シートを提供する。 【解決手段】 基材シート2の一方の面に色材受容層3
を設け、もう一方の面に、熱可塑性樹脂と、細孔容積が
0.2〜0.9 ml/gと 1.2〜3.0 ml/gの範囲にある少なくと
も二種類の親水性多孔質マイクロシリカとを主成分とし
て含有する裏面層4を設けて熱転写受像シート1を構成
する。マイクロシリカの平均粒子径は 0.5〜15μmが好
ましく、マイクロシリカの総量/熱可塑性樹脂の比率は
重量比で 0.1〜3.0 が好ましい。更に、裏面層にはマイ
クロシリカよりも粒子径の大きい球状の滑性フィラーや
イソシアネート化合物等の硬化剤を添加することも好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写受像シート
に関し、更に詳しくは、熱転写シートと重ね合わせて、
サーマルヘッドなどにより染料等色材を熱転写して画像
を形成するために用いる熱転写受像シートにおいて、裏
面にプリンター適性など熱転写受像シート本来の性能に
加えて、各種筆記具の筆記適性および切手の接着性を付
与した裏面層を設けることにより、ポストカードなどの
用途にも問題なく使用できるようにした熱転写受像シー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱転写受像シートにおいては、表
面に染料等色材の受容性、保持性などをよくするための
色材受容層を設けると同時に、その裏面には、プリンタ
ーにおける自動給排紙などの搬送性をよくするため、ま
た、印画後の受像シートを重ね合わせて保存した際に、
染料等が裏面に移行し、表面の画像濃度が低下したり、
裏面が汚染されたりするのを防止するため、裏面に適度
の滑り性、離型性、耐汚染性を付与するための裏面層を
設けることが行われてきた。
【0003】また近年、熱転写受像シートを絵ハガキな
どポストカードとして利用するニーズが高まり、受像シ
ートの表面には、例えば写真等のカラー画像などを熱転
写すると共に、裏面には、前記の性能に加えて、宛て名
や送信文を書いたり切手を貼るための筆記適性および切
手の接着性を付加する必要性が生じてきた。このような
ニーズに応える方法として、例えば、裏面層に親水性を
有するフィラーを加えて多孔質体を形成し、万年筆その
他水性ペンの筆記性や切手接着性を付与するとか、或い
は、無機または有機の硬質フィラーを加えて鉛筆筆記性
を付与するなどの手段が採られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にみられるような、通常の親水性フィラーによっ
て多孔質体を形成し、水性ペンの筆記性や切手接着性を
付与したり、無機または有機の硬質フィラーを添加して
鉛筆筆記性を付与するような方法では、水性ペンおよび
鉛筆などの筆記性と切手接着性とを兼ね備えたハガキ性
能は、充分には得られず、また一方で、ハガキ性能を付
与することにより、熱転写受像シートの裏面としての本
来の滑り性、耐汚染性などの性能が、逆に低下するなど
の問題点も有していた。
【0005】従って、本発明者らは、前記のような従来
技術の欠点を改善するため鋭意研究した結果、熱転写受
像シートの裏面層を、熱可塑性樹脂に湿式法で製造され
る細孔容積が0.2〜3.0ml/gの親水性多孔質の
マイクロシリカを含有させた組成物を主成分とし、更
に、必要に応じてマイクロシリカよりも粒子径の大きい
球状の滑性フィラーやイソシアネート化合物またはキレ
ート化剤を硬化剤として加えた系の組成物で形成するこ
とにより、水性ペンや鉛筆などの筆記性と切手接着性お
よびプリンターに適する摩擦特性、耐汚染性等の性能を
兼ね備えた熱転写受像シートを得られることを見出し、
先に提案した。
【0006】只、このような熱転写受像シートにおいて
も、本質的には、特にその水性筆記具の筆記性と切手接
着性を良くするためには、細孔容積の大きい親水性多孔
質のマイクロシリカを用いることが、親水性、吸水性に
優れている点で適しており、また、鉛筆筆記性を良くす
るためには、細孔容積の小さいマイクロシリカを用いる
ことが、硬度を高くできる点で適している。従って、一
種類の親水性多孔質マイクロシリカで両方の性能を得る
