JPH09201836A - ゴム成形品 - Google Patents

ゴム成形品

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JPH09201836A
JPH09201836A JP8317403A JP31740396A JPH09201836A JP H09201836 A JPH09201836 A JP H09201836A JP 8317403 A JP8317403 A JP 8317403A JP 31740396 A JP31740396 A JP 31740396A JP H09201836 A JPH09201836 A JP H09201836A
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mold
film
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岳司 前川
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    • B29L—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム成形品の表面を被覆する樹脂フィルムの
安全性向上 【解決手段】 下金型1の成形用凹部3を耐熱性のある
第1のフッ素樹脂フィルム5によって覆い、この第1の
フッ素樹脂フィルム5の上に第2のフッ素樹脂フィルム
6を載せ、この第2の樹脂フィルム6の上に未加硫ゴム
7を重ね、下金型1に対向する上金型2とを加熱・加圧
して、第2のフッ素樹脂フィルム6を下金型1の成形用
凹部3内に進入した栓体8の表面に付着させ、上金型1
と下金型2との型開き後に栓体8の第2のフッ素樹脂フ
ィルム6から第1のフッ素樹脂フィルム5を剥離させ、
第1の樹脂フィルム5及び第2の樹脂フィルム6は、ポ
リテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンと
エチレンを主成分とする共重合体、テトラフルオロエチ
レンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合
体、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサルファ
イドの単体又は複合体の何れかから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば薬壜等に装着さ
れる薬栓等のゴム成形品に関し、さらに詳しくは、表面
にフッ素樹脂フィルムを付着したゴム成形品において当
該樹脂フィルムの表面に擦傷を発生させないゴム成形品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薬栓の製造方法としては特公平2
−40491号の「医療用積層ゴム栓及びその製造方
法」が開示されている。
【0003】この「医療用積層ゴム栓の製造方法」は、
「一工程で成形され、脚部長さが大きく、注射針の刺し
こみに適する安価で衛生的な医療用積層ゴム栓」を提供
することを目的とするものであり、「テトラフルオロエ
チレンとエチレンとを主成分とする共重合体厚さ0.0
02〜0.5mmのフィルム接着面を接着性改善処理す
るイ(工程と)、 予めブチルゴム、エチレンプロピレ
ンターポリマー、エピクロルヒドリンゴム、イソプレン
ゴム、ブタジェンゴム、溶液重合したスチレンブタジェ
ンゴムの単体又は複合体を架橋成形に適するに均一なる
配合物とするロ(工程と)、 脚部の成形窪を有する下
金型表面に所定の処理をしたフィルム、所定配合のゴ
ム、さらに上金型を位置し、両金型にて配合ゴムを加
熱、加圧して未加硫ゴムを上、下金型の両窪部内に圧入
し、下金型の窪部内にフィルム、ゴムを一緒に押し込
み、ゴム栓の成形、架橋、積層、接着を一度に一体成形
するハ(工程と)」からなることを特徴としている。ゴ
ムの成形後には「一個ずつカッティングし、アルカリ、
