JPH09187652A - 排煙脱硝触媒の製造方法 - Google Patents

排煙脱硝触媒の製造方法

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JPH09187652A
JPH09187652A JP8001031A JP103196A JPH09187652A JP H09187652 A JPH09187652 A JP H09187652A JP 8001031 A JP8001031 A JP 8001031A JP 103196 A JP103196 A JP 103196A JP H09187652 A JPH09187652 A JP H09187652A
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catalyst
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vanadium
paste
denitration
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JP8001031A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hirota
健 広田
Toshifumi Mukai
利文 向井
Shigeru Tominaga
成 冨永
Tadaaki Mizoguchi
忠昭 溝口
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱硝性能に優れ、反面低SO2 酸化性で、か
つ経済性に優れた排煙脱硝触媒の製造方法を提供する。 【解決手段】 チタン、バナジウムならびにタングステ
ンおよび/またはモリブデンを含有する触媒原料を水の
存在下で混練して触媒ペーストを調製し、該触媒ペース
トを成形、または基材に塗布した後、焼成する排煙脱硝
触媒の製造方法において、前記バナジウムおよび/また
はタングステンを含む触媒原料化合物の一部または全部
を不溶性の形態で、他の触媒原料と混練して触媒ペース
トを調製し、該触媒ペーストを所定の形状に成形、また
は基材に塗布した後、焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙脱硝触媒の製
造方法に係り、特に排ガス中の窒素酸化物をアンモニア
を用いて還元除去する脱硝触媒であって、化学反応を選
択的に進行させる目的で使用する高活性な排煙脱硝触媒
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラントや化学プラントの排ガス中
の窒素酸化物を触媒の存在下でアンモニアによって還元
除去する方法が広く用いられている。この反応に用いら
れる触媒(脱硝触媒)は、通常、チタンおよびバナジウ
ムとともにタングステンまたはモリブデンをはじめとす
る活性成分を含み、これらの原料を混練してペーストと
した後、ハニカム状または板状構造体に成形し、次いで
乾燥、焼成することによって製造される。
【0003】図5は、TiとWの原料が異なる、従来の
脱硝触媒の代表的な製造フローを示す図である。担体で
ある酸化チタン(TiO2 )に、触媒活性成分であるタ
ングステン(W)またはモリブデン(Mo)の化合物、
バナジウム(V)化合物、水および必要に応じてその他
の添加物を加えて混練し、触媒ペーストとし、得られた
触媒ペーストをハニカム状に成形するか、または所定の
基板上に塗布することによって触媒成形体とし、この触
媒成形体を乾燥した後、例えば500〜600℃の温度
で焼成することによって脱硝触媒が得られる。なお、図
5においてはハニカム触媒を例に製造フローを示した。
【0004】原料および添加剤はきわめて広範囲の物質
の中から選択されるが、TiO2 とW化合物を別々の原
料によって供給するのではなく、TiO2 とWO3 の2
成分系混合物として使用することもできる。図6は、T
iO2 とWO3 の2成分系混合物を用いた従来の脱硝触
媒の製造フローを示す図である。触媒構成元素の中にあ
って、バナジウムは活性決定元素として特に重要であ
