JPH09201850A - 中央部に開口が形成された成形品の射出成形装置及びそれを用いた射出成形法 - Google Patents

中央部に開口が形成された成形品の射出成形装置及びそれを用いた射出成形法

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JPH09201850A
JPH09201850A JP1116096A JP1116096A JPH09201850A JP H09201850 A JPH09201850 A JP H09201850A JP 1116096 A JP1116096 A JP 1116096A JP 1116096 A JP1116096 A JP 1116096A JP H09201850 A JPH09201850 A JP H09201850A
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直樹 船越
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型を小型化し、冷却時間を短縮して成形サ
イクルを高められる射出成形装置及びそれを用いた射出
成形法を得ること 【構成】 本発明の射出成形装置100は、1次側金型
120のキャビティ面に形成した環状のV突起131の
先端と可動側コア181のコア面とで環状のフィルムゲ
ートGを形成し、このフィルムゲートGの中央部に1次
側金型120及び2次側金型150にそれぞれ装着した
1次側ホットランナーユニット216及び2次側ホット
ランナーユニット217のゲート304を配設して2材
(色)成形金型が構成されている。実施例ではアイカッ
プの射出成形法が例示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、アイカッ
プ、中空軸、ローラ、センターフォーカスレンズなどに
代表させることができる中央部に貫通孔や凹部が形成さ
れている製品のように、中央部に開口が形成された成形
品の射出成形装置及びそれを用いた射出成形法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラのファインダ部に通常取り
付けられる、いわゆるアイカップ1は、図25及び図2
6に示したように、中央部にファインダの画面を覗くた
めの円形の開口2が形成された円筒状またはカップ状の
構造に形成されており、そして2種類の成形材を用いて
射出成形により仕上げられている。
【0003】このアイカップ1は、先ず、図26に示し
たように、接眼側リング3と、これと同軸のファインダ
側リング4と、そしてこれら接眼側リング3とファイン
ダ側リング4との中間部に存在する、やはり同軸の鍔状
リング5との一体構造のフレーム8が、ABSなどの合
成樹脂を1次成形材として用いて、射出成形により形成
される。前記接眼側リング3には、アイカップ1の中心
軸に向かう貫通孔6が180°の角間隔で、また、鍔状
リング5には、アイカップ1の中心軸に平行な貫通孔7
が複数個所定の間隔でそれぞれ開けられている。
【0004】そして次に、ウレタン製ゴムなどのエラス
トマを2次成形材として用い、前記フレーム8に絡ませ
るように射出成形によってカップ9を形成すると、全体
として図25に示したようなアイカップ1を完成させる
ことができるものである。
【0005】前記フレーム8及びカップ9の射出成形に
当たっては、通常、射出成形装置としては、固定側金型
に2個或いは4個などのキャビティが形成されている多
数個取り金型が、可動側金型も前記多数個取り金型に対
応した数のコアが装着された回転式金型が用いられて、
2材(色)成形法により射出成形されている。そして、
成形材の射出成形に当たっては、ピンゲートを用い、1
次成形材は図26で矢印Pで示した部分から射出し、2
次成形材はフレーム8の中心軸に相当する部分から射出
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来技術の射
出成形装置は、金型構造が大きくなり、そのため射出成
形装置も中型以上(50トン〜)のものが必要となり、
製品に見合った射出成形装置の選択に問題があった。ま
た、可動側金型が回転コア方式であるため、1次成形
材、2次成形材の成形工程共に同一サイクルによる成形
となり、成形材の特性に適した成形ができないという問
題があった。
【0007】更にまた、ピンゲート構造に伴うスプルー
が生じ、このスプルーがあると、可動側金型の型開きが
大きくなり、長時間の冷却時間が必要で、大がかりな成
形となってしまう。また、1次成形材を射出するピンゲ
ートと同一の箇所に2次成形材を射出するためのピンゲ
ートを配設することができず、従って、射出成形装置が
大型になった。そして更にまた、多数個取り金型では、
各金型へのランナーがある分、射出から製品への条件が
