JPH09202989A - 耐食性に優れた錫めっき鋼板 - Google Patents
耐食性に優れた錫めっき鋼板Info
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- JPH09202989A JPH09202989A JP1037096A JP1037096A JPH09202989A JP H09202989 A JPH09202989 A JP H09202989A JP 1037096 A JP1037096 A JP 1037096A JP 1037096 A JP1037096 A JP 1037096A JP H09202989 A JPH09202989 A JP H09202989A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 錫溶出速度が小さく耐食性に優れた缶用鋼板
などとして用いられる錫めっき鋼板、特に内面無塗装で
使用される缶用鋼板の提供。 【解決手段】 錫めっき鋼板であって、錫層断面曲線に
おける錫凸部の基底部からの高さが 200nm以下、前記基
底部における錫凸部の断面積が15μm2以下、該断面積の
合計面積の鋼板表面積に対する面積百分率が15%以下で
ある耐食性に優れた錫めっき鋼板、および錫付着量がSn
として鋼板片面当たり 2.0g/m2以上である前記錫めっき
鋼板。
などとして用いられる錫めっき鋼板、特に内面無塗装で
使用される缶用鋼板の提供。 【解決手段】 錫めっき鋼板であって、錫層断面曲線に
おける錫凸部の基底部からの高さが 200nm以下、前記基
底部における錫凸部の断面積が15μm2以下、該断面積の
合計面積の鋼板表面積に対する面積百分率が15%以下で
ある耐食性に優れた錫めっき鋼板、および錫付着量がSn
として鋼板片面当たり 2.0g/m2以上である前記錫めっき
鋼板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性に優れた錫
めっき鋼板、特に、食品、飲料その他の充填保存に適し
た缶用表面処理鋼板に関する。
めっき鋼板、特に、食品、飲料その他の充填保存に適し
た缶用表面処理鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】錫めっき鋼板、いわゆるぶりきは、従来
から容器用材料として使用されており、その多くは食品
の缶詰容器として利用されている。その理由は、内容物
による容器そのものの腐食を防ぐと同時に、内容物をで
きるだけ忠実に保存できる点にある。
から容器用材料として使用されており、その多くは食品
の缶詰容器として利用されている。その理由は、内容物
による容器そのものの腐食を防ぐと同時に、内容物をで
きるだけ忠実に保存できる点にある。
【0003】例えば、筍、パイナップル、チェリーなど
の酸性食品の缶詰内では、錫が犠牲的に溶解することに
より、缶自体の腐食を抑制する。また、錫が溶出するこ
とによって、缶内の溶存酸素が消費され、内容物の腐
敗、フレーバーの変化を防止することができる。このた
め、上記のような用途においては、ぶりきは内面無塗装
缶として用いられている。
の酸性食品の缶詰内では、錫が犠牲的に溶解することに
より、缶自体の腐食を抑制する。また、錫が溶出するこ
とによって、缶内の溶存酸素が消費され、内容物の腐
敗、フレーバーの変化を防止することができる。このた
め、上記のような用途においては、ぶりきは内面無塗装
缶として用いられている。
【0004】内面無塗装で使用されるぶりきには、通常
鋼板片面当たり2.8 〜16.8g/m2の錫めっきを行い、その
後錫層を一旦溶融状態として、ピンホールなどの表面欠
陥を減少させ、かつめっき界面に鉄−錫合金層を形成さ
せて耐食性を高めたものが用いられている。内面無塗装
でぶりきを使用した際に、内容物を充填してから比較的
短時間の間に缶内面が黒色に変化し、ぶりきの商品価値
が損なわれるという問題が生じる場合がある。
鋼板片面当たり2.8 〜16.8g/m2の錫めっきを行い、その
後錫層を一旦溶融状態として、ピンホールなどの表面欠
陥を減少させ、かつめっき界面に鉄−錫合金層を形成さ
せて耐食性を高めたものが用いられている。内面無塗装
でぶりきを使用した際に、内容物を充填してから比較的
短時間の間に缶内面が黒色に変化し、ぶりきの商品価値
が損なわれるという問題が生じる場合がある。
【0005】この黒変の原因は脱錫反応が局部的に進行
