JPH09208625A - アニオン交換体 - Google Patents

アニオン交換体

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JPH09208625A
JPH09208625A JP8021081A JP2108196A JPH09208625A JP H09208625 A JPH09208625 A JP H09208625A JP 8021081 A JP8021081 A JP 8021081A JP 2108196 A JP2108196 A JP 2108196A JP H09208625 A JPH09208625 A JP H09208625A
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carbon atoms
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anion
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Manabu Shindo
学 進藤
Hirohisa Kubota
裕久 久保田
Shintaro Sawada
慎太郎 澤田
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Tohoku Electric Power Co Inc
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    • C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00—Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/44—Preparation of metal salts or ammonium salts

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生効率に優れ、耐熱性に優れ、しかも樹
脂からの有機物溶出の少ないアニオン交換樹脂を提供す
る。 【解決手段】 架橋性アニオン交換体であって、下記一
般式(I) 【化1】 (一般式(I)中、Aは炭素数3〜6の直鎖状、環状又
は分岐状アルキレン基、又は炭素数5〜7のアルコキシ
メチレン基を表わし、Xはアンモニウム塩に配位した対
イオンを示す。)で表わされる繰り返し単位を構成要素
として含有するアニオン交換体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアニオン交
換体に関するものである。本発明のアニオン交換体は、
アニオン交換体として、例えば、イオン交換樹脂、イオ
ン交換膜、イオン交換繊維等に使用される。また、低温
から高温の条件下で使用できるアニオン交換体を提供す
るものである。
【0002】
【従来の技術】強塩基性アニオン交換樹脂としては交換
基として、トリメチルアンモニウム基を有するI型アニ
オン交換樹脂、及びアニオン交換基としてジメチルエタ
ノールアンモニウム基を有するII型アニオン交換樹脂が
主に使用されている。I型樹脂に比べ、II型アニオン交
換樹脂は再生効率に優れているため、多くの分野で使用
されている。しかしながら、II型アニオン交換樹脂は耐
熱性に劣るため、使用温度の上限は40℃であった。こ
の原因は、ベンゼン環とイオン交換基の正電荷が近接し
ているため、ベンジル位の水素の酸性度が高くなりアニ
オン交換基が脱離し易くなったと推定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】再生効率に優れ、耐熱
性に優れ、樹脂から有機物の溶出が少ないアニオン交換
体が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を克服するため検討を行った結果、本発明に達し
た。即ち、本発明は架橋性アニオン交換体であって、下
記一般式(I)
【0005】
【化4】
【0006】(一般式(I)中、Aは炭素数3〜6の直
鎖状、環状又は分岐状アルキレン基、又は炭素数5〜7
のアルコキシメチレン基を表わし、Xはアンモニウム塩
に配位した対イオンを示す。)で表わされる繰り返し単
位を構成要素として含有することを特徴とするアニオン
交換体を、請求項1において要旨としている。請求項2
において、架橋性アニオン交換体であって、下記一般式
(II)
【0007】
【化5】
【0008】(一般式(II)中、Aは炭素数3〜6の直
鎖状、環状又は分岐状アルキレン基、又は炭素数5〜7
のアルコキシメチレン基を表わし、Xはアンモニウム塩
に配位した対イオンを示す。構成単位Qは5〜99モル
