JPH09209216A - 自発巻縮性複合繊維 - Google Patents

自発巻縮性複合繊維

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JPH09209216A
JPH09209216A JP1201496A JP1201496A JPH09209216A JP H09209216 A JPH09209216 A JP H09209216A JP 1201496 A JP1201496 A JP 1201496A JP 1201496 A JP1201496 A JP 1201496A JP H09209216 A JPH09209216 A JP H09209216A
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JP
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polymer
melting point
melting
fiber
aliphatic polyester
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JP1201496A
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Masao Matsui
雅男 松井
Hidekazu Koseki
英一 小関
Yoshikazu Kondo
義和 近藤
Hiroshi Kajiyama
宏史 梶山
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Shimadzu Corp
Kanebo Ltd
Original Assignee
Shimadzu Corp
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然分解性で環境汚染することが少なく、自
発巻縮性に優れた新規複合繊維を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明は、脂肪族ポリエステルを主成分
とし、融点100℃以上で溶融時の吸熱量30J/g以
上の重合体(1)と、脂肪族ポリエステルを主成分と
し、融点100℃以上で溶融時の吸熱量が上記重合体
(1)のそれよりも5J/g以上少ない重合体(2)と
が、単繊維内で偏心的に複合されている自発巻縮性複合
繊維である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然分解性であ
り、且つ優れた風合いと自発巻縮性を有する新規複合繊
維に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂からなる従来の合成繊維は、自
然環境下での分解速度が遅く、また焼却時の発熱量が多
いため、自然環境保護の見地からの見直しが必要であ
る。このため、脂肪族ポリエステルからなる自然分解性
繊維が開発されつつあり、環境保護への貢献が期待され
ている。脂肪族ポリエステルのあるものは、優れた繊維
性能を持ち、新しい特徴ある繊維素材として期待される
が、嵩高性、風合いなどの面で不満足な点があり、その
改善が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、自然
分解性であり、嵩高性、風合いおよび伸縮性にすぐれた
新規複合繊維を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、脂
肪族ポリエステルを主成分とし、融点100℃以上且つ
溶融時の吸熱量が30ジュール/グラム以上の重合体
(1)と、脂肪族ポリエステルを主成分とし、融点10
0℃以上且つ溶融時の吸熱量が該重合体(1)のそれよ
りも5ジユール/グラム以上少ない重合体(2)とが、
単繊維内で偏心的に複合されていることを特徴とする自
発巻縮性複合繊維によって達成される。
【0005】ここで、脂肪族ポリエステルを主成分とす
る重合体とは、(1)グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ
ブチルカルボン酸などのようなヒドロキシアルキルカル
ボン酸、(2)グリコリド、ラクチド、ブチロラクト
