JPH09181545A - 周波数依存型ディジタルリミッタ - Google Patents

周波数依存型ディジタルリミッタ

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JPH09181545A
JPH09181545A JP7338386A JP33838695A JPH09181545A JP H09181545 A JPH09181545 A JP H09181545A JP 7338386 A JP7338386 A JP 7338386A JP 33838695 A JP33838695 A JP 33838695A JP H09181545 A JPH09181545 A JP H09181545A
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JP7338386A
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Hiroyuki Yazawa
弘行 矢沢
Toru Aikawa
徹 相川
Yukihiro Yoshida
幸弘 吉田
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Nippon Columbia Co Ltd
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Nippon Columbia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブリージングがなく、リミッタ動作が保証さ
れ、S/N比の劣化も起こらない周波数依存型ディジタ
ルリミッタを提供する。 【解決手段】 入力信号は、希望する振幅圧縮の周波数
特性とは逆特性の周波数特性を有する逆特性フィルタ1
に通された後、ディジタルソフトクランプ部2におい
て、周波数に依らない振幅圧縮型非線形処理が行なわ
れ、希望する振幅圧縮の周波数特性を有する順特性フィ
ルタ3に入力される。入力信号の高レベル時には順特性
フィルタ3の周波数特性が優勢となり、低レベル時には
平坦な周波数特性になる。オーバサンプリング部4で
は、サンプリング周波数のn倍の周波数で再標本化し、
デシメーション部6では、元のサンプリング周波数f0
のディジタル信号に戻して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数に依存して
振幅圧縮特性が変化する周波数依存型ディジタルリミッ
タに関するものであり、例えば、音声伝送路や音声記録
再生過程において、AM変調やFM変調の過変調を防止
したり、あるいは、FM変調における過変調防止による
音質劣化を低減するのに用いることができる。
【0002】
【従来の技術】図8は、第1の従来例のブロック図であ
る。図中、51は第1の帯域分割フィルタ、52は第2
の帯域分割フィルタ、53は準瞬時圧縮回路、54はR
MS検出器、55はゲイン制御器、56は可変利得増幅
器、57は加算器である。この従来技術は、入力信号の
特定の周波数帯域の成分に準瞬時圧縮を行ない、低レベ
ルの信号に対しては、周波数特性が平坦になるようにし
たものである。
【0003】入力信号は、第1,第2の帯域分割フィル
タ51,52に入力され、準瞬時圧縮を受ける周波数帯
域の信号は、第2の帯域分割フィルタ52、準瞬時圧縮
回路53を経て加算器57において第1の帯域分割フィ
ルタ51の出力と加算されて出力信号となる。準瞬時圧
縮回路53は、この回路への入力信号を可変利得増幅器
56に入力させるとともに、実効値をRMS検出器54
で検出しゲイン制御器55を介し可変利得増幅器56を
制御するものであり、入力レベルが高いほど利得を低く
抑える。なお、図示の回路は、アナログ回路を用いて
も、また、ディジタル信号処理プロッセッサ(以下、D
SPという)等を用いたディジタル回路ても実現でき
る。
【0004】しかし、RMS検出器54は、入力信号を
整流しローパスフィルタを通して実効値を得ているた
め、入力信号中に、変動する高レベルの信号成分と定常
的な低レベルの信号成分、例えば、ヒスノイズ等が含ま
れる場合、高レベルの信号成分によって決定されるゲイ
ン制御により、定常的な低レベルの信号成分に変動を生
じ、息継ぎ(ブリージング)と呼ばれる劣化が生じやす
いという問題がある。また、過渡的な入力信号に対して
は、ローパスフィルタの時定数の影響を受けゲインの制
御ができなくなり、リミッタ動作が行なわれなくなると
いう問題があり、変調器に使用する場合には過変調が発
生する。
【0005】図9,図10は、第2の従来例の説明図で
