JPH09176801A - 耐食性と製造性に優れるフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

耐食性と製造性に優れるフェライト系ステンレス鋼

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JPH09176801A
JPH09176801A JP22546196A JP22546196A JPH09176801A JP H09176801 A JPH09176801 A JP H09176801A JP 22546196 A JP22546196 A JP 22546196A JP 22546196 A JP22546196 A JP 22546196A JP H09176801 A JPH09176801 A JP H09176801A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 靱性に優れ、かつ低い再結晶温度を有し、C
ALで焼鈍が可能な高合金フェライト系ステンレス鋼を
提供する。 【解決手段】C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6 mass
%以下、Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass%以
下、S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以下、
N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、Cr:
20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、
V: 0.02 〜0.3 mass%、B: 0.0002 〜0.005 mass%
を含み、かつ上記成分のうちC、N、Ti、Vの量(nass
%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 を満たして含有し、残部をFeおよび不可避的不純物とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐食性と製造性
に優れ、特に電気ジャーポットや電気温水器の胴体、貯
水槽部材などの水環境で用いて好適な高合金フェライト
系ステンレス鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高耐食特性を有するフェライト系ステン
レス鋼として、一般に、Cr、Mo等の合金成分を多量に含
有し、かつC, Nを安定化するためにNbを添加したもの
が使用されている。特に、電気ジャーポットや電気温水
器の胴体、貯水槽部材などのように、水環境で使用され
る場合においても十分な耐食性を発揮させるためには、
SUS444のように、Cr%+3Mo%≧22%程度の高
合金化が必要となる。ところで、上記高合金フェライト
系ステンレス鋼に含まれるCやNを安定化するために
は、一般に、NbやTiが添加される。
【0003】しかしながら、Nbを添加すると、鋼の再結
晶温度が高くなり、この鋼を効率よく製造する上で大き
なネックとなっていた。というのは、最近、ステンレス
鋼のコストダウンの手段として、普通鋼冷延板の連続焼
鈍ライン(以下、単に「CAL」と略記する。)を用い
てステンレス冷延鋼板を製造する試みが行われており、
このラインで可能な焼鈍温度は900℃程度が上限であ
るからである。すなわち、Nb添加ステンレス鋼の再結晶
温度はNbの添加量に依存し、通常含まれる程度のC, N
をNb添加で安定化すると、鋼の再結晶温度は900℃を
超え、CALで可能な上限温度を外れてしまう。このた
め、Nb添加鋼をCALで焼鈍しても再結晶が不十分とな
り、加工性が著しく劣化するのである。
【0004】一方、C, Nの安定化元素として、Nbの代
わりにTiを添加した場合には、再結晶温度は低下する
が、一方では、大きなTi炭窒化物を生成するため、Nb添
加鋼に比べて靱性が劣化するという問題を生じていた。
この靱性の劣化は、低合金フェライト系ステンレス鋼の
場合にはそれほど大きな問題にはならないが、本発明で
対象とする高合金フェライト系ステンレス鋼では、もと
もと靱性が劣るうえに上述したTi添加による悪影響が重
畳して著しく靱性が劣化する。この結果、熱延板のよう
な比較的厚い板をハンドリングする際に、割れが生じ易
くなり、製造上の大きな問題を抱えていた。また、Tiを
添加した場合には、鋳片の表面にTiストリークと呼ばれ
る表面疵が生じ、このまま圧延すると最終製品の表面品
質を低下させる。このため、表面性状が良好な製品を製
造するためには、この表面疵を圧延前に研磨除去するこ
とが必要となり、工数の増加を招くこととなる。このよ
うに、従来のTi添加材は、しばしば著しい歩留りの低下
あるいは工程負荷の増大を招いてコストアップ要因とな
り、このような高合金フェライト系ステンレス鋼をTiで
安定化することは、実質的に難しい状況にあった。
【0005】Ti添加がもたらすかかる靱性劣化を回避す
るために、TiとNbを複合添加する方法が、特開平6−2
79951号公報, 特開平6−279953号公報, 特
開平5−70899号公報, 特公昭55−21102号
公報, 特開昭55−158254号公報などに提案され
ている。しかし、これらの方法によっても、十分高い靱
性が得られる程度まで、NbによるTiの代替を行うと、再
結晶温度はやはり900℃以上となるため、上記Nb添加
材と同様に、コストの安いCAL工程では焼鈍できない
という製造上の問題を生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、Nb添
加高合金フェライト系ステンレス鋼では、再結晶温度が
高くCALでは十分な焼鈍ができず、またTi添加高合金
フェライト系ステンレス鋼では、再結晶温度は低いもの
の靱性が悪く、製造時に割れを生じやすく、さらにまた
Tiストリークによる表面性状の悪化を招き、さらにNb−
Ti複合添加フェライト系ステンレス鋼でも、やはりCA
Lでは十分な焼鈍ができないという問題を抱えていた。
【0007】この発明は、従来技術が抱えていた上記問
題点を解決して、十分な耐食性を有する高合金フェライ
ト系ステンレス鋼でありながら、良好な靱性を有し、か
つ再結晶温度が低くCALで焼鈍可能な、製造性に優れ
るフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とす
る。また、この発明は、十分な耐食性を有する高合金フ
ェライト系ステンレス鋼でありながら、良好な靱性を有
し、再結晶温度が低くCALで焼鈍可能であるととも
に、良好な表面性状を有する、製造性に優れるフェライ
ト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上掲のごと
き課題解決の実現に向けて鋭意研究を重ねた結果、Ti−
V−Bを複合添加すること、Ti、Vの添加量、C、N含
有量における相互の関係を制御すること等によって、か
かる課題を解決できることを見いだし、この発明を完成
するに至った。すなわち、この発明の要旨構成は次のと
おりである。 (1) C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6 mass%以下、
Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass%以下、S:
0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以下、N: 0.0
2 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、Cr: 20.0 ma
ss%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、
V: 0.02 〜0.3 mass%、B: 0.0002 〜0.005 mass%
を含み、かつ上記成分のうちC、N、Ti、Vの含有量
(mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
イト系ステンレス鋼。
【0009】(2) C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6
mass%以下、Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass
%以下、S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以
下、N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、
Cr: 20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、
V: 0.02 〜0.3 mass%、B: 0.0002 〜0.005 mass% Ca≦ 0.005 mass%を含み、かつ上記成分のうちC、
N、Ti、Vの含有量(mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
イト系ステンレス鋼。
【0010】(3) C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6
mass%以下、Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass
%以下、S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以
下、N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、
Cr: 20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、
V: 0.02 〜0.3 mass%、B: 0.0002 〜0.005 mass%
を含み、かつ上記成分のうちC、N、Ti、Vの含有量
(mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 (7Ti+V)×N≦0.0100 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
イト系ステンレス鋼。
【0011】(4) C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6
mass%以下、Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass
%以下、S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以
下、N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、
Cr: 20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、
V: 0.02 〜0.3 mass%、B: 0.0002 〜0.005 mass% Ca≦ 0.005 mass%を含み、かつ上記成分のうちC、
N、Ti、Vの含有量(mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 (7Ti+V)×N≦0.0100 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
イト系ステンレス鋼。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明において成分組成
を上記要旨構成の範囲に定めた理由について説明する。 C:0.02mass%以下 Cは、耐食性および靱性を劣化させる元素であるので、
0.02mass%以下に制限する必要がある。なお、好ま
しくは0.01mass%以下の範囲とするのがよい。
【0013】Si:0.6mass%以下 Siは、ステンレス鋼の製鋼時に脱酸剤として使用する
が、含有量が多過ぎると靱性および加工性を劣化させる
ので、上限を0.6mass%とする。
【0014】Mn:0.6mass%以下 Mnは、Siと同様に脱酸剤として添加するが、あまり多量
に含むと硬くなり加工性を劣化させ、耐食性にも有害で
あるので、上限を0.6mass%、好ましくは0.3 mass%
とする。
【0015】P:0.05mass%以下 Pは、製鋼原料から不可避的に入ってくる元素であり、
ステンレス鋼を硬くして、靱性および加工性を劣化させ
るので、0.05mass%以下とする必要がある。
【0016】S:0.01mass%以下 Sも、同じく製鋼原料から不可避的に混入する元素であ
り、硫化物を生成して耐食性を劣化させるので、0.0