ン、カプロラクトンなどの脂肪族ラクトン、(3)エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオールなどのような脂肪族ジオール、
(4)ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、エチレン/プロピレングリコール、ジヒドロキシエ
チルブタンなどのようなポリアルキレンエーテルのオリ
ゴマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンリコ
ール、ポリブチレンエーテルなどのポリアルキレングリ
コール、(5)ポリプロピレンカーボネート、ポリブチ
レンカーボネート、ポリヘキサンカーボネート、ポリオ
クタンカーボネート、ポリデカンカーボネートなどのポ
リアルキレンカーボネートグリコールおよびそれらのオ
リゴマー、(6)コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などの
脂肪族ジカルボン酸など、脂肪族ポリエステル重合原料
に由来する成分を主成分すなわち50重量%以上(特に
60%以上)とするものであって、脂肪族ポリエステル
のホモポリマー、脂肪族ポリエステルのブロック又は/
及びランダム共重合ポリマー、及び脂肪族ポリエステル
に他の成分、例えば芳香族ポリエステル、ポリエーテ
ル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウ
レタン、ポリオルガノシロキサンなどを50重量%以下
(ブロック又は/及びランダム)共重合したもの及び/
又は混合したものをすべて包含する。
【0006】脂肪族ポリエステルを共重合や混合によっ
て変性する目的は、結晶性の低下、融点の低下(重合温
度や成型温度の低下)、柔軟性や弾性回復性の改良、耐
熱性、ガラス転移温度や熱収縮性の低下または上昇、摩
擦係数、染色性、親水性や撥水性の改良、他成分との接
着性の改良、分解性の向上又は抑制などが挙げられる。
本発明繊維は、溶融時の吸熱量の大きい重合体(1)
と溶融時の吸熱量の小さい重合体(2)との2つの成分
ポリマーが複合(接合)されている。ここで溶融時の吸
熱量は、走査型示差熱量計(以下DSCと記す)を用
い、十分に延伸、熱処理および乾燥した試料について、
試料重量約10mg、窒素中、昇温速度10℃/min
の条件で測定したものである。図7に、DSC曲線を模
式的に示す。図はほとんど結晶化していない試料の測定
例で、4はガラス転移によるベースラインの変化を示
し、5は測定時の加熱による結晶化の発熱ピークを示
し、6は結晶の溶融による吸熱ピークを示す。十分に結
晶化している試料では、発熱ピーク5は消失し観測され
ない。本発明において、結晶の溶融による吸熱ピーク6
の最小値(中心値)の温度を融点とし、吸熱ピーク6の
全吸熱量(積分値、図7の斜線部の面積に比例する)を
溶融時の吸熱量とする。吸熱量の単位は、ジュール/グ
ラム(以下J/gと記す)とする。混合物やブロック共
重合体などで、融点が複数存在する場合は、最も高いも
のを(本発明における)融点とする。但し、最も高温の
吸熱ピークが例えば吸熱量2J/g以下と無視し得るほ
どで、それより低温に例えば吸熱量20J/g以上の主
ピークがあるような場合は、実質的な融点(ポリマーが
極度に軟化、流動開始する温度)は、主ピークであると
される場合がある。なお溶融吸熱量は、全ての溶融吸熱
ピークの合計とする。
【0007】重合体(1)は、結晶性が高く熱収縮性の
小さな成分である。重合体(1)に好適なものとして
は、結晶性のホモポリマーおよび、それに対して結晶性
をあまり損なわない程度に少量(例えば40重量%程度
以下、特に30%以下)の第二成分や第三成分を共重合
又は/及び混合したものが挙げられる。本発明繊維の巻
縮性、強度、耐熱性の見地から、重合体(1)の溶融時
の吸熱量は、30J/g以上が必要であり、35/g以
上が特に好ましく、40J/g以上が最も好ましい。結
晶性脂肪族ポリエステルのホモポリマーの溶融吸熱量
は、多くの場合50J/g前後である。同様に、実用的
見地から重合体(1)の融点は、100℃以上の必要が
あり、110℃以上が好ましく、130℃以上が特に好
ましく、150℃以上が最も好ましい。
【0008】重合体(1)に好ましいものの具体例とし
