JPH09194906A - 多孔質金属焼結体の製造方法 - Google Patents

多孔質金属焼結体の製造方法

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JPH09194906A
JPH09194906A JP715396A JP715396A JPH09194906A JP H09194906 A JPH09194906 A JP H09194906A JP 715396 A JP715396 A JP 715396A JP 715396 A JP715396 A JP 715396A JP H09194906 A JPH09194906 A JP H09194906A
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sintered body
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JP715396A
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Tadao Fujimoto
忠生 藤本
Takashige Ishida
喬重 石田
Sadaharu Kanazawa
定晴 金澤
Ryutaro Motoki
龍太郎 元木
Akira Kosaka
晃 小阪
Takashi Nishi
隆 西
Atsushi Funakoshi
淳 船越
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属カプセルに焼結原料を充填し、熱間等方加
圧焼結処理(HIP処理)して製造される多孔質金属焼
結体をカプセルから取り出す際の取り出し作業の困難を
解消する。 【解決手段】カプセル1内に焼結原料(金属粉末,圧粉
成形体等)を充填する際に、焼結原料充填層10とカプ
セル1との間に、非固化性粉末(セラミックス等の耐熱
物質の砂状粉末)の充填層20を設ける。その積層充填
操作には、必要に応じて、積層界面を形成するセパレー
タとして紙等のシート又は金属製プレートないしメッシ
ュ2が使用される。HIP処理を低加圧力・低温条件下
に行うことにより、多孔質の金属焼結体を製造でき、こ
の場合のカプセルからの取り出しも簡単かつ容易であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質金属焼結体
を熱間等方加圧焼結処理により製造する方法に関し、特
に焼結処理後のカプセルの除去加工を簡略化し、製品焼
結体の取り出しを効率的に行うことができるようにした
ものである。
【0002】
【従来の技術】金属粉末を焼結原料とし、熱間等方加圧
焼結処理(HIP処理)により金属焼結体を製造する場
合、焼結原料はカプセルに封入されてHIP処理に付さ
れる。カプセルは一般的に金属製容器(軟鋼製容器等)
が使用されるので、HIP処理後、カプセル内から金属
焼結体を取り出すためのカプセルの除去処理は、機械加
工により行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】カプセルに金属粉末を
充填して行うHIP処理においては、金属粉末の焼結反
応による粒子同士の結合のほかに、金属粉末とカプセル
との接触界面の接合が不可避的に生じる。このため、H
IP処理後に行うカプセルの除去作業は必ずしも容易で
なく、殊にその焼結体が、多孔質体である場合には、緻
密質焼結体に比べて粒子間の結合力が低いため、焼結体
に損傷を与えないようにカプセルの機械加工による除去
処理を首尾よく達成することは困難であり、またカプセ
ルの除去に必要な研削代も多く、焼結製品の歩留りも低
くなる。本発明は、HIP処理による多孔質金属焼結体
の製造に関する上記問題を解決するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、カプセルに焼
結原料を充填して熱間等方加圧焼結処理により、多孔質
または緻密質の多孔質金属焼結体を製造する方法におい
て、カプセル内に焼結原料の充填層を形成すると共に、
焼結原料とカプセル内面との直接接触を遮断するための
非固化性粉末の充填層を、焼結原料充填層とカプセル内
面との間に形成して熱間等方加圧焼結処理することを特
徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】上記非固化性粉末は、HIP処理
過程の加熱・加圧条件下で、粒子同士の固結化や金属焼
