JPH11302926A - ポリエステル系複合繊維 - Google Patents
ポリエステル系複合繊維Info
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- JPH11302926A JPH11302926A JP11470698A JP11470698A JPH11302926A JP H11302926 A JPH11302926 A JP H11302926A JP 11470698 A JP11470698 A JP 11470698A JP 11470698 A JP11470698 A JP 11470698A JP H11302926 A JPH11302926 A JP H11302926A
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Abstract
きる多機能性を有し、かつ、生分解性の重合体成分を減
量することで廃液処理を含めた環境に優しいポリエステ
ル系複合繊維を提供する。 【解決手段】 互いに溶解速度の異なる2種のポリエス
テル系重合体A、Bを主体成分とした複合繊維であっ
て、溶解速度の速いポリエステル系重合体Bが脂肪族ポ
リエステルで、かつ、少なくとも繊維表面の一部に露出
するように配置されると共に10〜100%減量されて
いることを特徴とするポリエステル系複合繊維。
Description
の繊維物性を有し、かつ、特にアルカリ減量特性にも優
れたポリエステル系複合繊維に関するものである。
繊維として幅広く用いられている。その理由は、強度、
ヤングモデュラスに優れ、かつ、布帛に張り、腰を付与
できるからである。近年では、機能性がより追求され、
布帛にドレープ性を付与するために異形、異収縮混繊糸
を用いたり、アルカリ溶解速度に差のある成分からなる
複合繊維にアルカリ減量処理を施して、限りなく人間に
マッチした方向での審美性を生かした素材や製品の追求
がなされている。そのため、現状では、アルカリ減量処
理は布帛に嵩高性やドレープ性を付与するために不可欠
なものとなり、今やアルカリ処理廃液から排出される低
分子量ポリエステルの処理量も莫大となっている。
自然環境下での分解速度が極めて遅く、しかも焼却時の
発熱量が多いため、自然環境保護の見地からの見直しが
要望されている。このため、近年では、脂肪族ポリエス
テルからなる生分解性繊維が開発されつつあり、環境保
護への貢献が期待されている。脂肪族ポリエステルは、
優れた繊維性能を持ち、新しい特徴のある繊維素材とし
て期待されているが、融点が低く、アルカリ処理により
脆弱化するため、実用性に欠けたり、用途が限定される
という問題がある。
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリ
エステルと脂肪族ポリエステルとのブレンド繊維にアル
カリ減量を施した、表面が筋状のフィブリル状を呈する
繊維が提案されている。しかし、この繊維は、アルカリ
処理後の強度が低下するという問題があり、また、実用
的な強力を保持するためには、わずかしかアルカリ減量
することができず、この場合には、ドレープ性を改良す
るまでには至らない。
を解決し、布帛などに嵩高性やドレープ性などが付与で
きる多機能性を有し、かつ、生分解性の重合体成分を減
量することで廃液処理を含めた環境に優しいポリエステ
ル系複合繊維を提供することを技術的な課題とするもの
である。
題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、互いに溶解速度の異なる2種
のポリエステル系重合体A、Bを主体成分とした複合繊
維であって、溶解速度の速いポリエステル系重合体Bが
脂肪族ポリエステルで、かつ、少なくとも繊維表面の一
部に露出するように配置されると共に10〜100%減
