JPH09202058A - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

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JPH09202058A
JPH09202058A JP8034410A JP3441096A JPH09202058A JP H09202058 A JPH09202058 A JP H09202058A JP 8034410 A JP8034410 A JP 8034410A JP 3441096 A JP3441096 A JP 3441096A JP H09202058 A JPH09202058 A JP H09202058A
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Katsuyuki Oshima
克之 大嶋
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美紀子 工藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被転写体の材質に影響されることなく、優れ
た剥離性を安定して発現することができる熱転写シート
を提供する。 【解決手段】 基材シートの一方の面に、少なくとも昇
華性染料、シリコングラフトポリマーおよびポリシロキ
サン化合物を含有する1色以上の染料層を設けて熱転写
シートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写シートに係
り、特に基材シート上に染料層を備え、この染料層と被
転写体とを重ねた状態で基材シート側から加熱して被転
写体に昇華性染料を転写する熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱転写方式を用いて被転写体
に階調画像や文字、記号等の単調画像を形成することが
行われている。熱転写方式としては、感熱昇華転写方式
と感熱溶融転写方式が広く用いられている。
【0003】このうち、感熱昇華転写方式は、色材とし
て用いる昇華性染料をバインダーに溶融あるいは分散さ
せた染料層を基材シ−トに担持させた熱転写シートを被
転写体に重ね、サーマルヘッド等の加熱デバイスに画像
情報に応じたエネルギーを印加することにより、熱転写
シート上の昇華性染料層中に含まれる染料を被転写体に
移行させて画像を形成する方法である。この感熱昇華転
写方式は、熱転写シートに印加するエネルギー量によっ
てドット単位で染料の移行量を制御できるため、階調性
画像の形成に優れている。
【0004】このような感熱昇華転写方式の熱転写シー
トに要求される重要な特性の一つとして、被転写体との
剥離性が挙げられる。すなわち、上述のように熱転写シ
ートと被転写体とを重ねて加熱するので、転写後におけ
る両者の剥離性が良好なことが転写を円滑に行う上で重
要である。さらに、通常、転写前後において熱転写シー
トと被転写体とが重ねられた状態で搬送されるため、両
者のブロッキングを防止する上においても、熱転写シー
トが剥離性を具備することが重要となる。このため、シ
リコーン等の離型剤を染料層に添加した熱転写シートが
使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような熱
転写シートは、離型剤とバインダーとの相溶性が良好で
はなく、離型剤成分が分離して染料層表面に浮き出るこ
とがあり、安定した剥離性を具備するものではない。
【0006】また、この欠点を解決するために、ポリマ
ーに離型性化合物をグラフト共重合させた離型性グラフ
トポリマーをバインダーとして使用した熱転写シートが
開発されている(特開平2−141289号等)。
【0007】しかしながら、感熱昇華転写方式の熱転写
シートの使用範囲が拡大するにしたがって、被転写体の
種類も増加し、特に染料受容層を備えていない被転写体
に直接画像等を形成する場合、被転写体の材質によって
は、上記の熱転写シートを使用しても被転写体との貼り
付き現象が生じ、円滑な熱転写に支障を来すという問題
があった。
【0008】本発明は上述のような事情に鑑みてなされ
たものであり、被転写体の材質に影響されることなく、
優れた剥離性を安定して発現することができる熱転写シ
ートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の熱転写シートは基材シートの一方の
面に少なくとも1色以上の染料層を備え、該染料層は少
なくとも昇華性染料、シリコングラフトポリマーおよび
ポリシロキサン化合物を含有しているような構成とし
た。
【0010】また、前記染料層は、さらに、前記シリコ
ングラフトポリマーを構成するポリマーと同一のポリマ
ーを含有しているような構成とした。
【0011】また、前記ポリシロキサン化合物のシロキ
サン鎖重合度が3〜48の範囲であるような構成とし
た。
【0012】また、前記ポリシロキサン化合物は、少な
くとも一方の末端あるいは途中に−NH2 、−NHR
(Rはアルキル基)、エポキシ基、水酸基、アルキル基
およびフェニル基のいずれかの官能基を有するような構
成とした。
【0013】さらに、前記染料層は、前記シリコングラ
フトポリマーを構成するポリシロキサン鎖分100重量
部に対して0.1〜50重量部の割合で前記ポリシロキ
サン化合物を含有するような構成とした。
【0014】また、前記染料層は、2層構造であるよう
な構成とした。
【0015】さらに、前記基材シートの前記染料層形成
