JPH09176193A - 小麦の抗原性ペプチドとその誘導体 - Google Patents
小麦の抗原性ペプチドとその誘導体Info
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- JPH09176193A JPH09176193A JP34407095A JP34407095A JPH09176193A JP H09176193 A JPH09176193 A JP H09176193A JP 34407095 A JP34407095 A JP 34407095A JP 34407095 A JP34407095 A JP 34407095A JP H09176193 A JPH09176193 A JP H09176193A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小麦の抗原性ペプチドと、そのエピトープ構
造のアミノ酸配列、並びにハプテンとして利用可能なペ
プチド誘導体が提供される。 【解決手段】 配列番号1記載のアミノ酸配列を有する
小麦抗原性ペプチドと、配列番号2記載のアミノ酸配列
を有する小麦抗原性ペプチドおよびその誘導体、並びに
配列番号3記載のアミノ酸配列を有する小麦抗原性ペプ
チドおよびその誘導体。
造のアミノ酸配列、並びにハプテンとして利用可能なペ
プチド誘導体が提供される。 【解決手段】 配列番号1記載のアミノ酸配列を有する
小麦抗原性ペプチドと、配列番号2記載のアミノ酸配列
を有する小麦抗原性ペプチドおよびその誘導体、並びに
配列番号3記載のアミノ酸配列を有する小麦抗原性ペプ
チドおよびその誘導体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、小麦の抗原性ペ
プチドとその誘導体に関するものである。さらに詳しく
は、この発明は、小麦粉の低アレルゲン化に有用な抗原
性ペプチドと、小麦アレルギー患者のアレルギー予防ま
たは治療に有効な小麦抗原ペプチドおよびその誘導体に
関するものである。
プチドとその誘導体に関するものである。さらに詳しく
は、この発明は、小麦粉の低アレルゲン化に有用な抗原
性ペプチドと、小麦アレルギー患者のアレルギー予防ま
たは治療に有効な小麦抗原ペプチドおよびその誘導体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、食物アレルギー患者が
世界的に急増しており、なかでも米、麦等に対するアレ
ルギーはそれらの穀物が人々の主食であることから重大
な問題となってきている。この発明の発明者等は、この
問題を解決するために、1990年に低アレルゲン化米
を開発している(J. Food Sci., 55, p781, 1990; J. F
ood Sci., 55, p1105, 1990; 栄養誌, 44, p51, 1991;
Trends Food Sci, 4, 1993 )。そして、この低アレル
ゲン化米は1993年には機能性食品の第1号として厚
生省により特定保健用食品に認定され、現在、広く米ア
レルギー患者に供給されている。
世界的に急増しており、なかでも米、麦等に対するアレ
ルギーはそれらの穀物が人々の主食であることから重大
な問題となってきている。この発明の発明者等は、この
問題を解決するために、1990年に低アレルゲン化米
を開発している(J. Food Sci., 55, p781, 1990; J. F
ood Sci., 55, p1105, 1990; 栄養誌, 44, p51, 1991;
Trends Food Sci, 4, 1993 )。そして、この低アレル
ゲン化米は1993年には機能性食品の第1号として厚
生省により特定保健用食品に認定され、現在、広く米ア
レルギー患者に供給されている。
【0003】一方、小麦粉は、世界中の多くの人々の主
食であるパンや麺類、パスタ等の原料として大量に利用
されているにもかかわらず、現在までのところ、この小
麦粉の食品学的に許容される低アレルゲン化は成功して
いない。また、小麦アレルギー患者のアレルギーを予防
もしくは改善するための有効な方法も開発されていない
のが現状である。
食であるパンや麺類、パスタ等の原料として大量に利用
されているにもかかわらず、現在までのところ、この小
麦粉の食品学的に許容される低アレルゲン化は成功して
いない。また、小麦アレルギー患者のアレルギーを予防
もしくは改善するための有効な方法も開発されていない
のが現状である。
