JPH09189331A - 複層摺動部材ならびにその製造方法 - Google Patents

複層摺動部材ならびにその製造方法

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JPH09189331A
JPH09189331A JP28610496A JP28610496A JPH09189331A JP H09189331 A JPH09189331 A JP H09189331A JP 28610496 A JP28610496 A JP 28610496A JP 28610496 A JP28610496 A JP 28610496A JP H09189331 A JPH09189331 A JP H09189331A
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expanded metal
metal
sliding member
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layer
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Application number
JP28610496A
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Inventor
Yoshiaki Yamamoto
義昭 山本
Takayoshi Kawaguchi
賢良 川口
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Oiles Industry Co Ltd
Original Assignee
Oiles Industry Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/28Brasses; Bushes; Linings with embedded reinforcements shaped as frames or meshed materials

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 苛酷な摩擦条件下の使用においても摺動特性
に優れており、樹脂すべり層が摺動面において溶融流動
したり剥離することのない複層摺動部材を提供する。 【解決手段】 金属板(1)に一体に接合されたエキス
パンドメタル(2)と当該エキスパンドメタルの網目
(21)及び表面に充填被覆された熱可塑性合成樹脂の
すべり層(3)とから成る複層摺動部材において、エキ
スパンドメタル(2)はその各結合部(22)において
金属板(1)に溶着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に熱可塑性合
成樹脂のすべり層を具備した複層摺動部材、特に高荷重
用途の使用に適した複層摺動部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特に耐摩耗性、耐荷重性を向上さ
せることを目的とした熱可塑性合成樹脂摺動部材として
は、金属裏金に熱可塑性合成樹脂を薄層として被着させ
た複層構成の摺動部材、例えば鋼板上に多孔質焼結金属
層を形成し、当該多孔質焼結金属層に合成樹脂を含浸被
着させた摺動部材(特公昭31−2452号公報)、金
属金網に合成樹脂を充填被覆し、これをハウジング内周
面に結合させた摺動部材(実公昭48−4411号公
報)、さらには鋼板上に接着層を形成し、当該接着層に
合成樹脂を被着させた摺動部材などが知られている。
【0003】このような複層構成の摺動部材において
は、比較的軟質の合成樹脂であっても、それが鋼などの
裏金上に薄層として被着されていると、樹脂自体のたわ
みやへたりを生ずることがないから、結果として摺動部
材としての耐摩耗性、耐荷重性が向上する。また、摺動
面において生じた摩擦熱が薄い樹脂層を介して裏金に容
易に伝わり、そして、摺動部材から放熱されるため、温
度上昇を低く抑えることができ、上述した性能が一層助
長される。このほか、樹脂の膨張、収縮あるいは経年変
形も受け難いから、摺動部材としての寸法安定性が著し
く向上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように複層構成の
合成樹脂摺動部材は、合成樹脂のもつ特性を生かしなが
ら、その欠点を大幅に改善し得るが、それでも苛酷な摩
擦条件下では、樹脂層が摺動面において溶融流動した
り、裏金から剥離するなどの問題が残されている。
【0005】本発明者らは、上記問題点を解決するべく
鋭意研究の結果、補強材としてのエキスパンドメタルに
着目し、このエキスパンドメタルを金属板に圧接接合法
