JPH09176065A - ベンジルアルコールの連続製造方法 - Google Patents

ベンジルアルコールの連続製造方法

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JPH09176065A
JPH09176065A JP8355873A JP35587396A JPH09176065A JP H09176065 A JPH09176065 A JP H09176065A JP 8355873 A JP8355873 A JP 8355873A JP 35587396 A JP35587396 A JP 35587396A JP H09176065 A JPH09176065 A JP H09176065A
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hydrochloric acid
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    • C07C29/12Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by hydrolysis of esters of mineral acids
    • C07C29/124Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by hydrolysis of esters of mineral acids of halides

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水を用いた塩化ベンジルの加水分解を廃水汚
染を全くもたらさないで高温で行ってベンジルアルコー
ルを製造する方法を提供する。 【解決手段】 塩化ベンジルを10から70倍モル量の
水と強力に混合しながら80℃から180℃の温度で反
応させて変換が完全には起こらないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、水を用いて塩化ベンジルの加水
分解を高温で行うことでベンジルアルコールを製造する
方法に関し、この方法は、分散装置が備わっている反応
槽に水と塩化ベンジルを連続的に供給し、変換が完全に
は完了していない反応生成物を有機相と水相に分離さ
せ、この有機相を第一蒸留カラムに連続供給して塩化ベ
ンジル(これは反応槽に戻す)と粗ベンジルアルコール
に分溜し、その粗ベンジルアルコールは、第二蒸留装置
から、副生成物含有ボトム相(bottom phas
e)のほかに、高純度のベンジルアルコールとして出て
来るものであり、塩酸含有水相を、連続抽出装置内で、
水に溶解している有機材料、特にベンジルアルコールを
取り上げる溶媒で処理し、第三蒸留装置で、その抽出液
から溶媒を除去し、これを該抽出装置に戻し、この第三
蒸留装置のボトム相を第一蒸留装置に送り込み、そして
その抽出後の希塩含有水相を塩化水素吸収装置に送り込
むことで、塩化水素に関してそれを濃縮し、そしてこれ
をさらなる使用に供給するか或は塩素を製造するための
塩酸電気分解に送り込むことを特徴とする。
【0002】塩化ベンジルの加水分解に関する報告は既
に数多く成されている。反応機構を明らかにしそして分
析方法を開発する目的で数多くの出版物が上記問題を取
り扱っている。このような初期研究では、一般に、塩化
ベンジルと水と水溶性可溶化剤、例えばアルコール、ア
セトン、ジオキサンまたは酢酸などとの均一な混合物が
用いられている。例えばJ.Chem.Soc.195
,1840頁以後;Z.Naturf.1946
(1)580−4,J.Chem.Soc.1957
4747頁以後;Tetrahedron 1957
(1)129−144;Rec.48,227頁以後
(1929)および49,667頁以後(1930)を
参照のこと。いろいろなケースで、この加水分解はまた
アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩または