各型番で変化し、全ての金型で安定した均一な成形を行
うことが難しいという問題点がある。
【0008】本発明は、前記諸問題を解決し、しかも金
型を小型化し、冷却時間を短縮して成形サイクルを高め
られる射出成形装置及びそれを用いた射出成形法を得る
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の射出成
形装置は、固定側金型のキャビティ面の中央部にゲート
が臨むようにホットランナーを固定し、この固定側金型
に対となる可動側金型を型締めした時に、前記ホットラ
ンナーのゲートの外周部分に、成形品にカット溝を形成
できる深さの突起を前記固定側金型のキャビティ面及び
又は可動側金型のコア面に形成し、その突起を形成する
ことにより形成された間隙をフィルムゲートとした構成
を採って、前記課題を解決した。
【0010】更に、本発明の射出成形法は、中央部に開
口が形成された成形品を射出成形するに当たり、その中
央部開口に相当する部分にホットランナーが取り付けら
れた固定側金型とこの固定側金型と対をなしてキャビテ
ィを構成する可動側金型とからなる成形金型を用い、成
形品の前記開口が形成される中央部分にカット溝を形成
すると共に、そのカット溝に相当する部分の前記固定側
金型と可動側金型との間隙をフィルムゲートとして前記
成形品を射出成形する方法を採って、前記課題を解決し
た。
【0011】従って、本発明の射出成形装置及びそれを
用いた射出成形法によれば、ホットランナーを使用した
ことにより、長いスプルーが発生せず、このため金型を
小型化でき、そして冷却時間を短縮して成形サイクルを
高められる。更に射出成形と同時にゲート部でカット溝
を形成できるので、ゲートによる痕跡を容易に除去する
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】先ず、図1乃至図4を参照しなが
ら、射出成形しようとする中央部に開口が形成された成
形品の一例としてアイカップを採り挙げて、本発明の成
形品を説明する。図1はアイカップを構成する第1工程
で射出成形された本発明の成形品(フレーム)の構造を
示していて、同図Aはその正面図、同図Bはその背面
図、同図Cは図AのA−A線上における断面図、そして
同図Dは図AのB−B線上における断面図であり、図2
は図1に示したフレームに第2工程で2次成形材を射出
成形して得られたアイカップの半製品の構造を示してい
て、同図Aはその正面図、同図Bはその背面図であり、
図3は図2のA−A線上における断面図であり、そして
図4は図2におけるB−B線上における一部拡大断面図
である。なお、図25及び図26に示したフレーム及び
アイカップの構成部分と同一の構成部分には同一の符号
を付して説明する。
【0013】図1において、符号8Aは本発明のアイカ
ップを構成する第1工程で射出成形された本発明の成形
品(以下、単に「フレーム」と略記する)を指す。この
フレーム8Aは図26に示した従来技術のフレーム8と
ほぼ同様の構造で射出成形されている。即ち、図1に示
したように、このフレーム8Aは、接眼側リング3と、
これと同軸のファインダ側リング4と、そしてこれら接
眼側リング3とファインダ側リング4との中間部に存在
する、やはり同軸の鍔状リング5との一体構造でABS
などの合成樹脂を1次成形材として射出成形により形成
されている。
【0014】そして、接眼側リング3の、後工程で図2
6に示したような開口2が開けられる中央部分には、後
記するように、薄板状のスプルー2Aが形成されてお
り、そしてこのスプルー2Aの円周部全周に環状のカッ
ト溝2B(Vノッチ)が形成されている。このカット溝
2Bは楔形をしており、その楔の最先端は接眼側リング
3の内面に達する直前で留まっていて、従って、その最
先端の先はフィルム状の1次成形材で覆われているもの
である。また、接眼側リング3には、アイカップ1の中
心軸の中心に向かう貫通孔6が180°の角間隔で、ま
た、鍔状リング5には、アイカップ1の中心軸に平行な
貫通孔7が複数個所定の間隔でそれぞれ開けられている
いることは、従来技術ののフレーム8と同様である。
【0015】そして次に、ウレタン製ゴムなどのエラス
トマを2次成形材として用い、図2乃至図4に示したよ
うに、前記フレーム8のファインダ側リング4の外側の
一部分を除き、その外表面に絡ませるように射出成形に
よって2次成形品であるカップ9を形成し、全体とし
て、最終製品であるアイカップの前段階のアイカップ半
製品1Aを仕上げる。このエラストマの射出成形時に、
前記貫通孔6にもエラストマが進入し、図4に示したよ
うに、エラストマが貫通孔6が開けられている部分の鍔
状リング5の回りで結合して、エラストマであるウレタ
ン製ゴムが接着し難い1次成形材のABS樹脂の表面か
ら剥離することを防止している。前記接眼側リング3の
表面及び前記スプルー2Aの表面もエラストマで被覆さ
れ、無論前記カット溝2Bにもエラストマが進入する。
