JPH09194221A - ガラス光学素子成形用型及び成形方法 - Google Patents
ガラス光学素子成形用型及び成形方法Info
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- JPH09194221A JPH09194221A JP554996A JP554996A JPH09194221A JP H09194221 A JPH09194221 A JP H09194221A JP 554996 A JP554996 A JP 554996A JP 554996 A JP554996 A JP 554996A JP H09194221 A JPH09194221 A JP H09194221A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/06—Construction of plunger or mould
- C03B11/08—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
- C03B11/084—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor
- C03B11/086—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor of coated dies
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2215/00—Press-moulding glass
- C03B2215/02—Press-mould materials
- C03B2215/08—Coated press-mould dies
- C03B2215/14—Die top coat materials, e.g. materials for the glass-contacting layers
- C03B2215/16—Metals or alloys, e.g. Ni-P, Ni-B, amorphous metals
- C03B2215/17—Metals or alloys, e.g. Ni-P, Ni-B, amorphous metals comprising one or more of the noble meals, i.e. Ag, Au, platinum group metals
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】成形用型の成形表面の材質に、種々の検討を加
えた結果、大気中での成形が可能であり、その耐久性も
大幅に向上された光学素子成形用型を提供する。 【解決手段】 ガラス光学素子のプレス成形に際して、
ガラス光学素子の光学機能面に転写する型の成形面を、
耐酸化性の良好な貴金属、もしくは、その合金にLiが
0.1〜20atom%、含んでいる表面層で構成する
と共に、その表面層の厚さを10nm以上に形成してい
ることを特徴とする。
えた結果、大気中での成形が可能であり、その耐久性も
大幅に向上された光学素子成形用型を提供する。 【解決手段】 ガラス光学素子のプレス成形に際して、
ガラス光学素子の光学機能面に転写する型の成形面を、
耐酸化性の良好な貴金属、もしくは、その合金にLiが
0.1〜20atom%、含んでいる表面層で構成する
と共に、その表面層の厚さを10nm以上に形成してい
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、軟化した
ガラス素材をプレス成形することで、非球面レンズなど
の高精度なガラス光学素子を製造できるプレス成形用
型、および、それを用いた成形方法に関する。
ガラス素材をプレス成形することで、非球面レンズなど
の高精度なガラス光学素子を製造できるプレス成形用
型、および、それを用いた成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、研摩工程を経ずに、所定の表面精
度を有するプレス成形用型内に、軟化したガラス素材を
収容して、プレス成形することにより、光学機器などに
使用されるレンズなどのガラス光学素子を製造する方法
が提唱されている。この方法は例えば、特公昭61−3