アルカリ土類金属の炭酸塩などの存在下でも実施されて
おり、例えばJ.Am.Chem.Soc.62,24
81(1940),Rec 53,891頁以後および
869頁以後(1934)の如き出版物では、この加水
分解は塩基性化合物の存在下で促進されることが示唆さ
れている。このような初期の研究は全部、その加水分解
生成物の単離および同定に重要性を置いていない。
【0003】しかしながら、水を単独で用いて塩化ベン
ジルの加水分解を行うことに関する研究で、その加水分
解生成物の記述を包含する研究も存在する。Ann.1
39、307頁以降(1866)に従うと、水を用いて
塩化ベンジルを190℃で変換すると主に炭化水素とジ
ベンジルエーテルが生じる。
【0004】100から110℃の穏やかな条件下で完
全に変換させると(Ann.196、353(187
9)、ベンジルアルコールが理論値の76%の収率で得
られるが、それは非常に希釈された状態でその残りは高
沸点物であり、その特性決定は行われていなかった。
【0005】アルカリを存在させると反応がより速くか
つ滑らかに進行することが見いだされたことにより、工
業部門では、最初、塩化ベンジルの加水分解中に生成す
る塩酸を中和する試みが成された。このように、DRP
484 662では反応を炭酸カルシウムの存在下で
実施することが推奨されており、そして米国特許第22
21 882号の場合の方法は最初にソーダ溶液を存在
させ次に水酸化ナトリウム溶液を存在させて実施してい
る。その収率は有意に理論値の90%以上である。
【0006】炭酸ナトリウムは実際問題として明らかに
塩基であることをそれ自身が立証しており、そしてその
後、それは使用され続けた。この領域におけるさらなる
進展は、ドイツ特許出願公開第2 101 810号、
ヨーロッパ特許出願公開第64 486号およびDD特
許第161 067号に記述されているように、このよ
うな塩化ベンジルの塩基性加水分解を連続方法として技
術的に進展させることに関する。
【0007】しかしながら、このようなアルカリ加水分
解の欠点は、炭酸ナトリウムを追加的に用いること、塩
化ナトリウムが生成すること、そして処分すべき水系廃
液が多量に生じることである。
【0008】従って、本発明の目的は、炭酸ナトリウム
の添加を回避することで食塩の生成と廃水の負荷をなく
した新規な方法を開発することであった。
【0009】塩化ベンジルを10から70倍モル量の水
と強力に混合しながら80℃から180℃の温度で反応
させて変換が完全には起こらないようにすると本質的に
少なくとも同じか或は良好なベンジルアルコール収率で
上記を達成することができることをここに見い出した。
【0010】従来技術の知識に従い、このような結果は
決して予測されたものでなく、今までに開示された収率
は中程度でありそして副生成物の性質は未知であった。
100℃から110℃の穏やかな条件下(Ann.19
6、353(1879))において76%で得られたベ
ンジルアルコールは、190:1から成るH2O:ベン
ジルアルコールのモル比、即ち27:1の重量比で生じ
ており、このことは、一方で、その結果として生じた塩
酸の濃度は非常に低く、従って副生成物の生成をほとん
ど開始させる可能性はないが、他方ではまた、その塩酸
は使用価値を全く持たないことを意味する。
【0011】更に、そのような条件下で予測される空間
−時間収率は産業的に受け入れられないほど低くなるで
あろう。
【0012】他方、上記モル比を低くして190:1未
満からここで請求する値である10から70:1にする
と、塩酸の濃度、従ってそれの活性が数倍高くなること
から、副生成物の生成量が顕著に増大するにちがいない
と予測された。
【0013】それとは対照的に、本発明の方法では、副
生成物として生成する塩酸をより高い濃度で生じさせて
これを更に用いることができる。
【0014】本発明の方法で用いるに適切な出発製品は
一般に側鎖の塩素化で入手可能な如き塩化ベンジルであ
る。
【0015】適切な化合物は明らかにまたハロゲン、例
えば塩素など、カルボキシル、シアノ、メトキシ、メチ