あり、図9はブロック図、図10はその要部ブロックの
回路図である。図中、1は逆特性フィルタ、3は順特性
フィルタ、61はダイオードクランプ回路、62は演算
増幅器、63は入力側抵抗RS 、64,67は第1の分
圧抵抗RA 、65,68は第2の分圧抵抗RB 、66,
69は帰還ダイオードDi である。図9に示すように、
この第2の従来例は、入力信号を、振幅圧縮量の周波数
特性とは逆特性になる逆特性フィルタ1を通した上でダ
イオードクランプ回路61による瞬時圧縮を行なった
後、圧縮量の周波数特性となる順特性フィルタ3を通し
て、周波数に依存して振幅圧縮量が変化する瞬時圧縮を
行ない、低レベルの信号に対しては周波数特性が平坦に
なるようにしたものである。
【0006】図10に示すように、ダイオードクランプ
回路61は、演算増幅器62と第1の分圧抵抗RA
4,67、第2の分圧抵抗RB 65,68、帰還ダイオ
ードDi 66,69を用いたダイオードリミッタを基本
構成とし、分圧抵抗の分圧比および抵抗値の異なる4本
の帰還路を有するものである。
【0007】入力側抵抗RS 63は、演算増幅器62の
負入力端子に接続されるとともに、ここに帰還ダイオー
ドDi 66等の4本の帰還ダイオードのカソード側およ
び帰還ダイオードDi 69等の4本の帰還ダイオードの
アノード側が接続される。演算増幅器2の出力電圧が正
方向に上昇してV・(RA /RB )になると帰還ダイオ
ードDi 66が導通し、第2の分圧抵抗RA 64が帰還
抵抗として働く。同様に、演算増幅器2の出力電圧が負
方向に上昇して−V・(RA /RB )になると帰還ダイ
オードDi 69が導通し、第2の分圧抵抗RA 67が帰
還抵抗として働く。4本の帰還路が設けられているた
め、正負対称の圧縮回路となる。
【0008】図9,図10に示したような、アナログ信
号をダイオードクランプ回路で非線形処理するアナログ
瞬時圧縮型では、逆特性フィルタ1と順特性フィルタ3
を直列に接続して用いるため、前段の逆特性フィルタ1
でレベルを下げられた周波数帯域の信号は、後段の順特
性フィルタ3で増幅されることになるが、アナログ信号
のノイズレベルは一定の値を有するため、S/N比の劣
化が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、従来の準瞬時圧縮回路のよ
うに、ブリージング等の劣化がなく、インパルス的な入
力信号に対してもリミッタ動作が保証され、アナログの
瞬時圧縮回路のようにS/N比の劣化が起こらない周波
数依存型ディジタルリミッタを提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
おいては、周波数依存型ディジタルリミッタにおいて、
逆特性フィルタと、該逆特性フィルタの出力を入力する
オーバサンプリング部と、該オーバサンプリング部の出
力を入力する振幅圧縮型非線形処理部と、該振幅圧縮型
非線形処理部の出力を入力するデシメーション部と、該
デシメーション部の出力を入力する順特性フィルタを有
し、該順特性フィルタの周波数特性に応じた振幅圧縮特
性を有することを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明においては、周波数
依存型ディジタルリミッタにおいて、逆特性フィルタ
と、該逆特性フィルタの出力を入力する縦続接続された
複数段のディジタルソフトクランプ部と、該縦続接続さ
れた複数段のディジタルソフトクランプ部の出力を入力
する順特性フィルタを有し、前記ディジタルソフトクラ
ンプ部は、オーバサンプリング部と、該オーバサンプリ
ング部の出力を入力する振幅圧縮型非線形処理部と、該
振幅圧縮型非線形処理部の出力を入力するデシメーショ
ン部を有し、該順特性フィルタの周波数特性に応じた振
幅圧縮特性を有することを特徴とするものである。
【0012】請求項3に記載の発明においては、請求項
1または2に記載の周波数依存型ディジタルリミッタに
おいて、前記振幅圧縮型非線形処理部は、入力と該入力
の奇数次のべき乗項を加算する手段を有することを特徴
とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態のブロック図である。図中、図9と同様な部分には同
じ符号を用いて説明を省略する。2はディジタルソフト
クランプ部、4はオーバーサンプリング部、5は振幅圧
縮型非線形処理部、6はデシメーション部である。この
実施の形態は、ディジタル領域で振幅圧縮非線形処理を
行なう周波数依存型ディジタルリミッタである。
【0014】デジタル音声信号等の入力信号は、希望す
る振幅圧縮の周波数特性とは逆特性の周波数特性を有す
