JPH09208215A - 非晶質シリカ系定形粒子、その製造方法及びその用途 - Google Patents

非晶質シリカ系定形粒子、その製造方法及びその用途

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JPH09208215A
JPH09208215A JP3706296A JP3706296A JPH09208215A JP H09208215 A JPH09208215 A JP H09208215A JP 3706296 A JP3706296 A JP 3706296A JP 3706296 A JP3706296 A JP 3706296A JP H09208215 A JPH09208215 A JP H09208215A
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一彦 鈴木
Hiroshi Ogawa
寛 小川
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英之 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂フィルム用AB剤、樹脂配合用吸湿剤、
各種の塗料用配合剤として有効な吸湿特性を有する湿式
法による非晶質シリカ定形粒子及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 相対湿度50%又は70%における平衡
水分吸湿量が、それぞれ5乃至15%及び10%以下で
ある吸湿特性を有する非晶質シリカ定形粒子であって、
該シリカ定形粒子は実質的にマクロポアを有さぬ、前駆
体シリカ定形粒子を300乃至1300℃で焼成するか
或いはアルカリ添着乃至はその添着後、焼成に付して成
ることを特徴とする細孔制御非晶質シリカ定形粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細孔の制御された
非晶質シリカ定形粒子及びその製造方法に関するもの
で、より詳細には、樹脂フィルム用アンチブロッキング
剤、樹脂配合用吸湿剤、塗料用配合剤等として有用な細
孔制御非晶質シリカ定形粒子及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】非晶質シリカ系の充填剤には、所謂乾式
法シリカと湿式法シリカとが知られており、それぞれの
特性を利用して、塗料用、情報記録紙用、ゴムや樹脂に
対する配合用等の各種の用途に使用されている。
【0003】これらの非晶質シリカは、1次粒子が数n
m乃至数十nmの粒径の球状粒子からなるが、これらの
1次粒子が凝集して不定形の2次粒子を形成している
が、これらの2粒子は、樹脂或いは塗料中に配合したと
き、粒子の崩壊を生じ、アンチブロッキング作用や、艶
消し作用等の本来の作用が十分奏されないという問題が
ある。
【0004】そこで、非晶質シリカを、形状が球状等の
明確な定形であり、粒径もミクロンサイズ乃至サブミク
ロンサイズで一定にした定形粒子の形に製造することも
種々行われている。
【0005】従来、微小球シリカ粒子の製造方法として
は、有機シランをエタノール等の有機溶媒中で加水分解
する方法、シリカゾルやゲルを球状に成形する方法、ケ
イ酸アルカリ水溶液と有機溶媒とからW/Oエマルジョ
ンを調整しるいで加水分解する方法等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の非晶質シリカ系
定形粒子の内、湿式法によるものは、原料費が低く、製
造コストも低いという利点を有するが、比表面積及び嵩
が比較的大きく、また吸湿傾向も比較的大きく、そのた
め樹脂等の配合作業性が未だ十分でなく、また樹脂に配
合したとき、発泡等のトラブルを生じ易いという問題点
を有している。
【0007】上記非晶質シリカ系定形粒子は、内部に多
種多様な細孔を有しておりこのような細孔の内にある種
のものが充填剤に要求される特性に影響をもたらしてい
るものと推定される。
【0008】本発明者らは、非晶質系シリカの原料とし
て、マクロポアを実質的に有しないが、比表面積が一定
範囲のものを選択し、これを焼成処理或いはアルカリ添
着乃至はその添着後焼成処理に賦すること、新規な細孔
分布を有する非晶質シリカ系定形粒子が得られること、
この非晶質シリカ系定形粒子は樹脂或いは塗料用の充填
剤として極めて有用な特性を示すことを見出した。
【0009】即ち、本発明の目的は、新規な細孔分布を
有する非晶質シリカ系定形粒子及びその製造方法を提供
するにある。
【0010】本発明の他の目的は、嵩が減少されてい
て、樹脂或いはゴムへの配合が容易でしかも分散性に優
れており、樹脂に配合したときの発泡の問題がなく、さ
らに樹脂に配合された状態において、水分の透過に対し
てバリアー性乃至捕捉性を示すような非晶質シリカ系定
形粒子を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、比表面
積が400m2 /g以上及び細孔容積が0.10ml/
g以上で実質的にマクロポアを有しない非晶質シリカ系
定形粒子を、その粒子形状が損なわれないように、30
0乃至1300℃の温度で焼成することを特徴とする細
孔の制御された非晶質シリカ系定形粒子の製造方法が提
供される。
【0012】上記原料の非晶質シリカ系定形粒子を直接
焼成する代わりに、これにアルカリ金属、アルカリ土類
金属、Ti,Zr,Al,及びZnから成る群より選択
された金属成分の少なくとも1種を酸化物基準で15重
量%以下の量で添着し、乾燥乃至は焼成することもで
き、この場合には乾燥又はより低温焼成乃至はより短時
間の焼成で、細孔の制御を行うことができる。
【0013】本発明によればまた、3乃至60m2 /g
の比表面積、及び0.3乃至1.2g/mlの嵩密度を
有し、且つ相対湿度75%に於ける平衡水分率が10%
以下になるように細孔が制御されていることを特徴とす
る非晶質シリカ系定形粒子、特に球状粒子が提供され
る。
【0014】本発明によれば更に、3乃至60m2 /g
の比表面積及び0.5乃至1.4/mlの嵩密度を有し
且つ相対湿度50%に於ける平衡吸湿量が5乃至15%
になるように細孔が制御されていることを特徴とする非
晶質シリカ系定形粒子、特に球状粒子が提供される。
【0015】本発明による上記非晶質シリカ系定形粒子
は、種々の用途に有用であるが、とくに樹脂フィルム用
アンチブロッキング剤、樹脂配合用吸湿剤及び塗料用配
合剤等として有用である。
【0016】
【発明の実施形態】本発明者らは、本発明に到達する、
非晶質シリカ系定形粒子の細孔の制御についての研究過
程で、次ぎのような興味のある事実を見出した。即ち、
非晶質シリカ系定形粒子中に含まれる細孔には、ミクロ
ポアと呼ばれる細孔径の比較的小さいもの(一般に細孔
径5nm以下)と、マクロポアと呼ばれる細孔径の比較
的大きいもの(一般に細孔径100nm以上)とその中
間のメソポア(一般に細孔径5乃至100nm)とがあ
るが、これらの細孔の内、嵩の増大に関連しているのは
マクロポアとメソポアであることが分かった。