ルおよびニトロなどで置換されている塩化ベンジルであ
る。しかしながら、置換されていない塩化ベンジルが好
適である。
【0016】水を用いて塩化ベンジルの加水分解を高温
で行ってベンジルアルコールを製造する本発明の方法
は、 a)分散装置が備わっていて反応槽内に行き渡っている
温度が80から180℃である反応槽に塩化ベンジルと
水を1:(10から70)のモル比で連続的に供給して
その中でそれらを塩化ベンジルの変換率が30から90
%になるまで反応させ、 b)該反応槽を出た後の反応生成物を水相と有機相に分
離させ、 c)該有機相を第一蒸留装置で塩化ベンジルと粗ベンジ
ルアルコールに分離し、 d)この塩化ベンジルを該反応槽に循環させ、 e)該粗ベンジルアルコールを第二蒸留装置で精製して
高純度のベンジルアルコールを得るが、ここで、副生成
物(特にジベンジルエーテル)を含有するボトム相が生
じ、 f)分離装置から出て来る、希塩酸を含有する水相を抽
出装置に入れ、この中で、該希塩酸にまだ溶解している
有機成分、特にベンジルアルコールを取り上げる溶媒で
該水相を処理し、 g)第三蒸留装置で、その抽出液から溶媒を除去し、こ
れを該抽出装置に戻し、 h)この第三蒸留で生じるボトム相を第一蒸留装置に送
ることにより、ベンジルアルコールをそれから回収し、
そして i)該抽出装置から出て来る、残存有機物が取り除かれ
た後の希塩酸水溶液をHCl吸収装置に送り込むことで
それを濃縮し、そしてこれを高純度塩酸としてさらなる
使用に送り込むか或はトルエンの側鎖を塩素化する塩素
を製造するための塩酸電気分解に送り込む、ことを特徴
とする。
【0017】本発明の方法を例として図1に描写する。
反応槽(R)内の温度を80−180℃、好適には10
0−170℃、特に好適には110−150℃にする。
冷却で反応熱を取り除くか、或は有利に断熱的に、反応
槽内の反応混合物を所望反応温度に加熱するような温度
のミキサー(M)に通して出発材料E(BCl=塩化ベ
ンジルおよびH2O)を導入し(1)そしてまたこの温
度で反応槽から出させる(2)ことにより、この反応槽
を等温運転してもよい。
【0018】この塩化ベンジル(BCl)と水(H
2O)のモル比を1:10から1:70、好適には1:
15から1:55、特に好適には1:20から1:5
0、非常に特に好適には1:25から1:50にする。
【0019】塩化ベンジルの変換率を好都合に35から
90%、好適には40から85%、特に好適には45か
ら80%で終結させる。
【0020】使用する反応槽(R)は、反応混合物を反
応条件下で微分散させ得る単一撹拌タンクであってもよ
い。
【0021】しかしながら、より好都合には、2から7
基、好適には3から5基のタンクを有する撹拌タンクカ
スケードを用いる。
【0022】有利には、また、チャンバ反応槽(例とし
て図2)[ここでは、個々のチャンバ(K)を撹拌機
(R)で撹拌し、拡散を向上させる目的で、この撹拌機
にブレード(B)がチャンバ当たり2−4枚備わってお
りそしてこのチャンバにフローバッフル(S)がチャン
バ当たり2枚以上備わっていて(図2参照)、2から1
0個、好適には3から8個、特に好適には3から6個の
チャンバが有意な逆混合(典型的な過程は2相混合物の
流れである)が起こり得ないように互いに直接連結して
いる]、並びに管状反応槽(図3)[この中を通る反応
混合物は、乱流状態が生じるに充分な速度で、プラグ様
式(plug−like manner)で流れ、そし
てこの中で、塩化ベンジルを公知混合および分散要素で
水の中に非常に細かく分布させてもよい]も用いられ
る。この場合、この管状反応槽の望まれる地点いずれか
で有機相(1)と水相(2)の反応混合物を補充しても
よく(2’)、そして塩化ベンジルとベンジルアルコー
ルを含む反応混合物(3)および希塩酸(4)は、反応
時間に応じて、反応槽の終点でか或はその前(3’およ
び4’)で取り出し可能である。本分野の技術者は、公
知方法に従い、上記種類の管状反応槽を設計および建造
することができるであろう(Perry′s Chem