り、バナジウムの添加量と触媒表面上におけるバナジウ
ムの分散状態によって触媒活性は大きく影響される。ガ
ス焚き排ガスのようにSO2 濃度の低い排ガスの脱硝用
触媒では、バナジウム添加量を増大させることによって
触媒活性を高めるという方法がとられ、この場合、高比
表面積のチタニア担体を用いた方が概して高活性な触媒
が得られる。
【0005】バナジウム添加量が増加するにつれて、通
常脱硝活性は高くなるが、バナジウム添加量をむやみに
増大させることはできない。なぜならば、バナジウム添
加量を増大させ、その分散を図る目的で焼成温度を高め
ると逆に触媒粒子の焼結が起こり、表面積が減少し、こ
れによって脱硝活性が低下するからである。また、バナ
ジウムやモリブデンの添加量を多くすると、SO2 の酸
化活性が上昇するため、SO2 酸化活性を抑えることが
要求される。従って、少ない量のバナジウムをいかに高
活性な状態にするかがきわめて重要となる。この点から
もバナジウムなどの添加量は制約を受ける。
【0006】すなわち、ガス焚き排ガス用脱硝触媒で
は、V添加量を増大させて触媒活性を高めることができ
るが、V添加量が増加するにつれて、触媒粒子の焼結が
起こり易くなり、V添加量を増大させ過ぎると最終的に
表面積および脱硝活性が低下してしまう。この現象は、
Vが高濃度で均一に分散していると起こり易いと考えら
れる。
【0007】一方、石炭や油焚き排ガス用脱硝用触媒で
は、SO2 濃度の高い排ガスを処理対象とするため、バ
ナジウムやモリブデンの添加量を多くするとSO2 の酸
化活性が上昇する。したがって、これらSO2 濃度の高
い排ガスの処理を目的とする触媒では、SO2 酸化活性
を抑えることが要求され、少ない量のVをいかに高活性
な状態にするかがきわめて重要となる。その1つの手段
として特開昭55−3872号公報にあるような低濃度
のVを、先に担体に担持した後、Wを担持することによ
って細孔の表面に高濃度のWを担持する方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】脱硝触媒が今後とも広
く利用されていくためには、性能はもちろん脱硝装置全
体がより安価なものにならなければならない。その具体
的手段としては、脱硝触媒の製造プロセスの簡略化とと
もに触媒原料の低廉化、触媒必要量の低減、すなわち触
媒活性の向上がきわめて重要である。高活性な触媒が開
発され、必要触媒量が低減すれば反応装置のコンパクト
化が図られ、この点からも脱硝装置全体の経済性が向上
する。
【0009】本発明は、上記のような背景のもとになさ
れたものであり、脱硝性能に優れ、反面低SO2 酸化性
で、かつ経済性に優れた排煙脱硝触媒の製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、触媒活性成
分であるバナジウム、タングステンの原料のうち少なく
ともその一部を実質的に不溶性化した後、触媒原料に添
加してペーストを調製し、このペーストを用いて触媒成
形体を調製し、次いで焼成することによって達成され
る。本発明の排煙脱硝触媒の製造方法は、酸化チタン担
体またはその関連原料に、活性成分であるバナジウム、
タングステンのうちその一部または全部を実質的に不溶
性な状態で添加して触媒ペーストを調製し、このペース
トを用いて成形体とし、その後焼成するものである。
【0011】すなわち、本願で特許請求される発明は、
以下に示すとおりである。 (1)チタン、バナジウムならびにタングステンおよび
/またはモリブデンを含有する触媒原料を水の存在下で
混練して触媒ペーストを調製し、該触媒ペーストを成
形、または基材に塗布した後、焼成する排煙脱硝触媒の
製造方法において、前記バナジウムおよび/またはタン
グステンを含む触媒原料化合物の一部または全部を不溶
性の形態で、他の触媒原料と混練して触媒ペーストを調
製し、該触媒ペーストを所定の形状に成形、または基材
に塗布した後、焼成することを特徴とする排煙脱硝触媒
の製造方法。
【0012】(2)前記バナジウムおよび/またはタン
グステンを含む触媒原料化合物を溶液化した後ゲル化
し、次いで粉砕して不溶性化することを特徴とする上記
(1)記載の排煙脱硝触媒の製造方法。 (3)前記バナジウムおよび/またはタングステンを含