【0017】また、非晶質シリカ系定形粒子の細孔に起
因する比表面積は、窒素ガスを使用してBET法で求め
られるが、このBET法比表面積は、窒素分子よりの大
きな系の細孔の比表面積を測定したものに過ぎず、窒素
分子よりも小さい径の分子、例えば見ず分子の吸着座と
なる細孔の表面積は測定の対象外となっている。
【0018】本発明者らは、前述したミクロポアの内、
BET法比表面積として測定されるものは、非晶質シリ
カ系定形粒子の嵩の増大に寄与しているとともに、樹脂
配合前の吸湿や樹脂配合時における発泡等の問題とも密
接に関連していることを見出した。
【0019】本発明者らは更に、非晶質シリカ系定形粒
子の内、前述した細孔の内、マクロポアは焼成によって
これを減少乃至縮小させることは困難であるが、ミクロ
ポアの内BET法比表面積として測定される細孔は、こ
れを減少乃至縮小させることが可能であり、かくして、
原料の非晶質シリカ系定形粒子として、比表面積が40
0m2 /g以上及び細孔容積が0.10ml/g以上で
実質的にマクロポアを有しない非晶質シリカ系定形粒子
を選択し、これを焼成することにより、比表面積が60
m2 /g以下に抑制され、嵩密度が0.3g/ml以上
に増大し、新規な細孔分布を有する非晶質シリカ系定形
粒子が得られることを見出した。
【0020】〔細孔制御非晶質シリカ定形粒子〕本発明
の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、BET法比表面
積が3乃至60m2 /gの範囲に制御されていることが
顕著な特徴である。即ち、この比表面積を60m2 /g
以下に抑制することによって、嵩密度を後述する大きな
範囲として、樹脂等への配合作業性や樹脂等への分散性
を向上させ、輸送及び貯蔵をコンパクトな形で行うこと
が出来る。さらに、非晶質シリカ系定形粒子が本質的に
有している吸湿傾向を抑制し、樹脂に配合する前に吸湿
するのを防止し、配合時乃至成形時に発泡するのを防止
することができる。
【0021】本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子
は大まかにいって、2種のタイプがあり、第一のタイプ
のものは、嵩密度が0.3乃至1.2g/ml、特に
0.30乃至1.0g/ml、及び相対湿度75%にお
ける平衡水分率が10%以下、特に8%以下となるよう
に細孔の制御が行われている。
【0022】第二のタイプのものは、嵩密度が0.5乃
至1.4g/ml、特に0.5乃至1.2g/ml、及
び相対湿度50%における平衡水分率が5乃至15%、
特に5乃至10%と成るように細孔の制御が行われてい
る。
【0023】即ち、既に指摘したとおり、シリカの細孔
には、窒素吸着で表面積として測定される径の比較的大
きいものと、この窒素吸着法では測定出来ない細孔の分
布を示すものである。
【0024】第一のタイプの細孔制御非晶質シリカ系定
形粒子は、比較的高湿度に於ける平衡水分率が比較的低
い範囲に抑制されることにより、低吸湿性で発泡等の不
都合が無く、また他の添加剤との間にも吸着による発色
や添加剤の性能低下等の不都合が無く、優れた樹脂フィ
ルム用の配合剤となりうるものである。
【0025】また、第二のタイプの細孔制御非晶質シリ
カ系定形粒子は、水蒸気の吸着速度はそれぞれ大きくな
いが、そのかわり水蒸気に対して持続した吸着性を示
し、樹脂配合用の吸湿剤として、安定し且つ持続した吸
湿性を発揮するものである。即ち、このタイプの非晶質
シリカ系定形粒子は、水分を速やかには吸湿しないが、
一旦吸湿した水分は放出したがらないという特性を有し
ている。
【0026】公知の吸湿剤の内、ゼオライトでは吸湿の
立ち上がりが大きいがすぐに吸湿の飽和を生じ、一方シ
リカゲルでは吸湿速度が遅いのに対して、本発明のタイ
プ2の非晶質シリカ系定形粒子はそれらの中間の吸湿特
性を示すことが了解される。
【0027】タイプ2の場合、上記平衡吸湿量が5%未
満では、吸湿できる容量そのものが不十分であり、一
方、15%を越えると、吸湿性充填剤が樹脂配合前に或
いはその使用初期に水分を吸湿する傾向があって、水分
吸着の持続性が得られないと共に加熱時に水分を放出す
る等の欠点がある。平衡吸湿量が5〜15%の範囲にあ
る非晶質シリカ系定形粒子は、樹脂を透過する水分を吸
着するのに最も適した吸湿速度と吸湿の持続性とに優れ
ており、加熱下においても水分を急激に放出することが
ないという特徴を有している。
【0028】このように、本発明による細孔制御非晶質
シリカ定形粒子は、BET法比表面積を60m2 /g以
下に制御すること、即ち比表面積として測定される比較
的径の大きい細孔を減少乃至縮小させることにより、径
の小さい細孔、即ち吸着サイトへの水分等の吸着を抑制
するように作用し、初期の目的が達成されるものであ
る。
【0029】添付図面の図1はタイプ1(低吸湿性)の
細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の吸着等温線を示すも
のであり、図2はタイプ2(持続吸水性)の細孔制御非
晶質シリカ系定形粒子の吸着等温線を示すものであっ
て、上記2種の吸着傾向を示している。
【0030】本発明による細孔制御非晶質シリカ定形粒
子は、電子顕微鏡で測定して0.3乃至100μm、特
に1乃至50μmの数平均を有するのが好都合である。
用途に応じて、この定形粒子は、1μm以下の微粒子で
あっても良いし、また50μm以上の比較的大粒径の粒
子であってもよい。
【0031】また、本発明に用いる非晶質シリカ系定形
粒子では、明確な定形粒子形状と、個々の粒子が独立し
た均斉な粒子径とを維持している。本明細書において、
定形粒子とは不定形に対応する用語であり、粒子の形状
が互いに相似形で一定していることを意味しており、例
えば球状粒子の場合は、実質上全ての粒子が球状である
ことを意味している。これは、球状以外の粒子、例えば
立方体、六角板状、六角柱状、八面体、十二面体、二十
四面体、三十二面体等の多面体においても同様である。
【0032】添付図面図3は凝集法シリカ由来の細孔制
御非晶質シリカ系定形粒子(詳細は後述する例参照)の
走査型電子顕微鏡写真であり、図4は酸処理ゼオライト
由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子(詳細は後述す
る例参照)の走査型電子顕微鏡写真であり、図5はスプ
レー造粒由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子(詳細
は後述する例参照)の走査型電子顕微鏡写真である。
【0033】本発明に用いる非晶質シリカ定形粒子は、
粒径が均斉であり、著しくシャープな粒度分布を有して
いる。粒度分布は、一般にコールターカウンターによる
体積基準の粒度分布として求められ、その表現には種々
の形式があるが、一般には大粒径側からの積算値25%
に対応する粒径(D26)と積算値75%に対応する粒径
(D75)との比で表すことが出来る。本発明に用いる細
孔制御非晶質シリカ系定形粒子のD25/D75の値は一般
に2.0以下、特に1.7以下である。
【0034】〔原料非晶質シリカ系定形粒子〕本発明の
