JPH091753A - 導電性ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

導電性ポリエステルフィルムおよびその製造方法

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JPH091753A
JPH091753A JP15818195A JP15818195A JPH091753A JP H091753 A JPH091753 A JP H091753A JP 15818195 A JP15818195 A JP 15818195A JP 15818195 A JP15818195 A JP 15818195A JP H091753 A JPH091753 A JP H091753A
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JP
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polyester film
conductive
polyester
stretching
less
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JP15818195A
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English (en)
Inventor
Katsuya Ito
勝也 伊藤
Shinji Sawazaki
真治 沢崎
Yasushi Sasaki
靖 佐々木
Toshitake Suzuki
利武 鈴木
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐久性に優れ,低湿度下で帯電しにくく,鮮
明な印刷,複写などの用途に好適に用いられる導電性ポ
リエステルフィルムとその製造方法を提供する。 【構成】 本発明の導電性ポリエステルフィルムはポリ
エステルフィルム基材の少なくとも片面に,バインダー
と導電性ウィスカを含む層を有し,該導電性ウィスカの
配向度は0.34以上0.94以下である。その製造方
法は,ポリエステルとポリエステルに非相溶性の樹脂お
よび/または不活性粒子とを混合,溶融,押出,冷却固
化して未延伸ポリエステルフィルムを得る工程,未延伸
ポリエステルフィルムを少なくとも1軸延伸し,内部に
多数の微細空洞を付与する工程,該基材の少なくとも片
面にバインダーと導電性ウィスカを含む層を形成して積
層シートを得る工程,および該積層シートを少なくとも
1軸に延伸する工程よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性ポリエステルフ
ィルムに関する。さらに詳しくは、紙代替フィルム、熱
転写、受像紙、感熱記録紙、昇華転写用受像紙、インク
ジェット用記録紙、印刷シート、オフセット刷版、写真
用印画紙などの基材としての用途に適した導電性ポリエ
ステルフィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂を主原料とするフィルムは、天
然紙に比べ、耐水性、吸湿寸法安定性、表面安定性、機
械的強度などに優れており、これらのフィルム上に印刷
を施すと、印刷が鮮明で光沢のある印刷物が得られる。
このため、近年、このようなフィルムは、昇華転写記録
材料、熱転写記録材料、感熱記録材料、インクジェット
記録用材料、印刷用シート、オフセット刷版などの基材
として用いられている。
【0003】上記フィルムは、主原料として、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂を
用いている。特に、ポリエチレンテレフタレートのよう
なポリエステルは、耐熱性が高く腰が強いという点で優
れているため、広範な用途に適したフィルムの原料とし
て用いられている。
【0004】しかし、これらの合成樹脂を主原料として
用いるフィルムは、ほこりがつきやすいなどの、静電気
によるトラブルが起こり易い。この問題を解決するた
め、数多くの技術が公知となっている。
【0005】例えば、特公平5−36786号公報に
は、基材フィルムの表面に導電性ウィスカを含む層を有
する積層フィルムおよびその製造方法が開示されてい
る。このような積層フィルムは、低湿度下での帯電防止
性が良好である。
【0006】このような積層フィルムは、製膜によりポ
リエステルフィルムを得、次いで導電性ウィスカとバイ
ンダーとを含有する塗布液を該フィルム上に塗布して導
電性ウィスカを含む層を設けることにより形成される。
しかし、このような方法では、長尺状のポリエステルフ
ィルムを長尺方向に走行させながら塗布液を付与するた
め、塗布液中に含まれる導電性ウィスカがフィルムの走
行方向に配向し易く、そのため、導電性ウィスカが互い
に接触する確率が低い。その結果、得られた積層フィル
ムは十分な導電性を発揮し得ないこともある。そのた
め、積層フィルムの導電性を確保するために、導電性ウ
ィスカの塗布量を増やすことになる。
【0007】しかし、導電性ウィスカの塗布量が増加す
ると、塗布層から導電性ウィスカの脱落が起こり易くな
る、フィルムの生産性が低下するなどの問題が生じる。
【0008】さらに、導電性ウィスカはポリエステルフ
ィルムに接着しにくいため、導電性ウィスカとポリエス
テルフィルムとの接着性を高めるために、上記塗布液に
はバインダーが含有される。バインダー、導電性ウィス
カ、およびポリエステルフィルムの相性の点から、用い
られる導電性ウィスカの種類に応じて、バインダーは適
切に選択される必要がある。しかし、上記の方法におい
ては、バインダー、導電性ウィスカ、およびポリエステ
ルフィルムの相性の点から、限られた種類のバインダー
しか用いることができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題を解決するものであり、その目的とするところは、
導電性ウィスカを有するポリエステルフィルムであっ
て、該ウィスカの配向に偏りがなく、低湿度下で帯電し
にくく、耐久性に優れ、鮮明な印刷、複写などの用途に
好適に用いられる導電性ポリエステルフィルムを提供す
ることにある。さらなる本発明の目的は、このような導
電性ポリエステルフィルムの製造方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性ポリエス
テルフィルムは、ポリエステルフィルム基材の少なくと
も片面に、バインダーと導電性ウィスカとを含有する層
Aを有する導電性ポリエステルフィルムであって、該導
電性ウィスカの配向度は0.34以上0.94以下であ
る。
【0011】好ましい実施態様においては、上記ポリエ
ステルフィルム基材の光線透過率は30%以下であり、
かつ、白色度は70%以上である。
【0012】好ましい実施態様においては、上記ポリエ
ステルフィルム基材の面内複屈折率は−0.02以上+
0.04以下である:ここで、該面内複屈折率は、下式
【0013】
【数2】面内複屈折率=縦方向主軸屈折率−横方向主軸
屈折率 により求められる。
【0014】好ましい実施態様においては、上記ポリエ
ステルフィルム基材の見かけ比重は0.60以上1.3
1以下である。
【0015】好ましい実施態様においては、上記導電性
ポリエステルフィルムの光線透過率は30%以下であ
り、かつ、白色度は70%以上である。
【0016】好ましい実施態様においては、上記導電性
ポリエステルフィルムの面内複屈折率は−0.02以上
+0.04以下である。
【0017】好ましい実施態様においては、上記導電性
ポリエステルフィルムの見かけ比重は0.60以上1.
