JPH09188664A - アルキルジチオブタン酸誘導体、並びに該誘導体を有効成分とする腎臓疾患及び肝臓疾患治療剤 - Google Patents

アルキルジチオブタン酸誘導体、並びに該誘導体を有効成分とする腎臓疾患及び肝臓疾患治療剤

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JPH09188664A
JPH09188664A JP30730296A JP30730296A JPH09188664A JP H09188664 A JPH09188664 A JP H09188664A JP 30730296 A JP30730296 A JP 30730296A JP 30730296 A JP30730296 A JP 30730296A JP H09188664 A JPH09188664 A JP H09188664A
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JP
Japan
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hydroxy
butanoic acid
acid
carboxy
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Application number
JP30730296A
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English (en)
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Hiroshi Kurobe
博 黒部
Tetsuji Nunosawa
哲二 布沢
Kunio Sanada
邦雄 真田
Tomokatsu Sugawara
智且 菅原
Yukie Moriguchi
幸栄 森口
Takeshi Endo
武 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Fuji Chemical Industries Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた薬理作用を有するアルキルジチオブタン
酸誘導体、並びにそれらを有効成分とする腎臓疾患及び
肝臓疾患治療剤を提供する。 【解決手段】一般式 (式中、R1は、カルボキシル基、水酸基、アリール基
及びヘテロアリール基の群から選ばれる1種以上で置換
されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜20
個のアルキル基、置換されていてもよいアリール基、カ
ルボキシル基で置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖
状の炭素数3〜20個のアルケニル基又はHOOC−
(CH2m−X−(CH2n−基(ここでXはS又はO
であり、mは1≦m≦6、nは1≦n<6を示す)等を
示し、R2は、水素原子、低級アルキル基、アシル基を
示し、R3は、水素原子、低級アルキル基を示す。)で
示されるアルキルジチオブタン酸誘導体及びその薬理学
上許容される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なアルキルジチオ
ブタン酸誘導体、並びに該誘導体を有効成分とする腎臓
疾患及び肝臓疾患治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種アミノ酸混合物が、腎臓疾患
又は肝臓疾患の治療目的で使用され、その中に2−ヒド
ロキシ−4−メチルチオブタン酸(以下、HMTB
A)、4−メチルチオ−2−オキソブタン酸(以下、M
TBA)をアミノ酸の前駆体として混合したものの有用
性が報告されている。しかしながら、これらのHMTB
A、MTBAは生体内で非常に早い代謝反応を受けるた
めその生体内半減期は短く、そのため各々単剤として臨
床上使用されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた薬理
作用を有する新規なアルキルジチオブタン酸誘導体、及
びそれらを有効成分とする腎臓疾患及び肝臓疾患治療剤
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、種々のアルキルジチオブタン酸誘導体
を合成した。また、上記各誘導体を用いて後述する各種
試験を行ったところ、腎臓疾患及び肝臓疾患に対し、本
発明の誘導体が優れた予防又は治療効果を示すことを見
出し本発明を完成した。本発明は、一般式
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1は、(i)保護されていても
よいカルボキシル基、保護されていてもよい水酸基、ス
ルホン基、アリール基及びヘテロアリール基の群から選
ばれる1種以上で置換されていてもよい直鎖状又は分岐
鎖状の炭素数1〜20個のアルキル基、(ii)置換さ
れていてもよいアリール基、(iii)保護されていて
もよいカルボキシル基で置換されていてもよい直鎖状又
は分岐鎖状の炭素数3〜20個のアルケニル基又は(i
v)HOOC−(CH2m−X−(CH2n−基(ここ
でXはS又はOであり、mは1≦m≦6、nは1≦n<
6を示し、カルボキシル基は保護されていてもよい)を
示し、R2は、水素原子、低級アルキル基、アシル基を
示し、R3は、水素原子、低級アルキル基を示す。)で
示されるアルキルジチオブタン酸誘導体及びその薬理学
上許容される塩である。
【0007】上記R1の炭素数1〜20個の直鎖若しく
は分岐鎖のアルキル基とは、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、1−メチルエチル基、n−ブチル
基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、
1,1−ジメチルエチル基、n−ペンチル基、3−メチ
ルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジ
メチルプロピル基、n−ヘキシル基、3,3−ジメチル
ブチル、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル
基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、n
−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキ
シル基、5−メチルヘキシル基、3−エチルペンチル
基、n−オクチル基、2−メチルヘプチル基、5−メチ
ルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−エチル−3
−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル
基、n−ノニル基、n−デシル基、2−メチルノニル
基、8−メチルノニル基、5−エチルオクチル基、3−
エチル−2−メチルヘプチル基、3,3−ジエチルヘキ
シル基、n−ウンデシル基、2−メチルデシル基、9−
メチルデシル基、4−エチルノニル基、3,5−ジメチ
ルノニル基、3−プロピルオクチル基、5−エチル−4
−メチルオクチル基、n−ドデシル基、1−メチルウン
デシル基、10−メチルウンデシル基、3−エチルデシ
ル基、5−プロピルノニル基、3,5−ジエチルオクチ
ル基、n−トリデシル基、11−メチルドデシル基、7
−エチルウンデシル基、4−プロピルデシル基、5−エ
チル−3−メチルデシル基、3−ペンチルオクチル基、
n−テトラデシル基、12−メチルトリデシル基、8−
エチルドデシル基、6−プロピルウンデシル基、4−ブ
チルデシル基、2−ペンチルノニル基、n−ペンタデシ
ル基、13−メチルテトラデシル基、10−エチルトリ
デシル基、7−プロピルドデシル基、5−エチル−3−
メチルドデシル基、4−ペンチルデシル基、n−ヘキサ
デシル基、14−メチルペンタデシル基、6−エチルテ
トラデシル基、4−プロピルトリデシル基、2−ブチル
デシル基、n−ヘプタデシル基、15−メチルヘキサデ
シル基、7−エチルペンタデシル基、3−プロピルテト
ラデシル基、5−ペンチルドデシル基、n−オクタデシ
ル基、16−メチルヘプタデシル基、5−プロピルペン
タデシル基、n−ノナデシル基、17−メチルオクタデ
シル基、4−エチルヘプタデシル基等を示し、特に好ま
しいのは炭素数1ないし10個のものであり、例えばメ
チル基、エチル基、n−プロピル基、1−メチルエチル
基、n−ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチル
プロピル基、1,1−ジメチルエチル基、n−ペンチル
基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル
基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、
3,3−ジメチルブチル、1−メチルペンチル基、2−
メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチル
ペンチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、
2−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、3−エ
チルペンチル基、n−オクチル基、2−メチルヘプチル