ためには、両者のバランスを採る必要があり、このため
に細孔容積を0.2〜3.0ml/gの範囲に規定した
ものである。この方法により、確かに実用上問題のない
レベルの水性筆記具の筆記性および切手接着性と鉛筆筆
記性などハガキ性能を得ることができたが、より高度の
水性筆記具の筆記性および切手接着性と鉛筆筆記性を要
望された場合には、その対応に限界があった。
【0007】本発明は、このような背景に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、熱転写受像シ
ートの裏面層を改善し、受像シート本来のプリンター適
性や画像保持性、裏面の耐汚染性などと共に、裏面が一
層高度の水性筆記具の筆記性および切手接着性、鉛筆筆
記性などのハガキ性能を有する熱転写受像シートを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため、受像シートの裏面層に含有させるフ
ィラーについて、更に研究を重ねた結果、湿式法で製造
されるマイクロシリカが、多孔質で細孔容積を有すると
同時に、特に表面処理を施さない場合は、その表面に親
水性官能基であるシラノール基(−SiOH)を有し、
通常の親水性フィラーと比べて親水性、吸水性に優れて
おり、また、その細孔容積が大きくなると親水性、吸水
性が高くなる反面、硬度が低下し、細孔容積が小さくな
ると親水性、吸水性は徐々に低下するが、硬度が高くな
ることに注目し、細孔容積が大小異なる少なくとも二種
類の親水性多孔質マイクロシリカを組み合わせて用いる
ことにより、一種類のマイクロシリカを用いる場合より
も、水性筆記具の筆記性および切手接着性と鉛筆筆記性
とをより高いレベルで両立して得られる知見を得て本発
明の完成に至ったものである。
【0009】即ち、本請求項1に記載の発明は、基材シ
ートの一方の面に色材受容層を設け、もう一方の面に裏
面層を設けてなる熱転写受像シートにおいて、該裏面層
の主成分が、細孔容積0.2〜0.9ml/gの親水性
多孔質マイクロシリカと、細孔容積1.2〜3.0ml
/gの親水性多孔質マイクロシリカとを、少なくとも一
種類ずつ含有する熱可塑性樹脂であることを特徴とする
熱転写受像シートからなる。
【0010】本請求項2に記載の発明は、前記裏面層の
熱可塑性樹脂が、ポリビニルブチラールであることを特
徴とする請求項1に記載の熱転写受像シートである。本
請求項3に記載の発明は、前記裏面層のマイクロシリカ
が、平均粒子径0.5〜15μmの親水性多孔質マイク
ロシリカであることを特徴とする請求項1または2に記
載の熱転写受像シートである。
【0011】また、本請求項4に記載の発明は、前記裏
面層が、更に、マイクロシリカよりも粒子径の大きい球
状の滑性フィラーを含有することを特徴とする請求項1
乃至3のいずれかに記載の熱転写受像シートである。そ
して、本請求項5に記載の発明は、前記滑性フィラー
が、平均粒子径1.0〜30μmの球状ナイロンフィラ
ーであることを特徴とする請求項4に記載の熱転写受像
シートからなる。
【0012】また、本請求項6に記載の発明は、前記裏
面層が、更に、イソシアネート化合物またはキレート化
剤を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
かに記載の熱転写受像シートからなる。そして、本請求
項7に記載の発明は、前記裏面層のマイクロシリカの総
量/熱可塑性樹脂比が、重量比0.1〜3.0であるこ
とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の熱転
写受像シートである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の熱転写受像シート
の材料および加工方法など実施の形態について図面を用
いて説明する。図1、図2は、それぞれ本発明の熱転写
受像シートの一実施例の構成を示す模式断面図である。
但し、本発明の熱転写受像シートの構成は、これらの図
に限定するものではない。また、図面に付した符号は、
異なる図面においても同一名称のものには同じ符号を用
いた。図1は、基材シート2の一方の面に、熱転写によ
り画像を形成するための染料など色材を受容する色材受