む触媒原料化合物を溶融し、冷却固化し、次いで粉砕す
ることによって不溶性化することを特徴とする上記
(1)記載の排煙脱硝触媒の製造方法。 (4)触媒原料を混練する際、マンガン、鉄、クロム、
ニッケル、ニオブ、けい素およびアルミニウムのうち少
なくとも一種を含む化合物を添加することを特徴とする
上記(1)〜(3)の何れか記載の排煙脱硝触媒の製造
方法。
【0013】従来から、高活性な脱硝触媒を得るために
はTiO2 担体上に活性成分を均一に分散して担持させ
ることが重要であり、水に溶けにくい活性成分を用いた
のでは成形後も活性成分が不均一な状態で存在するため
に、高活性な触媒は得られないとされてきた。しかし、
脱硝触媒には各種排ガスに適した活性成分の形態があ
り、本発明者は各々の形態のものを調製する方法の1つ
として全活性成分の一部を不溶性として添加し、成形し
た後、焼成することにより、不溶性であった活性成分が
焼成時に溶出して高濃度の状態で存在するようになるこ
とを見出した。本発明の基本原理は、担体に担持される
活性成分を部分的に高濃度な状態で存在させることにあ
り、粒子が激しい焼結を起こさない範囲で活性成分を存
在させることによってより効果的なものとなる。
【0014】本発明方法によって高活性な脱硝触媒が得
られる理由に関しては必ずしも完全には解明されていな
いが、活性成分が完全に均一分散した状態よりも、局所
的にしかるべき濃度で存在する状態の方が高活性となる
ものと推定される。本発明方法は、SO2 含有排ガスを
対象とする低バナジウム量の脱硝触媒において特に有効
である。
【0015】本発明方法を用いると、例えばタングステ
ンを不溶性(不溶性化合物)として添加することによっ
て水溶性の触媒原料化合物を用いた場合に比べて同等以
上の高脱硝活性、かつ低SO2 酸化活性の触媒を得るこ
とができる。本発明方法を用いると、より高濃度のバナ
ジウムを存在させることができ、しかも高濃度部位が触
媒中に点在するので触媒粒子の焼結が起こりにくくな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明についてさらに詳し
く説明する。図1は、不溶性Vを使用した、本発明の一
実施例である脱硝触媒の製造フローを示す図である。な
お以下、本明細書では触媒形状をハニカムとし、また触
媒成分をTi/W/V、またはTi/Mo/Vとして説
明する。
【0017】触媒担持となる酸化チタン(TiO2
は、その所定量が混練機に移し入れられ、不溶性のV化
合物、他の原料であるWまたはMoの化合物、水、さら
には必要に応じて各種添加物とともに混練され、触媒ペ
ーストが調製される。添加剤としては強化材、溶解促進
剤、増粘剤などを使用することができる。また、これら
の原料類および水は、同時に混練機に投入されるほか、
特定の原料類をあらかじめ混合するなどの方法を採用す
ることもできるが、これらの方法の差、さらには原料の
粒径などによって本発明が制約を受けるものでない。ま
た要求される触媒性能の違いによって、例えば図3に示
したように、不溶性のV化合物の代わりに不溶性のW化
合物を添加することができる。
【0018】本発明において不溶性の形態とは、触媒原
料化合物が、他の触媒原料と混練される際に溶解しない
状態をいい、水に対して、または各種添加剤を含んだ水
に対して不溶解性を示す形態をいう。触媒活性成分を含
む化合物を不溶性化する方法としては、例えば原料化合
物を溶液化した後ゲル化し、次いで粉砕して不溶性化す
る方法、または原料化合物を溶融し、冷却固化し、次い
で粉砕することによって不溶性化する方法等があげられ
る。
【0019】触媒原料を混練して得られた触媒ペースト
は、例えば所定の金型を取付けた押出し成形機に供給さ
れ、例えばハニカム状に成形される。ハニカム成形体
は、乾燥後500〜600℃の温度で焼成され、これに
より脱硝触媒が得られる。なお、本発明は高活性な触媒
基剤を得る方法を提供するものであって、他の活性成分
原料の形態、触媒の形状、乾燥および最終焼成の条件に
よって特に制限を受けるものではない。
【0020】本発明の基本原理は、担体上に部分的に高
濃度の活性成分を担持することである。TiO2 系脱硝