31以下である。
【0018】好ましい実施態様においては、上記ポリエ
ステルフィルム基材は、以下の工程により調製され、内
部に多数の微細な空洞を有する延伸ポリエステルフィル
ムである:ポリエステルと、該ポリエステルに非相溶性
の樹脂および/または不活性粒子とを混合し、溶融し、
押出し、そして冷却固化することにより、未延伸ポリエ
ステルフィルムを得る工程;該未延伸ポリエステルフィ
ルムを少なくとも1軸に延伸して、内部に多数の微細な
空洞を有する延伸ポリエステルフィルムを得る工程;お
よび該延伸ポリエステルフィルムを得る工程における延
伸軸に対して直角方向に、少なくとも1軸に延伸する工
程。
【0019】本発明の導電性ポリエステルフィルムの製
造方法は、以下の工程を含む:ポリエステルと、該ポリ
エステルに非相溶性の樹脂および/または不活性粒子と
を混合し、溶融し、押出し、そして冷却固化することに
より、未延伸ポリエステルフィルムを得る工程;該未延
伸ポリエステルフィルムを少なくとも1軸に延伸して、
内部に多数の微細な空洞を有する延伸ポリエステルフィ
ルムを得る工程;該延伸ポリエステルフィルムでなる基
材の少なくとも片面に、バインダーと導電性ウィスカと
を含有する層Aを形成して積層シートを得る工程;およ
び該積層シートを少なくとも1軸に延伸する工程。
【0020】ポリエステルフィルム基材 本発明に用いられるポリエステルフィルム基材は、主原
料としてポリエステルを含有し、さらに、好ましくはポ
リエステルに非相溶性の樹脂および/または不活性粒子
を含有する。
【0021】(ポリエステル)上記主原料として用いら
れるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸成分とグリコ
ール成分とを含むホモポリマーまたはコポリマーであ
る。これらは、芳香族ジカルボン酸とグリコールとの重
縮合反応、芳香族ジカルボン酸アルキルエステルとグリ
コールとのエステル交換反応に続く重縮合反応、芳香族
ジカルボン酸グリコールエステルの重縮合反応などを行
うことにより得られる。
【0022】上記反応に用いられる芳香族ジカルボン酸
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸などが用いられ得る。機械的強度の点からテ
レフタル酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましい。これ
らは、単独でまたは組み合わせて用いられ得る。
【0023】上記反応に用いられる芳香族ジカルボン酸
アルキルエステルは、上記芳香族ジカルボン酸の低級ア
ルキルエステルであり、好ましくは、テレフタル酸メチ
ル、テレフタル酸エチル、テレフタル酸プロピル、テレ
フタル酸ブチルなどである。これらは、単独でまたは組
み合わせて用いられ得る。
【0024】上記反応に用いられるグリコールとして
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどが用
いられ得る。これらは、単独でまたは組み合わせて用い
られ得る。
【0025】上記反応に用いられる芳香族カルボン酸ジ
グリコールエステルは、好ましくは上記芳香族ジカルボ
ン酸と上記グリコールとから構成され得る。これらは、
単独でまたは組み合わせて用いられ得る。
【0026】本発明に用いられるポリエステルは、ホモ
ポリマーであってもよく、従来用いられている第三成分
を共重合したものであっても良い。
【0027】本発明に用いられるポリエステルとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
トが好適に用いられ得る。
【0028】上記ポリエステルは、芳香族カルボン酸成
分を70モル%以上、好ましくは80モル%以上、さら
に好ましくは90モル%以上の割合で含有する。
【0029】(ポリエステルに非相溶性の樹脂)本発明
においては、フィルムの延伸により空洞を生じさせてポ
リエステルフィルムの見かけ比重を所定の範囲にするた
めに、上記ポリエステルフィルム基材には、ポリエステ
ルに非相溶性の樹脂が含有される。このようなポリエス
テルに非相溶性の樹脂はまた、光線透過率および白色度
を所定の範囲とするのにも寄与する。上記ポリエステル
に非相溶性の樹脂は、ポリエステル内での分散性を考慮
すると、好ましくは熱可塑性である。
【0030】このような樹脂の例としては、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリル系樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン系樹脂、セル
ロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニル系樹脂な
どがある。コストおよび空洞発現性の点から、ポリスチ
レン系樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレンなど
のポリオレフィン系樹脂、エチレン−ジメタノヒドロナ
フタレン共重合体などの環状ポリオレフィン樹脂が好ま
しい。これらの樹脂は、単独でまたは2種以上組み合わ
せて用いられ得る。
【0031】上記ポリエステルに非相溶性の樹脂は、所
望の空洞の含有量に依存して、ポリエステルフィルム基
材を構成する全成分のうち、好ましくは3重量%以上4
0重量%未満、さらに好ましくは5重量%以上20重量
%未満の割合で含有される。3重量%未満では、空洞含
有率が少ないため所望の見かけ比重が得られず、軽量性
および柔軟性に劣る場合が多い。40重量%以上では、
得られるポリエステルフィルム基材が、耐熱性、機械的
強度、および腰の強さに劣る。
【0032】(不活性粒子)ポリエステルフィルムの隠
蔽性を高め、光線透過率を低下させる目的で、上記ポリ
エステルフィルム基材には、不活性粒子が含有され得
る。不活性粒子としては、二酸化チタン、二酸化ケイ
素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウ
ム、ゼオライト、カオリン、タルクなどの無機化合物不
活性粒子;および架橋ポリスチレン、架橋アクリルなど
の有機化合物不活性粒子がある。隠蔽性の点で二酸化チ
タンおよび炭酸カルシウムが好ましい。これらは単独で
または組み合わせて用いられ得る。
【0033】上記不活性不活性粒子は、所望の光線透過
率に依存して、ポリエステルフィルム基材を構成する全
成分のうち、好ましくは1重量%以上20重量%未満、
さらに好ましくは2重量%〜10重量%の割合で含有さ
れる。1重量%未満では、十分な隠蔽性が得られず、2
0重量%以上では、フィルム製膜時の破断が多発するお
それがある。
【0034】上記不活性粒子はまた、空洞形成にも寄与
する。
【0035】(添加剤)本発明に用いられるポリエステ
ルフィルム基材は、用途に応じてさらに、着色剤、耐光
剤、蛍光剤、帯電防止剤などを含有し得る。
【0036】(ポリエステルフィルム基材の調製)本発
明に用いられるポリエステルフィルム基材は、後述のよ
うに、まず、上記ポリエステル、ポリエステルに非相溶
性の樹脂および/または不活性粒子、および必要に応じ
て各種添加剤を混合し、溶融し、押出し、そして冷却固
化して未延伸ポリエステルフィルムを形成し、次いで、
少なくとも1軸に延伸して内部に多数の微細な空洞を有
する延伸ポリエステルフィルムを形成することにより調
製される。
【0037】本発明の導電性ポリエステルフィルムを構
成するポリエステルフィルム基材は、透明、半透明、お
よび不透明のいずれでもあり得る。本発明の導電性ポリ
エステルフィルムを用いて得られる印刷物などの最終製
品の美観の点から、隠蔽性が高く、白色度の高いフィル
ムが好ましい。
【0038】このような白色度の高いフィルムの例とし
て、透明フィルム上に白色印刷が施されたフィルム、内
部に微細な空洞および/または不活性粒子を有するフィ
ルムなどがある。コストの点で、内部に微細な空洞およ
び/または不活性粒子を有するフィルムが好ましい。
【0039】上記ポリエステルフィルム基材は、好まし
くは30%以下、より好ましくは25%以下、特に好ま
しくは、20%以下の光線透過率を有し、かつ、70%
以上、好ましくは75%以上の白色度を有する。このポ
リエステルフィルム基材を用いた導電性ポリエステルフ
ィルム上に印刷が施される場合には、光線透過率が30
%を越え、かつ、白色度が70%未満であると、裏が透
けて見えるため、得られる印刷物の美観に劣る。
【0040】上記ポリエステルフィルム基材はまた、好
ましくは0.6以上1.31以下、より好ましくは0.