し、合金層が露出することによる。このような合金層の
露出を防止するためには、全錫量を多くする、合金
錫量を少なくするなどの手段が考えられる。しかし、全
錫量を多くすることは缶用素材の価格上昇をもたらし、
また合金錫量を少なくすることは耐食性の低下につなが
るため、有効な手段とはいえない。
し、合金層が露出することによる。このような合金層の
露出を防止するためには、全錫量を多くする、合金
錫量を少なくするなどの手段が考えられる。しかし、全
錫量を多くすることは缶用素材の価格上昇をもたらし、
また合金錫量を少なくすることは耐食性の低下につなが
るため、有効な手段とはいえない。
【0006】また、化学処理によって錫の溶出を阻止す
ることも考えられるが、もし化学処理皮膜に傷が入った
り、不均一な場所があった場合には、その場所において
局部的な錫溶出、合金層露出がより促進される可能性が
ある。このため、錫自体の溶出反応を制御することによ
って、ぶりきの耐食性を向上させる必要が生じる。
ることも考えられるが、もし化学処理皮膜に傷が入った
り、不均一な場所があった場合には、その場所において
局部的な錫溶出、合金層露出がより促進される可能性が
ある。このため、錫自体の溶出反応を制御することによ
って、ぶりきの耐食性を向上させる必要が生じる。
【0007】ぶりきの耐食性を向上させる技術として、
特開平5−302196号公報には合金層の量を0.11〜0.56g/
m2に低減し、続いて100 〜220 ℃で1〜20分、低温長時
間ベイキングを行う合金層の外観に優れた、内面無塗装
用途に用いられるぶりきの製造方法が開示されている。
しかし、このようなベイキングを行うと、錫酸化膜が発
達する可能性があり、耐食性に悪影響を与える恐れがあ
る。
特開平5−302196号公報には合金層の量を0.11〜0.56g/
m2に低減し、続いて100 〜220 ℃で1〜20分、低温長時
間ベイキングを行う合金層の外観に優れた、内面無塗装
用途に用いられるぶりきの製造方法が開示されている。
しかし、このようなベイキングを行うと、錫酸化膜が発
達する可能性があり、耐食性に悪影響を与える恐れがあ
る。
【0008】また特公平4−25350 号公報に凸部の面積
が1〜800000μm2、凸部の占める面積百分率が20〜80
%、凸部の金属錫の厚さが 0.007〜0.7 μm である金属
錫層を有するシーム溶接性に優れた缶用表面処理鋼板
が、特公平6−89472 号公報には溶融凝固処理後残留す
る未合金のβ−Sn層が最大径30μ以下で、かつ0.1mm2当
り100個以上からなる凸部を有した粗大Sn粒を有する製
缶用薄Snめっき鋼板が開示されている。
が1〜800000μm2、凸部の占める面積百分率が20〜80
%、凸部の金属錫の厚さが 0.007〜0.7 μm である金属
錫層を有するシーム溶接性に優れた缶用表面処理鋼板
が、特公平6−89472 号公報には溶融凝固処理後残留す
る未合金のβ−Sn層が最大径30μ以下で、かつ0.1mm2当
り100個以上からなる凸部を有した粗大Sn粒を有する製
缶用薄Snめっき鋼板が開示されている。
【0009】しかし、これらは塗装して使用することを
前提とするものであるため、無塗装用途で十分な耐食性
を得ることは困難である。
前提とするものであるため、無塗装用途で十分な耐食性
を得ることは困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
問題点を解決し、錫溶出速度が小さく耐食性に優れた缶
用鋼板などとして用いられる錫めっき鋼板、特に内面無
塗装で使用される缶用鋼板を提供することにある。
問題点を解決し、錫溶出速度が小さく耐食性に優れた缶
用鋼板などとして用いられる錫めっき鋼板、特に内面無
塗装で使用される缶用鋼板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、錫めっき鋼板
であって、錫層断面曲線における錫凸部の基底部からの
高さが 200nm以下、前記基底部における錫凸部の断面積
が15μm2以下、該断面積の合計面積の鋼板表面積に対す
る面積百分率が15%以下であることを特徴とする耐食性
に優れた錫めっき鋼板である。
であって、錫層断面曲線における錫凸部の基底部からの
高さが 200nm以下、前記基底部における錫凸部の断面積
が15μm2以下、該断面積の合計面積の鋼板表面積に対す
る面積百分率が15%以下であることを特徴とする耐食性
に優れた錫めっき鋼板である。
【0012】前記本発明の錫めっき鋼板の錫付着量は、
