JPH09206020A - とろろ芋の粘度向上剤 - Google Patents

とろろ芋の粘度向上剤

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JPH09206020A JP8016881A JP1688196A JPH09206020A JP H09206020 A JPH09206020 A JP H09206020A JP 8016881 A JP8016881 A JP 8016881A JP 1688196 A JP1688196 A JP 1688196A JP H09206020 A JPH09206020 A JP H09206020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然食品からなり、安価でかつ安全に使用で
きるとろろ芋の粘度向上剤を提供する。 【解決手段】 最大粒子径が88μ以下の卵殻微粉末を
有効成分とするとろろ芋の粘度向上剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はとろろ芋の新規な粘
度向上剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ヤマノイモ科に属する芋を摺りおろして
得られるとろろ芋は、独特の風味、食感を有し、一般に
生食用として用いられることが多い。しかしながらヤマ
ノイモ科に属する芋は腐敗しやすく、また摺りおろし作
業は手間がかかるので、種々のとろろ芋の加工品が提案
されている。例えば、冷凍とろろ芋やヤマノイモ科に属
する芋を凍結乾燥して粉砕した乾燥ヤマノイモ粉末など
があるが、これらのとろろ芋の加工品は、解凍や水戻し
するといずれも粘度が低下したものとなり、とろろ芋本
来の食感とはならない。また、ヤマノイモ科に属するナ
ガイモは、ヤマトイモやツクネイモに比較して水分含量
が多いため粘度が低く、ナガイモ粉末を実際の水分含量
よりも少量の清水で水戻しすることにより粘度を向上さ
せており、歩留りが悪いものとなっている。
【0003】そこで従来より、とろろ芋の粘度を維持又
は向上させるため、糖類を添加する方法(特公昭62−
10623号公報)や、リン酸塩を添加する方法(特公
平4−7182号公報)、ガム質を添加する方法(特公
平5−51258号公報)などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年需
要者の健康志向の高まりから自然食品からなるとろろ芋
の粘度向上剤が強く望まれている。そこで本発明は、自
然食品からなり、安価でかつ安全に使用できるとろろ芋
の粘度向上剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために種々検討した結果本発明に到達した。す
なわち、本発明は、(1)卵殻微粉末を有効成分とする
とろろ芋の粘度向上剤、及び、(2)卵殻微粉末の最大
粒子径を88μ以下にすることとした(1)項に記載の
とろろ芋の粘度向上剤を提供するものである。
【0006】本発明によりとろろ芋の粘度が向上する理
由は定かではないが、卵殻微粉末の立体構造の特徴であ
る微細な気孔がとろろ芋に作用するのではないかと推察
される。また、卵殻微粉末のpHの影響も考えられる
が、卵殻中に含まれる微量成分例えばある特定の蛋白質
が、卵殻微粉末の粒度を微細にすることで、とろろ芋と
接する量が多くなりとろろ芋の粘度をだす成分に作用し
て粘度を向上させるのではないかと推察される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
尚、本発明において「%」はすべて「重量%」を意味す
る。本発明において用いられる卵殻微粉末とは、鳥類を
由来とする卵、望ましくは鶏卵の卵殻を粉砕し、微細な
粉末状にしたものである。本発明において卵殻微粉末を
有効成分とするとは、卵殻微粉末そのものでも良く、ま
た、蛋白質や増粘多糖類、調味料などと混合したもので
もよい。
【0008】本発明におけるとろろ芋とは、植物学上ヤ
マノイモ科に属する芋を半固形状の粘性物に加工したも
のをいう。また、粘度とは、とろろ芋について日本工業
規格に適合したB型粘度計により測定した場合、具体的
な数値で示される粘性の度合いのことをいう。
【0009】本発明の粘度向上剤である卵殻微粉末は、
植物学上ヤマノイモ科に属する芋に効果的であり、具体
的にはヤモノイモ、イチョウイモ、ツクネイモ、イセイ
モ、ジネンジョ、ナガイモ、ダイショイモなどがあげら
れる。これらヤマノイモ科に属する芋を摺りおろすと、
特有の粘性と曳糸性を有するとろろ芋を得るこどができ
る。本発明の粘度向上剤はとろろ芋に添加混合するだけ
でその粘度を向上させることができる。また、とろろ芋
を凍結保管したり乾燥粉末化して粘度の落ちたものに対
して、本発明の粘度向上剤を添加しても、その粘度を向
上させることができる。
【0010】本発明の粘度向上剤(卵殻微粉末純品換
算)の添加量は、とろろ芋(固形分換算)に対して0.