製造方法に用いる原料非晶質シリカ系定形粒子は、比表
面積が400m2 /g以上及び細孔容積が0.10ml
/g以上で実質的にマクロポアを有しないものを選択す
ることが重要である。
【0035】本発明において、実質的にマクロポアを有
しないとは、細孔径10nm以上の細孔の容積が0.3
ml/g以下、特に0.1ml/g以下であることを意
味する。マクロポアを有する非晶質シリカ系定形粒子、
例えば通常のシリカ粒子を原料としたのでは、本発明で
対象とするような細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は得
られない。
【0036】また、比表面積が400m2 /gより小さ
いもの及び細孔容積が0.10ml/gより小さいもの
は、湿式法シリカとしては一般に入手困難であり、さら
に上記原料を入手できたとしても、持続吸湿性を有する
非晶質シリカ系定形粒子は得られない。
【0037】原料として使用する多孔質の非晶質シリカ
系定形粒子は、後述するゼオライトの酸処理による方
法、シリカ微粒子の凝集成長法、シリカゲル微粒子分散
液の造粒法等のより得られる。
【0038】(1)ゼオライトの酸処理 多孔質の非晶質シリカ系定形粒子は、定形の粒子形状を
有する結晶性ゼオライトを、その結晶構造が実質的に破
壊されるが、その粒子形態が実質上損なわれない条件下
の酸で中和して、該ゼオライト中のアルカリ金属分及び
アルミニウム分を除去することにより製造される。
【0039】原料の結晶性ゼオライトとしては、合成及
び人手の容易さ、並びに処理の容易さの点から、ゼオラ
イトA、ゼオライトX,ゼオライトY,ゼオライトP
c,アナルサイム等が使用される。ゼオライトAからは
立方体状、ゼオライトPcからは球状、アナルサイムか
ら24面体状の定形粒子が得られる。球状粒子を得ると
いう目的には、ゼオライトPcが好適である。また特に
板状定形粒子としては、六角板状の高シリカゼオライト
も好適に用いられる。
【0040】用いる酸は、無機酸でも有機酸でも格別の
制限なしに使用されるが、経済的には、塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の酸が使用される。これらの酸は、希釈水
溶液の形で結晶性ゼオライトの中和反応に用い得られ
る。
【0041】結晶ゼオライトの水性スラリーに酸を添加
すると、酸の添加につれてpHは当然酸性側に移行する
が、添加終了後、液のpHは再びアルカリ側に移行し、
一定のpH値に飽和する傾向がある。この飽和するp
H、即ち安定時pHが7.0乃至3.0、特に6.5乃
至4.0の範囲となるように中和を行うことが、粒子形
状を損なうこと無く、ゼオライトを非晶質化するために
好ましい。次ぎに乾燥乃至焼成して残留するAl23
Na2O に対し等モル以上の酸で酸処理シリカ系定形粒
子を調製する。勿論、粒子中に若干のアルミニウム成分
が残留していることは許容される。
【0042】酸処理によりアルカリ分及びアルミニウム
分を溶出除去されることにより得られる非晶質アルミナ
−シリカ粒子は、濾過し、必要により水洗し、乾燥し、
前記焼成処理に用いる。
【0043】(2)凝集成長法 多孔質の非晶質シリカ系定形粒子はまた、ケイ酸アルカ
リ水溶液、水溶性重合体及び部分中和量の酸水溶液を混
合し、この混合液を放置してケイ酸アルカリの部分中和
物から成る粒状物を生成させ、この粒状物を分離した
後、酸で中和することによっても得られる。
【0044】原料として用いるケイ酸アルカリとして
は、下記式 Na2O・mSiO2 式中、mは1乃至4の数、特に2.5乃至3.5の数で
ある。の組成を育成するケイ酸アルカリ、特にケイ酸ナ
トリウムの水溶液を使用する。このケイ酸アルカリの組
成は、混合液の安定性と生成する粒状物の収率及び粒子
サイズとに関係している。
【0045】ケイ酸アルカリの濃度は、混合液中でのS
iO2 としての濃度が3乃至10重量%、特に4乃至8
重量%の範囲となるようにするがよい。
【0046】この方法では、微粒子シリカの凝集成長剤
として、水溶性高分子を使用する。凝集成長剤は、ケイ
酸アルカリ溶液中の全シリカ当たり、SiO2 の重量基
準で1乃至100%、特に5乃至50重量%となる量で
使用する。
【0047】この方法では、CMCと組み合わせで、水
溶性無機性電解質或いは他の水溶高分子から成る凝集成
長剤を使用することもできる。水溶性無機電解質として
は、水溶性であって、ゾル等に対して凝集作用を有する
無機の電解質であれば任意のものを使用することができ
るが、周期律表第1属、第2属、第3属、第4属金属或
いは他の遷移金属の鉱酸塩或いは有機酸塩が使用され、
その適当な例は次ぎの通りである。
【0048】アルカリ金属塩、例えばNaCl,Na2
SO4等のアルカリ金属鉱酸塩;アルカリ土類金属塩、
例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネ
シウム、硝酸カルシウム、等の鉱酸塩;塩化亜鉛、硫酸
亜鉛、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸チタ
ニル等の水溶性金属塩。
【0049】また、凝集成長剤或いは凝集成長助剤とし
て、他の水溶性高分子をしようすることもでき、この目
的に、CMCとの相溶性が良い、澱粉、グアーガム、ロ
ーカストビーンガム、アラビアガム、トラガントガム、
ブリティッシュガム、クリスタルガム、セネガールガ
ム、PVA、メチルセルロース、ポリアクリル酸ソー
ダ、ヒドロキシエチルセルロース、等のノニオン系の高
分子を使用することもできる。
【0050】中和に用いる酸としては、種々の無機酸や
有機酸が使用されるが、経済的見地からは、硫酸、塩
酸、硝酸、リン酸等の鉱酸を用いるのが良く、これらの
内でも、粒状物の収率や、粒径及び形態の一様さの点で
硫酸が最も優れている。均質な反応を行うためには、希
釈水溶液の形で用いるのが良く、一般に1乃至15重量
%濃度使用するのがよい。更にこれらの酸にはNaC
l、NH4Cl、Na2SO4 等の水溶性電解質、特に酸
性塩、中性塩を加えておいてもよい。混合に際しても使
用する酸の量は部分中和により均質な混合溶液(透明で
ある)を生成する様なものであり、混合液のpHが1
0.2乃至11.2、特に10.5乃至11.0と成る
様な量又はpHが1乃至5特に2乃至4となる量で用い
るのがよい。
【0051】この方法では、上記各成分の添加順序には
制限が無く、例えばケイ酸アルカリ水溶液に酸を加えた
後、凝集成長剤を加えても良く、また逆にケイ酸アルカ
リ水溶液に凝集成長剤を加えた後、酸をくわえても良
い。これらを同時に加えてもよいことは当然である。凝
集成長助剤を用いる場合は、この凝集成長助剤は、各成
分を添加するための水性媒体として用いてもよく、或い
は酸中に予め添加しておいてもよい。各成分を十分混合
して、均質化させた後、この混合液を静置して部分中和
物の粒状物を析出させる。
【0052】この析出条件としては、一般に0乃至10
0℃好適には10乃至40℃の温度で1乃至50時間好
適に3乃至20時間程度の放置が適している。一般に温
度が低い程、析出粒子の粒径が大きくなり、温度が高い