量されていることを特徴とするポリエステル系複合繊維
を要旨とするものである。
する。
構成する、好ましくはアルカリに対する溶解速度が互い
に異なる2種のポリエステル系重合体A、Bについて説
明する。本発明において、溶解速度の遅いポリエステル
系重合体Aは、主成分としてPETやポリブチレンテレ
フタレート、又は主たる繰り返し単位がエチレンテレフ
タレート、ブチレンテレフタレート単位であるポリエス
テルが採用される。後者のポリエステルの場合、エチレ
ンテレフタレート単位、ブチレンテレフタレート単位
は、少なくとも85モル%以上であるのが好ましい。
ては、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、グルタ−ル酸、アジピン酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸、ナフタル酸などのジカルボン酸成分、
エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、プロピレ
ングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチル
グリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、キ
シリレングリコ−ルなどのジオ−ル成分が挙げられる。
合体Aより溶解速度の速いポリエステル系重合体Bとし
ては、脂肪族ポリエステルを主成分とする重合体を採用
する必要があり、(1)グリコール酸、乳酸、ヒドロキ
シブチルカルボン酸などのようなヒドロキシアルキルカ
ルボン酸、(2)グリコリド、ラクチド、ブチロラクト
ンなどの脂肪属ラクトン、(3)エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオ
ールなどのような脂肪族ジオール、(4)ジエチレング
リコール、ジヒドロキシエチルブタンなどのようなポリ
アルキレンエーテルなどのオリゴマー、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレンエ
ーテルなどのポリアルキレングリコール、(5)コハク
酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族カルボン酸など、
脂肪族ポリエステル重合原料に由来する成分を主成分、
すなわち60重量%以上とするものであって、脂肪族ポ
リエステルのホモポリマー、脂肪族ポリエステルのブロ
ック又はランダム共重合ポリマー、及び脂肪族ポリエス
テルに他の成分、例えば芳香族ポリエステル、ポリエー
テル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ尿素、ポリ
ウレタンなどを40重量%以下共重合したもの及び/又
は混合したものをすべて包含する。
中でも、ポリ乳酸系重合体であり、ポリ(D−乳酸)
と、ポリ(L−乳酸)と、D−乳酸とL−乳酸又はそれ
らのブレンドによる光学異性体の重合体と、D−乳酸と
ヒドロキシカルボン酸との共重合体と、L−乳酸とヒド
ロキシカルボン酸との共重合体の群から選ばれる重合体
あるいはこれらのブレンド体であることが特に望まし
い。この理由は、ポリ乳酸系重合体であると軟化点が1
00℃を超え、それに伴って融点が120℃を超えたも
のとすることが可能であり、融点が120℃を超えたポ
リ乳酸系重合体からなる繊維は、通常の染色温度である
100℃以上で染色しても、風合いが変化したり、溶
融、変質したり、染色斑が生じることがないためであ
る。
加温されたアルカリ溶液に対しては容易に減量しやす
く、この単一重合体による繊維では強度が低下するので
実用性に乏しいものとなる。また、共重合体にしたり、
光学異性体とのブレンド率を大きくするほどアルカリ減