ては、ポリブチレンサシサクシネート(融点約116
℃)、ポリL−乳酸(同175℃)、ポリD−乳酸(同
175℃)、ポリヒドロキシブチレート(同180
℃)、ポリグリコール酸(同230℃)などのホモポリ
マー、およびそれらに少量の他成分を共重合又は/及び
混合したものが挙げられる。一般に、ブロック共重合で
は結晶性や融点の変化は緩やかであり、共重合成分の比
率は50%以下、特に1〜40%、多くの場合1〜30
%が好ましいが、ランダム共重合では結晶性や融点の変
化が顕著で、共重合成分の比率は0.5〜10%、特に
1〜5%が好ましいことが多い。勿論、共重合による融
点や結晶性の変化は、共重合成分によって大きく変わる
ので、DSCによる結晶の溶融吸熱量と融点に注意する
必要がある。他成分の混合による融点や結晶性の変化
も、混合成分や混合率によりかなり変わるが、ランダム
共重合ほど顕著でないことが多い。
【0009】重合体(2)は、結晶性が低く熱収縮性の
大きい成分である。重合体(2)に適するものとして
は、共重合や混合によって結晶の溶融吸熱量を低下させ
たものが挙げられる。重合体(2)の溶融吸熱量と重合
体(2)溶融吸熱量の差は、5J/g以上が必要であ
り、強い巻縮のためには10J/g以上が好ましく、1
5J/g以上が特に好ましい。なお5J/gは、結晶性
脂肪族ホモポリエステルの溶融吸熱量の約10%に相当
する。すなわち重合体(2)の結晶化度は、重合体
(1)のそれの大略90%以下(推定)である。
【0010】一般に、大きい伸縮性が必要とされる編み
物などは、強い巻縮が好ましいが、織物などに柔らか
さ、嵩高性や好ましい風合いを与えるためには、ある程
度抑制された巻縮が好ましい場合もあり、使用目的に応
じて、重合体(2)を選ぶことが出来る。また、実用的
見地から、重合体(2)の融点は100℃以上であるこ
とが必要であり、110℃以上が好ましく、130℃以
上が特に好ましく、135℃以上が最も好ましい。この
様な比較的融点の高いものとしては、上記高融点ホモポ
リマーを主成分(50重量%以上)とする共重合体や混
合体が挙げられる。 共重合や混合に用いる成分は、上
記脂肪族ポリエステルの重合原料から適宜選ぶことが出
来る。特に好ましいブロック共重合や混合成分として
は、ガラス転移点が常温以下、特に0℃以下の脂肪族ポ
リエステル、例えばポリカプロラクトンの他、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ヘキサンジオール、オクタンジオール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコールなどの脂肪族グリコー
ル類の一種以上と、サクシン酸、アジピン酸、セバシン
酸、オクタンジカルボン酸、デカンジカルボン酸などの
脂肪族ジカルボン酸の一種以上を組み合わせたポリエス
テル、例えばポリエチレンサクシネート、ポリブチレン
サクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンセ
バケートその他が挙げられる。
【0011】重合体(2)は、上記のように低結晶性で
ある必要がある。結晶性低下に最も効果的な方法は、ラ
ンダム共重合である。ランダム共重合が容易に可能な例
としては、L−乳酸/D−乳酸、L−ラクチド(LLラ
クチド)/D−ラクチド(DDラクチド、DLラクチ
ド)、乳酸/グリコール酸、ラクチド/グリコリド、ラ
クチド/カプロラクトンなど、光学異性体、異種ヒドロ
キシカルボン酸同志の組み合わせ、異種ラクトン同志の
組み合わせ、又はヒドロキシカルボン酸、グリコール、
ジカルボン酸などの2種以上を共重合する方法などが挙
げられる。更に、ランダム共重合とブロック共重合や異
種ポリマーとの混合を組み合わせたものも好ましい。重
合体(2)は、結晶性でなくても良い。非結晶性の場
合、融点は溶融粘度が10万ポイズになる温度とする。
【0012】重合体(1)と重合体(2)との複合構造
は、偏心的でなくてはならない。偏心的とは、横断面に
おいて重合体(1)の重心と重合体(2)の重心とが一
致しない関係を言う。両成分の重心が離れているほど、
偏心性が高く、巻縮性が強い。目的とする巻縮性に応じ
て、様々の偏心的複合構造を選ぶことが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜6に本発明に好ましい複合