面側に熱溶融性インキ層および転写性保護積層体の少な
くとも1つを前記染料層と面順次に備えるような構成と
した。
【0016】このような本発明の熱転写シートは、染料
層に昇華性染料とともにシリコングラフトポリマーとポ
リシロキサン化合物を含み、ポリシロキサン化合物はシ
リコングラフトポリマーとの相溶性が高く、かつ、離型
作用に優れるため、シリコングラフトポリマーと共働し
て染料層の剥離性をさらに高めるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の熱転写シートについて図
面を参照しながら説明する。
【0018】図1は本発明の熱転写シートの一実施形態
を示す概略断面図である。図1において、熱転写シート
1は基材シート2の一方の面に染料層3を備え、基材シ
ート2の他方の面には背面層4を備えている。以下に本
発明の熱転写シート1の構成について説明する。基材シート 熱転写シート1を構成する基材シート2としては、従来
の熱転写シートに使用される基材シートを用いることが
できる。好ましい基材シ−トの具体例は、グラシン紙、
コンデンサー紙、パラフィン紙などの薄紙、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、
ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性
の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等
のプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムや、これ
らの材料を積層したものが挙げられる。この基材シ−ト
2の厚さは、強度および耐熱性等が適切になるように材
料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜1
00μm程度のものが好ましく用いられる。 染料層 熱転写シート1を構成する染料層3は、少なくとも昇華
性染料とシリコングラフトポリマーとポリシロキサン化
合物を含有していることを特徴とする。
【0019】使用する昇華性染料としては、従来公知の
感熱昇華転写方式の熱転写シートに使用される昇華性染
料を使用することができ、特に制限はされない。具体的
には、例えば、黄色染料として、ホロンブリリアントイ
エローS−6GL、PTY−52、マクロレックスイエ
ローS−6G等が挙げられ、赤色染料としてMSレッ
ド、マクロレックスレッドバイオレットR、セレスレッ
ド7B、サマロンレッドHBSL、SKルビンSEGL
等が挙げられ、さらに、青色染料として、カヤセットブ
ルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブリ
リアントブルーS−R、MSブルー100、ダイトーブ
ルーNo.1等が挙げられる。
【0020】染料層3を構成するシリコングラフトポリ
マーは、ポリマー主鎖にポリシロキサン鎖をグラフト結
合させたものであり、従来公知のシリコングラフトポリ
マーを使用することができる。
【0021】シリコングラフトポリマーは、種々の方法
で合成することができ、例えば、ポリマー主鎖を形成し
た後に、このポリマー主鎖中に存在している官能基に、
これと反応する官能基を有するポリシロキサン化合物を
反応させる方法が挙げられる。
【0022】シリコングラフトポリマーを構成するポリ
マーとしては、主鎖がポリビニルアセタール樹脂、アク
リル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、および、セルロース樹脂等で
ありポリマーを挙げることができる。この中で、特に主
鎖がポリビニルアセタール樹脂であるポリマーが昇華性
染料に対する親和性の点で好ましい。この場合の「ポリ
ビニルアセタール」という用語は広義に解釈されるべき
であり、本発明では、ポリビニルアセタールのアセター
ル部分がホルムアルデヒドの場合をポリビニルホルマー
ルと呼び、アセタール部分がアセトアルデヒドの場合を
ポリビニルアセタールと呼び、さらに、アセタール部分
がブチルアルデヒドの場合をポリビニルブチラールと呼
ぶ。したがって、単にポリビニルアセタールという場合
は、これら全てのアセタールを包含する意味である。上
記のポリマーは、重合度が500〜5000、好ましく
は1000〜3000であることが好ましい。
【0023】ポリマー主鎖にグラフト結合させるポリシ
ロキサン化合物は、下記の一般式(I)に示される。
【0024】
【化1】 上記の式(I)中、R1 、R2 はメチル基等のアルキル
基、フェニル基等の芳香族基であって、−OH、−NH
2 、−NH−、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基
を含んでいてもよい。そして、R1 、R2 は同一でも異
種でもよく、ポリシロキサン鎖重合度mは3〜48の範
囲の整数であることが好ましい。また、上記の式(I)
で示されるポリシロキサン化合物は、少なくとも一方の
末端あるいは途中に官能基を有するものである。このよ
うなポリシロキサン化合物が有する官能基をXとし、上
述のポリマーが有する官能基をYで表すと、下記の表1
に示される官能基XとYの組み合わせによりシリコング
ラフトポリマーを合成することができる。但し、官能基
XとYの関係は逆でもよく、また、2種以上の組み合わ
せも可能である。尚、この官能基は例示にすぎず、本発
明はこれに限定されるものではない。
【0025】
【表1】 本発明で使用するシリコングラフトポリマーは、重合度