水にて洗浄して乾燥し、商品とする。」ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
薬栓の製造方法は、上下の金型にて加熱、加圧すること
により、加硫ゴムを樹脂フィルムと共に下金型の成形窪
(キャビティ)に押し込むため、樹脂フィルムが下金型
のキャビティ開口縁部にて擦過傷を受けることとなる。
【0005】この樹脂フィルムの表面は、加熱された加
硫ゴムの熱と圧力により延伸してゆくので、上下の金型
を加熱・加圧すると、樹脂フィルム表面の擦過傷は加硫
ゴムがキャビティ内に進入するにしたがって広がってゆ
き、キャビティの内壁面にコーティングされた離型剤が
この擦過傷内に進入することとなる。
【0006】次に、加硫ゴムがキャビティ内に進入した
後放冷により冷却されると、今度は樹脂フィルムが収縮
するため、擦過傷内に進入した離型剤が樹脂フィルムの
表面に封じ込められることとなる。
【0007】このため、成形後に脚部を樹脂フィルムで
覆ったゴム栓をカッティングし、洗浄してもキャビティ
から転移した離型剤がなかなかとれないという問題があ
る。
【0008】さらに、上下の金型の加熱・加圧の度に樹
脂フィルムが加硫ゴムにおされて延伸するときに、樹脂
フィルムと接触する下金型のキャビティ開口縁部がこす
れて摩耗しやすい問題がある。また、このような金型の
表面が鉄であると、加熱・加圧の繰り返しによって発錆
しやすいため、金型の表面には防錆用の硬質クロムがメ
ッキされているが、樹脂フィルムの延伸の繰り返しによ
り微量ながらクロムが樹脂フィルムの擦過傷内に入り込
むことが懸念される。
【0009】
【発明の目的】そこで、本発明にかかるゴム成形品の製
造方法は、このような問題に鑑みてなされたものであ
り、薬液とゴムとの接触を回避し、樹脂フィルムにキャ
ビティの離型剤が付着せず、金型のキャビティ開口縁部
が摩耗し難く、クロムが樹脂フィルムに入り込む懸念を
払拭したゴム成形品の製造方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1のゴム成形品は、下金型の成形用
凹部を耐熱性のある第1の樹脂フィルムによって覆い、
この第1の樹脂フィルムの上に第1の樹脂フィルムに対
して摩擦抵抗が少なく且つ付着しにくくしかも耐熱性の
ある第2の樹脂フィルムを載せ、この第2の樹脂フィル
ムの上に未加硫ゴムを重ね、前記下金型に対向する上金
型と前記下金型とを加熱・加圧して、前記第2の樹脂フ
ィルムを前記下金型の凹部内に進入した成形体の表面に
付着させ、前記上金型と下金型との型開き後に前記成形
体に付着した前記第2の樹脂フィルムから、前記加熱・
加圧時の擦り傷を受けた前記第1の樹脂フィルムを剥離
させて、前記加熱・加圧による擦り傷のない前記第2の
樹脂フィルムを表面に露出させて打抜いたゴム成形品で
あって、前記第1の樹脂フィルム及び第2の樹脂フィル
ムは、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエ
チレンとエチレンを主成分とする共重合体、テトラフル
オロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルと
の共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレン
サルファイドの単体又は複合体の何れかかなることを特
徴とする。
【0011】また、本発明の請求項2のゴム成形体は、
請求項1のゴム成形品であって、前記成形品はゴム栓で
あり、前記第1の樹脂フィルムの剥離によって、加熱・
加圧による接触傷のない第2の樹脂フィルムが前記脚部
表面に露出しており、この第2の樹脂フィルムが、ポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとエ
チレンを主成分とする共重合体、テトラフルオロエチレ
ンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合