【0004】この発明は、以上のとおりの事情に鑑みて
なされたものであって、小麦粉の低アレルゲン化、ある
いは小麦アレルギー患者のアレルギーの予防または治療
に有効な小麦抗原ペプチドおよびその誘導体を提供する
ことを目的としている。
なされたものであって、小麦粉の低アレルゲン化、ある
いは小麦アレルギー患者のアレルギーの予防または治療
に有効な小麦抗原ペプチドおよびその誘導体を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、配列番号1記載のアミノ酸配列
を有する小麦抗原性ペプチドを提供する。またこの発明
は、配列番号2または3に記載のアミノ酸配列を有する
小麦抗原性ペプチドおよびその誘導体をも提供する。
を解決するものとして、配列番号1記載のアミノ酸配列
を有する小麦抗原性ペプチドを提供する。またこの発明
は、配列番号2または3に記載のアミノ酸配列を有する
小麦抗原性ペプチドおよびその誘導体をも提供する。
【0006】さらに、その小麦抗原性ペプチドは、N末
端のグルタミン残基がアセチル化したペプチドであるこ
とを好ましい態様としてもいる。すなわち、この発明の
発明者等は、大多数の小麦アレルギー患者が抗原とする
グルテンのキモトリプシン加水分解物から配列番号1の
アミノ酸配列を有する抗原性ペプチドを単離し、さらに
このペプチドのエピトープ(抗原決定基)が配列番号2
のアミノ酸配列を有するペプチド(以下、「QQQP
P」と記載することがある)であり、しかもこのエピト
ープ部分の抗原性に必須のアミノ酸残基が、N末端から
1番目のグルタミン残基と、4番目および5番目のプロ
リン残基であることを見出して、この発明を完成させ
た。さらにまた、この発明の発明者等は、アセチル化Q
QQPPが、小麦アレルゲンに対する抗体IgEとの結
合能を有し、かつ抗原性を持たないハプテン分子として
機能することをも見出してこの発明を完成させた。
端のグルタミン残基がアセチル化したペプチドであるこ
とを好ましい態様としてもいる。すなわち、この発明の
発明者等は、大多数の小麦アレルギー患者が抗原とする
グルテンのキモトリプシン加水分解物から配列番号1の
アミノ酸配列を有する抗原性ペプチドを単離し、さらに
このペプチドのエピトープ(抗原決定基)が配列番号2
のアミノ酸配列を有するペプチド(以下、「QQQP
P」と記載することがある)であり、しかもこのエピト
ープ部分の抗原性に必須のアミノ酸残基が、N末端から
1番目のグルタミン残基と、4番目および5番目のプロ
リン残基であることを見出して、この発明を完成させ
た。さらにまた、この発明の発明者等は、アセチル化Q
QQPPが、小麦アレルゲンに対する抗体IgEとの結
合能を有し、かつ抗原性を持たないハプテン分子として
機能することをも見出してこの発明を完成させた。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の小麦抗原性ペプ
チドおよびの誘導体についてさらに詳しく説明する。 1.小麦抗原性ペプチドの単離 薄力小麦粉(商品名:クレオパトラ。昭和産業社製)か
ら得たグルテンを凍結乾燥し、粉末化し、滅菌したの
ち、キモトリプシンを用いて加水分解した。すなわち、
α−キモトリプシン(0.5g、Sigma Chemical社製、T
ypeII、40-60 units/mgタンパク質)を水(10ml)に
溶解し、次いで孔径0.45μm のフィルターで濾過した。
この濾過物を滅菌水(2.5リットル)に溶解し、これ
に50gのグルテン粉末を混合した。この混合物のpH
を0.1N NaOH で7に調整し、37℃で18時間加水分解
した。得られた反応生成物を60℃で5分間加熱して酵
素を失活させたのち、遠心分離(1000×g 、20分間)
し、その上清を集め、これを減圧濃縮ののち、ゲル濾過
した。
チドおよびの誘導体についてさらに詳しく説明する。 1.小麦抗原性ペプチドの単離 薄力小麦粉(商品名:クレオパトラ。昭和産業社製)か
ら得たグルテンを凍結乾燥し、粉末化し、滅菌したの
ち、キモトリプシンを用いて加水分解した。すなわち、
α−キモトリプシン(0.5g、Sigma Chemical社製、T
ypeII、40-60 units/mgタンパク質)を水(10ml)に
溶解し、次いで孔径0.45μm のフィルターで濾過した。
この濾過物を滅菌水(2.5リットル)に溶解し、これ
に50gのグルテン粉末を混合した。この混合物のpH
を0.1N NaOH で7に調整し、37℃で18時間加水分解