が500〜5000、好ましくは1000〜3000の
範囲であり、また、シリコングラフトポリマー中のポリ
シロキサン鎖の割合は0.1〜40重量%、好ましくは
1〜10重量%の範囲である。
【0026】染料層3に上述の昇華性染料やシリコング
ラフトポリマーとともに含有されるポリシロキサン化合
物は、下記の一般式(II)に示される。
【0027】
【化2】 上記の式(II)中、R3 、R4 はメチル基等のアルキル
基、フェニル基等の芳香族基であって、−OH、−NH
2 、−NH−、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基
を含んでいてもよい。そして、R3 、R4 は同一でも異
種でもよく、ポリシロキサン鎖重合度nは3〜48の範
囲の整数であることが好ましい。また、上記の式(II)
で示されるポリシロキサン化合物は、少なくとも一方の
末端あるいは途中に官能基を有する。この末端の官能基
の例としては、上述の表1に示されるような官能基Xを
挙げることができる。
【0028】上記の式(II)に示されるようなポリシロ
キサン化合物は、染料層3中にシリコングラフトポリマ
ーとともに含有され、この含有量は、シリコングラフト
ポリマーを構成するポリシロキサン鎖分100重量部に
対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜20重量部
の割合となることが好ましい。ポリシロキサン化合物の
含有量が0.1重量部未満であると、本発明の熱転写シ
ートが具備する剥離性が不十分なものとなり、被転写体
の材質によっては、熱転写時に熱融着を生じるおそれが
ある。また、ポリシロキサン化合物の含有量が50重量
部を超えると、ポリシロキサン化合物が分離して染料層
表面に浮き出ることがあり、熱転写シートが安定した剥
離性を発現し難くなる。
【0029】本発明の熱転写シート1は、染料層3に上
述のような昇華性染料、シリコングラフトポリマーおよ
びポリシロキサン化合物に加えて、上記のシリコングラ
フトポリマーを構成するポリマーと同一のポリマーを第
三成分として含有するものであってもよい。このように
染料層3にバインダーとしてシリコングラフトポリマー
に加えてポリマーを含有することにより、昇華性染料と
バインダーとの親和性がより向上する。バインダー中の
ポリマーの含有量は、シリコングラフトポリマー100
重量部に対して50〜2000重量部、好ましくは10
0〜1500重量部の範囲とする。
【0030】また、染料層3には、上述のような昇華性
染料、シリコングラフトポリマーおよびポリシロキサン
化合物に加えてワックスを含有させることができる。使
用するワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリ
ンワックス、カルナウバワックス、パラフィンワック
ス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポ
リエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、
羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、
ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、
脂肪酸アミド等のワックス類や、シリコーンワックス、
シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、セルロー
ス樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、硝化綿等を
挙げることができる。このようなワックスは、染料層中
に0.1〜10重量%、好ましくは1〜3重量%の範囲
で含有させることができる。
【0031】さらに、染料層3は、上述の昇華性染料、
シリコングラフトポリマー、ポリシロキサン化合物、お
よび、必要に応じて添加するワックスやポリマーの他
に、公知の種々の添加剤を含有することができる。例え
ば、有機微粉末もしくは無機微粉末を0.1〜10重量
%の範囲で染料層3に含有させることにより、染料層3
を形成する際の塗膜形成適性を向上させるとともに、熱
転写時の剥離性を向上させることができる。
【0032】このような有機微粉末としては、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹
脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂等のポリアミド樹脂、ウ
レタン樹脂、スチレン・アクリル系架橋樹脂、フェノー
ル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂等の微粉末が好ましく用いられ、
特にポリエチレン微粉末が好ましい。
【0033】また、無機微粉末としては、例えば、炭酸
カルシウム、シリカ、クレー、タルク、酸化チタン、水
酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の微粉末が好ましく用い
られる。
【0034】染料層3の形成は、例えば、適当な溶剤中
に上記の昇華性染料、シリコングラフトポリマー、ポリ
シロキサン化合物、その他の添加剤を溶解または分散さ
せて調製したインキをグラビアコート法等の公知の手段
により塗布、乾燥させることにより行うことができる。
染料層3の厚みは0.2〜5μm程度、好ましくは0.