1mass%以下、好ましくは0.006mass%以下とする
必要がある。
【0017】Al:0.15mass%以下 Alは、製鋼時に脱酸剤として添加するが、添加量が多く
なると大型のAl系介在物が生成して表面欠陥の原因とな
るため、上限を0.15mass%とする。
【0018】N:0.02mass%以下、C+N≦0.0
2mass% Nは、Cと同様に耐食性および靱性を劣化させる元素で
あるので、0.02mass%以下に制限する必要がある。
なお、好ましくは0.01mass%以下の範囲とするのが
よい。また、この発明が対象とする高合金フェライト系
ステンレス鋼において、これらの効果を一層発揮させる
ためには、さらに、CとNの総量を0.02mass%以下
に規制する必要がある。
【0019】Cr:20.0mass%超〜25.0mass%未
満 Crは、鋼に耐食性を付与するために、ステンレス鋼にと
って基本的に必須な元素である。Cr量が多いほど耐食性
は向上するが、靱性は劣化する。特に水環境において十
分な耐食性を得るためには、20.0mass%を超えるCr
添加が必要である。しかし、25.0mass%以上になる
と、Ti添加による靱性劣化を回避することが難しくなる
ため、上限を25.0mass%未満とする。
【0020】Ni:0.6mass%以下 Niは、フェライト系ステンレス鋼の靱性を改善する元素
であるが、添加量が多くなると、硬さが増して加工性を
劣化させ、また、比較的高価なためにコストアップを招
くので、上限を0.6mass%、好ましくは0.3mass%
とする。
【0021】Mo:0.5〜4.0mass% Moは、ステンレス鋼の耐食性を著しく向上させる元素で
あり、特に水環境においては0.5mass%以上が必須で
ある。しかし、添加量が多過ぎると、ステンレス鋼を硬
くして、靱性および加工性を劣化させるため、上限を
4.0mass%とする。
【0022】Ti:0.02〜0.3mass% Tiは、この発明において特に重要な元素であり、その強
力なC, N安定化効果によって、ステンレス鋼の耐食性
を改善させる。しかし、添加量が多過ぎると、粗大なTi
Nを析出して、靱性を劣化させ、また表面性状を悪化さ
せる。したがって、Tiの添加量は0.02〜0.3mass
%の範囲とする。
【0023】V:0.02〜0.3mass% V/Ti≧ 0.2 (Ti+V)/(C+N)=5〜50 Vも、この発明において特に重要な元素である。元来、
VはC, N安定化元素の一種であるが、この発明におい
ては、Tiの一部をVで代替し、さらにBと複合添加する
ことにより、高合金レベルにおける著しい靱性の改善を
もたらす。発明者らはこれについて、図1に示すような
結果を得た。すなわち、図1から、脆性遷移温度は、B
を添加したTi−V−B系とし、V/Tiを大きくすれば低
温となること、そしてこの発明に従うTi−V−B複合添
加鋼はすべて脆性遷移温度が0℃以下となり、製造性が
極めて良好になることが判る。なお、Ti−V複合添加の
場合には、Ti−Nb複合添加のように再結晶温度を上げる
ことがないので、コスト的に有利なCALで焼鈍するこ
とも可能となる。このような効果を得るためには、Vは
少なくとも0.02mass%添加する必要があり、かつV
/Ti≧0.2の関係を満足する必要がある。しかし、多
量に添加すると硬くなって加工性を劣化させるため、そ
の上限を0.3mass%とした。これらの条件に加えて、
さらにC, Nを十分固定させるためには、TiとVを上記
の範囲としたうえ、(Ti+V)/(C+N)=5〜50
の関係を満たすように配慮する必要がある。
【0024】B:0.0002〜0.005mass% Bも、この発明において特に重要な元素である。このB
は、Ti−V複合添加による靱性の改善効果をより一層高
める作用を有する。その機構は、必ずしも十分には解明
されてはいないが、Vのみでは十分に抑制できないTiN
の析出を、BNの形成により抑制していることが考えら
れる。Bはまた、微量添加でも効果をもたらすことか
ら、粒界強度への影響も考えられる。Bによるこのよう
な複合添加効果を得るためには少なくとも0.0002
mass%以上添加する必要がある。しかし、あまりに多量
に添加すると熱間加工性を劣化させるので、その上限は
0.005mass%とする。
【0025】Ca:0.005mass%以下 Caは、Ti添加鋼の連続鋳造時に生じやすいノズル詰まり
を改善する元素であり、必要に応じて添加する。ただ
し、添加量が多過ぎると耐食性を劣化させるので、上限
を0.005mass%とする。なお、このCaの不純物とし
ての含有量は、通常、0.0002mass%程度である。
【0026】(7Ti+V)×N≦0.0100 パラメーター(7Ti+V)×Nと鋳片の表面疵との間に
は良好な相関がみられ、この値が0.0100(mass%)を超
えると、鋳片の表面疵が顕在化しやすくなる。したがっ
て、良好な表面性状の製品を経済的に製造する場合に
は、(7Ti+V)×N≦0.0100を満たすように成分調整
するのが好ましい。
【0027】
【実施例】表1に示す化学組成からなる50kg鋼塊を
真空溶解炉にて溶製し、1200℃の加熱と熱間圧延を
繰り返すことにより4mm厚とした後、直ちに水靱し熱
延板を得た。この熱延板から、シャルピー衝撃試験片を
採取し、JIS Z2242に従い衝撃試験を行い、脆
性破面率を測定した。得られた結果から、脆性破面率が
50%となる温度を脆性遷移温度とした。なお、予め、
脆性遷移温度は製造時の割れとよい相関があり、この温
度が0℃以上になると割れが発生することを確認してい
る。
【0028】次に、熱延板を1050℃で1分間焼鈍
し、スケールを除去した後、1.2mm厚まで冷間圧延
した。得られた冷延板を温度を変えて30秒間焼鈍した
ときに、材料が急激に軟化し硬度がほぼ一定値となる温
度を求め再結晶温度とした。さらに、求めた上記再結晶
温度でそれぞれの冷延板を焼鈍して冷延焼鈍板とした。
この冷延焼鈍板から、20mm×20mmの電位測定用
試験片を切り出し、表面を湿式#800研磨仕上げした
後、JIS G0577に従い3.5%NaCl、70
℃の条件で孔食電位を測定した。また、一部の供試材に
ついては、グラインダで鋳片の表面を1mm程度研磨し
たのち、浸透探傷法にて長さ1mm以上の疵を目視でカ
ウントすることにより、表面性状を調査した。得られた
これらの結果を表2に併せて示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表2から、Ti−V−B複合添加による発明