した。得られた反応生成物を60℃で5分間加熱して酵
素を失活させたのち、遠心分離(1000×g 、20分間)
し、その上清を集め、これを減圧濃縮ののち、ゲル濾過
した。
【0008】ゲル濾過は、Sephadex G-50 カラム(4.9×
45cm, V0=255ml) を用い、キモトリプシン加水分解物を
10% エタノールで溶出した。図1は、この加水分解物の
ゲル濾過パターンである。この溶出物を50mlずつ集めて
1フラクションとし、各フラクションを凍結乾燥したの
ち、各々の乾燥粉末(50mg)を、4M尿素を含む 0.1M
Tris-HCl(pH 8.6)に溶解し、これらの溶液について、小
麦アレルギー患者血清(横浜市立大学医学部付属浦船病
院より入手)中の特異的IgE抗体との結合性を指標とす
るIgE-ELISA法によりその抗原性を測定した。その結
果、図1に星印を付したフラクションに抗原性が存在す
ることが明らかとなった。
45cm, V0=255ml) を用い、キモトリプシン加水分解物を
10% エタノールで溶出した。図1は、この加水分解物の
ゲル濾過パターンである。この溶出物を50mlずつ集めて
1フラクションとし、各フラクションを凍結乾燥したの
ち、各々の乾燥粉末(50mg)を、4M尿素を含む 0.1M
Tris-HCl(pH 8.6)に溶解し、これらの溶液について、小
麦アレルギー患者血清(横浜市立大学医学部付属浦船病
院より入手)中の特異的IgE抗体との結合性を指標とす
るIgE-ELISA法によりその抗原性を測定した。その結
果、図1に星印を付したフラクションに抗原性が存在す
ることが明らかとなった。
【0009】この抗原性を有するフランクションをOD
Sカラム中、22℃で高速液体クロマトグラフ(HPL
C)にかけ、0.1% トリフルオロ酢酸−メタノールの直
線勾配(メタノール濃度0〜75%)で溶出し、210nm
のUVで検出した。ELISAの結果から、図2Aに示
した第2ピークが最も抗原性が高かったことから、この
第2ピークをさらに分画し、メタノール45〜60%の
濃度勾配で再度HPLCを行った。その結果、図2Bに
星印を付したピークが最も抗原性が高いことが確認さ
れ、これを3回のHPLCによって精製し、抗原性ペプ
チドを単離した。
Sカラム中、22℃で高速液体クロマトグラフ(HPL
C)にかけ、0.1% トリフルオロ酢酸−メタノールの直
線勾配(メタノール濃度0〜75%)で溶出し、210nm
のUVで検出した。ELISAの結果から、図2Aに示
した第2ピークが最も抗原性が高かったことから、この
第2ピークをさらに分画し、メタノール45〜60%の
濃度勾配で再度HPLCを行った。その結果、図2Bに
星印を付したピークが最も抗原性が高いことが確認さ
れ、これを3回のHPLCによって精製し、抗原性ペプ
チドを単離した。
【0010】このようにして得た抗原性ペプチドのアミ
ノ酸配列を、アミノ酸シークエンサー(Applied Biosys
tems社製、477A)を用いて決定した。その結果、こ
のペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列を有すること
が確認された。このペプチドは、プロリン残基とグルタ
ミン残基を多く含み、配列番号4に示した特徴的な繰り
返し配列(以下、「SQQQ(Q)PPF」と記載する
ことがある)を有していた。相同性検索の結果、このペ
プチドのアミノ酸配列は低分子量グルテニン前駆体と7
0〜90%の相同性を有しており、単離した抗原性ペプ
チドが低分子量グルテニン由来であることが判明した。
ノ酸配列を、アミノ酸シークエンサー(Applied Biosys
tems社製、477A)を用いて決定した。その結果、こ
のペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列を有すること
が確認された。このペプチドは、プロリン残基とグルタ
ミン残基を多く含み、配列番号4に示した特徴的な繰り
返し配列(以下、「SQQQ(Q)PPF」と記載する
ことがある)を有していた。相同性検索の結果、このペ
プチドのアミノ酸配列は低分子量グルテニン前駆体と7
0〜90%の相同性を有しており、単離した抗原性ペプ
チドが低分子量グルテニン由来であることが判明した。
【0011】このような抗原性ペプチドは、そのDNA
解析によって小麦ゲノム中のアレルゲン遺伝子の同定に
用いることができ、遺伝子操作手法による小麦低アレル
ゲン化に大きく寄与するものである。 2.抗原性ペプチドのエピトープの決定 上記1で得た抗原性ペプチドのエピトープ構造を決定す