4〜2μm程度とすることができ、染料層3中の昇華性
染料の含有量は5〜90重量%、好ましくは10〜70
重量%程度とする。
【0035】上述の熱転写シート1の染料層3は、基材
シート2上に単層構造で形成されたものであるが、本発
明の熱転写シートでは、染料層が2層構造であってもよ
い。この場合、染料層を構成する各層が、少なくとも昇
華性染料、シリコングラフトポリマーおよびポリシロキ
サン化合物を含有する層とすることができる。あるい
は、染料層を構成する層のうち、最表面に位置する層の
みが少なくとも昇華性染料、シリコングラフトポリマー
およびポリシロキサン化合物を含有し、他の層は、例え
ば、シリコングラフトポリマーを含有しないような層と
することもできる。このような2層構造の染料層全体の
厚みは0.2〜5μm程度、好ましくは0.4〜2μm
程度とすることができ、染料層を構成する1層の厚みは
0.4〜2μmの範囲が好ましい。また、染料層全体に
含有される昇華性染料は5〜90重量%、好ましくは1
0〜70重量%程度とする。背面層 基材シート2の裏面に設けられている背面層4は、サー
マルヘッド等の加熱デバイスと基材シート2との熱融着
を防止し、走行を滑らかに行う目的で設けられる。この
背面層4に用いる樹脂としては、例えば、エチルセルロ
ース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セ
ルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポ
リビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン
等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアク
リル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル
ースチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変
性又はフッ素変性ウレタン等の天然又は合成樹脂の単体
又は混合物が用いられる。背面層4の耐熱性をより高め
るために上記の樹脂のうち、水酸基系の官能基を有して
いる樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネート等
を併用して、架橋樹脂層とすることが好ましい。
【0036】さらに、サーマルヘッドとの摺動性を付与
するために、背面層4に固形あるいは液状の離型剤又は
滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤又は滑
剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィ
ンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪族アルコー
ル、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、
カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界
面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸および
その誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タル
ク、シリカ等の無機化合物の微粒子等を用いることがで
きる。背面層4に含有される滑剤の量は5〜50重量
%、好ましくは10〜30重量%程度である。
【0037】このような背面層4の厚みは0.1〜10
μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度とすることが
できる。
【0038】図2は本発明の熱転写シートの他の実施例
を示す平面図である。図2において、熱転写シート11
は、基材シート(図示せず)上にイエロー、マゼンタ、
シアンの各色相の昇華性染料を含有する各染料層13
Y、13M、13Cからなる染料層13、熱溶融性イン
キ層14および転写性保護積層体15を面順次に形成し
たものである。
【0039】この熱転写シート11を構成する基材シー
トは上述の熱転写シート1の基材シート2と同様のもの
を使用することができる。また、染料層13は上述の熱
転写シート1の染料層3と同様にして形成することがで
き、染料層13の3色の染料層13Y、13M、13C
のうちの少なくとも1つを上述のような2層構造とする
ことができる。熱溶融性インキ層 熱転写シート11の熱溶融性インキ層14は、従来公知
の熱溶融性インキ層とすることができ、特に制限される
ものではない。この熱溶融性インキ層14の一例とし
て、基材シート側から剥離OP層と熱溶融性の着色イン
キ層がこの順に積層されたものを挙げることができる。
【0040】このような熱溶融性インキ層14を構成す
る剥離OP層は、例えば、マイクロクリスタリンワック
ス、カルナウバワックス、パラフィンワックス、フィッ
シャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレ
ン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロ
ウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロ
ラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸
アミド等のワックス類や、シリコーンワックス、シリコ
ーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、硝化綿等を用い
て形成することができる。
【0041】剥離OP層の形成は、ホットメルトコー
ト、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビア
リバースコート、ロールコート等の従来公知の手段を用
いて塗布、乾燥することにより行うことができる。この
剥離OP層の厚さは0.1〜5μm程度が好ましい。ま
た、剥離OP層をマット調とする場合、剥離OP層中に
上述の染料層3に使用するような有機あるいは無機の微
粉末を含有させてもよい。
【0042】また、熱溶融性インキ層14を構成する熱
溶融性の着色インキ層は、着色剤とビヒクルとからな
り、さらに必要に応じて種々の添加剤を加えたものであ
る。着色剤としては、有機または無機の顔料あるいは染
料のうち、記録材料として良好な特性を有するもの、例
えば、十分な着色濃度を有し、光や熱等により変褪色し
ないものが好ましい。着色剤は高濃度で明瞭な文字や記
号等を転写印字できるカーボンブラック、赤色顔料、青
色顔料あるいは黄色顔料が好ましい。
【0043】ビヒクルとしては、樹脂およびワックス等
の混合物が用いられる。ワックスとしては、例えば、マ
イクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、パ
ラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、
各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロ
ウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャン
デリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、
脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等を挙げることができ