によって両者を接合したところ、エキスパンドメタル
は、その結合部において金属板との間にクサビ状の係合
部を形成して前記金属板に溶着され、かつ、エキスパン
ドメタルの各網目は、エキスパンドメタルの各辺と金属
板との間に形成された微小隙間を介して連続しているこ
と、そして、金属板に接合されたエキスパンドメタルの
網目及び表面に合成樹脂を充填被覆した場合、合成樹脂
は、エキスパンドメタルの網目、エキスパンドメタルの
各結合部と金属板との間のクサビ状の係合部およびエキ
スパンドメタルの各辺と金属板との間の微小隙間に充填
され、かつ、エキスパンドメタルの表面に被覆され、そ
の結果、金属板とエキスパンドメタルと合成樹脂の三者
の強固な接合が行われることを確認し、本発明に到達し
たものである。すなわち、本発明は苛酷な摩擦条件下の
使用においても、摺動特性に優れており、樹脂すべり層
が摺動面において溶融流動したり剥離することのない複
層摺動部材を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、金属板に一体に接合されたエキスパンドメタルと当
該エキスパンドメタルの網目および表面に充填被覆され
た熱可塑性合成樹脂のすべり層とから成る複層摺動部材
において、前記エキスパンドメタルはその各結合部にお
いて前記金属板に溶着されてなる複層摺動部材によって
達成される。
【0007】本発明によれば、エキスパンドメタルはそ
の各結合部と金属板との間にクサビ状の係合部を形成し
て前記金属板に溶着され、かつ、前記エキスパンドメタ
ルの網目は当該エキスパンドメタルの各辺と金属板との
間に形成された微小隙間を介して連続しており、熱可塑
性合成樹脂は前記エキスパンドメタルの網目、前記エキ
スパンドメタルの各結合部と前記金属板との間の前記ク
サビ状の係合部および各辺と前記金属板との間の前記微
小隙間に充填され、かつ、前記エキスパンドメタルの表
面に被覆され、前記金属板と前記エキスパンドメタルと
熱可塑性合成樹脂の三者が強固に接合された複層摺動部
材が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る複層摺動部材の実施
の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係
る複層摺動部材の一部破断の平面図である。図2は、図
1におけるII−II矢視断面図である。図3は、本発明に
係る複層摺動部材の他の例を示す外観斜視図である。図
4は、本発明に係る複層摺動部材のさらに他の例を示す
外観斜視図である。
【0009】本発明の複層摺動部材は、図1に示すよう
に、金属裏金としての金属板1と、金属板1の表面に溶
着されたエキスパンドメタル2と、エキスパンドメタル
2の網目21および表面に充填被覆された熱可塑性合成
樹脂のすべり層3とから形成されている。エキスパンド
メタル2は、図2に示すように、各結合部22と金属板
1の表面との間にクサビ状の係合部4を形成して金属板
1の表面に溶着されているとともに、エキスパンドメタ
ル2の各辺23と金属板1の表面との間には微小隙間5
が形成されており、エキスパンドメタル2の網目21は
微小隙間5を介して連続している。
【0010】そして、すべり層3は、エキスパンドメタ
ル2の網目21、エキスパンドメタル2の各結合部22
と金属板1の表面との間のクサビ状の係合部4および各
辺23と金属板1の表面との間の微小隙間5を充填し、
かつ、エキスパンドメタル2の表面を被覆する熱可塑性
合成樹脂によって形成されている。
【0011】金属板1の材料としては、摺動部材の使用
条件等に応じて適宜の金属を使用することができ、具体
的には、冷間圧延鋼板・鋼帯、ステンレス鋼板・鋼帯、
リン青銅などの銅合金、表面に銅メッキを施した鋼板な
どが好適に使用される。
【0012】エキスパンドメタル2は、周知の通り、金
属薄板に対し、所定ピッチで直線的に連続させかつ各列
毎に位相差を設けて一定の長さで切り込み加工を行なう
とともに、当該切り込みを拡開して略矩形(ダイヤ形)
等の規則正しい網目列を形成した金網状の金属薄板であ
る。エキスパンドメタル2は、熱可塑性合成樹脂のすべ
り層3を補強し、摺動部材の荷重支持部としての役割を
果たすものである。
【0013】エキスパンドメタル2の厚さ(エキスパン
ドメタル加工前の原板の厚さ)は0.1〜1.5mm程
度、その刻み幅は0.5〜1.2mm程度、網目21の
長手の対角線長さは1.0〜12.0mm程度、網目2
1の短手の対角線長さは1.0〜10.0mm程度であ
る。斯かる具体的な寸法および網目21における形状の
バリエーションは種々採用し得るが、本発明において
は、1つの網目21の開口面積が1〜60mm2で、か
つ全網目21の占める開口率が30〜70%のエキスパ
ンドメタルを例示することができる。