結体表面との接合を実質的に生じず、HIP処理後も崩
壊し易い非固形状態を維持し得る耐熱物からなる粉末で
あり、例えば、けい砂,アルミナ,窒化けい素,窒化硼
素等のセラミックスの砂状物が使用される。カプセル内
に焼結原料と共に積層充填される非固化性粉末は、焼結
原料とカプセル内面との接触を遮断し、HIP処理過程
における両者の接合を阻止する。非固化性粉末の充填層
は、HIP処理後も、崩壊し易い非固形状態であるの
で、カプセルを切断等により取り除けば、簡単に多孔質
金属焼結体表面から分離除去される。このため、多孔質
金属焼結体の取り出しは容易かつ簡単に行われ、焼結体
に損傷を与えることもない。また、その焼結体に施され
る仕上げ機械加工代も、従来に比し大幅に低減される。
【0006】焼結原料と非固化性粉末とをカプセル内に
積層充填する操作は、必要に応じ、積層境界面を形成す
るためのセパレータとして、紙、プラスチック等のシー
ト、あるいは焼結原料と同材種の金属で形成されたプレ
ートやメッシュ等を使用して行われる。非固化性粉末の
充填層は、例えば0.1〜10mm程度の層厚に形成され
る。
【0007】焼結原料は、金属粉末のほか、金属粉末の
加圧成型体(圧粉成形体)が使用され、金属粉末と圧粉
成形体とをカプセル内に積層充填することもできる。更
に、異種金属を積層一体化した積層構造の金属焼結体の
製造を目的として、カプセル内に、材種の異なる複数種
の金属粉末または圧粉成形体、あるいは金属粉末と圧粉
成形体が積層充填される場合もある。
【0008】図1〔1〕〔2〕は、焼結製品として中実
円柱形状を有する多孔質金属焼結体を製造する場合の金
属粉末と非固化性粉末の積層充填形態の例を示してい
る。(1)は円筒形状を有するカプセルであり、カプセ
ル本体(11 )とその頂部開口面に被せられる蓋
(12 )とからなる。(2)はセパレータであり、円筒
形状に成形されてカプセル本体内に同軸に設置されて、
カプセル内を中心の空間部と外側の空間との2つの空間
領域に分画している。(10)は金属粉末充填層、(2
0)は非固化性粉末充填層であり、セパレータ(2)を
境界面として内側の空間部と外側の空間部とに積層形成
されている。各粉末充填層(10)(20)は、カプセ
ル本体(11 )の頂部開口から各空間部内にそれぞれの
粉末を投与することにより形成され、粉末充填の後、頂
部開口面に蓋(12 )が施着され、脱気密封されたう
え、HIP処理に付される。HIP処理後、カプセル
(1)を切断除去すると共に、非固化性粉末充填層(2
0)を取り除いて、中実円筒状の金属焼結体を得る。
【0009】図2〔1〕〔2〕は、中空円筒形状の金属
焼結体を製造する場合の積層充填形態の例を示してい
る。カプセル本体(11 )は、口径の異なる大小2つの
円筒状セパレータ(21 )および(22 )により、同心
円状の3つの空間部に分画され、中心の空間部および外
側の空間部に非固化性粉末の充填層(201 )および
(202 )が形成され、中間の空間部に焼結原料である
金属粉末充填層(10)が形成されている。この場合の
中心部の非固化性粉末の充填層(201 )は、金属焼結
体に中空孔を形成する芯金の役目を有している。図示の
ように非固化性粉末および金属粉末を積層充填し、蓋
(12 )を被せ、カプセル内を脱気密封したうえ、HI
P処理処理に供する。HIP処理の後、カプセル(1)
を分離し、中心部と外側部のそれぞれの非固化性粉末充
填層(20 1 )(202 )を取り除いて、中空円筒状の
金属焼結体を得る。
【0010】前記図1および図2においては、金属粉末
充填層(10)の底面および頂面のそれぞれはカプセル
本体(11 )の底面および蓋(12 )に接触している。
HIP処理でのその接触部分に接合を生じても、その部
分の面積は、金属粉末充填層(10)の円周面に比し著
しく小さく、カプセルを除去する機械加工の負担は軽微
である。もし、その部分の接合をも防止することを望む
場合には、例えば図3に示すように、カプセル(1)の
底部領域および蓋(12 )と接する頂部領域に、セパレ
ータ(23 )(24 )を介して非固化性粉末層(2
2 )を形成すればよい。
【0011】図4は、カプセル本体(11 )内に、セパ
レータ(21 )(22 )を介して、下層の非固化性粉末
充填層(201 )、中間層の金属粉末充填層(10)お
よび上層の非固化性粉末充填層(202 )を、積層形成
した例である。各粉末層を積層充填したのち、頂部開口
面に蓋(12 )が施着される。この例における各粉末層
