JPH09198714A - 光記録媒体及び情報記録方法 - Google Patents

光記録媒体及び情報記録方法

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JPH09198714A
JPH09198714A JP8004644A JP464496A JPH09198714A JP H09198714 A JPH09198714 A JP H09198714A JP 8004644 A JP8004644 A JP 8004644A JP 464496 A JP464496 A JP 464496A JP H09198714 A JPH09198714 A JP H09198714A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に短波長のレーザー光での記録、再生に適
した光記録媒体を提供する。 【解決手段】トラックピッチが0.7〜1.0μmである
案内溝を有する透明基板上に、少なくとも、有機色素を
含有する記録層、金属反射層、保護層の順に積層した光
記録媒体において、下記(イ)〜(ハ)の特徴を有する
光記録媒体。 (イ)記録層が波長600nm〜700nmのレーザー
光により光学的な変化を生じるものであること。 (ロ)基板の溝の壁の傾斜が70〜85度であること。 (ハ)基板の溝幅が0.3〜0.37μmであること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー光により記
録できる光記録媒体及びそれを用いた情報記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度記録のため、レーザー光の
発振波長の短波長化が注目され、780nm、830n
mよりも短波長のレーザー光で記録再生可能な光記録媒
体が求められている。かかる状況においては、さまざま
な記録媒体があるが、その中で、有機色素系光記録媒体
はプロセスが比較的簡便であるため安価であるという特
長を有する。
【0003】ところで、有機色素系光記録媒体として
は、CDとの互換性があるタイプの光ディスク(CD−
R)が780nmのレーザー光に対応するもので既に実
用化されている。一方、短波長用途の有機色素系媒体と
して数々の提案があり、例えば、特開平7ー76169
号公報、特開平7ー125441号公報、等がある。し
かしながら、これらは、780nmでのCDーRの知見
を単に短波長用に適用したものであり、短波長化のメリ
ットである、微小記録部形成による高容量化を実現する
ための、短波長化での特有の要請を満たす要件が明らか
にされていない。
【0004】また、溝形状に関しては、特開平4ー35
8331号公報、特開平5ー198013号公報、特開
平5ー2771号公報、特開平4ー109441号公
報、特開平3ー22224号公報等があり、780nm
近傍の波長については知見が示されているが、短波長化
については明らかにされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術におい
ては、記録時に、色素の分解のみか、基板の変形と色素
の分解の両方により記録変調度を得ているが、かかる方
法では記録部の変形が大きく、溝上記録の場合には隣接
の溝間部に及ぶ大きなピットが形成されるため、高密度
化のためにトラックピッチを1.6μmから1μm以下
に狭くした場合に、隣接する溝間で影響を与える、いわ
ゆるクロストークが問題となる。また、従来の溝設計で
は、高密度化用に開口数(NA)の大きなレーザーヘッ
ドを使用する際に、ビーム径よりも大きな記録ビットを
形成するために、記録部と未記録部の反射率コントラス
トを有効に得ることが困難である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高密度記
録を実現されるために良好な微小記録部を形成し、か
つ、十分な記録変調度を有する波長600〜700nm