る逆特性フィルタ1に通された後、ディジタルソフトク
ランプ部2に入力され、ここでディジタル信号処理によ
り、周波数に依らない振幅圧縮型非線形処理が行なわれ
る。この出力は、希望する振幅圧縮の周波数特性を有す
る順特性フィルタ3に入力され、この出力がディジタル
信号出力となる。入力信号の高レベル時には順特性フィ
ルタ3の周波数特性が優勢となり、低レベル時には平坦
な周波数特性になる。
【0015】ディジタルソフトクランプ部2は、オーバ
サンプリング部4、振幅圧縮型非線形処理部5、デシメ
ーション部6が縦続接続されたものである。オーバサン
プリング部4においては、f0 を入力信号のサンプリン
グ周波数とし、nを2以上の整数としたとき、nf0
いう高次のサンプリング周波数で再標本化する。例え
ば、サンプリング点を増やしてここに0ビット挿入を行
なう。振幅圧縮型非線形処理部5は、n倍のサンプリン
グ周波数nf0 で信号処理する。デシメーション部6に
おいては、信号処理されたデータを間引いて元のサンプ
リング周波数f0のディジタル信号に戻して出力する。
【0016】振幅圧縮型非線形処理部5は、瞬時圧縮を
実現するため、ブリージング現象がなくなり音質劣化解
決される。また、リミッタ動作の不確定も解決され、過
変調の低減等に有効である。ディジタル領域で瞬時圧縮
を実現するため、同じ瞬時圧縮でもアナログ方式のもの
と比べて、格段のS/N比を確保することができる。一
方、非線形処理によって高調波歪みや混変調歪みを発生
し、この中でナイキスト周波数f0 /2より高い成分は
折り返し雑音を発生する。しかし、あらかじめオーバー
サンプリングを行ない周波数nf0 で非線形処理を行な
うため、ナイキスト周波数f0 /2より高い成分を容易
に除去できるため折り返し雑音の発生を抑制することが
できる。なお、高調波歪みや混変調歪みのうち、入力信
号の周波数帯域内の成分については、試聴実験を行なっ
た結果、複雑なスペクトルを持つ楽音では、比較的これ
らの歪みは聴感上認識されにくいことがわかっている。
【0017】なお、上述した説明では、逆特性フィルタ
1および順特性フィルタ3をディジタルフィルタとし、
例えばDSPで実現するようにしたが、アナログフィル
タで実現してもよい。また、ディジタルフィルタとした
場合には、ディジタルソフトクランプ部2と同様にオー
バサンプリングした上でフィルタ特性を実現してもよ
い。この場合、さらにオーバサンプリング部4を逆特性
フィルタ1の前段に移し、デシメーション部6を順特性
フィルタ6の後段に移してもよい。
【0018】図2は、振幅圧縮型非線形処理部における
入出力特性曲線の一例の特性図である。図示の曲線は、
xを入力信号、yを出力信号、aを負の実数としたと
き、y=ax3 +xの関数曲線であるが、この実線部分
を使用し、振幅圧縮型非線形処理部の入出力特性とす
る。実線部分で示される入出力特性は、入力信号の絶対
値が増加するにつれ出力信号の絶対値が増加するがその
増加率は小さくなるような振幅圧縮特性である。任意の
個数の奇数次べき乗項と入力信号の総和からなる関数で
あれば、同様にして振幅圧縮型非線形処理部の入出力特
性として使用することができる。
【0019】この特性は、例えば、音声信号のソフト・
クランパ、リミッタ、コンプレッサ等の入出力特性を模
擬することができる特性であり、飽和特性ということも
できる。なお、図2の破線部分は、入力信号の絶対値が
増加すると出力信号の絶対値が減少する範囲であるが、
この破線部分の範囲に若干広げて関数を使用してもさし
つかえない。
【0020】図3は、振幅圧縮型非線形処理部の一例の
ブロック図である。このブロック図は、図1の振幅圧縮
型非線形処理部5の一例である。図中、11はFIRロ
ーパスフィルタ、12は3次べき乗器、13は5次べき
乗器、14は増幅器、15は増幅器、16は加算器、1
7はFIRローパスフィルタである。まず、ナイキスト
周波数f0 /2以下の周波数帯域、または、これより低
い入力信号の周波数帯域のみを通過させるFIR(Fi
nite Impulse Response)ローパ
スフィルタ11に、図1のオーバサンプリング部4の出
力信号を入力することにより、折り返し雑音の発生を未
然に防ぐ。なお、オーバサンプリング部4の出力信号に
0 /2以上の成分が含まれていない場合には、FIR
ローパスフィルタ11を設ける必要がない。
【0021】FIRローパスフィルタ11の出力は、加
算器16、3次べき乗器12、5次べき乗器13にそれ
ぞれ入力し、3次べき乗器12,5次べき乗器13はそ
れぞれ増幅器14,15により所望の特性を実現する増
幅率で増幅され、加算器16においてFIRローパスフ
ィルタ11の出力と加算される。なお、べき乗器として
