JPH09199135A - 電池用バインダー組成物、電極、および電池 - Google Patents

電池用バインダー組成物、電極、および電池

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JPH09199135A
JPH09199135A JP8027368A JP2736896A JPH09199135A JP H09199135 A JPH09199135 A JP H09199135A JP 8027368 A JP8027368 A JP 8027368A JP 2736896 A JP2736896 A JP 2736896A JP H09199135 A JPH09199135 A JP H09199135A
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JP
Japan
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weight
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battery
electrode
active material
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Application number
JP8027368A
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English (en)
Inventor
Koichiro Maeda
耕一郎 前田
Toshihiro Inoue
利洋 井上
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期容量が大きく、かつ容量低下の少ない電
池を提供する。 【解決手段】 エチレン性不飽和カルボン酸を含むエチ
レン性不飽和単量体混合物(例えば、メタクリル酸20
重量部、スチレン10重量部、メタクリル酸メチル70
重量部の混合物)を共重合した酸価が50〜300の樹
脂を少なくとも部分的に中和した樹脂(A)20〜90
0重量部の存在下、水性媒体中で、ジエン系単量体とエ
チレン性不飽和単量体からなる不飽和単量体混合物
(B)(例えば、ブタジエン30重量部、スチレン35
重量部、メタクリル酸メチル35重量部の混合物)10
0重量部を共重合したラテックス粒子を溶媒中に分散さ
せてなる電池用バインダー組成物に活物質(例えば、負
極活物質として炭素)を配合したスラリーを電極基体に
塗布、溶媒除去して電極として、電池を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電池用バインダー組成
物、それを用いた電極、および電池に関し、さらに詳し
くは、電池の容量が大きく、充放電を繰り返しても劣化
の少ない電池用バインダー組成物、それを用いた電極、
および電池に関する。
【0002】
【従来の技術】電池用バインダーは、電極基体表面上と
接着し、バインダー構造中に活物質が固定された状態に
することにより、電極表面に活物質を固定する。電池の
容量は、活物質の種類、量、電解液の種類、量などの複
数の要因によって決められるが、バインダーが充分量の
活物質を電極に固定できないと初期容量の大きな電池が
得られず、また、充放電を繰り返すことなどによって電
極から活物質が脱落するに従って電池の容量は低下す
る。
【0003】電池用バインダーは、通常、バインダーと
なる重合体を溶媒に溶解または分散したバインダー組成
物に活物質を分散させて、電極基体表面に塗布し、溶媒
を揮発させることにより、電極表面に活物質を固定す
る。
【0004】バインダー組成物には、有機溶媒系バイン
ダー組成物と水系バインダー組成物の二種類があり、有
機溶媒系バインダー組成物としては、通常、ポリビニリ
デンフルオライドをN−メチルピロリドンに溶解したも
のが用いられいる(例えば、特開平4−249860号
公報など)。この有機溶媒系バインダー組成物に活物質
を分散させたスラリーを電極基体に塗布して、N−メチ
ルピロリドンを除去して製造した電極を用いると電池の
初期容量を大きくすることができるが、この電極を用い
た電池で充放電を繰り返すと電極に固定された活物質が
脱落しやすいという問題がある。
【0005】水系バインダー組成物としては、界面活性
剤を用いた乳化重合法により水を溶媒として製造された
スチレン・ブタジエン共重合ゴムのラテックスの水分散
液に、増粘剤としてカルボキシルメチルセルロースなど
を添加したものが用いられている(例えば、特開平4−
342966号公報、特開平5−21068号公報、特
開平5−74461号公報など)。この水系バインダー
組成物に活物質を分散させたスラリーを電極基体に塗布
して、水分を除去して製造した電極を用いると、活物質
が脱落しにくくなるため、充放電を繰り返しても電極か
ら活物質が脱落しにくいが、容量の大きな電池は得られ