9以上1.3未満、特に好ましくは1.06以上1.2
8未満の範囲の見かけ比重を有する、内部に微細な空洞
を有するフィルムである。見かけ比重が0.6未満で
は、空洞の含有率が高過ぎるため、得られるポリエステ
ルフィルム基材の機械的強度が不充分である、フィルム
表面に割れやしわなどが生じ易いなどの問題が生じる。
見かけ比重が1.3を越えると、空洞の含有率が不足す
るため、得られるポリエステルフィルム基材がクッショ
ン性、柔軟性などに劣る。
【0041】上記ポリエステルフィルム基材において
は、下式
【0042】
【数3】面内複屈折率=縦方向主軸屈折率−横方向主軸
屈折率 により算出される面内複屈折率が、−0.02以上+
0.04以下の範囲内、好ましくは0以上+0.03以
下の範囲内であり、フィルムは実質的に等方化している
ことが好ましい。面内複屈折率が−0.02未満または
+0.04を越えると、ポリエステルフィルム基材が縦
方向に裂け易く、後にスリットする際に破断し易い、裁
断してシートとする際に縦方向に割れ易いなどの問題が
生じる場合がある。ここで、面内複屈折率が「+」であ
るとは、後述のように、第1の延伸(縦延伸)後のフィ
ルムの延伸方向(縦方向主軸)の異方性(基材フィルム
を構成する分子の配向)が、第2の延伸(横延伸)後の
フィルムの延伸方向(横方向主軸)の異方性よりも大き
いということを表す。逆に、面内複屈折率が「−」であ
るとは、フィルムの縦方向の異方性が横方向の異方性よ
りも小さいということを表す。第2の延伸(横延伸)工
程では、いわゆるボーイング現象に起因して、横方向主
軸に若干の歪みが生じることがあるが、特に問題はな
い。
【0043】層A 本発明において、上記ポリエステル基材上に形成される
層Aは、バインダーと導電性ウィスカとを含有する。
【0044】(バインダー)層Aに含有されるバインダ
ーは、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル(EVA)樹脂、アクリル系樹脂、ス
チレン−ブタジエン(SB)樹脂などの樹脂、環化ゴム
類、ポリビニルアルコール(PVA)、塩素化オレフィ
ン類、繊維素誘導体類、澱粉誘導体類、アクリル系樹
脂、EVA系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ
ール系樹脂、ポリアミド系樹脂などの、水および/また
は溶剤に溶解性の樹脂類を含有し得る。これらは、単独
でまたは組み合わせて用いられ得る。
【0045】導電性ウィスカとの接着性およびポリエス
テルフィルム基材との接着性がいずれも良好であること
から、好ましくは少なくともポリエステル系樹脂および
/またはポリウレタン系樹脂がバインダー中に含有され
る。ポリウレタン系樹脂は架橋剤としての作用も有す
る。
【0046】上記バインダーに含有されるポリエステル
系樹脂は、二塩基酸とグリコールとの反応により得ら
れ、好ましくは、導電性ウィスカの塗布液中で導電性ウ
ィスカが均一に分散されるように、水に可溶であるか、
乳化可能であるか、または分散可能である。
【0047】上記ポリエステル系樹脂を構成する二塩基
酸としては、膜強度および接着性の点で、スルホン酸金
属塩を含有するジカルボン酸と、スルホン酸金属塩基を
含有しないジカルボン酸との混合物が好ましい。
【0048】上記二塩基酸のうち、スルホン酸金属塩を
含有するジカルボン酸としては、スルホテレフタル酸、
5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−ス
ルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5−[4−ス
ルホフェノキシ]イソフタル酸などの化合物の金属塩
(ナトリウム塩、カリウム塩など)が挙げられる。特に
好ましいのは、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ナ
トリウムスルホテレフタル酸である。
【0049】これらのスルホン酸金属塩を含有するジカ
ルボン酸は、ジカルボン酸成分全体の50モル%〜0.
5モル%、好ましくは20モル%〜1モル%の割合で含
有される。50モル%を越えると、得られるポリエステ
ル系樹脂が水に対する分散性に良好であるものの、耐水
性に劣る。ポリエステル系樹脂の水に対する分散性は、
それらの共重合組成、水溶性有機化合物の種類および量
などによって異なるが、上記スルホン酸金属塩基を含有
するジカルボン酸成分の量は水に対する分散性を損なわ
ない範囲で少ない方がよい。
【0050】上記ポリエステル系樹脂を構成する二塩基
酸のうち、スルホン酸金属塩基を含まないジカルボン酸
としては、得られるポリエステル系樹脂の機械的強度お
よび耐水性が良好であることから、芳香族ジカルボン酸
が好ましい。
【0051】このような芳香族ジカルボン酸の例として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などがある。
【0052】上記芳香族ジカルボン酸は、全ジカルボン
酸成分の40モル%以上の割合で用いられることが好ま
しい。芳香族ジカルボン酸の含有率が40モル%未満で
は、得られるポリエステル系樹脂が機械的強度および耐
水性に劣る。
【0053】さらに、必要に応じて、上記スルホン酸金
属塩基を含まないジカルボン酸として、コハク酸、アジ
ピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、および
/または、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,
2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘプ
タンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸などの脂環族ジカルボン酸が用いられ得る。
【0054】上記ポリエステル系樹脂を構成するグリコ
ールとしては、炭素数が2〜8個の脂肪族グリコール、
6〜12個の脂環族グリコール、およびこれらを重縮合
して得られるポリエーテルポリオールが好ましい。これ
らは、単独でまたは組み合わせて用いられ得る。
【0055】上記ポリエステル系樹脂を構成するグリコ
ールのうち、脂肪族グリコールの例としては、エチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,6−へキサンジオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコールなどがある。
【0056】上記グリコールのうち、脂環族グリコール
の例としては、1,2−シクロヘキサンジメタノール、
1、4−シクロヘキサンジメタノールなどがある。
【0057】上記グリコールとしては、p−キシレング
リコールなどの芳香族グリコールも用いられ得る。
【0058】上記グリコールのうち、ポリエーテルポリ
オールの例としては、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どがある。
【0059】上記バインダーに含有されるポリエステル
系樹脂は、溶液重縮合によって調製される。例えば、上
記二塩基酸および上記グリコールを直接反応させて、水
を留去しながらエステル化した後、重縮合を行う直接エ
ステル化法;ジカルボン酸成分のジメチルエステルとグ
リコール成分を反応させ、メチルアルコールを留去して
エステル交換を行った後、重縮合を行うエステル交換
法;溶融重縮合法;界面重縮合法などが用いられ得る。
【0060】本発明に用いられるバインダーに含有され
るポリウレタン系樹脂は、末端または分子内に2個以上
の活性水素原子を有する化合物、分子内に2個以上のイ
ソシアネート基を有する有機ポリイソシアネート化合
物、および分子内に少なくとも2個の活性水素原子を有
する鎖伸長剤を原料として調製される。
【0061】上記ポリウレタン系樹脂の原料のうち、末
端または分子内に2個以上の活性水素原子を有する化合
物は、好ましくは、末端または分子内に2個以上のヒド
ロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、またはメルカ
プト基を有する。
【0062】このような末端または分子内に2個以上の
活性水素原子を有する化合物としては、ポリエーテルポ
リオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエス
テルポリオールなどが好ましい。
【0063】上記末端または分子内に2個以上の活性水
素原子を有する化合物のうち、ポリエーテルポリオール
の例としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イドのようなアルキレンオキサイド類、スチレンオキサ
イド、エピクロルヒドリンなどのホモポリマー、ランダ
ムコポリマー、およびブロックコポリマー;スチレンオ
キサイド、エピクロルヒドリンなどと多価アルコールと
の付加重合により得られるホモポリマーおよびコポリマ
ーなどがある。
【0064】上記末端または分子内に2個以上の活性水
素原子を有する化合物のうち、ポリエステルポリオール
は、コハク酸、アジピン酸のような多価飽和カルボン
酸、無水コハク酸のような多価飽和カルボン酸無水物、
フタル酸などの多価不飽和カルボン酸、無水マレイン酸
のような不飽和カルボン酸無水物などと、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−へキサンジオー
ル、およびトリメチロールプロパンなどの多価飽和アル
コール、多価不飽和アルコール、またはこれらの混合物
との縮合により、あるいは、ラクトンとヒドロキシ酸と
の反応により得られる。これらのポリエステルポリオー
ルは、主として直鎖状あるいは分岐状である。
【0065】上記末端または分子内に2個以上の活性水
素原子を有する化合物のうち、ポリエーテルエステルポ
リオールは、多価飽和カルボン酸、多価飽和カルボン酸
無水物、多価不飽和カルボン酸、多価不飽和カルボン酸
無水物、またはこれらの混合物と、ポリアルキレンエー
テルグリコールとの縮合により、あるいは、予め製造さ
れたポリエステル類に、エチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイドなどを付加することにより得られ得る。
【0066】上記多価飽和カルボン酸、多価飽和カルボ
ン酸無水物、多価不飽和カルボン酸、および多価不飽和
カルボン酸無水物としては、それぞれ、上記ポリエーテ
ルポリオールおよびポリエステルポリオールのところで
述べたのと同様のものが用いられ得る。
【0067】上記ポリアルキレンエーテルグリコール類
としては、比較的低分子量のポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコールなどが用いられ得る。
【0068】バインダーに含有されるポリウレタン系樹
脂の原料のうち、分子内に2個以上のイソシアネート基
を有する有機ポリイソシアネートとしては、トルイジン
ジイソシアネートおよびその異性体類;4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシア
ネート類;キシリレンシイソシアネートなどの芳香族脂
肪族ジイソシアネー卜類;イソホロンシイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
トなどの脂肪族ジイソシアネート類;または、これらを
単独でまたは組み合わせてトリメチロールプロパンなど
に予め付加したポリイソシアネート類が用いられ得る。
【0069】バインダーに含有されるポリウレタン系樹
脂の原料のうち、分子内に少なくとも2個の活性水素原
子を有する鎖伸長剤としては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6
−へキサンジオールなどのグリコール類;グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの
多価アルコール類;エチレンジアミン、へキサメチレン
ジアミン、ピペラジンなどのジアミン類;モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミンなどのアミノアルコール
類;チオジエチレングリコールなどのチオジグリコール
類;水などが用いられ得る。
【0070】バインダーに含有されるポリウレタン系樹
脂は、例えば、上記末端または分子内に2個以上の活性
水素原子を有する化合物、分子内に2個以上のイソシア
ネート基を有する有機ポリイソシアネート、および分子
内に少なくとも2個の活性水素原子を有する鎖伸長剤を
非水条件下で混合攪拌して反応させることにより調製さ
れる。
【0071】(導電性ウィスカ)層Aに含有される導電
性ウィスカとしては、チタン酸アルカリ金属ウィスカ、
酸化チタンウィスカ、アルミニウムボレートウィスカ、
マグネシウムパイロボレートウィスカなどの電気絶縁性
ウィスカの表面に、炭素皮膜、導電性金属酸化物皮膜、
および/または、金属皮膜を形成することにより得られ
る導電性ウィスカ;チタン酸アルカリ金属ウィスカを非
酸化雰囲気下で還元剤の存在下にて加熱し、このチタン
酸アルカリ金属ウィスカ中に含有される酸素を引き抜く
ことにより得られる導電性チタン酸アルカリ金属ウィス
カ;およびそれ自体導電性を有する酸化亜鉛ウィスカ、
窒化チタンウィスカなどがある。これらは、単独でまた
は組み合わせて用いられ得る。
【0072】(添加剤)層Aには、必要に応じて添加剤
として、酸化防止剤、滑り剤、無機微粒子、帯電防止剤
などの添加剤、各種分散剤、レベリング剤、沈降防止剤
などが含有され得る。
【0073】層Aは、後述のように、上記バインダー、
導電性ウィスカ、および必要に応じて各種の添加剤を、
水/イソプロピルアルコール混合溶媒などの適切な溶媒
中に混合することにより塗布液を調製し、得られた塗布
液をポリエステルフィルム基材上に塗布することにより
形成される。
【0074】導電性ポリエステルフィルム 本発明の導電性ポリエステルフィルムは、ポリエステル
フィルム基材の少なくとも片面に、バインダーと導電性
ウィスカとを含む層Aを有する。
【0075】本発明の導電性ポリエステルフィルムにお
いては、層Aに含有される導電性ウィスカの配向度は、
0.34以上0.94以下、好ましくは0.44以上
0.84以下である。導電性ウィスカの配向度が0.3
4未満でありまたは0.94を越えると、得られる導電
性ポリエステルフィルムの帯電防止効果と導電性ウィス
カの脱落防止効果とが両立しない。ここで、導電性ウィ
スカの「配向度」は、所定の面積の導電性ポリエステル
フィルム中に存在する個々の導電性ウィスカが、このフ
ィルムの縦方向主軸(即ち、後述の縦延伸方向)に対し
て形成する角度θの正弦値(sinθ)の平均値として
表される。
【0076】本発明の導電性ポリエステルフィルムは、
好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下、特
に好ましくは、20%以下の光線透過率を有し、かつ、
70%以上、好ましくは75%以上の白色度を有する。
この導電性ポリエステルフィルム上に印刷が施される場
合には、光線透過率が30%を越え、かつ、白色度が7
0%未満であると、裏が透けて見えるため、得られる印
刷物の美観に劣る。
【0077】本発明の導電性ポリエステルフィルムはま
た、好ましくは0.6以上1.31以下、より好ましく
は0.9以上1.3未満、特に好ましくは1.06以上
1.28未満の範囲の見かけ比重を有する。見かけ比重
が0.6未満では、空洞の含有率が高過ぎるため、得ら
れるポリエステルフィルム基材の機械的強度が不充分で
ある、フィルム表面に割れやしわなどが生じ易いなどの
問題が生じるおそれがある。見かけ比重が1.3を越え
ると、空洞の含有率が不足するため、得られる導電性ポ
リエステルフィルムがクッション性、柔軟性などに劣る
ことがある。
【0078】本発明の導電性ポリエステルフィルムは、
さらに、面内複屈折率が好ましくは−0.02以上+
0.04以下の範囲内、さらに好ましくは0以上+0.