Snとして鋼板片面当たり 2.0g/m2以上であることが好ま
しい。また、前記本発明の錫めっき鋼板は錫めっきの上
層に金属クロム層が、さらにその上層にクロム水和酸化
物層が形成されていてもよい。さらに、前記本発明の錫
めっき鋼板は、特に内面無塗装で使用される缶用鋼板と
して好ましく用いることができる。
Snとして鋼板片面当たり 2.0g/m2以上であることが好ま
しい。また、前記本発明の錫めっき鋼板は錫めっきの上
層に金属クロム層が、さらにその上層にクロム水和酸化
物層が形成されていてもよい。さらに、前記本発明の錫
めっき鋼板は、特に内面無塗装で使用される缶用鋼板と
して好ましく用いることができる。
【0013】なお、前記本発明の錫めっき鋼板の好適な
製造方法としては、鋼板を、ハロゲン浴を用い電流密度
が10〜30A/dm2 の条件下で錫めっきを行った後、フラッ
クス処理を行い、さらに錫の融点以上に加熱後、水中に
浸漬し急速冷却する方法が例示される。
製造方法としては、鋼板を、ハロゲン浴を用い電流密度
が10〜30A/dm2 の条件下で錫めっきを行った後、フラッ
クス処理を行い、さらに錫の融点以上に加熱後、水中に
浸漬し急速冷却する方法が例示される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明者らは、錫溶出速度が小さい高耐食性ぶり
きを開発するにあたって、ぶりきからの錫の溶出挙動を
観察した結果、錫の溶出は錫層表面に存在する微細な錫
凸部周辺で速いことが判った。
する。本発明者らは、錫溶出速度が小さい高耐食性ぶり
きを開発するにあたって、ぶりきからの錫の溶出挙動を
観察した結果、錫の溶出は錫層表面に存在する微細な錫
凸部周辺で速いことが判った。
【0015】この結果、錫層を平坦に近づける、すなわ
ち錫凸部の形状を小さくし、さらにはその占有面積を減
少させることによって錫溶出速度が小さい、耐食性に優
れた錫めっき鋼板が得られることが判った。図1に錫層
断面曲線の模式図を示す。図1において、1は断面曲
線、2は断面曲線の基底線、3は錫凸部、hは断面曲線
の基底線2を基準とした錫凸部の高さ、Rは錫凸部の直
径を示す。
ち錫凸部の形状を小さくし、さらにはその占有面積を減
少させることによって錫溶出速度が小さい、耐食性に優
れた錫めっき鋼板が得られることが判った。図1に錫層
断面曲線の模式図を示す。図1において、1は断面曲
線、2は断面曲線の基底線、3は錫凸部、hは断面曲線
の基底線2を基準とした錫凸部の高さ、Rは錫凸部の直
径を示す。
【0016】なお、断面曲線1は錫層断面の金属錫層の
最外表面を示す。本発明の錫めっき鋼板の錫凸部の形状
について、錫層断面曲線の基底線2を基準とした錫凸部
の高さ(以下錫凸部の基底部からの高さと記す)hは、
200nm以下であることが好ましい。錫凸部の基底部から
の高さhが 200nm以下の凸部においては錫溶出速度は低
いレベルに抑えることができる。錫溶出抑制効果のため
には高さhは低いほど良く、 100nm以下であればより好
ましい。
最外表面を示す。本発明の錫めっき鋼板の錫凸部の形状
について、錫層断面曲線の基底線2を基準とした錫凸部
の高さ(以下錫凸部の基底部からの高さと記す)hは、
200nm以下であることが好ましい。錫凸部の基底部から
の高さhが 200nm以下の凸部においては錫溶出速度は低
いレベルに抑えることができる。錫溶出抑制効果のため
には高さhは低いほど良く、 100nm以下であればより好
ましい。
【0017】錫層断面曲線の基底部における錫凸部の断
面積は、15μm2以下であることが好ましい。断面積が15
μm2以下であれば、錫溶出は低いレベルに抑えることが
できる。断面積は小さいほど良く、5μm2以下であれば
より好ましい。また、錫凸部の占有面積については、錫
凸部の占める面積百分率が15%以下であることが好まし
い。面積百分率が15%超えの場合、錫溶出が促進され得
る領域が広くなるため、耐食性が劣る。面積百分率は低
いほど良く、10%以下であればより好ましい。
面積は、15μm2以下であることが好ましい。断面積が15
μm2以下であれば、錫溶出は低いレベルに抑えることが
できる。断面積は小さいほど良く、5μm2以下であれば
より好ましい。また、錫凸部の占有面積については、錫
凸部の占める面積百分率が15%以下であることが好まし
い。面積百分率が15%超えの場合、錫溶出が促進され得
る領域が広くなるため、耐食性が劣る。面積百分率は低
いほど良く、10%以下であればより好ましい。