なかった。
【0006】なお、界面活性剤を用いない溶液重合法に
よって有機溶媒中で製造されたスチレン・ブタジエン共
重合ゴムは、ラテックスのような粒子状ではないため、
その有機溶媒溶液に活物質を分散させて有機溶媒を除去
すると、活物質表面を隙間なく被覆してしまうため、活
物質が機能しにくくなり、電池用バインダーとして使用
できるものではない。
【0007】近時、界面活性剤を用いずに水を溶媒とし
て乳化重合法により製造されたスチレン・ブタジエン共
重合ゴムのラテックスの水分散液が知られている(特開
平3−269032号公報など)。しかし、このラテッ
クスの水分散液は電池用バインダー組成物として使用さ
れたことはなく、どのような性能を有しているかはわか
らなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電池
の容量を大きくでき、充放電を繰り返しても劣化の少な
い電池用バインダー組成物、それを用いて活物質を固定
した電極、および電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意努力
の結果、スチレン・ブタジエン共重合ゴムのラテックス
の水分散液を電池用バインダー組成物に用いた場合に、
容量の大きな電池が得られない原因が乳化重合に用いる
界面活性剤にあることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0010】かくして、本発明によれば、エチレン性不
飽和カルボン酸を含むエチレン性不飽和単量体混合物を
共重合して得られる酸価が50〜300の樹脂を少なく
とも部分的に中和して得られる樹脂(A)10〜900
重量部の存在下、水性媒体中で、ジエン系単量体とエチ
レン性不飽和単量体からなる不飽和単量体混合物(B)
100重量部を共重合したラテックス粒子を溶媒中に分
散させてなる電池用バインダー組成物、該電池用バイン
ダー組成物に活物質を配合したスラリーを電極基体に塗
布し、溶媒を除去して、活物質を固定したバインダー層
を有する電極、正極、負極の少なくとも一方に該電極を
用いた電池が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】 (中和樹脂(A):乳化安定剤)本発明においては、ラ
テックス組成物の製造における乳化安定剤として、エチ
レン性不飽和カルボン酸を含むエチレン性不飽和単量体
混合物を共重合して得られる酸価が50〜300の樹脂
を少なくとも部分的に中和して得られる樹脂(A)を用
いる。
【0012】樹脂(A)は、エチレン性不飽和カルボン
酸を含むエチレン性不飽和単量体混合物を常法に従っ
て、溶液重合または塊状重合することにより共重合さ
せ、次いで、得られた共重合体中のカルボキシル基をア
ンモニアや有機アミンなどで当量または部分的に中和す
ることにより得られる。
【0013】エチレン性不飽和カルボン酸としては、例
えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有
エチレン性不飽和単量体; マレイン酸モノオクチル、
マレイン酸モノブチル、イタドン酸モノオクチルなどの
カルボン酸モノエステルなどが挙げられる。
【0014】エチレン性不飽和カルボン酸以外のエチレ
ン性不飽和単量体としては、例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレ
ン、クロロスチレンなどのスチレン系単量体; アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘ
キシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n
−オクチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸エステル系単
量体; メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸
イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキ
シプロピルなどのメタクリル酸エステル系単量体; ア
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブ
トキシメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系単
量体; メタクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミドなどのメ
タクリルアミド系単量体; アクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルなど
のグリシジル基含有単量体; などが挙げられる。
【0015】樹脂(A)は、従来公知の溶液重合または
塊状重合により得ることができるが、水性化が容易であ
る点から、溶液重合が好ましい。