容層3を設け、もう一方の面に、プリンター適性、耐汚
染性、筆記性、切手接着性などを付与するための裏面層
4を設けた構成の熱転写受像シート1を示している。ま
た、図2は、基材シート2の一方の面に色材受容層3を
設け、もう一方の面に、プリンター適性、耐汚染性、筆
記性、切手接着性などを付与するための裏面層4を設け
る際、それぞれの間に、接着性や白色度、或いは、その
他の性能を向上させるために、必要に応じて中間層5a
、または中間層5b を設けた構成の熱転写受像シート
1を示している。
【0014】(基材シート)基材シートは、色材受容層
および裏面層を保持するとともに、熱転写時には熱が加
えられるため、加熱された状態でも取り扱い上、支障が
ない程度の機械的強度を有することが好ましい。また、
受像シートを絵ハガキとして利用する場合には、これに
適する剛性を有することも必要である。従って、このよ
うな性能を有するものであれば特に限定されず、例え
ば、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、
ポストカード紙などの紙や、合成樹脂又はエマルジョン
含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙な
どのほか、各種プラスチックラミネート紙、ポリオレフ
ィン系、或いはポリスチレン系などの合成紙、更には、
ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、
ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セル
ロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフル
オライド、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合
体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビ
ニリデンフルオライドなど各種プラスチックのフィルム
又はシートが使用でき、また、これらのプラスチックに
白色顔料や、充填剤を加えて成膜した白色不透明のフィ
ルム、或いは、発泡させた発泡シートなども使用でき
る。
【0015】また、上記基材シートの任意の組み合わせ
による積層体も使用できる。代表的な積層体の組み合わ
せ例として、セルロース繊維紙と合成紙の積層体、或い
は、セルロース繊維紙とプラスチックフィルム又はシー
トとの積層体、或いは、異なる種類またはグレードのプ
ラスチックフィルムまたはシートの積層体などが挙げら
れる。このような積層体は2層体でもよいが、基材の風
合いや質感を出すために、芯材としてコート紙や白色ま
たは透明プラスチックフィルムを用い、その両面に合成
紙や発泡プラスチックフィルムを貼合した3層体もしく
は3層以上の積層体も使用できる。これらの基材シート
の厚さは、特に限定はされないが、通常50〜800μ
m程度の厚さが適当である。また、上記のような基材シ
ートは、その表面に形成する層との密着力が乏しい場合
には、その表面にコロナ放電処理やプラズマ処理、或い
は各種プライマーコートなどを施すことができる。
【0016】(色材受容層)本発明の熱転写受像シート
において、基材シートの一方の面に形成される色材受容
層は、熱転写シートから移行してくる昇華性染料などの
色材を受容し、形成された画像を維持するためのもの
で、染料染着性のある樹脂を主成分とする昇華型熱転写
などの熱転写方式の色材受容層に使用されている公知の
ものはいずれも使用できる。只、熱転写シートとの熱融
着を防ぐ程度の離型性を有することも必要であり、染料
透過性の離型剤を含有させたり、受容層の上に離型層を
設けることもできる。この他、顔料等の各種添加剤を添
加してもよい。尚、色材受容層の塗布量は、通常、固形
分で2.5〜5.0g/m2 程度の範囲が適当である。
また、色材受容層と基材シートとの間には、少なくとも
一層以上の中間層を設けても良い。中間層は、接着層
(プライマー層)、白色付与層、バリアー層、UV(紫
外線)吸収層、発泡層、帯電防止層など、受容層と基材