の積層充填操作には、セパレータ(21 )(22 )の使
用は必ずしも必要としないが、セパレータを使用するこ
とにより、粉末投与時の層界面の乱れ・粉末同士の混じ
り合いを確実に防止することができる。図4の積層充填
形態では、カプセル本体(11 )の立壁面に対して金属
粉末充填層(10)が接触しているが、必要に応じて、
図5に示すように、カプセル本体(11 )の立壁面と平
行な向きにセパレータ(23 )を配置して両者の接触を
遮断するようにした積層充填形態が採用される。
【0012】金属粉末充填層と非固化性粉末充填層の積
層境界面を形成するセパレータ(2)(21 )…
(24 )として、紙等のシートを使用した場合におい
て、そのセパレータは、粉末充填操作の後、必ずしもカ
プセル内から抜去する必要はなく、そのまま積層界界面
に残置しておいても、金属粉末の焼結処理の達成の妨げ
とはならない。HIP処理後は炭化した残滓となり、非
固化性粉末充填層の分離除去の妨げとなることもない。
【0013】上記説明では、金属粉末(10)として、
1種の粉末を使用する場合を例に挙げたが、所望によ
り、複数種の金属粉末が積層充填される。例えば前記図
2の中空円筒形状の金属焼結体を製造する場合において
は、図6のように、金属粉末が充填される中間の空間部
に、セパレータ(3)を挿入設置して、その空間を同心
円状の2つの空間部分に分画したうえ、各空間部分に異
種の金属粉末充填層(101 )(102 )を形成してH
IP処理することにより、焼結製品として、2種の金属
が積層一体化した2層クラッド構造の多孔質金属焼結体
が得られる。また、前記図4の積層充填形態による金属
焼結体の製造においては、図7のように、セパレータ
(3)を介して材種の異なる金属粉末の充填層(1
1 )と(102 )を上下に積層充填してHIP処理す
ることにより、2種の金属を積層一体化したクラッド構
造の多孔質金属焼結体を製造することができる。
【0014】上記図6,図7のように複数種の金属粉末
を積層充填する場合のセパレータ(3)は、積層された
粉末充填層(101 )と(102 )との界面の焼結反応
を妨げるものであってはならない。従って、セパレータ
(3)として、紙等のシートを使用する場合は、金属粉
末充填層(101 )(102 )を形成した後、境界面か
ら抜き取ることが必要である。そのセパレータ(3)と
して、金属粉末充填層(101 )(102 )のいずれか
一方の材種と同種の金属で形成したプレートないし網状
体(金属粉末が透過しない程度に網目の細かいもの)を
使用する場合は、セパレータ(3)の抜き取りは不要と
なり、層界面に残置したままHIP処理することができ
る。
【0015】また、焼結原料は必ずしも粉末であること
を必要とせず、所望により金属粉末に代え、圧粉成形
体、例えば一軸プレス成形,押出成形,冷間静水圧加圧
成形等で所要の形状に成形されたブロックが使用され
る。圧粉成形体を使用する場合、圧粉成形体と非固化性
粉末との積層界面は、金属粉末の場合と異なって、両者
の混合を生じることがなく、従って積層界面を形成する
ためのセパレータ(2)は不要となる。更に図6.図7
に示したように、材種の異なる金属粉末の充填層(10
1 )(102 )を積層形成する場合において、そのいず
れか一方または両方の金属粉末充填層に、圧粉成形体を
適用する場合には、両層を分画するセパレータ(3)の
使用を省略して、所定の積層充填形態を形成することが
可能となる。
【0016】焼結原料である金属の材種は、目的とする
製品焼結体の用途・要求特性等に応じて、例えば、ステ
ンレス鋼(SUS 304,SUS630等)、工具鋼(SKD 11,SKD 6
1 等)、マルエージング鋼(18Ni系, 20Ni系等)、高速
度鋼(SKH 51,SKH 55 等)、非鉄金属(Al合金,Ti 合
金, Ni合金, Co合金等)、広範囲に亘つて種々の材種が
選択使用される。材種の異なる複数の金属種からなるク
ラッド構造の金属焼結体を製造する場合の金属材種の選
択・組合せも任意である。
【0017】金属粉末の粒度は、製品焼結体に高多孔質
の気孔分布を帯有させる点から、下式を満たす粒径分布
を有するものが好ましく使用される。式中のR5
50,およびR95は、それぞれ粒径積算分布曲線(重量
基準)における累積頻度5%,50%,および95%に
対応する粒子径である。 (R95−R5 )/R50 ≦ 2.5 …〔1〕 (R95−R5 )/R50の値〔粒子径R50(平均粒径)に