程析出粒子の粒径が小さくなる。かくして温度の制御に
より、粒状物の粒径を制御しうる。析出した粒子と母液
とを分離し、水に再分散した粒子は、酸を加え中和した
後、水洗、乾燥、分級等の操作を行って前述した処理用
の原料とする。分離した母液や中和後の分散液には未析
出のシリカ分や、凝集成長剤が含有されているので、こ
れらは次の混合析出に有効に再利用できることになる。
【0053】また必要に応じて、混合液に、粒径が微細
な任意のシリカゾル、シリカゲルまたは無水シリカ粉末
を核剤或いは増量剤として、シリカ全重量当りSiO2
基準で前述した量で予め添加しておくことも出来る。用
いるシリカはサブミクロンの粒径を有することが好まし
い。
【0054】(3)シリカゲル微粒子分散液の造粒法 また、多孔質の非晶質シリカ系定形粒子は、ケイ酸アル
カリ溶液と鉱酸とを瞬時に混合してゾルを形成させ、形
成されるゾルを気体媒体中に放出させてゲルを形成させ
るに際し、ケイ酸アルカリ溶液或いは鉱酸の少なくとも
一方に予め水不溶性固体粒子を分散させておいても製造
される。
【0055】ケイ酸アルカリとしては、前述した組成を
有するケイ酸アルカリ、特にケイ酸ナトリウムの水溶液
を使用する。
【0056】ケイ酸アルカリの濃度は、SiO2 基準で
100乃至225g/1の濃度、特に130乃至150
g/1の濃度を有するものが好適である。
【0057】酸としては、種々の無機酸や有機酸が使用
されるが、経済的見地からは、硫酸、塩酸、硝酸、りん
酸等の鉱酸を用いるのがよく、これらの内でも、球状シ
リカゲルの性能、粒径及び形態の一様さの点で硫酸が最
も優れている。均質な反応を行うためには、希釈水溶液
の形で用いるのがよく、一般に1乃至15重量%の濃度
で使用するのがよい。
【0058】ケイ酸アルカリ或いは酸に添加する固体粒
子としては、水不溶性で水性媒体になじみ(親和性)が
あり且つ安定であるものであれば、無機のものでも有機
のものでも広く使用しうるが、一般には無機のものが好
ましい。
【0059】無機の固体粒子として、周期律表第III A
族、第IVA族、第IVB族、第VB族、或いは第VIII 族
元素の酸化物、複合酸化物、水酸化物、または複合水酸
化物を挙げることができる。具体的には、アルミナ、シ
リカ、チタニア、ジルコニア、酸化バナジウム、酸化ニ
オブ、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステ
ン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化パラジ
ウム、酸化白金、ケイ酸ジルコニウム等が挙げられる。
【0060】これらの内でも、シリカ、アルミナ、チタ
ニアまたはジルコニアが好適なものであり、特にシリカ
としては非晶質シリカ、アルミナとしてはギブサイト型
水酸化アルミニウム、擬ベーマイト型アルミナゲル等の
比表面積が50m2 /g以上のものが有利に使用され
る。
【0061】また、無機の固体粒子としては、テクトア
ルミノケイ酸塩或いはフィロアルミノケイ酸塩、特に天
然または合成の粘土或いはゼオライトを用いることがで
きる。粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデラ
イト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソ
ーコナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、カオリ
ナイト、アンチゴライト、セピオライト、パリゴルスカ
イト、バーミキュライト等を挙げることができる。ゼオ
ライトとしては、A型、X型、Y型、P型の各種ゼオラ
イト、モルデナイト、シリカライト、ZSM5及びこれ
らの酸処理物等を挙げることができる。また、これらの
酸処理物や焼成品を用いることもでき、更に、固体粒子
として、活性炭を用いることもできる。
【0062】固体粒子が0.02乃至5μmの平均粒
径、特に0.02〜2.0μmの平均粒径を有する粒子
であるのが好ましい。
【0063】固体粒子は、ケイ酸アルカリ溶液に分散さ
せても、鉱酸に分散させてもよく、アルカリに安定な固
体粒子、例えば水酸化アルミニウムはケイ酸アルカリに
加えるのがよく、一方酸に安定な固体粒子、例えば非晶
質シリカは鉱酸に加えるのがよい。
【0064】固体粒子(SP)は、ケイ酸アルカリ中の
シリカ(SiO2 )基準で、SiO2 :SP=95:5
乃至55:45、特に85:15乃至70:30の重量
比となる量で用いるのがよい。
【0065】また、固体粒子を分散させたケイ酸アルカ
リ溶液或いは鉱酸は、20センチポイズ以下の粘度を有
するべきであり、上記粘度に維持することにより、ケイ
酸アルカリと鉱酸との混合を極めて短時間の内にしかも
均一に行うことができる。
【0066】この方法では、このように製造した、少な
くとも一方に固体粒子が添加されたケイ酸アルカリと鉱
酸とを二流体ノズルに供給し、両者を瞬時に混合してゾ
ルを形成させ、次いで気体媒体中に放出してゲル化させ
る。
【0067】二流体ノズルに対するケイ酸アルカリ及び
鉱酸の供給比率は、混合時のpHが6乃至11となるよ
うなものであるのがよく、また流量の比率は、種々変化
させうるが、一般に70:30乃至50:50の範囲に
あるのが望ましい。
【0068】二流体ノズルとしては、内筒部と外筒部と
を備え、内筒部の先に混合部及び混合部の先に吐出口が
あるノズルが使用され、内筒部に一方の流体を供給し、
内筒部と外筒部との間の環状部に他方の流体の通路があ
るものが適している。内筒部及び環状部に流体を供給す
るには、その接線方向に流体を導入して、旋回流を生じ
させることが瞬時の混合を可能にする上で好ましく、両
者の旋回方向が互いに逆向きであることが最も好まし
い。一般に必要でないが、特公昭48−13834号公
報に記載されているように旋回流発生用の案内羽根を設
けることもできる。
【0069】二流体ノズルから吐出されるシリカゾル
は、気体媒体中で液滴の形に保たれながらゲル化し、球
状のシリカヒドロゲルとなる。ノズルからのヒドロゾル
の吐出は、任意の方向に行ってよく、例えば円錐状に下
向きに行ってもよく、また上向き或いは横向きに行って
もよい。
【0070】シリカヒドロゲルの落下方向には、水性媒
体を収容したシリカヒドロゲルの受け貯槽を設けるのが
よい。この受け貯槽では、シリカヒドロゲルの熟成或い
は脱アルカリ等を行わせることが好ましい。
【0071】一般に、受け貯槽に希アルカリ水溶液を張
り込んでおくと、シリカヒドロゲルを破砕することなく
回収できると共に、これを熟成することによって、性能
及び形状の安定したシリカゲルを得ることができる。熟
成処理は、40乃至15℃の温度で4乃至16時間程度
が適当である。
【0072】熟成処理を終えたシリカヒドロゲルは、ゲ
ル中に残留するアルカリ分を除くために、酸処理による
脱アルカリ処理に付するのがよい。この脱アルカリ処理
は、pH1乃至3.5の酸水溶液を使用して、40乃至
15℃の温度で8乃至24時間程度の処理が適当であ
る。
【0073】これらの処理を終えたシリカゲルは洗浄処
理に付する。洗浄処理は、流水を使用して、pHが7.