【0016】スプルー2Aは、図3及び図4に示した矢
印の方向に、エラストマの上から押圧することにより、
前記楔状の最先端部を覆っているフィルム状の1次成形
材が破断されて、円板状のスプルー2Aが抜け、フレー
ム8は貫通して開口2が形成されるものである。なお、
カット溝2B(Vノッチ)はエラストマ側から入れられ
ているが、反対側のファインダ側から入れてもよい。ま
たは接眼側リング3に厚みの中央部で先端部が合うよう
に、エラストマ側及びファインダ側からそれぞれカット
溝2Bを入れるようにしてもよい。
【0017】次に、図5乃至図7を参照しながら、前記
フレーム8Aを骨格にしたアイカップ1を射出成形する
ための本発明の射出成形装置を説明する。図5は本発明
の成形品を成形するために用いる本発明の射出成形装置
を斜視図で表した原理図であり、図6は図5に示した射
出成形装置の構成を、成形サイクルのスタート位置で詳
しく表して示していて、同図Aはその固定側金型を断面
で表した上面図であり、同図Bはその可動側金型を断面
で表した上面図であり、そして図7は本発明の射出成形
装置に装着することができるホットランナーユニットの
構成の一例を示していて、同図Aはそのゲートが閉じた
状態を示す断面図、同図Bは図Aの状態からゲートが開
き、成形材が射出される状態を示す断面図である。
【0018】図5において、符号100は本発明の射出
成形装置を指す。この射出成形装置100の射出成形金
型は2材(色)成形を行う場合の構成を示していて、固
定側金型110は1次側金型120と2次側金型150
とが固定側プラテン210に左右並列に配設、固定され
ており、可動側金型180は可動側プラテン230に固
定されている一対の摺動ガイド231上を摺動できるよ
うに取り付けられていて、前記1次側金型120の正面
に対向した位置と前記2次側金型150の正面に対向し
た位置との間を左右に摺動できるように、そしてまたこ
の可動側金型180が可動側プラテン230と共に固定
側金型110に対して前進、後退できるように構成され
ている。
【0019】なお、前記可動側金型180の摺動機構と
しては、例えば、平成2年6月26日に公開された実開
平2−82509「射出成形機における金型スライド装
置」に記載されている摺動機構を用いることができ、本
願では発明の対象とする部分ではないので、その詳細な
説明を省略する。
【0020】次に、図6を参照しながら、本発明の射出
成形装置100を更に詳しく説明する。先ず、固定側金
型110の構成を説明する。この固定側金型110の1
次側金型120は金型本体130(型板とキャビティと
を便宜上一体に作図した)とスライドコア140とから
構成されていて、アイカップ1のフレーム8A(図1)
の外表面を成形するキャビティ面が形成されている。金
型本体130にはカット溝2Bを形成できる環状のV突
起131(図18)と複数の貫通孔6を形成できる突起
(不図示)とが形成されており、スライドコア140に
はフレーム8Aのファインダ側リング4の外周面を成形
できる半円弧面と貫通孔7を形成できる突起とが形成さ
れている。
【0021】そして、この1次側金型120のキャビテ
ィに後記の可動側金型180の可動側コア181が進入
した時に、この可動側コア181のコア面と前記V突起
131の先端とで間隙Gを形成する(図18)。この間
隙Gの寸法は、1次成形材の樹脂が無理なく流れる最低
の間隙とする。この間隙Gを形成することが本発明の射
出成形装置100の一つの特徴であり、この間隙Gがフ
ィルムゲートとなり、その内側がランナーに相当する部
分となる。
【0022】2次側金型150も金型本体160(型板
とキャビティとを便宜上一体に作図した)とスライドコ
ア170とから構成されていて、アイカップ1のフレー
ム8A(図1)の外表面を覆うようにカップ9を成形す
るキャビティ面が形成されている。この場合、記すまで
もないが、可動側コア181の表面に付着している一次
成形品である前記フレーム8Aの表面がコア面となっ
て、2次側金型150とで2次側キャビティCbを構成
する(図13)。
【0023】また、1次側金型120の金型本体130
及び2次側金型150の金型本体160には、それぞれ
のキャビティ面中央部に相当する裏側から、後記する1
次側ホットランナーユニット216及び2次側ホットラ
ンナーユニット217がそれぞれ挿入、装着できる大き
さの、ホットランナーユニットの外形に沿った形状の装
着孔131、161が形成されていて、それぞの先端部
の開口132、162は、金型本体130、160のそ
れぞれのキャビティ面の中央部に臨んでいる。
【0024】前記固定側金型110は、前記のように、
固定側プラテン210に1次側金型120と2次側金型
150とが配設、固定される。1次側金型120は固定
側プラテン210の表面に固定されている取付板211
Aとストップボルト212及びコイルスプリング213