る。また、樹脂としては、アクリル樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらのビヒクル
に対して着色剤を20〜80重量%の範囲で含有させる
ことが好ましい。
【0044】このような熱溶融性の着色インキ層の形成
は、ホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラ
ビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等
の従来公知の手段を用いて塗布、乾燥することにより行
うことができ、厚みは0.2〜10μm程度が好まし
い。
【0045】尚、基材シートとの剥離性を向上させるた
めに、剥離OP層と基材シートとの間に剥離層を設けて
もよい。この剥離層は、ウレタン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、シリコーン等の樹脂を用い
て形成することができる。転写性保護積層体 熱転写シート11を構成する転写性保護積層体15は、
例えば、基材シート側から(1)保護層と接着層がこの
順に積層されたもの、(2)保護層、プライマー層、紫
外線吸収層および接着層がこの順に積層されたもの、
(3)保護層、紫外線吸収層および接着層がこの順に積
層されたものとすることができる。以下に各転写性保護
積層体について説明する。(1)の転写性保護積層体 転写性保護積層体15を構成する保護層は、アクリル樹
脂、ワックス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体および
ポリエステル樹脂との混合物を主成分とするものであ
る。
【0046】アクリル樹脂は透明性に優れており、比較
的強靭な被膜を形成することができ、保護層に硬度をも
たせ、耐擦過性や耐薬品性等の耐久性を付与することが
できる。また、熱転写時の膜切れを良好なものとするこ
とができる。
【0047】ワックスは、保護層に滑り性を付与するた
めに含有され、上述の剥離OP層の説明で挙げたワック
スを使用することができる。ワックスの使用量は、アク
リル樹脂100重量部当り0.5〜5重量部の範囲が好
ましい。
【0048】また、保護層を構成する成分として上記の
アクリル樹脂やワックスとともに用いられる塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体は、保護層に可撓性を付与し、ま
た、ポリエステル樹脂は、熱転写時における保護層の剥
離性を調整するものである。塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体の添加量はアクリル樹脂100重量部当り5〜5
0重量部程度、ポリエステル樹脂の添加量はアクリル樹
脂100重量部当り0.1〜5重量部程度が好ましい。
【0049】さらに、保護層に紫外線吸収剤、酸化防止
剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させることによって、
被転写体に転写された後の保護層で覆われる画像等の光
沢、耐光性、耐候性、白色度等を向上させることができ
る。
【0050】また、転写性保護積層体15を構成する接
着層は、保護層と被転写体との接着性を良好にするため
のものであり、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル−塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂等のように、熱溶融接着性の良好な樹脂の溶
液を塗布、乾燥することによって形成することができ
る。被転写体が、例えば、表面がポリ塩化ビニル樹脂に
より構成されているカード基材の場合、ポリ塩化ビニル
樹脂との接着性が良好で膜切れの良い感熱接着剤とし
て、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル−塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリアミ
ド樹脂等を使用することができる。この接着層の厚み
は、0.5〜10μm程度とすることができる。また、
接着層に紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添
加剤を含有させることによって、接着層により覆われる
画像等の光沢、耐光性、耐候性、白色度等を向上させる
ことができる。(2)の転写性保護積層体 転写性保護積層体15を構成する保護層は、電離放射線
硬化樹脂を主成分とした層であり、厚さは1〜10μm
程度が好ましい。
【0051】保護層を構成する電離放射線硬化樹脂とし
ては、その構造中にラジカル重合性の二重結合を有する
ポリマーまたはオリゴマーを電離放射線照射により架
橋、硬化させたものであり、また、必要に応じて光重合
開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させ
たものであり、従来公知の電離放射線硬化性樹脂はいず
れも使用可能であり、特に限定されるものではない。
【0052】また、紫外線照射を用いる場合、増感剤と
してベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル等のベンゾエーテル類、ハロゲン化アセトフェノ
ン、ジアセチル類等の紫外線照射によりラジカルを発生
するものを、ラジカル重合性モノマーに対し1〜20重
量%程度添加して用いてもよい。
【0053】上記のような電離放射線硬化性樹脂中に
は、可撓性および接着性を向上させるために、必要に応
じてエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂、ロジンエステル樹脂、環
化ゴム等のゴム系樹脂、アクリル樹脂等を混合してもよ
い。
【0054】さらに、これらの樹脂は透明性に優れるも
のの、比較的強靭な被膜を形成する傾向があるため、保
護層を転写する際の膜切れが十分でない場合がある。そ
のため、保護層の形成に際しては、電離放射線硬化性樹
脂中に比較的多量の透明性の高い微粒子を添加すること
が好ましい。この微粒子としては、粒径0.01〜50
μm程度のシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、タル
ク、クレー等の無機微粒子や、アクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン
樹脂等の有機フィラーが挙げられる。微粒子としてシリ
カ、アルミナ等の微粒子を使用する場合には、電離放射
線硬化性樹脂との相溶性を向上させるために、シリカ、
アルミナ等の表面をシランカップリング剤等で処理した
ものを用いることができる。
【0055】このような透明性の高い微粒子は、上記の
電離放射線硬化樹脂100重量部当り5〜50重量部の
割合で含有されることが好ましい。
【0056】さらに、保護層には、他の添加剤としてワ
ックス、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤および/また
は蛍光増白剤を加えることによって、保護層で覆われる
転写画像等の滑性、光沢、耐光性、耐候性、白色度等を
向上させることができる。
【0057】基材シート上に保護層を形成する方法とし
ては、電離放射線硬化性樹脂に、必要に応じて適当な溶
剤や添加物を加え粘度等を調整してインキを作製し、こ
のインキを基材シート上にグラビアコート、グラビアリ
バースコート、ロールコート等の公知の手段を用いて塗
布、乾燥および硬化することによって形成する方法が挙
げられる。
【0058】電離放射線硬化性樹脂の硬化には、紫外線