体、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサルファ
イドの単体又は複合体の何れかからなることを特徴とす
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例にかかるゴム成形品を
図面に基づいて説明する。尚、このゴム成形品として
は、いわゆる凍結乾燥製剤等を入れる薬壜のゴム栓が用
いられており、この製造方法は衛生上高い安全性を要求
されるゴム栓において顕著な効果を発揮する。しかし、
必ずしもこのゴム成形品は実施例のゴム栓に限るもので
はなく、樹脂フィルムなどにより被覆されるそのほかの
ゴム成形品にも適用できる。また、製造方法に用いられ
る樹脂フィルムは、互いに重ねた時に摩擦抵抗が少なく
しかも互いに付着しにくい性質を有する樹脂フィルムが
用いられており、この実施例ではそのような樹脂フィル
ムの一例としてフッ素樹脂フィルムが用いられている。
【0013】本実施例のゴム成形品であるゴム栓の主た
る特徴は、複数枚のフッ素樹脂フィルムを重ねて未加硫
ゴムの加熱・加圧を行い、ゴム栓の表面から外層のフッ
素樹脂フィルムをはぎ取って成形傷のないフッ素樹脂フ
ィルムを露出させたことにある。
【0014】なお、ゴム栓としては、ゴム栓の脚部すな
わち薬壜の口の内部に圧入される部位と、ゴム栓のフラ
ンジ部すなわち薬壜の口の上端面に密着する部位とを同
時に一体成形したものでもよいが、フランジ部と薬壜の
口部上端面との密着性を向上させるという見地から、一
次工程において脚部を作り、二次工程で脚部の上に再度
未加硫ゴムを載せてインサート成形を行う二工程をへて
ゴム栓を形成してもよい。
【0015】本実施例のゴム栓の製造方法では一次成形
用の金型と二次成形用の金型とを用いる。
【0016】図1は、本実施例の製造方法に用いる一次
成形用の金型を示したものであり、符号1は下金型であ
り、符号2は上金型である。下金型1と上金型2とは上
下に配設され、下金型1にたいして上金型2が上下して
型の開閉を行ない、下金型1及び上金型2はともに加熱
することができるようになっている。また、図示しない
が、下金型1と上金型2は未加硫ゴムやフッ素樹脂フィ
ルム或は金型間に空気溜りができないように、空気を吸
引し得るケーシング内に配設されている。
【0017】この実施例では、下金型1の型合わせ面に
は、凍結乾燥製剤用薬壜のゴム栓の脚部を形成する成形
用凹部3が設けられている。成形用凹部3の開口周縁部
3a及び内側の突起部の周縁部3bは丸く面取りされて
いる。成形用凹部3の外周側の壁面は、ゴム栓の脚部の
外周が外側に膨らむやや丸く滑らかな壁面とされ、成形
用凹部3の内側の突起部の周面には抜き勾配が設けられ
ている。下金型1を加熱するヒータは図示しないが下金
型1の下方に配設される。
【0018】上金型2は二次工程においてゴム栓をイン
サート成形するための一次工程用の栓体8(図2参照)
の上面部を形成するものであり、上金型2の型合わせ面
には、栓体8の上面部を形成する成形用凹部4が設けら
れている。上金型2のヒータは図示しないが上金型2の
上方に配設される。上金型2の成形用凹部4は栓体8の
上部を丸く縁どるように形成されている。
【0019】この下金型1と上金型2とが開かれて一次
工程を開始する前には、下金型1の型合わせ面上に、第
1の樹脂フィルムとしてのフッ素樹脂フィルム5が載せ
られ、このフッ素樹脂フィルム5の上に第2の樹脂フィ
ルムとしてのフッ素樹脂フィルム6が載せられ、このフ
ッ素樹脂フィルム6の上に未加硫ゴムとしてのブチルゴ
ム7とが積層される。
【0020】フッ素樹脂フィルム5を固定する手段とし
ては、図6に示すように、一次工程用の下金型1の型合
わせ面に、上面が型合わせ面と同じ高さとなりうるよう
に固定板19等を上下動可能に設け、固定板19の上下
により第1のフッ素樹脂フィルム5の固定を行なっても
よい。
【0021】例えば、第1のフッ素樹脂フィルム5を下
