JPH09187626A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

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JPH09187626A
JPH09187626A JP148996A JP148996A JPH09187626A JP H09187626 A JPH09187626 A JP H09187626A JP 148996 A JP148996 A JP 148996A JP 148996 A JP148996 A JP 148996A JP H09187626 A JPH09187626 A JP H09187626A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケースとして耐熱性ケースを採用したとして
も、端部結合体とケースとの間のシール性が保持され、
良好な膜分離処理を行うことができる中空糸膜モジュー
ルを提供すること。 【解決手段】 束状に配置された複数の中空糸膜34
と、この束状に配置された中空糸膜34の外周を覆うケ
ース36と、前記各中空糸膜34の端部外周面と前記ケ
ース36の端部内周面との間の空間を埋めるように介在
される端部結合体38,40とを有する中空糸膜モジュ
ール30であって、端部結合体38,40の外周と前記
ケース36の端部内周面との間を密封するOリング54
が当該ケース36の内周面に予め装着してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば限外濾過
あるいは逆浸透などの膜分離などの処理に用いられる中
空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の中空糸膜モジュールとして、たと
えば特開平5−57155号や特開昭53−13477
6号公報に示すものが知られている。これらの公報およ
び図3に示すように、中空糸膜モジュール2は、束状に
配置された複数の中空糸膜4と、この束状に配置された
中空糸膜4の外周を覆うケース6と、各中空糸膜4の端
部外周面とケース6の端部内周面との間の空間を埋める
ように介在される端部結合体8,10とを有する。
【0003】このような中空糸膜モジュール2を製造す
るには、中空糸膜4の束をケース6内に配置し、ケース
6の両端部の内周面と各中空糸膜4の外周面との隙間
に、たとえばエポキシ樹脂を埋め込み、端部結合体8,
10を形成する。エポキシ樹脂を埋め込む際に、中空糸
膜4の端部内周にも樹脂が入り込むが、その場合には、
中空糸膜4の束の端部をケース6の端部と共に切断し、
中空糸膜4の端部で中空糸膜4の端部内周面が開口す
る。ケース6の両端には、流体入口および流体出口が形
成されたアダプタ12,14が装着される。
【0004】中空糸膜モジュール2の一方のアダプタ1
2から中空糸膜4内部に流体を供給すれば、中空糸膜4
の内部を流れる流体中の所定の成分が、中空糸膜4の膜
壁を通して膜の外部の膜外空間20に透過し、中空糸膜
4内の流体の非透過成分が濃縮されて他方のアダプタ1
4から漏出する。中空糸膜4の膜壁外部に透過した二次
流体は、ケース6に形成された流入出口16,18から
取り出すことができる。
【0005】近年では、このような中空糸膜モジュール
2の殺菌や洗浄を行うために、耐熱性が要求されるよう
になってきた。実際には、中空糸膜モジュールに90〜
100°Cレベルの熱水を通水させて洗浄を行ったり、
殺菌のためにモジュール全体をオートクレーブ内で蒸気
殺菌(121°C、1時間のレベル)するという方法が
採用されている。
【0006】従来の上市されている中空糸膜モジュール
は、耐熱性が要求されておらず、ケースの材質として、
塩化ビニルなどの耐熱温度が低い樹脂が採用されてい
た。耐熱性を考慮した場合には、ケース6としては、ス
テンレスなどの金属製ケースが有効であり、実際に金属
製ケースを用いて中空糸膜モジュールを作成することが
検討されている。
【0007】また、端部結合体では、耐圧性も要求され
るために、端部結合体を構成するポッティング剤として
は、2液性のエポキシ樹脂などが用いられ、中空糸膜の
束をケース内に挿入後、遠心式方法によってポッティン
グを行い、所定の加熱硬化処理を施している。その後、
端部結合体の端部を切断して、端部結合体に埋め込まれ
た中空糸膜の端部を開口させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ケースがス
テンレスなどの金属製の場合には、図4(A)に示すよ
うにエポキシ樹脂の硬化処理時(約100°C保存)に