基、5−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2
−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−2−メ
チルペンチル基、n−ノニル基、n−デシル基、2−メ
チルノニル基、8−メチルノニル基等である。特に好ま
しくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブ
チル基、2−チルプロピル基、3−メチルプロピル基、
3−メチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、n−
ノニル基等である。
【0008】置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状
の炭素数1〜20個のアルキル基とは、カルボキシル
基、水酸基、アリール基及びヘテロアリール基の群から
選ばれる1種以上で置換されていてもよいアルキル基を
示す。
【0009】アリール基が置換されたアルキル基(アラ
ルキル基)とは、例えば、ベンジル基、1−フェニルエ
チル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、フル
オロベンジル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジル
基、メトキシベンジル基、ジメトキシベンジル基、トリ
メトキシベンジル基、ニトロベンジル基、ジニトロベン
ジル基、フェネチル基等を示し、特に好ましいのはベン
ジル基である。
【0010】ヘテロアリール基で置換されたアルキル基
とは、チエニル基、メチルチエニル、フリル基、ピロリ
ル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、イソチアゾリル
基、イソオキサゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル
基、ピリダゾニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル
基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジニ
ル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、ピリジル基、モ
ルホリニル基が鎖上に存在する炭素数1〜20のアルキ
ル基を示し、好ましいのは1−ピリジル基、2−ピリジ
ル基又は3−ピリジル基、より好ましくは3−ピリジル
基で置換された炭素数1〜4個の直鎖状又は分岐鎖状の
アルキル基である。
【0011】カルボキシル基が置換されていてもよい直
鎖又は分岐鎖状のアルキル基とは、例えばカルボキシメ
チル基、1−カルボキシエチル基、2−カルボキシエチ
ル基、2−カルボキシ−n−プロピル基、3−カルボキ
シ−n−プロピル基、2−カルボキシ−1−メチルエチ
ル基、4−カルボキシ−n−ブチル基、3−カルボキシ
−1−メチルプロピル基、3−カルボキシ−2−メチル
プロピル基、3−カルボキシ−3−メチルブチル基、2
−カルボキシ−3,3−ジメチルエチル基、5−カルボ
キシ−n−ペンチル基、4−カルボキシ−3−メチルブ
チル基、4−カルボキシ−3,3−ジメチルブチル基、
3−カルボキシ−2,2−ジメチルプロピル基、3−カ
ルボキシ−1,1−ジメチルプロピル基、6−カルボキ
シ−n−ヘキシル基、5−カルボキシ−1−メチルペン
チル基、5−カルボキシ−2−メチルペンチル基、5−
カルボキシ−3−メチルペンチル基、5−カルボキシ−
4−メチルペンチル基、7−カルボキシ−n−ヘプチル
基、6−カルボキシ−1−メチルヘキシル基、6−カル
ボキシ−2−メチルヘキシル基、6−カルボキシ−5−
メチルヘキシル基、5−カルボキシ−3−エチルペンチ
ル基、8−カルボキシ−n−オクチル基、5−カルボキ
シ−2−メチルヘプチル基、7−カルボキシ−5−メチ
ルヘプチル基、6−カルボキシ−2−エチルヘキシル
基、5−カルボキシ−2−エチル−3−メチルペンチル
基、5−カルボキシ−3−エチル−2−メチルペンチル
基、9−カルボキシ−n−ノニル基、10−カルボキシ
−n−デシル基、9−カルボキシ−2−メチルノニル
基、9−カルボキシ−8−メチルノニル基、8−カルボ
キシ−5−エチルオクチル基、7−カルボキシ−3−エ
チル−2−メチルヘプチル基、6−ヘキシル−3,3−
ジエチルヘキシル基、11−カルボキシ−n−ウンデシ
ル基、10−カルボキシ−2−メチルデシル基、10−
カルボキシ−9−メチルデシル基、9−カルボキシ−4
−エチルノニル基、9−カルボキシ−3,5−ジメチル
ノニル基、8−カルボキシ−3−プロピルオクチル基、
8−カルボキシ−5−エチル−4−メチルオクチル基、
12−カルボキシ−n−ドデシル基又はカルボキシ基が
2個置換した1,2−ジカルボキシエチル基等を示す。
好ましくは、1−カルボキシメチル基、1−カルボキシ
エチル基、2−カルボキシ−n−プロピル基、3−カル
ボキシ−3−メチルブチル基、4−カルボキシ−3,3
−ジメチルブチル基、9−カルボキシ−n−ノニル基等
である。
【0012】保護されていてもよいカルボキシル基の保
護基とは、保護基として通常用いられるものであり、ア
ルキル基、ベンジル基、メトキシベンジル基、アリル
基、メトキシメチル基、(2−メトキシエトキシ)メチ
ル基等を示す。
【0013】保護されていてもよい水酸基が置換された
直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基とは、例えば2−ヒド
ロキシエチル基、2,3−ジヒドロキシ−n−プロピル
基等を示す。
【0014】上記水酸基の保護基とは、保護基として通
常用いられるものであり、例えばアシル基、アルキル
基、アラルキル基、ピラニル基、トリチル基、フラニル
基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプ
ロピルジメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシ
リル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、テキシ
ルジメチルシリル基、アリル基、メトキシメチル基、
(2−メトキシエトキシ)メチル基、テトラヒドロピラ
ニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基
又はプロポキシカルボニル基等を示す。
【0015】上記アシル基としてはホルミル基、アセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、
バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイ
ル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル
基又は炭素数3ないし6個のシクロヘキシルカルボニル
基等が好ましく、また芳香族アシル基としてはベンゾイ
ル基、メトキシカルボニルベンゾイル基、エトキシカル
ボニルベンゾイル基、メチルベンゾイル基、フルオロベ
ンゾイル基、クロロベンゾイル基、ブロモベンゾイル
基、ヨードベンゾイル基、ジフルオロベンゾイル基、ジ
クロロベンゾイル基、メトキシベンゾイル基、ジメトキ
シベンゾイル基、トリメトキシベンゾイル基、エトキシ
ベンゾイル基、ジエトキシベンゾイル基、トリエトキシ
ベンゾイル基、ニトロベンゾイル基、シアノベンゾイル
基等であり、より好適にはベンゾイル基、クロロベンゾ
イル基、ニトロベンゾイル基であり、又は炭素環式カル
ボニル基、又は芳香環上の適宜な位置に置換基を有して
いてもよいフロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、
イソニコチノイル基等の複素環式カルボニル基等又はメ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキ
シカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、ベ
ンジルオキシカルボニル基等を示す。
【0016】水酸基が2個以上の場合の水酸基の保護基
とは、具体的には、メチリデン基、エチリデン基、イソ
プロピリデン基、ベンジリデン基等のアルキリデン基等
を示す。上記保護基は、必要に応じて常法に従ってヒド
ロキシル基の水素原子と容易に置換することができ、ま
た容易に除去することができるものである。
【0017】R1の置換されていてもよい直鎖状又は分
岐鎖状の炭素数2〜20個のアルケニル基とは、例えば
ビニル基、1−プロペニル基、アリル基(又は2−プロ
ペニル基)、ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル
基、1−メチル−2−プロペニル基、ヘキセニル基、デ
セニル基、ウンデセニル基、トリデセニル基、ペンタデ
セニル基、ヘプタデセニル基、ヘプタデカジエニル基、
ペンタデカトリエニル基、ノナデセニル基、ノナデカジ
エニル基、2−フェニルビニル基又は3−フェニル−2
−プロペニル等を示し、特に好ましいのはビニル基又は
アリル基である。
【0018】R1の置換されていてもよいアリール基と
は、例えばフェニル基、トルイル基、フルオロフェニル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェ
ニル基、ジフルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、
メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、トリメト