ical Engineers Handbook,M
cGraw Hill N.Y.,第6版 198
4)。
【0023】この水中に分散している有機相の滴直径は
例えば100−400μm、好適には150−300μ
mであり得る。
【0024】この反応を>100℃の温度で実施する場
合、約50バール、好適には30バール、特に好適には
20バールに及ぶ圧力に耐える装置を用いる必要があ
る。
【0025】この反応槽から出て来る反応混合物(2)
を、好都合に、50から100℃、好適には55から9
5℃の高温で有機相と希塩酸水溶液に分離させ(T
1)、この希塩酸水溶液の濃度は、開始時の反応体モル
比および達成する変換率に依存し、例えば2から7重量
%のHClである。適宜、例えば、Ullmann′s
Encyclopedia of Ing. Che
m. Unit Operations II Vo
l.B3 6−31頁およびChem.Ing.Tec
hn.(1986)58,449頁以後などに記述され
ている分離装置、例えばコアレッサーなどを用いると、
この相分離は顕著に促進され得る。
【0026】この反応を>100℃、例えば130℃の
温度で実施する場合、この反応混合物を分離装置(T
1)に送り込む前にフラッシュ蒸発(flash ev
aporation)でそれを冷却してもよい(2’→
EV→3’)。この場合、この反応混合物から未反応の
塩化ベンジルがいくらか蒸発しそして水がいくらか蒸発
するが、これを反応槽に戻す(16’)。このようにす
ると、出発材料を加熱するエネルギーおよび反応混合物
を冷却する液体を節約することができ、そして結果とし
て、希塩酸がいくらか濃縮され得る。
【0027】また、熱交換器(WT)内で余分な熱を除
去することにより、分離装置(T1)の上流で反応生成
物(2)を冷却し、そしてこのようにして、熱交換器
(WT)内で直接熱交換を行うか(6’−6”を通し
て)或は伝熱媒体回路(WK)により、抽出装置(E
x)を出る水相(6)を再加熱することで残存有機材料
(8)を取り除いて(V)これをその水相から少なくと
も部分的に除去するのも有利である。
【0028】分離装置(T1)から流出する有機相
(4)は主にベンジルアルコールと塩化ベンジルを含有
し、そして副生成物としてジベンジルエーテルそしてま
だ溶液状態の希塩酸を少量含有する。この有機材料が互
いに対して示す比率は、反応槽内で達成する変換率によ
って決定される。ベンジルアルコールの含有量は例えば
40−75%で、ジベンジルエーテルの含有量は0.5
−6%で、塩酸の含有量は0.5−8%であり得る。
【0029】高温にすると副生成物(特にジベンジルエ
ーテル)が塩化ベンジルとベンジルアルコールからそし
てベンジルアルコールと塩酸から生じる可能性があるこ
とから、上記混合物が蒸留(D1)で分離可能か否かは
明らかでない。文献に従うと、このような種類の加水分
解混合物を蒸留で処理すると、この蒸留中に上記の如き
縮合も進行して、塩化ベンジルの含有量が直ぐに1%以
上になる(Chem.Prum.32(1982),5
86;C.A.98 106 890に引用)。その後
の蒸留中に起こるジベンジルエーテル生成を抑制する目
的で、塩化ベンジルの残基を窒素化合物、例えばヘキサ
メチレンテトラミンなどと反応させる複雑な反応が推奨
された(チェコスロバキア特許第216 042 B
号;C.A.102、45606tに引用)。塩化ベン
ジル、ベンジルアルコール、ジベンジルエーテルおよび
塩酸水溶液を含有する混合物の分離は、本発明に従い、
この種類の混合物を側供給(side feed)で連
続運転の蒸留カラム(脱溶媒セクションと富裕化セクシ
ョンが備わっている)に送り込んで蒸留カラムを1−9
50ミリバールの圧力(このカラムの上部で)で運転す
ることによって塩化ベンジルと塩酸水溶液から本質的に
成る混合物を蒸留カラムの上部で取り出しそしてベンジ
ルアルコールとジベンジルエーテルから本質的に成る混
合物を蒸留カラムの底から取り出すことにより、成功裏
に進行する。
【0030】従って、分離装置(T1)から出る混合物