2263号公報などに記載されているが、しかし、これ
は、ガラスを所定の形状に研摩加工した後で、これを加
熱成形するものであり、ガラス素材を予め用意するため
に、その作製にコストがかかる。
度を有するプレス成形用型内に、軟化したガラス素材を
収容して、プレス成形することにより、光学機器などに
使用されるレンズなどのガラス光学素子を製造する方法
が提唱されている。この方法は例えば、特公昭61−3
2263号公報などに記載されているが、しかし、これ
は、ガラスを所定の形状に研摩加工した後で、これを加
熱成形するものであり、ガラス素材を予め用意するため
に、その作製にコストがかかる。
【0003】これに対して、特開昭59−195541
号公報、特公平4−16414号公報、特公平7−45
327号公報には、溶融状態のガラスを一定量取り出
し、これをプレス成形する方法が提案されている。
号公報、特公平4−16414号公報、特公平7−45
327号公報には、溶融状態のガラスを一定量取り出
し、これをプレス成形する方法が提案されている。
【0004】特開昭59−195541号公報では、多
孔質部材からなる成形型により、ガスクッションを介し
て、成形する方法が提案されているが、プレス段階の圧
力では、ガス層が存在せず、ガラスは型表面に接触して
しまい、融着を起こす。また、大気中の成形では、Si
Cなどの材料は、酸化、劣化を起こし、耐久性がない。
孔質部材からなる成形型により、ガスクッションを介し
て、成形する方法が提案されているが、プレス段階の圧
力では、ガス層が存在せず、ガラスは型表面に接触して
しまい、融着を起こす。また、大気中の成形では、Si
Cなどの材料は、酸化、劣化を起こし、耐久性がない。
【0005】特公平4−16414号公報では、金型に
受ける時のガラスの表面温度を軟化温度以下にした状態
で、プレス成形する方法が提案されているが、これも大
気中のプレス成形では、ステンレスの金型が酸化、劣化
を起こし、耐久性がない。
受ける時のガラスの表面温度を軟化温度以下にした状態
で、プレス成形する方法が提案されているが、これも大
気中のプレス成形では、ステンレスの金型が酸化、劣化
を起こし、耐久性がない。
【0006】こうした金型の、大気中での耐久性の問題
を解決するために、特公平7−45327号公報では、
第一の熱加工治具で、溶融ガラスを受け、これらを非酸
化性雰囲気中へ搬送し、ガラスを精密成形用の第二の熱
加工治具に移した後、成形する段取りで、精密成形用型
に対するガラスの融着防止と、耐久性の向上を図ってい
る。しかし、この方法では、2種類の型が必要な上に、
雰囲気を制御するために、装置が大掛かりになり、装置
コストも大きくなる。
を解決するために、特公平7−45327号公報では、
第一の熱加工治具で、溶融ガラスを受け、これらを非酸
化性雰囲気中へ搬送し、ガラスを精密成形用の第二の熱
加工治具に移した後、成形する段取りで、精密成形用型
に対するガラスの融着防止と、耐久性の向上を図ってい
る。しかし、この方法では、2種類の型が必要な上に、
雰囲気を制御するために、装置が大掛かりになり、装置
コストも大きくなる。
【0007】以上のように、コスト面で有利な大気中で
の、溶融ガラスを直接、プレス成形する方法において、
型材の高温ガラスに対する離型性(融着)と耐酸化性
(表面粗さ劣化による成形品の曇)が、今後の大きな問
題である。
の、溶融ガラスを直接、プレス成形する方法において、
型材の高温ガラスに対する離型性(融着)と耐酸化性
(表面粗さ劣化による成形品の曇)が、今後の大きな問
題である。
【0008】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、成形用型の成形表面の材質に、種々の検討を加え
た結果、大気中での成形が可能であり、その耐久性も大
幅に向上された光学素子成形用型を提供することを目的
としている。
ので、成形用型の成形表面の材質に、種々の検討を加え
た結果、大気中での成形が可能であり、その耐久性も大
幅に向上された光学素子成形用型を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
ガラス光学素子のプレス成形に際して、ガラス光学素子
の光学機能面に転写する型の成形面を、耐酸化性の良好
な貴金属、もしくは、その合金にLiが0.1〜20a