5±0.1の範囲にあり、且つ伝導度が50mSの範囲
となるようにするのがよい。
【0074】最後に得られたシリカゲルを乾燥して、シ
リカのキセロゲルとする。この乾燥は、80乃至200
℃の温度で、12乃至48時間程度行うのが好ましい。
乾燥は、水蒸気の存在下に、所謂蒸し乾燥として行うこ
ともできる。
【0075】[細孔制御法]本発明によれば、上記のよ
うにして得られる多孔質の非晶質シリカ系定形粒子を、
300乃至1300℃の温度で焼成して、細孔の収縮を
行わせる。この焼成の具体的条件は、非晶質シリカ系定
形粒子が前述した物性を有するような細孔の制御が行わ
れるように定める。勿論この焼成条件は粒子形状の破損
を招くものであってはならない。
【0076】一般的にいって、焼成温度が高くなるほ
ど、また同じ温度では焼成時間が長くなるほど、細孔の
収縮の程度は大きくなる。かくして、原料が有する比表
面積及び細孔容積と、所望とする比表面積及び平衡水分
吸湿量(RH50%)との兼ね合いで焼成条件を決定す
ればよい。
【0077】焼成は、固定床式、移動床式或いは流動床
式の焼成炉を用いて行うことができ、熱源として焼成ガ
ス、赤外線、電熱等を利用して、内熱或いは外熱により
行うことができる。焼成時間は、一般に1乃至6時間程
度が適当である。
【0078】また、本発明においては、多孔質の非晶質
シリカ系定形粒子に、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、Ti、Zr、Al及びZnから成る群より選択され
た金属成分の少なくとも1種を添着させることも、該粒
子中の細孔を収縮させて、非晶質シリカ系定形粒子が前
述した物性を有するように細孔を制御する方法も極めて
有効である。
【0079】アルカリ金属分、アルカリ土類金属分或い
はその他の金属成分は、吸湿性を損なわない範囲の量で
用いるべきであり、一般に多孔質の非晶質シリカ系定形
粒子に対して、酸化物基準で15重量%以下、特に0.
5乃至10重量%の量で用いるべきである。
【0080】アルカリ金属、アルカリ土類金属、Ti、
Zr、Al或いはZn成分としては、酸化物、水酸化
物、水溶性塩類等の内、シラノール基に対して反応性を
有するものが使用される。具体的には、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム、硝酸チタン、塩化チタ
ン、塩化ジルコニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミ
ニウム、アルミン酸ナトリウム、亜鉛華、硝酸亜鉛等が
挙げられる。水溶性塩類を使用した場合、残留するアニ
オンを水洗除去することが好ましい。アルカリ金属或い
はアルカリ土類金属の水酸化物が特に好適である。
【0081】上記金属成分で処理した非晶質シリカ系定
形粒子を、一般的な温度範囲である80乃至200℃、
特に100乃至150℃で乾燥させることで本発明の目
的が達成させられ、必要に応じては、乾燥処理後に前述
した条件で焼成処理を組合せてもよい。勿論、上記金属
成分を使用した場合には、使用しない場合に比して、よ
り穏和な焼成条件を用いることができる。
【0082】本発明の処理は、前述した任意の多孔質非
晶質シリカ系定形粒子に適用できることは勿論のことで
あるが、ゼオライトの酸処理により得られる多孔質非晶
質シリカ系定形粒子に対しては、勿論焼成処理乃至はア
ルカリ処理の単独でもよいが、好ましくはアルカリ処理
を行った後、焼成処理を組合せて行う方が、比較的低い
温度で且つ比較的短時間の焼成処理で本発明の目的を達
成させることができる。
【0083】[用途]本発明の細孔制御非晶質シリカ系
定形粒子は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂或いは各種ゴ
ム配合用の充填用、紙用コート剤、クロマトグラフ担
体、化粧料基剤、電子部品用塗料、電子部品用吸湿剤、
その他の非晶質シリカの用途に用いることができる。
【0084】前述した第一のタイプの細孔制御非晶質シ
リカ系定形粒子は、比較的高湿度における平衡水分率が
比較的低い範囲に抑制されることにより、低吸水性で発
泡等の不都合がなく、また他の添加剤との間にも吸着に
よる発色や添加剤の性能低下等の不都合がなく、優れた
樹脂フィルム用の配合剤、特にアンチブロッキング剤と
なりうるものである。
【0085】また、第二のタイプの細孔制御非晶質シリ
カ系定形粒子は、水蒸気の吸着速度はそれほど大きくな
いが、そのかわり水蒸気に対して持続した吸着性を示
し、樹脂配合用の吸湿剤として、安定し且つ持続した吸
湿性を発揮し、従来に比らべ充填量を増やすことができ
るものである。即ち、このタイプの非晶質シリカ系定形
粒子は、水分を速やかに吸湿しないが、一旦吸湿した水
分は放出したがらないという特性を有しているので、パ
ッケージ内の湿度を吸収し、或いは容器を透過しようと
する水分を捕捉する樹脂用吸湿剤として特に有用であ
る。
【0086】アンチブロッキング剤として配合する熱可
塑性樹脂としてはオレフィン系樹脂が好適なものであ
り、特に低−、中−或いは高−密度のポリエチレン、或
いは線状の低密度ポリエチレン、ここで低密度ポリエチ
レン(LLDPE)はエチレンと炭素数4〜18のオレ
フィン(プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキ
セン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デ
セン−1等)の1種又は2種以上の共重合体(チグラー
触媒、メタロセン触媒で製造されるもの)、アイソタク
テイックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプ
ロピレン、あるいはこれらのエチレン乃至α−オレフィ
ンとの共重合体であるポリプロピレン系共重合体、線状
低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、
ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロ
ピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−
ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチ
レン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられ、これ
らは単独でも或いは2種以上のブレンド物の形でも使用
できる。本発明のタイプ1の非晶質シリカ系定形粒子
は、メタロセン触媒を用いて製造したオレフィン系樹脂
フィルムの高透明性樹脂フィルムのアンチブロッキング
剤として有用であり、その詳細は不明であるが、低吸湿
性、低比表面積、塩基性成分及び表面酸性度等に起因す
る表面活性の低下等により従来のアンチブロッキング剤
に見られた着色傾向を解消することができるものであ
る。
【0087】勿論、本発明のアンチブロッキング剤は、
それ自体公知の他の樹脂フィルムにも配合することがで
き、例えばナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−
10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
スルフォン、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
フッ化ビニル樹脂等の配合することもできる。
【0088】アンチブロッキング剤としての用途の場
合、上記細孔制御非晶質シリカ系定形粒子を、熱可塑性
樹脂100重量部当たり0.01乃至10重量部、特に
0.01乃至2重量部の量で用いるのがよい。
【0089】勿論、本発明の細孔制御非晶質シリカ系定
形粒子は、充填剤として、上記熱可塑性樹脂や、各種ゴ
ム、或いは熱硬化性樹脂に配合することができる。