【0016】溶液重合の際の有機溶媒としては、メチル
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアル
コール類; メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブなどのエーテル類; 酢酸メチル、酢酸
エチルなどのエステル類; トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素などが例示される。
【0017】重合条件は、通常、ラジカル重合開始剤の
存在下に、重合温度50℃以上、150℃以下、重合時
間1時間以上、10時間以下程度である。
【0018】本発明においてエチレン性不飽和カルボン
酸を含むエチレン性不飽和単量体を共重合して得られる
樹脂(A)は、酸価が50以上、好ましくは80以上、
300以下、好ましくは200以下のものである。酸価
が小さすぎると水溶性に劣り、ジエン系単量体を含む不
飽和単量体混合物(B)の重合時における乳化安定性に
劣る。酸価が大きすぎると、ラテックス組成物をバイン
ダー組成物として使用した際にバインダー層の耐水性や
層形成時の乾燥性が低下し、実用性に劣る。
【0019】また、この樹脂(A)の重量平均分子量
は、3,000以上、好ましくは8,000以上、5
0,000以下、好ましくは20,000以下である。
重量平均分子量が小さすぎると重合安定性が低下し、実
用上必要な粘度にならない。また、大きすぎると、ラテ
ックスの粘度が高くなりすぎ、重合中に凝集を起こすこ
とがある。
【0020】共重合成分としてエチレン性不飽和カルボ
ン酸を含み、酸価が上記範囲にあれば、各単量体の種類
と組成は特に限定されない。ただし、樹脂(A)は、乳
化安定剤として使用するとともに、得られたラテックス
組成物を電池バインダー組成物として使用するために、
水に対する溶解性などに優れた組成とすることが好まし
い。
【0021】中和のために、通常、アンモニアあるいは
有機アミンを中和剤として用いる。有機アミンとして
は、例えば、メチルアミン、エチルアミン、イソプロピ
ルアミン、ジメチルアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、ジソプロピルアミン、トリメチルアミン、ト
リエタノールアミンなど、もしくはこれらの混合物が用
いられる。これらの中和剤で水溶性のものは、水溶液と
して用いてもよい。中和は、樹脂中のカルボキシル基と
当量または部分的に中和して用いられる。部分的に中和
する場合には、中和度が好ましくは70以上、より好ま
しくは90以上、100未満にする。中和度が低すぎる
と乳化安定性が低く、うまく重合できないことがある。
【0022】中和した樹脂(A)は、水中に溶解ないし
分散させて、乳化安定剤として使用する。有機溶媒中で
溶液重合して得た樹脂は、中和処理と同時に、あるいは
その前後に、水を添加し、有機溶剤を留去するなどして
除去することにより、水性分散体とする(水性化する)
ことが操作上好ましい。また、中和樹脂(A)は、カル
ボキシル基を当量中和して、水溶性樹脂とすることが、
乳化安定剤として作用させる上で好ましい。
【0023】中和樹脂(A)を水溶液、または水性分散
体として使用する場合、固形分濃度は、好ましくは20
重量%以上、好ましくは30重量%以下とする。薄すぎ
ても濃すぎても乳化安定性が低くなる。
【0024】(不飽和単量体混合物(B))本発明で用
いる不飽和単量体混合物(B)は、ジエン系単量体3重
量%以上、好ましくは7重量%以上、より好ましくは2
0重量%以上、かつ90重量%以下、好ましくは80重
量%、より好ましくは40重量%以下とエチレン性不飽
和単量体97重量%以下、好ましくは93重量%以下、
より好ましくは80重量%以下、かつ10重量%以上、
好ましくは20重量%以上、より好ましくは60重量%
以上からなる。ジエン系単量体が少なすぎ、エチレン性
不飽和単量体が多すぎると、ラテックス組成物を用いた
バインダーの可撓性が不足して電極基体から剥離しやす
くなる。ジエン系単量体が多すぎ、エチレン性不飽和単
量体が少なすぎると、ラテックス組成物を用いたバイン
ダーが柔らかくなりすぎ、活物質が脱落しやすくなる。
【0025】ジエン系単量体としては、例えば、1,3
−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどがあり、1,
3−ブタジエンおよび/またはイソプレンが好ましい。
【0026】混合物(B)に含有されるエチレン性不飽
和単量体としては、ジエン系単量体と共重合可能なもの
であれば特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレ
ン、クロロスチレンなどのスチレン系単量体; アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘ
キシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n
−オクチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸エステル系単
量体; メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸
イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキ
シプロピルなどのメタクリル酸エステル系単量体; ア
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブ
トキシメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系単
量体; メタクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミドなどのメ
タクリルアミド系単量体; アクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルなど
のグリシジル基含有単量体; アクリロニトリルやメタ
クリロニトリルなどの(メタ)アクリロニトリル系単量
体; アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有
単量体; スチレンスルホン酸ソーダ、アクリルアミド
メチルプロパンスルホン酸などのスルホン酸基含有単量
体; メタクリルジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有単量体;など
を挙げられる。
【0027】(重合方法)乳化安定剤としての中和樹脂
(A)の存在下で、ジエン系単量体を含む不飽和単量体
混合物(B)を重合する方法は、例えば、ラジカル重合
開始剤を用いて、水性媒体中にて一括重合してもよく、
あるいは、予め中和樹脂(A)で不飽和単量体混合物
(B)をエマルジョン化した後、連続的に反応器に添加
して重合してもよい。ただし、ラテックス組成物を用い
たバインダーが十分な強度を出すためには、一括重合す
ることが好ましい。
【0028】重合温度は、0℃以上、好ましくは30℃
以上、100℃以下、好ましくは80℃以下、重合時間
は通常1時間以上、20時間以下である。重合温度が低
すぎると反応速度が遅すぎ効率が悪く、重合温度が高す
ぎると水性媒体が蒸発しやすいため重合が困難になる。
【0029】ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの水性開始
剤; 過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルペルオキサイ
ド、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ルなどの油溶性開始剤; 過酸化物を重亜硫酸ナトリウ
ム、トリエタノールアミンなどの還元剤と組み合わせた
レドックス系開始剤; などが挙げられる。
【0030】ラジカル重合開始剤の使用量は、使用する
開始剤の種類によって活性が異なり、それぞれに適した
量を用いるが、通常、不飽和単量体混合物(B)100
重量部に対して、0.05重量部以上、5重量部以下の
範囲であり、反応開始時に一括添加しても分割添加して
もよい。
【0031】本発明の目的を損なわない範囲で、中和樹
脂(A)以外の通常の乳化剤を併用してもよい。
【0032】ラテックス組成物中の固形分中ゲル含量
は、通常、20重量%以上、80重量%以下にする。な
お、ここでは、テトラヒドロフラン不溶解分をゲル含量
という。ゲル含量が少なすぎても多すぎてもバインダー
として使用した場合に活物質が脱落しやすい。ゲル含量
は、メルカプタン類、キサントゲンジスルフィド類、ハ
ロゲン化炭化水素類などの分子量調整剤を用いて、その
濃度で調整する。
【0033】重合後にゲル含量が増加するのを防止する
ために、亜硝酸ソーダ、ヒドロキシルアミン硫酸塩、
N,N−ジエチルヒドロキシルアミンなどの停止剤を重
合終了時に添加してもよい。
【0034】中和樹脂(A)と単量体混合物(B)との
混合割合は、単量体混合物(B)100重量部に対し、
中和樹脂(A)10重量部以上、好ましくは15重量部
以上、900重量部以下、好ましくは100重量部以
下、より好ましくは50重量部以下である。
【0035】また、必要に応じて、重合によって得られ
たラテックス粒子が水系溶媒中に分散しているラテック
ス組成物にアルカリ可溶性樹脂を加えてもよい。アルカ
リ可溶性樹脂としては、乳化安定剤として用いた中和樹
脂(A)に相当する樹脂が好適である。その使用量は、
重合中に用いた中和樹脂(A)との合計量で、単量体混
合物(B)100重量部に対し、10重量部以上、好ま
しくは15重量部以上、900重量部以下、好ましくは
100重量部以下である。
【0036】中和樹脂(A)の量が少なすぎると粒子径
が大きくなり、重合中の乳化安定性も低下し、また、得
られたラテックス粒子を用いて電極基体に活物質を固定