は問題がないが、図4(B)に示すように、常温に放置
した段階で、ケース6と端部結合体10との間に剥離隙
間20が発生し、その隙間20を通して流体が漏洩する
おそれがあるという課題を有する。なお、図4(A),
(B)では、中空糸膜の図示を省略してある。
【0009】たとえば内径が110mm、外径が112mm
のステンレス製ケースを用い、2液エポキシ系接着剤で
端部結合体を形成すると、約0.4mmの剥離隙間20が
生じることが本発明者により確認された。これは、エポ
キシ樹脂の線膨張係数がステンレスのそれに比較して約
4倍であり、エポキシ樹脂の収縮によるためと考えられ
る。もともとステンレスとエポキシ樹脂の引っ張り剪断
接着強さは、約100kg/cm2 (板材でのデータ)
と大きく、接着が十分可能なレベルであるが、パイプ状
のケース6との接着では、線膨張係数の差が接着面の剥
離をもたらすものと考えられる。
【0010】図4(B)に示すように剥離隙間20が生
じると、図3に示す中空糸膜4の膜外空間20と、アダ
プタ14とが連通し、良好な膜分離処理を行うことがで
きなくなる。本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、ケースとして耐熱性ケースを採用したとしても、端
部結合体とケースとの間のシール性が保持され、良好な
膜分離処理を行うことができる中空糸膜モジュールを提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る中空糸膜モジュールは、束状に配置さ
れた複数の中空糸膜と、この束状に配置された中空糸膜
の外周を覆うケースと、前記各中空糸膜の端部外周面と
前記ケースの端部内周面との間の空間を埋めるように介
在される端部結合体とを有する中空糸膜モジュールであ
って、前記端部結合体の外周と前記ケースの端部内周面
との間を密封するシール部材が当該ケースの内周面に予
め装着してあることを特徴とする。
【0012】前記シール部材としては、Oリングが好ま
しく用いられる。また、このOリングに加えて、Oリン
グ押えリングも併せて用いることが好ましい。このOリ
ングは、その潰し代が、予想される剥離隙間よりも大き
くなるように、ケース内周面に取り付けることが好まし
い。
【0013】本発明に係る中空糸膜モジュールでは、仮
にケースを金属で構成したとしても、端部結合体を構成
する樹脂との線膨張係数の差に基づく剥離隙間を、Oリ
ングなどのシール部材の潰し代で補うことができる。す
なわち、端部結合体とケースとの間に剥離隙間が生じた
としても、シール部材の外周部がケース内周面に圧接
し、その部分で密封され、流体の漏洩が生じることはな
い。
【0014】また、耐圧性が要求される中空糸膜モジュ
ールを構成する場合には、ケースの端部に径方向外側に
膨出する膨出部を設け、この膨出部内に端部結合体を構
成する樹脂が入り込むように構成することが好ましい。
この膨出部内に入り込んだ端部結合体の一部が、ケース
の膨出部に引っかかることになり、端部結合体の軸方向
移動が制限される。その結果、ケース内で剥離が生じた
端部結合体の固定が可能になる。
【0015】なお、本発明では、ケースは必ずしも金属
である必要はなく、たとえば特殊な表面処理を施さない
と接着できないようなフッ素樹脂やポリプロピレンなど
のポリオレフィン製のケースである場合にも、本発明の
構成は有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る中空糸膜モジ
ュールを、図面に示す実施形態に基づき、詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施形態に係る中空糸膜モジュー
ルの要部断面図、図2(A),(B)は図1の端部結合
体の要部断面図である。
【0017】図1に示すように、本実施形態の中空糸膜
モジュール30は、束状に配置された複数の中空糸膜3
4と、この束状に配置された中空糸膜34の外周を覆う
ケース36と、各中空糸膜34の端部外周面とケース3
6の端部内周面との間の空間を埋めるように介在される
端部結合体38,40とを有する。
【0018】中空糸膜34としては、特に限定されない
が、多孔質中空糸膜が用いられ、その材質としては、P
FA、PTFEなどのフッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂膜、ポリスル
ホン樹脂膜などが用いられる。中空糸膜34の数も特に
限定されず、10〜1000万本である。端部結合体3
8,40を構成するポッティング樹脂は、特に限定され
ず、たとえば耐熱性の高い、エポキシ系樹脂あるいはウ