【0018】なお、本発明における前記断面積は、錫層
断面曲線の基底線2を通る平面と錫凸部とで形成される
錫凸部の底部断面を円と近似し、前記錫凸部の直径Rか
ら求められる断面積〔=(π/4)R2 〕を示し、また
前記面積百分率は、(錫凸部の前記断面積の合計面積/
錫凸部に対応する側の鋼板表面積)×100(%) で定義さ
れる。
断面曲線の基底線2を通る平面と錫凸部とで形成される
錫凸部の底部断面を円と近似し、前記錫凸部の直径Rか
ら求められる断面積〔=(π/4)R2 〕を示し、また
前記面積百分率は、(錫凸部の前記断面積の合計面積/
錫凸部に対応する側の鋼板表面積)×100(%) で定義さ
れる。
【0019】ここで、基底線2は、ピンホールなどの欠
陥部を除く錫層断面曲線の最低部からの高さが20μm 以
上の凸部を除いた中心平均線を基底線2と定義する。さ
らに、本発明の錫めっき鋼板の錫付着量は、Snとして鋼
板片面当たり 2.0g/m2以上、より好ましくは 2.0〜20.0
g/m2であることが好ましい。2.0 g/m2未満の場合、耐食
性が低下し、20.0g/m2超えの場合、付着量増加による耐
食性向上効果が小さく、経済的でない。
陥部を除く錫層断面曲線の最低部からの高さが20μm 以
上の凸部を除いた中心平均線を基底線2と定義する。さ
らに、本発明の錫めっき鋼板の錫付着量は、Snとして鋼
板片面当たり 2.0g/m2以上、より好ましくは 2.0〜20.0
g/m2であることが好ましい。2.0 g/m2未満の場合、耐食
性が低下し、20.0g/m2超えの場合、付着量増加による耐
食性向上効果が小さく、経済的でない。
【0020】本発明の表面処理鋼板を製造するにあたっ
て、錫めっき浴としては、アルカリ浴、ハロゲン浴、硫
酸浴、フェロスタン浴、アルカンスルホン酸浴、アルカ
ノールスルホン酸浴などを使用することが可能であり、
ハロゲン浴を使用することが好ましいが、制限されるも
のではない。錫を均一に電着させるために、錫めっき浴
には各種界面活性剤を加えることが望ましい。
て、錫めっき浴としては、アルカリ浴、ハロゲン浴、硫
酸浴、フェロスタン浴、アルカンスルホン酸浴、アルカ
ノールスルホン酸浴などを使用することが可能であり、
ハロゲン浴を使用することが好ましいが、制限されるも
のではない。錫を均一に電着させるために、錫めっき浴
には各種界面活性剤を加えることが望ましい。
【0021】界面活性剤としては、ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテルなどのアルキレンオキサイド、プロ
ピレングリコールポリオキシアルキレンなどの脂肪族ア
ルコールホモポリマー、α−ナフトールスルホン酸エチ
ルエーテルなどの芳香族スルホン酸アルキレンオキサイ
ドが例示され、これらから選ばれる1種または2種以上
を用いることが好ましい。
ンアルキルエーテルなどのアルキレンオキサイド、プロ
ピレングリコールポリオキシアルキレンなどの脂肪族ア
ルコールホモポリマー、α−ナフトールスルホン酸エチ
ルエーテルなどの芳香族スルホン酸アルキレンオキサイ
ドが例示され、これらから選ばれる1種または2種以上
を用いることが好ましい。
【0022】また、必要に応じて光沢剤などの各種添加
剤を加えても良い。表面を平滑にするためには、錫めっ
き時の電流密度を低くすることが効果的である。例え
ば、ハロゲン浴の場合では、電流密度50〜60A/dm2 の範
囲でめっきを行うが、30A/dm2 程度に低下させると表面
の平滑度が向上する。
剤を加えても良い。表面を平滑にするためには、錫めっ
き時の電流密度を低くすることが効果的である。例え
ば、ハロゲン浴の場合では、電流密度50〜60A/dm2 の範
囲でめっきを行うが、30A/dm2 程度に低下させると表面
の平滑度が向上する。
【0023】前記ハロゲン浴の場合の好ましい電流密度
は、10〜30A/dm2 の範囲である。電流密度が好ましい上
限値を超えた場合、本発明の目的とする錫めっき表面が
平滑なめっき鋼板が得られず、下限値より小さいと生産
性が低下し好ましくない。得られた錫めっき鋼板は耐食
性を向上させ、光沢を与えるためにリフロー処理を行う
ことが好ましい。リフロー処理を行う前にフラックス処
理を行うと、溶融錫の濡れ性および光沢性が向上し、表
面平滑度が増すのでフラックス処理は必須である。
は、10〜30A/dm2 の範囲である。電流密度が好ましい上
限値を超えた場合、本発明の目的とする錫めっき表面が