【0090】ゴム用のエラストマー重合体としては、例
えばニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(C
R)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(II
B)、ブチルゴム、天然ゴム、エチレン−プロピレンゴ
ム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(E
PDM)、ポリウレタン、シリコーンゴム、アクリルゴ
ム等;熱可塑性エラストマー、例えばスチレン−ブタジ
エン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチ
レン−スチレンブロック共重合体、水素化スチレン−ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体、水素化スチレン
−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ
る。
【0091】熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド
樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホル
ムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂トリ
アリルシアヌレート樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、或いはこれらの2種以上の組み合わせが挙
げられる。
【0092】充填剤としての用途の場合、上記熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂或いはエラストマー100重量部当
たり、2乃至130重量部、特に5乃至120重量部の
量で配合することができる。
【0093】また、吸湿性充填剤としての用途の場合、
目的に応じて、上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂或いは
エラストマー100重量部当たり、1乃至130重量
部、特に10乃至100重量部の量で配合することがで
きる。
【0094】更に、本発明の細孔制御非晶質シリカ系定
形粒子を配合する塗料としては、前記熱硬化性樹脂の少
なくとも1種から成る塗料や、熱可塑性樹脂塗料、例え
ば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−マ
レイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイン酸−酢酸ビニ
ル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリエステル樹脂等
を挙げることができる。これらの樹脂塗料は単独でも2
種以上の組合せでも使用される。
【0095】塗料用配合剤としての用途では、塗料中の
樹脂固形分100重量部当たり、2乃至130重量部、
特に10乃至120重量部の量で配合するのがよく、こ
れにより塗膜に艶消し効果を付与したり、絶縁性やブロ
ッキング性を向上させたりすることができる。
【0096】本発明による細孔制御非晶質シリカ系定形
粒子は、そのままの状態で樹脂や塗料に配合できること
は勿論のことであるが、表面改質を行った状態で樹脂や
塗料に配合することができる。
【0097】例えば、粉体としての流動性や粒子の樹脂
中への分散性を一層向上させるために、気相法シリカ、
気相法アルミナ、気相法チタニア等の微粒子分散性向上
剤を0.1乃至10重量%程度の量で外添することがで
きる。これらの微粒子分散性向上剤は、シラン類等で疎
水化処理されたものであってもよい。
【0098】また、この非晶質シリカ定形粒子は、金属
石鹸、樹脂酸石鹸、各種樹脂乃至ワックス類、シラン系
乃至チタン系カップリング剤等で予めコーティング等を
施すことができる。コーティング剤の量は0.1乃至1
0重量%程度が適当である。
【0099】
【実施例】本発明を次ぎの例にて更に説明する。本実施
例の粉末物性は以下の方法で測定した。 1.粒径 走査型電子顕微鏡写真(日立S−570)で得られた写
真像から、代表的な粒子を50ケ選んで、スケールを用
いて粒子像の直径を測定し粒子径とした。 2.D25/D75 コールターカウンター(コールターエレクトロニクス社
製TA−II型)法によりアパーチャーチューブ50μm
を用いて測定し、積算値の25%の粒度値を75%の粒
度値で除して求めた。 3.比表面積、細孔容積 カルロエルバ社製 Sorptomatic Seri
es 1800を使用し、BET法により測定した。 4.嵩密度 JIS K−6220.6.8に準拠して測定した。 5.吸湿量 試料約1gを予め重量を測定した40×40mmの秤量
ビンに入れ、150℃の電機恒温乾燥器で3時間乾燥後
デシケーター中に放冷する。次いで試料の重さを精秤
し、予め硫酸で関係湿度50%、75%に調整したデシ
ケーター中に入れ72時間後の重量を測定し求めた。 6.吸油量 JIS K−6220.6.21に準拠して求めた。 7.pH JIS K−5101.26に準拠して求めた。 8.屈折率 浸漬法より求めた。 9.U、Thの分析 試料を硫酸、硝酸、及びフッ化水素酸で分解した後、希
硫酸に溶かして所定溶液とし、得られたこの溶液中の
U、Thの測定をICP質量分析法で求めた。
【0100】実施例1 内容積120lの攪拌機付樹脂製反応容器に3N−HC
l溶液70kgと本発明の前駆体である水澤化学工業
(株)社製シルトンAMT−シリカ#100B、#30
0B(Pc型ゼオライトを処理して得られる球状シリカ
粒子、平均粒径1.3μm)及びシルトンANS−20
0(アナルサイムを酸処理して得られるシリカ粒子、平
均粒径20μm)粉末とを各10kgそれぞれ攪拌下に
徐々分散させ、ゆっくりと加温し80℃にたっしたらそ
の温度で8時間熱処理を行った。次いでこの酸処理スラ
リーを吸引濾過し、純水で十分洗浄後、さらに同様の処
理を3N−硝酸で行い純水で十分水洗、濾過して含水ケ
ーキ状の試料1−0(#100B)、2−0(#300
B)、3−0(ANS−200)を得た。この含水ケー
キの試料1−0、2−0、3−0を110℃の恒温乾燥
器で乾燥後粉砕し更に電気炉で920℃の温度で30分
焼成してそれぞれ試料1−1、2−1、3−1を調整し
た。一方、試料1−0、2−0、3−0の各500gを
ホモミキサーで再分散させて濃度30%のスラリーとし
た後、Na2 O量がSiO2 に対して0.8重量%にな
るように20%NaOH溶液を添加しさらに1時間攪拌
後、150℃の恒温電機乾燥器で24時間乾燥後、サン
プルミルで粉砕し、乾燥品のそれぞれ試料1−2、2−
2、3−2を得た。次ぎに試料1−2、2−2、3−2
を650℃で1時間焼成してそれぞれ試料1−3、2−
3、3−3を得た。試料1−0及び試料1−2の細孔分
布図を第6図に示した。その粉末性状を第1表に、試料
2−1の電子顕微鏡写真を第4図に示した。
【0101】実施例2 300リットルのステンレス製容器に市販3号ケイ酸ソ
ーダ(SiO227.8%、Na2 O 9%、SiO2
/Na2 O=3.19)を43.2kg(全液量中のS
iO2 濃度として6%)と水100kg加えた後、攪拌
しながらカルボキシメチルセルロース(エーテル化度
1.34、1重量%粘度230cp)の粉末1.57k
g(水分8%)加え十分分散後25℃に調整する。次い
で、攪拌下に予め25℃に調整した5%硫酸55.3k
gをゆっくり注加し、注加終了後攪拌を止めてその温度
で12時間静置して本発明の前駆体である球状シリカ粒
子を析出させた。次にこのゲル状の球状のシリカ粒子の
スラリーに、濃度14%の硫酸を40kg加え、攪拌下
に1時間の脱Na処理を行った。(このときのpHは
1.1であった。) 次ぎにこのスラリーを吸引濾過