tom%(原子数比)、含んでいる表面層で構成すると
共に、その表面層の厚さを10nm以上に形成している
ことを特徴とする。
ガラス光学素子のプレス成形に際して、ガラス光学素子
の光学機能面に転写する型の成形面を、耐酸化性の良好
な貴金属、もしくは、その合金にLiが0.1〜20a
tom%(原子数比)、含んでいる表面層で構成すると
共に、その表面層の厚さを10nm以上に形成している
ことを特徴とする。
【0010】なお、この場合、耐酸化性の良好な貴金属
は、Pt、Ir、Os、Pd、Au、RhもしくはRu
の何れか、あるいは、それらの幾つかからなる合金で構
成されていることを特徴とする。また、本発明の実施の
形態として、Liを含む表面層が、イオン注入法によ
り、あるいは、イオンビームミキシング法により、形成
されていることが好ましい。また、本発明では、上述の
ガラス光学素子成形用型を用いて、光学素子をプレス成
形する方法を特徴とする。
は、Pt、Ir、Os、Pd、Au、RhもしくはRu
の何れか、あるいは、それらの幾つかからなる合金で構
成されていることを特徴とする。また、本発明の実施の
形態として、Liを含む表面層が、イオン注入法によ
り、あるいは、イオンビームミキシング法により、形成
されていることが好ましい。また、本発明では、上述の
ガラス光学素子成形用型を用いて、光学素子をプレス成
形する方法を特徴とする。
【0011】これにより、ガラスに対する成形用型の離
型性と耐酸化性を良くすることができるが、この耐酸化
性については、特に、貴金属がガラスに対して安定な材
料であると共に耐酸化性に優れているため、また、離型
性については、Liが表面層に存在することにより良く
なる。この原理は、嘗て、明確にされたことはないが、
おそらく、表面に含まれたLiが高温におけるプレス時
に潤滑剤の機能を果たすのではないかと思われる。
型性と耐酸化性を良くすることができるが、この耐酸化
性については、特に、貴金属がガラスに対して安定な材
料であると共に耐酸化性に優れているため、また、離型
性については、Liが表面層に存在することにより良く
なる。この原理は、嘗て、明確にされたことはないが、
おそらく、表面に含まれたLiが高温におけるプレス時
に潤滑剤の機能を果たすのではないかと思われる。
【0012】
[第1の実施の形態]図1は、本発明に係わる光学素子
成形用型の一つの実施の形態を、模式的に示すものであ
る。図1において、符号1は超硬合金を用いた型母材、
2は貴金属、例えばPtを用いた膜、3はPt膜中にL
iを含んだ表面層である。
成形用型の一つの実施の形態を、模式的に示すものであ
る。図1において、符号1は超硬合金を用いた型母材、
2は貴金属、例えばPtを用いた膜、3はPt膜中にL
iを含んだ表面層である。
【0013】このような成型用型を構成するには、先
ず、母材となる超硬合金を所定の形状に加工した後、ガ
ラス接触部となる成形面を、表面粗さがRmaxで、1
0nm以下に鏡面研摩する。そして、スパッタリングに
より、この母材の全面にPt膜を2μmの厚さで形成
し、その成形表面のみに、Liをイオン注入処理する。
この場合の処理条件としては、例えば、注入量を1×1
014〜1018ions/cm2 、加速電圧を0.5〜1
50keVにする。なお、注入厚と注入濃度とを変化さ
せて、種々のサンプルを作製し、実際のプレス成形で、
その成果を評価する。また、本発明と従来技術との相違
を明らかにするために、比較のための、Liのイオン注
入しないものについても、サンプルを作製し、プレス成
形で、その成果を評価する。
ず、母材となる超硬合金を所定の形状に加工した後、ガ
ラス接触部となる成形面を、表面粗さがRmaxで、1
0nm以下に鏡面研摩する。そして、スパッタリングに
より、この母材の全面にPt膜を2μmの厚さで形成
し、その成形表面のみに、Liをイオン注入処理する。
この場合の処理条件としては、例えば、注入量を1×1
014〜1018ions/cm2 、加速電圧を0.5〜1
50keVにする。なお、注入厚と注入濃度とを変化さ
せて、種々のサンプルを作製し、実際のプレス成形で、
その成果を評価する。また、本発明と従来技術との相違
を明らかにするために、比較のための、Liのイオン注
入しないものについても、サンプルを作製し、プレス成
形で、その成果を評価する。
【0014】図2は、図1の成形用型を用いて成形する