【0014】エキスパンドメタル2の材料は、摺動部材
の使用用途、使用条件および上記金属板1との溶着性の
観点から適宜に選定され、斯かる材料としては、鋼、ス
テンレス鋼、銅合金などが使用される。本発明におい
て、エキスパンドメタル2は、各結合部22において金
属板1の表面との間にクサビ状の係合部4を形成して金
属板1の表面に溶着され、かつ、エキスパンドメタル2
の網目21は、エキスパンドメタル2の各辺23と金属
板1の表面との間に形成された微小隙間5を介して連続
しているので、金属板1に対する剥離強度が高められ、
後述する熱可塑性合成樹脂との結合、さらには巻き加工
性が高められる。
【0015】すべり層3を形成する熱可塑性合成樹脂
は、ナイロン12、ナイロン66、高分子量のナイロン
11などのポリアミド樹脂、アセタールコポリマー、ア
セタールホモポリマーなどのポリオキシメチレン樹脂、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹
脂、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹
脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂から選択される。また、すべり層3の
摺動特性の向上を目的として、これらの熱可塑性合成樹
脂には、潤滑油、グリース、ワックス、黒鉛、二硫化モ
リブデン、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、鉛、リン
酸塩などの潤滑油剤を配合してもよい。斯かる潤滑油剤
の配合量は、0.5〜10重量%程度である。
【0016】熱可塑性合成樹脂は、エキスパンドメタル
2の網目21、エキスパンドメタル2の各結合部22と
金属板1の表面との間のクサビ状の係合部4および各辺
23と金属板1の表面との間の微小隙間5に充填され、
かつ、エキスパンドメタル2の表面に被覆されており、
特にクサビ状の係合部4および微小隙間5に充填される
ことによって、エキスパンドメタル2に強固に一体化さ
れたすべり層3が形成される。
【0017】図3は、上述した金属板1と金属板1の表
面に溶着されたエキスパンドメタル2とエキスパンドメ
タル2の網目21および表面に充填被覆された熱可塑性
合成樹脂のすべり層3とから形成された複層摺動部材を
用い、すべり層3を内側にして円筒状に捲回することに
より、所謂巻きブッシュタイプに形成した複層摺動部材
を示すものである。
【0018】図4は、上記巻きブッシュタイプの複層摺
動部材を円筒状ハウジング6の内側に圧入した態様を示
すものである。この態様の複層摺動部材は、特に金属板
1の肉厚が要求される用途に好適である。図4に示す複
層摺動部材は、上記巻きブッシュタイプの複層摺動部材
を円筒状ハウジング6の内側に圧入する方法の他に、表
面にエキスパンドメタル2を一体に接合した金属板1を
用い、エキスパンドメタル2を内側にして円筒状に捲回
し、これを円筒状ハウジング6の内側に圧入した後、エ
キスパンドメタル2の網目21および表面に熱可塑性合
成樹脂を射出成形してすべり層3を形成する方法を採る
こともできる。
【0019】本発明の複層摺動部材は、次のようにして
製造される。先ず、金属板1の表面にエキスパンドメタ
ル2を重ね合わせ、これを一対のローラー電極を具備し
たシーム溶接機に送り、前記ローラー電極間において、
電流20,000〜30,000A、加圧力100kg
f〜600kgf、送り速度0.5m/min〜4.0
m/minの条件で両者を溶接接合する。この溶接接合
において、エキスパンドメタル2は、エキスパンドメタ
ル2の各結合部22と金属板1の表面との間にクサビ状
の係合部4を形成し、かつ、エキスパンドメタル2の各
辺23と金属板1の表面との間に微小隙間5を形成し、
エキスパンドメタル2の網目21が微小隙間5を介して
連続している状態であり、結合部22において金属板1
の表面に溶着一体化される。
【0020】続いて、溶着一体化されたエキスパンドメ
タル2の側に、熱可塑性合成樹脂粉末あるいは所定量の
固体潤滑剤が配合された熱可塑性合成樹脂粉末を散布供
給し、エキスパンドメタル2の網目21および表面を覆
う。次いで、供給粉末の厚さを一定にかつその表面を平
にならした後、熱可塑性合成樹脂をその融点よりも高い
温度に加熱することにより、エキスパンドメタル2の各
結合部22と金属板1の表面との間のクサビ状の係合部
4およびエキスパンドメタル2の各辺23と金属板1の
表面との間の微小隙間5に熱可塑性合成樹脂を流動さ
せ、エキスパンドメタル2の網目21および表面を充填
被覆する。そして、一定の温度に保持されたローラによ
って表面を加圧成形し、熱可塑性合成樹脂のすべり層3
を形成する。
【0021】このようにして、金属板1と金属板1の表