後、純水で十分水洗し濾過ケーキをさらに2N−塩酸溶
液中に再分散させて十分に攪拌処理し、同様に水洗して
粒径2μmの多孔質球状シリカの含水ケーキの4−0を
得た。この試料4−0を110℃の恒温乾燥機で乾燥後
粉砕しさらに電気炉で950℃の温度で30分焼成して
試料4−1を調整した。またこの試料4−0の一部を高
速ホモミキサ−で再スラリー化させ(SiO2 濃度18
%)、次いでSiO2 に対しNa2 O分で0.8%にな
るように10%NaOH水(和光純薬製試薬特級)を加
え、1時間攪拌後、そのまま150℃の恒温乾燥器で2
4時間かけて乾燥後、粉砕して試料4−2を調整した。
ついでこの粉末を850℃で1時間焼成して試料4−3
を調整した。各々の試料の粉末性状を第1表に、試料4
−2の電子顕微鏡写真を第3図に示した。
【0102】実施例3 実施例2でCMCの量を0.9kgとし全重量が同量に
成るように水で調整し、さらに液温を10℃にした以外
は実施例2と同様にして前駆体のシリカ球状粒子を調整
し、実施例2と同様に950℃の温度で30分焼成して
試料5−1を得た。 また実施例2と同様にSiO2に
対してMgOで0.5重量%になるように純水で1:1
に希釈したMg(MO3)2.6H2O(和光純薬製試
薬特級)溶液を加え、以下実施例2(試料4−3)と同
様に粉砕、乾燥、焼成して試料5−2を調整した。その
粉末性状を第1表に示した。なお上記した試料1−0、
2−0、3−0、4−0、5−0は本発明においての前
駆体であり、且つ代表的湿式法による定形シリカ粒子の
本発明に於ける比較例でもある。
【0103】比較例1 実施例1でNa2 O量が6%になるように添加して乾燥
した場合は溶解(溶融)した状態で固いブロック状にな
り球状粒子の原型が認められなかった。
【0104】比較例2 実施例1で焼成温度を1400℃にしたところ球状粒子
の原型はみとめられなく、固いブロック状のなった。
【0105】実施例4 試料4−0のスラリーにMgOとして12.5%(Si
2 に対して)になる様に純水で1:1に希釈したMg
(NO3 )・6H2 O(和光純薬製試薬特級)溶液を加
えさらに10%NaOHを加えてpHを9.0に調節後
加熱し100℃で4時間反応した。ついで濾過、水洗し
実施例2(試料4−3)と同様に乾燥・焼成して試料4
−4を調整した。この粉末の性状を第2表に示した。
【0106】実施例5 試料5−0を用いて実施例4と同様にスラリー分散後、
Al2 3 として14%になるように純水:硝酸アルミ
ニウムAl(NO3 )3.7H2 O 3:1の水溶液を
加え、1時間攪拌後、10%NaOHを少量ずつ加え、
pH8.0で一定になったら注加をやめ、そのまま2時
間攪拌・熟成し以後濾過・水洗を行い、乾燥・粉砕し、
850℃で1時間焼成し試料(5−3)を調製した。こ
の粉末性状を第2表に示した。
【0107】実施例6 300Lステンレス製容器に水80kgを張り込み、予
め20%H2 SO4 に希釈ケイ酸ソーダ(SiO2 14
%、Na2 O4.5%)を加えpH1.5に調整したシ
リカ酸性ゾルを70kg入れ、攪拌下カチオン変性ポリ
アクリルアミド10%溶液(分子量300万、粘度6,
000cp)を80kg加え十分に分散させ20℃に調
節した。次ぎに予め20℃に調節した5%NaOH溶液
を攪拌下ゆっくり加え、pH2.2に調節し、18時間
静置し球状粒子を析出させた。次ぎに実施例2と同様に
酸処理し、粒径約10μmの多孔質球状シリカの含水ケ
ーキの試料6ー0を得た。この試料6−0を用いて実施
例2と同様に乾燥・粉砕後950℃30分焼成して試料
6−1を調製し、また実施例4と同様にMgOで12.
5%に成るように試料6−2を調製した。この粉末の性
状を表−2に示した。
【0108】実施例7 市販3号ケイ酸ソーダ(SiO2:22%,Na2O:7
%)を0.8L/min、11%硫酸0.7L/min
の割合で二流体ノズルに供給しスプレーする。空中でほ
ぼゲル化させた後、濃度2%のNa2SO4溶液中に落下
させ、5時間浸漬、熟成させる。次に処理液を除去し、
再度水に分散後10%硫酸を加えpH1.5に調節し5
時間熟成後、酸処理母液を切り、充分に水洗する。水洗
したシリカヒドロゲルスラリーを水に再分散し、スラリ
ー中のシリカに対してNa2O分として1.5%になる
ように10%NaOH水を加え3時間ゆっくり攪拌し細
孔内に浸透させた後、濾過し、そのまま150℃の恒温
乾燥機で24時間乾燥する。次いで20メッシュのフル
イで粗粒をカットし細孔制御された粒子径30〜70μ
mの球状シリカ粒子を得た(試料7−1)。この粉末の
性状を表2に、電子顕微鏡写真を第5図に示した。
【0109】実施例8 二軸延伸ポリプロピレンフィルムへの応用 ポリプロピレンフィルム樹脂粉末(三井石油化学工業製
ハイポールF657P)100重量部に対して2.6ジ
ターシャリーブチルパラクレゾール0.15部、ステア
リン酸カルシウム0.1部及び表−3に示した添加剤を
各々加え、スーパーミキサーで1分混合後、1軸押出機
を用いて混練温度230℃で溶融混合してペレタイズし
た。このペレットをTダイ成形により減反フィルムを作
成し、次いで、二軸延伸成形機を用いて立て方向に5
倍、更に横方向の10倍に延伸し厚さ25μmの二軸延
伸フィルムを得た。得られたフィルムについて以下の試
験を行い、その結果について第3表に示した。 ヘーズ :JIS K−6714に基づいて、日本
電色(株)製オートマチックデジタルヘズメーターND
Hー20Dにより測定した。 ブロッキング性 :2枚のフィルムを重ね、200/c
2 の荷重をかけ40℃で24時間放置後、フィルムの
はがれ易さにより以下のように評価した。 ◎ 抵抗無くはがれるもの ○ ややはがれにくいもの △ はがれにくいもの × 極めてはがれにくいもの フィッシュアイ :光学顕微鏡により、フィルム400
cm2 中の0.1m/m以上の個数で示した。 スクラッチ性 :製膜5時間後フィルム2枚を重ね指
でこすった時の傷付きの程度により以下のように示し
た。 ◎ ほとんど傷がつかない ○ わずかに傷がつく △ 少し傷がつく × 傷がつく
【0110】実施例9 ポリエチレンフィルムへの応用 MFR1.1/10分、密度が0.923のメタロセン
触媒を使用して製造された直鎖状低密度ポリエチレンに
イルガノックスB−2250.2部、ステアリン酸カル
シウム0.1部添加し、押出機で180℃の温度で溶融
混合後ペレタイズした。次にこのペレットを押出機に供
給し、厚さ30μのフィルムにインフレーション製膜
し、得られたフィルムについて実施例7と同様にフィル
ム評価を行い結果について第3表に示した。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【0116】実施例10 本実施例では安定剤として有機錫系安定剤とリチウムア
ルミニウム複合水酸化物塩の微粉末から成る樹脂安定剤
(水沢化学製:LAHS)特に高耐熱性で高温域で用い
られる塩素化塩化ビニル樹脂に添加した場合の熱安定効
果について説明する。本発明の樹脂用安定剤による塩素
化塩化ビニル樹脂の熱安定化効果を確認するために、以
下の配合、成形等の手法による透明硬質シートを作成
し、評価試験を行った。 (配合) 塩素化塩化ビニル樹脂 100重量部 メルカプト錫系安定剤 0.7重量部 LAHS 1.0重量部 エステル系ワックス 1.0重量部 試料2−1 20重量部 (成形法)上記配合組成物を温度160℃、7分間ロー
ルミル混練を行い、厚さ0.4mmの均一な混和物を作
成し、180℃、圧力150kg/cm2 、5分間加圧
加熱し、厚さ2mmの良好な塩素化塩化ビニル板を作成
した。尚、比較のため、試料2−1に変えて試料1−0
を10部加えて、実施例9と同様にして硬質シートを作
成したが、シートは発泡状の膨れ及び黄色に変色してし
まった。
【0117】実施例11 実施例1で得た本発明による平均粒径1.3μmで表面
がギザギザ状の非晶質球状粒子の試料1−1を通常の方