03以下の範囲内である。面内複屈折率が−0.02未
満または+0.04を越えると、導電性ポリエステルフ
ィルムが縦方向に裂け易く、後にスリットする際に破断
し易い、裁断してシートとする際に縦方向に割れ易いな
どの問題が生じる場合がある。
【0079】(導電性ポリエステルフィルムの調製) (i)未延伸ポリエステルフィルムの形成工程 まず、上述のようなポリエステルと、該ポリエステルに
非相溶性の樹脂を少なくとも1種以上と、および/また
は、不活性不活性粒子とを、混合、溶融、押出、冷却固
化するなどの公知の手段によりフィルム状に成形して、
未延伸ポリエステルフィルムを得る。
【0080】上記工程で得られる未延伸ポリエステルフ
ィルムは、通常、無配向状態(即ち、等方性)である
か、または、弱い配向を有する(即ち、等方性が高い)
状態である。ポリエステルに非相溶性の樹脂は、ポリエ
ステル中に、球状、楕円球状、または糸状などの種々の
形状で分散している。
【0081】上記未延伸ポリエステルフィルムは、イン
キ、コーティング剤などの塗れ性および接着性の向上の
ために、後述の層Aを形成する表面とは反対側の表面上
に、層Aとは異なる第三の層を形成した、2層以上の層
を有する積層未延伸シートであってもよい。
【0082】上記第三の層は、ポリエステル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アク
リル系樹脂などの、通常ポリエステルフィルムの接着性
を向上させるために用いられる樹脂から構成され得る。
これらのうち、接着性を考慮すると、ポリエステル系樹
脂が好ましい。さらに、この層には、必要に応じて、イ
ソシアネート含有ポリウレタン径樹脂またはメラミンエ
ポキシ樹脂などの架橋剤、アクリル、スチレンなどの有
機化合物、二酸化ケイ素、炭酸カルシウムなどの無機化
合物の不活性粒子が含有され得る。
【0083】上記積層未延伸シートを形成する方法とし
ては、共押出法などがある。生産性が高い点で、共押出
法が好ましい。例えば、上記ポリエステルフィルム基材
および第三の層の各々を形成するために必要な原料を、
それぞれ混合溶融する。得られた溶融物をそれぞれ別々
の押出機から押出して1つのダイスに導くことにより、
積層未延伸シートが形成される。
【0084】(ii)延伸ポリエステルフィルムの形成工
程:第1の延伸工程 本発明の導電性ポリエステルフィルムを構成するポリエ
ステルフィルム基材は、内部に多数の微細な空洞を有す
るように、好ましくは、以下の第1の延伸工程により、
少なくとも1軸方向に延伸される。
【0085】第1の延伸工程では、後述の第2の延伸工
程での延伸方向に関連して、より効率的に上記諸特性を
得るために、少なくとも縦方向(即ち、フィルムの走行
方向)に1段または2段以上の多段で縦延伸した後、縦
方向に緩和処理を施すことにより、延伸ポリエステルフ
ィルムを形成するのが好ましい。
【0086】上記縦延伸は、3.0倍以上、好ましくは
3.25倍以上5.0倍以下の範囲の縦延伸倍率で行う
ことが好ましい。縦延伸倍率が3.0倍未満では、フィ
ルム内部に微細空洞を十分に形成することができず、得
られる導電性ポリエステルフィルムの見かけ比重を1.
3以下にすることが困難であり、得られる導電性ポリエ
ステルフィルムの面内複屈折率を+0.04以下にする
ことが困難である。過度に延伸を行うと、フィルム強度
に劣る。
【0087】上記縦延伸は、例えば、周速の異なる2本
またはそれを越える本数のロールを用いて行われ得る。
【0088】上記縦延伸は、好ましくは、原料として用
いられるポリエステルの2次転移温度Tg+10℃以上
Tg+50℃以下の範囲の延伸温度で行われる。延伸温
度がポリエステルの2次転移温度Tg+10℃未満また
はTg+50℃を越えると、ポリエステルとポリエステ
ルに非相溶性の樹脂との界面に効率良く多数の空洞が形
成されにくい。
【0089】上記延伸温度を達成するための加熱手段と
しては、加熱ロールを使用する方法、ロールなどの延伸
装置に非接触状態で、熱風、輻射熱などを供給すること
によって加熱する方法などが用いられ得る。
【0090】縦延伸後の緩和処理における緩和率は、緩
和に先立って行われた縦延伸での延伸倍率に依存して、
緩和処理後の延伸ポリエステルフィルムの延伸倍率が
2.8倍〜3.5倍となるように設定されることが望ま
しい。代表的には、上記緩和率は、縦方向に3%以上、
好ましくは5%以上である。緩和率が3%未満では、戸
後述の第2の延伸工程(iv)において得られる導電性ポ
リエステルフィルムを構成するポリエステルフィルム基
材の面内複屈折率を、−0.02以上+0.04以下の
範囲内とすることが困難である。
【0091】上記緩和処理を行う方法としては、延伸直
後のポリエステルフィルムを冷却することなく、張力を
緩めて所定の時間置く方法;延伸後のポリエステルフィ
ルムを一旦冷却した後、オーブンなどの加熱装置中で、
80℃〜150℃程度まで再加熱する方法;延伸ポリエ
ステルフィルムを、60℃〜100℃に加熱した駆動ロ
ール群またはフリーロール群の間を通す方法;などがあ
る。これらの方法は、単独でまたは組み合わせて用いら
れ得る。緩和処理をより均一にそしてより効率的に行う
ことができることから、未延伸ポリエステルフィルムを
縦方向に延伸した直後に、得られた延伸ポリエステルフ
ィルムを冷却することなく、張力を緩めて緩和処理を行
う方法が好ましい。
【0092】緩和処理後のフィルムの縦延伸倍率は、上
記のように、2.8倍以上3.5倍以下の範囲であるこ
とが好ましい。緩和処理後のフィルムの縦延伸倍率が
2.8倍未満では、緩和状態が不均一になる、後述の第
2の延伸により得られる導電性ポリエステルフィルムの
面内複屈折率が、所定の範囲内とならない(−0.02
以下になる)という問題が生じる。緩和処理後の延伸ポ
リエステルフィルムの縦延伸倍率が3.5倍を越える
と、第2の延伸における延伸性が不十分となる、第2の