シートとの間に設ける層全てを意味し、公知のものは、
必要に応じていずれも使用できる。
【0017】(裏面層)本発明の熱転写受像シートは、
通常の受像シートの用途のほか絵ハガキとしても使用で
きるようにしたものであり、特にこの裏面層に特徴を有
するものである。即ち、裏面層が、一般に使用される筆
記用具である鉛筆、シャープペンシルをはじめ、万年
筆、水性ペンなどの水性筆記用具、或いは、ボールペ
ン、油性ペンなどの油性筆記用具など、いずれの筆記用
具に対しても優れた筆記適性を有し、また、切手の接着
性もよく、更に、受像シートの画像記録面と裏面とを重
ね合わせて保存しても、裏面が染料などで汚染されるこ
とがないという性能を有するものである。
【0018】このために、裏面層は、バインダーとなる
熱可塑性樹脂と、これに分散させる湿式法で製造された
細孔容積の異なる少なくとも二種類の親水性多孔質のマ
イクロシリカとを主成分として構成する。そして、細孔
容積の異なる少なくとも二種類のマイクロシリカは、一
つが、細孔容積0.2〜0.9ml/gの範囲の親水性
多孔質のマイクロシリカであり、これは細孔容積が小さ
く、鉛筆の筆記性を付与するために充分な硬度を有し、
且つ、通常の親水性フィラーよりも優れた親水性、吸水
性を有するため、水性筆記具の筆記性および切手接着性
の向上にも寄与するものである。また、もう一つのマイ
クロシリカは、細孔容積1.2〜3.0ml/gの範囲
の親水性多孔質のマイクロシリカであり、これは細孔容
積が前者よりも大きく硬度の面ではやや低下するが、親
水性、吸水性に優れるため、水性筆記具の筆記性および
切手接着性の向上に効果的なものである。少なくとも上
記二種類の親水性多孔質マイクロシリカを組み合わせて
用いることにより、それぞれの特徴的な特性が活かさ
れ、鉛筆の筆記性と、水性筆記具の筆記性および切手接
着性とを両立させて、向上させることが可能となった。
そして、バインダーには各種の熱可塑性樹脂を使用でき
るが、固着剤としての機能に加えて、染料などによる裏
面の耐汚染性をより良くするためには、ポリビニルブチ
ラールを用いることが特に好ましく、また、ポリビニル
ブチラールと共に、硬化剤としてイソシアネート化合物
またはキレート化剤を併用することが更に好ましい。
【0019】次に、マイクロシリカについて補足説明す
る。マイクロシリカは、乾式法でも製造されるが、乾式
法の場合、四塩化ケイ素を気相中で燃焼・加水分解して
製造するため、生成されたマイクロシリカは粒子内部に
隙間のない、内部表面積をもたないシリカとなる。この
ようなシリカは吸水性が低く、本発明のように高い親水
性、吸水性を必要とする用途には適していない。この
点、湿式法(ゲル法)で製造されるマイクロシリカは、
ケイ酸ソーダ水溶液と硫酸または塩酸との反応によって
生成するシリカゾルをゲル化させて製造するもので、多
孔質のシリカが得られる。そして、このようなシリカ
は、多孔質であると同時に表面に親水性官能基(シラノ
ール基)を有しているため、通常の親水性フィラーと比
較して、親水性、吸水性が高く、水性ペンの筆記性およ
び切手接着性を向上させるために好適である。尚、湿式
法で製造されるシリカも用途によっては、親水性である
ことが好ましくない場合もあり、親水性を低くするため
に有機物或いは無機物により表面処理をしたシリカもあ
る。しかし、本発明では親水性であることが重要であ
り、未処理のシリカを用いることが好ましい。
【0020】また、マイクロシリカの多孔性を示すパラ
メーターとして、細孔容積があり、本発明においては、
前記したように細孔容積0.2〜0.9ml/gのマイ
クロシリカと、細孔容積1.2〜3.0ml/gのマイ
クロシリカとを組み合わせて用いることが好ましい。通
常、細孔容積が大きくなると表面積が大きくなり、単位
体積当たりのシラノール基量が増えるため、親水性、吸
水性が高くなり、万年筆、水性ペンなどの水性インキの
定着性および切手接着性が向上して好ましいが、3.0
ml/gを超えると、逆に親水性が高くなりすぎて水性
インキが滲むとか、マイクロシリカ粒子中の空隙が大き
くなることにより、硬度が低下するため鉛筆筆記性が低
下するなどの不具合が生じるため好ましくない。一方、