触媒では成形性向上、活性向上、粒子の焼結防止、SO
2 酸化特性改善などを目的に、図2に示すように、あら
かじめV化合物、WやMoの化合物をTiO2 に添加し
た状態の原料(予備焼成粉末)を用いることがあり、こ
の場合においても本発明方法を適用することができる。
この場合、あらかじめ原料に添加されているV量が高濃
度(10atm%以上)でないことが望ましい。予備焼
成粉末を調製した後は、上述の図1の場合と同様の操作
によってハニカム触媒が製造される。
【0021】いずれの方法を用いた場合でも、ハニカム
成形体は乾燥後、焼成され、所定の活性を有するハニカ
ム触媒とされる。焼成の目的は、原料として添加した触
媒成分化合物を熱分解して所期の活性を有する形態に変
化させるとともに、部分的に存在する不溶性の活性成分
は高濃度のまま熱分解し、さらに活性を有する形態に変
化させ、触媒基剤を熱的に安定な状態にすることにあ
る。TiO2 系脱硝触媒の場合、通常この焼成温度は5
00〜600℃である。
【0022】不溶性の活性成分化合物の代わりに、図4
に示したように、通常用いられる水溶液の活性成分化合
物を一部を不溶化することによって上記と同等に使用す
ることができる。すなわち、メタバナジン酸アンモニウ
ム(NH4 VO3 )、硫酸バナジル(VOSO4 )、パ
ラタングステン酸アンモニウム(5(NH4 2 O・1
2WO3 ・5H2 O)、メタタングステン酸アンモニウ
ム((NH4 2 O・4WO3 ・nH2 O)などをチタ
ニアの一部、添加物の一部(シリカ、増粘剤等)に高濃
度で低水分状態で担持しておき、ペーストの粘度が高い
段階にあるときにこれらを添加することによって、不溶
性の活性成分化合物の代わりに用いることができる。
【0023】上記の説明から明らかなように、本発明の
方法はTiO2 担体上に高濃度の活性成分を点在させて
脱硝触媒活性の向上を図ることに特徴を有する。したが
って、この効果が発現する限りにおいて、活性成分とし
てはW、Mo、Vに限定されるものではなく、Mn、F
e、Cr、Ni、Nb、Si、Alなどを触媒ペースト
調製時に添加することができる。また、TiO2 に対し
て添加される触媒成分の量によって本発明の方法が制限
を受けるものではないが、Ti/W/VおよびTi/M
o/V系触媒にあっては、V添加量は0.5〜10、通
常1〜8%(原子比)とした場合に高活性な触媒が得ら
れる。V量がこの範囲以下の値になると触媒活性成分量
として不足し、一方、過剰に添加された場合には細孔を
閉塞することによって活性が低下する。
【0024】
【実施例】次に、具体的実施例に基づいて本発明をさら
に詳しく説明する。 実施例1〜3 硫酸法によって製造した酸化チタン粉末(SO4 含有量
1.4wt%、平均粒径1.2μm、BET比表面積3
40m2 /g)に不溶性化合物である5酸化バナジウム
と、メタタングステン酸アンモニウム(液状)を、無機
繊維(軟化温度1100℃)、増粘剤および水を加えて
混練し、Ti/W/V原子比が95/4/1(実施例
1)、94/4/2(実施例2)、93/4/3(実施
例3)の触媒ペーストを調製した。この触媒ペーストを
用い、セルピッチ3.5mm、リブ厚さ0.6mmのハニカ
ムを押出し成形した。このハニカム成形体を温度85
℃、湿度70%の恒温恒湿器を用いて乾燥し、次いで温
度550℃で2時間焼成してハニカム触媒を得た。
【0025】得られた触媒の脱硝活性を、供給ガスをN
O:200ppm、NH3 :240ppm、O2 :10
%、CO2 :6%、H2 O:6%(残N2 )とし、温
度:350℃、面積基準ガス流量AV:51m/h(=
3 /h/m2 )の条件で測定したところ、各触媒の脱
硝活性(反応速度定数比)は、後述する比較例1を基準
(1.00)とした場合、それぞれ1.62、1.79
および2.08であった。
【0026】実施例4〜6 実施例1における5酸化バナジウムの代わりにメタバナ
ジン酸アンモニウム(NH4 VO3 )を用いて、実施例
1と類似の実験を行った。まずメタバナジン酸アンモニ
ウムを不溶化するために、添加物である全増粘剤のそれ
ぞれ10、20、30%および全添加水のそれぞれ1