または電子線等の放射線が使用される。電離放射線によ
る硬化は、塗布直後でもよく、またプライマー層、紫外
線吸収層および接着層の形成後であってもよい。後者の
場合、硬化前であって軟らかい状態の保護層の電離放射
線硬化性樹脂インキと、紫外線吸収層のインキとが混合
したり、溶剤アタックが生じるのを、プライマー層によ
り有効に防止できる。
【0059】転写性保護積層体15を構成するプライマ
ー層は、上述の保護層と紫外線吸収層との接着性を向上
させる作用をなし、また、転写性保護積層体15の形成
において、電離放射線を照射する前の非常に軟らかい状
態の保護層と紫外線吸収層との間での溶剤アタックや樹
脂混合を防止するバリアー層としての役割もなす層であ
る。
【0060】このようなプライマー層はメチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート等のアクリル系樹脂をグ
ラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート
等の公知の手段を用いて保護層上に塗布、乾燥すること
により形成され、その厚さは0.1〜5μm程度とする
ことができる。
【0061】転写性保護積層体15を構成する紫外線吸
収層は、被転写体に転写された画像等の耐光性を向上さ
せるための層である。この紫外線吸収層は、反応性紫外
線吸収剤を反応結合させた樹脂を含有していることを特
徴とする。具体的には、従来公知の有機系紫外線吸収剤
であるサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリ
アゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレー
ト系、ヒンダートアミン系等の非反応性紫外線吸収剤
に、例えば、ビニル基やアクリロイル基、メタクリロイ
ル基等の付加重合性二重結合、あるいはアルコール性水
酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシ
アネート基等を導入したものを使用することができる。
【0062】紫外線吸収層の形成は、グラビアコート、
グラビアリバースコート、ロールコート等の公知の手段
を用いて行うことができる。形成する紫外線吸収層の厚
みは0.5〜5μm程度、好ましくは1〜2μm程度と
する。
【0063】転写性保護積層体15を構成する接着層
は、上述の(1)の転写性保護積層体15を構成する接
着層と同様に形成することができるので、ここでの説明
は省略する。(3)の転写性保護積層体 転写性保護積層体15を構成する保護層は、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)とワックスとの混合物を主
成分とするものである。
【0064】PMMAは透明性に優れており、比較的強
靭な被膜を形成することができ、保護層に硬度をもた
せ、耐擦過性や耐薬品性等の耐久性を付与することがで
きる。また、被転写体への転写性保護積層体15の転写
時の膜切れを良好なものとすることができる。
【0065】ワックスは、保護層に滑り性を付与するた
めに保護層に含有され、上述の剥離OP層の説明で挙げ
たワックスを使用することができる。ワックスの使用量
は、PMMA100重量部当り0.5〜5重量部の範囲
が好ましい。ワックスの使用量が0.5重量部未満であ
ると、保護層の耐擦過性が不十分となり、また、5重量
部を超えると、保護層の耐久性や透明性が不十分となり
好ましくない。
【0066】また、保護層には、実質的に透明な無機ま
たは有機の微粒子をPMMAに対して5〜20重量%の
範囲で含有させることができる。このような微粒子を含
有させることによって、転写性保護積層体15の転写時
の膜切れが向上し、さらに、保護層の耐擦過性等を更に
向上させることができるとともに、保護層の表面光沢を
抑えてマット調の表面を得ることができる。
【0067】さらに、保護層に紫外線吸収剤、酸化防止
剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させることによって、
転写された後の保護層で覆われる画像等の光沢、耐光
性、耐候性、白色度等を向上させることができる。
【0068】基材シート上に保護層を形成する方法とし
ては、PMMAとワックスを混合し、必要に応じて添加
剤を添加したインキを作製し、このインキを基材シート
上にグラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の公知の手段を用いて塗布、乾燥する方法が挙
げられる。形成する保護層の厚みは0.5〜5μm程
度、好ましくは1〜3μm程度とする。
【0069】転写性保護積層体15を構成する紫外線吸
収層は、上述の(2)の転写性保護積層体15を構成す
る紫外線吸収層と同様に形成することができるので、こ
こでの説明は省略する。
【0070】熱転写シート11の転写性保護積層体15
を構成する接着層は、転写性保護積層体15の被転写体
への転写を容易にする作用をなすものである。この接着
層を形成する接着剤としては、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン−アクリル共重
合体等の熱溶融性接着剤を使用することができる。接着
層の形成はグラビアコート、グラビアリバースコート、
ロールコート等の公知の手段により行うことができ、接
着層の厚みは0.5〜5μm程度が好ましい。また、接
着層には、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有さ
せてもよい。
【0071】尚、本発明の熱転写シート11では、基材
シートと転写性保護積層体15との間の密着性を向上さ
せる目的で、基材シート上に密着層を形成してもよい。
この密着層は、基材シートと、保護層との接着をより強
固とするものであればよく、例えば、ポリウレタン樹
脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体等を単独あるいは混合して塗布、乾燥し形成す
ることができる。また、必要に応じてポリイソシアネー
ト等の反応性硬化剤を添加してもよく、さらに、チタネ
ートおよびシラン系のカップリング剤を使用してもよ
い。
【0072】また、上述の本発明の熱転写シート11
は、染料層がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)の3色からなるが、本発明の熱転写シートはこれ
に限定されるものではなく、目的に応じて任意の色相の
染料層を設けることができる。
【0073】
【実施例】次に、具体的な実施例を示して本発明を更に
詳細に説明する。 (実施例1)厚さ6μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ(株)製 ルミラー)の一方の面に下記
の組成の背面層用インキをグラビコート法により塗布
(塗布量1.0g/m2 (乾燥時))して乾燥し、その
後、60℃で5日間保持して硬化処理を施し背面層を形
成した。
【0074】 (背面層用インキの組成) ・ポリビニルブチラール樹脂 (積水化学工業(株)製 エスレックBX−1) … 3.6重量部 ・ポリイソシアネート (大日本インキ化学(株)製 バーノックD750)… 8.4重量部 ・リン酸エステル系界面活性剤 (第一工業製薬(株)製 プライサーフA208S)… 2.8重量部 ・タルク(日本タルク(株)製 ミクロエースP−3)… 0.6重量部 ・メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) … 190重量部 次に、このポリエチレンテレフタレートフィルムの背面