細孔容積が0.2ml/g未満の場合は、硬度は充分あ
り、鉛筆筆記性は良好であるが、親水性、吸水性が低下
し、水性インキの定着性や切手接着性を低下させるため
好ましくない。
【0021】上記のようなマイクロシリカの粒子径は、
平均粒子径で0.5〜15μmの範囲のものが好まし
い。平均粒子径が0.5μm未満の場合は、鉛筆筆記性
が低下するため好ましくなく、また、平均粒子径が15
μmを超える場合は、水性筆記具を用いた時、滲み易く
なるため好ましくない。
【0022】熱可塑性樹脂に対するマイクロシリカの添
加量は、マイクロシリカの総量/熱可塑性樹脂の重量比
で、0.1〜3.0の範囲が好ましい。前記重量比が
0.1未満の場合は、充分な筆記適性および切手接着性
が得られず、また、重量比が3.0を超える場合は、塗
布適性が低下すると同時に塗膜強度も低下するため、筆
記用具で書き込んだ際、塗膜の剥がれが出やすくなるな
どの問題を生じるため好ましくない。
【0023】尚、受像シートのプリンターにおける給排
紙など搬送性を良くすることも重要であり、このために
は前記構成の裏面層に、更に、マイクロシリカよりも粒
子径の大きい球状の滑性フィラーを含有させて、裏面の
摩擦係数を下げることが有効である。球状の滑性フィラ
ーの平均粒子径は、1.0〜30μmのものが好まし
く、更に、材質では球状のナイロンフィラーが特に好ま
しい。
【0024】以上のような裏面層は、その性能を充分に
発揮させるためには、塗布量を固形分で0.5〜5.0
g/m2 とすることが好ましい。塗布量が0.5g/m
2 未満の場合は、マイクロシリカの量も不足するため、
充分な筆記性および切手接着性が得られない。また、5
g/m2 を超える塗布量は、その必要性がなく、逆に、
材料および加工コストも上昇するため好ましくない。
【0025】上記裏面層は、基材シート上に直接設けて
もよいが、裏面層の基材シートに対する接着性が不足す
る場合には、両者の間に、基材シートと裏面層の両方に
対して接着性のよい樹脂を主成分とする中間層を設けて
もよく、中間層には、必要に応じて酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、蛍光増白剤などの白色、或いは、その他の顔
料など添加剤を添加することもできる。また、前記基材
シートと色材受容層との間に用いられる公知の中間層
を、そのまま基材シートと裏面層との間に同様に用いる
こともできる。
【0026】以上のような材料で構成される熱転写受像
シートの各層は、通常、基材シートに対して、前記各層
の材料を溶媒に溶解、或いは、分散し、塗布液とした上
でグラビアコート、ロールコート、ブレードコート、ナ
イフコート、マイクロバーコート、ワイヤーバーコー
ト、スプレーコート等の方法で、それぞれ必要量を塗
布、乾燥することにより形成できる。塗布方法自体は特
に限定されず、それぞれ適する方法を自由に選択してよ
い。
【0027】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
更に具体的に説明する。 (実施例1)基材シートとして、厚さ150μmの合成
紙〔YUPO FPG#150 王子油化合成紙製〕を
用い、その一方の面に下記組成の裏面層用塗布液をロー
ルコート方式で、塗布量が2.0g/m2 (固形分)と
なるように塗布、乾燥した後、もう一方の面に下記組成
の表面側中間層用塗布液を前記と同じ方法で塗布量が
2.0g/m2 (固形分)となるように塗布、乾燥し、
更にその上に、下記組成の色材受容層用塗布液を同じ方
法で塗布量が5.0g/m2 (固形分)となるように塗
布、乾燥して実施例1の熱転写受像シートを作成した。 熱転写受像シートの構成 色材受容層(5.0g/ m2 )/表面側中間層(2.0
g/ m2 )/基材シート(合成紙 厚さ150μm)/
裏面層(2.0g/ m2
【0028】 裏面層用塗布液の組成 ポリウレタン〔HMS−20 日本ポリウレタン工業製〕 50重量部 マイクロシリカ〔サイリシア250 富士シリシア化学製〕 50重量部 マイクロシリカ〔サイリシア550 富士シリシア化学製〕 50重量部 溶剤(トルエン/イソプロピルアルコール 重量比1:1) 600重量部 (以下、イソプロピルアルコールはIPAと略記する。)