%、構成単位Pは0.1〜50モル%、−CH(W)−
CH2−は第3の重合性単量体残基(Wは有機系残基を
示す)を表わし、構成単位Rは0〜50モル%(架橋性
アニオン交換体基準)である。)で示されることを特徴
とする請求項1に記載のアニオン交換体を要旨としてい
る。
【0009】請求項3において、一般式(I)及び(I
I)で表わされる構成単位中、Aは炭素数3から5の直
鎖状アルキレン基であることを特徴とする請求項1又は
2に記載のアニオン交換体を要旨としている。請求項4
において、少なくとも一般式(III)
【0010】
【化6】
【0011】(Aは炭素数3〜6の直鎖状、環状又は分
岐状アルキレン基、又は炭素数5〜7のアルコキシメチ
レン基を表わし、Zは塩素、臭素、ヨウ素、水酸基を表
わす)で表わされる繰り返し単位とポリエチレン性架橋
性単量体を含有する懸濁溶液を重合開始剤の存在下、重
合して球状架橋性重合体を得た後、ジメチルエタノール
アミンと反応させることを特徴とする請求項1〜3いず
れかに記載のアニオン交換体の製造方法を要旨とする。
さらに本発明は、請求項5において、請求項1〜4いず
れかに記載のアニオン交換体を、アニオン物質、陰電荷
微粒子、着色物質、放射性物質又はシリカを含有する水
又は水溶液と接触させることを特徴とする水の脱塩、又
は処理方法に存するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、既に特開平07-289923号において、ベン
ゼン環とアニオン交換基(トリメチルアンモニウム基)
の間に存在する置換基A(スペーサー基)を有するI型
アニオン交換体は耐熱性に優れていることを報告してい
る。I型アニオン交換体と同様、ジエタノールアンモニ
ウム基を有するII型アニオン交換体においても、置換基
A(スペーサー基)を導入することにより耐熱性に優れ
ているのみならず、アニオン交換樹脂で問題となってい
た樹脂からの有機物の漏出が少ないことを見い出した。
この結果、高温で処理が可能となるばかりでなく、高温
における使用だけでなく常温の使用においてもアニオン
交換体からの溶出が少なくなることが分かった。
【0013】本発明におけるアニオン交換体とは、一般
式(I)で表わされる構造単位を含んでいることを特徴
とする水不溶性架橋性共重合体である。このアニオン交
換基が耐熱性の機能を発現するためには、置換基Aは炭
素数3から6の直鎖状、環状又は分岐状アルキレン基、
又は炭素数5〜7のアルコキシメチレン基で、特に、ス
ペーサー基Aは炭素数3〜6の直鎖状アルキレン基又は
炭素数5〜7のアルコキシメチレン基であることが好ま
しい。
【0014】置換基Aがエチレン鎖の場合、正電荷を有
するアンモニウム基はホフマン分解によって分解し脱離
しやすいため、アニオン交換基として適切ではない。一
方、置換基Aの炭素数が本発明を超える場合、架橋性共
重合体の構成単位の分子量が大きくなるため、重量当た
りの交換容量が小さくなる。ベンジル位に分岐状のアル
キル基を有する場合には、酸化反応やラジカル反応に対
して不安定になる傾向があるので、スペーサー基Aは直
鎖のアルキレンあるいはアルコキシメチレン基であるこ
とが好ましい。また、正電荷の近傍に立体障害となるア
ルキル基が存在する場合には、その立体障害のため3置
換アルキルアミノ基の置換基が脱離しやすい。
【0015】多くの場合置換基Aは、製造上、スチレン
残基のm又はp位に導入されることが望ましい。o位に
導入された場合でも、ベンゼン環とポリエチレン鎖によ
る立体的な影響は少ないことが考えられるが、架橋剤と
の共重合の際の立体障害を考慮するとm位、又はp位で
あることが好ましい。
【0016】本発明のアニオン交換体の製法は、いくつ
かの方法がある。例えば、下記一般式(III)(Zは、
例えば、塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子、水酸基等
が挙げられる。)で表わされる前駆単量体を合成し、少
なくとも架橋剤とともに共重合して架橋性共重合体を得
た後、ジメチルエタノールアミンと反応させて置換基Z
をジメチルエタノールアミノ基で置換する方法、
【0017】
【化7】
【0018】あるいは、クロロメチルスチレンと架橋剤
の共重合或いはスチレンと架橋剤の共重合体のクロロメ
チル化体のようなクロロメチル化架橋性共重合体を、高
分子修飾法によって置換基Aを導入する方法が挙げられ
る。一般に、アニオン交換体の交換容量を高くするため
には、前者の方法が望ましい。相当する前駆体となる単
量体、一般式(III)は、幾つかの方法で合成すること
ができる。
【0019】置換基Aがアルキレン基の場合、ハロアル
キルスチレン(例えば、クロロメチルスチレン、クロロ
エチルスチレン、m及びp体の混合物であってもよ