量が容易になる傾向を示す。ポリ乳酸系重合体の場合、
L体に対するD体のブレンド比率は、耐熱性や生分解性
に影響する要因であり、L体の純度がD体によって低く
なるにしたがって結晶性が低下し、融点降下が大きくな
る。また、一般的に共重合すると、柔軟性や弾性回復性
の改良、熱収縮性増加、分解性やガラス転移温度の制
御、他成分との接着性の改良などができる。
テル系重合体A、Bの溶解速度を互いに異ならせる理由
は、布帛形成後に布帛を構成する繊維をアルカリ減量す
ることで布帛の嵩密度低下を図り、ふっくらした風合い
やドレープ性の付与、さらには絹なりの発現などの機能
性を付与するためである。
異なる割合は、アルカリ溶液の濃度、温度、時間等の条
件で幾分異なるが、重合体Bが重合体Aの10倍以上で
あることが好ましい。10倍未満になると、ポリエステ
ル系重合体Aもアルカリ減量が大きくなりすぎたり、目
標の異形度、減量などの制御ができ難くなったり、処理
時間が長くなってコスト的に問題となりやすいので好ま
しくない。したがって、より好ましくは、15倍以上、
最も好ましくは、20倍以上とするのがよい。
は、溶解速度が速いポリエステル重合体B、すなわち、
脂肪族ポリエステルが、少なくとも繊維表面の一部に露
出するように配置されていることが必要である。この理
由は、アルカリ処理時に脂肪族ポリエステルを容易にア
ルカリ減量させると共に、重合体A成分のアルカリ減量
を抑制するためである。このような複合形態とすること
と、アルカリ減量を行うことで、繊維の異形断面化、極
細化、中空化などが容易となり、布帛形成後のアルカリ
処理で布帛の嵩密度低下を図り、ふっくらした風合いや
ドレープ性の付与、さらには絹なりの発現などの機能性
を付与することができる。
面の一部に露出するようにする複合断面形状としては、
例えば図1(a) 〜(k) に示すような丸断面、異形断面、
中空断面や芯鞘型、偏心芯鞘型、並列型、海島型、、多
芯型、放射分割型、点対称分割型など各種の分割型複合
断面の同種あるいは異種の組み合わせを採用することが
できる。
(ポリエステル系重合体A/Bの重量割合)は、5/9
5〜95/5の範囲が好ましい。この範囲を外れると、
製糸安定性が低下したり、複合断面が崩れること及び/
又は紡糸口金の構造が複雑となってコストが高くなるの
で好ましくない。また、ポリエステル系重合体Aの割合
が少なくなると、アルカリ処理後の繊維自体の減量が大
きくなって減量制御ができ難くなったり、強度が低下す
るので好ましくない。したがって、より好ましい複合比
の範囲は、30/70〜90/10、最も好ましい複合
比の範囲は、50/50〜85/15である。
のポリエステル系重合体Bは、10〜100%減量され
ていることが必要である。この理由は、上記したように
できるだけポリエステル系重合体Bのみをアルカリ減量
することで、アルカリ処理後の廃液から遊離される低分
子量ポリマーやオリゴマー、ダイマーなどを廃棄して
も、地球環境を汚染しないためである。この減量範囲
は、上記複合比とも相まって、例えば複合比が50/5
0の場合には、繊維自体の減量率は5〜50%の範囲に
相当する。ポリエステル系重合体Bの減量が、10%未
満であると、複合繊維としてのアルカリ減量効果が少な
くなって、機能性が発現しない。また、100%を超え
ると、今度はポリエステル系重合体Aの減量も始まり、
アルカリ処理後の廃液にポリエステル系重合体Aに付随
したものが混入され、遊離される低分子量ポリマーなど
の処理が難点となり、地球環境に優しく廃棄できない。
ステル系重合体A、Bを主成分とする重合体に、必要に
応じて、例えば熱安定剤、結晶核剤、艶消剤、顔料、耐
光剤、耐候剤、酸化防止剤、抗菌剤、香料、可塑剤、染
料、界面活性剤、表面改質剤、各種無機及び有機電解
質、微粉体、難燃剤などの各種添加剤を本発明の効果を