金型1全面を覆うことができるシート幅を有するロール
とし、下金型1の左右両側あるいは前後両側に第1のフ
ッ素樹脂フィルム5のロールを配設し、このロールから
第1のフッ素樹脂フィルム5を繰り出して下金型1の型
合わせ面上に繰り広げ、固定板19を下金型1に対して
接近させて繰り広げた第1のフッ素樹脂フィルム5を固
定する構成が例示される。この場合、持ち上げた固定板
19と下金型1との間から、シート状の第1のフッ素樹
脂フィルム5を送りだしたり、固定したりするように構
成してもよい。
【0022】第1の樹脂フィルム並びに第2の樹脂フィ
ルムを形成する高分子材料としては、耐熱性があり、摩
擦係数が低く付着しにくい性質を有するように、ポリテ
トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとエチ
レンを主成分とする共重合体、テトラフルオロエチレン
とパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体、
ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサルファイド
等が考えられる。本実施例ではフッ素樹脂フィルムが用
いられている。
【0023】また、未加硫ゴムとしては、ブチルゴム
(IIR)、エチレンプロピレンターポリマー、エピク
ロルヒドリンゴム、イソプレンゴム、ブタジェンゴム、
溶液重合したスチレンブタジェンゴムの単体又は複合体
等を挙げることができるが、この実施例ではブチルゴム
を用いる。
【0024】図7(a)は脚部8aにフランジ部13a
を一体に結合させたゴム栓13を示す。脚部8aの表面
にはフッ素樹脂フィルム6が付着している。脚部8aの
上端部の周囲にはフランジ部13aの一部が取り囲んで
結合しており、フッ素樹脂フィルム6の上端部がフラン
ジ部13aの内部に入り込んでいる。フッ素樹脂フィル
ム6の表面は、次に述べる製造工程にて示されるよう
に、第1の樹脂フィルムが剥離されているので、フッ素
樹脂フィルム6の表面には金型の成型用凹部との摩擦に
よる成形傷がなく、平滑な面とされている。フランジ部
13aの瓶の口に当接する面はブチルゴムが露出してい
るので、瓶の密封性も向上している。
【0025】図7(b)は脚部8’aとフランジ部1
3’aとが一体に結合してなるゴム栓13’である。こ
のゴム栓13’では、脚部8’aの表面がフッ素樹脂フ
ィルム6で覆われているが、このフッ素樹脂フィルム6
は次に述べる製造工程で第1の樹脂フィルムが剥離され
ているので、成型用凹部との摩擦による成形傷がなく、
平滑な面とされている。フランジ部13aの瓶の口に当
接する面はブチルゴムが露出している。
【0026】次に、本実施例のゴム栓の製造方法を説明
する。
【0027】先ず、下金型1と上金型2とを開いて、下
金型1の型合わせ面に第1のフッ素樹脂フィルム5を載
せ、この第1のフッ素樹脂フィルム5の上に第2のフッ
素樹脂フィルム6を載せ、第2のフッ素樹脂フィルム6
の上に未加硫のブチルゴムシート7を載せる。第1のフ
ッ素樹脂フィルム5、第2のフッ素樹脂フィルム6、ブ
チルゴムシート7を下金型1に載せた状態で、下金型1
と上金型2とが配設されたケーシング内を空気圧の低い
低圧状態若しくは真空状態にして下金型1、フッ素樹脂
フィルム5、6、ブチルゴムシート7、上金型2の間に
滞留する空気を排出した後に、下金型1と上金型2とを
加熱・加圧する。
【0028】加熱温度・加圧力・加圧時間は、二次工程
でこのブチルゴムシート7上に再度未加硫ゴムシートを
載せて結合させるために、完全に加硫してしまわない半
加硫状態の加熱温度・加圧力・加圧時間とする。
【0029】下金型1と上金型2との加熱・加圧により
未加硫のブチルゴムシート7は流動状態となり、流動す
るブチルゴムに加わる圧力によってフッ素樹脂フィルム
5、6が下金型1の成形用凹部3内に進入する。
【0030】加熱加圧により、フッ素樹脂フィルム5、
6はともに成形用凹部3の開口周縁部3a及び突起部の