い)、ハロゲノスチレン(例えば、クロロスチレン、ブ
ロモスチレン)と、金属Mgの反応によって生成したグ
リニャール試薬を、1,ω-ジハロゲノアルカン(例え
ば、1,ω-ジブロモアルカン)に反応させ重合性単量体
を得る方法が挙げられる。このカップリング反応の際、
反応を効率的に行うため、ハロゲン化銅(塩化銅、臭化
銅、ヨウ化銅)、Li2CuCl4、アミン等の触媒を添
加してもよい。また、ω-ハロゲノアルキルベンゼン誘
導体をアセチル化した後、ビニル基を合成する方法、ハ
ロゲノ-ω-ハロゲノアルキルベンゼン誘導体のHeck反応
によってビニル基を導入する方法等、多くの方法が挙げ
られる。
【0020】高分子修飾法の場合は、クロロメチル化架
橋ポリスチレンをn-BuLi等の強塩基によりベンジル
アニオンを発生させ、1,ω-ジハロゲノアルカンとの反
応によりアルキルスペーサー型架橋性共重合体を得る方
法が挙げられる。置換基Aがアルコキシメチレン基の場
合は、ビニルベンジルアルコールと1,ω-ジハロゲノア
ルカンとの反応により、ハロゲノアルコキシメチルスチ
レン誘導体を得ることができる。
【0021】一般式(I)で表わされる共重合体成分
は、ポリエチレン性架橋性単量体、及び必要に応じて第
3の重合性単量体との共重合で得られる一般式(II)で
示される架橋性構造体とすることが好ましい。このポリ
エチレン性架橋性単量体は、水不溶性架橋性共重合体に
するためには必須成分である。この架橋性単量体として
は、ジビニルベンゼン、ポリビニルベンゼン、アルキル
ジビニルベンゼン、エチレングリコール(ポリ)(メ
タ)アクリレート、(ポリ)エチレンビス(メタ)アク
リルアミド等が挙げられる。更に、一般式(III)で示
される単量体を合成する際、副生するビスビニルフェニ
ルエタン、ビスビニルベンジルエーテル等も架橋剤とし
て使用できる。好ましくは、ジビニルベンゼンである。
【0022】架橋性単量体の含有率が低い場合には、得
られるアニオン交換体は高膨潤性重合体となるため、体
積当たりの交換容量が低下する。一方、含有率が高い場
合にも、イオン交換基を有する構成成分(I)の含有率
が低くなるため、重量当たりの交換容量は低下する。従
って、本発明のアニオン交換体を製造する際の不飽和炭
化水素含有架橋性単量体の含有率は、アニオン交換体基
準で0.1〜50モル%、好ましくは0.2〜25モル%
で用いられる。
【0023】本発明のアニオン交換体の機能を低減させ
ない範囲において、第3の重合性単量体を添加すること
ができる。その重合性単量体としては、スチレン、メチ
ルスチレン、エチルスチレン等のアルキルスチレン、ポ
リアルキルスチレン、(メタ)アクリル酸エステル、
(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル等が挙げられ
る。特に、第3の重合性単量体の一例としては、−CH
(W)−CH2−で表すことができ、代表例として上記
重合性単量体化合物類が挙げられる。なお、ここでWは
芳香族残基やエステル残基等の有機系残基を示す。本発
明の第3の重合性単量体の添加量は、アニオン交換体基
準で0〜50モル%、好ましくは0〜20モル%で用い
られる。
【0024】上記単量体の共重合によって得られるアニ
オン交換体は、ゲル型樹脂であってもポーラス型樹脂で
あってもよい。これらの重合反応において、必要に応じ
て、上記の各単量体成分に溶解する溶媒を添加してもよ
い。単量体に対して貧溶媒であるトルエン、ヘプタン、
イソオクタン、2−エチルヘキサノール等の有機溶媒、
又はポリスチレンを添加し共重合を行った場合には、多
孔性構造を有するアニオン交換体が得られる。一方、ジ
クロロエタン、1,4−ジオキサン等上記の単量体の高
分子に対して良溶媒を添加した場合には、膨潤性のアニ
オン交換体が得られる。これら溶媒の種類、添加量等に
より生成する多孔性担体の物理構造が異なり、これらの
溶媒を制御することにより目的とする多孔性担体を得る
ことができる。その添加量は、全単量体成分に対して0
〜150重量%の範囲である。本発明において、一般式
(I)の構成単位を含有する重合性単量体は、全単量体
に対して5〜99モル%の範囲である。イオン交換容量
をできる限り大きくするためには、一般式(I)の含有
率はできる限り高いことが好ましい。
【0025】これらの単量体の共重合は、過酸化物、あ
るいはアゾ系重合開始剤を用いる公知の方法で重合を行
うことができる。重合開始剤としては、過酸化ベンゾイ
ル(BPO)、過酸化ラウロイル、t-フ゛チルハイト゛ロハ゜ーオキサイト゛等
の過酸化物系重合開始剤、アソ゛ヒ゛スイソフ゛チロニトリル(AIBN)、2,
2'-アソ゛ヒ゛ス(2,4-シ゛メチルハ゛レロニトリル)等のアゾ系重合開始剤等
が用いられる。その使用量は、全単量体に対して、0.