キシフェニル基、エトキシフェニル基、ジエトキシフェ
ニル基、トリエトキシフェニル基、カルボキシフェニル
基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニ
ルフェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基等
を示し、より好ましくは、トルイル基又はカルボキシフ
ェニル基であり、特に好ましくはカルボキシフェニル基
である。
【0019】R2の低級アルキル基とは、炭素数1〜6
個の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示し、具体的には
メチル基、エチル基、n−プロピル基、1−メチルエチ
ル基、n−ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチ
ルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、n−ペンチ
ル基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル
基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、1
−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチ
ルペンチル基、4−メチルペンチル基等を示し、特に好
ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基等である。
【0020】R2のアシル基とは、具体的にはアセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バ
レリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル
基、ミリストイル基、パルミトイル基等の脂肪族アシル
基を示し、特に好ましくはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、イソブチリル基である。また、芳香族
アシル基とは、ベンゾイル基、メトキシカルボニルベン
ゾイル基、エトキシカルボニルベンゾイル基、メチルベ
ンゾイル基、フルオロベンゾイル基、クロロベンゾイル
基、ブロモベンゾイル基、ヨードベンゾイル基、ジフル
オロベンゾイル基、ジクロロベンゾイル基、メトキシベ
ンゾイル基、ジメトキシベンゾイル基、トリメトキシベ
ンゾイル基、エトキシベンゾイル基、ジエトキシベンゾ
イル基、トリエトキシベンゾイル基、ニトロベンゾイル
基、シアノベンゾイル基等の芳香族アシル基を示し、特
に好ましくはベンゾイル基、メチルベンゾイル基、クロ
ルベンゾイル基、ニトロベンゾイル基又はメトキシベン
ゾイル基等である。
【0021】R3の金属原子とは、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等を示
し、特に好ましいのはカリウム、ナトリウムである。
【0022】R3の低級アルキル基とは、前述のR2のア
ルキル基で炭素数1〜6個の直鎖状又は分岐状のアルキ
ル基を示す。
【0023】本発明の代表的な化合物を以下に例示する
が、本発明はこれらの化合物に限定されるものではな
い。化合物、2−ヒドロキシ−4−(カルボキシメチル
ジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(2−メチル
−2−カルボキシプロピルジチオ)ブタン酸、2−ヒド
ロキシ−4−(9−カルボキシノニルジチオ)ブタン
酸、2−ヒドロキシ−4−(1,2−ジカルボキシエチ
ルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(1−カル
ボキシエチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−
(2,3−ジヒドロキシプロピルジチオ)ブタン酸、2
−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルジチオ)ブ
タン酸、2−ヒドロキシ−4−(メチルジチオ)ブタン
酸、2−ヒドロキシ−4−(デシルジチオ)ブタン酸、
2−ヒドロキシ−4−(3−ピリジルメチルジチオ)ブ
タン酸、2−ヒドロキシ−4−(2−カルボキシフェニ
ルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(アリルジ
チオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(3−メチル−
3−カルボキシブチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキ
シ−4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルジチオ)
ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(3,3−ジメチル−
4−カルボキシ−2−ブチルジチオ)ブタン酸、2−ヒ
ドロキシ−4−(2−(カルボキシメチルチオ)エチル
ジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(2−(カル
ボキシメトキシ)エチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロ
キシ−4−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシブチルジ
チオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(ナトリウム−
2−スルホナトエチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキ
シ−4−(trans−3−カルボキシ−2−プロペニ
ルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(ブチルジ
チオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(trans−
3−カルボキシ−2−メチル−2−プロペニルジチオ)
ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(cis−3−カルボ
キシ−2−メチル−2−プロペニルジチオ)ブタン酸。
【0024】本発明の化合物は以下の各方法に従って製
造することができる。
【0025】第一の製法は、式(IIa) R1−SH (IIa) (式中、R1は、前述と同意義を示す。)で表されるチ
オール誘導体を有機酸の存在下、スルフリルハライド
(IIIa)と反応させ一般式(IVa)で示される反
応性誘導体物質とし、次に式(V)で示される2−ヒド
ロキシ−4−メルカプトブタン酸とを反応させることを
特徴とするアルキルジチオブタン酸誘導体の製造法であ
る。より詳細には、(a)所望の上記チオール誘導体を
酢酸等の有機酸の存在下、適宜な溶媒の存在下又は非存
在下、スルフリルハライドと反応させ、一般式(IV
a)で示される反応性誘導体物質とし、(b)次に得ら
れた上記反応性活性物質と2−ヒドロキシ−4−メルカ
プトブタン酸とを反応させることを特徴とするアルキル
ジチオブタン酸誘導体の製造法である。上記反応は下記
反応式に示すとおりである。
【0026】
【化3】
【0027】(式中、R1は、前述と同意義を示し、X
はハロゲン原子を示す)
【0028】上記各反応は、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化メチレン、ジメ
チルホルムアミド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、アセトニトリル、ヘキサン、酢酸エ
チル等の溶媒中で行われる。2種又はそれ以上の溶媒を
混合して利用することもできる。上記反応の反応温度は
比較的広い温度範囲で変化させることができ、一般的に
は氷冷温度から溶媒の沸点間の適宜な温度で行うことが
できる。
【0029】スルフリルクロライド、スルフリルブロマ
イド等のスルフリルハライド化合物(上記IIIa)の
使用量は、化合物(IIa)の1モル当たり1〜3モル
が好適で ある。
【0030】第二の製法は、式(IIb) R1−L (IIb) (式中、R1は、前述と同意義を表し、Lは脱離基を示
す。)で表される化合物とチオ硫酸のアルカリ塩又はア
ルカリ土類金属塩とを加熱還流下反応させ、得られた下
記一般式(IVb)で示される反応性誘導体物質と一般
式(V)で示される2−ヒドロキシ−4−メルカプトブ
タン酸とを、塩基の存在下反応させることを特徴とする
アルキルジチオブタン酸誘導体の製造法である。より詳
細には、(a)所望の上記ハロゲン誘導体とチオ硫酸の
アルカリ塩又はアルカリ土類金属塩とを無溶媒又は適宜
な溶媒の存在下加熱還流下反応させ、反応活性物質と
し、(b)得られた上記反応性活性物質と2−ヒドロキ
シ−4−メルカプトブタン酸とを、塩基の存在下反応さ
せることを特徴とするアルキルジチオブタン酸誘導体の
製造法である。例えばブロモプロピオン酸とチオ硫酸ナ
トリウムとを水に溶解させ、加熱することにより反応さ
せ、次に水を加えて濃度を調整し、例えば1Mのブンテ
塩(Bunte)水溶液として、次工程の反応に使用す
ることができる。上記アルキルジチオブタン酸化合物
は、反応後、常法に従って、例えば濃縮、ろ過、抽出、
沈殿、クロマトグラフィー、再結晶又はそれらの組み合