0、15、20%と、メタバナジン酸アンモニウムのそ
れぞれ所定量を小型混練機を用いて小塊状の硬いペース
トにして保存しておいた。次に、残りの触媒原料を混練
し、ペーストを調製した。このペーストにメタバナジン
酸アンモニウムを含んだ小塊状のペーストを添加して混
練して、Ti/W/V原子比が95/4/1(実施例
4)、94/4/2(実施例5)、93/4/3(実施
例6)の触媒ペーストを調製した。以後、実施例1〜3
と同様の方法によってハニカム触媒を調製し、また同様
にして脱硝活性を測定した。その結果、調製した触媒の
脱硝活性(反応速度定数比)は、それぞれ1.49、
1.65および2.01であった。
【0027】実施例7 実施例1におけるTiO2 原料と不溶性であるタングス
テン酸カルシウムと硫酸バナジルを用いて、実施例1と
類似の実験を行った。無機繊維、増粘剤および水を加え
て混練し、Ti/W/V原子比が95/4/1の触媒ペ
ーストを調製した。以後実施例1と同様の方法によって
ハニカム触媒を調製し、また同様にして脱硝活性を測定
した。その結果、脱硝活性(反応速度定数比)は1.9
2であった。得られた触媒のSO2 酸化活性を、供給ガ
スをSO2 :500ppm、O2:3%(残N2 )と
し、温度:350℃、面積基準ガス流量AV:6m/h
(=m3 /h/m2 )の条件で測定したところ、後述す
る比較例1のSO2 の酸化活性を基準(1.00)とし
てSO2 酸化活性(反応速度定数比)は0.5であっ
た。
【0028】実施例8 実施例7において、タングステン酸カルシウムの代わり
にメタタングステン酸アンモニウムを用いて、実施例7
と類似の実験を行った。まずメタバナジン酸アンモニウ
ムを不溶化するために、添加物である全増粘剤の30%
を添加して小型混練機を用いて小塊状の硬いペーストに
して保存しておいた。次に、残りの触媒原料を混練し、
ペーストを調製した。このペーストにメタタングステン
酸アンモニウムを含んだ小塊状のペーストを添加して混
練して、Ti/W/V原子比が95/4/1の触媒ペー
ストを調製した。以後、実施例7と同様の方法によって
ハニカム触媒を調製し、また同様にして触媒活性を測定
した。その結果、調製した触媒の脱硝活性(反応速度定
数比)は1.81であり、SO2 酸化活性(反応速度定
数比)は0.65であった。
【0029】実施例9〜11 実施例1において、メタタングステン酸アンモニウムの
代わりにモリブデン酸アンモニウムを用いて、実施例1
と類似の実験を行った。Ti/Mo/V原子比が95/
4/1(実施例9)、94/4/2(実施例10)、9
3/4/3(実施例11)の触媒ペーストを調製した。
以後、実施例1と同様の方法によってハニカム触媒を調
製し、また同様にして脱硝活性を測定した。その結果、
脱硝活性(反応速度定数比)は、それぞれ1.41、
1.58および1.88であった。
【0030】比較例1〜4 実施例1における5酸化バナジウムの代わりにメタバナ
ジン酸アンモニウム(水溶性)を用いてハニカム触媒を
調製した。Ti/W/V原子比が95/4/1(比較例
1)、94/4/2(比較例2)、91/4/5(比較
例3)、89/4/7(比較例4)の触媒ペーストを調
製した。以後、実施例1と同様の方法によってハニカム
触媒を調製し、また同様にして脱硝活性を測定した。そ
の結果、比較例2〜4で調製した触媒の脱硝活性(反応
速度定数比)は、比較例1を1.00(基準)としたと
き、それぞれ1.65、1.94および1.90であっ
た。なお、Ti/W/V原子比が95/4/1(比較例
1)の触媒のSO2 酸化活性(反応速度定数比)を1.
00(基準)として各実施例または比較例と比較した。
【0031】比較例5〜8 比較例1におけるメタタングステン酸アンモニウムの代
わりにモリブデン酸アンモニウムを用いて、上記実施例
1と類似の実験を行った。Ti/Mo/V原子比が95
/4/1(比較例5)、94/4/2(比較例6)、9
1/4/5(比較例7)、89/4/7(比較例8)の
触媒ペーストを調製した。以後、実施例1と同様の方法
によってハニカム触媒を調製し、また同様にして脱硝活
性を測定した。その結果、調製した触媒の脱硝活性(反
応速度定数比)は、それぞれ0.96、1.51、1.