の短波長記録に好適な溝形状と記録媒体を鋭意検討した
結果、特定の溝幅、特定の溝壁の傾斜角度により特に短
波長記録に適した光記録媒体が得られることを見出し、
本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の目的は短波長のレーザ
ー光を用いた高密度記録に適した光記録媒体を提供する
ことにあり、かかる目的は、透明基板上に、少なくと
も、有機色素を含有する記録層、金属反射層、保護層の
順に積層した光記録媒体において、下記(イ)〜(ハ)
の特徴を有する光記録媒体により達成される。 (イ)記録層が波長600nm〜700nmのレーザー
光により光学的な変化を生じるものであること。 (ロ)基板の溝の壁の傾斜角が70〜85度であるこ
と。 (ハ)基板の溝幅が0.3〜0.37μmであること。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明における記録層は、記録用のレーザ
ー光を吸収することによる昇温で減量し、膜厚が減少
し、光学特性が変化することにより、戻り光の位相が変
化し、反射率が変化したところを記録部とするものであ
る。
【0009】本発明において、透明基板としてはポリカ
ーボネート、ポリメタクリレート、非晶質ポリオレフィ
ン等の樹脂やガラス等の公知のものが用いられ、特にポ
リカーボネート樹脂が好ましい。また、透明基板はサー
ボ用の案内溝を有しており、その溝は、深さは、通常1
00〜200nm、好ましくは、140〜200nmで
ある。溝の深さが100nm未満の場合には、記録時に
十分な変化がおきず、十分な記録変調度が得られない場
合がある。200nmを越えると、溝部と溝間部の反射
率差が大きすぎるため、溝上記録の場合には反射率が低
くなりすぎるので好ましくない。
【0010】また、本発明では、前記案内溝の溝幅を
0.3〜0.37μm、溝の壁の傾斜を70〜85度とす
ることが重要である。溝幅は、0.3μm未満には基板
の溝転写率が低くなる上に、プッシュプル信号が小さい
ためトラッキングがかかりにくくなり、また、0.37
μmを越える溝幅の場合には、記録層をスピンコートす
ることによっては十分狭い記録層の溝幅が得られなくな
り、従って、光ビームスポットの半値全幅(=0.52
λ/NA:λは波長。NAは、レーザー光集束用レンズ
の開口数)に対して十分狭い記録層の溝を形成すること
が困難となる。一般に、ビーム径よりも十分狭い溝幅
は、広くなることにより反射率が低下し、その変化率
は、初期の溝幅が狭いほど大きい。すなわち、記録によ
り、溝幅が大きくなるような記録媒体の場合には、記録
による膜厚変化と光学定数の変化による位相差に由来す
る記録コントラストに加えて、未記録部の溝幅が狭いほ
ど大きな記録変調度が期待されるということになる。ま
た、基板の溝の壁の傾斜角は、70〜85度である。7
0度よりも小さい場合には、相対的に溝幅が広くなるの
で、記録前後の溝幅変化の効果が小さくなるので好まし
くない。また、85度よりも大きい傾斜角で、1μm以
下のトラックピッチの射出成形をプラスチック基板で実
現することは技術的に困難である。なお、溝深さと溝幅
は、トラックピッチが1μmの場合にはHeーCdレー
ザーによる光学測定で求め、それよりもトラックピッチ
が狭い場合には、STMにより求めることができる。そ
の場合、基板の溝幅は溝深さの半分のところの溝幅であ
り、記録による基板の溝幅の変化量は、走査電子顕微鏡
による基板の溝部の写真により求めた値である。また、
溝の壁の傾斜角はSTM、AFMにより求められるが、
本件に関しては、STMでプロファイルを測定し、溝間
部の水平線と溝の壁にひいた接線の成す角度を求める傾
斜角(図1中のθ)とした。
【0011】さらに、基板の溝間部の平坦部(Lp)
が、溝の両脇の壁の接線と平坦部を含む平面との交線間
で表される平坦部外挿部(L)(図2にLpとLの関係
を示す)の45〜95%、特に50〜95%であること
が好ましい。なお、図2にLpとLの関係を示す。Lp
がLの45%未満であると、スピンコート法によって記