わせからなる方法で単離・精製することができる。
【0031】Lで示される脱離基としてはハロゲン、ス
ルホン酸エステル残基等を挙げることができる。上記反
応は下記反応式に示すとおりである。
【0032】
【化4】
【0033】(式中、R1は、前述と同意義を示し、L
は脱離基、Mはアルカリ金属類又はアルカリ土類金属類
を示し、yは1又は2の整数を示す。)
【0034】Mは、リチウム、カリウム、ナトリウム等
のアルカリ金属類(この場合はyは1)、カルシウム、
マグネシウム等のアルカリ土類金属類(この場合はyは
2)を示し、カリウム、ナトリウムが特に好ましい。例
えばyが2で示される塩類としては、Na223又は
223等、yが1で示される塩類としては、CaS2
3を挙げることができる。
【0035】チオ硫酸のアルカリ金属塩(IIIb)の使用
量は、化合物(IIb)の1モル当たり1ないし3モルが
好適であり、少なくとも等モルがより好ましい。
【0036】上記各反応は、水又は水とベンゼン、トル
エン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセト
ニトリル、ヘキサン、酢酸エチル、あるいはメタノー
ル、エタノール等のアルコール類等の混合溶媒中で行わ
れる。2種又はそれ以上の溶媒を混合して利用すること
もできる。
【0037】反応温度は比較的広い温度範囲で変化させ
ることができ、一般的には氷冷温度から溶媒の沸点間の
適宜な温度で行うことができる。
【0038】第三の製法は、式(IIc) R1−SH (IIc) (式中、R1は、前述と同意義を示す。)で表されるチ
オール誘導体を塩基の存在下、アルキルスルホン酸ハラ
イドと反応させ一般式(IVc)で示される反応性誘導
体物質とし、次に2−ヒドロキシ−4−メルカプトブタ
ン酸とを反応させることを特徴とするアルキルジチオブ
タン酸誘導体の製造法である。より詳細には、(a)所
望の上記チオール誘導体を塩基の存在下、無溶媒又は適
宜な溶媒の存在下、スルホン酸ハライドと反応させ、反
応性誘導体物質とし、(b)次に得られた上記反応性活
性物質と2−ヒドロキシ−4−メルカプトブタン酸とを
反応させることを特徴とするアルキルジチオブタン酸誘
導体の製造法である。上記反応は下記反応式示すとおり
である。
【0039】
【化5】
【0040】(式中、R1は前述と同意義を表し、Xは
ハロゲン原子を示す)
【0041】上記反応式中のアルキルスルホン酸ハライ
ドとしては、具体的にはメタンスルホン酸クロライド又
はトシルクロライド等を挙げることができる。
【0042】第四の製法は、化合物2−ヒドロキシ−4
−(3−メチル−3−カルボキシブチルジチオ)ブタン
酸を1具体例として説明する。2−ニトロベンゼンスル
フェニルクロライドの塩化メチレン溶液に氷冷下、2,
2−ジメチル−4−メルカプトブタン酸の塩化メチレン
溶液を滴下し、反応させ、反応生成物を常法に従って、
例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて処理す
ることにより、2,2−ジメチル−4−(2−ニトロフ
ェニルジチオ)ブタン酸を得る。次に、この化合物と2
−ヒドロキシ−4−メルカプトブタン酸をアセトニトリ
ルに溶解させ、氷冷下トリエチルアミンを滴下する。反
応後、常法に従って処理し、2−ヒドロキシ−4−(3
−メチル−3−カルボキシブチルジチオ)ブタン酸を得
る方法である。
【0043】第五の製法は、化合物2−ヒドロキシ−4
−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシブチルジチオ)ブ
タン酸を1具体例として説明する。2−ニトロベンゼン
スルフェニルクロライドの塩化メチレン溶液に、2−ヒ
ドロキシ−4−メルカプトブタン酸の塩化メチレン溶液
を滴下し、反応させる。反応生成物を常法に従って、例
えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて処理し、
2−ヒドロキシ−4−(2−ニトロフェニルジチオ)ブ
タン酸を得る。次に、この化合物と2−ヒドロキシ−2
−メチル−4−メルカプトブタン酸をアセトニトリルに
溶解させ、氷冷下トリエチルアミンを滴下する。反応生
成物を常法に従って処理し、2−ヒドロキシ−4−(3
−ヒドロキシ−3−カルボキシブチルジチオ)ブタン酸
を得る方法である。
【0044】上記各反応は、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、塩
化メチレン、ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリ
ル、ヘキサン、酢酸エチル、メタノール、エタノール等
のアルコール類等の混合溶媒中で行うことができ、上記
2種又はそれ以上の溶媒を混合して利用することもでき
る。
【0045】反応温度は比較的広い温度範囲で変化させ
ることができ、−50℃から溶媒の沸点間の適宜な温度
で行うことができる。反応時間については特に制限され
ることはないが、好適には約30分から10時間の範囲
である。
【0046】本発明の一般式(I)で示されるエステル
化合物は、常法に従って、例えば、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール等の適宜なアル
コール類とカルボン酸の活性誘導体、具体的には、一般
式(I)の化合物のハロゲン化物、酸無水物、混合酸無
水物(ジエチルクロロホスフェート又は2,4,6−ト
リイソプロピルベンゼンスルホニルクロライドを反応さ
せて調製した)、活性化エステル(例えばN−ヒドロキ
シサクシンイミドエステル、N−ヒドロキシフタルイミ
ドエステル、4−ニトロフェニルエステル等)、あるい
はアシルアジド又は混合炭酸無水物等としてエステル化
反応させることにより容易に得ることができる。一般式
(I)で示される化合物の無機塩は、常法に従って、例
えば、一般式(I)の化合物と等モルの炭酸水素ナトリ
ウムとを水及び/又は有機溶媒中で反応させることによ
り得ることができる。
【0047】本発明の一般式(I)の化合物でR1がピ
リジル基等の有機塩基を有する化合物の薬理学上許容さ
れる酸類と塩類は、常法に従って、例えば塩酸、硫酸、
硝酸等の無機酸又はシュウ酸、マレイン酸、メシル酸、
p−トルエンスルホン酸等の有機酸の少なくとも等モル
量を適宜な溶媒の存在下反応させることにより得ること
ができる。
【0048】
【実施例】
実施例1 2−ヒドロキシ−4−(カルボキシメチルジチオ)ブタ
ン酸;メルカプト酢酸50mlと酢酸20mlを塩化メ
チレン200mlに溶解させ、氷冷下、塩化スルフリル
90mlを1.5時間で滴下した。つづいて室温で30
分間撹拌した後、3時間加熱還流した。水14mlを加
熱還流下30分かけて滴下した後、さらに5時間撹拌し
た。析出した結晶をロ取し、結晶を少量の塩化メチレン
で洗浄し、カルボキシメチル カルボキシメチルチオス
ルホネート(HOOCCH2SO2SCH2COOH)を
47g(61%)を得た。2−ヒドロキシ−4−メルカ
プトブタン酸12gと上記製法で得たHOOCCH2
2SCH2COOHとを水100mlに溶解させ、一夜
撹拌した。反応液に酢酸エチルと食塩を加え分配し、有
機層を乾燥(硫酸ナトリウム)した後、溶媒を留去し
た。得られた残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(0〜2%メタノール/クロロホルム)に付し、相当
する流分から、2−ヒドロキシ−4−(カルボキシメチ
ルジチオ)ブタン酸7.34g(36.8%)を無色固
体として得た。 H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
4.18(dd,J=7.1Hz,J=3.2Hz,1
H),3.49(s,2H),2.89(t,2H,J
=7.1Hz),2.10(m,1H) C−NMR(22.49MHz,δppm,CD3
D):177.22,173.10,69.73,4
2.04,34.89,34.68 元素分析(C61052として):理論値(%)3
1.85(C),4.45(H)、実測値(%)31.
96(C),4.31(H)。
【0049】実施例2 2−ヒドロキシ−4−(1−カルボキシエチルジチオ)
ブタン酸;チオ乳酸10.6gと酢酸3.0gを塩化メ
チレン100mlに溶解させ、氷冷下塩化スルフリル2
1gを滴下した。氷冷下1時間、室温下30分間攪拌し
た後、3時間加熱還流した。水1.9mlを加熱還流下
30分かけて滴下した後、さらに5時間撹拌した。溶媒
を留去し、残分に水50mlと2−ヒドロキシ−4−メ
ルカプトブタン酸6gを加え、室温で10時間撹拌し
た。反応溶液に酢酸エチルを加えて分配し、有機層を乾
燥(硫酸ナトリウム)した後、溶媒を留去した。得られ
た残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3〜4
%メタノール/クロロホルム)に付し、相当する流分か
ら2−ヒドロキシ−4−(1−カルボキシエチルジチ
オ)ブタン酸4.8g(20%)を得た。 H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
4.23(dd,J=4.4Hz,J=8.3Hz,1
H),3.55(m,2H),2.87(pst,2
H)2.65(m,2H),1.45(d,J=7.1
Hz,3H) C−NMR(22.49MHz,δppm,CD3
D):177.23,175.82,69.84,4
8.33,35.33,35.22,34.68 元素分析(C71252として):理論値(%)3
4.99(C),5.03(H)、実測値(%)35.