は、3次べき乗器12だけでもよく、または、さらに高
次数の奇数次べき乗器をFIRローパスフィルタ11お
よび加算器16の間に接続してもよい。3次べき乗器1
2,5次べき乗器13では、高調波が発生しているた
め、加算器16の出力を、ナイキスト周波数f0 /2以
下の周波数帯域または、これより低い入力信号の周波数
帯域のみを通過させるFIRローパスフィルタ17に通
すことにより、折り返し雑音の発生を未然に防ぐ。FI
Rローパスフィルタ17の出力は、図1のデシメーショ
ン部6に出力される。
【0022】なお、FIRローパスフィルタ11,17
は、FIR型でなくてもよいが、FIR型を用いること
によって、位相歪みをなくし、正しい振幅制限動作をさ
せることができる。位相歪みが発生すると、波形が変形
して振幅レベルの限界値であるクリップレベル以上のピ
ークが発生することがある。
【0023】図4は、振幅圧縮型非線形処理部の具体例
のブロック図である。この具体例は、図3の振幅圧縮型
非線形処理部5のさらに具体的な例である。図中、図
1,図3と同様な部分には同じ符号を用いて説明を省略
する。21,22は乗算器、23は制御部である。奇数
次べき乗器としては3次べき乗器12のみを用い、FI
Rローパスフィルタ11の出力をxとし、加算器16の
出力をyとしたとき、y=ax3 +xになるようにし、
図2に示した入出力特性を有するものとしている。
【0024】3次べき乗器12は、FIRローパスフィ
ルタ11の出力xを乗算器21で自乗し、さらにこれに
出力xを乗算器22で乗算することにより実現する。3
次べき乗器12の出力は、増幅器14で増幅し、制御部
23で減衰量を制御することにより、係数aを変えて振
幅圧縮特性を調整することができる。増幅器24は、利
得を調整する。これらの信号処理は、DSPにより実行
することができる。
【0025】上述した説明により本発明の周波数依存型
ディジタルリミッタの実施の形態を説明したが、このリ
ミッタの具体的な使用例として、光ビデオディスク(以
下、LDという)のプリマスタリングに使用するFM音
声信号用リミッタについて説明する。最初に、LDカッ
ティングシステムのFM音声信号処理部について簡単に
説明する。
【0026】図5は、LDカッティングシステムのFM
音声信号処理部の概要ブロック図である。図中、31は
CXノイズリダクションエンコーダ、32はプリエンフ
ァシス部、33はFM帯域制限器、34はFM変調器、
35は加算器、36はLDカッティングマシンである。
【0027】マスターテープ等からの音声信号(以下、
FM用音声信号という)は、本発明とは直接関係しない
CXエンコーダ31でCXノイズリダクション方式に基
づいて、周波数に関係なく−28dBより大きいレベル
の信号に対してデシベルで2:1の圧縮をされる。続い
て、プリエンファシス部32において高域側を持ち上げ
られ、FM帯域制限器33において最大振幅レベルを所
定値に制限された後、FM変調器34においてFM変調
され、加算器35において、FM変調された映像信号、
および、音声信号(以下、EFM用音声信号という)が
EFM符号化された信号と加算され、周波数分割多重形
式でLDカッティングマシン38に供給され、LDのマ
スター原盤が作られる。
【0028】LDにおいては、ディジタル記録されるE
FM用音声信号、アナログFM変調記録されるFM用音
声信号という2種類の音声信号が記録される。なお、実
際にはいずれも左右のステレオチャネルを持つが、図で
は省略している。LD再生装置側において、復号または
復調された各音声信号を相互に切り換えたときにレベル
差が生じないようにする必要がある。そのため、記録時
において、EFM用音声信号およびFM用音声信号は、
レベルを合わせる必要がある。
【0029】一方、市場では再生時の音量感が音質の評
価に影響を与えるので、EFM用音声信号およびFM用
音声信号は、できるだけ高レベルで符号化またはFM変
調して記録することが望ましい。
【0030】しかし、FM用音声信号は、LDにおける
FM変調信号の帯域制限規格を満足するように、FM帯
域制限器33において、振幅レベルの絶対値の最大値が
制限されるので、制限レベルを越えた音声信号は急峻に
ハードクリップしてしまい、楽音信号のスペクトルによ
っては再生時にノイズになってしまうという問題があ
る。しかも、この前段のプリエンファシス部32におい
て、LDにおけるアナログFM変調信号の規格として音
声信号の高域強調が行なわれるから、音声信号が高い周
波数成分を持つほど、FM帯域制限器33においてハー
ドクリップが生じやすいという問題がある。
【0031】そこで、マスターテープ等の音源を作成す
るプリマスタリングの段階において、FM用音声信号を