平滑なめっき鋼板が得られず、下限値より小さいと生産
性が低下し好ましくない。得られた錫めっき鋼板は耐食
性を向上させ、光沢を与えるためにリフロー処理を行う
ことが好ましい。リフロー処理を行う前にフラックス処
理を行うと、溶融錫の濡れ性および光沢性が向上し、表
面平滑度が増すのでフラックス処理は必須である。
【0024】用いるフラックス剤は、好ましくはフェノ
ールスルホン酸錫、塩化アンモニウムなどから選ばれる
1種または2種以上が例示されるが、特に制限はない。
リフロー処理条件は特に制限されるものではなく、コン
ダクションリフロー、インダクションリフローのいずれ
か一方、もしくは両者を併用することができる。
ールスルホン酸錫、塩化アンモニウムなどから選ばれる
1種または2種以上が例示されるが、特に制限はない。
リフロー処理条件は特に制限されるものではなく、コン
ダクションリフロー、インダクションリフローのいずれ
か一方、もしくは両者を併用することができる。
【0025】錫めっき層のリフローおよび急冷・凝固後
の錫層の上層に、クロムめっき浴あるいはクロメート処
理浴によって鋼板全面に金属クロム層とクロム水和酸化
物層を形成させても良い。この場合の浴や処理条件には
特に制限はなく、例えばクロム酸浴で陰極処理を行えば
良い。また金属クロム層およびクロム水和酸化物層を形
成させやすくするために、前もって錫層表面に形成され
ている錫酸化物層を除去しても良い。この方法としては
例えば炭酸ナトリウム水溶液中で錫めっき後の鋼板を陰
極処理すれば良い。
の錫層の上層に、クロムめっき浴あるいはクロメート処
理浴によって鋼板全面に金属クロム層とクロム水和酸化
物層を形成させても良い。この場合の浴や処理条件には
特に制限はなく、例えばクロム酸浴で陰極処理を行えば
良い。また金属クロム層およびクロム水和酸化物層を形
成させやすくするために、前もって錫層表面に形成され
ている錫酸化物層を除去しても良い。この方法としては
例えば炭酸ナトリウム水溶液中で錫めっき後の鋼板を陰
極処理すれば良い。
【0026】本発明で得られた鋼板は、耐食性に優れ、
缶および容器用鋼板として最適であり、特に内面無塗装
缶用の鋼板として好適に用いられるが、内面塗装を施し
て使用しても良い。また、本発明の鋼板は、溶接缶、半
田缶、接着缶などの3ピース缶、絞り−しごき缶、絞り
−再絞り缶、薄肉化再絞り缶などの2ピース缶、缶蓋用
としても最適であり、さらには、自動車、建材、電気・
電子分野への適用も可能である。
缶および容器用鋼板として最適であり、特に内面無塗装
缶用の鋼板として好適に用いられるが、内面塗装を施し
て使用しても良い。また、本発明の鋼板は、溶接缶、半
田缶、接着缶などの3ピース缶、絞り−しごき缶、絞り
−再絞り缶、薄肉化再絞り缶などの2ピース缶、缶蓋用
としても最適であり、さらには、自動車、建材、電気・
電子分野への適用も可能である。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。通常の冷延鋼板を電解脱脂および酸洗した後、
ハロゲン浴で錫めっきを行った。錫付着量は鋼板片面当
たり2.8g/m2 、電流密度は10〜100A/dm2の範囲とした。
次いで、塩化アンモニウム水溶液(pH=3)でフラック
ス処理を行った後、鋼板を錫の融点以上に抵抗加熱後、
直ちに水冷して供試材を試作した。
明する。通常の冷延鋼板を電解脱脂および酸洗した後、
ハロゲン浴で錫めっきを行った。錫付着量は鋼板片面当
たり2.8g/m2 、電流密度は10〜100A/dm2の範囲とした。
次いで、塩化アンモニウム水溶液(pH=3)でフラック
ス処理を行った後、鋼板を錫の融点以上に抵抗加熱後、
直ちに水冷して供試材を試作した。
【0028】試作した錫めっき鋼板の錫凸部の最大高
さ、最大断面積および面積百分率を、錫めっき時の電流
密度と併せて表1に示す。なお、錫凸部高さ、断面積お
よび面積百分率は、原子間力顕微鏡(Digital Instrume
nts 社製、Nano Scope)を用いて供試材の断面曲線を測
定し、算出した。また、錫溶出挙動は、端部および裏面
をシールした試験片を、脱気した 0.6%クエン酸水溶液
中に38℃の条件下、24時間浸漬した後のクエン酸水溶液
中の錫濃度を原子吸光分析により定量し、その値で評価
した。
さ、最大断面積および面積百分率を、錫めっき時の電流
密度と併せて表1に示す。なお、錫凸部高さ、断面積お
よび面積百分率は、原子間力顕微鏡(Digital Instrume