21(C),4.08(H)。
【0050】実施例3 実施例1ないし2の方法に準拠して以下の化合物を合成
した。 2−ヒドロキシ−4−(2−カルボキシフェニルジチ
オ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.75〜2.40(m,2H),2.84(t,J=
8Hz,2H),4.23(d,d,J=8Hz,J=
4Hz,1H),7.25〜8.30(m,4H) C−NMR(CD3OD):34.73,69.89,
126.13,126.57,128.79,132.
69,133.72,142.49,169.42,1
77.06 元素分析(C111252として):理論値(%)4
5.82(C),4.19(H)、実測値(%)45.
86(C)、4.08(H)。
【0051】実施例4 2−ヒドロキシ−4−(1−カルボキシエチルジチオ)
ブタン酸;2−ブロモプロピオン酸30gとチオ硫酸ナ
トリウム(Na223)48gを水100mlに溶解
させ、3時間加熱還流した。未反応の原料を除くために
少量の酢酸エチルを加え分配した。水層に水を加え19
6mlとし、1Mのブンテ塩(Bunte)水溶液を調
製する。上記ブンテ塩水溶液110mlに2−ヒドロキ
シ−4−メルカプト−ブタン酸15gを水100mlを
加え、さらに氷冷下、水酸化ナトリウム13.5gを含
む水溶液50mlを加えた。さらに10分間撹拌後20
%硫酸で中和(pH約2)し、酢酸エチルで抽出した。
有機層を乾燥した後、溶媒を留去し、得られた残分をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜3%メタノー
ル/クロロホルム)に付し、相当する流分から2−ヒド
ロキシ−4−(1−カルボキシエチルジチオ)ブタン酸
8.02g(30.4%)を得た。機器分析値は実施例
2で得られたものと同一であった。
【0052】実施例5 2−ヒドロキシ−4−(カルボキシメチルジチオ)ブタ
ン酸;クロル酢酸40gとチオ硫酸ナトリウム100g
を水200mlに溶解させ、4時間加熱還流した。沈殿
物をロ去し、未反応のクロル酢酸を酢酸エチルで分配し
て除去した。水層に水400mlを加え、1M−ブンテ
塩水溶液を調製した。次に、2−ヒドロキシ−4−メル
カプトブタン酸20gを溶解させた水溶液100ml
に、上記ブンテ塩水溶液150mlを氷冷下滴下し、つ
づいて水酸化ナトリウム水溶液(18g/100ml)
を滴下した。10分間撹拌した後20%硫酸で中和(p
H約2)し、反応液に酢酸エチルを加え分配した。有機
層を乾燥(硫酸ナトリウム)後溶媒を留去して得られた
残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜3%
メタノール/クロロホルム)に付し、相当する流分から
2−ヒドロキシ−4−(カルボキシメチルジチオ)ブタ
ン酸10g(30%)を無色固体として得た。機器分析
値は実施例1で得られたものと同一であった。
【0053】実施例6 2−ヒドロキシ−4−(2,3−ジヒドロキシプロピル
ジチオ)ブタン酸;3−クロロ−1,2−プロパンジオ
ール25gとチオ硫酸ナトリウム67.3gを水100
mlに溶解させ、加熱還流した。得られた反応液に2−
ヒドロキシ−4−メルカプトブタン酸30.0gと水1
00mlを加え、氷冷下、さらに水酸化ナトリウム水溶
液(17.8g/50ml)を滴下し、10分間撹拌し
た。硫酸水素カリウム60gで中和後、食塩を加えて、
THFで抽出した。有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)
後、溶媒を留去して得られた残分をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(1〜4%メタノール/クロロホル
ム)に付し、相当する流分から2−ヒドロキシ−4−
(2,3−ジヒドロキシプロピルジチオ)ブタン酸1
3.1g(23.9%)を透明なシロップとして得た。 H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
4.26(dd,J=4.4Hz,J=8.2Hz,1
H),3.86(m,1H),3.56(m,2H)
2.85(m,4H),2.09(m,2H) C−NMR(22.49MHz,δppm,CD3
D):177.22,71.57,69.57,65.
56,43.02,34.78,34.66,34.4
6 元素分析(C71452として):理論値34.70
(C),5.82(H)、実測値(%)34.63
(C),6.01(H)。
【0054】実施例4ないし6の方法に準拠して以下の
実施例7ないし12の化合物を合成した。
【0055】実施例7 2−ヒドロキシ−4−(2−メチル−2−カルボキシプ
ロピルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.26(s,6H),1.75〜2.40(m,2
H),2.82(t,J=8Hz,2H),3.31
(s,2H),4.25(dd,J=8Hz,J=4H
z,1H) C−NMR(CD3OD):24.71,33.75,
34.30,43.72,51.42,68.97,1
76.79,179.55 元素分析(C91652として):理論値(%)4
0.28(C),6.01(H)、実測値(%)40.
49(C),5.79(H)。
【0056】実施例8 2−ヒドロキシ−4−(9−カルボキシノニルジチオ)
ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.2〜1.9(14H,m),1.9〜2.4(4
H,m),2.72(2H,t,J=8.4Hz),
2.80(2H,t,J=7.3Hz),4.25(1
H,dd,J=8.1Hz,J=4.2Hz) C−NMR(22.49MHz;δppm,CD3
D):26.06,29.42,30.18,30.4
0,34.95,35.27,39.31,69.8
9,177.38,177.65 元素分析(C142652として):理論値(%)4
9.68(C),7.74(H)、実測値(%)49.
96(C),7.51(H)。
【0057】実施例9 2−ヒドロキシ−4−(1,2−ジカルボキシエチル)
ジチオブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.8〜2.3(2H,m),2.7〜3.1(4H,
m),3.75(1H,dd,J=9.8Hz,J=
6.2Hz),4.23(1H,dd,J=8.7H
z,J=4.4Hz) 元素分析(C81272として):理論値(%)3
3.80(C),4.25(H)、実測値(%)33.
69(C),4.12(H)。
【0058】実施例10 2−ヒドロキシ−4−(デシルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
0.90(bt,J=8Hz,3H),1.05〜2.
40(m,18H)、2.72(t,J=8Hz,2
H),2.80(t,J=8Hz,2H),4.24
(d,d,J=8Hz,J=4Hz,1H) C−NMR(CD3OD):14.41,23.6,2
9.42,30.23,30.34,30.56,3
2.94,35.00,35.33,39.82,6
9.89,177.28 元素分析(C142832として):理論値54.51
(C),9.15(H)、実測値(%)54.48
(C),9.08(H)。
【0059】実施例11 2−ヒドロキシ−4−(3−ピリジルメチルジチオ)ブ
タン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.7〜2.3(2H,m),2.84(2H,t,J
=7.12Hz),3.96(2H,s),4.25
(1H,dd,J=8.4Hz,J=4.3Hz),
7.44(1H,dd,J=6.1Hz,J=4.9H
z),7.8〜8.0(1H,m),8.4〜8.6
(2H,m) 元素分析(C1013NO32として):理論値46.3
1(C),5.05(H)、実測値(%)46.48
(C),4.81(H)。
【0060】実施例12 2−ヒドロキシ−4−(アリルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.75〜2.40(m,2H),2.85(t,J=
8Hz,J=2Hz),3.30〜3.41(m,2
H),4.20(d,d,J=8Hz,J=4Hz,1
H),4.95−5.25(m,2H),5.50〜
6.10(m,1H) 元素分析(C71232として):理論値40.37
(C),5.81(H)、実測値(%)40.43
(C),5.72(H)
【0061】実施例13 2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルジチオ)
ブタン酸;メルカプトエタノール10gとトリエチルア
ミン13gのメチレンクロライド溶液にメシルクロライ
ド14.7gを−30〜−50℃で滴下した後、室温で
撹拌した。塩酸水溶液で洗浄後、有機層乾燥(硫酸ナト
リウム)後溶媒を留去して得られた残分を2−ヒドロキ
シ−4−メルカプトブタン酸のアルカリ水溶液(NaO
H5.8g/水100ml)に冷却下加え、室温で2時
間撹拌した。反応液に塩酸を加えpH1に調整した後、
酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(硫酸ナトリウ
ム)後溶媒を留去して得られた残分をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(0〜4%メタノール/クロロホル
ム)に付し、相当する流分から2−ヒドロキシ−4−
(2−ヒドロキシエチルジチオ)ブタン酸4.7g(3
0%)を得た。 H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.75〜2.40(m,2H),2.83(t,J=
7Hz,4H),3.86(t,J=7Hz,2H),
4.20(d,d,J=8Hz,J=4Hz,1H) 元素分析(C61242として):理論値(%)3
3.90(C),5.70(H)、実測値(%)34.