【0029】 表面側中間層用塗布液の組成 ポリウレタン〔N5199 日本ポリウレタン工業製〕 50重量部 酸化チタン〔TCA−888 トーケムプロダクツ製〕 50重量部 溶剤(トルエン/メチルエチルケトン 重量比1:1) 400重量部 (以下、メチルエチルケトンはMEKと略記する。)
【0030】 色材受容層用塗布液の組成 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 〔#1000A 電気化学工業製〕 75重量部 ポリエステル〔バイロン600 東洋紡績製〕 25重量部 触媒硬化型シリコーン〔X62−1212 信越化学工業製〕 6重量部 白金触媒〔PL−50T 信越化学工業製〕 3重量部 溶剤(トルエン/MEK 重量比1:1) 400重量部
【0031】(実施例2)実施例1の受像シートの構成
において、基材シート、表面側中間層および色材受容層
の構成はそのままとし、基材シートと裏面層との間に裏
面側中間層を新たに設け、また、裏面層の材質を変更す
るため、先ず、基材シート(合成紙 厚さ150μm)
の一方の面に、下記の組成の裏面側中間層用塗布液をロ
ールコート方式で塗布量が1.0g/m2 (固形分)と
なるように塗布、乾燥して裏面側中間層を設け、続いて
その上に、下記組成の裏面層用塗布液を同じ方式で塗布
量が2.0g/m2 となるように塗布、乾燥して裏面層
を設けた。そして、もう一方の面には、実施例1と同様
にして表面側中間層および色材受容層を順次設けて実施
例2の熱転写受像シートを作成した。 熱転写受像シートの構成 色材受容層(5.0g/ m2 )/表面側中間層(2.0
g/ m2 )/基材シート(合成紙 厚さ150μm)/
裏面側中間層(1.0g/ m2 )/裏面層(2.0g/
2
【0032】 裏面側中間層用塗布液の組成 ポリウレタン〔N5199 日本ポリウレタン工業製〕 50重量部 酸化チタン〔TCA−888 トーケムプロダクツ製〕 50重量部 溶剤(トルエン/MEK 重量比1:1) 400重量部 裏面層用塗布液の組成 ポリビニルブチラール〔#5000−A 電気化学工業製〕 50重量部 マイクロシリカ〔サイリシア730 富士シリシア化学製〕 50重量部 マイクロシリカ〔サイリシア250 富士シリシア化学製〕 25重量部 溶剤(トルエン/IPA 重量比1:1) 500重量部
【0033】(実施例3)実施例1の受像シートの構成
において、裏面層のみを下記の組成の裏面層用塗布液に
換え、また、塗布量が3.0g/m2 (固形分)になる
ように塗布、乾燥して裏面層を形成したほかは、総て実
施例1と同様に加工して実施例3の熱転写受像シートを
作成した。 熱転写受像シートの構成 色材受容層(5.0g/ m2 )/表面側中間層(2.0
g/ m2 )/基材シート(合成紙 厚さ150μm)/
裏面層(3.0g/ m2
【0034】 裏面層用塗布液の組成 ポリビニルブチラール〔#3000−1 電気化学工業製〕 40重量部 マイクロシリカ〔サイリシア730 富士シリシア化学製〕 50重量部 マイクロシリカ〔サイリシア250 富士シリシア化学製〕 50重量部 イソシアネート化合物〔タケネートD−160N 武田薬品工業製〕 10重量部 溶剤(トルエン/IPA 重量比1:1) 560重量部
【0035】(実施例4)実施例2の受像シートの構成
において、裏面層のみを下記の組成の裏面層用塗布液に
換え、また、塗布量が2.5g/m2 (固形分)になる
ように塗布、乾燥して裏面層を形成したほかは、総て実
施例2と同様に加工して実施例4の熱転写受像シートを
作成した。 熱転写受像シートの構成 色材受容層(5.0g/ m2 )/表面側中間層(2.0
g/ m2 )/基材シート(合成紙 厚さ150μm)/
裏面側中間層(1.0g/ m2 )/裏面層(2.5g/
2
【0036】 裏面層用塗布液の組成 ポリビニルブチラール〔#3000−1 電気化学工業製〕 30重量部 マイクロシリカ〔サイリシア730 富士シリシア化学製〕 60重量部 マイクロシリカ〔サイリシア310 富士シリシア化学製〕 30重量部 ナイロンフィラー〔MW−330 神東塗料製〕 5重量部 溶剤(トルエン/IPA 重量比1:1) 500重量部