して電極を製造しても、電極表面が電池として機能する
のに十分なほど十分に平滑にならず、電池容量が小さく
なる。多すぎるとラテックス組成物の乾燥速度が遅くな
り、またバインダー層の耐電解液性が低下する。
【0037】(電池用バインダー組成物)本発明の電池
用バインダー組成物は、上記のラテックス組成物に含有
されるラテックス粒子を溶媒に分散させたものである。
溶媒は水系溶媒であっても、有機溶媒であってもよい。
ラテックス組成物において水系媒体中に分散しているラ
テックス粒子を有機溶媒中に分散させるには、ラテック
ス組成物に有機溶媒を加え、水系媒体と有機溶媒を共沸
させて水系媒体量を減少させつつ有機溶媒をさらに加え
ていくことにより、水系溶媒を除去すればよい。また、
ラテックス組成物自体が溶媒が水系溶媒である電池用バ
インダー組成物である。
【0038】有機溶媒としては、ラテックス組成物に含
有されるラテックス粒子のSP値と近いものを用いるこ
とが好ましい。本発明のラテックス粒子のSP値は通常
14〜24(MPa)1/2程度である。ラテックス粒子
のSP値が14〜18(MPa)1/2程度の場合は、S
P値が14〜20(MPa)1/2程度の有機溶媒、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、フランなどを用いればよい。また、ラテックス粒
子のSP値が18〜24(MPa)1/2程度の場合は、
SP値が16〜40(MPa)1/2程度の有機溶媒、例
えば、アセトン、ジオキサン、ニトロベンゼン、カプロ
ラクトン、アニリン、ジメチルフルオライド、ジメチル
スルホキシド、N−メチルピロリドン、フルフラール、
アセトニトリルなどを用いればよい。
【0039】電池用バインダー組成物は、ラテックス粒
子100重量部にカルボキシルメチルセルロースやメチ
ルセルロースのような増粘剤を5重量部以上、好ましく
は10重量部以上、かつ100重量部以下、好ましくは
80重量部以下配合したものでもよい。少なすぎると配
合した効果がなく、多すぎると活物質を固定したバイン
ダー層に割れや欠けが発生する。
【0040】電池用バインダー組成物は、必要に応じ
て、アクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、
その他各種添加剤などを配合することもできる。また、
アルコール類、セルソルブ類、グリコール類、グリセリ
ンなどの水親和性有機溶媒を、乾燥性の向上や成膜性の
向上などの目的に応じて適宜添加してもよい。
【0041】(電極)本発明の電極は、電池用バインダ
ー組成物に活物質を配合してスラリーを調製し、電極基
体に塗布し、溶媒を除去することにより、電極基体表面
に形成されたバインダーのマトリックス中に活物質を固
定することにより得られる。
【0042】本発明で用いる活物質は、活物質として機
能する限り特に限定されず、通常は、負極活物質として
炭素を用い、正極活物質としてモリブデン、バナジウ
ム、チタン、ニオブなどの酸化物、硫化物、セリン化物
などのほか、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバル
ト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウム鉄酸化物
などのリチウム含有複合酸化物などが用いられる。固定
する活物質としては、バインダーマトリックス中に特に
しっかりと固定され、電池の電極としての使用中に脱落
しにくいことから、炭素が好ましい。
【0043】本発明に用いるスラリーの活物質量も特に
限定されないが、ラテックス粒子に対して、重量基準で
好ましくは5倍以上、より好ましくは7倍以上、かつ1
000倍以下、より好ましくは100倍以下になるよう
電池用バインダー組成物に活物質を配合したものであ
る。活物質量が少なすぎると活物質を固定したバインダ
ー層表面に不活性な部分が多くなり、電極としての機能
が不十分となることがあり、活物質量が多すぎると活物
質が電極基体に十分に固定されずに脱落しやすくなる。
なお、スラリーは溶媒を追加して、塗布しやすい濃度に
して使用する。
【0044】本発明に用いる電極基体は導電性材料から
なるものであれば特に限定されないが、一般には鉄、
銅、アルミニウムなどの金属製のものを用いる。形状も
特に限定されないが、電極表面積が大きいものが好まし
いことから、通常、厚さ0.05〜0.5mm程度のシ
ートを用いる。
【0045】スラリーを塗布する方法は特に限定されな
い。例えば、浸漬、ハケ塗りなどによって塗布される。
塗布する量は、有機溶媒を除去した後に形成される活物
質を固定したバインダー層の厚さが好ましくは0.1m
m以上、より好ましくは0.5mm以上、好ましくは5
mm以下、より好ましくは2mm以下になるようにす
る。有機溶媒を除去する方法も特に限定されないが、通
常は、応力集中が起こってバインダー層に亀裂がはいっ
たり、電極基体から剥離したりしない程度の速度範囲
で、できるだけ早く有機溶媒が揮発するように、減圧の