対する、粒子径R95とR5 の幅の比〕が大きい粒径分布
を示す粉末を使用した場合は、粒子間に粗大な空隙を生
じ易く、また粒子間の空隙に微細粒子が侵入することに
よる空隙の閉塞を生じ易い。前者は、多孔体(焼結体)
内における粗大な気孔の分布を増大させ、後者は開気孔
の分布を減少させる。このような不都合を回避するに
は、(R95−R5 )/R50の値が2.5以下である粒度
分布に調整された粉末を使用するのが望ましい。より好
ましくは1.5以下のものが使用される。また、粉末の
粒径R50は、約10〜1000μmの範囲が適当であ
る。製品焼結体として、気孔径の比較的小さい開気孔が
豊富に分布したものを望む場合は、粒径R50約10〜7
5μm程度の比較的小径の粉末の使用が有利であり、他
方気孔径の大きい開気孔が豊富に分布したものを望む場
合は、粒径R50約300〜1000μmの粗粒粉末が有
利に使用される。
【0018】上記のように非固化性粉末と共にカプセル
内に積層充填された焼結原料のHIP処理は、焼結原料
の金属材種,製品焼結体の用途・使用態様等に応じた種
々の処理条件下に行われる。高緻密質・高強度を要求さ
れる金属焼結体の製造を目的とするHIP処理には、常
法に従って高加圧力・高温加熱条件が適用され、他方、
フィルタ材,触媒担体,通気性金型,断熱材,防音材,
制振材,プレート・バーナ等として有用な多孔質の金属
焼結体を製造する場合のHIP処理には、比較的低圧力
・低温および短時間の処理条件が適用される。
【0019】多孔質金属焼結体を製造するHIP処理に
ついて以下に説明する。焼結原料(金属粉末および/ま
たは圧粉成形体)と非固化性粉末を積層充填したカプセ
ルは、脱気密封されてHIP処理に付される。HIP処
理の加圧力は約0.5〜150MPa、温度は約0.2
mp〜0.70mpK〔mpKは金属粉末の融点、異種
金属粉末を積層充填した場合は、低融点金属粉末の融点
(絶対温度)〕の範囲に制御するのが好ましい。加圧力
・温度が上記範囲に満たないと、焼結処理に長時間を要
し、また金属粉末の材種により、長時間の処理を施して
も、ハンドリングに耐え得る焼結体の形成が困難とな
り、他方上記範囲を越えるような高圧・高温条件では、
金属粉末の粒子同士の融着が過度に進行し、多孔性に富
む焼結体を得ることが困難となるからである。上記HI
P処理は約0.5〜8Hrを要して達成される。
【0020】上記HIP処理により、気孔率約5〜70
%、気孔径約500μm以下で、連通孔に富む多孔質金
属焼結体が得られる。また、前記〔1〕式を満たす粒径
分布を有する金属粉末を使用した場合は、次式で示され
る気孔分布を帯有させることができる。 (D95−D5 )/D50 ≦ 2.5 …〔2〕 〔式中、D95: 気孔径の積算分布曲線における累積頻度
95%の気孔径,D5 :同5%の気孔径,D50: 同50
%の気孔径(平均気孔径)〕。金属焼結体に付与される
このような気孔分布特性は、各種分野における様々な構
造部材・機能部材としての金属多孔体の有用性を高め、
例えば、ガス・微粒子の透過性,断熱性,機械強度等を
要求される金型やフィルタ類、透過性および大きな比表
面積を要求される触媒担体やセンサ類、高い振動減衰特
性を要求される制振材・防音材等への工学的応用の可能
性を高めるものである。
【0021】上記HIP処理により形成される多孔質の
金属焼結体は、その焼結処理条件が比較的低温・低圧で
あるために、粒子間結合は比較的低い。このため、粒子
間結合を強化するための熱処理(強化熱処理)が必要に
応じて実施される。その熱処理は、約0.5〜0.95
mpK(mpKは前記と同義)の温度域で行うのが好まし
い。約0.5mpK以上での処理により、粒子同士の接触
界面の拡散結合反応が効率よく行われ、処理温度の上限
を約0.95mpKとすることにより、粒子同士の凝集お
よびそれに伴う焼結体の多孔性の低下が回避される。処
理時間は、約0.5〜15Hr程度である。この熱処理
により、金属焼結体の気孔分布(気孔率,気孔径等)に
実質的な変化を生じさせずに、粒子同士の結合を強化す
ることができる。金型(樹脂成形用金型,非鉄金属鋳造
用金型等)のように高い強度,剛性を要求される用途に
供される多孔体の製造においてはこの熱処理が推奨され
る。なお、上記熱処理は、金属焼結体をカプセルから取
り出した後、またはカプセルに被包されたままのいずれ
も状態でも行うことができる。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕図2に示した円筒形状のカプセル本体(軟