るため、先ず、配列番号4のアミノ酸配列を有するペプ
チドSQQQ(Q)PPFが、小麦アレルギー患者の血
清中から得た特異的IgE抗体と結合するか否かを調べ
た。すなわち、公知の固相ペプチド合成法(Proc. Nat
l. Acad. Sci. U.S.A., 81, p3998-4002,1984)によ
り、ペプチドSQQQ(Q)PPF、(SQQQ(Q)
PPF)×2、(SQQQ(Q)PPF)×4を合成
し、各々のペプチドのIgE抗体との結合性をELIS
A法によって測定した。結果は表1に示したとおりであ
り、繰り返しの有無に係わらず、抗体結合能はほぼ同一
であった。また、グルタミンが一つ少ないSQQQPP
Fの結合能にも違いはなかった。
解析によって小麦ゲノム中のアレルゲン遺伝子の同定に
用いることができ、遺伝子操作手法による小麦低アレル
ゲン化に大きく寄与するものである。 2.抗原性ペプチドのエピトープの決定 上記1で得た抗原性ペプチドのエピトープ構造を決定す
るため、先ず、配列番号4のアミノ酸配列を有するペプ
チドSQQQ(Q)PPFが、小麦アレルギー患者の血
清中から得た特異的IgE抗体と結合するか否かを調べ
た。すなわち、公知の固相ペプチド合成法(Proc. Nat
l. Acad. Sci. U.S.A., 81, p3998-4002,1984)によ
り、ペプチドSQQQ(Q)PPF、(SQQQ(Q)
PPF)×2、(SQQQ(Q)PPF)×4を合成
し、各々のペプチドのIgE抗体との結合性をELIS
A法によって測定した。結果は表1に示したとおりであ
り、繰り返しの有無に係わらず、抗体結合能はほぼ同一
であった。また、グルタミンが一つ少ないSQQQPP
Fの結合能にも違いはなかった。
【0012】次に、このペプチドSQQQ(Q)PPF
のどのアミノ酸残基が抗原性発現に必須であるかを調べ
るため、各アミノ酸残基をグリシン(G)に置換して、
ELISAによる抗体結合能を測定した。その結果、表
1に示したとおり、SQQQ(Q)PPF配列のN末端
から2番目のグルタミン残基(Q)と、2つのプロリン
残基(P)を置換した場合に抗体結合能が著しく低下し
た。また、より短いペプチドQQQPP(配列番号2)
も高い抗体結合能を有することが確認されるとともに、
このQQQPP配列のN末端から2番目および3番目の
グルタミン残基は他の任意のアミノ酸残基と置換可能で
あることから、小麦抗原性ペプチドのエピトープは、Q
QQPP配列部分であり、しかもその抗原性発現に必須
のアミノ酸残基は、N末端から1番目のグルタミン残基
と4番目および5番目のプロリン残基であることが確認
された。また、N末端アミノ基がアセチル化されている
方が、アミノ基が遊離のものより抗体結合能は高いこと
も確認された。
のどのアミノ酸残基が抗原性発現に必須であるかを調べ
るため、各アミノ酸残基をグリシン(G)に置換して、
ELISAによる抗体結合能を測定した。その結果、表
1に示したとおり、SQQQ(Q)PPF配列のN末端
から2番目のグルタミン残基(Q)と、2つのプロリン
残基(P)を置換した場合に抗体結合能が著しく低下し
た。また、より短いペプチドQQQPP(配列番号2)
も高い抗体結合能を有することが確認されるとともに、
このQQQPP配列のN末端から2番目および3番目の
グルタミン残基は他の任意のアミノ酸残基と置換可能で
あることから、小麦抗原性ペプチドのエピトープは、Q
QQPP配列部分であり、しかもその抗原性発現に必須
のアミノ酸残基は、N末端から1番目のグルタミン残基
と4番目および5番目のプロリン残基であることが確認
された。また、N末端アミノ基がアセチル化されている
方が、アミノ基が遊離のものより抗体結合能は高いこと
も確認された。
【0013】
【表1】
【0014】3.ペプチド誘導体の抗原性の確認 合成ペプチドQQQPPのN末端アミノ酸残基(グルタ
ミン残基)をアセチル化してペプチド誘導体(Ac−Q
QQPP)を作成し、これを用いてinhibitionELISA
(J. Immunol., 151, p5354-5363, 1993)を行った。抗原
として4M尿素で抽出したグルテンを用い、抗体として
Ac−QQQPP処置した小麦アレルギー患者血清を用
いた。
ミン残基)をアセチル化してペプチド誘導体(Ac−Q
QQPP)を作成し、これを用いてinhibitionELISA
(J. Immunol., 151, p5354-5363, 1993)を行った。抗原