(4)を第一蒸留カラム(D1)の側面に送り込む。こ
れを1−950ミリバール、好適には10−500ミリ
バール、特に好適には20−300ミリバールの圧力
(このカラムの上部で)で運転する。この場合、本分野
の技術者に知られる様式で、塔頂圧力設定の関数として
また分離すべき混合物の組成の関数としてボトム相の温
度が30−200℃、好適には60−180℃、特に好
適には70−165℃になるように温度を樹立する。相
当する様式で、塔頂温度が20−175℃、好適には5
0−155℃、特に好適には60−140℃になるよう
に温度を樹立する。この場合の塔頂温度は常にボトム相
温度より低い。分離すべき混合物の側供給を、好ましく
は、25−195℃、好適には55−175℃、特に好
適には65−160℃の温度が行き渡っている蒸留カラ
ム地点で行う。温度勾配が樹立されることは本分野の技
術者に公知である。これは、とりわけ、その混合物の組
成およびそれの予熱に依存する。分離すべき混合物に入
っている有機相がカラムの空隙体積1リットル当たり
0.05−1.0kg/時の量(仕込み率)で送り込ま
れるように、蒸留カラムを運転することができる。この
仕込み率を好適には0.15−0.9kg/L・時、特
に好適には0.25−0.8kg/L・時に設定する。
【0031】本発明に従い、ジベンジルエーテルの追加
的生成は本質的に防止され、この生成量の値は低く、ベ
ンジルアルコールの量を基準にして4%未満、好適には
2%未満、特に好適には0.5%未満にまで低下する。
【0032】カラム(D1)の上部で、未反応の塩化ベ
ンジル全体とまだ溶液状態の塩酸全体から成る混合物
(16)を取り出して、これを反応槽(R)に戻し、そ
してこのカラムの脚部で、塩化ベンジルを本質的にもは
や含有していないが高沸点物を全部、特にジベンジルエ
ーテルを含有する粗ベンジルアルコール(17)を取り
出す。
【0033】このカラムに、公知内部構造物、例えばバ
ブルキャップトレー(bubble−cap tray
s)、シーブトレー(sieve trays)および
他のトレー構造物を取り付けてもよく、それらに、いろ
いろな種類の詰物、特に配列させた詰物を充填してもよ
い。
【0034】このカラム(D1)のボトム相(17また
は17’)を、蒸留カラムが1本(D2”)または2本
(D2+D2’)備わっていてもよい第二蒸留装置に送
り込む。カラムを1本(D2”)のみ用いる場合、塩化
ベンジルの蒸留(D1)で生じる釜残生成物(17)か
ら本質的に低沸点物、特に塩化ベンジルを除く必要があ
る。このカラム(D2”)の上部で、含有量が>99.
99%である高純度のベンジルアルコール(BA 2
1’)を取り出し、そしてボトム相から高沸点混合物
(20’)を取り出すが、この高沸点混合物は本質的に
ジベンジルエーテル(DB)と残存ベンジルアルコール
から成っていて他の高沸点材料を少量含み、この高沸点
混合物は適宜バッチ式で更に処理可能である。
【0035】しかしながら、この第二蒸留装置にカラム
を2本(D2+D2’)含める場合、第一カラム(D
2)で更に粗ベンジルアルコール(17)から低沸点物
(18)、特に塩化ベンジルを少量除去することがで
き、次に第二カラム(D2’)で、この上で既に記述し
たように、その低沸点物を除去した粗ベンジルアルコー
ル(19)を高純度のベンジルアルコール(21)と釜
残生成物(20)に分溜する。
【0036】この蒸留カラムから、凝縮しない低沸点物
およびオフガス(22I−2IV)を取り出して、例えば
オフガス燃焼装置(AG)などで処分してもよい。
【0037】上記カラムD2−D2”を500−10ミ
リバール、好適には250−10ミリバール、特に好適
には100−10ミリバールの減圧下で運転する。
【0038】反応(2)後、分離装置(T1)で得た希
塩酸(5)を抽出装置(Ex)に入れ、その中でそれを
適切な溶媒で処理することにより、その水相に溶解して
いる有機成分、主にベンジルアルコール[これは条件に
応じて上記希塩酸(5)中に約2−4%溶解している]
およびまた塩化ベンジル(これが溶解している度合はよ