損なわない範囲内で添加することができる。
繊度としては、0.5〜100デニ−ルから選ぶことが
好ましい。0.5デニ−ル未満となると、繊維を形成す
る際の、固化点の制御、口金孔の精度アップ、吐出量の
低減に伴う生産性の低下、糸切れの発生、などの問題が
生じやすくなるため好ましくない。また、100デニー
ルを超えると、通常の長繊維を生産する工程では紡糸や
延伸が困難で、別途特殊生産設備が必要となり、高コス
トとなるので好ましくない。
は、1.0g/d以上が好ましい。強度が1.0g/d
未満では、実用面で強力不足の観点から問題が生じやす
い。繊維強度は、高い程、実用範囲が広がるので好まし
い。繊維の伸度は特に限定されるものではないが、10
〜80%が好ましい。伸度が10%未満になると、糸切
れが生じたり、延伸操業性が低下しやすくなる。また、
伸度が80%を超えると、布帛を形成した後の寸法安定
性が低下しやすいので一般的には採用されない。
又は他の繊維と混用し、編物、織物や各種複合材料その
他の構造物の製造に用いることができる。他の繊維と混
用する場合には、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ア
クリル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ
エチレン繊維などの繊維形成性重合体からなる合成繊維
やレーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊
維、また、羊毛、絹、木綿、麻などの天然繊維が採用さ
れ、合成繊維と混繊する方法としては、紡糸混繊を採用
することもできる。
製法例を説明するが、この製法に限定されるものではな
い。本発明のポリエステル系繊維を製造するためには、
基本的には公知の溶融複合紡糸装置による紡糸方法及び
/又は延伸方法を適用することができる。
合体A、Bを個別に溶融計量し、ポリエステル系重合体
Bを繊維表面に配するような複合紡糸装置から繊維を紡
出し、冷却した後、油剤を付与して巻き取る。次いで、
巻き取った糸条を熱延伸するか、又は巻き取らずに連続
して熱延伸することで複合繊維を得ることができる。な
お、高速で巻き取った繊維は、必ずしも熱延伸する必要
はない。熱延伸とは、未延伸繊維をガラス転移温度以
上、軟化温度以下の温度で延伸することをいう。
〜2000m/分の低速度紡糸、捲取速度2000〜5
000m/分の高速紡糸、捲取速度5000m/分以上
の超高速紡糸が可能であり、紡糸と延伸を連続して行
う、いわゆるスピンドロー方式も好ましく適用できる。
態は、長繊維だけでなく、機械的捲縮などを付与した短
繊維としての適用も可能である。次に、上記で得られた
複合繊維を用いて布帛を形成する。あるいは、目的に沿
った仕様とするために、仮撚加工を施したり、撚糸を行
った後、布帛を形成してもよい。布帛の形態としては、
織物、編物、不織布、あるいはこの複合繊維からなる繊
維構造体としても形態が保持されたものであればいずれ
でもよい。
脂肪族ポリエステルを10〜100%減量させて本発明
のポリエステル系複合繊維とする。アルカリ処理は、通
常、水酸化ナトリウムを10〜50g/リットルの水溶
液とし、この水溶液を加温して、60℃からボイルする
までの温度で、目的の風合いなどの機能性が発現するに
要する時間で減量処理される。アルカリ減量された布帛
は、その後中和処理された後、染色及び仕上げ加工が施
されて製品となる。
明する。なお、実施例における各種特性の測定及び評価
は、次の方法により実施した。 (1) 融点(℃) パ−キンエルマ社製示差走査型熱量計DSC−2型を用
い、重合体試料約5mg、窒素中、昇温速度10℃/
分、200℃で5分間ホールドし、降温速度10℃/分
で20℃まで降温し、再び昇温速度10℃/分で200