法により、0.2重量%のシランカップリング剤処理し
た。ηr2.4の6−ナイロンパウダー(粒径300メ
ッシュ以下)85重量部、球状シリカ20重量部及び分
散剤としてエチレンビスステアリルアミド5重量部をヘ
ンシェルミキサーでブレンドした。得られたブレンド品
を二軸混練押し出し機により260℃で混練押出し、試
料1−1の含有量18重量%のマスターペレットを得
た。このマスターペレット1重量部と6−ナイロンペレ
ット(ηr3.6)99重量部をブレンドし、本発明に
よる球状シリカ添加量0.18重量%とした。このペレ
ットっを用い、押し出し機で250℃でTダイより押し
出し、40℃の冷却ロール上で固定化し、透明性、滑り
性の良好な厚さ20μmのフィルムを得た。
【0118】実施例12〜14 表−5に示した組成で粉末を混合後、二軸ニーダーを用
いて溶融・混合し得られた混合物を冷却、固化した後、
粉砕し75μmの篩を通してエポキシ樹脂粉体塗料組成
物を得た。粉体塗料の評価は以下の通り行い、結果を表
3に示した。 (a)密着性 K−5400.8.5に準拠し、以下のように行った。
表面が磨かれたアルミニウム板に本実施例、比較例の粉
体塗料を降りかけ約100μmの塗膜を形成し、次いで
該塗膜をオーブン中で180℃で30分硬化、焼き付け
した。 (b)ヒートフロー(平滑性) 塗膜の平滑性を目視により観察し、A(良好)→E(不
良)の5段階で示した。(c)ブロッキング性 粉体塗料を40℃の雰囲気に1週間放置した後、固まり
の発生状況により次の3段階で評価した。 ○:固まりの発生が認められない △:固まりの発生が認められないが、固まりを手で掴む
ことが出来る。 ×:固まりの発生が認められ、固まりを手で掴むことが
出来る。 (d)耐熱性(ヒートサイクル) 表面の滑らかなアルミナセラミック板(4×2×0.5
mm)に約100μmの塗膜を形成し、次いで該塗膜を
オーブン中で180℃で30分硬化、焼き付けした。次
ぎにこのセラミック板を50〜125×30分の条件下
でサイクル試験を行い、クラックの入るまでのサイクル
回数を示した。
【0119】
【発明の効果】本発明によれば、原料の非晶質シリカ系
定形粒子として、比表面積が400m2 /g以上及び細
孔容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを
有しない非晶質シリカ系定形粒子を選択し、これを焼成
することにより、比表面積が60m2 /g以下に抑制さ
れ、嵩密度が0.3g/ml以上に増大し、新規な細孔
分布を有する非晶質シリカ系定形粒子が得られる。
【0120】即ち、この比表面積が60m2 /g以下に
抑制することによって、嵩密度を後述する大きな範囲と
して、樹脂等舳の配合作業性や樹脂等への分散性を向上
させ、輸送及び貯蔵をコンパクトな形で行うことができ
る。更に、非晶質シリカ系定形粒子が本質的に有してい
る吸湿傾向を抑制し、樹脂に配合する前に吸湿するのを
防止し、配合時乃至成形時に発泡するのを防止すること
ができる。
【0121】本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子
の内、第一のタイプのものでは、細孔制御非晶質シリカ
系定形粒子は、比較的高湿度における平衡水分率が比較
的低い範囲に抑制されることにより、低吸水性で発泡等
の不都合がなく、また他の添加剤との間にも吸着による
発色や添加剤の性能低下等の不都合がなく、優れた樹脂
フィルム用の配合剤となりうるものである。
【0122】また、第二のタイプのものでは、水蒸気の
吸着速度はそれほど大きくないが、そのかわり水蒸気に
対して持続した吸着性を示し、樹脂配合用の吸湿剤とし
て、安定し且つ持続した吸湿性を発揮するものである。
即ち、このタイプの非晶質シリカ系定形粒子は、水分を
速やかに吸湿しないが、一旦吸湿した水分は放出したが
らないという特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の
内、タイプ1(低吸水性)の細孔制御非晶質シリカ系定
形粒子の吸着等温線を示すグラフである。
【図2】本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の
内、タイプ2(持続吸水性)の細孔制御非晶質シリカ系
定形粒子の吸着等温線を示すグラフである。
【図3】凝集法シリカ由来の細孔制御非晶質シリカ系定
形粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】酸処理ゼオライト由来の細孔制御非晶質シリカ
系定形粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図5】スプレー造粒法由来の細孔制御非晶質シリカ系
定形粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図6】本発明の前駆体非晶質シリカ粒子と同粒子を細
孔制御した本発明品の細孔分布図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出村 満 東京都中央区日本橋室町四丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積が400m2 /g以上及び細孔
    容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを有
    しない非晶質シリカ系定形粒子を、その粒子形状が損な
    われないように、300乃至1300℃の温度で焼成す
    る事を特徴とする細孔の制御された非晶質シリカ系定形
    粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 比表面積が400m2 /g以上及び細孔
    容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを有
    しない非晶質シリカ系定形に、アルカリ金属、アルカリ
    土類金属、Ti,Zr,Al及びZnから成る群より選
    択された金属成分の少なくとも1種を酸化物基準で15
    重量%以下の量で添着し、乾燥乃至は焼成することを特
    徴とする細孔の制御された非晶質シリカ系定形粒子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 3乃至60m2 /gの比表面積、及び
    0.3乃至1.2g/mlの嵩密度を有し、且つ相対湿
    度75%に於ける平衡水分率が10%以下になるように
    細孔が制御されていることを特徴とする細孔制御非晶質
    シリカ系定形粒子。
  4. 【請求項4】 3乃至60m2 /gの比表面積、及び
    0.3乃至1.2g/mlの嵩密度をを有し、且つ相対
    湿度50%における平衡吸湿量が5乃至15%に成るよ
    うに細孔が制御されていることを特徴とする細孔制御非
    晶質シリカ系定形粒子。
  5. 【請求項5】 電子顕微鏡写真で測定して0.3乃至1
    00μmの数平均粒径を有する請求項3または4記載の
    細孔制御非晶質シリカ系定形粒子。
  6. 【請求項6】 前記定形粒子が球形粒子である請求項3
    又は4記載の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至5の何れかに記載の非晶質
    シリカ系定形粒子から成る樹脂フィルム用アンチブロッ
    キング剤。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至5の何れかに記載の非晶質
    シリカ系定形粒子から成る樹脂配合吸湿剤。
  9. 【請求項9】 請求項3乃至5の何れかに記載の非晶質
    シリカ系定形粒子から成る塗料用配合剤。
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