面に接合されたエキスパンドメタル2とエキスパンドメ
タル2の網目21および表面に充填被覆された熱可塑性
合成樹脂のすべり層3とからなる複層摺動部材が作製さ
れる。この複層摺動部材においては、すべり層3を形成
する熱可塑性合成樹脂がエキスパンドメタル2の各結合
部22と金属板1の表面との間のクサビ状の係合部4お
よびエキスパンドメタル2の各辺23と金属板1の表面
との間の微小隙間5に流動し、エキスパンドメタル2の
網目21および表面を充填被覆するので、すべり層3と
エキスパンドメタル2との間の機械的結合が高く、すべ
り層3のエキスパンドメタル2からの剥離、溶融流動等
を生じることはない。
【0022】上述した製法によって作製された複層摺動
部材は、熱可塑性合成樹脂のすべり層3を内側にして円
筒状に捲回することにより、図3に示す巻きブッシュタ
イプの複層摺動部材として構成することができる。さら
に、この複層摺動部材を円筒状ハウジング6に圧入する
ことにより、図4に示す複層摺動部材として構成するこ
とができる。
【0023】本発明の複層摺動部材は、他の方法によっ
ても製造することができる。表面にエキスパンドメタル
2が一体に接合された上述の金属板1をエキスパンドメ
タル2を内側として円筒状に捲回して円筒状基材を作製
し、この円筒状基材を円筒金型内に挿入する。そして、
円筒状基材の内面に、当該内面より小径の中子を挿入し
た後、射出成形機により円筒状基材の内面と中子との間
の環状隙間に熱可塑性合成樹脂を射出成形(アウトサー
ト成形)し、すべり層3を形成する。その後、すべり層
3が形成された円筒状基材を円筒金型内から取り出し、
複層摺動部材を得る方法である。この方法において、円
筒状基材の内面と中子との間の環状隙間は、円筒状基材
のエキスパンドメタル2の表面に形成される熱可塑性合
成樹脂のすべり層3の肉厚となる。
【0024】この方法においても、熱可塑性合成樹脂が
エキスパンドメタル2の各結合部22と金属板1の表面
との間のクサビ状の係合部4およびエキスパンドメタル
2の各辺23と金属板1の表面との間の微小隙間5に流
動し、エキスパンドメタル2の網目21および表面を充
填被覆するので、すべり層3とエキスパンドメタル2と
の間の機械的結合が高く、すべり層3のエキスパンドメ
タル2からの剥離、溶融流動等を生じることはない。
【0025】円筒状基材の内面に形成された熱可塑性合
成樹脂のすべり層3は、必要に応じてその内面を切削加
工することにより、寸法精度の高い複層摺動部材とする
ことができる。
【0026】本発明の複層摺動部材は、さらに他の方法
によっても製造することができる。表面にエキスパンド
メタル2が一体に接合された上述の金属板1を用い、エ
キスパンドメタル2を内側にして円筒状に捲回すること
により円筒状基材を作製し、この円筒状基材を継ぎ目無
し金属管からなるハウジング6内に圧入する。そして、
円筒状基材の内面に、当該内面より小径の中子を挿入し
た後、射出成形機により円筒状基材の内面と中子との間
の環状隙間に熱可塑性合成樹脂を射出成形(アウトサー
ト成形)してすべり層3を形成し、複層摺動部材を得る
方法である。
【0027】この方法においても、熱可塑性合成樹脂が
エキスパンドメタル2の各結合部21と金属板表面との
間のクサビ状の係合部4およびエキスパンドメタル2の
各辺22と金属板表面との間の微小隙間5に流動し、エ
キスパンドメタル2の網目および表面を充填被覆するの
で、すべり層3とエキスパンドメタル2との間の機械的
結合が高く、すべり層3のエキスパンドメタル2からの
剥離、溶融流動等を生じることはない。
【0028】継ぎ目無し金属管(ハウジング6)の内側
に圧入された円筒状基材の内面に形成された熱可塑性合
成樹脂のすべり層3は、必要に応じてその内面を切削加
工することにより、寸法精度の高い複層摺動部材とする
ことができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。 実施例1 金属裏金として、厚さ1.6mm、幅40mmの冷間圧
延鋼板(SPCC)を用意した。厚さ0.6mmの冷間
圧延鋼板(SPCC)にエキスパンド加工を施し、網目
の短手方向長さ3.0mm、網目の長手方向長さ4.4
mmのダイヤ形状の網目を有するエキスパンドメタルを
作製し、当該エキスパンドメタルを金属裏金としての冷
間圧延鋼板の表面に重ね合わせた。
【0030】これを一対のローラー電極を具備したシー
ム溶接機に送り、前記ローラー電極間において、電流2
5,000A、加圧力350kgf、送り速度0.8m
/minの条件で両者を溶接接合した。この溶接接合に
おいて、エキスパンドメタルは、当該エキスパンドメタ
ルの各結合部において冷間圧延鋼板の表面との間にクサ
ビ状の係合部を形成して前記冷間圧延鋼板の表面に溶着
され、かつ、エキスパンドメタルの各辺と冷間圧延鋼板