℃まで昇温させた時の最大融解発熱ピーク温度を融点と
した(以下、Tm と記す。)。 (2) ガラス転移温度(℃) 上記融点を測定する際に得た初期発熱ピーク温度をガラ
ス転移温度とした。(以下、Tg と記す。) (3) MFR(g/10分) ASTM D1238における210℃、2160g荷
重下で測定した値である。 (4) 長繊維の強、伸度 JIS L−1013に準じ、掴み間隔30cm、引張
速度30cm/分の条件下で引張した時の最大引張強さ
を繊度で除したものを強度とし、また、その時の伸び率
から伸度を求めた。 (5) 生分解性 繊維を布帛とした後、水酸化ナトリウム10g/リット
ル又は40g/リットルの80℃水溶液中に投入し、撹
拌しながら所定の処理時間でアルカリ減量処理を施す。
次いで、布帛を取り出した残廃液を冷却し、塩酸を用い
て中和処理し、遊離した低分子量ポリマー等の物質を金
網#240メッシュですくい取ったものを同じ種類の金
網内に挟んでそのまま土中に埋設し、2年後に取り出
す。そして、遊離した低分子量ポリマーなどの物質が形
態を保持して存在しているかどうかを調査して、存在し
ない場合を分解性が良好であると評価した。
成分として285℃で溶融し、光学純度が99%でMF
Rが4g/10分であり、融点(Tm)170℃のポリL−
乳酸樹脂を鞘成分の重合体として260℃で溶融し、複
合紡糸温度285℃で溶融紡糸を行った。すなわち、単
軸のエクストルーダー型溶融押し出し機2台による複合
紡糸機を用いて、相当孔径0.4mm,孔数18×2群
の三葉異形の芯鞘型複合ノズル口金より吐出量29g/
分(複合比A/B=50/50)(重量比)で紡出し、
空気冷却装置にて冷却、オイリングしながら、紡糸速度
1100m/分で2個のパッケージに巻き取り、未延伸
繊維を得た。
般的な熱延伸が可能である多段熱延伸機を用いて延伸を
行った。すなわち、1段目の延伸倍率と2段目の延伸倍
率比を4:1、第1ローラ温度を75℃、第2ローラ温
度を90℃とし、第3ロール温度は非加熱で、第2ロー
ラと第3ローラ間に120℃の接触型ヒータを設け、一
方の繊維は接触させ、他方の繊維は接触させずに総延伸
倍率を3.2倍として延伸を行い、次いで合糸して75
d/36fの長繊維を得た。得られた長繊維は、密着も
なく、強度4.5g/d、伸度35%であった。
オータージェットルーム機を用い、経108本/2.54c
m、緯92本/2.54cmの織り密度で平織り組織で製織し
た後、得られた織物にアルカリ処理を行った。アルカリ
処理は、水酸化ナトリウム濃度10g/リットル、温度
80℃、処理時間10分の条件で施した。この織物を取
り出し、中和処理、水洗,乾燥して減量率を測定すると
22%であり、鞘成分の重合体の減量率は44%に相当
していた。
が増し、反撥感がある中でふっくらとした風合いを有
し、しかも絹鳴りするものであった。この織物の緯糸を
解きほぐし、繊維の強度を測定すると 4.4g/dであ
り、殆ど強度低下がなかった。また、アルカリ処理後の
廃液から、中和処理して遊離した物質の生分解性を評価
したところ、良好な分解性を示した。
0/20(実施例3)に変更(各成分の吐出量割合の変
更)した以外は、実施例1と同様にして製糸し、製織、
アルカリ処理を行った。得られた繊維はいずれも密着が
なく、実施例2と実施例3の繊維は、それぞれ強度が
4.0g/dと4.7g/dであり、伸度が32%と3
6%であった。また、減量率を測定すると、それぞれ2
3%と20%であり、鞘成分の重合体の減量率が29%
と100%に相当していた。
れも良好であったが、特に実施例2のものはよりドレー
プ性が増し、反撥感がある中でふっくらとした風合いを
有し、しかも絹鳴りするものであった。この織物の緯糸
を解きほぐし、繊維の強度を測定すると3.9g/dと
4.9g/dであり、前者は鞘成分が残存しているが、