程度、加熱の程度を調整して有機溶媒を除去する。
【0046】(電池)本発明の電池は、正極と負極の少
なくとも一方に本発明の電極を用いたものである。この
電池は、正極と負極を活物質が固定されている側(本発
明の電極においては、バインダー層側)を向かい合わ
せ、両極の間に電解液を満たした構造を有している。大
型の電池の場合には、電極をテープ状のものとし、負極
と正極の間にセパレーター・シートを挟みこんで巻回
し、電解液に満たしたケース中に浸漬するなどの方法
で、また小型電池の場合には、電極を円状のシートにし
て電解液を満たしたコイン型ケース中に浸漬するなどの
方法で電池として使用しやすく、かつ大きな容量のもの
が得られるようにすることができる。
【0047】電解液も特に限定されず、負極活物質、正
極活物質の種類に応じて、電池としての機能を発揮する
ものを選択すればよい。例えば、電解質として、LiC
lO4、LiBF4、CF3SO3Li、LiI、LiAl
Cl4、LiPF6、NaClO4、NaBF4、NaI、
(n−Bu)4NClO4などが例示され、溶媒として、
エーテル類、ケトン類、ラクトン類、ニトリル類、アミ
ン類、アミド類、硫黄化合物類、塩素化炭化水素類、エ
ステル類、カーボネート類、ニトロ化合物類、リン酸エ
ステル系化合物類、スルホラン系化合物類などが例示さ
れ、一般には、エチレンカーボネートやジエチルカーボ
ネートなどが広く使用されている。
【0048】(態様)本発明の態様としては、(1)
エチレン性不飽和カルボン酸を含むエチレン性不飽和単
量体混合物を共重合して得られる酸価が50〜300の
樹脂を少なくとも部分的に中和して得られる樹脂(A)
10〜900重量部の存在下、水性媒体中で、ジエン系
単量体とエチレン性不飽和単量体からなる不飽和単量体
混合物(B)100重量部を共重合したラテックス粒子
を溶媒中に分散させてなる電池用バインダー組成物、
(2) 樹脂(A)が溶液重合したものである(1)記
載の電池用バインダー組成物、(3) 樹脂(A)が重
量平均分子量3000〜50000のものである(1)
または(2)記載の電池用バインダー組成物、(4)
樹脂(A)が中和度70〜100のものである(1)〜
(3)のいずれかに記載の電池用バインダー組成物、
(5) 樹脂(A)が水溶性樹脂である(1)〜(4)
のいずれかに記載の電池用バインダー組成物、(6)
樹脂(A)を固形分濃度20〜30重量%の水溶液、ま
たは水性分散体として用いる(1)〜(5)のいずれか
に記載の電池用バインダー組成物、(7) ラテックス
粒子が、ラジカル重合開始剤を用いて水性媒体中にて一
括で重合した、または予め中和樹脂(A)で不飽和単量
体混合物(B)をエマルジョン化した後、連続的に反応
器に添加して重合したものである(1)〜(6)のいず
れかに記載の電池用バインダー組成物、(8) 不飽和
単量体混合物(B)がジエン系単量体7〜80重量%と
エチレン性不飽和単量体93〜20重量%からなるもの
である(1)〜(7)のいずれかに記載の電池用バイン
ダー組成物、(9) ラテックス粒子が0〜100℃で
重合したものである(1)〜(8)のいずれかに記載の
電池用バインダー組成物、(10) ラテックス粒子
が、不飽和単量体混合物(B)100重量部に対してラ
ジカル重合開始剤0.05〜5重量部を反応開始時に一
括添加、または分割添加して重合したものである(1)
〜(9)のいずれかに記載の電池用バインダー組成物、
(11) 固形分中のゲル含量が、20〜80重量%で
ある(1)〜(10)のいずれかに記載の電池用バイン
ダー組成物、(12) ラテックス粒子を重合した後の
反応液である(1)〜(11)のいずれかに記載の電池
用バインダー組成物、(13) ラテックス粒子を重合
した後の反応液に用いた単量体混合物(B)100重量
部に対しアルカリ可溶性樹脂を20〜900重量部加え
たものである(1)〜(12)のいずれかに記載の電池
用バインダー組成物、(14) ラテックス粒子が水系
溶媒または有機溶媒中に分散している(1)〜(11)
のいずれかに記載の電池用バインダー組成物、(15)
ラテックス粒子を重合した後の反応液、または該反応
液に用いた単量体混合物(B)100重量部に対しアル
カリ可溶性樹脂を20〜900重量部加えたものに有機
溶媒を加え、水系媒体と有機溶媒を共沸させて水系媒体
量を減少させつつ有機溶媒をさらに加えていくことによ
り、水系溶媒を除去した(1)〜(11)のいずれかに
記載の電池用バインダー組成物、(16) 固形分中の
ゲル含量が、20〜80重量%である(1)〜(15)
のいずれかに記載の電池用バインダー組成物、(17)
ラテックス粒子100重量部に増粘剤を5〜80重量
配合したものである(1)〜(16)のいずれかに記載
の電池用バインダー組成物、(18) (1)〜(1
7)のいずれかに記載の電池用バインダー組成物に活物
質を配合したスラリーを電極基体に塗布し、溶媒を除去
して、活物質を固定したバインダー層を有する電極、
(19) スラリーがラテックス粒子に対して活物質を