の表面との間に微小隙間が形成され、エキスパンドメタ
ルの網目は前記微小隙間を介して連続していることを確
認した。
【0031】続いて、冷間圧延鋼板の表面に一体に接合
されたエキスパンドメタルの網目およびその表面にポリ
アミド樹脂(ダイセル社製12ナイロン、商品名「ダイ
アミド」)粉末を散布供給し、供給粉末の厚さを一定に
かつその表面を平にならして215〜230℃の温度に
保持された電気炉内で90秒間保持した。次いで、ロー
ル圧延した後に冷却し、エキスパンドメタルの表面に
0.3mmの厚さのすべり層を有する複層摺動部材を得
た。この成形工程において、ポリアミド樹脂は、エキス
パンドメタルの網目、エキスパンドメタルの各結合部と
冷間圧延鋼板の表面との間のクサビ状の係合部およびエ
キスパンドメタルの各辺と冷間圧延鋼板の表面との間の
微小隙間に流動状態で充填され、かつ、エキスパンドメ
タルの表面に被覆されており、クサビ状の係合部および
微小隙間に充填されることによって、エキスパンドメタ
ルに強固に一体化されたすべり層が形成される。
【0032】実施例2 前記実施例1と同様の方法で得た冷間圧延鋼板の表面に
一体に接合されたエキスパンドメタルの網目およびその
表面にポリアミド樹脂(ダイセル社製12ナイロン、商
品名「ダイアミド」)粉末に固体潤滑剤として二硫化モ
リブデンを3重量%配合したポリアミド樹脂組成物を散
布供給し、供給粉末の厚さを一定にかつその表面を平に
ならして215〜230℃の温度に保持された電気炉内
で90秒間保持した。その後ロール圧延したのち冷却
し、エキスパンドメタルの表面に0.3mmの厚さのす
べり層を有する複層摺動部材を得た。この成形工程にお
いて、ポリアミド樹脂組成物はエキスパンドメタルの網
目、当該エキスパンドメタルの各結合部と冷間圧延鋼板
の表面との間のクサビ状の係合部およびエキスパンドメ
タルの各辺と冷間圧延鋼板の表面との間の微小隙間に流
動して充填し、かつエキスパンドメタルの表面に被覆さ
れており、前記クサビ状の係合部および微小隙間に充填
されることによって、エキスパンドメタルに強固に一体
化されたすべり層が形成される。
【0033】実施例3 金属裏金として、厚さ1.6mm、幅40mmの冷間圧
延鋼板(SPCC)の表面に銅メッキを施し、銅メッキ
冷間圧延鋼板を用意した。厚さ0.6mmのリン青銅板
にエキスパンド加工を施し、網目の短手方向長さ3.0
mm、網目の長手方向長さ4.4mmのダイヤ形状の網
目を有するエキスパンドメタルを作製し、当該エキスパ
ンドメタルを銅メッキ冷間圧延鋼板の表面に重ね合わせ
た。
【0034】これを一対のローラー電極を具備したシー
ム溶接機に送り、ローラー電極間において、電流30,
000A、加圧力350kgf、送り速度0.8m/m
inの条件で両者を溶接接合させた。この溶接接合にお
いて、エキスパンドメタルは、当該エキスパンドメタル
の各結合部において銅メッキ冷間圧延鋼板の表面との間
にクサビ状の係合部を形成して銅メッキ冷間圧延鋼板の
表面に溶着され、かつ、エキスパンドメタルの網目は、
当該エキスパンドメタルの各辺と銅メッキ冷間圧延鋼板
の表面との間に形成された微小隙間を介して連続してい
ることを確認した。
【0035】次いで、銅メッキ冷間圧延鋼板の表面に一
体に接合されたエキスパンドメタルの網目およびその表
面にポリアミド樹脂(ダイセル社製12ナイロン、商品
名「ダイアミド」)粉末を散布供給し、供給粉末の厚さ
を一定にかつその表面を平にならして215〜230℃
の温度に保持された電気炉内で90秒間保持した。その
後ロール圧延したのち冷却し、エキスパンドメタルの表
面に0.3mmの厚さのすべり層を有する複層摺動部材
を得た。この成形工程において、ポリアミド樹脂は、エ
キスパンドメタルの網目、当該エキスパンドメタルの各
結合部と銅メッキ冷間圧延鋼板の表面との間のクサビ状
の係合部およびエキスパンドメタルの各辺と銅メッキ冷
間圧延鋼板の表面との間の微小隙間に流動状態で充填さ
れ、かつ、エキスパンドメタルの表面に被覆されてお
り、前記クサビ状の係合部および微小隙間に充填される
ことによって、エキスパンドメタルに強固に一体化され
たすべり層が形成される。
【0036】実施例4 前記実施例1で得た複層摺動部材に曲げ加工を施し、す
べり層を内側にして円筒状に捲回して外径65mm、内
径60.2mm、長さ40mmの円筒状複層摺動部材を
作製した。次いで、この円筒状複層摺動部材を、外径7
5mm、内径65mm、長さ40mmの継ぎ目無し鋼管
(機械構造用炭素鋼鋼管:STKM13C)に圧入し、
複層摺動部材を得た。
【0037】実施例5 前記実施例1で得た、表面にエキスパンドメタルを一体
に接合した冷間圧延鋼板に曲げ加工を施し、エキスパン
ドメタルを内側にして円筒状に捲回して外径65mm、
内径60.8mm、長さ40mmの円筒状基材を作製し