ための成形装置の概略図であり、ここで、符号4はガラ
ス溶融炉、5はヒーター、6は溶融状態にあるガラス、
7はノズル、8はガラスプレフォームである。また、符
号10、11は、図1で示した構成の、成形用の下型と
上型とである。なお、ここで提示したガラス6は、以下
に示す表1の組成を持った硼珪酸ガラスとする。
ための成形装置の概略図であり、ここで、符号4はガラ
ス溶融炉、5はヒーター、6は溶融状態にあるガラス、
7はノズル、8はガラスプレフォームである。また、符
号10、11は、図1で示した構成の、成形用の下型と
上型とである。なお、ここで提示したガラス6は、以下
に示す表1の組成を持った硼珪酸ガラスとする。
【0015】
【表1】 [実施例1]この成形装置を用いて、プレス成形の成果
を検証するために、以下のような手順で、ガラス素材か
ら光学素子を成形することにする。先ず、ノズル出口7
aを温度調節して、ガラスプレフォーム8aの温度を、
1180℃(ガラスの粘度で101.1 Pa・sに相当)
に制御し、850mm3 のガラスを、液滴状にして、取
り出す。取り出されたガラスプレフォーム8は、落下中
に、冷却ガス9により750℃(ガラスの粘度で10
4.8 Pa・sに相当)まで冷却され、そして、下型10
にセットされる。これらは、右方へ運ばれ、この位置
で、上型11の降下により、ガラスプレフォーム8は、
プレス成形される。なお、この時、下型10および上型
11は580℃(ガラスの粘度で1010・3Pa・sに相
当)に制御されており、加圧手段(図示せず)で、2k
Paの荷重を20秒間、加えられる。プレス終了時に
は、ガラスは、590℃(ガラスの粘度で109.8 Pa
・sに相当)になっており、そこで、上型を上昇させ、
成形されたレンズ(光学素子)を取り出す。
を検証するために、以下のような手順で、ガラス素材か
ら光学素子を成形することにする。先ず、ノズル出口7
aを温度調節して、ガラスプレフォーム8aの温度を、
1180℃(ガラスの粘度で101.1 Pa・sに相当)
に制御し、850mm3 のガラスを、液滴状にして、取
り出す。取り出されたガラスプレフォーム8は、落下中
に、冷却ガス9により750℃(ガラスの粘度で10
4.8 Pa・sに相当)まで冷却され、そして、下型10
にセットされる。これらは、右方へ運ばれ、この位置
で、上型11の降下により、ガラスプレフォーム8は、
プレス成形される。なお、この時、下型10および上型
11は580℃(ガラスの粘度で1010・3Pa・sに相
当)に制御されており、加圧手段(図示せず)で、2k
Paの荷重を20秒間、加えられる。プレス終了時に
は、ガラスは、590℃(ガラスの粘度で109.8 Pa
・sに相当)になっており、そこで、上型を上昇させ、
成形されたレンズ(光学素子)を取り出す。
【0016】こうして得られたレンズは、アス、クセ、
ニュートン0.5本以下の良好な形状精度を有してい
た。この時、各型のLi注入条件と成形結果を表2に示
す。
ニュートン0.5本以下の良好な形状精度を有してい
た。この時、各型のLi注入条件と成形結果を表2に示
す。
【0017】
【表2】 比較例2や比較例6のように、Li濃度が20atom
%を越えたものは、イオン注入により、型の表面粗さが
Rmaxで30nm以上となり、成形品がそれを転写し
たため、1shot目から曇ってしまった。また、比較
例3、4、5、7のように、Li濃度が0.1atom
%未満のものは、離型性が悪く、注入処理無しの場合と
同様に、1shot目に融着を起こしてしまった。
%を越えたものは、イオン注入により、型の表面粗さが
Rmaxで30nm以上となり、成形品がそれを転写し
たため、1shot目から曇ってしまった。また、比較
例3、4、5、7のように、Li濃度が0.1atom
%未満のものは、離型性が悪く、注入処理無しの場合と
同様に、1shot目に融着を起こしてしまった。
【0018】更に、比較例8、9、10のように、注入
深さが7nm程度と浅くなると、1shot目はOKで
あったが、2shot目に融着を起こした。この後、型
の表面組成を分析すると、Liが殆ど無くなっており、
このことから、成形後、Li含有層がガラス表面につい
て持って行かれたと推定できる。
深さが7nm程度と浅くなると、1shot目はOKで
あったが、2shot目に融着を起こした。この後、型