nts 社製、Nano Scope)を用いて供試材の断面曲線を測
定し、算出した。また、錫溶出挙動は、端部および裏面
をシールした試験片を、脱気した 0.6%クエン酸水溶液
中に38℃の条件下、24時間浸漬した後のクエン酸水溶液
中の錫濃度を原子吸光分析により定量し、その値で評価
した。
【0029】錫凸部面積百分率が本発明の好適範囲を超
えた比較例1、錫凸部最大高さおよび最大断面積が本発
明の好適範囲を超えた比較例2、および最大高さ、最大
断面積、面積百分率全てが本発明の好適範囲を超えた比
較例3のいずれも、本発明例に比較して溶出錫濃度が高
く、耐食性が劣ることが分かった。すなわち、錫凸部形
状および面積百分率を本発明の好適範囲内に制限するこ
とにより錫溶出速度を減少させることができる。
えた比較例1、錫凸部最大高さおよび最大断面積が本発
明の好適範囲を超えた比較例2、および最大高さ、最大
断面積、面積百分率全てが本発明の好適範囲を超えた比
較例3のいずれも、本発明例に比較して溶出錫濃度が高
く、耐食性が劣ることが分かった。すなわち、錫凸部形
状および面積百分率を本発明の好適範囲内に制限するこ
とにより錫溶出速度を減少させることができる。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の錫めっき鋼板は、錫溶出速度が
小さく、耐食性に優れ、缶および容器用鋼板として最適
であり、特に内面無塗装で使用される缶用鋼板として好
ましく用いられる。
小さく、耐食性に優れ、缶および容器用鋼板として最適
であり、特に内面無塗装で使用される缶用鋼板として好
ましく用いられる。
【図1】錫層断面曲線の模式図である。
1 断面曲線 2 断面曲線の基底線 3 錫凸部 h 錫凸部の高さ R 錫凸部の直径
Claims (2)
- 【請求項1】 錫めっき鋼板であって、錫層断面曲線に
おける錫凸部の基底部からの高さが 200nm以下、前記基
底部における錫凸部の断面積が15μm2以下、該断面積の
合計面積の鋼板表面積に対する面積百分率が15%以下で
あることを特徴とする耐食性に優れた錫めっき鋼板。 - 【請求項2】 錫付着量がSnとして鋼板片面当たり 2.0
g/m2以上である請求項1記載の耐食性に優れた錫めっき
鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1037096A JPH09202989A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 耐食性に優れた錫めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1037096A JPH09202989A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 耐食性に優れた錫めっき鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09202989A true JPH09202989A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=11748278
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1037096A Pending JPH09202989A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 耐食性に優れた錫めっき鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09202989A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4968865B1 (ja) * | 2011-08-31 | 2012-07-04 | ユケン工業株式会社 | スズ系めっき構造体およびその製造方法 |
-
1996
- 1996-01-24 JP JP1037096A patent/JPH09202989A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4968865B1 (ja) * | 2011-08-31 | 2012-07-04 | ユケン工業株式会社 | スズ系めっき構造体およびその製造方法 |
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