05〜3重量%である。重合温度は、重合開始剤の半減
期温度、使用量、単量体の重合性等により異なるが40
〜150℃、好ましくは50〜100℃で使用される。
重合時間は1〜30時間、好ましくは、1〜15時間で
ある。
【0026】重合方法は、特に限定されるものではな
く、公知の種々の方法がそのままあるいは組み合わせて
採用することができる。球状のアニオン交換体は、水/
油型又は油/水型の懸濁重合により製造される。特に、
重合方法は上記で示した単量体成分を用い重合開始剤の
存在下、浴比が1対2から1対6の範囲として懸濁重合
法で行うことが好ましい。イオン交換樹脂として使用す
る場合、用途によってアニオン交換体の粒径は多少異な
るが、その平均粒子径は100μm〜2mmの範囲であ
る。一般式(III)で示される前駆単量体或いはこれを
架橋剤と共重合して得られる架橋性共重合体中、及び一
般式(IV)
【0027】
【化8】
【0028】の式中(置換基Rは、置換基Aと同等物の
基を表す。)に表わされる官能基Zのアンモニウム基へ
の変換は、公知の方法に従って行うことができる。上記
のアンモニウム基を導入する際、重合体を膨潤させるた
め溶媒を加えるのが一般的である。溶媒としては、例え
ば、水、メタノール、エタノール等のアルコール類、ト
ルエン、ヘキサン等の炭化水素類、ジクロロメタン、
1,2-ジクロロエタン等の塩素系炭化水素類、ジブチル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、その他ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等
の溶媒が単独、又は混合溶液として用いられる。反応温
度は、官能基の種類、溶媒の等により異なるが、20〜
100℃である。
【0029】末端官能基ZをII型の塩基に変換する方法
は、公知の方法に従って行うことができる。例えば、ハ
ロゲン原子の場合、ジメチルエタノールアミンを反応さ
せる方法、ジメチルアミンを反応させた後、酸化エチレ
ンを反応させる方法がある。その後、公知の方法によっ
て対イオンを各種のアニオン形に変換することによっ
て、本発明のアニオン交換体が得られる。
【0030】一般式(I)中のベンゼン環は、更にアル
キル基、或いはハロゲンが置換されていてもよい。アル
キル基としては、メチル基、エチル基等が挙げられ、ハ
ロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、沃素等が挙げら
れる。本発明のアニオン交換体は重合時種々の形状に成
型することが可能である。例えば、粉砕し粉末状、溶液
重合により塊状体、その他繊維状、膜状等種々の形状に
成形することができる。
【0031】本発明のアニオン交換体の有する重量当た
りの交換容量(中性塩交換容量)は、0.2〜4.5meq/
gの範囲である(meq/gとは乾燥樹脂重量当たりのミリ当
量を表わす)。更に好ましくは、0.5〜4.0meq/gの
範囲である。体積当たりのイオン交換容量は架橋度(水
分含有率)により異なるが、通常、0.2〜1.5meq/m
lである。一般に、イオン交換体の交換容量が大きくな
ると、イオン交換基の膨潤圧や酸・塩基繰り返しの条件
下で、アニオン交換体が破砕したり、又はアニオン交換
体に亀裂が生じ易くなる。このため、重合条件、アミノ
化条件を適切に行うことにより、これらを回避すること
が好ましい。
【0032】本発明のアニオン交換体は耐熱性に優れた
II型アニオン交換体であるため、広い用途が考えられ
る。例えば、一般水処理の他、糖液の脱色、純水製造用
が挙げられる。本発明のアニオン交換体は耐熱性に優れ
ているため、高温でアニオン交換体を使用する場合にも
有利である。更に、本発明のアニオン交換体は後記実施
例から明らかなように、アニオン交換樹脂の欠点である