などを介して取り付けられている。また、1次側金型1
20は、図示していないが、その四隅に配設されている
ガイドピンに案内されて、コイルスプリング213に抗
して取付板211Aに密着する位置まで移動し、また、
コイルスプリング213の反発力により取付板211A
との密着位置からストップボルト212に規制される位
置まで離間できるように構成されている。
【0025】スライドコア140は取付板211Aに固
定されているアンギュラピン215及びロッキングブロ
ック214の傾斜面214Bに案内されて、1次成形材
成形時に金型本体130と共に斜め方向に移動できるよ
うに構成されている。なお、図6以下の図には作図スペ
ースの制約からスライドコア関係の部品(214、21
5)は2方向ある内の1方向にみしか図示しておらず、
また、スライドコア自体も片方向は一部のみしか図示し
ていない。2次側金型150を構成するスライドコア1
70についても同様で、取付板211Bに固定されてい
るアンギュラピン215及びロッキングブロック214
の傾斜面214Bに案内されて、2次成形材成形時に金
型本体160と共に斜め方向に移動できるように構成さ
れている。
【0026】2次側金型150は1次側金型120に所
定の間隔を開け、左右に隣接して固定側プラテン210
に配設、固定されている。この2次側金型150も1次
側金型120と同様な部品及び取り付け構造で固定側プ
ラテン210の表面に固定されており、それら部品には
同一の符号を付して、それらの説明は省略する。更にま
た、スライドコア170についても同様であるので、そ
れら部品には同一の符号を付して、それらの説明は省略
する。
【0027】1次側金型120の金型本体130の裏側
から開けられている前記装着孔131の中心軸に一致し
て、その中心線上に中心軸を有する1次側ホットランナ
ーユニット216が前記固定側プラテン210及び取付
板211Aで固定されており、同様に2次側金型150
の金型本体160の裏側から開けられている前記装着孔
161の中心軸に一致して、その中心線上に中心軸を有
する2次側ホットランナーユニット217が前記固定側
プラテン210及び取付板211Bで固定されている。
【0028】これら1次側ホットランナーユニット21
6及び2次側ホットランナーユニット217が固定され
ている部分の固定側プラテン210には、前記各中心軸
にそれぞれ一致した、十分大きな直径の貫通孔218が
開けられており、それぞれの貫通孔218を通して固定
側プラテン210の背面から、1次側ホットランナーユ
ニット216及び2次側ホットランナーユニット217
の受け口に、射出成形機の1次側ノズル219と2次側
ノズル220とがそれぞれ装着できるように構成されて
いる。
【0029】次に、可動側金型180であるが、可動側
プラテン230に取り付け、固定する構成は既述の通り
であるが、可動側金型180の背面にはエジェクタープ
レート232に取り付けられた複数本のエジェクターピ
ン233とリターンピン234とが配設されている。複
数本のエジェクターピン233は可動側コア181面の
周辺部に配設され、その先端面は可動側コア181面の
一部を構成する。また、リターンピン234はその先端
面が可動側金型180の押し切り面の一部を構成する位
置に配設されている。符号182はストップボルト21
2が進入できる大きさの直径を備えた貫通孔である。ま
た、可動側金型180が2次側金型150の正面に移動
した時に、その中央背面を押圧するエジェクターバー2
35が可動側プラテン230に開けられた貫通孔225
を挿通するように配設されている。
【0030】前記1次側ホットランナーユニット216
及び2次側ホットランナーユニット217は共に、一例
であるが、図7に示したような構造で構成されている。
即ち、ホットランナーユニット216(217)は中空
円筒状ボディ300内部の先端部にフロントトーピード
301とリアートーピード302が装着されており、更
にこれら両者の内部にコイルスプリング303とこのコ
イルスプリング303に矢印の方向に押圧されて常時ゲ
ート304を閉じているピストン305とが装着されて
いる。そしてボディ300の先端部にはキャップ306
がねじ込んまれている。ボディ300の内周面と、この
内部に封入されたフロントトーピード301とリアート
ーピード302との外周面との間に形成された円筒状の
空間が成形材を供給する湯道となる。符号307は取付
台座である。
【0031】このホットランナーユニット216の動作
原理は次の通りである。即ち、ノズル219(220)
から成形材が注入されておらず、その圧力を受けていな
い時は、図7Aに示したように、コイルスプリング30
3の押圧力でピストン305が矢印の方向に押圧され、
ピストン305の先端部がゲート304を閉じている。
【0032】次に成形材がノズル219(220)から
注入され、その圧力が掛かると、図7Bに示したよう