構造の具体例である複合繊維の横断面を示す。図におい
て、1は重合体(1)を、2は重合体(2)を、3は中
空部をそれぞれ示す。図1は並列型で偏心性が高い例で
あり、図2は偏心の芯鞘型で偏心性10)であり、図3
は鍵穴型、図4は偏心2芯型、図5は非円形並列型、図
6は中空並列型である。図1〜6以外のどのような複合
構造でも、両成分が偏心的に配置されているものは、本
発明に応用することが出来る。また重合体(1)と重合
体 (2)の他に、第三の成分を複合することも出来
る。例えば、図6の中空部の代わりに第三のポリマーを
配置しても良い。
【0014】重合体(1)と重合体(2)との複合比率
(断面積比)は、特に限定されず、目的に応じて任意に
選択すればよい。通常、図1のように複合比が1/1の
時、巻縮性が最も強く、複合比が1/1より遠ざかるほ
ど巻縮性が弱い。多くの場合、複合比は1/10〜10
/1の範囲、特に1/5〜5/1の範囲が好ましく、1
/3〜3/1の範囲が最も広く用いられる。
【0015】繊維としたとき、重合体(1)と重合体
(2)との収縮率の差は、特に限定されないが、通常3
%以上、特に5〜70%程度が好ましく、10〜50%
程度の範囲が最も広く用いられる。
【0016】重合体(1)と重合体(2)とは、相互接
着性が高いことが好ましい場合が多いが、接着性が乏し
くても芯鞘型とすれば剥離を防ぐことが出来る。また、
例えば接着性の弱いものを並列型などに複合し、編織物
などにした後、両成分を剥離させて、非円形断面で細く
柔らかい繊維の製品を得ることも出来る。この場合も、
両成分の収縮性の差による異収縮混繊効果が、製品に好
ましい風合を与える。
【0017】本発明繊維の断面は、円形、長円形、ひょ
うたん形、多角形、多葉形、アルファベット形その他各
種の非円形(異形)、中空形など任意に選ぶことが出来
る。繊度も同様に使用目的に応じて任意に選ばれるが、
通常の衣料用には、単糸繊度0.1〜50デニール
(d)程度の範囲、特に0.5〜30dの範囲が好まし
く用いられる。不織布、皮革、資材用などにはもっと細
いものや太いものも用いられる。
【0018】本発明繊維は、重合体(1)と重合体
(2)とを、溶融、湿式、乾式、乾湿式その他の方法で
複合紡糸して製造することが出来るが、特に溶融紡糸は
能率が高く好ましい。溶融紡糸は、巻取速度500〜2
000m/minの低速紡糸、巻取速度2000〜50
00m/minの高速紡糸、巻取速度5000m/mi
n以上の超高速紡糸が可能であり、必要に応じて延伸や
熱処理をすることができる。一般に低速紡糸では3〜6
倍程度、高速紡糸では1.5〜2.5倍程度の延伸を行
い、超高速紡糸では延伸不要または2倍程度以下の延伸
を行うことが多い。紡糸と延伸を連続して行ういわゆる
スピンドロー方式も好ましく応用できる。
【0019】同様に、重合体(1)と重合体(2)とを
複合し、オリフィスより紡出すると同時に不織布化する
メルトブロー法、フラッシュ紡糸法、スパンボンド法な
どの方法を応用することも出来る。
【0020】本発明複合繊維は、連続フィラメント、モ
ノィラメント、マルチフィラメント、切断したステープ
ル等、使用目的に応じて任意の形態とすることが出来
る。また、繊維や糸の製造工程中で、又は編物、織物、
不織布などの繊維構造物にした後に、加熱や膨潤などで
収縮させて、自発巻縮させることができる。もちろん、
必要に応じ糸状で仮撚や押込み法などで、機械的に巻縮
を付与した後、加熱して自発巻縮させることも出来る。
例えば染色仕上げ工程で、自発巻縮させることが広く行
われる。加熱は乾熱、湿熱、赤外線その他任意の手段で
行う。一般に自発巻縮は、弛緩状態で行うことが多い
が、適度な緊張を加えて巻縮を制御することが出来る。
必要な巻縮の強さは使用目的によって異なり、特に限
定されないが、多くの場合、巻縮伸張率は50%以上が
好ましく、100%以上が特に好ましく、150%以上
が最も好ましく、100〜600%程度が最も広く用い
られる。
【0021】本発明複合繊維には、各種顔料、染料、着
色剤、撥水剤、吸水剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、金属粒子、無機化合物粒子、結晶核剤、