樹脂から有機物の溶出が小さく、異臭もないという利点
があり、高温時のみならず、常温においても利用価値が
大きい。
【0033】
【発明の効果】本発明のアニオン交換体は、再生効率や
耐熱性に優れ、有機物の溶出も少ないため、汎用の水処
理用アニオン交換体、純水の製造、糖液の脱色等に使用
することができる。本発明のアニオン交換体は、アニオ
ン交換樹脂、アニオン交換繊維、アニオン交換膜として
使用することができる。
【0034】
【実施例】以下、製造例及び実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は要旨を越えない限り、以下
の製造例及び実施例に限定されるものではない。
【0035】製造例−1 窒素ガス導入管、ジムロート型冷却管、枝管付き等圧滴
下ロート、撹拌羽根を備えた1000mlの分液ロート型4っ
口フラスコに金属マグネシウム52.5g(2.16ク゛ラム原
子)、テトラヒドロフラン(以下、THFという。)3
60mlを入れ、溶液を30℃に設定した。このフラス
コに滴下ロートを用いてp-クロロスチレン(CS)25
1g(1.81モル)のTHF溶液350mlを内温が40℃
以上にならないように、2時間かけて滴下し、クロロス
チレンのグリニャール試薬を得た。
【0036】上記の反応器の下に、窒素ガス導入管、ジ
ムロート型冷却管、枝管付き等圧滴下ロート、撹拌羽根
を備えた2000mlの4っ口フラスコを連結した。こ
の中へ、1,4-ジブロモブタン1060g(4.91モル、2.71
当量/CS)、THF600ml、カップリング触媒L
i2CuCl4 7.5g(0.034モル、1.9モル%/CS)を加
え溶液を調製した。このフラスコの溶液中に、上記で調
製したCSのグリニャール溶液を、室温で1時間で滴下
した。終了後、溶液を水にあけ、分液し、水相を除去し
た。有機相を減圧下で留去し、大過剰に使用した1,4-ジ
ブロモブタン(b.p.52℃/0.5mmHg)、未反応のp-クロロ
スチレンを留去し、最後に目的物である4-ブロモブチル
スチレン(淡黄色透明溶液,b.p.130℃/0.2mmHg)を得
た。
【0037】製造例−2 4−ブロモブトキシメチルスチレンの合成 300mlの4っ口フラスコに水酸化ナトリウム20g(0.5
モル)、水20mlを加え、溶液を攪拌し均一溶液とし
た。溶液温度を室温に戻した後、ヒドロキシメチルスチ
レン(m体,及びp体の混合物)13.42g(0.1モ
ル)、1,4-ジブロモブタン32.39g(0.15モル)、テト
ラブチルアンモニウムブロマイド3.22g(0.01モル)
をトルエン100mlに溶解し、4っ口フラスコに入れ
た。この混合溶液を激しく攪拌しながら、40℃で6時
間反応させた。反応後、溶液を分離し、水で充分洗浄し
た。この有機相に硫酸マグネシウムを加え乾燥した後、
トルエンを減圧下で留去して得た溶液をDPPH(シ゛フェ
ニルヒ゜クリル-2-ヒト゛ラシ゛ル)存在下で真空蒸留(沸点 112〜117
℃/0.6mmHg)して、無色透明溶液を得た。4-ブロモブト
キシメチルスチレンの収量は15.0g、収率は56%
であった。
【0038】実施例−1 窒素ガス導入管、冷却管を備えた500mlの4っ口フラス
コに脱塩水200ml、2%ポリビニルアルコール水溶
液50mlを加え、窒素を導入し、溶存酸素を除去し
た。一方、製造例−1で得られた4-ブロモブチルスチレ
ン54.0g(0.226モル)、ジビニルベンゼン(DVB)
1.55g(0.00952モル)(ジビニルベンゼン含有率80
%)、及びベンゾイルパーオキシド(BPO)(含有率
75%)0.47gを溶解したモノマー溶液を調製し
た。モノマー溶液を上記フラスコに入れ、220rpm
で攪拌し懸濁液とした。室温で30分攪拌後、70℃に
昇温し、70℃で18時間攪拌した。重合後、ポリマー