周縁部3bにこすられるが、開口周縁部3a及び突起部
の周縁部3bが丸く滑らかに面取りされ、さらにフッ素
樹脂フィルム5、6の摩擦抵抗が少なく、耐熱性があっ
て延びる性質を有するために、フッ素樹脂フィルム5、
6が成形用凹部3の内壁面を覆うように延伸する。
【0031】また、二重に積層されたフッ素樹脂フィル
ム5、6同士は互いに接着しにくく摩擦抵抗が非常に少
なく耐熱性を有するものであるから、下金型1に直接接
触する第1のフッ素樹脂フィルム5が成形用凹部3の開
口周縁部3a及び突起部の周縁部3bにて擦れても、第
2のフッ素樹脂フィルム6に擦傷が発生するおそれはま
ったくない。
【0032】下金型1と上金型2との加熱加圧により、
図2に示すように、栓体8が形成されたら、下金型1と
上金型2とを開いて、多数の栓体8が突出するゴムシー
ト9を下金型1から取り外す(図3参照)。このとき
に、図6に示すように下金型1の固定板19によって第
1のフッ素樹脂フィルム5が固定されているので、ゴム
シート9から第1のフッ素樹脂フィルム5が剥離され
る。尚、図6の符号20は第1のフッ素樹脂フィルム5
のロールであり、符号21はロール20を支持するシャ
フト22の軸受である。
【0033】ここで、下金型1に残った第1のフッ素樹
脂フィルム5を、成形用凹部3の内面に復帰させると、
一次工程用の次の栓体8を作るときに、第2のフッ素樹
脂フィルム6のみを供給すればよいこととなる。下金型
1に固定された第1のフッ素樹脂フィルム5が疲労して
きた時には、下金型1の第1のフッ素樹脂フィルム5を
はずして下金型1に新たなものを固定する。
【0034】一次工程で第2のフッ素樹脂フィルム6が
付着したゴムシート9は図示しない打抜装置に搬入し、
ゴムシート9から栓体8を打ち抜く。打ち抜いた栓体8
は、図4に示すように、二次成形用の下金型10の成形
用凹部11に保持させる。
【0035】二次成形用の下金型10の成形用凹部11
の深さは、栓体8の脚部の外周面上部との間に隙間が形
成されるように、栓体8の脚部の深さより少し浅く形成
されているが、成形用凹部11の内面は、栓体8の脚部
外周面及び筒状部の内面が密着嵌合するように、栓体8
の脚部外周面及び筒状部の内面とほぼ同じ形状に形成さ
れている。二次成形用の上金型12は、下金型10の成
形用凹部11に切り取った栓体8の脚部8aを嵌着した
ときに、栓体8の上部にゴム栓13のフランジ部13a
を形成する円形状の成形用凹部14が形成されている。
【0036】尚、成形用凹部14の内面は栓体8の脚部
8aがぴったりと密着する状態で嵌合する形状に形成さ
れ、さらに栓体8の脚部表面に付着されたフッ素樹脂フ
ィルム6は摩擦抵抗が少ないので、二次成形時に栓体8
を成形用凹部14に装着しても栓体8の脚部8aの表面
に延伸時のような擦傷がつくことはない。
【0037】二次成形の下金型10の成形用凹部11に
栓体8を嵌着した後は、下金型10の型合わせ面上に、
2枚の未加硫ゴムシート15、16を積層する。未加硫
ゴムシート15、16には栓体8を形成するゴムと同種
のゴムが用いられており、この実施例ではブチルゴムが
用いられている。
【0038】下金型10の型合わせ面上に直接積層され
る未加硫ゴムシート15は、下金型10に保持された栓
体8が下金型10の型合わせ面から突出する高さより厚
い肉厚を有している。また、未加硫ゴムシート15に
は、下金型10に嵌着した栓体8を露呈させる円形の開
口部17が開口されている。この開口部17は栓体8の
周縁部に相似形の形状をしており、未加硫ゴムシート1
5が加硫された時に、栓体8の周縁部と下金型10の成
形用凹部11の開口周縁部とのすきま18に加硫された
ゴムが流れ込むようになっている。
【0039】上の未加硫ゴムシート16は、下金型10
と上金型12による加熱・加圧のときに、主としてゴム
栓13の天面部13b及びフランジ部13aを形成する
もので、未加硫ゴムシート15の上に載せた時には栓体
8の上面部との間に少し隙間ができており、下金型10