り少ないが)を得る。この抽出(Ex)の温度を20−
100℃、好適には40−95℃、特に好適には50−
95℃にする。
【0039】適切な溶媒は、炭素原子を4から9個有す
る炭化水素、炭素原子を1から8個有するハロゲン置換
炭化水素、好適には芳香族炭化水素、例えばベンゼン、
トルエン、キシレン類、エチルベンゼンおよびクメンな
ど、ハロゲン置換炭化水素、例えば塩化メチレン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、クロ
ロベンゼンおよび塩化ベンジルなどであり、トルエンお
よび塩化ベンジルが特に好適である。
【0040】溶媒(L)の損失が生じた場合、その損失
量を抽出に入れて回復させてもよい(14’)。
【0041】例えばUllmann′s Encycl
opedia of Ind.Chem.Unit.O
per.II Vol.B3,6−14頁以降などに記
述されているように、公知装置を用いて連続的に抽出
(Ex)を向流で実施する。挙げることができるカラム
は充填カラム、トレーカラム、パルス型トレーカラム、
パルス型配列充填カラム、ミキサー−セトラーバッテリ
ー(mixer−settler batterie
s)、回転内部構造物が入っているカラムおよび遠心分
離抽出装置などである。
【0042】第三蒸留カラム(D3)で、その抽出液
(13)から抽出用媒体および痕跡量の希塩酸を除去
し、塔頂生成物(14)を抽出装置(Ex)に戻しそし
てこのカラム(D3)から出て来るボトム相(15)を
(4)と一緒に第一蒸留カラム(D1)に供給し、この
カラムで、ベンジルアルコールと塩化ベンジルを分離す
る。第三蒸留カラム(D3)を750−50ミリバー
ル、好適には500−150ミリバール、特に好適には
400−200ミリバールで運転する。
【0043】抽出装置(Ex)から出て来る希塩酸水溶
液(6)を用いてHCl吸収装置(AS)[例えばトル
エンの塩素化または芳香族の塩素化で生じる塩化水素
(11)を高濃度の塩酸(12)(これは非常に高い純
度を有していて他の工業用途または塩素を得るための電
気分解処理で用いるに適切である)に変換する]を公知
様式で運転する。
【0044】この希塩酸(6)を抽出(Ex)から吸収
装置(AS)に送り込む前に、その中に存在している有
機化合物残渣(これは抽出(Ex)で得た塩酸(6)に
まだ溶解している)、例えばトルエン、塩化ベンジルま
たは痕跡量のベンジルアルコールなどを、脱溶媒(V)
で可能な最大度合まで分離除去しておくべきである。次
に、吸収(AS)内における蒸留により、その本質的に
有機物を含まない希塩酸(7)から痕跡量の炭素化合物
を完全に除去し、そして留出液(8’)を分離装置(T
2)内で水と有機物に分離させる。
【0045】既に記述したように、反応混合物(2)か
ら生じる廃熱を熱交換器で(WTで直接か或はWKによ
り)脱溶媒装置(V)に供給する。この脱溶媒装置から
出る主に水と少量の有機材料から成る混合物(8)は、
恐らくは吸収(AS)から来る水と有機残渣の混合物
(8’)と一緒になって、分離槽(T2)内に入り、こ
の中で、この混合物は水相と有機相に分離する。この水
相(9)は(M)を通って反応(R)に戻り、そして有
機相(10)は、トルエンの塩素化に供給可能であるか
或は第三蒸留カラム(T3)に戻してもよい。
【0046】このようにして、如何なる塩基も用いる必
要なく、処分が必要な塩も廃液も生じることなく、かつ
有機廃棄生成物が有意量で生じることもなく(と言うの
は、ジベンジルエーテルは例えばゴム産業で工業的に直
接使用可能であるか、或は他の高沸点物(20+2
0’)および分離槽(T2)で生じる有機化合物(1
0)と一緒にしてトルエンの塩素化で更に塩素と反応さ
せることにより、ベンゾトリクロライドおよびベンゾイ
ルクロライドを生じさせることができるからである)、
水を用いた塩化ベンジルの加水分解でベンジルアルコー
ルを連続的に製造する方法を実施する。
【0047】ベンジルアルコールは重要な製品であり、
これの毒性は極めて低いことから、香料、化粧品、塗