の表面組成を分析すると、Liが殆ど無くなっており、
このことから、成形後、Li含有層がガラス表面につい
て持って行かれたと推定できる。
【0019】これに対して、注入量が約0.1〜20a
tom%含有した表面層が、最表面付近に集中すること
なく、分布した型については、融着が発生せず、離型性
が良好であり、また、大気中での成形にもかかわらず、
型表面の酸化は認められず、1000shot後におい
ても、表面粗さが低下していなかった。
tom%含有した表面層が、最表面付近に集中すること
なく、分布した型については、融着が発生せず、離型性
が良好であり、また、大気中での成形にもかかわらず、
型表面の酸化は認められず、1000shot後におい
ても、表面粗さが低下していなかった。
【0020】以上のように、型の成形面に、Liを含ん
だPt表面層を持つ成形用型を用いることにより、溶融
ガラスの大気中での成形において、型の酸化、劣化を回
避でき、また、ガラスとの融着を防ぐことができる。 [第2の実施の形態]第1の実施の形態と同様に、型母
材として超硬合金を用い、所定の形状に加工、鏡面研摩
した後、スパッタリングにより、その上に貴金属とし
て、Ir膜を2μmの厚さで形成した。その後、Liを
処理厚100nm、処理濃度2atom%でイオン注入
した。なお、本発明の成果を評価するために、比較例と
して、以下のものを用意した。ただし、母材の成形面
は、すべて表面粗さがRmaxで10nm以下に研摩さ
れており、Liの注入条件は全て上記と同じである。
だPt表面層を持つ成形用型を用いることにより、溶融
ガラスの大気中での成形において、型の酸化、劣化を回
避でき、また、ガラスとの融着を防ぐことができる。 [第2の実施の形態]第1の実施の形態と同様に、型母
材として超硬合金を用い、所定の形状に加工、鏡面研摩
した後、スパッタリングにより、その上に貴金属とし
て、Ir膜を2μmの厚さで形成した。その後、Liを
処理厚100nm、処理濃度2atom%でイオン注入
した。なお、本発明の成果を評価するために、比較例と
して、以下のものを用意した。ただし、母材の成形面
は、すべて表面粗さがRmaxで10nm以下に研摩さ
れており、Liの注入条件は全て上記と同じである。
【0021】 1.超硬合金及びそれにLi注入したもの 2.ステンレス鋼及びそれにLi注入したもの 3.焼結SiC及びそれにLi注入したもの [実施例2]これらの型を用いて、実施例1と同じガラ
スを成形し、成形用型について評価した。成形条件も実
施例1と同じである。成形結果を表3に示す。
スを成形し、成形用型について評価した。成形条件も実
施例1と同じである。成形結果を表3に示す。
【0022】
【表3】 Liを注入しないものは、全て1shot目で融着し
た。Liを注入したものは、全て融着が無くなり、離型
性が良くなるが、超硬合金では1shot目で、ステン
レス鋼では5shot目で、SiCにおいても20sh
ot目で、それぞれ、成形品表面に曇が出始め、成形
後、レンズ成形用型の表面について、表面粗さを測定す
ると、Rmaxで、30nm以上になっていた。
た。Liを注入したものは、全て融着が無くなり、離型
性が良くなるが、超硬合金では1shot目で、ステン
レス鋼では5shot目で、SiCにおいても20sh
ot目で、それぞれ、成形品表面に曇が出始め、成形
後、レンズ成形用型の表面について、表面粗さを測定す
ると、Rmaxで、30nm以上になっていた。
【0023】これに対して、本発明に係わるIr膜にL
iを注入したものでは、プレス成形を連続1000sh
otまで行っても、融着や曇が発生せず、良好な成形性
を示した。成形後、表面粗さを測定すると、Rmaxで
10nm以下であり、成形前から変化しなかった。
iを注入したものでは、プレス成形を連続1000sh
otまで行っても、融着や曇が発生せず、良好な成形性
を示した。成形後、表面粗さを測定すると、Rmaxで
10nm以下であり、成形前から変化しなかった。
【0024】なお、貴金属として、Ir以外にも、O
s、Pd、Au、Rh、Ru、あるいは、これらの幾つ
かの合金にて膜を作り、この膜にLiを注入したものに
ついても、検討したが、Ir膜の事例と同様に、良好な
結果が得られた。
s、Pd、Au、Rh、Ru、あるいは、これらの幾つ
かの合金にて膜を作り、この膜にLiを注入したものに
ついても、検討したが、Ir膜の事例と同様に、良好な