を取り出し、樹脂を水洗後、メタノールで1回洗浄し
た。重合収率は93%で、仕込み架橋度4%の淡黄色透
明球状重合体を得た。この架橋性重合体を減圧下50℃
で6時間乾燥した。
【0039】冷却管を備えた500mlの4っ口フラス
コに上記の樹脂を入れ、1,4-ジオキサン200mlを加
え、室温で攪拌した。この溶液にジメチルエタノールア
ミン41g(0.46モル)を加え、50℃で6時間反応を行
った。反応後ポリマーを取り出し、充分水洗した。次い
で、樹脂量に対して10倍量の4%塩化ナトリウム水溶
液を通液し、このアニオン交換樹脂の対イオンを臭化物
イオンから塩化物イオン(Cl形)に変換した。アニオ
ン交換樹脂の性能測定は、ダイヤイオンマニュアル(三
菱化学)に従って測定した。
【0040】実施例−2 実施例−1で得られたブロモブチルスチレンとジビニル
ベンゼンの架橋性共重合体を用いて、60℃で6時間ジ
メチルエタノールアミンで反応を行った以外は,実施例
−1と同様に行った。
【0041】実施例−3 窒素ガス導入管、冷却管を備えた500mlの4っ口フラス
コに脱塩水200ml、2%ポリビニルアルコール水溶
液50mlを加え、窒素を導入し、溶存酸素を除去し
た。一方、4-ブロモブトキシメチルスチレン44.7
g、ジビニルベンゼン5.4g(工業用;純度56
%)、及びAIBN0.4gを溶解したモノマー相を調
製し、水相と同様、溶存酸素を除去した。モノマー溶液
をフラスコに入れ、150rpmで攪拌し、モノマーの
液滴を形成した。室温で30分攪拌後、70℃に昇温
し、70℃で18時間攪拌した。重合後、ポリマーを取
り出し、樹脂を水洗後、メタノールで3回洗浄した。重
合収率は91%で、仕込み架橋度6%の淡黄色透明球状
を得た。
【0042】冷却管を備えた500mlの4っ口フラスコ
に、上記樹脂を入れ、ジオキサン400mlを加え、室
温で攪拌した。この溶液にジメタノールアミン120g
を加え、50℃で6時間反応を行った。反応後、ポリマ
ーを取り出し、充分水洗した。このアニオン交換樹脂の
対イオンを臭化物イオンから塩化物イオン(Cl形)に
変換するため、樹脂量に対して10倍量の4%塩化ナト
リウム水溶液を通液した。Cl形で樹脂の一般性能を測
定した。平均粒子径は、730μmであった。
【0043】比較例−1 比較例として、ダイヤイオンSA20A(ジメチルエタ
ノールアンモニウム基を有するスチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体)(ダイヤイオンは,三菱化学の登緑商
標)を用いた。
【0044】比較例−2 比較例として、ダイヤイオンSA21A(ジメチルエタ
ノールアンモニウム基を有するスチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体)を用いた。
【0045】[アニオン交換樹脂の耐熱試験方法]アニ
オン交換樹脂を10倍量の4%塩化ナトリウム水溶液を
通液し対イオンをCl形とした後、樹脂50mlを秤り
採った。これらの樹脂を1Lの2N-水酸化ナトリウム水
溶液でOH形に再生し、体積を測定した。再生した樹脂
をガラス製オートクレーブ管に入れ、OH形の樹脂の体
積の0.8倍量の脱塩水を加えた。管内の溶存酸素を除
去するため、50℃に加温した状態で窒素ガスを1時間
通じた。このオートクレーブ管をオイルバスに浸し、8
0℃、又は100℃で30日間静置した。耐熱試験後、
回収した樹脂を500mlの2N-水酸化ナトリウム水溶
液で洗浄し、OH形樹脂としてその体積を測定した。更
に、5倍量の4%塩化ナトリウム水溶液を通液し、脱塩
水で水洗しCl形樹脂としてその体積を測定した。試験
前後の樹脂の一般性能を測定し、下式に従って、中性塩
分解容量の残存率を計算し、アニオン交換体の耐熱性の
尺度とした。80℃の試験結果を、表−1に、100℃
の試験結果を表−2に示した。