滑剤、可塑剤、抗菌剤、香料その他の添加剤を混合する
ことが出来る。
【0022】本発明繊維は単独で、又は他の繊維と混用
して糸、紐、ロープ、編物、織物、不織布、紙、複合材
料その他の構造物の製造に用いることが出来る。他の繊
維と混用する場合、綿、羊毛、絹などの天然有機繊維、
脂肪族ポリエステル繊維などの自然分解性繊維と混合使
用すれば、完全に自然分解性の製品が得られるので特に
好ましい。
【0023】
【実施例】以下の実施例において、%、部は特に断らな
い限り重量比である。脂肪族ポリエステルの分子量は、
試料の0.1%クロロホルム溶液のGPC分析におい
て、分子量1000以下の成分を除く高分子成分の分散
の重量平均値である。
【0024】複合繊維の巻縮伸長率は、試料フィラメン
トを約1000(950〜1050)デニール、長さ5
0cmの束にし、無荷重で沸騰水中で10分間処理した
後遠心脱水し、23℃,65%の測定室中で無荷重で2
4時間以上自然乾燥した後、荷重0.5gを加えて1分
後の長さL1と、荷重500gを加えて1分後の長さL
2を測定し、[(L2−L1)/L1]×100(%)
の式によって計算する。
【0025】[実施例1]分子量8000で両末端が水
酸基のポリエチレングリコール(PEG)3部、L−ラ
クチド98部、オクチル酸錫100ppm、チバガイギ
ー社の酸化防止剤イルガノックス1010の0.1部を
混合し、窒素雰囲気中190゜Cで12分間、2軸押出
機中で溶融攪拌重合し、冷却チップ化後、140゜C窒
素雰囲気中で4時間処理(固相重合)して、ポリ乳酸と
PEGのブロック共重合ポリマーP1を得た。ポリマー
P1は、分子量153000、PEG成分の含有率約3
%、融点174゜C、十分に配向結晶化したときの溶融
吸熱量は55J/gであった。 ポリマーP1とほぼ同
様にして、ただしラクチドとしてL−ラクチド95.5
部、D−ラクチド2.5部の混合物を用い、ポリマーP
2を得た。ポリマーP2は、分子量158000,融点
163℃,溶融吸熱量は27J/gであった。
【0026】ポリマーP1およびポリマーP2を、それ
ぞれ別に220℃のスクリュウ押出機で溶融し、複合紡
糸口金の2つのポリマー供給部に供給する。両ポリマー
を図のような並列型(複合比1/1)に複合し、直径
0.25mm,225℃のオリフィスより紡出し空気中
で冷却、オイリングしながら1500m/minの速度
で巻取り、80℃で4.5倍延伸して70デニール/2
4フィラメントの延伸糸F1を得た。延伸糸F1は、強
度4.6g/d,伸度29%、巻縮発現後の巻縮伸張率
は226%と優れていた。
【0027】比較のために、ポリマーP1とほぼ同様に
して但しPEGを用いないで得たポリ乳酸ホモポリマー
をP3とする。ポリマーP3は、分子量162000,
融点175℃,溶融吸熱量は55J/gであった。同じ
くポリマーP1とほぼ同様にして、但しPEGを6部、
L−ラクチドを95部として得たものをポリマーP4と
する。ポリマーP4は、分子量155000,共重合成
分としてPEGを約6%含むが、融点173℃,溶融吸
熱量は55J/gであった。ポリマーP3およびP4を
用い、以下延伸糸F1と同様にして延伸糸F2(比較
例)を得た。延伸糸F2は、強度4.8g/d,伸度3
1%,巻縮発現後の巻縮伸張率は19%で、巻縮性が極
めて弱いものであった。
【0028】[実施例2]実施例1のポリマーP1とほ
ぼ同様にして、但しPEGの代わりに分子量12700
0、末端が水酸基のポリブチレンサクシネートを30部
用い、ポリマーP5を得た。ポリマーP5は、分子量1
29000,融点162℃,溶融吸熱量は35J/gで
あった。同じくポリマーP1とほぼ同様にして、但しP
EGの代わりに分子量127000、末端が水酸基のポ
リブチレンサクシネートを10部、L−ラクチドの代わ
りにL−ラクチド88.5部、D−ラクチド2.52部
としてポリマーP6を得た。ポリマーP6は、分子量1
3400,融点151℃,溶融吸熱量は26J/gであ
った。
【0029】実施例1の延伸糸F1とほぼ同様にして、
但しポリマーP1とポリマーP5を用いて延伸糸F3を
得た。延伸糸F3は、強度4.7g/d,伸度28%,
巻縮伸張率は223%で、巻縮性が優れていた。
【0030】同じく実施例1の延伸糸F1と同様にし
て、但しポリマーP1とポリマーP6を用いて延伸糸F