後者は鞘成分が殆ど溶出し、アルカリ溶解速度の遅いポ
リエステル成分が主体の繊維となっており、強度が全く
低下していなかった。
アルカリ処理の処理時間を21分に変更した以外は実施
例1と同様にして評価した。減量率を測定すると50%
であり、鞘成分の重合体の減量率が100%に相当して
いた。
が増し、反撥感がある中でふっくらとした風合いを有
し、しかも、絹鳴りするものであった。この織物の緯糸
を解きほぐし、繊維の強度を測定すると4.8g/dで
あり、鞘成分が全部溶出し、アルカリ溶解速度の遅いポ
リエステル成分が主体の繊維となって、強度が全く低下
せず、逆に増加していた。上記したアルカリ処理後の廃
液から、中和処理して遊離した物質の生分解性を評価し
たところ、良好な分解性を示した。
アルカリ処理の処理時間を21分に変更した以外は実施
例3と同様にして評価した。減量率を測定すると21%
であり、鞘成分の重合体の減量率が100%で、芯成分
も幾分減量していた。
を有り、反撥感がある中でふっくらとした風合いを有
し、しかも絹鳴りするものであった。この織物の緯糸を
解きほぐし、繊維の強度を測定すると4.8g/dであ
り、鞘成分が全部溶出し、芯成分のポリエステルが主体
の繊維となって、強度は全く低下していなかった。上記
のアルカリ処理後の廃液から、中和処理して遊離した物
質の生分解性を評価したところ、良好な分解性を示し
た。
ル酸を共重合したPETを芯成分として240℃で溶融
し、光学純度が99.5%でMFRが10g/10分で
あり、融点(Tm)175℃のポリL−乳酸樹脂を鞘成分の
重合体として210℃で溶融し、複合紡糸温度240℃
で溶融紡糸を行った。すなわち、単軸のエクストルーダ
ー型溶融押し出し機2台による複合紡糸機を用いて、相
当孔径0.4mm,孔数18×2群の三葉異形の芯鞘型
複合ノズル口金より吐出量27g/分(複合比A/B=
50/50)(重量比)で紡出し、空気冷却装置にて冷
却、オイリングしながら紡糸速度1100m/分の速度
で2個のパッケージに巻き取り、未延伸繊維を得た。
延伸が可能の多段熱延伸機を用いて延伸を行った。すな
わち、1段目の延伸倍率と2段目の延伸倍率比を4:
1、第1ローラ温度を75℃、第2ローラ温度を90℃
とし、第3ロール温度は非加熱で、第2ローラと第3ロ
ーラ間に120℃の接触型ヒータを設置し、このヒータ
に一方の繊維は接触させ、他方の繊維は接触させずに総
延伸倍率を3.0倍として延伸を行った後、合糸して7
5d/36fの長繊維を得た。得られた長繊維は密着が
なく、強度3.8g/d、伸度37%であった。
織物とし、評価を行った。まず、減量率を測定すると2
3%であり、鞘成分の重合体の減量率は46%に相当し
ていた。減量処理後の織物は、実施例1の織物よりもド
レープ性が増し、反撥感がある中でふっくらとした風合
いを有し、しかも絹鳴りするものであった。この織物の
緯糸を解きほぐし、繊維の強度を測定すると3.7g/
dであり、繊維強度は余り低下していなかった。上記の
アルカリ処理後の廃液から、中和処理して遊離した物質
の生分解性を評価したところ、良好な分解性を示した。
ル酸を共重合したPETをA成分として230℃で溶融
し、光学純度が90%でMFRが18g/10分であ
り、融点(Tm)ピークが現れないポリL−乳酸樹脂をB成
分の重合体として210℃で溶融し、複合紡糸温度23
0℃として溶融紡糸を行った。すなわち、単軸のエクス
トルーダー型溶融押し出し機2台による複合紡糸機を用
いて、相当孔径0.3mm,孔数36の6分割型複合ノ
ズル口金より吐出量37g/分(複合比A/B=50/
50)(重量比)で紡出し、空気冷却装置にて冷却、オ
イリングしながら紡糸速度4500m/分の速度で巻き
取り、図1(g)に示すような断面の75d/36fの
長繊維を得た。得られた長繊維は密着がなく、強度3.