に、ピストン305が後退し、ゲート304が開かれ、
成形材はゲート304を通じて金型本体130(16
0)と可動側金型180の可動側コア181とで形成さ
れているキャビティ内へ射出される。そして前記キャビ
ティへの成形材の充填が完了して、成形材の圧力が下が
ると、自動的にコイルスプリング303の押圧力でピス
トン305を押圧して、前記ゲート304を完全にシー
ルする。
【0033】ホットランナーユニット216は、以上説
明したような一般的な構造で構成されており、そして動
作するものであるが、通常、成形した成形品に比較的大
きなゲートの痕跡が付くため、元来、駄物成形など、大
雑把で大型の成形品を成形する場合に用いられているも
のであって、比較的精密で外観を綺麗に仕上げなければ
ならない成形品の成形には不向きとされているものであ
る。
【0034】しかし、本発明では、精密で外観を綺麗に
仕上げなければならないアイカップの2色成形にこのホ
ットランナーユニットを積極的に活用することを図っ
た。即ち、ホットランナーユニットの先端部であるゲー
ト304が前記固定側金型110の金型本体130のキ
ャビティ面に形成した前記環状のV突起131(図1
8)の中央部に位置するように固定側プラテン210に
配設、固定されており、また、前記環状のV突起131
の中央部に相当する前記固定側金型110の金型本体1
60のキャビティ面に位置するように固定側プラテン2
10に配設、固定されている。
【0035】つまり、例えば、アイカップを構成するフ
レーム8Aやカップ9などの成形品が製品となる時に不
要となる中央部付近に前記ゲート304面を設定する。
即ち、このように固定側金型110を構成すると、製品
化されたアイカップ1にはゲートの痕跡が無くなること
になる。ホットランナーユニットを前記のような構成で
固定側金型110に装着したことが本発明の他の特徴で
ある。
【0036】次に、このような構造、構成の射出成形装
置100を用いて、アイカップ1を成形する射出成形法
を、図6及び図8乃至図24を用いて説明する。先ず、
射出成形装置100はその開閉装置(不図示)により、
図6に示したように、その可動側金型180が固定側金
型110から後退した成形サイクルのスタート位置に開
かれており、1次側金型120及び2次側金型150は
コイルスプリング213により、各取付板211A、2
11Bから押し上げられ、ストップボルト212により
止められる。また、可動側金型180の可動側コア18
1は1次側金型120の正面に位置する。
【0037】次に、図8に示したように、射出成形装置
100の開閉装置により、可動側金型180全体が固定
側金型110に押し付けられ、可動側金型180は1次
側金型120に接触後、更にコイルスプリング213を
圧縮しながら1次側金型120の背面が取付板211A
に接触するまで前進する。この時、スライドコア140
はアンギュラピン215にガイドされ、第1キャビティ
Ca方向へ前進し、第1キャビティCaの一部を形成す
る。前進したスライドコア140はロッキングブロック
214により固定される。
【0038】固定側金型110と可動側金型180との
型締めが完了すると、図9に示したように、1次側ノズ
ル219、1次側ホットランナーユニット216を通し
て、1次成形材(アイカップ1の成形にはABS樹脂)
が金型本体130、スライドコア140及び可動側コア
181により形成された第1キャビティCaに射出さ
れ、1次成形品であるフレーム8Aが成形される。1次
成形材の射出終了後、1次側ホットランナーユニット2
16のゲート304(図7)はシールされ、1次成形材
がカットされる。その後、成形されたフレーム8Aは冷
却され、硬化するまでこの図示の状態が保持される。
【0039】次に、図10に示したように、1次成形品
であるフレーム8Aが硬化した後、開閉装置により可動
側金型180を後退させる。この時まず最初に、圧縮さ
れていたコイルスプリング213の反発力により、1次
側取付板211Aと1次側金型120との間がストップ
ボルト212で規制される位置まで開き、それと共にス
ライドコア140がアンギュラピン215にガイドさ
れ、スタート位置まで後退する。これにより、1次側金
型120と可動側金型180とを開く時に障害となるア
ンダーカット部Uaが無くなる。
【0040】スライドコア140の後退後、図11に示
したように、1次側金型120と可動側金型180が開
き、可動側金型180は成形機に設定された位置まで後
退する。この時、1次成形品であるフレーム8Aは1次
側金型120の金型本体130のキャビティ面から離型
し、可動側コア181に保持されて後退する。
【0041】次に、図12に示したように、可動側コア
181がフレーム8Aを保持しながらエジェクタープレ
ート232などと共に、摺動ガイド221機構により2
次側金型150の正面まで移動する。
【0042】そして、図13に示したように、開閉装置