レタン系樹脂などが用いられる。
【0019】図1に示すように、本実施形態の中空糸膜
モジュール30のケース36には、流体のための流入出
口46,48が形成してある。そして、ケース36の内
部において、中空糸膜34間には、膜外空間50が形成
してある。この膜外空間50が流入出口46,48に連
通してある。7ケース36の両端部には、その径方向外
方に膨出するリング状膨出部37が形成してある。この
リング状膨出部37には、端部結合体38,40の一部
39が入り込み、端部結合体38,40がケース36に
対して引っかかり、その軸方向移動が制限されるように
なっている。
【0020】本実施形態では、ケース36の両膨出部3
7とアダプタ42,44のフランジ部とをそれぞれ突き
合わせ、クランプ41などの締結部材を用いてこれらを
接合している。なお、締結手段としては、クランプ41
以外に、ボルト・ナットなどのその他の締結手段を用い
てもよい。
【0021】各アダプタ42,44とケース36との間
の密封を保つために、各アダプタ42,44の内部に
は、Oリング溝が形成してあり、そこにOリング52,
52が装着してあり、そのOリング52,52の内周が
ケース36の端部外周に圧接するようになっている。各
アダプタ42,44には、流体のための流入出口43,
45がそれぞれ形成してある。各アダプタ42,44の
内部は、中空糸膜34の内部に連通するようになってい
る。
【0022】本実施形態では、図2(A),(B)に示
すように、端部結合体40(38も同じ)が形成される
位置で、ケース36の端部内周面に、シール部材として
のOリング54およびリング状のOリング押え56が配
置してある。これらOリング54およびOリング押え5
6は、端部結合体38,40が形成される前にケース3
6の端部内周に装着される。Oリング54の潰し代は、
後述する剥離隙間よりも大きくなるように設計してあ
る。Oリング54の材質は、特に限定されないが、耐熱
性に優れた材質であることが好ましい。なお、図2
(A),(B)では、図1に示す中空糸膜の図示は省略
してある。
【0023】次に、本実施形態の中空糸膜モジュール3
0の製造方法について説明する。まず、ケース36の両
端部の内周に、Oリング54およびOリング押え56を
装着する。その際に、Oリング54の潰し代は、図2
(B)に示す剥離隙間20よりも大きくしてある。
【0024】次に、中空糸膜34の束をケース36内に
収容し、従来と同様にして、端部結合体38,40を形
成するためにエポキシ樹脂などのポッティング剤でポッ
ティングを行う。次に、ポッティング剤が入り込んだ中
空糸膜の束の端部をケースと共に切断し、図1に示すよ
うにモジュール化すれば、中空糸膜モジュール30が完
成する。
【0025】本実施形態の中空糸膜モジュール30を製
造する過程で、エポキシ樹脂でポッティングを行い、端
部結合体38,40を形成するが、その際に、エポキシ
樹脂の硬化処理を行う。その硬化処理は、約100°C
程度の雰囲気下で行うが、その際には、図2(A)に示
すように、端部結合体40とステンレス製ケース36と
の間には隙間は生じない。次に、常温放置するが、その
際に、図2(B)に示すように、ステンレス製ケース3
6と端部結合体40との間に剥離隙間20が生じる。
【0026】しかしながら、本実施形態では、その剥離
隙間20を、Oリング54の潰し代で補うことができ
る。すなわち、端部結合体40とケース36との間に剥
離隙間20が生じたとしても、Oリング54の外周部が
ケース36内周面に圧接し、その部分で密封され、流体
の漏洩が生じることはない。
【0027】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。たとえば本発明に係る中空糸膜モジュー
ルの用途は、特に限定されず、液体の膜分離、液体から
気体の膜分離などの様々な用途に用いることができる。
また、流体の流し方は、特に限定されず、図1に示す口
43から口45方向に流体を流しても良いし、その逆で
もよい。また、図1に示す口46から口48方向に流体
を流しても、その逆でもよい。
【0028】
【実施例】実施例1 図2(A)に示すように、SUS316製のケース36
(内径105mm×長さ750mm)を準備し、その両端内
周面に、OリングとOリング押えとを装着した。次に、
ケース36ないに、ポリフッ化ビニリデン製中空糸膜
(内径が210μm ×外径300μm )を64000本
挿入した後に、ポッティング、端面切断を行いモジュー
ルにした。そのモジュールに95°Cの熱水を100時
間、通水したが、漏れは生じなかった。また、95°C