延伸後のポリエステルフィルム基材の面内複屈折率が高
すぎて(+0.04を越え)縦方向に裂ける、などの問
題を生じる。
【0093】上記緩和処理を行わない場合には、縦延伸
倍率を低めに設定すると共に、後述の第2の延伸工程に
おける横延伸倍率も低めに設定して、縦延伸および横延
伸の両方を行うことによって、等方性の高いポリエステ
ルフィルム基材を得ることもできる。但し、この場合に
は、得られるポリエステルフィルム基材の見かけ比重
は、本発明で好ましい所定の範囲(0.6以上1.3以
下)から外れる場合がある。
【0094】(iii)層Aの形成工程(積層シートの形
成工程) 導電性ポリエステルフィルムにおいては、湿度条件に影
響を受けない帯電防止効果を付与するために、ポリエス
テルフィルム基材の少なくとも片面にバインダーと導電
性ウィスカとを含有する層Aを形成して積層シートを得
る。好ましくは、上記工程(i)および工程(ii)で得
られた延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、
バインダーと導電性ウィスカとを含有する層Aを形成
し、積層シートを得る。
【0095】上記バインダーと導電性ウィスカとを含有
する層Aは、上記導電性ウィスカとバインダーとを、適
切な溶媒中に混合して塗布液を作製し、得られた塗布液
を上記ポリエステルフィルム上に塗布し、そして溶媒を
除去することにより形成され得る。
【0096】塗布液は、好ましくは、バインダー、導電
性ウィスカ、および溶媒を、バインダーの部数と導電性
ウィスカの部数との比が3:1〜1:3であり、溶媒の
部数とバインダーおよび導電性ウィスカを合わせた部数
との比が1:1〜100:1であるように含有する。
【0097】塗布液の塗布方法としては、グラビアコー
ト方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレーコー
ト方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、
ブレードコート方式、リバースロールコート方式など
の、任意の公知の方法が用いられ得る。
【0098】塗布液の塗布方向としては、製造効率を考
慮すると、第1の延伸工程と同方向(即ち、縦方向)が
好ましい。
【0099】溶媒の除去は、例えば、オーブン、ドライ
ヤーなどを用いる乾燥により行われ得る。
【0100】(iv)積層シートの延伸工程:第2の延伸
工程 上記工程(iii)で形成された層A中に含有される導電
性ウィスカの配向をランダムにするために、かつ、基材
である延伸ポリエステルフィルムの等方性を高めるため
に、上記工程(iii)で得られた積層シー卜を、以下の
ようにさらに少なくとも1軸に延伸する。
【0101】第2の延伸は、上記工程で得られた積層シ
ートをテンターへ導入し、第1の延伸工程における緩和
処理後の延伸倍率以上の倍率で、工程(ii)での延伸方
向と直角をなし、かつ、工程(iii)での塗布液の塗布方
向に対して直角をなす方向で行われるのが好ましい。通
常、第1の延伸および塗布液の塗布は縦方向に行われる
ため、第2の延伸は横延伸である。
【0102】この場合の横延伸倍率は、導電性ポリエス
テルフィルムを構成する、延伸ポリエステルフィルムで
なる基材の面内複屈折率を確実に−0.02以上+0.
04以下の範囲とするために、横延伸倍率の、緩和処理
後の縦延伸倍率に対する比率が+1.0以下となるよう
な範囲であるのが好ましい。この比率が+1.0よりも
小さいと、上記工程(ii)で得られた延伸ポリエステル
フィルムの異方性が十分に矯正されないため、延伸ポリ
エステルフィルムでなる基材の面内複屈折が+0.04
を超えて所定の範囲内とならず、フィルムが裂けるおそ
れがある。
【0103】上記横延伸は、好ましくは、上記第1の延
伸工程で行われた縦延伸およびそれに続く緩和処理にお
ける最高温度以上、ポリエステルの融点Tm−10℃以
下の延伸温度で行われる。延伸温度が縦延伸およびそれ
に続く緩和処理で用いられた最高温度よりも低いと、破
断が多発しやすい。
【0104】上記横延伸により得られたフィルムには、
その後必要に応じて、熱固定のための熱処理が行われ得
る。この熱処理はテンター内で行われるのが好ましい。
【0105】熱処理温度は、好ましくは、ポリエステル
の融点Tm−50℃からTm℃の範囲である。熱処理温
度がTm−50℃未満であると、熱収縮率が大きい。
【0106】必要に応じて、上記熱処理と同時に、再度
若干の横延伸および横方向緩和処理が行われ得る。
【0107】本発明の導電性ポリエステルフィルムの調
製においては、導電性ウィスカの配向がランダムとなる
ように、バインダーおよび導電性ウィスカを含有する層
Aが、導電性ウィスカ塗布液の塗布方向に対して直角を
なす方向に少なくとも1軸に延伸されること、および、
ポリエステルフィルム基材が、多数の微細な空洞を有す
るように少なくとも1軸に延伸され、そして高い等方性
を有し耐引き裂き性に優れるように、さらに少なくとも
1軸に延伸されて、合わせて少なくとも2軸に延伸さ
れ、しかも少なくとも2軸の延伸方向は互いに直角であ
ることが重要である。
【0108】従って、例えば、導電性ウィスカ塗布液の
塗布方向が横方向である場合には、第1の延伸は横延伸
であり、そして第2の延伸は縦延伸である。
【0109】さらに、上述したように、導電性ウィスカ
塗布液の塗布後に、第1および第2の延伸を行ってもよ
い。
【0110】
【作用】本発明の導電性ポリエステルフィルムにおいて
は、ポリエステル基材上の層Aに含有される導電性ウイ
スカが所定の範囲の配向度を有するため、本発明の導電
性ポリエステルフィルムは導電性に優れ、低湿度条件下
でも帯電しにくい。
【0111】さらに、本発明の導電性ポリエステルフィ
ルムは、通常、ポリエステルフィルム基材が内部に多数
の微細な空洞を有し、所定の範囲の見かけ比重を有する
ため、軽量性に優れる。さらに、本発明の導電性ポリエ