により可動側金型180全体が固定側金型110に押し
付けられ、可動側コア181は2次側金型150に接触
後、更にコイルスプリング213を圧縮しながら2次側
金型150の背面が2次側取付板211Bに接触するま
で前進する。この時、スライドコア170はアンギュラ
ピン215にガイドされ、2次側キャビティCb方向へ
前進し、2次側キャビティCbの一部を形成する。前進
したスライドコア170はロッキングブロック214に
より固定される。
【0043】型締め完了後、図14に示したように、2
次側ノズル220、2次側ホットランナーユニット21
7を通して、2次成形材(アイカップを成形にはウレタ
ン製ゴムなどの「エラストマ」)が可動側コア181、
フレーム8A、2次側金型150の金型本体160及び
スライドコア170で形成された第2キャビティCbに
射出され、2次成形品であるカップ9を成形する。射出
終了後、2次側ホットランナーユニット217のゲート
304(図7)はシールされ、2次成形材の供給がカッ
トされる。その後、成形されたカップ9が冷却し、硬化
するまでこの状態を保持する。
【0044】次に、図15に示したように、2次成形品
であるカップ9が硬化した後、開閉装置により可動側金
型180を後退させる。この時まず最初に、圧縮されて
いたコイルスプリング213の反発力により、2次側取
付板211Bと2次側金型150との間がストップボル
ト212で規制される位置まで開き、それと共にスライ
ドコア170がアンギュラピン215にガイドされ、ス
タート位置まで後退する。これにより、2次側金型15
0と可動側金型180とを開く時に障害となるアンダー
カット部Ubが無くなる。
【0045】スライドコア170の後退後、図16に示
したように、2次側金型150と可動側金型180が開
き、可動側金型180は成形機に設定された位置まで後
退する。この時、1次成形品であるフレーム8Aと一体
化した2次成形品のカップ9は2次側金型150の金型
本体160のキャビティ面から離型し、可動側コア18
1に保持されて後退する。
【0046】そして、この位置で、図17に示したよう
に、エジェクターバー235によりエジェクタープレー
ト232が押し出され、同時にエジェクターピン23
3、リターンピン234も前進する。成形品であるアイ
カップ半製品1Aはエジェクターピン233により押し
出され、可動側コア181から離型する。アイカップ半
製品1Aの離型後、エジェクタープレート232はエジ
ェクターピン233、リターンピン234と共に、スプ
リング(不図示)にて元の位置に戻る。その後、可動側
コア181はエジェクタープレート232などと共に、
摺動ガイド221機構により1次側金型120の正面ま
で移動し、1回の成形サイクルが完了する。
【0047】ところで、本発明の射出成形装置100に
おける特徴の一つは、図18に示したように、1次側金
型120の金型本体130のキャビティ面に環状のV突
起131を形成し、このV突起131の先端と可動側コ
ア181のコア面との間隙Gを、1次成形材の樹脂が無
理なく流れる最低の間隔としたことであり、この間隙G
がフィルムゲートとなる。そして本発明の射出成形装置
100の他の一つの特徴は、ホットランナーユニットの
先端部であるゲート304が前記環状のV突起131の
中央部に位置していることである。従って、V突起13
1の内側がランナーに相当することになり、図9を参照
して説明したように、1次成形材を1次側ホットランナ
ーユニット216のゲート304から射出すると、この
V突起131全周がフィルムゲートとなって、ここから
更に1次成形材がV突起131の外側へ射出されて行
く。
【0048】図19には1次側金型120と可動側コア
181とで成形した1次成形品であるフレーム8Aが示
されている。1次成形材は前記環状のフィルムゲートで
射出されるため、1次成形材はその全周で均一に流出
し、変形やウェルドラインによる不良の少ないフレーム
8Aを成形することができる。符号2Bは環状のV突起
131により生じたカット溝である。
【0049】図20には、図14に示したように、1次
成形品であるフレーム8Aを2次側金型150に入れ
て、2次成形材を2次側ホットランナーユニット217
のゲート304から射出し、2次成形品であるカップ9
を成形する状態を拡大して示した。2次側ホットランナ
ーユニット217のゲート304の位置は1次側ホット
ランナーユニット216のゲート304の位置と同一部
分に位置している。フレーム8Aの環状のカット溝2B
には2次成形材が流れ込み、カップ9側からはカット溝
2Bが見えなくなる。
【0050】1次及び2次の射出成形が終了して得られ
た2材(色)成形のアイカップ半製品1Aを図21に示
した。カット溝2Bの内側はスプルー2Aである。
【0051】図22に示したように、成形が終了したア
イカップ半製品1Aの中央部分をカップ9(2次成形