の熱水を30分の通水と、20°Cの冷水を30分の通
水とのヒートショックを1000回繰り返し負荷した
が、シール性は良好に保たれ、漏れは生じなかった。
【0029】また、オートクレーブ処理(121°C×
1時間)を100回繰り返し負荷しても、漏れは生じな
かった。実施例2 ケース36の材質をポリプロピレン製ケースとした以外
は、前記実施例1と同様にして、モジュールにした。そ
のモジュールのシール性を、前記実施例1と同様にして
調べたが、問題はなかった。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ケースとして耐熱性ケースを採用したとしても、端
部結合体とケースとの間のシール性が保持され、良好な
膜分離処理を行うことができる中空糸膜モジュールを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る中空糸膜モジ
ュールの概略断面図である。
【図2】図2(A),(B)は図1に示す端部結合体の
要部断面図である。
【図3】図3は従来例に係る中空糸膜モジュールの概略
断面図である。
【図4】図4は図3に示す端部結合体の要部断面図であ
る。
【符号の説明】
20… 剥離隙間 30… 中空糸膜モジュール 34… 中空糸膜 36… ケース 37… 膨出部 38,40… 端部結合体 39… 一部 41… クランプ 42,44… アダプタ 46,48,43,45… 流入出口 52… Oリング 54… Oリング 56… Oリング押え
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】図1に示すように、本実施形態の中空糸膜
モジュール30のケース36には、流体のための流入出
口46,48が形成してある。そして、ケース36の内
部において、中空糸膜34間には、膜外空間50が形成
してある。この膜外空間50が流入出口46,48に連
通してある。ケース36の両端部には、その径方向外方
に膨出するリング状膨出部37が形成してある。このリ
ング状膨出部37には、端部結合体38,40の一部3
9が入り込み、端部結合体38,40がケース36に対
して引っかかり、その軸方向移動が制限されるようにな
っている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】次に、中空糸膜34の束をケース36内に
収容し、従来と同様にして、端部結合体38,40を形
成するためにエポキシ樹脂などのポッティング剤でポッ
ティングを行う。次に、ポッティング剤が入り込んだ中
空糸膜の束の端部を切断し、図1に示すようにモジュー
ル化すれば、中空糸膜モジュール30が完成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【実施例】実施例1 図2(A)に示すように、SUS316製のケース36
(内径105mm×長さ750mm)を準備し、その両端内
周面に、OリングとOリング押えとを装着した。次に、
ケース36内に、ポリフッ化ビニリデン製中空糸膜(内
径が210μm×外径300μm )を64000本挿入
した後に、ポッティング、端面切断を行いモジュールに
した。そのモジュールに95°Cの熱水を100時間、
通水したが、漏れは生じなかった。また、95°Cの熱
水を30分の通水と、20°Cの冷水を30分の通水と
のヒートショックを1000回繰り返し負荷したが、シ
ール性は良好に保たれ、漏れは生じなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 束状に配置された複数の中空糸膜(3
    4)と、 この束状に配置された中空糸膜(34)の外周を覆うケ
    ース(36)と、 前記各中空糸膜(34)の端部外周面と前記ケース(3
    6)の端部内周面との間の空間を埋めるように介在され
    る端部結合体(38,40)とを有する中空糸膜モジュ
    ールであって、 前記端部結合体(38,40)の外周と前記ケース(3
    6)の端部内周面との間を密封するシール部材(54)
    が当該ケース(36)の内周面に予め装着してある中空
    糸膜モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005011850A1 (ja) * 2003-08-05 2005-02-10 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha 中空糸膜サブモジュール及びそれを用いたモジュール
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