録層を形成すると、溝間部の塗布液が溝部に落ち込み、
溝間部の記録層厚が著しく薄くなり、溝間部と溝部の膜
厚のバランスが損なわれるため、良好な記録特性が得ら
れない恐れがある。
【0012】記録層は、通常、有機色素等をエタノー
ル、3ーヒドロキシー3ーメチルー2ーブタノン、ジア
セトンアルコール、フッ素系アルコール等の溶媒に溶か
した溶液をスピンコートして得られる。この溶媒として
は、沸点が100〜180℃である溶媒が特に好ましく
用いられる。膜厚は溝部で100〜250nm程度が好
ましい。100nm未満では薄すぎて良好な記録感度が
得られにくい。また、250nmを越えると、記録部の
横方向への変形が大きくなるため、クロストークが大き
くなり、好ましくない。基板の溝深さと膜の厚さの両方
を含むパラメータとして、記録層の溝深さがある。これ
は、保護層のない状態では反射層の上から、また、保護
層のある場合では、保護層を剥離し、記録層が残ってい
る部分に金や、金ーパラジウムを5nm程度、イオンス
パッタした層の上から、STM、AFMにより測定して
得られる。この溝深さが、同じ方法で測定して得られた
基板の溝深さの40〜75%であると、良好な特性が得
られる。40%未満の場合には、十分なトラッキングエ
ラー信号が得られず、サーボがかかりにくくなるおそれ
がある。また、75%を越える場合、膜厚が小さすぎ
て、十分な記録変調度が得られにくい。
【0013】記録層を構成する有機色素の熱的特性は記
録特性に大きく影響する。短波長用途として充分な特性
を得るためには、熱重量分析における、主減量過程での
減量が、温度に対してシャープであることが必要であ
り、本発明では、主減量過程での減量の傾きが2%/℃
以上、好ましくは、10%/℃となる有機色素を用いる
ことが好ましい。なお、ここでは、いくつかの減量過程
のうちで減量が18%以上の過程を主減量過程と呼ぶ。
【0014】本発明において、減量の傾きは、以下の如
くして求める。(図3を参照。) 質量M0の有機色素を窒素雰囲気で10℃/分で昇温す
る。昇温に従って、質量は当初微量ずつ減少し、ほぼ直
線aーbの減量線を描き、ついで急激に減量し始め、1
8%以上の減量をほぼ直線d1ーd2に沿って減量する。
これが主減量過程であり、主減量開始温度は、T1のこ
とである。その後、ほぼ直線c−cで示される減量過程
におちつく。直線d1−d2と直線c−cとの交点におけ
る温度をT 2、重量をm2とし、初期重量をm1とすれ
ば、ここでいう減量の傾きとは、
【0015】
【数1】(m1−m2)(%)/(T2−T1)(℃) で示される値である。この傾きが2%/℃未満である有
機色素を用いると、記録部の横方向の広がりが大きくな
り、また、短ビットの形成が困難となりやすく、高容量
化を目的とする短波長用途に向かない。さらに、この主
減量過程での総減量は当初質量M0の25%以上、好ま
しくは、30%以上であることが好ましい。25%未満
であると、良好な記録変調度、記録感度が得られない恐
れがある。なお、主減量開始温度は250℃〜340℃
が好ましい。
【0016】有機色素としては、上記の要件を満足する
ものであればいずれでもよく、例えば、含金属アゾ系色
素や、ジベンゾフラノン系、含金属インドアニリン系色
素等がある。また、これらの有機色素を2種以上混ぜて
使用してもよい。また、記録再生波長±5nmの波長領
域の光に対する記録層単層の屈折率nが2〜3であり、
消衰係数kが0.03から0.15であるものが好まし
い。また、溶液でのモル吸光係数εが5万以上の吸収で
最も長波長側の吸収極大に対応する、透明基板上の膜の
状態での吸収極大が、記録再生波長よりも40〜60n
m短波長側にあることが好ましい。溶液での吸収極大
が、基板上のスピンコート膜の状態では長波長シフトす
ることが多いので、透明基板上での吸収極大で判断する
ことが必要である。屈折率nが2よりも小さい場合に
は、十分な光学的変化が得られにくいため、記録変調度
が低くなるので好ましくない。また、消衰係数kが0.