重量基準で10〜1000倍配合したものである(1
8)記載の電極、(20) 電極基体が厚さ0.05〜
0.5mmのシートである(18)〜(19)のいずれ
かに記載の電極、(21) 活物質を固定したバインダ
ー層の厚さが0.1〜5mmである(18)〜(20)
のいずれかに記載の電極、(22) 活物質が炭素であ
る(18)〜(21)のいずれかに記載の電極、(2
3) 正極と負極の少なくとも一方に(18)〜(2
1)のいずれかに記載の電極を用いた電池、(24)
負極が(18)〜(22)のいずれかに記載の電極を用
いた電池、などや、これらのバインダー組成物、電極、
電池などの製造方法などが挙げられる。
【0049】
【実施例】以下に参考例、実施例、及び比較例を挙げ
て、本発明を具体的に説明する。
【0050】参考例1 イソプロピルアルコール100重量部を反応器に仕込
み、80℃に加熱して保温した中に、スチレン10重量
部、メチルメタクリレート70重量部、メタクリル酸2
0重量部、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロ
ニトリル4重量部、トルエン12.5重量部を4時間か
けて一定速度で滴下し、さらに2時間80℃に保温し
た。
【0051】反応器を25℃に冷却し、酸価の測定用サ
ンプルを少量採取した後、アンモニア水(アンモニア濃
度28重量%)を滴下して中和し、さらに400重量部
の水を加え、次いで90℃に加熱してイソプロピルアル
コールおよび過剰の水を留去して、固形分濃度25%の
水系樹脂組成物を得た。組成物中の樹脂の酸価は約13
0、重量平均分子量は約3000であった。
【0052】実施例1 水70重量部、参考例1で得た水系樹脂組成物80重量
部(水性中和樹脂を20重量部含有)、エチレンジアミ
ンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.05重量部、過硫酸カ
リウム0.02重量部、ブタジエン30重量部、スチレ
ン35重量部、メタクリル酸メチル35重量部、および
第3級ドデシルメルカプタン0.7重量部を仕込み、6
0℃で攪拌しながら乳化重合を、単量体の重合体への転
化率が98重量%になるまで重合後、未反応モノマーを
60℃、100mmHgで30分の減圧留去し、固形分
濃度45重量%のラテックス組成物を得た。
【0053】このラテックス組成物約22重量部(固形
分量10重量部)にカルボキシルメチルセルロース5重
量部を加えた本発明の電池用バインダー組成物に負極活
物質である炭素(ロンザ社製、KS15)90重量部を
加えて混合、攪拌して均一なスラリーとし、厚さ0.1
mmの銅箔上に塗布し、120℃に3時間保持して乾燥
し、ロールプレスにより厚さが0.7mm均一の活物質
を固定したバインダー層を形成して本発明の電極(負
極)とした。
【0054】また、ポリビニリデンフルオライド10重
量部、N−メチルピロリドン100重量部、およびコバ
ルト酸リチウム90重量部を攪拌して均一なスラリーと
し、厚さ0.05mmのアルミ箔上に塗布し、130℃
に5時間保持して乾燥し、ロールプレスにより厚さが
0.7mm均一の活物質を固定したバインダー層を形成
して電極(正極)を製造した。
【0055】活物質を固定したバインダー層を形成した
銅箔とアルミ箔を直径15mmの円形に切り抜き、直径
16mm、厚さ50μmの円形のポリプロピレン製微多
孔膜(繊維不織布)からなるセパレーターを介在させ
て、互いに活物質を固定したバインダー層を対向させ
て、ポリプロピレン製パッキンを配置したステンレス鋼
製の外装容器中(直径20mm、高さ1.8mm、ステ
ンレス鋼厚さ0.2mmの底面が一つだけある円筒状容
器)に収納した。容器中に、エチレンカーボネートとジ
エチルカーボネートを容積比で1:1に混合した溶媒に
LiPF6を1mol/リットルの濃度に溶解した電解
液を空気が残らないように注入して、厚さ0.2mmの
ステンレス鋼のキャップをかぶせて、プリプロピレン製
パッキンを介して外装容器とキャップを固定し、それぞ
れキャップに銅箔が、容器底面にアルミ箔が接触するよ
うに内容物を封止して、直径20mm、厚さ2.0mm
のコイン型電池を製造した。
【0056】この電池に、定電流法(電流密度:0.1
mA/cm2)で4.2Vに充電し、3.2Vまで放電
する充放電を行い、容量の変化を測定した。1回目の充
電での容量は22.1mAh(100%)であり、50
回目の充電では19.2mAh(約87%に低下)、1
00回目の充電では18.5mAh(約84%に低下)
であった。
【0057】実施例2 ブタジエン30重量部の代わりに35重量部、スチレン
35重量部の代わりに62重量部、メタクリル酸メチル
35重量部の代わりにイタコン酸1重量部およびアクリ
ルアミド2重量部を用いる以外は実施例1と同様にして
電池を製造し、同様に容量の変化を測定した。1回目の
充電での容量は21.3mAh(100%)であり、5
0回目の充電では18.7mAh(約88%に低下)、