層を形成した面と反対の面に、グラビアコート法により
下記の組成の染料層用の各インキAをイエロー、マゼン
タ、シアンの順に面順次に幅15cm(基材シートの流
れ方向の長さ)で塗布(塗布量1g/m2 (乾燥時))
し乾燥して3色の感熱昇華転写方式の熱転写シートを作
製した。
【0075】 (イエローインキA) ・分散染料 下記構造式(III) で表されるキノフタロン系染料 … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・下記構造式(IV)で表されるポリシロキサン化合物 … 0.1重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部
【0076】
【化3】
【0077】
【化4】 (マゼンタインキA)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0078】(シアンインキA)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (実施例2)実施例1と同様にポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの一方の面に背面層を形成した。
【0079】次に、下記の組成の染料層第1層用の各イ
ンキBを準備した。
【0080】 (イエローインキB) ・分散染料 上記構造式(III) で表されるキノフタロン系染料 … 5.5重量部 ・ポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキB)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0081】(シアンインキB)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。
【0082】そして、上記のポリエチレンテレフタレー
トフィルムの背面層を形成した面と反対の面に、グラビ
アコート法により上記の染料層用の各インキをイエロ
ー、マゼンタ、シアンの順に面順次に幅15cm(基材
シートの流れ方向の長さ)で塗布し乾燥して3色の感熱
昇華転写方式の熱転写シートを作製した。尚、塗布は、
まず、上記のイエローB、マゼンタB、シアンBの各イ
ンキを用いて各染料層の第1層目を形成(塗布量1g/
2 (乾燥時))し、その後、実施例1で使用したのと
同じイエローA、マゼンタA、シアンAの各インキを用
いて各染料層の第2層目を形成(塗布量1g/m2 (乾
燥時))した。 (実施例3)下記の組成の染料層用の各インキCを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0083】 (イエローインキC) ・分散染料 上記構造式(III) で表されるキノフタロン系染料 … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・上記構造式(IV)で表されるポリシロキサン化合物 …0.00045重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキC)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0084】(シアンインキC)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (実施例4)下記の組成の染料層用の各インキDを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0085】 (イエローインキD) ・分散染料(キノフタロン系染料) … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・上記構造式(IV)で表されるポリシロキサン化合物 …0.225重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキD)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0086】(シアンインキD)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (実施例5)下記の組成の染料層用の各インキEを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0087】 (イエローインキE) ・分散染料(キノフタロン系染料) … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・上記構造式(IV)で表されるポリシロキサン化合物 … 0.1重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキE)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0088】(シアンインキE)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (実施例6)下記の組成の染料層用の各インキFを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0089】 (イエローインキF) ・分散染料 上記構造式(III) で表されるキノフタロン系染料 … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・ポリシロキサン化合物 … 0.1重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキF)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0090】(シアンインキF)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (比較例1)下記の組成の染料層用の各インキGを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0091】 (イエローインキG) ・分散染料(キノフタロン系染料) … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・上記構造式(IV)で表されるポリシロキサン化合物…0.0001重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキG)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0092】(シアンインキG)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (比較例2)下記の組成の染料層用の各インキHを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0093】 (イエローインキH) ・分散染料(キノフタロン系染料) … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール …2.25重量部 ・上記構造式(IV)で表されるポリシロキサン化合物 … 0.5重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキH)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0094】(シアンインキH)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (比較例3)下記の組成の染料層用の各インキIを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0095】 (イエローインキI) ・分散染料(キノフタロン系染料) … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキI)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0096】(シアンインキI)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (比較例4)下記の組成の染料層用の各インキJを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0097】 (イエローインキJ) ・分散染料(キノフタロン系染料) … 5.5重量部 ・シリコーングラフトポリビニルアセタール … 4.5重量部 ・ポリシロキサン化合物 … 0.1重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキJ)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0098】(シアンインキJ)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。 (比較例5)下記の組成の染料層用の各インキKを使用
した他は、実施例1と同様にして感熱昇華転写方式の熱
転写シートを作製した。
【0099】 (イエローインキK) ・分散染料 上記構造式(III) で表されるキノフタロン系染料 … 5.5重量部 ・シリコーングラフトアセタール … 4.5重量部 ・ポリシロキサン化合物 … 0.1重量部 ・トルエン … 45重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 (マゼンタインキK)分散染料としてマゼンタ分散染料
(C.I.Disperse Red 60 を5.5重量部)を使用した他
は上記のイエローインキと同様。
【0100】(シアンインキK)分散染料としてシアン
分散染料(C.I.Solvent Blue 63 )を使用した他は上記
のイエローインキと同様。熱転写シートの評価 上述のように作製した各熱転写シート(実施例1〜6、
比較例1〜5)と下記の2種の被転写体について、下記
の条件で剥離性評価を行い、結果を下記の表2に示し
た。
【0101】(被転写体1)下記の材料組成からなるポ
リ塩化ビニルカードを被転写体1とした。
【0102】 ・ポリ塩化ビニルコンパウンド(重合度800、 安定剤等の添加物含有量約10重量%) … 100重量部 ・白色顔料(酸化チタン) … 10重量部 ・可塑剤(ジオクチルフタレート) … 0.5重量部 (被転写体2)基材シートとして、厚み150μmの合
成紙(王子油化合成紙(株)製ユポFRG−150)を
用い、下記組成の受容層塗布液をバーコータにより乾燥
時重量が4g/m2 となるように塗布、乾燥して受容層
を形成したものを被転写体2とした。
【0103】 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (電気化学(株)製 1000A) … 20重量部 ・トルエン/メチルエチルケトン(重量比1/1) … 80重量部 (剥離性評価条件)被転写体と熱転写シートの染料層と
を重ね合わせ、顔写真を色分解して得た電気信号に連結
したプリンターのサーマルヘッドを用いて熱エネルギー
を熱転写シートに付与してフルカラー画像を形成し、こ
の際の被転写体と熱転写シートとの剥離性を評価した。
剥離性のない熱転写シートは、被転写体に熱融着してプ
リンタージャムを発生する。
【0104】
【表2】 表2に示されるように、染料層に昇華性染料、シリコン
グラフトポリマーとともにポリシロキサン化合物を含有
する熱転写シート(実施例1〜6)は、いずれの被転写
体に対しても良好な剥離性を具備するものであった。
【0105】一方、被転写体1に対して、ポリシロキサ
ン化合物の含有量が不足する熱転写シート(比較例
1)、ポリシロキサン化合物を含有しない熱転写シート
(比較例3)は、ともに熱融着が発生した。また、ポリ
シロキサン化合物の含有量が過大な熱転写シート(比較
例2)は、染料層と基材シートとの密着性が悪く、異常
転写が発生した。
【0106】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば少
なくともシリコングラフトポリマーとポリシロキサン化
合物と昇華性染料を用いて1色以上の染料層を基材シー
トの一方の面に設けて熱転写シートとするものであり、
染料層に含有されるポリシロキサン化合物はシリコング
ラフトポリマーとの相溶性が高く、かつ、離型作用に優
れるため、このポリシロキサン化合物によって染料層の
剥離性がさらに高められ、これによって被転写体の材質
に影響されることなく、優れた剥離性を安定して発現す
る熱転写シートが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シートの一実施例を示す概略断
面図である。
【図2】本発明の熱転写シートの他の実施例を示す平面
図である。
【符号の説明】
1,11…熱転写シート 2…基材シート 3,13(13Y,13M,13C)…染料層 4…背面層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの一方の面に少なくとも1色
    以上の染料層を備え、該染料層は少なくとも昇華性染
    料、シリコングラフトポリマーおよびポリシロキサン化
    合物を含有していることを特徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】 前記染料層は、さらに、前記シリコング
    ラフトポリマーを構成するポリマーと同一のポリマーを
    含有していることを特徴とする請求項1に記載の熱転写
    シート。
  3. 【請求項3】 前記ポリシロキサン化合物のシロキサン
    鎖重合度が3〜48の範囲であることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の熱転写シート。
  4. 【請求項4】 前記ポリシロキサン化合物は、少なくと
    も一方の末端あるいは途中に−NH2 、−NHR(Rは
    アルキル基)、エポキシ基、水酸基、アルキル基および
    フェニル基のいずれかの官能基を有することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の熱転写シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記染料層は、前記シリコングラフトポ
    リマーを構成するポリシロキサン鎖分100重量部に対
    して0.1〜50重量部の割合で前記ポリシロキサン化
    合物を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のいずれかに記載の熱転写シート。
  6. 【請求項6】 前記染料層は、2層構造であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の熱転
    写シート。
  7. 【請求項7】 前記基材シートの前記染料層形成面側に
    熱溶融性インキ層および転写性保護積層体の少なくとも
    1つを前記染料層と面順次に備えることを特徴とする請
    求項1乃至請求項6のいずれかに記載の熱転写シート。
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