【0037】(実施例5)実施例1の受像シートの構成
において、裏面層のみを下記の組成の裏面層用塗布液に
換え、また、塗布量が3.5g/m2 (固形分)になる
ように塗布、乾燥して裏面層を形成したほかは、総て実
施例1と同様に加工して実施例5の熱転写受像シートを
作成した。 熱転写受像シートの構成 色材受容層(5.0g/ m2 )/表面側中間層(2.0
g/ m2 )/基材シート(合成紙 厚さ150μm)/
裏面層(3.5g/ m2
【0038】 裏面層用塗布液の組成 ポリビニルブチラール〔#5000A 電気化学工業製〕 30重量部 マイクロシリカ〔サイリシア730 富士シリシア化学製〕 60重量部 マイクロシリカ〔サイリシア310 富士シリシア化学製〕 30重量部 キレート化剤〔オルガチックスTC−750 松本製薬製〕 5重量部 ナイロンフィラー〔MW−330 神東塗料製〕 5重量部 溶剤(トルエン/IPA 重量比1:1) 500重量部
【0039】(比較例1)実施例1の受像シートの構成
において、裏面層の形成に用いた塗布液のみを下記組成
の裏面層用塗布液に換えたほかは、総て実施例1と同様
に加工して比較例1の熱転写受像シートを作成した。 熱転写受像シートの構成 色材受容層(5.0g/ m2 )/表面側中間層(2.0
g/ m2 )/基材シート(合成紙 厚さ150μm)/
裏面層(2.0g/ m2
【0040】 裏面層用塗布液の組成 ポリウレタン〔HMS−20 日本ポリウレタン工業製〕 50重量部 炭酸カルシウム〔白艷華PZ 白石工業製〕 50重量部 溶剤(トルエン/IPA 重量比1:1) 400重量部
【0041】尚、上記実施例1〜5の熱転写受像シート
において、裏面層に添加したマイクロシリカの細孔容積
(ml/g)と平均粒子径(μm)の値を、下記の表1
にまとめて示した。
【0042】
【表1】
【0043】(試験及び結果)以上のように作成した実
施例1〜5および比較例1の各熱転写受像シートを試料
として、下記項目について試験を行いその結果を表2に
まとめて示した。 1)受像シート裏面の筆記性 下記の筆記用具を用いて、実施例1〜5および比較例1
の各熱転写受像シートの裏面に文字を書き、下記の基準
で評価を行った。 使用筆記用具 a)鉛筆 :三菱事務用鉛筆 No.9800 HB〔三菱
鉛筆(株)製〕 b)水性ペン :Pentel Sign Pen 黒〔ぺんてる(株)
製〕 c)油性ペン :マジックインキNO.700黒〔寺西化学工
業(株)製〕 d)ボールペン:ジムニー 黒〔ゼブラ(株)製〕 評価基準 ○:充分な濃度で滑らかに筆記でき、にじみもなく、定
着性もよいもの。 △:文字がやや薄いもの。または、若干にじみの出るも
の。 ×:筆記12時間経過後、指で軽く擦る程度で文字が消
えてしまうもの。
【0044】2)受像シート裏面の切手接着性 日本郵便50円切手の接着面全面に水道水を指で塗り、
実施例1〜5および比較例1の各熱転写受像シートの裏
面に貼り付け、12時間放置した後、下記の基準で評価
を行った。 評価基準 ○:12時間経過後、切手が剥がれない。 ×:12時間経過後、切手が手で容易に剥がれる。
【0045】3)受像シート裏面の耐染料汚染性 下記の熱転写シートと昇華転写方式プリンターを用い
て、実施例1〜5および比較例1の各熱転写受像シート
の受像面に黒ベタ画像を印画し、それぞれの裏面と重ね
合わせて、その両側を平滑なアルミ板で挟み、上から2
0gf/cm2 の荷重を掛けて、40℃、90%RHの
恒温恒湿槽で120時間保存した後、各試料の裏面への
染料の移行状況を目視により、下記の基準で評価した。 評価基準 ○:染料の移行が殆ど認められないもの。 △:染料の移行が微かにあるが実用上問題のない程度の
もの。 ×:染料の移行が認められるもの。 熱転写シート:VY−SS30の熱転写シート〔(株)
日立製作所製〕 プリンター :カラービデオプリンターVY−P1
〔(株)日立製作所製〕
【0046】
【表2】 評価結果 上記表2に示した評価結果から明らかなように、比較例
1の熱転写受像シートは、その筆記性、切手の接着性、
耐染料汚染性のいずれにおいても問題があり、好ましく