100回目の充電では17.5mAh(約82%に低
下)であった。
【0058】実施例3 ブタジエン30重量部の代わりに10重量部、スチレン
35重量部の代わりに40重量部、メタクリル酸メチル
35重量部の代わりにメタクリル酸メチル40重量部お
よびアクリル酸2−エチルヘキシル10重量部を用いる
以外は実施例1と同様にして電池を製造し、同様に容量
の変化を測定した。1回目の充電での容量は21.1m
Ah(100%)であり、50回目の充電では18.1
mAh(約86%に低下)、100回目の充電では1
7.1mAh(約81%に低下)であった。
【0059】実施例4 ブタジエン30重量部の代わりに10重量部、スチレン
35重量部の代わりに40重量部、メタクリル酸メチル
35重量部の代わりにメタクリル酸メチル40重量部お
よびアクリル酸2−エチルヘキシル10重量部を用いる
以外は実施例1と同様にして電池を製造し、同様に容量
の変化を測定した。1回目の充電での容量は20.9m
Ah(100%)であり、50回目の充電では17.9
mAh(約87%に低下)、100回目の充電では1
6.5mAh(約79%に低下)であった。
【0060】実施例5 実施例1で得たラテックス組成物100重量部にN−メ
チルピロリドン400重量部を加え、ロータリーエバポ
レーターを用いて水を除去し、固形分濃度10重量%、
水分濃度1重量%以下の電池用バインダー組成物を調製
した。
【0061】この電池用バインダー組成物100重量部
に負極活物質である炭素(KS15)90重量部を加え
て混合、攪拌して均一なスラリーとし、厚さ0.2mm
の銅箔上に塗布し、130℃に3時間保持して乾燥し、
ロールプレスにより厚さが0.7mm均一の層を形成し
て本発明の電極(負極)とした。
【0062】負極としてこの電極を用いる以外は実施例
1と同様にして電池を製造し、同様に容量の変化を測定
した。1回目の充電での容量は24.3mAh(100
%)であり、50回目の充電では21.2mAh(約8
7%に低下)、100回目の充電では20.1mAh
(約83%に低下)であった。
【0063】比較例1 耐圧容器に水100重量部、乳化剤(ドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ)1.0重量部、無機塩(重炭酸ソー
ダ)0.5重量部、キレート剤(エチレンジアミンテト
ラ酢酸四ナトリウム塩)0.05重量部、重合開始剤
(過硫酸カリウム)1.0重量部、ブタジエン30重量
部、スチレン35重量部、メタクリル酸メチル35重量
部、および分子量調整剤(第3級ドデシルメルカプタ
ン)0.7重量部を仕込み、60℃で重合させ、重合
後、未反応モノマーを減圧留去して固形分濃度50重量
%のラテックス組成物を得た。
【0064】ラテックス組成物としてこのラテックス組
成物を用いる以外は、実施例1と同様にして、電池を製
造し、同様に容量の変化を測定した。1回目の充電での
容量は18.1mAh(100%)であり、50回目の
充電では16.2mAh(約90%に低下)、100回
目の充電では15.5mAh(約86%に低下)であ
り、容量低下の割合は小さいが、初期容量が小さいもの
であった。
【0065】比較例2 ブタジエン30重量部の代わりに50重量部、メタクリ
ル酸メチル35重量部の代わりに15重量部を用いる以
外は比較例1と同様にして、電池を製造し、同様に容量
の変化を測定した。1回目の充電での容量は17.7m
Ah(100%)であり、50回目の充電では16.3
mAh(約92%に低下)、100回目の充電では1
5.2mAh(約86%に低下)であり、。容量低下の
割合は小さいが、初期容量が小さいものであった。
【0066】
【発明の効果】本発明の電池用バインダー組成物を用い
て活物質を固定した電極を正極・負極のいずれか一方に
用いた電池においては、活物質が電極から脱落しにくい
ために容量低下が小さいだけでなく、初期容量が大きな
電池が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和カルボン酸を含むエチ
    レン性不飽和単量体混合物を共重合して得られる酸価が
    50〜300の樹脂を少なくとも部分的に中和して得ら
    れる樹脂(A)10〜900重量部の存在下、水性媒体
    中で、ジエン系単量体とエチレン性不飽和単量体からな
    る不飽和単量体混合物(B)100重量部を共重合した
    ラテックス粒子を溶媒中に分散させてなる電池用バイン
    ダー組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電池用バインダー組成物
    に活物質を配合したスラリーを電極基体に塗布し、溶媒
    を除去して、活物質を固定したバインダー層を有する電
    極。
  3. 【請求項3】 正極、負極の少なくとも一方に請求項2
    記載の電極を用いた電池。
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