04(C),5.61(H)。
【0062】実施例14 実施例13の方法に準拠して以下の化合物を合成した。 2−ヒドロキシ−4−(メチルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.75〜2.40(m,2H),2.40(s,3
H),2.85(t,J=8Hz,2H),3.28
(d,d,J=8Hz,J=4Hz,1H) C−NMR(CD3OD):23.09,33.16,
68.76,178.30 元素分析(C51032として):理論値(%)3
3.00(c),5.50(H)、実測値(%)32.
72(C),5.61(H)。
【0063】実施例15 2−ヒドロキシ−4−(3−メチル−3−カルボキシブ
チルジチオ)ブタン酸;2−ニトロベンゼンスルフェニ
ルクロライド10gの塩化メチレン溶液(100ml)
に氷冷下、2,2−ジメチル−4−メルカプトブタン酸
5.58gの塩化メチレン溶液を滴下した。1時間後、
溶媒を留去して得られた残分をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム)に付し、相当する流分か
ら2.2−ジメチル−4−(2−ニトロフェニルジチ
オ)ブタン酸、9.58g(84%)を得た。次に、こ
の化合物と2−ヒドロキシ−4−メルカプトブタン酸
4.32gをアセトニトリル100mlに溶解させ、氷
冷下トリエチルアミン13mlを滴下した。30分後、
反応液の溶媒を留去し、10%塩酸水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を乾燥した後、溶媒を留去し、得
られた残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2
%メタノール/クロロホルム)に付し、相当する流分か
ら2−ヒドロキシ−4−(3−メチル−3−カルボキシ
ブチルジチオ)ブタン酸4.51g(51%)を得た。
【0064】H−NMR(90MHz,δppm,CD
3OD):1.19(s,6H),1.7〜2.3(m,
4H),2.5〜2.8(m,2H),2.81(t,J
=7.1Hz,2H),4.25(dd,J=8.1H
z,J=4.4Hz,1H) C−NMR(CD3OD):25.57,34.84,
35.22,41.45,42.91,69.79,1
77.28,180.90 元素分析(C101852として):理論値(%)4
2.54(C),6.42(H)、実測値(%)42.
59(C),6.48(H)。
【0065】実施例15と同様にして以下の実施例16
〜18の化合物を得た。
【0066】実施例16 2−ヒドロキシ−4−(3,3−ジメチル−4−カルボ
キシ−2−ブチルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.04(s,6H),1.6〜2.3(m,4H),
2.20(s,2H),2.74(t,J=9.3Hz,
2H),2.82(t,J=7.1Hz,2H),4.2
6(dd,J=8.1Hz,J=4.4Hz) 元素分析(C112052として):理論値(%)4
4.58(C),6.80(H)、実測値(%)44.
36(C),6.82(H)。
【0067】実施例17 2−ヒドロキシ−4−(2−(カルボキシメチルチオ)
エチルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.8〜2.3(m,2H),2.83(t,J=7.
1Hz,2H),2.98(s,4H),3.30
(s,2H),4.25(dd,J=8.1Hz,J=
4.2Hz,1H) 元素分析(C81453として):理論値(%)3
3.55(C),4.93(H)、実測値(%)33.
31(C),4.88(H)。
【0068】実施例18 2−ヒドロキシ−4−(2−(カルボキシメトキシ)エ
チルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.8〜2.3(m,2H),2.85(t,J=7.
3Hz,2H),2.93(t,J=6.4Hz,2
H),3.80(t,J=6.6Hz,2H),4.1
1(s,2H),4.25(dd,J=8.1Hz,J=
4.4Hz,1H) 元素分析(C81462として):理論値(%)3
5.55(C),5.22(H)、実測値(%)35.
41(C),5.34(H)。
【0069】実施例19 2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシ−3−カルボキ
シブチルジチオ)ブタン酸;2−ニトロベンゼンスルフ
ェニルクロライド9.45gの塩化メチレン溶液(10
0ml)に、室温で2−ヒドロキシ−4−メルカプトブ
タン酸7.8gの塩化メチレン溶液を滴下した。1時間
後、反応液を水洗し、有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)
した後、溶媒を留去した。得られた残分をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(3%MeOH/CHCl3
に付し、相当する流分から2−ヒドロキシ−4−(2−
ニトロフェニルジチオ)ブタン酸6.7gを得た。次
に、この化合物と2−ヒドロキシ−2−メチル−4−メ
ルカプトブタン酸3gをアセトニトリル100mlに溶
解させ、氷冷下トリエチルアミン14mlを滴下した。
10分後、反応液の溶媒を留去し、10%塩酸水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥した後、溶媒
を留去し、得られた残分をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(5%MeOH/CHCl3)に付し、相当す
る流分から2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシ−3
−カルボキシブチルジチオ)ブタン酸3.4g(60
%)を得た。
【0070】実施例19と同様にして以下の実施例20
の化合物を合成した。 実施例20 2−ヒドロキシ−4−(ナトリウム−2−スルホナトエ
チルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.85〜2.3(m,2H),2.84(t,J=
7.3Hz,2H),2.95〜3.20(m,2
H),3.20〜3.45(m,2H),4.24(d
d,J=7.3Hz,1H) C−NMR(CD3OD):32.83,33.70,
34.13,51.47,67.46,69.46,1
78.20 元素分析(C61163Naとして):理論値(%)
33.00(c),5.50(H)、実測値(%)3
2.72(C),5.61(H)。
【0071】実施例4と同様にして以下の実施例21〜
24の化合物を合成した。 実施例21 2−ヒドロキシ−4−(trans−3−カルボキシ−
2−プロペニルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.75〜2.4(m,2H),2.83(t,J=
7.1Hz,2H),3.46(dd,J=7.7H
z,J=1.1Hz,1H),4.24(dd,J=8.
1Hz,J=4.2Hz),5.91(dt,J=1
5.4Hz,J=1.1Hz,1H),6.88(d
t,J=15.4Hz,J=7.7Hz,1H) 元素分析(C81252として):理論値(%)3
8.09(C),4.79(H)、実測値(%)37.
98(C),4.78(H)。
【0072】実施例22 2−ヒドロキシ−4−(ブチルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
0.93(t,J=6.6Hz,3H),1.2〜1.8
(m,9H),1.8〜2.3(m,2H),2.72
(t,J=7.1Hz,2H),2.80(t,J=8.1
Hz,2H),4.25(dd,J=8.1Hz,J=4.
4Hz,1H) C−NMR(CD3OD):13.92,22.49,
32.35,34.95,35.22,39.44,6
9.84,177.33 元素分析(C81632として):理論値(%)4
2.83(C),7.19(H)、実測値(%)42.