03未満では記録感度が悪くなる。消衰係数kが0.1
5を越えると、50%以上の反射率を得ることが困難と
なるので好ましくない。波長についても、上記範囲をは
ずれる場合には、十分な記録変調度と感度を得にくくな
る。
【0017】なお、色素膜の屈折率n、消衰係数kの正
確な値を求めることはそれほど容易ではなく、むしろ色
素膜の分光吸収スペクトルが容易に測定でき、かつ、反
射率、記録変調度、記録感度に大きく影響を与えるパラ
メータとして有用である。有機色素の、ディスク基板上
に膜として形成された状態での分光吸収スペクトルにお
いて、上記要件を満たす吸収極大の吸光度に対して、記
録再生光波長での吸光度が5〜15%である場合、良好
な特性を示す。5%未満の場合には十分な記録感度が得
られにくい。15%を越える場合、屈折率nが小さくな
り、十分な記録変調度が得られない。なお、分光吸収ス
ペクトル(Absorbance)は、参照サンプルを
空気にし、透明基板上の案内溝のある面上に色素をスピ
ンコートし、基板側から光を入射して測定することがで
きる。なお、吸光度の比は、基板の吸収分に相当するベ
ースラインを差し引いた値を吸光度として計算する。
【0018】金属反射層は、記録層を透過したレーザー
光を効率良く反射する金属膜であり、600nm〜70
0nmで反射率が低下しないために、記録再生波長±5
nmの波長領域の光の屈折率nが0.1〜0.2、消衰係
数kが3〜5であるものが好ましい。好ましい金属反射
膜として、金を主成分とした金属反射膜や、銀を主成分
とした金属反射膜が例示できる。特に銀を主成分とした
金属反射膜は、より高い反射率が得られ、安価であるこ
とから好ましい。また、対候性の向上のために、銀に、
ロジウム、パラジウム、白金、チタン、モリブデン、ジ
ルコニウム、タンタル、タングステン、バナジウム等の
添加元素を5原子%以下の範囲で加えてもよい。金属反
射層の膜厚は、好ましくは60nm以上で、記録層の変
形を抑制しすぎたり、記録感度を悪化させすぎない程度
の膜厚が好ましい。
【0019】反射層の上に、保護層を積層し、記録部の
金属反射層の穴の発生や、変形の非対称性を抑制する。
保護層としては紫外線硬化樹脂が好ましい。また、通常
は、1μm以上、好ましくは3μm以上の膜厚にして、
酸素による硬化抑制等がおこらないようにする。本発明
では、記録により記録部の色素が分解し、減量すること
によって膜厚、屈折率n、消衰係数kが変化することに
よる位相差の変化に加えて、基板の溝幅が広くなること
による反射率の変化が、記録変調度に寄与している。図
4に一般的な光学計算結果を示す。図4は記録層の屈折
率nを2.4、消衰係数kを0.08、溝深さを100
nmとしたときの溝幅と反射率との関係を計算で求めた
相関関係を示すグラフである。記録層の屈折率n、消衰
係数kが変わらないと仮定した場合でも、溝幅が狭いほ
ど、溝幅の変化による反射率変化が大きい。実際には、
記録の前後で記録層の屈折率n、消衰係数kが変化する
こと、さらに、スピンコート膜による溝の埋まり方に起
因する実効的な溝幅の減少という2つの点から、計算以
上に溝幅の変化の反射率変化への寄与が大きいと考えら
れる。さらに、この記録部の基板の溝幅増大という変化
は、色素層の分解と十分な発熱がおこり、記録層の光学
定数変化が起こり、かつ、色素層の膜厚が減少してピッ
トができている場合に見られる。色素層の分解によるピ
ットの生成により、再生光の位相差への寄与があり、即
ち、記録部の反射率が位相差により低下して、より大き
な記録変調度が得られる。このような記録部の位相差
は、Jap.J.Appl.Phys.31(1992)4
84ー493に示されるように、一般的には
【0020】
【数2】位相差=2(NdyeーNsub)x(Dbump)+2
x(Ndye)x(Dpit) (Nは、それぞれ、色素層、基板の屈折率:Dはそれぞ
れ、基板の溝深さの変化量、色素層ピット深さ)で示さ
れ、この式からわかるように、ピット形成の寄与は大き
い。基板の溝幅の変化は、それ自体の寄与効果(図4参
照)とともに、この様な記録層の光学変化(位相変化)
に大きく寄与するパラメータであり、それゆえ、記録変
調度は溝幅の変化に大きく依存する。この溝幅の変化の
割合は、本発明者らが検討した結果、未記録部の溝幅に
対して20〜40%広くなると、良好な記録変調度が得
られることが判明した。20%未満では、十分な反射率