として4M尿素で抽出したグルテンを用い、抗体として
Ac−QQQPP処置した小麦アレルギー患者血清を用
いた。
【0015】結果は、図3に示したとおりであり、Ac
−QQQPPは患者血清中の小麦特異的IgEとよく結
合した。次に、このAc−QQQPPの抗体結合能と、
ヒスタミン等の炎症メディエーター放出能との関連性を
調べるため、Mita等の方法(Prostagrandins, 31, p869-
886, 1986)に従って、Ac−QQQPP存在下での好塩
基球からのヒスタミン放出量を測定した。
−QQQPPは患者血清中の小麦特異的IgEとよく結
合した。次に、このAc−QQQPPの抗体結合能と、
ヒスタミン等の炎症メディエーター放出能との関連性を
調べるため、Mita等の方法(Prostagrandins, 31, p869-
886, 1986)に従って、Ac−QQQPP存在下での好塩
基球からのヒスタミン放出量を測定した。
【0016】結果は図4に示したとおりであり、対照と
して用いた小麦粉のパンクレアチン加水分解物が濃度依
存的にヒスタミン放出量を増加させるのに対し、Ac−
QQQPPは全くヒスタミンを放出させなかった。以上
の結果から、小麦の抗原性ペプチドのエピトープである
QQQPPのアセチル化誘導体は、小麦アレルギー患者
の抗体に対して特異的な結合能を有するにも係わらず、
この誘導体自体は炎症等の抗原反応を生じさせないハプ
テン分子として機能することが確認された。従って、こ
のようなペプチド誘導体により、小麦アレルギーの予防
や治療等に新たな可能性が提供される。
して用いた小麦粉のパンクレアチン加水分解物が濃度依
存的にヒスタミン放出量を増加させるのに対し、Ac−
QQQPPは全くヒスタミンを放出させなかった。以上
の結果から、小麦の抗原性ペプチドのエピトープである
QQQPPのアセチル化誘導体は、小麦アレルギー患者
の抗体に対して特異的な結合能を有するにも係わらず、
この誘導体自体は炎症等の抗原反応を生じさせないハプ
テン分子として機能することが確認された。従って、こ
のようなペプチド誘導体により、小麦アレルギーの予防
や治療等に新たな可能性が提供される。
【0017】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明の
方法によって、小麦の抗原性ペプチドと、そのエピトー
プ構造のアミノ酸配列、並びにハプテンとして利用可能
なペプチド誘導体が提供される。これによって、小麦ア
レルギーの予防や治療等に新たな可能性が提供される。
方法によって、小麦の抗原性ペプチドと、そのエピトー
プ構造のアミノ酸配列、並びにハプテンとして利用可能
なペプチド誘導体が提供される。これによって、小麦ア
レルギーの予防や治療等に新たな可能性が提供される。
【0018】
配列番号:1 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Gln Gln Gln Gln Pro Pro Phe Ser Gln Gln Gln Pro Pro Phe 1 5 10 15 Ser Gln Gln Gln Gln Pro Pro Phe Ser Gln Gln Gln Pro Pro Phe 20 25 30 配列番号:2 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列番号:3 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド (Xaa は任意のアミノ酸残基を示す) 配列番号:4 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【図1】グルテンのキモトリプシン加水分解物のゲル濾
過パターンを示す。
過パターンを示す。
【図2】グルテンのキモトリプシン加水分解物のクロマ
トグラム(A)と、その抗原性ピークのクロマトグラム
(B)である。
トグラム(A)と、その抗原性ピークのクロマトグラム
(B)である。
【図3】ペプチド誘導体の濃度依存 inhibition ELISA
値である。
値である。
【図4】ペプチド誘導体によるヒスタミン放出量の変化
である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 配列番号1記載のアミノ酸配列を有する
小麦抗原性ペプチド。 - 【請求項2】 配列番号2記載のアミノ酸配列を有する
小麦抗原性ペプチドおよびその誘導体。 - 【請求項3】 配列番号3記載のアミノ酸配列を有する