71(C),7.22(H)。
【0073】実施例23 2−ヒドロキシ−4−(trans−3−カルボキシ−
2−メチル−2−プロペニルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.8〜2.3(m,2H),2.21(d,J=1.
22Hz,3H),2.79(t,J=7.1Hz,2
H),3.39(d,J=0.73Hz,2H),4.
24(dd,J=8.05Hz,J=4.4Hz,1
H),5.8〜5.9(m,1H) C−NMR(CD3OD):17.72,34.90,
69.79,120.23,154.31,169.3
7,177.22 元素分析(C81452として):理論値(%)4
0.59(C),5.30(H)、実測値(%)40.
41(C),5.36(H)。
【0074】実施例24 2−ヒドロキシ−4−(cis−3−カルボキシ−2−
メチル−2−プロペニルジチオ)ブタン酸; H−NMR(90MHz,δppm,CD3OD):
1.8〜2.3(m,2H),2.00(d,J=1.
5Hz,3H),2.79(t,J=7.1Hz,2
H),3.98(d,J=2.0Hz,2H),4.2
2(dd,J=8.1Hz,J=4.4Hz,1H),
5.75〜5.9(m,1H) 元素分析(C91452として):理論値(%)4
0.59(C),5.30(H)、実測値(%)40.
47(C),5.32(H)。
【0075】本発明の化合物及びその薬理学上許容され
る塩類は、腎臓疾患及び肝臓疾患治療剤として有用であ
る。すなわち、本発明の化合物及びその薬理学上許容さ
れる塩類は、腎臓疾患治療剤として、例えば、ネフロー
ゼ症候群、糖尿病性腎障害、糖尿病性腎障害による白内
障、高尿酸血症による腎障害、痛風腎による腎障害、急
性腎不全による腎障害、腎臓疾患が薬物により誘発され
る腎障害である腎臓疾患治療剤、又は腎臓疾患が、重金
属により誘発される腎障害である腎臓疾患治療剤等に有
用である。
【0076】本発明の化合物及びその薬理学上許容され
る塩類は肝臓疾患治療剤として、例えば、肝炎、脂肪
肝、中毒性肝障害、肝硬変又は糖尿病由来の肝臓疾患で
ある肝臓疾患治療剤等に有用である。
【0077】本発明の化合物の薬理試験及びその結果に
ついて以下に述べる。
【0078】急性毒性試験 本発明の化合物群のマウスの急性経口毒性LD50値は約
700〜2100mg/kgであった。
【0079】腎障害抑制試験 試験例1 腎毒性軽減作用:ラットにおけるピュ−ロマイシンアミ
ノヌクレオシド(PAN)腎毒性に対する軽減効果 (試験方法)Wistar系雄ラット(体重196〜2
14g)を1群5匹として用い、PAN80mg/5m
l/kgをday0に静脈内投与した。実施例1の化合
物を1mmol/5ml/kg/dayの用量でday
1からday4まで、及び7、8日に経口投与した。d
ay8、10、15及びday22の各日毎に、24時
間尿を採取し、尿中の総尿蛋白量、尿アルブミン量、ま
た血清尿素窒素(UN)、クレアチニン(CRE)、コ
レステロール(CHO)、トリグリセリド(TG)はd
ay8、10、15及び22に採血した血液を用いて、
自動分析装置(日立7070型)により測定した。さら
に、day22に腎臓を摘出(day13)して重量を
測定し、その重量比(腎重量/体重)を算出した。
【0080】上記化合物は、経口投与でPANによる尿
蛋白量、尿アルブミン量、血清尿素窒素(UN)、クレ
アチニン(CRE)、コレステロール(CHO)、トリ
グリセリド(TG)の上昇を明らかに抑制し、その腎毒
性を軽減した。また、対照群にみられた腎重量の増加も
明らかに抑制した。その結果は下記表に示したとおりで
ある。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】試験例2 Wistar系雄ラット(体重196〜214g)を1
群5匹として用い、PAN(25mg/kg×3)をd
ay0に静脈内投与した。実施例3の化合物1mmol
/5ml/kg/dayの用量でday1からday4
まで静脈内投与した。day7、9及びday11の各
日毎に、試験例1に準拠して血漿尿素窒素(BUN)、
クレアチニン(CRE)、コレステロール(CHO)、
トリグリセリド(TG)を測定した。その結果を下記表
に示す。
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】
【0087】
【表6】
【0088】試験例3 ストレプトゾトシン(STZ)糖尿病性腎障害モデルに
対する効果 (試験方法)ストレプトゾトシン(40mg/kg)を
day1に靜注し、day17で血糖値、CHO値、尿
中ALB値及び体重を指標に群分けした。実施例1の化
合物の経口投与は、20より毎日(週5日間、1mmo
l/kg/day)行った。対照群には生理食塩水を投
与し、以下に述べる項目、すなわち体重変化、血漿GL
U、血漿BUN、血漿CRE、血漿CHO、血漿TG、
血漿ALB、血漿TP、血漿GOT、血漿GPT、尿
量、尿中グルコース、尿中総蛋白、尿中ALB等につい
て測定した。その結果、本発明の化合物は、対照群に比
べ体重の増加し、血漿GLU、血漿BUN、血漿CH
O、血漿TG、血漿GOT、血漿GPT等の増加は抑制
され、尿量、尿中グルコース、尿中総蛋白、尿中ALB
等の量は、対照群と比べて減少傾向にあった。また、対
照群に比べると腎重量の増加は明らかに抑制され、腎毒
性が軽減されたことを示した。
【0089】上記の結果から、本発明の化合物は、腎障
害の指標(GOT、GPT、CHO、TG等)を全て改
善しているので腎臓疾患の治療薬として有用であり、肝
障害の指標を全て改善し、血糖の上昇も見られないこと
から、肝臓疾患の治療薬としても有用である。
【0090】また、本発明の化合物は、血中の脂質を低
下させる効果がある。この場合に脂質は低下するが、体
重は増加させながら腎障害の改善した。すなわち、本発
明の化合物は、腎障害の指標及び肝障害の指標を全て改
善し、血糖値の上昇も見られないので、腎臓疾患、肝臓
疾患等の治療薬として有用である。
【0091】本発明の化合物及びその薬理学上許容され
る塩類は、腎障害の改善と共に血糖値を低下させる作用
を示した。このことから本発明の化合物は糖尿病性腎疾
患の治療薬としても有用である。試験方法及びその結果
は以下に示すとおりであった。 (試験方法)ストレプトゾトシン(STZ、40mg/
kg)をday1に靜注し、day17で血糖値、CH
O値、尿中ALB値及び体重を指標に群分けした。被験
薬の経口投与は、day27より毎日(週5日間)行っ
た。フルクトース負荷は、被験薬投与5〜6時間後に行
った。day116で実験を終了した。 (結果)STZ糖尿病性腎障害モデルに対して、フルク
トースを負荷して各種評価パラメータを検討したとこ
ろ、腎障害は改善された。また、1mmolの連投で血
清脂質の上昇が抑制された。
【0092】フルクトース(2g/kg,po)負荷し
たSTZ糖尿病性腎障害モデルでの白内障の発現に対す
る効果を試験した。本発明の化合物は、対照群に比べて
顕著に白内障の発現を抑制した。その結果は、下記表に
示す通りであった。
【0093】
【表7】
【0094】以上の結果から、本発明の化合物及びその
薬理学上許容される塩類は、優れた薬理作用を有するこ
とがわかる。すなわち、本発明の化合物及びその薬理学
上許容される塩類は、腎臓疾患治療剤として極めて有用
である。腎臓疾患としては、ネフローゼ症候群、糖尿病
性腎障害、糖尿病性腎障害による白内障、高尿酸血症に
よる腎障害、痛風腎による腎障害、急性腎不全による腎
障害、腎臓疾患が、薬物により誘発される腎障害である
腎臓疾患治療剤、又は腎臓疾患が、重金属により誘発さ
れる腎障害である腎臓疾患治療剤等に有用である。ま
た、本発明の化合物及びその薬理学上許容される塩類は
肝臓疾患治療剤、例えば、肝臓疾患が、肝炎、脂肪肝、
中毒性肝障害、肝硬変又は糖尿病由来の肝臓疾患である
肝臓疾患治療剤として極めて有用である。
【0095】本発明の化合物は、患者には通常の投与法
によって経口又は非経口で投与することができる。さら
に本発明の化合物は単独、又は適合性のある医薬担体と
ともに処方することにより使用することができる。
【0096】担体物質としては、水、ゼラチン、アラビ
アゴム、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、
タルク、植物油、ポリアルキレングリコール、ワセリン
等の腸管、経皮又は非経口投与に適した有機又は無機の
不活性担体物質である。製剤としては、錠剤、糖衣錠、
腸溶錠、顆粒剤、散剤、坐剤、カプセル、腸溶カプセル
等の固形製剤、軟膏等の半固形製剤、又は例えば溶液、
懸濁剤又は乳剤等の液体製剤等がある。上記各製剤は常
法に従って製造することができる。又、保存剤、安定化
剤、セッティング剤、乳化剤、風味改善剤、塩類、緩衝
剤等の補助剤を添加することもできる。
【0097】本発明の化合物は、医薬として使用する場
合にはそれぞれ単独で又は2種以上の異なった化合物を