料、可塑剤などの製造で益々重要になってきており、そ
してこれは、ゴム、塗料および織物産業で探求されてい
る助剤である。
【0048】以下に示す実施例においてパーセントは各
場合とも重量%であり、部は重量部である。
【0049】
【実施例】塩化ベンジルと水を互いに1:35のモル比
で130℃で反応させ、塩化ベンジルの変換率が60%
になった時点で反応を停止させた後、この反応混合物を
処理した。
【0050】図1を参照してこの実施例の手順を説明す
る。装置に1時間当たり下記の個々の量で通した。ミキ
サーMに通して、約10バールの圧力下、約35℃で塩
化ベンジル(BCl)を14.01部(E)、加うる
に、約150℃で水を96.75部(E)、蒸留カラム
(D1)の塔頂生成物である混合物16を約40℃で1
0.51部(これは塩化ベンジルを約88%、ベンジル
アルコールを4%、水を6%、およびHClとトルエン
を痕跡量で含む)、そして約40℃で混合物9を約1
8.9部(これは水を>99%含みそして塩化ベンジル
およびベンジルアルコールをほんの痕跡量で含む)(こ
れは分離槽T2に由来する)ポンプ輸送した後、フロー
バッフルを取り付けた撹拌タンクを5基直列連結させた
カスケードに通すことでそれらを激しく撹拌し、ここで
は良好な断熱を用いたことで、温度が130℃に上昇し
た。
【0051】このカスケードを出た後の反応混合物は水
を約81%、塩化ベンジルを6.6%、ベンジルアルコ
ールを8.5%、高沸点物(主にジベンジルエーテル)
を0.27%およびHClを約2.9%含有していた。
【0052】この混合物を2に通して熱交換器WTに送
り込んで約90℃に冷却した後、コアレッサーT1が備
わっている分離槽に送り込み、その中で、有機相を水相
から沈降させた。この水相(これは約121部であり、
2Oを約94%、HClを3.3%およびベンジルア
ルコールを2.6%含有し、そして塩化ベンジル、トル
エンおよびジベンジルエーテルを痕跡量で含有してい
た)を抽出装置Ex、即ちパルス型カラムに入れてトル
エンで抽出した。この出て来る水相6(これは水を約9
6%、ベンジルアルコールを0.1%およびHClを
3.4%含有し、トルエンをいくらか含有し、そして塩
化ベンジルを痕跡量で含有していた)の脱溶媒を蒸発装
置V(反応混合物の廃熱を熱交換器WTで供給する)内
で行うことで更に残存有機物を除去し、そして7を通し
てHCl吸収装置ASに流し込み可能なように、それか
ら最後の痕跡量の有機材料を蒸留で8’に通して除去し
た。VおよびASから出て来る留出液8’および8を分
離槽T2に入れ、そこで分離された有機化合物10
(0.15−0.2部)をカラムD3またはExに送り
込んだ。T2から出て来た水相9(>99%)をミキサ
ーMに戻した。
【0053】ExにおけるトルエンLの損失量(0.2
−0.4部)を貯蔵槽から14’を通して補給した。
【0054】Exから出て来るトルエン抽出液は13を
通って蒸発カラムD3に向かい、トルエンはそこから塔
頂部を200−250ミリバールで通った後、抽出に戻
った(14)。ベンジルアルコールを約94%および高
沸点物を3.6%含有していて残りがトルエンと塩化ベ
ンジルである釜残生成物をT1から来る有機相4と一緒
にしてカラムD1で分溜した。
【0055】水相5とは別に、分離槽T1から流れ出る
有機相4は有機反応生成物を主要量で含有していた、即
ちその量は約19部で塩化ベンジルを約48%、ベンジ
ルアルコールを46%、高沸点物、特にジベンジルエー
テルを1.5%、水を3.5%、トルエンを<1%およ
びHClを約0.1%含有していた。これをカラムD3
から来る釜残生成物15(約3部)と一緒にして、蒸留
カラムD1で蒸留することでそれらを処理した。100
−150ミリバールで10.5部が塔頂部を通り、これ
には塩化ベンジルが>88%、ベンジルアルコールが約
4%、水が6%、トルエンが1%、そしてHClが飛沫
同伴量で含まれており、これを16に通してミキサーM
に循環させ、このようにして反応に戻した。
【0056】このカラムD1の底から流れ出る約12.