材は、いずれも良好な靱性(脆性遷移温度0℃以下)を
有し、再結晶温度が900℃以下である。しかも、発明
材は高合金フェライト系ステンレス鋼としての十分な耐
孔食性を有し、従来材と比べて遜色のない耐食性を示し
ている。また、このうち特にパラメーター(7Ti+V)
×Nを調整したものは優れた表面性状を示していること
が分かる。これに対し、従来のNb単独添加鋼やNb−Ti複
合添加鋼は、再結晶温度が950℃以上である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
フェライト系ステンレス鋼によれば、脆性遷移温度が0
℃以下と低く、再結晶温度も900℃以下にまで低下し
ているので、耐食性を損なうことなく、良好な製造性を
提供することができる。したがって、この発明にかかる
フェライト系ステンレス鋼によれば、普通鋼の冷延板焼
鈍ライン(CAL)を用いて焼鈍できるので、生産性、
経済性の面で著効が発揮される。また、本発明におい
て、(7Ti+V)×Nを調整することにより、上記効果
に加えて、一層良好な表面性状を付与したフェライト系
ステンレス鋼を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱延板の脆性遷移温度に及ぼす成分系とV/Ti
の影響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇城 工 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 北沢 真 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 進 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6 mass%以下、 Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass%以下、 S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以下、 N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、 Cr: 20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、 V: 0.02 〜0.3 mass%、 B: 0.0002 〜0.005 mass% を含み、かつ上記成分のうちC、N、Ti、Vの含有量
    (mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
    なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
    イト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6 mass%以下、 Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass%以下、 S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以下、 N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、 Cr: 20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、 V: 0.02 〜0.3 mass%、 B: 0.0002 〜0.005 mass% Ca≦ 0.005 mass% を含み、かつ上記成分のうちC、N、Ti、Vの含有量
    (mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
    なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
    イト系ステンレス鋼。
  3. 【請求項3】C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6 mass%以下、 Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass%以下、 S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以下、 N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、 Cr: 20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、 V: 0.02 〜0.3 mass%、 B: 0.0002 〜0.005 mass% を含み、かつ上記成分のうちC、N、Ti、Vの含有量
    (mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 (7Ti+V)×N≦0.0100 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
    なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
    イト系ステンレス鋼。
  4. 【請求項4】C: 0.02 mass%以下、 Si: 0.6 mass%以下、 Mn: 0.6 mass%以下、 P: 0.05 mass%以下、 S: 0.01 mass%以下、 Al: 0.15 mass%以下、 N: 0.02 mass%以下、 Ni: 0.6 mass%以下、 Cr: 20.0 mass%超〜 25.0 mass%未満 Mo: 0.5〜4.0 mass%、 Ti: 0.02 〜0.3 mass%、 V: 0.02 〜0.3 mass%、 B: 0.0002 〜0.005 mass% Ca≦ 0.005 mass% を含み、かつ上記成分のうちC、N、Ti、Vの含有量
    (mass%)は下記関係; C+N≦ 0.02 mass% (Ti+V)/(C+N)=5〜50 V/Ti≧ 0.2 (7Ti+V)×N≦0.0100 を満たして含有し、残部がFeおよび不可避的不純物より
    なることを特徴とする、耐食性と製造性に優れるフェラ
    イト系ステンレス鋼。
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