組み合わせて使用することができる。使用量は医薬組成
物の全重量当たり約0.1から99.5%好ましくは
0.5から95%である。
【0098】本発明の化合物の患者に対する1日当たり
の投与量は、使用する用途、体重、年齢、治療を受ける
状態により変化するが、一般的には一人当たり0.5〜
3000mgの範囲であり好ましくは約3〜1000m
gである。
【0099】製剤例1 常法により次の組成により錠剤を作成する。 実施例1の化合物 25mg 乳糖 60mg バレイショデンプン 40mg ポリビニルアルコール 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg
【0100】製剤例2 常法により次の組成により顆粒剤を作成する。 実施例2の化合物 50mg 乳糖 15mg トウモロコシデンプン 10mg ヒドロキシプロピルセルロース 20mg ポリビニルアルコール 5mg
【0101】製剤例3 常法により次の組成により散剤を作成する。 実施例3の化合物 25mg 乳糖 275mg
【0102】製剤例4 製剤例3で得られた散剤をカプセル容器に充填してカプ
セル剤とする。 実施例1の化合物 25mg 乳糖 275mg
【0103】
【発明の効果】本発明により、新規なアルキルジチオブ
タン酸誘導体、並びに該誘導体を有効成分とする腎臓疾
患及び肝臓疾患を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 智且 富山県中新川郡上市町横法音寺55番地 富 士化学工業株式会社内 (72)発明者 森口 幸栄 富山県中新川郡上市町横法音寺55番地 富 士化学工業株式会社内 (72)発明者 遠藤 武 富山県中新川郡上市町横法音寺55番地 富 士化学工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、(i)保護されていてもよいカルボキ
    シル基、保護されていてもよい水酸基、スルホン基、ア
    リール基及びヘテロアリール基の群から選ばれる1種以
    上で置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状の炭素数
    1〜20個のアルキル基、(ii)置換されていてもよ
    いアリール基、(iii)保護されていてもよいカルボ
    キシル基で置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状の
    炭素数3〜20個のアルケニル基又は(iv)HOOC
    −(CH2m−X−(CH2n−基(ここでXはS又は
    Oであり、mは1≦m≦6、nは1≦n<6を示し、カ
    ルボキシル基は保護されていてもよい)を示し、R
    2は、水素原子、低級アルキル基、アシル基を示し、R3
    は、水素原子、低級アルキル基を示す。)で示されるア
    ルキルジチオブタン酸誘導体及びその薬理学上許容され
    る塩。
  2. 【請求項2】R1が、保護されていてもよいカルボキシ
    ル基、保護されていてもよい水酸基、アリール基及びヘ
    テロアリール基の群から選ばれる1種以上で置換されて
    いてもよい直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜20個のア
    ルキル基である請求項1記載のアルキルジチオブタン酸
    誘導体及びその薬理学上許容される塩。
  3. 【請求項3】R1が、置換されていてもよいアリール基
    である請求項1記載のアルキルジチオブタン酸誘導体及
    びその薬理学上許容される塩。
  4. 【請求項4】R1が、保護されていてもよいカルボキシ
    ル基で置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状の炭素
    数3〜20個のアルケニル基である請求項1記載のアル
    キルジチオブタン酸誘導体及びその薬理学上許容される
    塩。
  5. 【請求項5】R1が、HOOC−(CH2m−X−(C
    2n−(ここでXはS又はOであり、mは1≦m≦
    6、nは1≦n<6を示し、カルボキシル基は保護され
    ていてもよい)である請求項1記載のアルキルジチオブ
    タン酸誘導体及びその薬理学上許容される塩。
  6. 【請求項6】化合物、2−ヒドロキシ−4−(カルボキ
    シメチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(2
    −メチル−2−カルボキシプロピルジチオ)ブタン酸、
    2−ヒドロキシ−4−(9−カルボキシノニルジチオ)
    ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(1,2−ジカルボキ
    シエチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(1
    −カルボキシエチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ
    −4−(2,3−ジヒドロキシプロピルジチオ)ブタン
    酸、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチルジチ
    オ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(メチルジチオ)
    ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(デシルジチオ)ブタ
    ン酸、2−ヒドロキシ−4−(3−ピリジルメチルジチ
    オ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(2−カルボキシ
    フェニルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(ア
    リルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(3−メ
    チル−3−カルボキシブチルジチオ)ブタン酸、2−ヒ
    ドロキシ−4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチルジ
    チオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(3,3−ジメ
    チル−4−カルボキシ−2−プロペニルジチオ)ブタン
    酸、2−ヒドロキシ−4−(2−(カルボキシメチルチ
    オ)エチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−
    (2−(カルボキシメトキシ)エチルジチオ)ブタン
    酸、2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシ−3−カル
    ボキシブチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−
    (ナトリウム−2−スルホナトエチルジチオ)ブタン
    酸、2−ヒドロキシ−4−(trans−3−カルボキ
    シ−2−プロペニルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ
    −4−(ブチルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4
    −(trans−3−カルボキシ−2−メチル−2−プ
    ロペニルジチオ)ブタン酸、2−ヒドロキシ−4−(c
    is−3−カルボキシ−2−メチル−2−プロペニルジ
    チオ)ブタン酸。
  7. 【請求項7】請求項1〜6記載の化合物及びその薬理学
    上許容される塩類からなる腎臓疾患治療剤。
  8. 【請求項8】請求項1〜6記載の化合物及びその薬理学
    上許容される塩類からなる肝臓疾患治療剤。
JP30730296A 1995-11-09 1996-11-02 アルキルジチオブタン酸誘導体、並びに該誘導体を有効成分とする腎臓疾患及び肝臓疾患治療剤 Pending JPH09188664A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN120829377A (zh) * 2025-09-19 2025-10-24 卫星新材料研发有限公司 一种双亲性二硫化物及其制备方法和在聚合乳液的后处理中的应用

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CN120829377A (zh) * 2025-09-19 2025-10-24 卫星新材料研发有限公司 一种双亲性二硫化物及其制备方法和在聚合乳液的后处理中的应用

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