1〜5.0%程度でよく望ましくは0.5〜2.0%程
度である。0.1%未満だと本発明の効果が得にくく、
一方、5.0%を越えて添加してもとろろ芋の粘度はあ
まり向上せず、添加する卵殻微粉末が無駄になる傾向に
ある。
【0011】尚、この粘度向上剤は卵白、乳蛋白、大豆
蛋白、ゼラチンなどの蛋白質や、グアーガム、キサンタ
ンガム、カラギーナン、タマリンドガム、寒天、ペクチ
ンなどの多糖類、その他調味料などを一種又は二種以上
混合して用いてもよい。
【0012】また、この粘度向上剤は粉状でも液状ある
いはペースト状でもよい。乾燥ヤマノイモ粉末に粘度向
上剤を用いる場合は粉状のものを用いると便利で、あら
かじめ乾燥ヤマノイモ粉末に添加混合しておけばよい。
そして食する前に清水にて水戻しするだけで粘度のある
とろろ芋を得ることができる。これにより常温保存可能
なとろろ芋の粉末が得られる。また、液状あるいはペー
スト状のものを用いると、添加する際、粉が舞散るのを
防ぐことができ、さらに、ダマになることはない。液状
あるいはペースト状のものを得るには、清水や蛋白質、
多糖類などを用いればよい。
【0013】卵殻微粉末をとろろ芋の粘度向上剤として
用いる場合には後記する試験例に示すように、最大粒子
径が88μ以下、望ましくは37μ以下である卵殻微粉
末がよい。最大粒子径が88μを越えて大きい卵殻微粉
末だと、本発明の効果が得にくくなる。また、最大粒子
径が37μ以下であると、食した時の舌触りが滑らかに
なるので望ましい。尚、最大粒子径20μ以下の卵殻微
粉末を用いると本発明の効果が顕著に得られ特に好まし
い。
【0014】以下本発明で用いる卵殻微粉末の製造方法
の一例を説明する。まず卵を割卵して内容卵液を除去し
たのち、卵殻を粗粉砕し、卵殻膜を取り除いた後、よく
洗浄して乾燥する。乾燥後の卵殻の水分含量は約5%以
下になるようにするのが望ましい。次いでハンマーミル
等の粗粉砕機で粗粉砕後、微粉砕機にかけて微粉末化す
る。微粉砕機にかける時間、回数により、卵殻微粉末の
粒子径を調節することができる。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 最大粒子径が37μ以下(平均粒子径が18μ)の卵殻
微粉末9.0kgと乾燥卵白粉1.0kgを混合し、1.0
kgずつ袋に詰め密封し、本発明のとろろ芋の粘度向上剤
10袋を製した。
【0016】実施例2 最大粒子径が20μ以下(平均粒子径が10μ)の卵殻
微粉末1.5kg、清水6.8kg、キサンタンガム0.1
kg、食塩1.0kg、微結晶セルロース0.1kg、アル
コール0.5kgを脱気装置付ミキサーに投入し、脱気し
ながら20分間混合攪拌後、1.0kgずつ袋に充填密封
して、本発明のとろろ芋の液状粘度向上剤10袋を製し
た。
【0017】以下本発明の試験例を説明する。 試験例1 ダイショイモを凍結乾燥し粉砕して得られたダイショイ
モ粉末50gずつ8つの試料を準備し、その内7つの試
料にはそれぞれ異なった粉体(ケイソウ土、牛骨粉、グ
ルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、塩化カルシウ
ム、炭酸カルシウム、及び、卵殻微粉末)をそれぞれ
0.5g(ダイショイモ粉末に対して1%)ずつ添加混
合後、それぞれ250gの清水で水戻しし30分後に、
B型粘度計で粘度を測定した。残りの1つは無添加のま
ま250gの清水で水戻しし、同様にして粘度を測定し
た。結果は表1のとおりである。卵殻微粉末を添加した
とろろ芋は特に粘度の高いことが理解できる。
【0018】
【表1】添 加 物 粘度(mpas) 無添加 900 ケイソウ土 960 牛骨粉 930 グルコン酸Ca 960 乳酸Ca 1040 塩化Ca 1160 炭酸Ca 1180 卵殻微粉末 1400