【0046】
【数1】残存率(%)=(耐熱試験後の中性塩分解容量
meq/ml ×試験後のCl形の樹脂体積)÷(耐熱試験前
の中性塩分解容量meq/ml ×試験前のCl形の樹脂体
積)×100
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】[アニオン交換樹脂の水洗性試験]アニオ
ン交換樹脂80ml(Cl形)を内径15mmのガラス
カラムに充填し、1N-NaOH 400mlで、各温度(25
℃、70℃)で再生した。その後、2BVの脱塩水で押
し出し、脱塩水でSV20で洗浄した。樹脂体積に対し
て、脱塩水を20、40、60、80、100BV通液
した時点の水を回収し、TOC及び電気伝導度の測定を
した。樹脂の水洗性の試験結果を表−3に示した。
【0050】
【表3】
【0051】表−1、及び表−2より、本発明の樹脂は
耐熱性に優れていることがわかった。表−3より、本発
明の樹脂は室温の通水ばかりでなく、70℃における通
水でもアニオン交換樹脂からの溶出成分(有機物)の漏
洩が少ないことがわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 慎太郎 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋性アニオン交換体であって、下記一般
    式(I) 【化1】 (一般式(I)中、Aは炭素数3〜6の直鎖状、環状又
    は分岐状アルキレン基、又は炭素数5〜7のアルコキシ
    メチレン基を表わし、Xはアンモニウム塩に配位した対
    イオンを示す。)で表わされる繰り返し単位を構成要素
    として含有することを特徴とするアニオン交換体。
  2. 【請求項2】架橋性アニオン交換体であって、下記一般
    式(II) 【化2】 (一般式(II)中、Aは炭素数3〜6の直鎖状、環状又
    は分岐状アルキレン基、又は炭素数5〜7のアルコキシ
    メチレン基を表わし、Xはアンモニウム塩に配位した対
    イオンを示す。構成単位Qは5〜99モル%、構成単位
    Pは0.1〜50モル%、−CH(W)−CH2−は第3
    の重合性単量体残基(Wは有機系残基を示す)を表わ
    し、構成単位Rは0〜50モル%(架橋性アニオン交換
    体基準)である。)で示されることを特徴とする請求項
    1に記載のアニオン交換体。
  3. 【請求項3】一般式(I)及び(II)で表わされる構成
    単位中、Aは炭素数3から5の直鎖状アルキレン基であ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のアニオン交
    換体。
  4. 【請求項4】少なくとも一般式(III) 【化3】 (Aは炭素数3〜6の直鎖状、環状又は分岐状アルキレ
    ン基、又は炭素数5〜7のアルコキシメチレン基を表わ
    し、Zは塩素、臭素、ヨウ素、水酸基を表わす)で表わ
    される繰り返し単位とポリエチレン性架橋性単量体を含
    有する懸濁溶液を重合開始剤の存在下、重合して球状架
    橋性重合体を得た後、ジメチルエタノールアミンと反応
    させることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の
    アニオン交換体の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれかに記載のアニオン交
    換体を、アニオン物質、陰電荷微粒子、着色物質、放射
    性物質又はシリカを含有する水又は水溶液と接触させる
    ことを特徴とする水の脱塩、又は処理方法。
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