5部の粗ベンジルアルコールのベンジルアルコール含有
量は約97%で、低沸点物を3%および塩化ベンジルを
約10ppm含有していた。この釜残生成物を供給ライ
ン17に通してカラムD2に供給し、このカラム内で、
最後の高沸点物を30−40ミリバールで分離して、こ
れを18に通してカラムD1に戻した。次に、D2から
出て来た釜残生成物(約11.8部)を19に通してポ
ンプ輸送してカラムD2’に送り込んで最終的に30−
50ミリバールで処理することにより、高純度のアルコ
ール(11.2−11.3部、>99.999%純度)
を得た。残存する釜残生成物(0.5−0.6部)はベ
ンジルアルコールをまだ約25%含有しており、これは
バッチ式真空蒸留方法で単離可能であり、そしてそれを
カラムD2またはD2’に循環させることができた。こ
れにより、収量が11.4−11.5部に上昇した。
【0057】この高沸点物である釜残生成物20を塩素
化装置に移してベンゾトリクロライドとベンゾイルクロ
ライドを生じさせることができた。損失量は少量で、損
失分は特にトルエンと水で構成されており、これをオフ
ガスライン22’から22Vに通して燃焼プラントに送
った。
【0058】このようにして、14.01部/時の塩化
ベンジルからベンジルアルコールが1時間当たり約1
1.2部生じた、即ち釜残生成物D2’からのベンジル
アルコール回収量は11.5部/時に及んだ。
【0059】これは収率が理論値の94から96%であ
ることに相当する。
【0060】本質的に使用不能な副生成物(side−
products and by−products)
は全く生じなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いる装置全体の説明図で
ある。
【図2】チャンバ反応槽の説明図である。
【図3】管状反応槽の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター・オームス ドイツ47800クレーフエルト・デルパーホ フシユトラーセ16 (72)発明者 エアハルト−ギユンター・ホフマン ドイツ40883ラテインゲン・シユリツパー ハウス75 (72)発明者 ベルント−ウルリヒ・シエンケ ドイツ46236ボトロプ・オイペンシユトラ ーセ11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を用いて塩化ベンジルの加水分解を高
    温で行うことでベンジルアルコールを製造する方法であ
    って、 a)分散装置が備わっていて反応槽内に行き渡っている
    温度が80から180℃である反応槽に塩化ベンジルと
    水を1:(10から70)のモル比で連続的に供給して
    その中でそれらを塩化ベンジルの変換率が30から90
    %になるまで反応させ、 b)該反応槽を出た後の反応生成物を水相と有機相に分
    離させ、 c)該有機相を第一蒸留装置で塩化ベンジルと粗ベンジ
    ルアルコールに分離し、 d)この塩化ベンジルを該反応槽に循環させ、 e)該粗ベンジルアルコールを第二蒸留装置で精製して
    高純度のベンジルアルコールを得るが、ここで、副生成
    物(特にジベンジルエーテル)を含有するボトム相が生
    じ、 f)分離装置から出て来る、希塩酸を含有する水相を抽
    出装置に入れ、この中で、該希塩酸にまだ溶解している
    有機成分、特にベンジルアルコールを取り上げる溶媒で
    該水相を処理し、 g)第三蒸留装置で、その抽出液から溶媒を除去し、こ
    れを該抽出装置に戻し、 h)この第三蒸留で生じるボトム相を第一蒸留装置に送
    ることにより、ベンジルアルコールをそれから回収し、
    そして i)該抽出装置から出て来る、残存有機物が取り除かれ
    た後の希塩酸水溶液をHCl吸収装置に送り込むことで
    それを濃縮し、そしてこれを高純度塩酸としてさらなる
    使用に送り込むか或はトルエンの側鎖を塩素化する塩素
    を製造するための塩酸電気分解に送り込む、ことを特徴
    とする方法。
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