専用のFM音声信号用リミッタに通してマスターテープ
を作成する。このマスターテープを用いることにより、
図5のLDカッティングシステムにおいても、帯域制限
およびプリエンファシスの規格を満たし、かつ、音声信
号が高レベルになってもFM帯域制限器33においてハ
ードクリップを発生しないようにする。なお、このFM
音声信号用リミッタを図5の入力部に直接接続すること
も可能である。
【0032】図6は、FM音声信号用リミッタのブロッ
ク図である。図中、41はプリエンファシス部、42a
〜42hは第1〜第8のディジタルソフトクランプ部、
43はディエンファシス部、44は2倍オーバサンプリ
ング部、45は3次べき乗加算器、46は1/2デシメ
ーション部である。このFM音声信号用リミッタにおい
ては、図5のプリエンファシス部33において強調され
る音声信号の高域側の信号成分ほど大きく振幅圧縮し、
フルレベル信号入力時に利得が最大20dBまで低下す
る振幅圧縮処理を行なう。
【0033】このFM音声信号用リミッタは、図1の周
波数依存型リミッタを基本構造とするものであり、本発
明の周波数依存型リミッタの実施の一形態である。図1
の順特性フィルタ3として、図5のプリエンファシス部
33とは逆特性のフィルタを用いる。すなわち、アナロ
グFM復調側に設けたディエンファシス部と同様の特性
になるため、このフィルタをディエンファシス部43と
表記する。また、図1の逆特性フィルタ1は、順特性フ
ィルタ3と逆特性であるから、図5のプリエンファシス
部33と同様の特性になるため、このフィルタをプリエ
ンファシス部41と表記する。なお、ディエンファシス
部43の周波数特性は、実用上、図5のプリエンファシ
ス部33の周波数特性と完全に逆特性にする必要はな
く、ほぼ逆特性であればよく、プリエンファシス部41
の周波数特性も、図5のプリエンファシス部33の周波
数特性とほぼ同特性であればよい。
【0034】このFM音声信号用リミッタの具体例で
は、ハードウェアの簡便さから、図1のオーバサンプリ
ング部4およびデシメーション部6として2倍オーバー
サンプリング部44および1/2デシメーション部46
を用い、振幅圧縮型非線形処理部5として、図4の具体
例と同様の3次べき乗加算器45を用いるとともに、デ
ィジタルソフトクランプ部を多段構成にして、第1〜第
8のディジタルソフトクランプ部42a〜42hを縦続
接続している。
【0035】もちろん、ディジタルソフトクランプ部2
に高次のべき乗器、高倍率のオーバーサンプリング部、
デシメーション部を用いることによって、1段で構成す
ることも可能である。しかし、3次べき乗加算器45の
ように3次の多項式による信号処理では、2.5dB程
度のゲインリダクションが限界であるが、高次の多項式
を用いる場合には、折り返し雑音を防止するため、高次
のオーバサンプリングが必要となってしまい、DSPで
実現することがむずかしくなる。この実施の形態におい
ては、ディジタルソフトクランプ部を多段構成としたた
めに、2倍オーバーサンプリングのまま最大20dBの
ゲインリダクションを実現することができる。
【0036】図7は、図6のFM音声信号用リミッタの
特性図である。図中、横軸は周波数[Hz]、縦軸は振
幅[dB]であり、入力レベルが、0dB,−10d
B,−20dB,−30dBにおける、出力レベル(実
線)および全高調波歪みTHD(破線)を示している。
各入力レベルにおいて正弦波スイープを行なって測定し
た。−20dBの小さな入力信号においては、50Hz
から15kHzまで平坦な特性になっているが、0dB
大きな入力信号においては、2kHz付近から15kH
z付近まで20dB程度の減衰があり、ディジタルソフ
トクランプ部が動作していることがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、逆特性フィルタと、逆特性フ
ィルタの出力を入力するオーバサンプリング部と、オー
バサンプリング部の出力を入力する振幅圧縮型非線形処
理部と、振幅圧縮型非線形処理部の出力を入力するデシ
メーション部と、デシメーション部の出力を入力する順
特性フィルタを有することから、順特性フィルタの周波
数特性に応じた瞬時振幅圧縮特性が実現され、ブリージ
ング現象がなくなり音質劣化解決され、リミッタ動作の
不確定も解決されるという効果がある。
【0038】また、ディジタル領域で瞬時圧縮を実現す
るため、アナログ方式のものと比べて、格段のS/N比
を確保することができるという効果がある。高調波歪み
や混変調歪みのうち、ナイキスト周波数f0 /2より高
い成分を容易に除去できるため折り返しノイズの発生を