4を得た。延伸糸F4は、強度4.6g/d,伸度29
%,巻縮伸張率は236%で、巻縮性が優れていた。
【0031】
【発明の効果】本発明によって、自然分解性であり環境
汚染することが少なく、しかも自発巻縮性にすぐれた新
規複合繊維が提供され、編物、織物、不織布その他各種
繊維構造物、複合構造物などに応用し柔らかく伸縮性や
弾力性に富む製品が得られ、衣料、工業資材、産業資
材、家庭用品などに好適に利用可能となった。一般に、
脂肪族ポリエステル繊維は、自然環境下で分解するだけ
でなく、従来使われた合成繊維よりも燃焼時の発熱量が
少なく、焼却も容易である。特に、乳酸は、農産物から
発酵法などで得られ、自然の物質循環系の中に組み込ま
れるので、ポリ乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステル
は、環境保護の見地から最も好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好ましい並列型複合繊維の横断面図で
ある。
【図2】本発明に好ましい偏心芯鞘型複合繊維の横断面
図である。
【図3】本発明に好ましい鍵穴型複合繊維の横断面図で
ある。
【図4】本発明に好ましい偏心二芯型の芯鞘型複合繊維
の横断面図である。
【図5】本発明に好ましい非円形並列型複合繊維の横断
面図である。
【図6】本発明に好ましい中空並列型複合繊維の横断面
図である。
【図7】走査型示差熱量計(DSC)による発熱および
吸熱ピーク測定を例示する、昇温時の発熱および吸熱曲
線の例である。
【符号の説明】
1:溶融吸熱量の大きい重合体(1) 2:溶融吸熱量
の小さい重合体(2) 3:中空部 4:ガラス転移による
ベースラインの変化 5:結晶化による発熱ピーク 6:結晶の溶融
による吸熱ピーク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 義和 山口県防府市国衙2丁目5番31号 (72)発明者 梶山 宏史 山口県防府市鐘紡町4番1号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族ポリエステルを主成分とし、融点1
    00℃以上且つ溶融時の吸熱量が30ジュ8ール/グラ
    ム以上の重合体(1)と、脂肪族ポリエステルを主成分
    とし、融点100℃以上且つ溶融時の吸熱量が該重合体
    (1)のそれよりも5ジユール/グラム以上少ない重合
    体(2)とが、単繊維内で偏心的に複合されていること
    を特徴とする自発巻縮性複合繊維。
  2. 【請求項2】重合体(1)が、融点が130℃以上、溶
    融時の吸熱量が40ジュール/グラム以上であり、且つ
    重合体(1)と重合体(2)の溶融時の吸熱量の差が1
    0ジュール/グラム以上である、請求項1記載の繊維。
JP1201496A 1996-01-26 1996-01-26 自発巻縮性複合繊維 Pending JPH09209216A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290660A (ja) * 1999-06-18 2005-10-20 Toray Ind Inc ポリ乳酸仮撚糸およびその製造方法
JP2007126780A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Daiwabo Co Ltd ポリ乳酸系複合繊維及びこれを用いた不織布とクッション材
JP2013011051A (ja) * 2012-08-07 2013-01-17 Daiwabo Holdings Co Ltd ポリ乳酸系複合繊維及びこれを用いた不織布とクッション材、並びにその製造方法
JP2016507012A (ja) * 2013-01-14 2016-03-07 ペガス ノンウーヴンズ スポレチノスト エス ルチェニム オメゼニムPEGAS NONWOVENS s.r.o. 捲縮した2成分又は多成分繊維から成るバット
CN117737884A (zh) * 2023-12-05 2024-03-22 东华大学 一种生物可降解pbs并列卷曲弹性纤维的制备方法

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