ステルフィルムは必要に応じて内部に不活性粒子を有
し、そのようなフィルムは、所定の範囲の白色度および
光線透過率を有することにより、隠蔽性に優れ、外観に
優れる。
【0112】本発明の導電性ポリエステルフィルムは、
通常、所定の範囲の見かけ比重を有するため、軽量性に
優れる。さらに、本発明の導電性ポリエステルフィルム
は、通常、所定の範囲の白色度および光線透過率を有す
るため、隠蔽性に優れ、外観に優れる。
【0113】本発明の導電性ポリエステルフィルムは、
製造する際に、通常、ポリエステルフィルム基材が少な
くとも直角をなす2軸に延伸されるため、等方性が高
く、寸法安定性、耐引き裂き性に優れる。
【0114】
【実施例】以下に、本発明の実施例および比較例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0115】以下の実施例および比較例で調製した導電
性ポリエステルフィルムの評価項目は、以下の通りであ
る。
【0116】(1)ポリエステルの固有粘度 以下の実施例および比較例で原料として用いたポリエス
テルを、フェノール(6重量部)およびテトラクロロエ
タン(4重量部)の混合溶媒に溶解し、30℃で固有粘
度を測定した。
【0117】(2)導電性ウィスカの配向度 以下の実施例および比較例で得られた導電性ポリエステ
ルフィルムの表面上の層Aを走査電子頭微鏡で撮影し、
20μm×20μmの面積内に存在する個々の導電性ウ
ィスカがフィルムの縦方向主軸に対して形成する角度θ
を求めた。個々の導電性ウィスカについて得られた角度
の正弦値(sinθ)の平均値を配向度とした。ここ
で、縦方向主軸と導電性ウィスカが平行であるときに
は、θ=0°である。縦方向主軸と導電性ウィスカとが
平行でないときには、反時計方向を正方向として縦方向
主軸を回転移動させ、縦方向主軸が導電性ウィスカと平
行となったときの角度をθとした(このときの角度θは
0°を越え180°未満の範囲内である)。
【0118】(3)見かけ比重 以下の実施例および比較例で得られた導電性ポリエステ
ルフィルムを、それぞれ5.00cm×5.00cmの
正方形に正確に切り出し、その厚みを50点測定して平
均し、厚みの平均値t(μm)を算出すると共に、切り
出したフィルムの重量w(g)を0.1mgまで測定し
た。得られた値を用いて、下式により見かけ比重を計算
した。
【0119】
【数4】見かけ比重 = w/(5×5×t×100
0)。
【0120】(4)面内複屈折率 以下の実施例および比較例で得られた導電性ポリエステ
ルフィルムを、それぞれ10cm×10cmの大きさに
切り出し、その重量W(g)を秤量した。上記導電性ポ
リエステルフィルムの比重ρ(g/cc)を、種々の比
重のヨウ化カリウム水溶液中に切り出した導電性ポリエ
ステルフィルムを落下させる浮沈法により求めた。得ら
れた値を用いて、下式により空洞含有率に依存しない実
厚みT(cm)を計算した。
【0121】
【数5】T=W/(ρ×100) 次いで、分子配向計(神崎製紙(株)製、「MOA−2
001A」)を用いて、マイクロ波領域での、フィルム
の縦方向主軸と横方向主軸とに沿った屈折率(即ち、縦
方向主軸屈折率および横方向主軸屈折率)をそれぞれ測
定した。得られた測定値と上記で計算した実厚みTとを
用いて、下式により面内複屈折率を求めた。
【0122】
【数6】面内複屈折率=縦方向主軸屈折率−横方向主軸
屈折率。
【0123】(5)フィルムの耐引き裂き性(等方性) 以下の実施例および比較例で得られた導電性ポリエステ
ルフィルムを、それぞれ20cm×20cmの正方形に
20枚ずつ切り出し、それらのうちの10枚ずつに鋏で
縦方向に裂け目を入れ、残りの10枚ずつに横方向に裂
け目を入れた。各裂け目の両側を手で持って前後方向に
フィルムを引き裂いた。この操作を20枚全部について
行い、以下のような引き裂かれた状態(裂け目の走りか
た)によって等方性を評価した。
【0124】
【表1】
【0125】(6)熱収縮率 以下の実施例および比較例で得られた導電性ポリエステ
ルフィルムを、それぞれ巾10mm×長さ250mmの
大きさで切り取り、長さ方向に200mmの間隔で印を
付け、長さ方向の両端を固定した。このフィルムに5g
の荷重をかけた後、印の間隔A(mm)を測った。次い
で、張力のない状態で30分間150℃のオーブンに入
れた。各フィルムを冷却した後、印の間隔B(mm)を
測定し、得られた値を用いて下式により熱収縮率を求め
た。
【0126】
【数7】熱収縮率(%)=(A−B)/A×100。
【0127】(7)全光線透過率 JIS−K6714に準じて、以下の実施例および比較
例で得られた導電性ポリエステルフィルムそれぞれにつ
いて、ポイック積分球式H.T.Rメーター(日本精密
光学製)を用いて、全光線透過率を測定した。この値が
小さいほど、フィルムの隠蔽性は高い。
【0128】(8)白色度 JIS−L1015−1981−B法により、日本電色
工業(株)製Z−1001DPを用いて、以下の実施例
および比較例で得られた導電性ポリエステルフィルムそ
れぞれについて、白色度を測定した。
【0129】(9)表面抵抗 以下の実施例および比較例で得られた導電性ポリエステ
ルフィルムそれぞれについて、温度20℃、相対湿度1
5%における表面抵抗値を、タケダ理研社製固有抵抗測
定機を用い、印加電圧500Vで測定した。
【0130】(10)層Aの接着性 以下の実施例および比較例で得られた導電性ポリエステ
ルフィルムを、それぞれ10mm×10mmの大きさに
切り出した。切り出した各フィルムの層Aの上にセロテ
ープ(ニチバン製、RT−18)を貼り付け、150°
の角度ですばやく剥離した。層Aが剥離した面積を測定
し、剥離面積が層Aの全面積に占める割合が0%であれ
ば◎、30%未満であれば○、30%以上であれば×と
して、層Aの接着性を評価した。
【0131】(実施例1)原料として、固有粘度が0.