と上金型12との加圧力が直接栓体8にかからないよう
になっている。
【0040】下金型10に栓体8を装着し、未加硫ゴム
シート15、16を位置合わせして載せた後には、下金
型10と上金型12との加熱加圧を行なう。尚、下金型
10と上金型12との加熱ヒータは図示しないが各々の
金型の外側に配設されている。
【0041】下金型10と上金型12との加熱・加圧の
開始直後には、加圧力は先ず下の未加硫ゴムシート15
に加わり、栓体8がつぶれることなく、栓体8の周りに
ゴムが流動する。下金型10と上金型12との加熱・加
圧により栓体8の周りのすきま18に流動するゴムが満
たされると、栓体8の上面部に加圧力が加わって栓体8
の上面部にゴム栓13の天面部13bが形成される。こ
のときに、栓体8は半加硫状態であるので、加熱と加圧
を適当に行なって完全に加硫されることにより、栓体8
とフランジ部13とが完全に結合する。
【0042】下金型10と上金型12との間にゴム栓1
3の形状が形成され、加硫されたゴムが固まったら、下
金型10と上金型12とを開いてゴム栓13が多数形成
されたシート状のゴムを取り外し、図示しない打抜装置
によりゴム栓13を切り取る。
【0043】本実施例にかかるゴム栓では、以上述べた
ように構成することにより、ゴム栓13の脚部を被覆す
る樹脂フィルム(例えばテトラフルオロエチレン等のフ
ッ素樹脂フィルム)に傷が発生せず、傷の中に離型剤や
摩耗したクロムの微粒子等が進入するおそれを解消する
ことができる。
【0044】従って、本実施例のゴム栓によれば、出来
上がったゴム栓の安全性が著しく向上すると共に、ゴム
栓の歩留まりが向上し、さらにゴム栓の検査効率を向上
でき、金型のクロムメッキの摩耗が少なくなり、ひいて
はゴム栓の製造単価の低廉価をも促進できる。
【0045】尚、上記の第1の実施例において、一次工
程で栓体8の脚部の外周面上部に、円弧状断面若しくは
矩形状断面を持ちかつ栓体8の周回り方向に延びるリン
グ状の溝を形成し、一次工程の加硫後に、空気の吸引を
行なう等の方法により、この溝の壁面にフッ素樹脂フィ
ルムを貼着させ、二次成形のときにこの溝内にゴムを充
填させてゴム栓の脚部の外周面上部にベルト状のものを
形成し、シールとしての効果を向上させたり、外観上の
品質を向上させるようにしてもよい。
【0046】(変形例の1)上記実施例では、第1の樹
脂フィルムをフッ素樹脂フィルムで構成しているが、第
1の樹脂フィルムのベースを例えばポリエチレンテレフ
タレート(PET)あるいはポリアミド等の耐熱性高分
子化合物により構成し、このベースの第2の樹脂フィル
ムに接触する面にフッ素樹脂のコーティング層を形成し
てもよい。
【0047】また、二層式の樹脂フィルムを積層するに
あたり、第1の樹脂フィルムを厚肉に形成した場合に
は、一次工程でシート状に加硫されたゴムを下金型から
取出すときに、第1の樹脂フィルムが下金型1の成形用
凹部3から外れにくくなるので、疲労に対して丈夫にな
る。また逆に、第1の樹脂フィルムを薄肉に形成した場
合には、成形精度が向上し曲げに対する柔軟性が生じ、
交換が簡単になる。
【0048】また、第1実施例では、二次成形の下金型
10を従来の如く金属により形成しているが、下金型1
0自身を耐熱性高分子化合物のフッ素樹脂によって形成
することも考えられる。この場合下金型の型合わせ面に
は栓体8をぴったりと保持する凹部が形成される。尚、
もちろんこの場合において一次成形用の下金型1をフッ
素樹脂によって構成し、ゴムに付着する側のフッ素樹脂
フィルムが加熱加圧と同時に延伸することも有り得る。
【0049】あるいは、二次成形用の下金型10を従来
の如く金属により構成してその成形用凹部14にフッ素
樹脂をコーティングしてもよい。
【0050】このように二次成形用の下金型10の成形
用凹部の表面をフッ素樹脂等の摩擦係数の少ない耐熱性
高分子化合物により形成すると、栓体8の着脱が容易で
あるとともに栓体8の脚部表面に傷がつく可能性がより
一層少なくなる。
【0051】さらに、一次成形用の下金型1を空気の透