小麦抗原性ペプチドおよびその誘導体。 - 【請求項4】 N末端のグルタミン残基がアセチル化し
ている請求項2または3の小麦抗原性ペプチド誘導体。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34407095A JPH09176193A (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 小麦の抗原性ペプチドとその誘導体 |
| CA002193915A CA2193915C (en) | 1995-12-28 | 1996-12-24 | Method for producing a hypoallergenic wheat flour |
| DE69632241T DE69632241T2 (de) | 1995-12-28 | 1996-12-27 | Verfahren zur Herstellung eines hypoallergenen Weizenmehls |
| DK96309527T DK0784931T3 (da) | 1995-12-28 | 1996-12-27 | Fremgangsmåde til fremstilling af et hypoallergent hvedemel |
| NO19965596A NO317729B1 (no) | 1995-12-28 | 1996-12-27 | Fremgangsmate for fremstilling av et hypoallergent hvetemel |
| US08/774,354 US6063427A (en) | 1995-12-28 | 1996-12-27 | Method for producing a hypoallergenic wheat flour |
| EP96309527A EP0784931B1 (en) | 1995-12-28 | 1996-12-27 | Method for producing a hypoallergenic wheat flour |
| AU76530/96A AU7653096A (en) | 1995-12-28 | 1997-07-03 | Method for producing a hypoallergenic wheat flour |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34407095A JPH09176193A (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 小麦の抗原性ペプチドとその誘導体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09176193A true JPH09176193A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18366430
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34407095A Pending JPH09176193A (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 小麦の抗原性ペプチドとその誘導体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09176193A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005198582A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Soyu | 小麦粉の低アレルゲン化方法及びそれによって得られる低アレルゲン化小麦粉並びに小麦粉加工食品 |
-
1995
- 1995-12-28 JP JP34407095A patent/JPH09176193A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005198582A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Soyu | 小麦粉の低アレルゲン化方法及びそれによって得られる低アレルゲン化小麦粉並びに小麦粉加工食品 |
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