結果が得られた。
【0025】以上のように、Pt、Irなどの耐酸化性
の良い貴金属の膜に対して、Liをイオン注入した成形
用型を用いることにより、良好な離型性と、曇りなどを
回避した耐久性の向上とが図れ、連続1000shot
以上でも、融着や曇の無い成形が可能となる。また、イ
オン注入法により、後述するイオンビームミキシング法
では不可能な、バルク材料の表面に、Liを含有させる
ことも可能となる。 [第3の実施の形態]この実施の形態では、型母材とし
て超硬合金を用い、所定の形状に加工、研摩した後、ス
パッタリングにより、Pt膜を2μmの厚さで形成す
る。その過程で、そのまま、Ptを成膜しながら、Li
の電子線蒸着を組み合わせて、Li含有の表面層を形成
する。 [実施例3]なお、成形用型についてのLiの含有量
と、処理厚とを、そのプレス成形の結果も含めて、表4
に示す。
の良い貴金属の膜に対して、Liをイオン注入した成形
用型を用いることにより、良好な離型性と、曇りなどを
回避した耐久性の向上とが図れ、連続1000shot
以上でも、融着や曇の無い成形が可能となる。また、イ
オン注入法により、後述するイオンビームミキシング法
では不可能な、バルク材料の表面に、Liを含有させる
ことも可能となる。 [第3の実施の形態]この実施の形態では、型母材とし
て超硬合金を用い、所定の形状に加工、研摩した後、ス
パッタリングにより、Pt膜を2μmの厚さで形成す
る。その過程で、そのまま、Ptを成膜しながら、Li
の電子線蒸着を組み合わせて、Li含有の表面層を形成
する。 [実施例3]なお、成形用型についてのLiの含有量
と、処理厚とを、そのプレス成形の結果も含めて、表4
に示す。
【0026】
【表4】 表4からも明らかなように、処理厚が6nmのものは、
プレス成形の最初の1shot目めで、ガラスの融着を
起こした。また、Liの濃度については、20atom
%を越えると、プレス成形後に、型の表面粗さがRma
xで、30nm以上になり、その転写により、成形品に
曇が発生した。また、0.1atom%未満になると、
1shot目でガラスの融着を起こした。
プレス成形の最初の1shot目めで、ガラスの融着を
起こした。また、Liの濃度については、20atom
%を越えると、プレス成形後に、型の表面粗さがRma
xで、30nm以上になり、その転写により、成形品に
曇が発生した。また、0.1atom%未満になると、
1shot目でガラスの融着を起こした。
【0027】以上のように、成形用型に、Liの含有量
が0.1〜20atom%の表面層を10nm以上形成
することにより、離型性を向上させ、融着を防ぐことが
できる。また、このイオンビームミキシング法により、
Li含有層を形成する場合には、イオン注入法で制御不
可能な、濃度分布の制御が容易になるとともに、薄膜へ
のLiの含有が可能となる。
が0.1〜20atom%の表面層を10nm以上形成
することにより、離型性を向上させ、融着を防ぐことが
できる。また、このイオンビームミキシング法により、
Li含有層を形成する場合には、イオン注入法で制御不
可能な、濃度分布の制御が容易になるとともに、薄膜へ
のLiの含有が可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ガラス
光学素子のプレス成形に際して、ガラス光学素子の光学
機能面に転写する型の成形面を、耐酸化性の良好な貴金
属、もしくは、その合金にLiが0.1〜20atom
%、含んでいる表面層で構成すると共に、その表面層の
厚さを10nm以上に形成していることにより、離型
性、耐酸化性を向上でき、大気中における、溶融ガラス
からのプレス成形で、ガラスの融着及び曇の発生を防止
できる。
光学素子のプレス成形に際して、ガラス光学素子の光学
機能面に転写する型の成形面を、耐酸化性の良好な貴金
属、もしくは、その合金にLiが0.1〜20atom
%、含んでいる表面層で構成すると共に、その表面層の
厚さを10nm以上に形成していることにより、離型
性、耐酸化性を向上でき、大気中における、溶融ガラス
からのプレス成形で、ガラスの融着及び曇の発生を防止
できる。
【0029】また、本発明によれば、成形用型に離型
性、曇耐久性にすぐれた表面層を、それがバルク材も含
めて、容易に形成可能となる利点もあり、また、上記の