88および1.81であった。
【0032】実施例1〜11および比較例1〜8の触媒
活性成分の原子比および性能評価結果を表1に示す。
【0033】
【表1】 本発明の方法では基本的にチタニアと1〜8%バナジウ
ムの混合物を焼成するため、多量のバナジウムを均一に
含有する物質を焼成する場合のように、焼結による活性
低下という問題は起こらない。
【0034】また、前述のように、触媒の焼成温度を5
00〜600℃程度で行うことができるため、強化用無
機繊維の軟化による触媒強度の低下、成形体の収縮など
といった問題を回避することができる。
【0035】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、バ
ナジウムおよびタングステン原料のうち、少なくとも1
つの原料化合物の一部または全部として不溶性の形態の
ものを使用することにより、高活性な排煙脱硝触媒を製
造することができ、従来品よりも少ない触媒量で同一の
脱硝性能を達成することができる。
【0036】本願の請求項2記載の発明によれば、バナ
ジウムおよび/またはタングステン化合物を溶液化した
後ゲル化し、次いで粉砕して不溶性化原料とすることに
より、上記発明の効果に加えて水溶性のバナジウムおよ
び/またはタングステン化合物を使用することもできる
ので、汎用性が向上する。本願の請求項3記載の発明に
よれば、バナジウムおよび/またはタングステン化合物
を溶融し、冷却固化し、次いで粉砕することによって不
溶性化原料とすることにより、水溶性のバナジウムおよ
び/またはタングステン化合物を使用することもでき
る。
【0037】本願の請求項4記載の発明によれば、触媒
原料を混練する際、マンガン、鉄、クロム、ニッケル、
ニオブ、けい素およびアルミニウムのうち少なくとも一
種を含む化合物を添加することにより、上記発明の効果
に加えて触媒活性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】不溶性V化合物を使用した、本発明の一実施例
である脱硝触媒の製造方法を示す図。
【図2】TiO2 にW化合物とV化合物を添加した粉末
に不溶性V化合物を使用した本発明の実施例を示す図。
【図3】不溶性W化合物を使用した本発明の実施例を示
す図。
【図4】可溶性V化合物を不溶性状態にして使用した本
発明の実施例を示す図。
【図5】従来の脱硝触媒の製造方法を示す図。
【図6】従来の脱硝触媒の製造方法を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 37/08 B01D 53/36 102C (72)発明者 溝口 忠昭 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン、バナジウムならびにタングステ
    ンおよび/またはモリブデンを含有する触媒原料を水の
    存在下で混練して触媒ペーストを調製し、該触媒ペース
    トを成形、または基材に塗布した後、焼成する排煙脱硝
    触媒の製造方法において、前記バナジウムおよび/また
    はタングステンを含む触媒原料化合物の一部または全部
    を不溶性の形態で、他の触媒原料と混練して触媒ペース
    トを調製し、該触媒ペーストを所定の形状に成形、また
    は基材に塗布した後、焼成することを特徴とする排煙脱
    硝触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記バナジウムおよび/またはタングス
    テンを含む触媒原料化合物を溶液化した後ゲル化し、次
    いで粉砕して不溶性化することを特徴とする請求項1記
    載の排煙脱硝触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記バナジウムおよび/またはタングス
    テンを含む触媒原料化合物を溶融し、冷却固化し、次い
    で粉砕することによって不溶性化することを特徴とする
    請求項1記載の排煙脱硝触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒原料を混練する際、マンガン、鉄、
    クロム、ニッケル、ニオブ、けい素およびアルミニウム
    のうち少なくとも一種を含む化合物を添加することを特
    徴とする請求項1〜3の何れか記載の排煙脱硝触媒の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008253955A (ja) * 2007-04-09 2008-10-23 Babcock Hitachi Kk 脱硝触媒用コーティング剤、その製造方法、および脱硝触媒

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