【0019】試験例2 生ナガイモ1000gずつを摺りおろし4つの試料を準
備し、その内3つの試料にはそれぞれ異なった種類のカ
ルシウム塩(炭酸カルシウム、貝カルシウム、卵殻微粉
末)10gを添加混合し、残りの1つの試料は無添加の
ままで対照とした。得られた試料をそれぞれB型粘度計
にて粘度を測定し、また、pHメーターにてpHを測定
した。結果は表2のとおりである。卵殻微粉末を添加し
たナガイモのとろろ芋は非常に粘度が高くなることが理
解できる。
【0020】
【表2】添加物名 粘度(mpas) pH 無添加(対照) 3450 5.9 炭酸カルシウム 4200 6.4 貝カルシウム 4450 6.4 卵殻微粉末 6200 7.1
【0021】試験例3 ダイショイモを凍結乾燥し粉砕して得られたダイショイ
モ粉末50gずつ11個の試料を準備し、その内5個の
試料には卵殻微粉末の添加量をそれぞれ変えて(ダイシ
ョイモ粉末に対し0.5%、1.0%、3.0%、5.
0%、10.0%)添加した。また、別の5個の試料に
はケイソウ土を同じように添加量をかえて混合した。残
りの1個の試料は無添加のまま対照とした。それぞれを
250gの清水で水戻しし1時間後、B型粘度計にて粘
度を測定した。結果は表3のとおりである。卵殻微粉末
の添加量に伴ってダイショイモの粘度が特に高くなるこ
とが理解できる。
【0022】
【表3】 卵殻微粉末を添加した ケイソウ土を添加した 添加量 %(g) ダイショイモの粘度(mpas) ダイショイモの粘度(mpas) 0.0(0.00) 1350 1350 0.5(0.25) 2000 1350 1.0(0.50) 2300 1500 3.0(1.50) 4300 1700 5.0(2.50) 7800 1800 10.0(5.00) 8500 2300
【0023】試験例4 ダイショイモを凍結乾燥し粉砕して得られたダイショイ
モ粉末を100gずつ11個の試料を準備し、その内1
0個の試料には粒子径の異なる卵殻微粉末をそれぞれ1
gずつ添加混合し、残りの1個の試料は無添加のままで
対照とした。それぞれ500gの清水で水戻しし1時間
後、B型粘度計にて粘度を測定した。結果は表4のとお
りである。添加した卵殻微粉末の最大粒子径が小さくな
るほど、ダイショイモの粘度は高くなることが認めら
れ、最大粒子径が20μ以下(平均粒子径が10μ)の
とき特に粘度が高いことが理解できる。
【0024】
【表4】 添加した卵殻微粉末の粒子径(μ) 粘度(mpas) 無添加(対照) 1850 247〜295 1850 176〜246 1850 148〜175 1850 105〜147 2250 89〜104 2650 75〜88 2800 62〜74 2900 最大粒子径61μ以下 2900 最大粒子径37μ以下(平均粒子径18μ) 3300 最大粒子径20μ以下(平均粒子径10μ) 4000
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明のとろろ芋の粘度
向上剤は、自然食品からなり、安価でかつ安全に使用で
き、また、とろろ芋は勿論、冷凍とろろ芋や乾燥ヤマノ
イモ粉末に添加混合するだけで、とろろ芋の粘度を向上
させることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卵殻微粉末を有効成分とするとろろ芋の
    粘度向上剤。
  2. 【請求項2】 卵殻微粉末の最大粒子径を88μ以下に
    することとした請求項1に記載のとろろ芋の粘度向上
    剤。
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