9g/d、伸度53%であった。
織物を形成し、評価を行った。まず、減量率を測定する
と20%であり、B成分の重合体の減量率は40%に相
当していた。この織物の繊維断面を調査すると、あたか
もギヤー形状となっていずれも鋭い縁を有するものであ
った。得られた減量処理後の織物は、実施例1〜6のも
のとは異なり、反撥感があり、ドライタッチの風合いを
有するものであった。この織物の緯糸を解きほぐし、繊
維の強度を測定すると3.8g/dであり、繊維強度は
余り低下していなかった。アルカリ処理後の廃液から、
中和処理して遊離した物質の生分解性を評価したとこ
ろ、良好な分解性を示した。
を33g/分とした以外は実施例1と同様にして紡糸
し、総延伸倍率を3.6倍にした以外は、実施例1と同
じ条件で延伸を行って、75d/36の長繊維を得た。
得られた長繊維は密着がなく、強度4.9g/d、伸度
40%であった。
織物とした後、評価を行った。減量率を測定すると1%
であり、殆ど減量していなかった。これは、実施例1に
対する溶解速度比で見ると22倍も遅いものであった。
減量処理後の織物は、ドレープ性や反撥感が殆どなく、
ややふくらみのある風合いを持つだけで、絹鳴りはしな
かった。
の40g/リットルとし、74分間処理すると、初めて
22%の減量率を得た。得られた減量処理後の織物は、
実施例1のものよりもドレープ性が少なく、やや反撥感
がある中でややふくらみのある風合いを持つだけで、絹
鳴り効果が少なかった。この織物の緯糸を解きほぐし、
繊維の強度を測定すると4.7g/dであり、繊維強度
は余り低下していなかった。上記アルカリ処理後の廃液
から、中和処理して遊離した物質の生分解性を評価した
ところ、分解性は示さなかった。
することが少なく、繊維強力も比較的高く、嵩高性やド
レープ性などが付与できる多機能なポリエステル系複合
繊維が提供される。特に、繊維の表面に露出する重合体
として生分解性があり、容易に減量可能な成分を用いた
ので、廃液処理を含めた環境に優しく対応することがで
き、編み物、織物、不織布その他各種繊維構造物、複合
構造物などに応用すれば、減量処理で柔らかく、嵩高な
製品が得られ、衣料用、家庭用品などに好適に利用する
ことができる。さらに、減量処理の廃液中に含まれる回
収物は、微生物が多数存在する環境、例えば土中又は水
中に放置すると、最終的には完全に分解消失するため自
然環境保護の観点からも有益であり、あるいは、例えば
堆肥化して肥料とするなど再利用を図ることもできるた
め、資源の再利用の観点からも有益である。
維の減量処理前の断面を示す模式図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに溶解速度の異なる2種のポリエス
テル系重合体A、Bを主体成分とした複合繊維であっ
て、溶解速度の速いポリエステル系重合体Bが脂肪族ポ
リエステルで、かつ、少なくとも繊維表面の一部に露出
するように配置されると共に10〜100%減量されて
いることを特徴とするポリエステル系複合繊維。 - 【請求項2】 脂肪族ポリエステルがポリ乳酸系重合体
であり、ポリ(D−乳酸)と、ポリ(L−乳酸)と、D
−乳酸とL−乳酸又はそれらのブレンドによる光学異性
体の重合体と、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共
重合体と、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合
体の群から選ばれた重合体あるいはこれらのブレンド体
である請求項1記載のポリエステル系複合繊維。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11470698A JPH11302926A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | ポリエステル系複合繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11470698A JPH11302926A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | ポリエステル系複合繊維 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11302926A true JPH11302926A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14644593
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11470698A Pending JPH11302926A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | ポリエステル系複合繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11302926A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6228493B1 (en) | 1998-10-27 | 2001-05-08 | Kyoto Institute Of Technology | Conjugate fibers and manufacturing method of the same |
| JP2006328583A (ja) * | 2005-05-26 | 2006-12-07 | Toray Ind Inc | 防透け性に優れた海島型複合繊維 |
| JP2007016356A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Unitika Textiles Ltd | 中空紡績糸織編物及びその製造方法 |
| JP2010018894A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Unitika Ltd | タフテッドカーペット用一次基布 |
-
1998
- 1998-04-24 JP JP11470698A patent/JPH11302926A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6228493B1 (en) | 1998-10-27 | 2001-05-08 | Kyoto Institute Of Technology | Conjugate fibers and manufacturing method of the same |
| JP2006328583A (ja) * | 2005-05-26 | 2006-12-07 | Toray Ind Inc | 防透け性に優れた海島型複合繊維 |
| JP2007016356A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Unitika Textiles Ltd | 中空紡績糸織編物及びその製造方法 |
| JP2010018894A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Unitika Ltd | タフテッドカーペット用一次基布 |
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