抑制することができる。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、逆特性フ
ィルタと、逆特性フィルタの出力を入力する縦続接続さ
れた複数段のディジタルソフトクランプ部と、縦続接続
された複数段のディジタルソフトクランプ部の出力を入
力する順特性フィルタを有し、ディジタルソフトクラン
プ部は、オーバサンプリング部と、オーバサンプリング
部の出力を入力する振幅圧縮型非線形処理部と、振幅圧
縮型非線形処理部の出力を入力するデシメーション部を
有することから、請求項1に記載の発明と同様な効果を
奏するとともに、振幅圧縮型非線形処理部のゲインリダ
クションが小さく、かつ、オーバサンプリングの次数が
小さくても、全体として大きなゲインリダクションを実
現することができるという効果がある。
【0040】請求項3に記載の発明によれば、振幅圧縮
型非線形処理部が、入力と入力の奇数次のべき乗項を加
算する手段を有することから、簡単な多項式で幅圧縮型
非線形処理を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図であ
る。
【図2】振幅圧縮型非線形処理部における入出力特性曲
線の一例の特性図である。
【図3】振幅圧縮型非線形処理部の一例のブロック図で
ある。
【図4】振幅圧縮型非線形処理部の具体例のブロック図
である。
【図5】LDカッティングシステムのFM音声信号処理
部の概要ブロック図である。
【図6】FM音声信号用リミッタのブロック図である。
【図7】図6のFM音声信号用リミッタの特性図であ
る。
【図8】第1の従来例のブロック図である。
【図9】第2の従来例のブロック図である。
【図10】第2の従来例の要部ブロックの回路図であ
る。
【符号の説明】
1…逆特性フィルタ、2…ディジタルソフトクランプ
部、3…順特性フィルタ、4…オーバーサンプリング
部、5…振幅圧縮型非線形処理部、6…デシメーション
部、12…3次べき乗器、13…5次べき乗器、14,
15…増幅器、16…加算器、21,22…乗算器、2
3…制御部、41…プリエンファシス部、42a〜42
h…第1〜第8のディジタルソフトクランプ部、43…
ディエンファシス部、44…2倍オーバサンプリング
部、45…3次べき乗加算器、46…1/2デシメーシ
ョン部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆特性フィルタと、該逆特性フィルタの
    出力を入力するオーバサンプリング部と、該オーバサン
    プリング部の出力を入力する振幅圧縮型非線形処理部
    と、該振幅圧縮型非線形処理部の出力を入力するデシメ
    ーション部と、該デシメーション部の出力を入力する順
    特性フィルタを有し、該順特性フィルタの周波数特性に
    応じた振幅圧縮特性を有することを特徴とする周波数依
    存型ディジタルリミッタ。
  2. 【請求項2】 逆特性フィルタと、該逆特性フィルタの
    出力を入力する縦続接続された複数段のディジタルソフ
    トクランプ部と、該縦続接続された複数段のディジタル
    ソフトクランプ部の出力を入力する順特性フィルタを有
    し、前記ディジタルソフトクランプ部は、オーバサンプ
    リング部と、該オーバサンプリング部の出力を入力する
    振幅圧縮型非線形処理部と、該振幅圧縮型非線形処理部
    の出力を入力するデシメーション部を有し、該順特性フ
    ィルタの周波数特性に応じた振幅圧縮特性を有すること
    を特徴とする周波数依存型ディジタルリミッタ。
  3. 【請求項3】 前記振幅圧縮型非線形処理部は、入力と
    該入力の奇数次のべき乗項を加算する手段を有すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の周波数依存型デ
    ィジタルリミッタ。
JP7338386A 1995-12-26 1995-12-26 周波数依存型ディジタルリミッタ Pending JPH09181545A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010068033A (ja) * 2008-09-08 2010-03-25 Ricoh Co Ltd Fm送信回路及びオーバーサンプリング処理回路
JP2013005381A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Fujitsu Ltd ピーク抑圧装置、ピーク抑圧方法、および無線通信装置

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