表面層を、その処理厚、処理濃度を制御する場合、これ
を容易に実施でき、更には、成形コストの低下が図れ
る。
性、曇耐久性にすぐれた表面層を、それがバルク材も含
めて、容易に形成可能となる利点もあり、また、上記の
表面層を、その処理厚、処理濃度を制御する場合、これ
を容易に実施でき、更には、成形コストの低下が図れ
る。
【図1】本発明の第1の実施の形態で用いた成形用型の
概略図を示す。
概略図を示す。
【図2】同じく、上記実施の形態で用いた装置の概略図
を示す。
を示す。
1 母材 2 Pt膜(貴金属) 3 Li含有層 4 ガラス溶融炉 5 ヒーター 6 溶融状態にあるガラス 7 ノズル 8 ガラスプレフォーム 9 冷却ガス 10 下型 11 上型
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラス光学素子のプレス成形に際して、
ガラス光学素子の光学機能面に転写する型の成形面を、
耐酸化性の良好な貴金属、もしくは、その合金にLiが
0.1〜20atom%、含んでいる表面層で構成する
と共に、その表面層の厚さを10nm以上に形成してい
ることを特徴とするガラス光学素子成形用型。 - 【請求項2】 耐酸化性の良好な貴金属は、Pt、I
r、Os、Pd、Au、RhもしくはRuの何れか、あ
るいは、それらの幾つかからなる合金で構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のガラス光学素子成形
用型。 - 【請求項3】 Liを含む表面層が、イオン注入法によ
り、形成されていることを特徴とする請求項1あるいは
2に記載のガラス光学素子成形用型。 - 【請求項4】 Liを含む表面層が、イオンビームミキ
シング法により、形成されていることを特徴とする請求
項1あるいは2に記載のガラス光学素子成形用型。 - 【請求項5】 請求項1〜4に記載のガラス光学素子成
形用型を用いて、光学素子をプレス成形することを特徴
とするガラス光学素子成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP554996A JPH09194221A (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | ガラス光学素子成形用型及び成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP554996A JPH09194221A (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | ガラス光学素子成形用型及び成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09194221A true JPH09194221A (ja) | 1997-07-29 |
Family
ID=11614281
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP554996A Pending JPH09194221A (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | ガラス光学素子成形用型及び成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09194221A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107208185A (zh) * | 2015-02-02 | 2017-09-26 | 住友金属矿山株式会社 | 钪的回收方法 |
-
1996
- 1996-01-17 JP JP554996A patent/JPH09194221A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107208185A (zh) * | 2015-02-02 | 2017-09-26 | 住友金属矿山株式会社 | 钪的回收方法 |
| CN107208185B (zh) * | 2015-02-02 | 2019-03-15 | 住友金属矿山株式会社 | 钪的回收方法 |
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