品)側から押圧すると、非常に薄いカット溝2B部分が
破断し、スプルー2A部分を簡単に除去することができ
る。既に記したように、製品の形状、キャビティの設計
によっては、カット溝2Bを可動側コア181から入れ
る場合も考えられ、このような場合には、このフレーム
8Aに相当する1次成形品そのものを押圧して、前記ス
プルー2A部分を除去する。
【0052】図23には、スプルー2Aを除去したアイ
カップ半製品を示した。そして、フレーム8Aに開けら
れた開口2の、二点鎖線で示した少し内側部分のカップ
9中央部を円形状にプレス抜きすると製品であるアイカ
ップ1を得ることができる。前記V突起131の側面の
片面を斜面ではなく、垂直面で構成することにより、図
24に示したように、カット溝2Bの切断面を垂直面で
形成することもできる。
【0053】以上、説明したように、本発明の射出成形
法は、1次成形品の中央部付近(ゲート面付近)が製品
を使用する時に不要になる成形品、つまり、中央部に開
口が形成された成形品、特にアイカップなど、1次成形
材質が比較的固く、2次成形材質が軟らかい、2材
(色)成形品を成形する場合に用いて好適である。
【0054】従って、前記の説明では、成形品としてア
イカップを例示して説明してきたが、本発明の射出成形
装置及びこれを用いた射出成形法は、アイカップを成形
する場合にのみ限定されるものではなく、例えば、中空
軸、ローラ、樹脂製のセンターフォーカスレンズなど中
央部に貫通孔や凹部が形成されている製品の成形に広く
用いることができることを付言しておく。また、本発明
の射出成形装置及びその射出成形法は2材(色)成形の
みに限定されるものではなく、3材(色)以上の成形材
を用いて成形品を成形する場合にも応用することができ
ることは言うまでもない。
【0055】
【発明の効果】従って、本発明の射出成形装置及びそれ
を用いた射出成形法によれば、ホットランナーユニット
を使用したことによりゲートの痕跡が発生するが、その
発生部分は成形品の除去される部分に当たるため、成形
品は良好な表面性状で仕上げることができ、比較的小型
で精密な製品を成形する場合に好適である。また、ホッ
トランナーユニットを使用したことにより、ピンゲート
により生じるような形状、即ち、長い棒状のスプルーが
発生せず、このため冷却時間を短縮できて従来より短い
サイクルで成形することができる。そして、スプルーを
落下させるための型開きが不要となる分、射出成形装置
を小型化でき、そして小型の製品を成形する場合に、そ
の射出容量に適正な射出成形装置で対応することができ
る。更に1次成形材及び2次成形材とも、製品の中央部
で射出されるため、真円度の向上、成形条件の改善が可
能となった。更にまた、射出成形と同時にゲート部近傍
でカット溝を形成できるので、ゲート処理の向上を図る
ことができる。加えて2次側のカット部よりも奥まった
部分にカット溝を設けることができ、このため2次側の
見切り管理の製品となり、体裁を向上させることができ
る。そして更にまた、従来技術の多数個取りの射出成形
装置と比較して、本発明の射出成形装置は1個取りとな
り、型番による成形むらが出にくく、安定した成形を行
うことができる。本発明は以上記したような数々の優れ
た効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アイカップを構成する第1工程で射出成形さ
れた本発明の成形品(フレーム)の構造を示していて、
同図Aはその正面図、同図Bはその背面図、同図Cは図
AのA−A線上における断面図、そして同図Dは図Aの
B−B線上における断面図である。
【図2】 図1に示したフレームに第2工程で2次材を
射出成形して得られたアイカップの半製品の構造を示し
ていて、同図Aはその正面図、同図Bはその背面図であ
る。
【図3】 図2のA−A線上における断面図である。
【図4】 図2におけるB−B線上における一部拡大断
面図である。
【図5】 本発明の成形品を成形するために用いる本発
明の射出成形装置を概念的に示した斜視図である。
【図6】 図5に示した射出成形装置の構成を、成形サ
イクルのスタート位置で詳しく表して示していて、同図
Aはその固定側金型を断面で表した上面図であり、同図
Bはその可動側金型を断面で表した上面図である。
【図7】 本発明の射出成形装置に装着することができ
るホットランナーユニットの構成の一例を示していて、
同図Aはそのゲートが閉じた状態を示す断面図、同図B
は図Aの状態からゲートが開き、成形材が射出される状
態を示す断面図である。
【図8】 図8は図6に示した状態から可動側金型全体
が固定側金型の1次側金型に型締めされた状態を示した
射出成形装置の断面上面図である。
【図9】 図8に示した型締め状態で1次成形材を第1
キャビティに射出し、その成形品(フレーム)を冷却す
る状態を示した射出成形装置の断面上面図である。
【図10】 図9に示した射出、冷却状態から可動側金