変化が得られない恐れがある。40%を越えると、記録
前後のトラッキングエラー信号の変化が大きすぎるた
め、サーボがかからなくなることがある。なお、基板の
溝幅の変化は、記録層を除去した形で、光学顕微鏡や電
子顕微鏡で観察できる。記録層は、ディスク面に傷をつ
け、両面テープで保護層ならびに反射層を剥離した後、
エタノール等で色素を十分流しとることにより除去する
ことができる。
【0021】また、記録層を除去せずに水銀ランプの光
学顕微鏡により、焦点深度の長いPMMAレンズ等を対
物レンズに使用して、基板側から溝幅の変化を観察して
もよい。後述の実施例では、記録層を除去した後、電子
顕微鏡により観察し、記録部と未記録部の溝幅の変化の
割合を測定した。なお、後述の実施例では記録前後の溝
幅は、半値溝幅ではなく、電子顕微鏡で明るく見えるラ
ンド部(溝間部)の内側の暗く見える部分(溝部)の幅
を溝幅とした。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り実施例に限
定されるものではない。 実施例1 溝深さ180nm、溝幅0.37μm(1.0μmピッ
チ)、溝の壁の傾斜角が75〜80度で、Lp/L=4
9%である(STMによる測定)ポリカーボネート基板
上に下記構造式[1]
【0023】
【化1】
【0024】で示される含金属アゾ色素0.036gを
オクタフルオロペンタノール(OFP)3gに溶解し、
800rpmでスピンコートし、記録層とした。なお、
溝の壁の傾斜角が75〜80度と幅を持っているのは、
STMの走査方向により、溝の左側の壁のθが75度で
あり、右の壁のθが80度となっているためである。こ
の色素の減量特性は主減量過程(主減量開始温度は28
0℃)での総減量が25.2%で、温度差が8.9℃で、
減量の傾きは2.8%/℃であった。なお、熱重量分析は
セイコー電子工業製の示差熱天秤(「SSC5200
H」シリーズ「TG−DTA−320」)を用いて測定
した。
【0025】この記録層の上に金を60nmの厚さだけ
スパッタした。この状態でSTMにより測定した記録層
の溝深さは、同じくSTMで測定した基板の溝深さの5
7%であった(溝部膜厚は210nm)。その上にUV
硬化樹脂(大日本インキ製「SDー318」)を約3μ
mスピンコートして紫外線ランプで硬化してディスクを
作製した。このディスクを680nmの半導体レーザー
評価機(NA=0.6)で、線速3m/sで溝上に記録し
たところ、再生パワー0.7mW、記録周波数3MH
z、duty比30%、記録パワー6mWで記録したと
ころ、C/N50dB、変調度48%、クロストークは
30dBであり、良好な記録部が形成されていた。な
お、ここでのクロストークは、(グルーブ記録部再生C
/Nー隣接グルーブでの再生C/N)(dB)である。
このディスクの膜を除去し、SEMで記録部を観察した
ところ、記録部の溝幅が未記録記部よりも33%広くな
っていた。なお、この色素層の680nmでの屈折率
n、消衰係数kはそれぞれ、2.4と0.15であった。
【0026】実施例2 実施例1における色素量を0.02gにした以外は全く
同様にしてディスクを作製した。記録層の溝深さが、S
TMにより、膜のない状態の基板の溝深さの70%であ
った(溝部の膜厚は160nm)。このディスクを実施
例1の評価機で記録パワーを9mWにして同じ条件で溝
上で記録したところ、C/N45dBで、記録変調度が
40%であり、クロストークは25dBであり、良好な
特性が得られた。実施例と同様にして記録部の基板をみ
たところ、溝幅が、未記録部よりも23%広くなってい
た。
【0027】実施例3 実施例1において、溝深さ180nm、溝幅0.33μ
m(トラックピッチ0.74μm)、溝の壁の傾斜角が
77度〜83度で、Lp/L=47%である案内溝を有
するポリカーボネート基板にかえ、反射膜を銀60nm
にかえた以外は全く同様にしてディスクを作製した。こ
のディスクの記録層の溝深さは、基板の溝深さの55%
であった。このディスクを、実施例1と全く同じ条件で
溝上で記録再生したところ、C/N52dBで、記録変
調度45%、クロストークが32dBであった。実施例
1と同様にして記録部の基板の溝幅をSEMでみたとこ
ろ、未記録部より40%広くなっていた。
【0028】比較例1 実施例1において、溝深さ90nmで溝幅0.45μm
(トラックピッチ1μm)溝の壁の傾斜角が60度で、
Lp/L=45%であるポリカーボネート基板にかえた