過可能な焼結金属などにより形成し、下金型1の型合わ
せ面に成形用の凹部を形成し、一次工程において下金型
1の型合わせ面に第1の樹脂フィルムを載せた後、加硫
ゴムの加圧と空気の吸引とを同時に行なって、成形用凹
部の内面に第1の樹脂フィルムを吸着してもよい。
【0052】(第2の実施例)さらに、第1の実施例で
は、一次工程と二次工程とを経て成形を行なう際に、二
次工程時に栓体8と成形用凹部14の開口縁部とのあい
だに意図的にすきまを設け、このすきまにゴムを充填さ
せて、出来上がった栓体8の脚部外周面上部をゴムでお
おい、樹脂フィルムの上端部をゴムの中に封入したが、
二次工程時に栓体8の脚部の上部と成形用凹部14の開
口縁部とのあいだにすきまを設けずに、フランジ部の下
面に樹脂フィルムの切断した端部を臨ませる方法をとっ
た場合にも適用できるのは勿論である。
【0053】(第3の実施例)尚、第1の実施例では、
ゴム栓を一次工程と二次工程とをへて製造する方法を説
明したが、ゴム栓の脚部表面を被覆する樹脂フィルムに
延伸時の金型との擦傷をつけないために、樹脂フィルム
を二重に積層し、成形品の外側に位置する樹脂フィルム
を成形品の内側の樹脂フィルムからはぎ取る方法は、一
回の加硫でゴム栓の脚部とフランジ部とを形成して、脚
部表面及びフランジ部の下面に樹脂フィルムを張り付け
て被覆する方法にも適用できる。
【0054】
【発明の効果】本発明の請求項1にかかるゴム成形品に
よれば、ゴム成形体を成形する際の第1の樹脂フィルム
をゴム成形体表面を覆う第2の樹脂フィルムから剥離さ
せる際、第1の樹脂フィルム及び第2の樹脂フィルム
は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レンとエチレンを主成分とする共重合体、テトラフルオ
ロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの
共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサ
ルファイドの単体又は複合体の何れかかなるので、剥離
が容易であると共に、成形されたゴム成形体の表面の第
2の樹脂フィルムの表面に加熱加圧の成形による擦り傷
などの成形傷がなく滑らかな表面とされているので、ゴ
ム成形品の表面を被覆する樹脂フィルムの表面に離型剤
や摩耗したクロムの微粒子等が進入するおそれがない。
【0055】従って、本発明の請求項1のゴム成形品に
よれば、出来上がったゴム成形品の安全性が著しく向上
すると共に、ゴム成形品の歩留まりが向上し、さらにゴ
ム成形品の検査効率を向上でき、金型のクロムメッキの
摩耗が少なくなり、ひいてはゴム成形品の製造単価の低
廉価をも促進できる。
【0056】また、本発明の請求項2のゴム成形品によ
れば、ゴム栓を被覆する樹脂フィルムに傷が発生せず、
傷の中に離型剤や摩耗したクロムの微粒子等が進入する
おそれを解消することができる。これによって、出来上
がったゴム栓を薬栓として使用する場合でも、その安全
性が著しく向上すると共に、ゴム栓の歩留まりが向上
し、さらにゴム栓の検査効率を向上でき、金型のクロム
メッキの摩耗が少なくなり、ひいてはゴム栓の製造単価
の低廉価をも促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二次工程を経て成形するゴム栓の一次工程にお
いて、本発明の第1実施例のゴム栓の製造方法により、
フッ素樹脂フィルムを二重に下金型上に敷設した状態の
断面図。
【図2】図1の上下の金型を型締めして第1、第2の樹
脂フィルム及び未加硫ゴムを加熱・加圧した状態の断面
図。
【図3】図2の上下の金型を開いて下金型から栓体を形
成したゴムシートを剥離させた状態を示す断面図。
【図4】二次工程を経て成形するゴム栓の二次工程直前
の状態の断面図。
【図5】二次工程を経て成形するゴム栓の二次工程にお
いて、ゴム栓の完全な形状を形成する状態の断面図。
【図6】図1に示す一次工程用の下金型の型合わせ面に