型を半開き状態にし、スライドコアを後退させた状態を
示した射出成形装置の断面上面図である。
【図11】 図10に示した可動側金型の半開き状態か
ら可動側金型が成形機に設定された位置まで後退した状
態を示した射出成形装置の断面上面図である。
【図12】 図11の型開き状態から可動側コアが1次
成形品を保持しながらエジェクタープレートなどと共に
2次側金型の正面まで移動した状態を示した射出成形装
置の断面上面図である。
【図13】 図12に示した型開き状態から可動側金型
全体が固定側金型の2次側金型に型締めされた状態を示
した射出成形装置の断面上面図である。
【図14】 図13に示した型締め状態で2次成形材を
第2キャビティに射出し、その成形品(カップ)を冷却
する状態を示した射出成形装置の断面上面図である。
【図15】 図14に示した射出、冷却状態から可動側
金型を半開き状態にし、スライドコアを後退させた状態
を示した射出成形装置の断面上面図である。
【図16】 図15に示した可動側金型の半開き状態か
ら可動側金型が成形機に設定された位置まで後退した状
態を示した射出成形装置の断面上面図である。
【図17】 図16に示した可動側金型の型開き状態
で、エジェクターピンにより可動側コアに密着している
成形品(アイカップ半製品)を離型させる状態を示した
射出成形装置の断面上面図である。
【図18】 1次側金型の金型本体のキャビティ面に形
成されている環状のV突起により構成したフィルムゲー
ト及びホットランナーユニットの位置関係を示した射出
成形装置の一部拡大断面図である。
【図19】 可動側コアに密着した状態の1次成形品
(フレーム)の拡大断面図である。
【図20】 2次側ホットランナーユニットを用いて2
次成形品(カップ)を成形する状態を示した射出成形装
置の一部拡大断面図である。
【図21】 1次及び2次の射出成形が終了して得られ
た2材(色)成形の成形品(アイカップ半製品)の断面
図である。
【図22】 アイカップ半製品の中央部分をカップ(2
次成形品)側から押圧して中央部のスプルー部分を除去
する状態を説明するためのアイカップ半製品の断面図で
ある。
【図23】 カップの中央部を円形状にプレス抜きして
最終製品であるアイカップを得る方法を説明するための
アイカップ半製品の断面図である。
【図24】 1次成形品(フレーム)に形成されたV突
起の変形を示したアイカップ半製品の一部断面図であ
る。
【図25】 現用のアイカップの斜視図である。
【図26】 図25に示したアイカップの骨格になるフ
レームの斜視図である。
【符号の説明】
1 アイカップ 150 2次側金
型 1A アイカップ半製品 160 金型本体 2 開口 170 スライド
コア 2A スプルー 180 可動側金
型 2B カット溝 181 可動側コ
ア 3 接眼側リング 210 固定側プ
ラテン 4 ファインダ側リング 216 1次側ホ
ットランナーユニット 8A フレーム 217 2次側ホ
ットランナーユニット 9 カップ 219 1次側ノ
ズル 100 本発明の射出成形装置 220 2次側ノ
ズル 110 固定側金型 230 可動側プ
ラテン 120 1次側金型 231 摺動ガイ
ド 130 金型本体 233 エジェク
ターピン 131 環状のV突起 G 間隙(フィル
ムゲート) 140 スライドコア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部が薄板状スプルーで形成され、該
    フィルム状スプルーの周辺部にカット溝が形成されてい
    ることを特徴とする中央部に開口が形成された成形品。
  2. 【請求項2】 固定側金型のキャビティ面の中央部にゲ
    ートが臨むようにホットランナーを固定し、該固定側金
    型に対となる可動側金型を型締めした時に、前記ホット
    ランナーのゲートの外周部分に、成形品にカット溝を形
    成できる深さの突起を前記固定側金型のキャビティ面及
    び又は可動側金型のコア面に形成し、該突起を形成する
    ことにより形成された間隙をフィルムゲートとしたこと
    を特徴とする中央部に開口が形成された成形品の射出成
    形装置。
  3. 【請求項3】 中央部に開口が形成された成形品を射出
    成形するに当たり、該中央部開口に相当する部分にホッ
    トランナーが取り付けられた固定側金型と該固定側金型
    と対をなしてキャビティを構成する可動側金型とからな
    る成形金型を用い、成形品の前記開口が形成される中央
    部分にカット溝を形成すると共に、該カット溝に相当す
    る部分の前記固定側金型と可動側金型との間隙をフィル
    ムゲートとして前記成形品を射出成形することを特徴と
    する中央部に開口が形成された成形品の射出成形法。
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