た。この円筒状基材を外径75mm、内径65mm、長
さ40mmの継ぎ目無し鋼管(機械構造用炭素鋼鋼管:
STKM13C)に圧入した。次いで、継ぎ目無し鋼管
に圧入保持された円筒状基材の内面に直径60.2mm
の中子を挿入し、これをスクリュー型射出成形機の金型
内にセットした後、金型内にセットされた円筒状基材の
内面と中子との隙間にポリアミド樹脂組成物(前記実施
例2と同様のもの)を射出成形し、エキスパンドメタル
の表面に0.3mmの厚さのすべり層を有する円筒状複
層摺動部材を得た。
【0038】この成形工程において、ポリアミド樹脂組
成物は、エキスパンドメタルの網目、エキスパンドメタ
ルの各結合部と冷間圧延鋼板の表面との間のクサビ状の
係合部および当該エキスパンドメタルの各辺と冷間圧延
鋼板の表面との間の微小隙間に流動状態で充填され、か
つ、エキスパンドメタルの表面に0.3mm被覆されて
おり、前記クサビ状の係合部および微小隙間に充填され
ることによって、エキスパンドメタルに強固に一体化さ
れたすべり層が形成される。
【0039】比較例1 金属裏金として、厚さ1.6mmの冷間圧延鋼板を用意
し、この鋼板上に平均粒度が50メッシュの銅合金(C
u90−Sn10)粉末を散布した後、還元性雰囲気中
820〜830℃の温度で40分間焼結し、鋼板上に厚
さ0.4mmの多孔質焼結層を形成した。次いで、多孔
質焼結層に前記実施例1と同様のポリアミド樹脂粉末を
散布供給し、供給粉末の厚さを一定にかつその表面を平
にならした後、215〜230℃の温度に保持された電
気炉内で90秒間保持した。その後、ロール圧延したの
ち冷却し、多孔質焼結層の表面に0.3mmの厚さのす
べり層を有する複層摺動部材を得た。
【0040】比較例2 金属裏金として、厚さ1.6mmの冷間圧延鋼板を用意
し、当該鋼板をショットブラスト後、溶剤によって洗浄
脱脂し、次いでこの表面にフェノール変性アルキッド樹
脂プライマーを塗布し、250〜300℃の温度で0.
03mmの厚さに焼付けた。このプライマー処理を施し
た鋼板の表面に前記実施例1と同様のポリアミド樹脂粉
末を散布供給し、供給粉末の厚さを一定にかつその表面
を平にならして215〜230℃の温度に保持された電
気炉内で90秒間保持した。その後ロール圧延したのち
冷却し、プライマー層の表面に0.3mmの厚さのすべ
り層を有する複層摺動部材を得た。
【0041】比較例3 前記比較例1で得た複層摺動部材に曲げ加工を施し、す
べり層を内側にして円筒状に捲回して外径64.8m
m、内径60.2mm、長さ40mmの円筒状複層摺動
部材を作製した。次いで、この円筒状複層摺動部材を、
外径75mm、内径64.8mm、長さ40mmの継ぎ
目無し鋼管(機械構造用炭素鋼鋼管:STKM13C)
に圧入し、複層摺動部材を得た。
【0042】比較例4 前記比較例2で得た複層摺動部材に曲げ加工を施し、す
べり層を内側にして円筒状に捲回して外径64mm、内
径60.2mm、長さ40mmの円筒状複層摺動部材を
作製した。次いで、この円筒状複層摺動部材を、外径7
5mm、内径64mm、長さ40mmの継ぎ目無し鋼管
(機械構造用炭素鋼鋼管:STKM13C)に圧入し、
複層摺動部材を得た。
【0043】つぎに、上述した実施例および比較例で得
た複層摺動部材の摺動特性について行なった試験および
その結果について述べる。摺動特性の試験において、実
施例1〜3および比較例1〜2については表1に示すス
ラスト試験によって耐荷重性を評価し、また実施例4〜
5および比較例3〜4については表2に示すジャーナル
揺動試験によって耐久性を評価した。
【0044】
【表1】 スラスト試験(耐荷重性) 試験条件 荷重:100kgf/cm2を60分毎に累積負荷 最大700kgf/cm2 速度:5m/min 潤滑:試験開始前に摺動面にリチウム系グリースを塗布
【0045】
【表2】 ジャーナル揺動試験(耐久性) 試験条件 面圧:750kgf/cm2 速度:0.5m/min 揺動角度:±45° サイクル数:30,000サイクル 潤滑:試験開始前に摺動面にリチウム系グリースを塗布
【0046】上記試験条件により行なった試験結果は表
3の通りである。
【表3】
【0047】以上の試験結果から、スラスト試験におい
ては、実施例1〜3からなる複層摺動部材は、累積荷重
700kgf/cm2という高荷重条件においても低い
摩擦係数で安定した性能を発揮し、累積荷重700kg
f/cm2時の摩耗量は60μm以下と極めて低い値を
示した。これに対し比較例1の複層摺動部材は、累積荷
重の増加とともに低い摩擦係数を示したが、累積荷重が
500kgf/cm2の時点ですべり層に摩耗を生じ、
多孔質焼結層との摩擦に移行したため、摩擦係数の急激
な上昇が認められた(図5参照)。また、比較例2の複
層摺動部材は、摩擦係数は累積荷重の増加とともに低い