第1のフッ素樹脂フィルムを敷設し、固定板により固定
した状態の平面図。
【図7】図7(A)は脚部とフランジ部とを結合したタ
イプのゴム栓(ゴム成形体)の断面図、図7(B)は脚
部とフランジ部とを一体に形成したタイプのゴム栓の断
面図。
【符号の説明】
1 一次工程用の下金型 2 一次工程用の上金型 3 成形用凹部 4 成形用凹部 5 第1のフッ素樹脂フィルム 6 第2のフッ素樹脂フィルム 7 未加硫ゴムシート 8 栓体 8a 脚部 9 ゴムシート 10 二次工程用の下金型 11 成形用凹部 12 二次工程用の上金型 13、13’ ゴム栓 13a、13’a フランジ部 14 成形用凹部 15 未加硫ゴムシート 16 未加硫ゴムシート 17 開口部 18 栓体の脚部外周面上部と成形用凹部の開口縁部の
すきま 19 固定板 20 ロール 21 軸受 22 シャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 21:00 B29L 31:56 (72)発明者 平泉 裕一 東京都葛飾区東四つ木4−2−22 株式会 社上総硬質クローム内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下金型の成形用凹部を耐熱性のある第1の
    樹脂フィルムによって覆い、この第1の樹脂フィルムの
    上に第1の樹脂フィルムに対して摩擦抵抗が少なく且つ
    付着しにくくしかも耐熱性のある第2の樹脂フィルムを
    載せ、この第2の樹脂フィルムの上に未加硫ゴムを重
    ね、前記下金型に対向する上金型と前記下金型とを加熱
    ・加圧して、前記第2の樹脂フィルムを前記下金型の凹
    部内に進入した成形体の表面に付着させ、前記上金型と
    下金型との型開き後に前記成形体に付着した前記第2の
    樹脂フィルムから、前記加熱・加圧時の擦り傷を受けた
    前記第1の樹脂フィルムを剥離させて、前記加熱・加圧
    による擦り傷のない前記第2の樹脂フィルムを表面に露
    出させて打抜いたゴム成形品であって、 前記第1の樹脂フィルム及び第2の樹脂フィルムは、ポ
    リテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンと
    エチレンを主成分とする共重合体、テトラフルオロエチ
    レンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合
    体、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミ
    ドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンサルファ
    イドの単体又は複合体の何れかかなることを特徴とする
    ゴム成形体。
  2. 【請求項2】請求項1のゴム成形品であって、前記成形
    品はゴム栓であり、前記第1の樹脂フィルムの剥離によ
    って、加熱・加圧による接触傷のない第2の樹脂フィル
    ムが前記脚部表面に露出しており、この第2の樹脂フィ
    ルムが、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロ
    エチレンとエチレンを主成分とする共重合体、テトラフ
    ルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテル
    との共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリイミ
    ド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチ
    レンサルファイドの単体又は複合体の何れかからなるこ
    とを特徴とするゴム成形品。
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