なかった。これに対して実施例1〜5の各熱転写受像シ
ートは、各種筆記具による筆記性、切手の接着性に優れ
ると共に、染料による耐汚染性についても、染料の移行
が殆ど認められないか、或いは、微かな移行があっても
実用上問題のない程度であり、良好であった。
【0047】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、熱転写プリンターにおける自動給排紙など良好な
搬送適性を有すると共に、画像形成後の受像シートを重
ね合わせて保存しても、裏面が染料等の移行によって汚
染されず、且つ、受像シート裏面が各種の筆記具に対し
て優れた筆記適性と、切手の接着性とを有し、ハガキサ
イズの場合には、絵ハガキ等としても良好に使用できる
という使用適性に優れた熱転写受像シートを提供できる
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写受像シートの一実施例の構成を
示す模式断面図である。
【図2】本発明の熱転写受像シートの別の一実施例の構
成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 熱転写受像シート 2 基材シート 3 色材受容層 4 裏面層 5a 、5b 中間層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの一方の面に色材受容層を設
    け、もう一方の面に裏面層を設けてなる熱転写受像シー
    トにおいて、該裏面層の主成分が、細孔容積0.2〜
    0.9ml/gの親水性多孔質マイクロシリカと、細孔
    容積1.2〜3.0ml/gの親水性多孔質マイクロシ
    リカとを、少なくとも一種類ずつ含有する熱可塑性樹脂
    であることを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 前記裏面層の熱可塑性樹脂が、ポリビニ
    ルブチラールであることを特徴とする請求項1記載の熱
    転写受像シート。
  3. 【請求項3】 前記裏面層のマイクロシリカが、平均粒
    子径0.5〜15μmの親水性多孔質マイクロシリカで
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の熱転写
    受像シート。
  4. 【請求項4】 前記裏面層が、更に、マイクロシリカよ
    りも粒子径の大きい球状の滑性フィラーを含有すること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱転写
    受像シート。
  5. 【請求項5】 前記滑性フィラーが、平均粒子径1.0
    〜30μmの球状ナイロンフィラーであることを特徴と
    する請求項4記載の熱転写受像シート。
  6. 【請求項6】 前記裏面層が、更に、イソシアネート化
    合物またはキレート化剤を含有することを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれかに記載の熱転写受像シート。
  7. 【請求項7】 前記裏面層のマイクロシリカの総量/熱
    可塑性樹脂比が、重量比0.1〜3.0であることを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の熱転写受像
    シート。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11221968A (ja) * 1997-11-26 1999-08-17 Eastman Kodak Co 感熱色素転写用色素受容性要素
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US8076265B2 (en) 2005-03-18 2011-12-13 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer image-receiving sheet

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