以外は全く同様にしてディスクを作製した。記録層の溝
深さは基板の溝深さの50%であった。実施例1と同じ
記録をおこなったところ、C/N30dBで記録変調度
が10%未満であった。記録部の基板の変形をしらべた
ところ、記録部の溝幅は未記録部の溝幅とほとんど変わ
らなかった。
【0029】実施例4 実施例1で、Lp/L=30%の基板に変えた以外は全
く同様にしてディスクを作成し、680nmの評価機で
同様にして評価したところ、記録パワー6mWではC/
N30dB、記録変調度15%であり、記録パワー13
mWでC/N45dB、記録変調度25%であった。
【0030】
【発明の効果】本発明により、溝幅の狭い溝上におい
て、高いC/N、大きな記録変調度を有する、波長60
0〜700nmの短波長記録に好適な光記録媒体を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 溝の壁の傾斜角θを示す説明図
【図2】 基板の溝間部の平坦部(Lp)と、溝の両脇
の壁の接線と平坦部を含む平面との交線間で表される平
坦部外挿部(L)との関係を説明する説明図
【図3】 色素の主減量過程、主減量過程の総重量、減
量の傾きを求める方法を説明するための示差熱天秤の模
式チャート図
【図4】 記録層の溝幅と反射率の相関関係を計算で求
めたグラフ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックピッチが0.7〜1.0μmであ
    る案内溝を有する透明基板上に、少なくとも、有機色素
    を含有する記録層、金属反射層、保護層の順に積層した
    光記録媒体において、下記(イ)〜(ハ)の特徴を有す
    る光記録媒体。 (イ)記録層が波長600nm〜700nmのレーザー
    光により光学的な変化を生じるものであること。 (ロ)基板の溝の壁の傾斜が70〜85度であること。 (ハ)基板の溝幅が0.3〜0.37μmであること。
  2. 【請求項2】 波長600nm〜700nmのレーザー
    光を照射することにより記録部を形成させたときに、基
    板の溝幅が未記録部に対して20〜40%広くなること
    を特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板の溝間部の平坦部(Lp)が、溝の
    両脇の壁の接線と平坦部を含む平面との交線間で表され
    る平坦部外挿部(L)の45〜95%である請求項1又
    は2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 記録層の溝深さが、基板の溝深さの40
    〜75%である請求項1〜3のいずれか1つに記載の光
    記録媒体。
  5. 【請求項5】 記録再生波長±5nmの波長領域の光に
    対する記録層単層の屈折率nが2〜3であり、消衰係数
    kが0.03〜0.15である請求項1〜4のいずれか1
    つに記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 有機色素の、溶液でのモル吸光係数εが
    5万以上である吸収のうちで最も長波長側の吸収極大に
    対応する、ディスク基板上に膜として形成された状態で
    の吸収極大が、記録再生波長よりも40〜60nm短波
    長側にあり、かつ、その吸収極大の吸光度に対して、記
    録再生光波長での吸光度が5%〜15%である請求項1
    〜5のいずれか1つに記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 金属反射層が銀を主成分とする請求項1
    〜6のいずれか1つに記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 保護層が紫外線硬化樹脂である請求項1
    〜7のいずれか1つに記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1つに記載の光
    記録媒体に、記録部の基板の溝幅が未記録部の溝幅より
    20〜40%広くなるように波長600〜700nmの
    レーザー光を照射することを特徴とする情報記録方法。
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