摩擦係数を示したが、累積荷重400kgf/cm2
時点ですべり層と裏金との間に剥離を生じたため、試験
を中止した。表中の摩擦係数は累積荷重100〜300
kgf/cm2時点での値を示し、また摩耗量の測定は
できなかった。
【0048】また、ジャーナル揺動試験においては、実
施例4〜5の複層摺動部材は750kgf/cm2とい
う極めて厳しい荷重条件においても低い摩擦係数で安定
した性能を発揮し、摩耗量においてもスラスト試験と同
様、20μm以下と極めて低い値を示した。これに対し
比較例3の摺動部材は、15,000サイクルあたりか
らすべり層に摩耗を生じ、スラスト試験と同様、多孔質
焼結層との摩擦に移行したため、摩擦係数の急激な上昇
が認められた。また、比較例4においてはすべり層と裏
金との間に剥離を生じたため、試験を中止した。表中の
摩擦係数は試験開始直後の値を示し、摩耗量の測定はで
きなかった。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の複層摺動部
材によれば、エキスパンドメタルは、各結合部において
金属板の表面との間にクサビ状の係合部を形成して前記
金属板の表面に溶着され、かつ、エキスパンドメタルの
網目は、当該エキスパンドメタルの各辺と金属板の表面
との間に形成された微小隙間を介して連続しており、合
成樹脂は、エキスパンドメタルの網目、エキスパンドメ
タルの各結合部と金属板との間のクサビ状の係合部およ
び各辺と金属板との間の微小隙間に充填され、かつ、エ
キスパンドメタルの表面に被覆され、金属板とエキスパ
ンドメタルと合成樹脂の三者が強固に接合されているの
で、金属板に対する剥離強度が高められ、苛酷な荷重条
件下においても、すべり層のエキスパンドメタルからの
剥離、溶融流動等を生じることなく、優れた摺動特性を
発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複層摺動部材の一部破断の平面図
である。
【図2】図1におけるII−II矢視断面図である。
【図3】本発明に係る複層摺動部材の他の例を示す外観
斜視図である。
【図4】本発明に係る複層摺動部材のさらに他の例を示
す外観斜視図である。
【図5】本発明に係る複層摺動部材と比較例の複層摺動
部材との耐荷重性を試験した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1:金属板 2:エキスパンドメタル 21:網目 22:結合部 23:辺 3:熱可塑性合成樹脂すべり層 4:クサビ状の係合部 5:微小隙間 6:ハウジング

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板に一体に接合されたエキスパンド
    メタルと当該エキスパンドメタルの網目および表面に充
    填被覆された熱可塑性合成樹脂のすべり層とから成る複
    層摺動部材において、前記エキスパンドメタルはその各
    結合部において前記金属板に溶着されていることを特徴
    とする複層摺動部材。
  2. 【請求項2】 エキスパンドメタルは、各結合部と金属
    板との間にクサビ状の係合部を形成して前記金属板に溶
    着されているとともに、前記エキスパンドメタルの各網
    目は、当該エキスパンドメタルの各辺と前記金属板との
    間に形成された微小隙間を介して連続している請求項1
    に記載の複層摺動部材。
  3. 【請求項3】 エキスパンドメタルの1つの網目の開口
    面積が1〜60mm2であり、かつ、全網目の開口率が
    30〜70%である請求項1又は2に記載の複層摺動部
    材。
  4. 【請求項4】 すべり層を構成する熱可塑性合成樹脂
    が、エキスパンドメタルの網目、前記エキスパンドメタ
    ルの各結合部と金属板との間のクサビ状の係合部および
    前記エキスパンドメタルの各辺と前記金属板との間の微
    小隙間に充填され、かつ、前記エキスパンドメタルの表
    面に被覆されている請求項1〜3のいずれかに記載の複
    層摺動部材。
  5. 【請求項5】 熱可塑性合成樹脂のすべり層を内側にし
    て円筒状に捲回されることにより巻きブッシュとして形
    成されている請求項1〜4のいずれかに記載の複層摺動
    部材。
  6. 【請求項6】 巻きブッシュとしての複層摺動部材がさ
    らに円筒状ハウジング内に圧入されている請求項5に記
    載の複層摺動部材。
  7. 【請求項7】 熱可塑性合成樹脂は、ポリアミド樹脂、
    ポリアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステ
    ル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテ
    ルエーテルケトン樹脂の群から選択される1種である請
    求項1〜6のいずれかに記載の複層摺動部材。
  8. 【請求項8】 熱可塑性合成樹脂のすべり層は、潤滑
    油、グリース、ワックス、黒鉛、二硫化モリブデン、ポ
    リテトラフルオロエチレン樹脂、鉛、リン酸塩から選択
    される1種又は2種以上の潤滑油剤を0.5〜10重量
    %の割合で含有している請求項7に記載の複層摺動部
    材。
  9. 【請求項9】 金属板の表面にエキスパンドメタルを重
    ね合わせた後、これを一対のローラー電極を具備したシ
    ーム溶接機に送り、前記エキスパンドメタルの各結合部
    と前記金属板との間にクサビ状の係合部を形成しかつ前
    記エキスパンドメタルの各辺と前記金属板の表面との間
    に微小隙間を形成して両者を一体に接合する工程と、前
    記金属板の表面に一体に接合された前記エキスパンドメ
    タルの網目およびその表面に熱可塑性合成樹脂粉末を散
    布供給し、供給粉末の厚さを一定にかつその表面を平に
    ならした後、加熱炉内に一定時間保持し、次いでロール
    圧延した後に冷却する工程とからなり、前記エキスパン
    ドメタルの網目、前記エキスパンドメタルの各結合部と
    前記金属板の表面との間の前記クサビ状の係合部および
    前記エキスパンドメタルの各辺と前記金属板の表面との
    間の前記微小隙間に熱可塑性合成樹脂を流動状態で充填
    し、かつ、前記エキスパンドメタルの表面に熱可塑性合
    成樹脂を被覆することにより、前記エキスパンドメタル
    に強固に一体化されたすべり層を形成することを特徴と
    する複層摺動部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 金属板の表面にエキスパンドメタルを
    重ね合わせた後、これを一対のローラー電極を具備した
    シーム溶接機に送り、前記エキスパンドメタルの各結合
    部と前記金属板との間にクサビ状の係合部を形成しかつ
    前記エキスパンドメタルの各辺と前記金属板の表面との
    間に微小隙間を形成して両者を一体に接合する工程と、
    表面に前記エキスパンドメタルを一体に接合した前記金
    属板に曲げ加工を施し、前記エキスパンドメタルを内側
    にして円筒状に捲回して円筒状基材を作製した後、この
    円筒状基材を継ぎ目無し鋼管に圧入する工程と、前記継
    ぎ目無し鋼管に圧入保持された前記円筒状基材の内側に
    中子を挿入し、これを射出成形機の金型内にセットした
    後、金型内にセットされた前記円筒状基材の内面と中子
    との隙間に熱可塑性合成樹脂を射出成形する工程とから
    なり、前記エキスパンドメタルの網目、前記エキスパン
    ドメタルの各結合部と前記金属板の表面との間の前記ク
    サビ状の係合部および前記エキスパンドメタルの各辺と
    前記金属板の表面との間の前記微小隙間に熱可塑性合成
    樹脂を流動状態で充填し、かつ、前記エキスパンドメタ
    ルの表面に熱可塑性合成樹脂を被覆することにより、前
    記エキスパンドメタルに強固に一体化されたすべり層を
    形成することを特徴とする複層摺動部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 エキスパンドメタルの1つの網目の開
    口面積が1〜60mm2であり、かつ、全網目の開口率
    が30〜70%である請求項9又は10に記載の複層摺
    動部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 熱可塑性合成樹脂は、ポリアミド樹
    脂、ポリアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエ
    ステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエ
    ーテルエーテルケトン樹脂の群から選択される1種であ
    る請求項9又は10に記載の複層摺動部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 熱可塑性合成樹脂のすべり層は、潤滑
    油、グリース、ワックス、黒鉛、二硫化モリブデン、ポ
    リテトラフルオロエチレン樹脂、鉛、リン酸塩から選択
    される1種又は2種以上の潤滑油剤を0.5〜10重量
    %の割合で含有している請求項12に記載の複層摺動部
    材の製造方法。
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