鋼製容器)(11 )内に、セパレータ(21 )(22
としてアクリル樹脂シートで形成した大小2つの円筒体
を同軸に設置し、中心の空間部と外側の空間部のそれぞ
れに非固化性粉末充填層(201 )(202 )を、中間
の空間部に、前記1式の粒径分布を有する金属粉末の充
填層(10)を、それぞれ形成したうえ、シートを抜去
し、カプセル本体の頂部開口に蓋(12 )を被せる。カ
プセル内を脱気密封(1×10-2Torr)してHIP処理
に付し、HIP処理の後、焼結体の粒子間結合を強化す
るための熱処理を施す。ついでカプセルを切断除去(底
面部と頂面部は機械加工実施)し、中空円筒状の多孔質
金属焼結体を得た(外径80×内径68×長さ200,mm)。 金属粉末: ステンレス鋼粉末(材種 JIS G 4303 SUS316
L ,粒度−100 メッシュ) 非固化性粉末: けい砂(粒径約 300μm)
【0023】〔実施例2〕図4のように、カプセル本体
(軟鋼製容器)(11 )内に、下層と上層の非固化性粉
末の充填層(201 )(202 )、およびその中間層と
して前記1式の粒径分布を有する金属粉末の充填層(1
0)を積層形成し、カプセル本体の頂部開口面に施蓋
(12 )する。各粉末充填層の界面のセパレータ
(21 )(22 )は普通紙を使用した。カプセル内を脱
気密封(1×10-2Torr)してHIP処理に付し、つい
で焼結体の粒子間結合を強化するための熱処理を施す。
ついでカプセルを切断除去(底面部と頂面部は機械加工
実施)し、中実円柱状の多孔質金属焼結体を得た(外径
200 ×長さ 80 mm) 金属粉末: ステンレス鋼粉末(材種 JIS G 4303 SUS316
L ,粒度 +30〜-60 メッシュ) 非固化性粉末: アルミナの砂状粉末(粒径約 20 μm)
【0024】〔実施例3〕図1に示した円筒形状のカプ
セル本体(軟鋼製容器)(11 )内に、セパレータ
(2)として、金属メッシュを円筒形状に成形したもの
(材種は焼結原料の金属粉末と同一)を同軸に設置し、
内側の空間部および外側空間部に、非固化性粉末の充填
層(20)および前記1式の粒径分布を有する金属粉末
の充填層(10)をそれぞれ形成したうえ、カプセル本
体の頂部開口に蓋(12 )を被せる。カプセル内を脱気
密封(1×10-2Torr)した後、HIP処理に付し、つ
いで焼結体の粒子間結合を強化するための熱処理を施
す。ついでカプセルを切断除去(側面部は機械加工実
施)し、直方体の多孔質金属焼結体を得た(100 ×100
×100,mm) 金属粉末: ステンレス鋼粉末(材種 JIS G 4303 SUS63
0,粒度−100 メッシュ) 非固化性粉末: 窒化けい素の砂状粉末(粒径約 30 μ
m)
【0025】上記各実施例における金属焼結体のカプセ
ルからの取り出しは、金属焼結体に損傷を与えることな
く容易に行うことができ、また機械加工による仕上げ加
工代も、非固化性粉末充填層のない従来のものより低減
することができた。表1は、各実施例におけるHIP処
理および強化熱処理条件並びに得られた金属焼結体の諸
特性を示している。表中の「ガス抜き性」は、エアを透
過させるに要する加圧力を示している。各金属焼結体
は、気孔径・気孔率が高く、前記2式で示される気孔分
布特性を有する。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、熱間等方加圧焼結処理
により製造される多孔質金属焼結体のカプセルからの取
り出しを簡単かつ容易に行うことができ、その取り出し
作業工程でその焼結体に損傷を与えることがなく、また
従来のように機械加工によりカプセルを研削除去する場
合に比し、高歩留りで製品焼結体を得ることができる。
本発明は、ガス・微粒子の透過性,断熱性,機械強度等
を要求される金型やフィルタ類、透過性および大きな比
表面積を要求される触媒担体やセンサ類、高い振動減衰
特性を要求される制振材・防音材等に使用される多孔質
金属焼結体の製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カプセル内の焼結原料および非固化性粉末の積
層充填態様の例を示す図〔同図(1)は平面図、同図
(2)は図(1)のA−A断面図〕である。
【図2】カプセル内の焼結原料および非固化性粉末の積
層充填態様の例を示す図〔同図(1)は平面図、同図
(2)は図(1)のB−B断面図〕である。
【図3】カプセル内の焼結原料および非固化性粉末の積