62のポリエチレンテレフタレート83重量部、ポリス
チレン8重量部(三井東圧化学(株)製T570−57
U)、ポリプロピレン5重量部(三井東圧化学(株)製
JHH−M)と平均不活性粒子径0.3μmのアナター
ゼ型二酸化チタン(富士チタン(株)製TA−300)
4重量部とを混合したものを使用した。この混合物を押
出機(池貝工機製PCM30)に供給し、290℃で溶
融押出し、30℃の冷却ドラム上に静電密着法によって
キャスティングすることにより、厚さ1300μmの未
延伸ポリエステルフィルムを作製した。
【0132】次いで、この未延伸ポリエステルフィルム
を70℃に加熱したロールによって加熱し、赤外線ヒー
ターを用いてさらに90℃まで加熱し、周速の異なる延
伸ロール間で、高速側の延伸ロール温度を70℃に設定
して、延伸倍率3.7で縦延伸を行った。この直後に冷
却することなく、ロール間で緩和率14%の緩和処理を
行い、1軸延伸ポリエステルフィルムを得た。緩和後の
縦延伸倍率は3.2であった。
【0133】得られた1軸延伸ポリエステルフィルム
に、導電性ウィスカ(大塚化学(株)製、デントールW
K−300)を8重量部、ポリエステル系樹脂(東洋紡
績(株)製、バイロンMD−16)を16重量部、およ
びブロック型イソシアネート基を有する水溶性ウレタン
樹脂(第一工業製薬(株)製エラストロン)を8重量
部、および水:イソプロピルアルコール6:4(重量
比)の混合溶媒を68重量部の割合で含有する塗布液
を、ワイヤーバーで塗布することにより、バインダーと
導電性ウィスカとを含有する層Aを形成し、積層シート
とした。塗布液の塗布量は2g/m2(乾燥時)であっ
た。
【0134】次いで、得られた積層シートをテンターに
導き、140℃で8秒間予熱した後、同じ温度で横方向
に3.6倍に延伸した。その後、220℃で5秒間熱処
理し、厚さ125μmの微細な空洞を有する導電性ポリ
エステルフィルムを得た。
【0135】(実施例2)縦延伸倍率を3.7倍とし、
縦方向緩和処理を行わず、横延伸倍率を3.2倍とし、
そして再横延伸を行わなかったこと以外は実施例1と同
様にして、導電性ポリエステルフィルムを得た。
【0136】(実施例3)原料として固有粘度が0.6
2のポリエチレンテレフタレートのみを用いたこと以外
は実施例1と同様にして、導電性ポリエステルフィルム
を得た。
【0137】(比較例1)バインダーと導電性ウィスカ
とを含有する層Aの形成を縦延伸と横延伸の間に行わず
に、実施例1と同様にして、未延伸ポリエステルフィル
ムを形成した後、縦延伸および横延伸を行った。
【0138】次いで、導電性ウィスカ(大塚化学(株)
製、デントールWK−300)を2重量部、ポリエステ
ル(東洋紡績(株)製バイロンMD−16)を4重量
部、ブロック型イソシアネート基を有する水溶性ウレタ
ン樹脂(第一工業製薬(株)製エラストロン)を2重量
部、および水:イソプロピルアルコール6:4(重量
比)の混合溶媒を92重量部、の割合で含有する塗布液
を作製した。得られた塗布液をワイヤーバーを用いて上
記フィルムの片面に塗布して、導電性ウィスカを含有す
る層Aを形成し、導電性ポリエステルフィルムを得た。
このときの塗布液の塗布量は3g/m2(乾燥時)であ
った。
【0139】(比較例2)導電性ウィスカを全く用いな
かったこと以外は実施例1と同様にして、導電性ポリエ
ステルフィルムを得た。
【0140】(比較例3)塗布液に含有されるポリエス
テル系樹脂および水溶性ウレタン樹脂の代わりに、ポリ
ビニルアルコール樹脂(クラレ(株)製、PVA11
7)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、導電性
ポリエステルフィルムを得た。
【0141】上記比較例1〜3および実施例1〜3で得
られた導電性ポリエステルフィルムを、上記評価項目に
ついてそれぞれ評価した結果を、表2に示す。
【0142】
【表2】
【0143】表2からわかるように、比較例1〜3で得
られた導電性フィルムに比べて、実施例1〜3の導電性
ポリエステルフィルムは、導電性ウィスカの配向度が低
く、耐引き裂き性に優れ(等方性が高く)、熱収縮率が
小さく寸法安定性に優れており、さらには、表面抵抗が
小さく導電性に優れ、そして導電性ウィスカの接着性に
優れている。
【0144】
【発明の効果】本発明の導電性ポリエステルフィルム
は、その表面に付与された導電性ウィスカの配向度が
0.34以上0.94以下の範囲にある。このように導
電性ウィスカの配向がランダムであるため、導電性が高
く、帯電防止効果に優れる。本発明の導電性ポリエステ
ルフィルムは、通常、内部に多数の微細な空洞を含有す
るため、軽量性に優れる。基材中に不活性粒子を含有す
る本発明の導電性ポリエステルフィルムは、白色度が高
く、隠蔽性および外観に優れる。さらに、本発明の導電
性ポリエステルフィルムは等方性に優れ、卓越した耐引
き裂き性を有し、寸法安定性にも優れる。
【0145】従って、本発明の導電性ポリエステルフィ
ルムは、ラベル、ステッカー、ポスター、カード、記録
用紙、包装材料、ビデオプリンター受像紙、感熱記録
紙、昇華転写用受像紙、インクジェット受像紙、オフセ
ット印刷用紙、フォーム印刷用紙、地図、無塵紙、標示
板、白板、電子白板、印画紙、化粧紙、壁紙、建材、紙
幣、離型紙、折り紙、カレンダー、磁気カード、トレー
シング紙、伝票、配送伝票、感圧記録紙、複写用紙、臨
床検査紙、パラボラアンテナ反射板、ディスプレイ反射
板の基材など、種々の用途に好適に用いられ得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 利武 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルム基材の少なくとも
    片面に、バインダーと導電性ウィスカとを含有する層A
    を有する導電性ポリエステルフィルムであって、該導電
    性ウィスカの配向度が0.34以上0.94以下であ
    る、導電性ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステルフィルム基材の光線透
    過率が30%以下であり、かつ、白色度が70%以上で
    ある、請求項1に記載の導電性ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステルフィルム基材の面内複
    屈折率が−0.02以上+0.04以下である、請求項
    1または2のいずれかに記載の導電性ポリエステルフィ
    ルム:ここで、該面内複屈折率は、下式 【数1】面内複屈折率=縦方向主軸屈折率−横方向主軸
    屈折率 により求められる。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステルフィルム基材の見かけ
    比重が0.60以上1.31以下である、請求項1から
    3のいずれかに記載の導電性ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 光線透過率が30%以下であり、かつ、
    白色度が70%以上である、請求項1から4のいずれか
    に記載の導電性ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 面内複屈折率が−0.02以上+0.0
    4以下である、請求項1から5のいずれかに記載の導電
    性ポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 見かけ比重が0.60以上1.31以下
    である、請求項1〜6のいずれかに記載の導電性ポリエ
    ステルフィルム。
  8. 【請求項8】 前記ポリエステルフィルム基材が、以下
    の工程により調製され、内部に多数の微細な空洞を有す
    る延伸ポリエステルフィルムである、請求項1から7の
    いずれかに記載の導電性ポリエステルフィルム:ポリエ
    ステルと、該ポリエステルに非相溶性の樹脂および/ま
    たは不活性粒子とを混合し、溶融し、押出し、そして冷
    却固化することにより、未延伸ポリエステルフィルムを
    得る工程;該未延伸ポリエステルフィルムを少なくとも
    1軸に延伸して、内部に多数の微細な空洞を有する延伸
    ポリエステルフィルムを得る工程;および該延伸ポリエ
    ステルフィルムを得る工程における延伸軸に対して直角
    方向に、少なくとも1軸に延伸する工程。
  9. 【請求項9】 以下の工程を含む、導電性ポリエステル
    フィルムの製造方法:ポリエステルと、該ポリエステル
    に非相溶性の樹脂および/または不活性粒子とを混合
    し、溶融し、押出し、そして冷却固化することにより、
    未延伸ポリエステルフィルムを得る工程;該未延伸ポリ
    エステルフィルムを少なくとも1軸に延伸して、内部に
    多数の微細な空洞を有する延伸ポリエステルフィルムを
    得る工程;該延伸ポリエステルフィルムでなる基材の少
    なくとも片面に、バインダーと導電性ウィスカとを含有
    する層Aを形成して積層シートを得る工程;および該積
    層シートを少なくとも1軸に延伸する工程。
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