層充填態様の例を示す軸方向断面図である。
【図4】カプセル内の焼結原料および非固化性粉末の積
層充填態様の例を示す垂直断面図である。
【図5】カプセル内の焼結原料および非固化性粉末の積
層充填態様の例を示す図〔同図(1)は平面図、同図
(2)は図(1)のC−C断面図〕である。
【図6】カプセル内の焼結原料および非固化性粉末の積
層充填態様の例を示す軸方向断面図である。
【図7】カプセル内の焼結原料および非固化性粉末の積
層充填態様の例を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1: カプセル 11 : カプセル本体 12 : 蓋 2,21,2,3,4 : 焼結原料と非固化性粉末の層界
面のセパレータ 3: 異種の焼結原料の積層充填界面のセパレータ 10,101,102 : 焼結原料充填層(金属粉末または
圧粉成形体) 20,201,202 : 非固化性粉末充填層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 元木 龍太郎 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 小阪 晃 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 西 隆 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 船越 淳 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉末または/および金属粉末の圧粉
    成形体(以下「焼結原料」)を金属製カプセルに充填し
    て熱間等方加圧焼結処理する多孔質金属焼結体の製造方
    法において、カプセル内に焼結原料の充填層を形成する
    と共に、焼結原料とカプセル内面との直接接触を遮断す
    るための非固化性粉末の充填層を、焼結原料充填層とカ
    プセル内面との間に形成して熱間等方加圧焼結処理する
    ことを特徴とする多孔質金属焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 非固化性粉末が、セラミックス粉末であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の多孔質金属焼結体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 紙等のシート、または焼結原料と同材種
    の金属製シートもしくはメッシュをセパレータとして、
    焼結原料充填層と非固化性粉末充填層との境界面を形成
    することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    多孔質金属焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱間等方加圧焼結処理を、加圧力0.5
    〜150MPa、温度0.2〜0.7mpK〔但し,m
    pは焼結原料である金属の融点(絶対温度),異種金属
    を積層充填の場合は低融点金属の融点〕の条件下に行
    い、気孔率5〜70%,および気孔径500μm以下の
    連通孔を有する多孔質焼結体を形成することを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の多孔
    質金属焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】 熱間等方加圧焼結処理の後、焼結体に、
    温度0.5〜0.95mpKでの熱処理を施すことを特
    徴とする請求項5に記載の多孔質金属焼結体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 金属粉末として、粒子径の積算分布曲線
    (重量基準)における累積頻度5%の粒径R5 ,同累積
    頻度50%の粒径R50,同累積頻度95%の粒径R
    95が、式: (R95−R5 )/R50 ≦ 2.5を満た
    し、粒径R50は、10〜1000μmである金属粉末を
    使用することを特徴とする請求項4または請求項5に記
    載の多孔質金属焼結体の製造方法。
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